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Tc sympo tokyo_takayama20090825
1.
特03
情報デザインの基礎 テクニカルコミュニケーターが押さえるべき、 情報設計の基本とプロセス 有限会社 文書情報設計 高山和也 1
2.
はじめに
2
3.
自己紹介(1/2) 「高山和也」と申します • 1969 年生まれ •
1992 〜 1998 年:ソニー(株) • 有)文書情報設計 代表取締役(2005 年〜) ( http://www.docinfo.jp/ http://www.laplace-lab.org/ • 専修大学ネットワーク情報学部非常勤講師 (2005 年〜) 3
4.
自己紹介(2/2)
設計/制作 文書情報関連 バックボーン プロセス コンサルティング 操作仕様への UI 設計/ 問題意識 ユーザビリティ 取扱説明書 (紙媒体) ヘルプ/ 電子マニュアル Web サイト 情報 情報の構造化 アーキテクチャ CMS 4
5.
本日の目的とスコープ 「コミュニケーションの全体像を設計する」ために 以下のポイントを中心に必要な観点を共有する • なぜ「全体の絵を描く」ことが必要なのか •
企画構成プロセスの再確認 • コンテクストとは何か • 全体の絵を描く」ためのプロセス 「 5
6.
「全体の絵を描く」理由
6
7.
マニュアルとは?(1/2) 知識・技能伝承に必要な情報を文書化したもの • しなければならないこと • してはいけないこと •
してもいいこと • 上記の)理由、背景 ( 7
8.
マニュアルとは?(2/2) マニュアルの目的とは? • 誰でも操作できるようにする • 誰でも業務ができるようにする •
誰でも〜できるようにする →必要最低限の情報を、誰彼問わず伝達できる ことが必要、ただし… 8
9.
ユーザー中心のデザイン(1/5) 「ユーザー体験」が商品価値の重要要素に 機能競争
ユーザビリティ ユーザー体験 9
10.
ユーザー中心のデザイン(2/5) 「ユーザー体験」
(UX)とは何か? • おもてなし」? 「 • 所有・使用などを通じた体験全体 • タスクが達成できるかどうかの価値ではなく、 操作のプロセス自体の価値 • ユーザー体験が重視される時代には、ユーザー 中心の考えかたが必須になる → UCD(User Centered Design) 10
11.
ユーザー中心のデザイン(3/5) ISO13407:人間中心の設計プロセスの国際規格 • 利用の状況の把握と明示 • ユーザーと組織の要求事項の明示 •
設計による解決策の作成 Action Plan (改善) (計画) • 要求事項に対する設計の評価 →参考:人間中心設計推進機構 Check Do (評価) (実行) (http://www.hcdnet.org/) 11
12.
ユーザー中心のデザイン(4/5) 「ユーザー体験」に問題のある例 • 筐体と付属品のデザイン品質の差が大きい製品 • 型番を知らないと製品情報が探せない
Web サイト • 操作目的から情報を探せないマニュアル • 冊子を薄くするために小さい文字を詰め込んだ レイアウト 12
13.
ユーザー中心のデザイン(5/5) ユーザーを正しく理解する/想定することが必要 • ユーザーは何を求めているのか? • ユーザーができることは何か? •
ユーザーの利用シーンは? • 自分がユーザーだったらどう思う? →「 誰がユーザーなのか?」を最初に考える 13
14.
クロスメディア展開の進展(1/5) これまで:個別・独立情報の並立 • ヘルプファイルや PDF
ファイルの活用による コスト(印刷・流通)削減 • Web サイトの活用 • ユーザー体験の品質という観点から疑問あり →「コスト削減ありき」がユーザーに見え見え 14
15.
クロスメディア展開の進展(2/5) これから:製品内部への組込との併用 • 製品および表示デバイスの機能向上が背景 • ネットワーク機能の活用 •
テレビ • 携帯電話 • 単なるコスト削減だけでなく、ユーザー体験の 品質向上を意識 15
16.
クロスメディア展開の進展(3/5) 利用できるメディア/チャンネルはどれだけある?
16
17.
クロスメディア展開の進展(4/5) 複数メディアの連係が課題 • 情報伝達メディアの多様化/多層化が背景 • メディアミックスによる、メーカー・ユーザー
間コミュニケーションの最大化 • 物理メディアと情報伝達メディアは 1:1 対応 するとは限らない • コミュニケーションの全体像構築が不足気味 17
18.
