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利用者の作成図案に基づく
対話型進化計算による
グラフィックデザインシステム
大学4年時の研究
電子情報通信学会総合大会(2017/3/22)発表
構成
1.はじめに
…背景
…目的
2.従来の研究
…感性工学
…対話型進化計算
3.本研究
…提案システムの構成図
…デザインインタフェース
…対話型進化計算
4.実験結果
…スマートフォンケースの作成
…評価
5.結論
1.はじめに
本研究は対話型進化計算を用いた
グラフィックデザインシステムを利用することで
デザインに関する知識がないユーザでも
自身の感性を反映したデザインを作成できる手法を提案
特に、利用者が漠然と思い描く理想のデザインを直接入力するこ
とにより,ユーザの負担を軽減する
背景
デザインは所有者のステータスや購買欲の要因などの
新たな価値観を生み出した
自身のイメージ通りのデザインに出会うことは難しい
自身でデザインを作成することも容易なことではない
ユーザのデザイン支援の研究においてデザインに対する
感性の反映手法はこれまでにも研究されてきた
2.従来の研究
感性の反映手法について,感性工学や対話型進化計算などがある
感性工学の問題点:個人の感性の違いなどで,所望した結果が得
られない場合がある
対話型進化計算の問題点:限られた個体数や世代交代回数では,
所望の個体が出現しにくい
3.本研究
感性の入力手法としてデザインインタフェースを用いる
これにより,システムに利用者の理想とするデザインのイメージ
を入力し,利用者の満足できるデザインを出現させやすくする
提案システムの構成図
利用者が漠然と考えている
理想のデザイン像
デザインインタフェース
(手動でデザイン)
開始
初期集団の生成
好みのものを選択
利用者の好みに合わせ
遺伝子の組み換え
(交叉・突然変異)
次世代の個体の生成
終了
デザイン画像を出力
満足していない
満足した
利用者
デザインインタフェース
円・四角・直線を用いた幾何学的デザインを想定し,
マウス操作による直接入力により,自分の好みや理想をある程度
反映した図案を作成できる
対話型進化計算 (1)
初期世代:
最初の親は,ユーザがデザインした図案(①)・①の色相を反転させた
図案(②)・①の座標を点対称に回転させた図案(③)とする
親および配置情報と配色情報を
ランダムで生成された
複数の図案(④)から成る
①
②
③
④
初期世代
利用者はここから好みのものを
S個選択する
対話型進化計算 (2)
第二世代以降:
左より,親(前世代で選択されたもの)(⑤)・交叉(⑥)・突然変異
(⑦, ⑦’)から成る
⑥⑤
第二世代以降
⑦ ⑦’
対話型進化計算 (3)
(a, b)
α
(c, d)
α
α
α
交叉の手法にはブレンド交叉を用いる
親 (a, b)、親 (c, d)の場合
拡大させる任意の大きさをαとした
正方形領域内
min:(a-α, b-α)
max:(c+α, d+α)
から、子 を一様分布でランダムに
発生させる
対話型進化計算 (4)
a
a a’
b b
b’c c c’
d d d’
それぞれの要素はナンバリングされており,対応するもの同士で
交叉される
図案P 図案Q 図案R
対話型進化計算 (5)
P 配色
(h, s, b)
d
太さ
配色
(h, s,
b)
配置
(x1, y1, x2,
y2)
大きさ
配色
(h, s,
b)
配置
(x, y)
大きさ
配色
(h, s,
b)
配置
(x, y)
a b c
Q 配色
(h, s, b)
太さ
配色
(h, s,
b)
配置
(x1, y1, x2,
y2)
大きさ
配色
(h, s,
b)
配置
(x, y)
大きさ
配色
(h, s,
b)
配置
(x, y)
a b c
配色
(h, s, b)
太さ
配色
(h, s,
b)
配置
(x1, y1, x2,
y2)
大きさ
配色
(h, s,
b)
配置
(x, y)
大きさ
配色
(h, s,
b)
配置
(x, y)
a’ b’ c’
R
d
d’
交叉
生成
対話型進化計算 (6)
突然変異の手法として親の情報を取り入れた図案(⑦)とランダム
に作成された図案(⑦’)の2種類を用いる
前者(⑦)は,親の要素の配置情報をもとに配色情報をランダムで
生成する
後者(⑦’)は,配置情報と配色情報それぞれをランダムで生成す
る
4.実験結果
スマートフォンケースのデザインに適用
<デザイン知識がない人の場合>
集団の個体数 ...15
交叉 ...6
突然変異 ...6
(⑦...3,⑦’...3)
選択数 ...1
<デザイン知識がある人の場合>
集団の個体数 ...15
交叉 ...6
突然変異 ...6
(⑦...3,⑦’...3)
選択数 ...3
デザイン知識がない人の場合
1 2 3
4 5
最終的に得られた
デザイン
デザイン知識がある人の場合
1 2 3
4 5 6
スマートフォンケースの作成
7
白色シールや転写シートに印刷し
透明なスマートフォンケースに
貼り付ける
最終的に得られたデザイン
評価
第二世代以降の突然変異(⑦)によって,意図していない近似のデ
ザインをユーザに提示できるようになった
ブレンド交叉を用いたことでユーザの選択した図案から逸脱せず
