SlideShare a Scribd company logo
1 of 40
AIが拓く中小企業のミライ
平成30年8月8日
佐賀県産業企画課
北村 和人
神埼市商工会 二水会勉強会
神埼市商工会 二水会勉強会 Aug.8,2018
今日の話
2
 そもそもAIって何?
 AIが変える社会、仕事、そして…
 頼るべきは…遠くの知人より近くの他人
 そ・こ・で、産業スマート化センター!
神埼市商工会 二水会勉強会
Aug.8,2018
そもそもAIって何?
どれだけ立派な器を作っても、
「中身」がなければただの箱
3
神埼市商工会 二水会勉強会 Aug.8,2018
AIにできること、できないこと
4
(確立した定義や理解はないので、あくまで私なりの理解です…以下同じ)
AIとは、 「人間の知的活動」 を機械で置き換えるもの
情報のインプット 加工・処理 アウトプット
急に雨が降ってきた… 傘持ってない人いるよね? だったら仕入れよう!
LV.1
LV.2
LV.3
LV.4
バイト!
社 員 !
課 長 !
部 長 !
ルールに基づいてそのとおりに処理
(例:書式やDBに受注データを転記)
ルールに基づいて何かを判断・対応
(例:規定に沿って見積を作成・説明)
ルールを改善してよりよい判断・対応
(例:市場を踏まえて見積基準を改変)
ルール自体を新たに設計し、対応
(例:新市場を見出し新事業を立案)
各種センサ、産業用ロボ、
ソフトウエアロボ etc.
エキスパートシステム、
知識DB etc.
データマイニング、
機械学習 etc.
神埼市商工会 二水会勉強会 Aug.8,2018
例えば①
5
佐賀市保険年金課AI「ここねちゃん」
(木村情報技術株式会社)
創業相談AI「起業ライダーマモル」
(中小企業基盤整備機構)
 IBMワトソンを用いたチャットボット
 保険年金関係の相談対応から、キャラ
クター自身のプロフィールなどに至るまで
Web上で自動応答
 自然言語処理及びエキスパートシステ
ムによる(と思われる)チャットボット
 創業関係の手続きや事業計画の策
定などについてWeb上で自動応答
www.city.saga.lg.jp/main/46295.html
J-startup.ai.smrj.go.jp
神埼市商工会 二水会勉強会 Aug.8,2018
例えば②
6
画像認識やドローンでスマート農業
(株式会社オプティム)
機械学習を用いた個人ローン販促
(福博印刷㈱×福岡ひびき信金)
 マーケティング系のデータサイエンスの蓄
積を活かし、Googleの機械学習API
を活用して顧客情報を分析
 レコメンドの最適化などを概念実証中
 ドローンと画像認識による農地情報の
自動収集・解析、ピンポイント農薬散
布、スマートグラスを活用した遠隔作
業指示、収穫適期判断の自動化など、
様々なテクノロジーを駆使して農作業
全般をスマート化
神埼市商工会 二水会勉強会 Aug.8,2018
コンテンツか、システムか?
7
エキスパートシステムや
知識データベース、コーパスなど
ディープラーニングをはじめ、
機械学習(データマイニング)
脳の中にある「知識」そのものに着目し、そ
れらをアルゴリズムやデータベースとして構
造化、これをもとに推論・判断・処理
情報処理のアルゴリズムを工夫(ディープ
ラーニングの場合は脳の神経回路の模
倣)することで、学習・認識・処理
<分野>自動応答、各種の審査や評価
(人事・採用、病気、与信力など)
<分野>認識・認知(画像、音声、言
語)、各種予測モデル構築
<ポイント>
 形式知化された知識・情報であれば、
ほぼ確実に的確な対応ができる
 アノテーション(注釈付き)データの
作成は、かなり労働集約的な作業
<ポイント>
 「なぜできるのか?」はわからないが、
認識や予測など適用範囲は広い
 精度向上には、大量データの学習や
パラメータのトライ&エラーが不可欠
神埼市商工会 二水会勉強会 Aug.8,2018
APIエコノミー&AIの民主化
8
学習済モデルのAPIによる提供
GUIによる機械学習ツール
<MS Azure コグニティブサービス>
<IBM Watson APIサービス>
<Google Cloud 機械学習API>
<MS Azure Machine Learning>
<EXPLORATORY>
☜ 画像、音声、翻訳等の学習済モデル
を呼び出し、プログラムに組み込める
☟ プログラムを書かずにモデルが作れる
azure.microsoft.com/ja-jp/services/cognitive-services/
www.ibm.com/watson/jp-ja/developercloud/services-catalog
cloud.google.com/apis/docs/overview exploratory.io/
azure.microsoft.com/ja-jp/services/machine-learning-studio/
数年来、言ってたのはデータ売買市場=既に実現/今後はおそらく、APIマーケット
神埼市商工会 二水会勉強会 Aug.8,2018
しょせんは「器」に過ぎない…
9
辞書にしろ… 神経回路にしろ…
それらそのものは無色透明
なので、その「器」に「何を入れるか?」次第
<例>同じCNN(折り畳みニューラルネット)による画像認識でも、みかん判別器にもりんご判別器にもなる!