クロスメディア展開の進展(5/5) 企画構成プロセスの再構築が必要 • ユーザーとの接点/文脈の把握(コンテクスト) • ユーザーへの製品情報提供チャンネルの全体像
の設計 • メディア特性を踏まえた情報展開 • 関連部門との協調 →「全体の絵を描く」プロセスの必要性 18
19.
標準的な企画構成プロセス
19
20.
企画構成の概要 マニュアル制作における企画構成プロセスとは? • 説明対象の把握 • 目的の明確化 •
ユーザーの明確化 • 情報の用意 • 構成案の作成 →実際に文章を書く前にこれだけの準備が必要 20
21.
説明対象の把握 マニュアルの対象(および要求仕様)を把握する • 製品やサービスの概要 • ターゲットユーザー •
既存製品・サービスとの相違点 • 市場の状況および想定ポジショニング • 競合他社製品 • 制作仕様(納期、ページ数、刷色、言語など) 21
22.
目的の明確化(1/3) 大きな目的 • 実現したい目的 • 提供する価値/情報 •
他のチャンネルとの役割分担 →クロスメディア展開の場合は特に重要 • ユーザーにとっての利益 22
23.
目的の明確化(2/3) 要素ごとにブレイクダウン • ゴール設定 • Must
と Want • QCD(Quality、Cost、Delivery) →品質、コスト、納期 23
24.
目的の明確化(3/3) ゴール設定 • 目的を達成できたか判断するための指標
→評価の前提としても使用 • ビジネスゴールと Action Plan ユーザーゴール (改善) (計画) • 数値設定の重要性と 測定の難しさ Check Do (評価) (実行) 24
25.
ユーザーの明確化(1/4) 対象ユーザー&コンテクスト • 対象ユーザー • コンテクスト •
ユーザーニーズ →ユーザーゴールのブレイクダウン版 • ユーザータスクの設定 25
26.
ユーザーの明確化(2/4) ユーザー像の明確化とペルソナ • すべてのユーザーに応える」は失敗の元 「
→ユーザーの顔が見える状態に(選択と集中) • 仮想ユーザー像を突き詰めて、開発者間での イメージのブレを減らす(ペルソナ) • 複数ペルソナ設定時は、優先順位を明確にする (最優先されるペルソナ→プライマリペルソナ) 26
27.
ユーザーの明確化(3/4) ユーザー決定時の注意点 • 購入決定権者と利用者が異なる場合がある • 高度なユーザー体験(UX)を提供する場合は
ユーザーの絞り込みが絶対に必要になるが、 合致しないユーザーは諦める覚悟が必要 • デモグラフィック属性(性別や年齢、職業など 外面的な特性、人口統計学的=社会経済的特性) に頼らない 27
28.
ユーザーの明確化(4/4) ユーザーが情報と接する文脈(コンテクスト) • ユーザーを決めれば万時解決、ではない • 同じユーザーであっても、利用シーンによって
動機や背景が異なる • 同じ機能であっても、利用シーンによって 求められる振るまいが異なる • 同じ情報であっても、展開メディアによって 求められる構成が異なる 28
29.
情報の用意(1/4) 「必要な情報」とは? • 伝えたい情報 • 目的を実現するために必要な情報 •
ターゲットユーザーに必要と思われる情報 • その他(法令規定、業界ルール) 29
30.
情報の用意(2/4) コンテクストを踏まえて、必要な情報を考える • ユーザーの欲している情報は何か • ユーザーに何が伝われば
OK なのか • 自分がユーザーだったらどう思う? • 必要な情報の枠組を構築する • 枠組が決まれば、あとは埋めるだけ →枠組に従って情報を収集する 30
31.
情報の用意(3/4) ユーザータスク型マニュアルの枠組例 導入情報
機能説明 メリット 利用シーン 重大な制限 操作情報 操作指示 フィードバック 注意情報 禁止 制限 補足情報 補足 付加 31
32.
情報の用意(4/4) 「枠組」という考えかたは広く応用可能 • 問題解決のための枠組とは?
→問題解決フレームワーク • 漠然とした問いを解答可能な形式へ落とし込む →枠組ができれば、あとは埋めるだけ • 枠組を考える立場になる →既存の枠組を疑うことも忘れない 32
33.
構成案の作成(1/8) 構成案を作成するために必要な要件 • マニュアルの構成方針を決める • 構成方針に従って情報を分割・分類する
(グルーピング) • 分割・分類した情報にタイトルを付ける (ラベリング) 33
34.
構成案の作成(2/8) 構成方針:提供する情報全体のデザイン • メディアの使い分け • 分冊の構成 •
情報をまとめる視点 →目的とユーザーにより、最適な構成は変わる 34
35.