に多様な図案を生成することができた
家庭用印刷機で印刷したデザインをスマートフォンケースに
貼り付けるだけで簡単にモノとして出力することができた
5.結論
ユーザがあらかじめ理想のイメージを図案として作成することでユーザの満足
のいくデザイン図案を効率良く作成できる対話型進化計算によるグラフィック
デザインシステムを提案し,デザインインタフェースとともに実装した
図案としては幾何学的デザインを想定し,スマートフォンケースのデザインへ
と適用することで,その有効性を示した
スマートフォンケース以外にも,任意の図面デザインに適用することが可能で
ある
配置できる図形の種類を増やしてデザインの多様性を増させる,デザイン理論
の導入などが,今後の検討課題である
描画入力を伴う
対話型進化計算による
物体デザインシステムの多様性向上
大学院1年の研究
電子情報通信学会ソサエティ大会(2017/9/14)発表
構成
1.はじめに
…背景
…目的
2.従来の研究
…前研究
3.本研究
…デザインインタフェース
…対話型進化計算
4.実験結果
…評価
5.結論
1.はじめに
背景
3Dプリンタの普及により、三次元物体の作成が容易に
三次元のモデルデータを自身でデザインすることは容易ではない
→利用者の描画入力を伴う対話型進化計算を用いた
三次元物体デザインシステムを提案
単純な立面図を有する回転体のデザインを可能にした
目的
前研究では単純な形状の回転体のみしかデザインできない
本研究では
→立面図以外の描画入力
→制御点の個数調整
⇨回転体以外のより複雑な形状のデザインを実現
2.従来の研究
前研究
描画入力された立面図を作成
立面図を元に等間隔なN個の制御点を決定し
スプライン補間を行う
制御点を元に対話型進化計算を行いデザインを作成
→等間隔な制御点を用いるため
単純な形状しか表現できない
→立面図しか描画入力できないため
回転体しか表現できない
手書きの線画と各特徴点
初期世代デザイン個体 得られたデザイン
3.本研究
本研究
前研究の問題点
…単純な形状の回転体しかデザインすることができない
水平断面の描画入力を導入
→円形以外の水平断面図をデザインすることが可能
制御点を自動で任意な座標に設定
→より複雑な曲線を持つ立面図をデザインすることが可能
提案システムの構成図
利用者が漠然と考えている
理想のデザイン像
デザインインタフェース
(手動でデザイン)
開始
初期集団の生成
好みのものを選択
利用者の好みに合わせ
遺伝子の組み換え
(交叉・突然変異)
次世代の個体の生成
終了
デザインを出力
満足していない
満足した
利用者
デザインインタフェース
立面図と水平断面図は左右対称を想定し
左ウィンドウに描画入力することができる
入力と同時に三次元物体のデザイン像が表示される
デザインインタフェース
制御点
…横軸方向に極値となる点 に設定
…制御点間に任意の通過点 を設定
…制御点及び通過点を通る曲線を
スプライン補間によって描く
デザインインタフェース
デザイン像
…三次元物体の水平断面図がすべての高さで同一と
なるようにする
…水平断面図の横幅が最大となる
点間 が立面図の横幅となる
ように三次元物体を生成する
対話型進化計算
初期世代の親
…ユーザがデザインした図案(①)・①の制御点のx, z座標に
微小乱数を加えたもの(②)とする
交叉
…親のうち任意の二図案の制御点座標を平均したもの(④)とする
突然変異
…各制御点のx, z座標を新たな
乱数値にした回転体(⑤)とする
初期世代
①
②
④ ⑤
対話型進化計算
第二世代以降の親
…前世代で選択したS個のデザイン図案(③)とする
交叉
…親のうち任意の二図案の制御点座標を平均したもの(④)とする
突然変異
…各制御点のx, z座標を新たな
乱数値にした回転体(⑤)とする
第二世代以降
③
④ ⑤
対話型進化計算
通過点の移動
…その前後の制御点の移動量に対し、制御点から通過点への
y軸方向の距離に比例して移動する
制御点A(xA, yA)
制御点B(xB, yB)
通過点C(xC, yC) (yB<yC<yA)
x軸方向にAがα、Bがβだけ移動した場合
xC’ = α×((yC-yB)/(yA-yB)) + β×((yA-yC)/(yA-yB))
通過点の移動通過点の移動
A A’
C’ C
B’ B
y
x
対話型進化計算
⇨利用者は提示されたデザインから好みのものを選択する
S個選択した場合
→対話型進化計算を行い、世代交替する
1個選択した場合
→対話型進化計算を終了し、制御点及び通過点の
座標データを保存
対話型進化計算
最終的に得られたデザイン 最初に作成したデザイン
4.実験結果
評価
本研究をボトルのデザインに適用し、その有効性を示した
前研究 本研究
評価
→前研究と比較し、より複雑で多様なデザインを実現することが
できた
→5名にアンケートした結果、本システムを通すことで
自身がデザインしたデザインに対して満足度の向上が見込めた
→対話型進化計算による図案の変化が小さく、デザインの系統に
偏りが発生してしまった
→制御点の個数によっては、描画入力時の曲線が荒くなって
しまう場合があった
5.結論
結論
本研究を提案・実装し、ボトルのデザインへと適用することで
その有効性を示した