RNN(再帰的ニューラルネット)による音声認識に佐賀弁ばかり聞かせたら、ネイティブな佐賀人に?!
よって、自社の事業活動の諸々を
データとして蓄積していくことが大事!
10
あなたの会社には、
どんなデータが埋もれているでしょうか?
神埼市商工会 二水会勉強会
Aug.8,2018
AIが変える社会、仕事、そして…
ビジネスも働き方も変わりますが、
結果、問われるのはまさに「人」
11
神埼市商工会 二水会勉強会 Aug.8,2018
知識社会とコンピュータパワー
12
工業化社会から
知識社会へ
先進国市場の成熟化と
需要の量的飽和グローバルな
市場統合と
ボーダレスな
競争の激化
競争環境
WebなどITの
発達による
情報や知識の
広範な共有
テクノロジー
 そもそも何が問題なのかさえ分かりにくい
 その解決より以上に発見と定義が価値を生む
 それらを実現し得る「知識」が重要な生産要素に
方法論の一つ
としての
Evidence-Based○○
な潮流
いわゆる3V
(量、頻度、種類)
データ
コンピュータ
パワーの
飛躍的向上
 仮説「検証」から「探索」への広がり…機械学習手法の多様化
 ブレークスルーとしての「Googleのネコ」(CNNによる概念獲得)
神埼市商工会 二水会勉強会 Aug.8,2018
マスカスタマイゼーション
&スマートファクトリー
13
 受注情報に基づき、仕様
や必要部材をAIが判断
 工場やサプライヤーへ自
動で指示・発注
 設備の稼働データ等を
IoTで集約
 機械学習で部品交換や
異常検知をレコメンド
 画像認識で検品、規格
外・不良品を自動排除
 販売状況に合わせて需
要予測、生産性向上へ
 工程管理に合わせて人
員配置を最適化
 熟練者のノウハウをDB化
したAIが作業指示
僕は黒!
私は緑!
神埼市商工会 二水会勉強会 Aug.8,2018
ノマドノーカー(造語)
― 一次産業・流通・消費 ―
14
 市況等に応じて需要予
測、作付け等を判断
 AIが必要な種苗や資機
材を判断・自動発注
 機械学習で生育状況や
天候から施肥等を助言
 画像認識で病害虫を発
見、ピンポイント散布
 画像認識で規格外や腐
食等を自動選別・排除
 配送先等を自動で抽出、
集出荷を効率化
 農地に出向かずとも
Web経由で作業指示
 熟練者のノウハウをDB
化したAIが相談・助言
神埼市商工会 二水会勉強会 Aug.8,2018
サイバー&バーチャルオフィス
― オフィスワーク・知識労働 -
15
 テレワークで時間・場所
問わず可能な時に就業
 生産性向上でダブルワー
ク等が普通に
 社内文書等をコーパスに
蓄積、企画立案力強化
 AIが社外提案等を審
査・評価し、フィルタリング
 チャットボット及び音声認
識で顧客対応を無人化
 顧客情報で機械学習、
対応を最適化
 RPA(ソフトウエアロボ)
で定型業務を自動化
 AIチャットボットで社内の
FAQ対応を自動化
神埼市商工会 二水会勉強会 Aug.8,2018
関係ない?
いやいやむしろ、中小こそ…
16
規模が小さいので
そもそも必要が…
大きいとこほど船頭多く頓挫しがち
小さい方がむしろハードルが低い
導入しようにも
かなり高額だし…
サブスクリプションモデルも普及し、
中小向けの低価格ソリューションも
難しいし、扱える
社内人材が…
技術トレンドは「民主化」(APIや
GUIなど)…育成の場も多様化
まずは「注意を払う」辺りから始めてみては?