構成案の作成(3/8) グルーピング • 情報を特定の観点・基準でまとめる • まとめた情報の関係を示す •
まとめた情報を階層化する • 構成案段階では 3 階層程度を目安に →最終段階では 6 階層(5+1)になる場合も →視覚表現で差別化できないため 35
36.
構成案の作成(4/8) グルーピングにあたっては… • 情報量に注意:マジカルナンバー 7(7
± 2) • 階層を深くするよりも幅を拡げたほうが良い • ユーザーによって判断が分かれる基準は避ける • 過剰な分類はかえって混乱を招く • グルーピング後の情報の配列順にも注意 • グルーピングとタギング 36
37.
構成案の作成(5/8) ラベリング • 他のグループと区別できるように • タイトルだけで内容が推測できるように •
ユーザーによって、わかりやすい名前が異なる • コピーライティングとは異なることに注意 →魅力的なコピーよりもわかりやすさを優先 37
38.
構成案の作成(6/8) マニュアル特有のラベリング(1) • 簡潔明瞭にする
→見出しスペースの物理的制限にも注意 • 予備知識を必要としない • 機能名や UI オブジェクト名など、説明対象に 依存する用語を単独で使用しない • 情報の内容でなく、ユーザーの目的を考えて 表現する 38
39.
構成案の作成(7/8) マニュアル特有のラベリング(2) • ユーザーに不利益のある情報(注意や制限事項)
は、タイトルの時点で明確にする • タスク型の場合は、 「〜する」という表現にする • 〜について」という表現は避ける 「 • 安易にカタカナ語を使用しない 39
40.
構成案の作成(8/8) グルーピング・ラベリングの順序は柔軟に 分類検討
枠組・分類名検討 (グルーピング) (ラベリング) 分類名検討 分類検討 (ラベリング) (グルーピング) 40
41.
「全体の絵を描く」プロセス
41
42.
新たに必要とされるプロセス コンテクスト把握とメディア展開 • 説明対象の把握 • 目的の明確化 •
接点・文脈の明確化(コンテクスト) • ユーザーの明確化 • 情報の用意 • メディア展開方法の決定 • 各媒体構成案の作成 42
43.
コンテクスト(1/7) ユーザーとコンテンツ、そしてコンテクスト
コンテクスト ユーザー コンテンツ 43
44.
コンテクスト(2/7) ユーザーが情報と接する文脈(コンテクスト) • ユーザーを決めれば万時解決、ではない • 同じユーザーであっても、利用シーンによって
動機や背景が異なる • 同じ機能であっても、利用シーンによって 求められる振るまいが異なる • 同じ情報であっても、展開メディアによって 求められる構成が異なる 44
45.
コンテクスト(3/7) 例:携帯電話のマニュアル
電子マニュアル 携帯向け CMS 紙マニュアル PC向け 45
46.
コンテクスト(4/7) 例:乗り換え案内サービス
46
47.
コンテクスト(5/7) したがって… • ユーザーが誰なのか把握する必要がある • ユーザーの利用シーンを把握する必要がある •
ユーザーの目的を把握する必要がある • ユーザーの理解の構造を把握する必要がある →これが「ユーザーを知る」ということ 47
48.
コンテクスト(6/7) コンテクストは 5W1H で把握する •
When いつ(いつまでに) • Where どこで • Who 誰が(誰と) • What 何を • Why なぜ • How どのように 48
49.
コンテクスト(7/7) マニュアルに接する場面を考えてみる
49
50.
メディア展開(1/5) メディアの特性を理解する • 紙(メディアとデバイスが不可分)
: 一覧性、物理的に取扱可能、 • 電子(メディアとデバイスは可分) : 時間表現、組込可能、柔軟な分岐対応、 情報量非依存、デバイス依存 • 他の観点 →製品付属/別提供 →ローカル/ネットワーク(電子) 50
51.
メディア展開(2/5) 展開基準 • ユーザーと情報との接点で、どのような情報が
必要とされるのか? • ユーザーはどのような状況にあるのか? • 利用シーンごとに最適なメディアは何か? 51
52.
メディア展開(3/5) 大きい絵/小さい絵 • 製品・サービス購入前から廃棄・解約まで、
どの部分をスコープとするのか • メディア展開に TVCM や新聞広告などの媒体、 お客様窓口などのチャンネルを含むのか • 製品・サービス自体(ID、UI)の仕様に依存 する問題解決を含むのか →どの大きさの絵を描くのか(描けるのか) 、事前 に明確にする 52
53.