本研究はボトル以外の三次元物体のデザインにも適用することが
可能である
今後の検討課題として描画入力時のブレなどの曲線の補正手法や
より変化を与えられる対話型進化計算の手法などが考えられる

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研究スライド

Editor's Notes

  1. 卒業論文の発表を始めます 僕は利用者の作成図案に基づく対話型進化計算によるグラフィックデザインシステムについて研究しました
  2. 発表の構成はこのようになっています
  3.  本研究は、対話型進化計算を用いたグラフィックデザインシステムを利用することで、デザインに関する知識がないユーザでも、自身の感性を反映したデザインを作成できる手法を提案するものとなっています
  4. そもそもデザインは人がモノを創造するのに伴って出現し、所有者のステータスを表したり、 購買欲の一要因となったりと、新たな価値観の形態を生み出してきました。 しかし多くのデザインが作られるようになったことで、自身のイメージ通りのデザインに出会うことが難しくなりました。 かといって自身でデザインを作成することも容易なこととは言えません。 そこで、そういったユーザがデザインすることを支援するような、感性の反映手法を提案する研究が行われるようになりました。
  5. まず従来の研究で用いられた手法として、感性工学と対話型進化計算があります
  6. 本研究では、この先ほどの対話型進化計算に加えて、 感性の入力手法としてデザインインタフェースを用いることで、対話型進化計算の試行回数を減らし、 ユーザへの負担を軽減することができるという推測のもと、その手法を提案します。
  7. 本研究では、この先ほどの対話型進化計算に加えて、 感性の入力手法としてデザインインタフェースを用いることで、対話型進化計算の試行回数を減らし、 ユーザへの負担を軽減することができるという推測のもと、その手法を提案します。
  8. 要となるデザインインタフェースはこのようになっています。中心の白い部分が実際に要素を配置するキャンバスとなっており、左側の項目で要素の選択、右側のパレットで色の変更を行い、自身のイメージする図案を作成します。
  9.  交叉にはBLX-α(ブレンド交叉)[4]を用いる.BLX-αとは,実数値遺伝的アルゴリズムで用いられる交叉手法で,2つの親遺伝子間で交叉を行う際に,それぞれの実数値パラメータを頂点とした正方形よりやや大きい領域内で,ランダムに子遺伝子を生成するというものである.ここでは,親遺伝子の対応する要素間において,配置や配色をこの手法によって交叉させる.対象となる親遺伝子の座標をそれぞれ(x1,y1),(x2,y2)とした時,小さいほうのxをminX,大きいほうをmaxXとする.同様にyも小さいほうをminY,大きいほうをmaxYとする.この際,ブレンド交叉に用いられる四角形空間は,親遺伝子の座標を頂点とした正方形よりαだけ大きくした領域(頂点が(minX-α,minY-α),(maxX+α,minY-α),(maxX+α,maxY+α),(minX-α,maxY+α))である.それぞれの親遺伝子は,ほかの親遺伝子と2回ずつブレンド交叉され,6つの子遺伝子を生成するものとする.
  10.  突然変異には,配色のみをランダムで生成したもの(突然変異①)と,配色と配置をランダムで生成したもの(突然変異②)の2種類を用いる.突然変異①は,ユーザが作成した図案の配置を維持したい場合や,対話型進化計算の過程で気に入った配置を維持したい場合などに,配色のみを変更できるようにするためのものである.また,突然変異②は第1世代と同様に,ユーザが意図していないが好ましいと思えるようなデザインの図案を提案するためのものである.
  11.  感性入力にデザインインタフェースを用いることで,対話型進化計算において,少ない試行回数で理想のデザインの図案を作成することができ,交叉方法にブレンド交叉を用いたことで,デザインが初期の図案から逸脱したモノにならず,デザインのイメージを最終的な結果の図案まで維持することができるようになった.また,そこで作成された図案をスマートフォンケースに付与することで,デザインを実際のモノとして出力することが可能であい,それが有効的であることが示された.
  12.   ユーザが自身のイメージするデザインをある程度まで作成し,それを元に対話型進化計算を行うことで,効率よくユーザの満足のいくデザイン図案を生成することのできるグラフィックデザインシステムを提案し,デザインインタフェースとともにシステムの実装を行った.また,実際にスマートフォンケースのデザインへと適用し,その有効性を示した.
  13. 本研究では、この先ほどの対話型進化計算に加えて、 感性の入力手法としてデザインインタフェースを用いることで、対話型進化計算の試行回数を減らし、 ユーザへの負担を軽減することができるという推測のもと、その手法を提案します。
  14. 利用者が 描画入力からデザイン作成までを一つのシステ ム上でシームレスに行うことができ、立面および水平断面 の図案を描画入力することで、三次元物体のデザインをよ り多様に作成できる対話型進化計算による三次元物体デザ インシステムを提案し、実装を行なった