神埼市商工会 二水会勉強会 Aug.8,2018
ジッカン☆ムービー
(Coming Soon!)
17
概 要
スケジュール
受託者
AI・IoTやVR・MRなどのテクノロジー、シェアリングエコノミーなどの新たな経済社会の
姿などについて、佐賀の風景や人、企業等を素材に「10~20年後のミライ」を描く
 8月末までに第一弾(一次産業の生産・流通・消費)を制作・公開
 以降、12月末までに第二弾(工場)、第三弾(オフィスワーク)を制作・公開
株式会社とっぺん(佐賀市鍋島:文化財調査、デジタルコンテンツ制作等)
神埼市商工会 二水会勉強会 Aug.8,2018
Industry4.0とSociety5.0
そしてHumanity6.0(造語)へ
18
Humanity1.0
(未開社会)
Humanity2.0
(封建社会)
Humanity3.0
(大衆社会)
Humanity4.0
(脱大衆社会)
Humanity5.0
(知識社会)
Humanity6.0
(人本位社会)
Society1.0
(狩猟社会)
Society2.0
(農耕社会)
Society3.0
(工業化社会)
Society4.0
(情報化社会)
Society5.0
(Connected
Industries)
Industry
1.0
(蒸気機関)
Industry4.0
(AI&IoT)
Industry3.0
(FA化)
Industry2.0
(電気・量産)
生産
技術
産業
社会
人と
社会
<例えば…>
人の知的活動を機械が担うようになれば、逆説的に「人とは何か?」が問われる/
人に残るのはおそらく「何かを創り出す仕事」/「産みの苦しみ」や「創造の喜び」などが
人を人たらしめる最後の要素/生産性向上で趣味や遊びと仕事の境目がボーダレスに
/「仕事上の自分」と「プライベートな自分」との再統合が進む/SNSやシェアエコ等で
「所有」や「所属・帰属」の意味が薄れていく etc.
神埼市商工会 二水会勉強会 Aug.8,2018
これからの社会で
生き残る人や企業組織
19
LV.1
LV.2
LV.3
LV.4
バイト!
社 員 !
課 長 !
部 長 !
ルールに基づいてそのとおりに処理
(例:書式やDBに受注データを転記)
ルールに基づいて何かを判断・対応
(例:規定に沿って見積を作成・説明)
ルールを改善してよりよい判断・対応
(例:市場を踏まえて見積基準を改変)
ルール自体を新たに設計し、対応
(例:新市場を見出し新事業を立案)
各種センサ、産業用ロボ、
ソフトウエアロボ etc.
エキスパートシステム、
知識DB etc.
データマイニング、
機械学習 etc.
新たな価値(顧客や市場)を生み出す
そのために問題意識をもって仕事に臨む
異論や多様性を受け入れる寛容な組織
従業員
教育
組織
マネジメント
20
自社の「今」の採用や育成の在り方の中で、
「こうした方がいいかも…」はありましたか?
神埼市商工会 二水会勉強会
Aug.8,2018
頼るべきは…
遠くの知人より近くの他人
新たなチャレンジには手間も伴う…
するとやっぱ、頼れるパートナーは
できるだけ身近にいた方がいい
神埼市商工会 二水会勉強会 Aug.8,2018
佐賀のITは、実は…
22
従事者数は
やや増、だが
未だ少ない
労働生産性は
大幅改善、
今や福岡並み
MICやデジハリも
オープン!
県内企業もAI・IoTなどで
全国や世界にチャレンジ!
アプリ開発をはじめ
IT企業も続々進出!