メディア展開(4/5)
購入前 購入 廃棄 チャンネル 1 チャンネル 2 チャンネル 3 チャンネル 4 53
54.
メディア展開(5/5) 媒体ごとの展開にあたって • 展開ポリシーを決定する • 展開理由を記録する •
想定メリット・デメリットについて、事前に 明確にする • 媒体間の導線を考慮する 54
55.
「全体の絵を描く」のは誰? どの組織(役割)が絵を描くべきなのか • 絵を描く組織と自組織との関係 • 自組織でできること •
自組織のあるべき姿 55
56.
実現に向けて
56
57.
できるところから始めよう いきなり大きな絵を描こうとしても難しい
57
58.
コンテクストの配慮 マニュアル制作におけるコンテクストの問題例 • 初歩的なミス • メディア特性の把握不足 •
ユーザー環境の把握不足 58
59.
「説明」以外の方法を考える(1/5) 「説明すれば OK」ではない
59
60.
「説明」以外の方法を考える(2/5) カップ焼きそば
60
61.
「説明」以外の方法を考える(3/5) カップ焼きそば
61
62.
「説明」以外の方法を考える(4/5) 仕様変更でわかりやすくできる? • 『yyyy/mm/dd』 「
(例:2009/08/25)という 形式で、設定したい日付を半角英数字で 入力してください。 」という説明 →仕様変更を要望できるとしたら…? 62
63.
「説明」以外の方法を考える(5/5) SUICA • 技術仕様に基づいた詳細な操作指示」ではない 「 •
タッチ&ゴー」というキャッチフレーズで UI 「 の問題を解決 →機器側の反復テストによる試行錯誤も貢献 63
64.
メディアの組み合わせ 最適な組み合わせは? • 中心に何を置く? • 各媒体の目的が伝わるように
→ユーザーが迷わずに情報を入手できるように 64
65.
紙媒体の役割の再構築 紙媒体が繰り返し情報から解放された後は? • 脱:操作説明書
→紙媒体の特性を最大限に発揮するには? • デザインのリッチ化 65
66.
まとめ
66
67.
「全体の絵を描く」ために(1/3) 一般的な取扱説明書制作と異なるポイント • 接点・文脈の明確化(コンテクスト) • メディア展開方法の決定 •
全体導線の決定 • 利用シーンの想定が大切 →シーンごとに必要な情報の明確化 →適切なメディア展開の決定 …と移行する 67
68.
「全体の絵を描く」ために(2/3) どのように取り組んでいくのか • 大きい絵/小さい絵 • 展開ポリシーの明確化と展開理由の記録 •
コンテクストに配慮する(敏感になる) • メディアの組み合わせを考える • 紙媒体の役割の再構築 • コストと効果測定 68
69.
「全体の絵を描く」ために(3/3) テクニカルコミュニケーターは今後どうあるべきか • 表面的な表現への拘泥から脱却する • 上流工程への参画意識を持つ
→制作条件は所与ではなく獲得するもの • 上流工程で信頼される提案能力を身につける • 説明」以外の方法を考える習慣を身につける 「 →脱「テクニカルライター」 69
70.
最後にいろいろと(1/5) 情報設計は日常生活の延長にある • 自分から問題を発見する」 「
「問題を言語化して 伝える」ための、日頃の訓練が大切 • 「生活者としての実感」が伴っていないと、 地に足のついた情報設計はできない • 生活者としての実感に裏打ちされた情報設計 こそが、社会に求められている 70
71.
最後にいろいろと(2/5) 日常生活に敏感になる • なんとなく」で日常生活を送らない 「 •
買い物やサービス利用時は特に注意深く • 自分なりのシナリオを考えて対峙する • あれ ?」という素朴な引っ掛かり 「 • わかりにくい」 「 「探しにくい」 「使いにくい」と いうモヤモヤとした感覚を言語化してみる 71
72.
最後にいろいろと(3/5) 日常にあるデザインに気付く
72
73.
最後にいろいろと(4/5) 他人の行動にはヒントがいっぱい • どうして理解してもらえない ? •
どこでとまどっている ? • 変な動きの原因は何 ? • 自分の考えかた・とらえかたと何が違うのかを 考える 73
74.
最後にいろいろと(5/5) 「頭でっかち」は百害あって一利なし • 論理思考は大切だが、論理思考だけでは解決
しない • 専門用語に飲まれない →用語よりも考えかたを吸収する • いろいろなことに興味を持とう • コミュニケーションを創造する立場の人は、 実世界との交流を忘れずに! 74
75.
ありがとうございました
76