出所)経済センサス活動調査(H24、H28)…中分類の「情報サービス業」及び「インターネット付随サービス業」の合計
過去4年間で労働生産性は大きく改善し、ほぼ福岡並みに
背景は、地元企業のビジネス高度化や企業・施設の誘致・開設
神埼市商工会 二水会勉強会 Aug.8,2018
規模のハンディをつながりで…
23
AI・IoT事業
(産業スマート化センター等)
ローカルシェアリングC開設(クラウドソーシング支援)
H23 H24 H25 H26 H27 H28 H30~H29
デジタルコンテンツ
産業育成推進事業
(クリエイターのネットワーク化)
データ&デザイン新市場創出事業
(ITとデータ及びデザインによるB2B市場創出)
デザイン思考普及推進事業
(イノベーションの手法であるデザイン思考による課題解決ワークショップ)
やわらかBiz創出事業
(県内IT企業等による新ビジネスの「共創」と実証支援)
施
策
I
T
企
業
ク
リ
エ
イ
タ
ー
そ
の
他
コミュニティの形成
(佐賀クリエイターズカンファレンス、
C-revo in SAGAなど)
データビジネスへの参入
(福博印刷RyuTsu.JP、佐賀電算、
佐銀コンピュータなど)
AIやIoT、VRなどへの挑戦
(木村情報のワトソン、オプティムのIoT OS、
福博のマゼランブロックス、佐賀電算のRPA等)
民間コワーキング等の開設
(COTOCO215、FabLab.SAGA、
こねくり家、On the Roofなど)
デジハリ佐賀開設(福博印刷)
MIC佐賀開設(マイクロソフト、パソナテック)
クラウドSaga設立(クラウドファンディング支援)
デザイン思考研究所やコンテンツ共創ラボ設立
データサイエンティスト育成
佐
大
前回センサス 今回センサス
官
民
神埼市商工会 二水会勉強会 Aug.8,2018
ご紹介①
24
木村情報技術株式会社 株式会社オプティム
 H17創業、H28にIBMワトソンのエコ
パートナーシップ契約国内第一号
 自動応答ソリューション:製薬大手等
コールセンター、社内FAQ(AI-Q)
 HRテック:ソフトバンクAI採用、佐賀
大学等とのAI-Campus
 社内データを活用したAI-Switch
 H12創業、H27に農業ICTで県と協
定、H28にIoT Cloud OSをローンチ
 IT×○○をテーマに事業展開
 ドローンや画像認識、スマートグラス等
を活用したスマート農業
 コマツとの提携によるiConstruction
 在宅医療やポケットドクター、眼底診断
IBMワトソンサミット
www.k-idea.jp
スマート農業
www.optim.co.jp
神埼市商工会 二水会勉強会 Aug.8,2018
ご紹介②
25
福博印刷株式会社 株式会社佐賀電算センター
 H20頃からデータマイニングによるコンサ
ルチームRyuTsu.JPを設置
 統計分析によるマーケ支援、H30から
マゼランブロックスでAI事業に参入
 デジハリ佐賀も運営、2年で約80名の
Webデザイナー等を輩出
佐賀県データ利活用セミナー RPAセミナー
 H29にデジタルソリューション部(AI開
発室)を設置
 RPA(ソフトウエアロボットによる業務
自動化)の開発と導入支援を展開
 自社オリジナルChatBot開発、AIによ
る手書き文字認識・OCR連携など、自
然言語処理と融合できるAI研究
www.ding.co.jp www.sdcns.co.jp
神埼市商工会 二水会勉強会 Aug.8,2018
イノベーションのジレンマと
破壊的イノベーション
26
すると…最先端のAI開発と並行して、こと、中小向けに限って言えば、
今後は最低限の要求水準→低価格といった流れも進む(かも?)
仕事の
難度
仕事のボリューム
<ハイスペックなAIが
必要な仕事>
お客様対応を自動
化、画像認識で検品、
複数設備をモニタリン
グして自動操作…
<一世代前の知
識DBとか、RPAで
手に負える仕事>
定型の発注業務を
自動化、受注情報
に基づく伝票自動
作成や作業指示書
の自動発行…
中小企業の仕事にAIは必要か? 破壊的イノベーションとは?
仕様・性能
=コスト
時間
持続的イノベーション
(作り手・売り手目線)
顧客の
要求水準
破壊的イノベーション
(買い手・使い手目線)
神埼市商工会 二水会勉強会 Aug.8,2018
ご紹介③
クラウド&サブスクリプションで広く・薄く 三方よしでコストカット
27
株式会社グルーヴノーツ(福岡) 志ITC×株式会社ITインペル
日本電産×セゾン情報システムズ
 月額10万円でGoogleの機械学習APIを
コードを書かずに利用できるマゼランブロックス
 需要予測、画像認識、自然言語解析など
 月額10万円で工場内の様々なセンサーデー
タを収集・分析できるシンプルアナリティクス
 工程管理、設備効率化、異常検知など
 知識データベース(今のディープラー
ニング等ではなく、一世代前のAI)
を用いて、生産管理や販売管理など
に伴う中小企業の業務ルールを形式
知化する「人工無悩」
 ITコーディネータによる導入支援を行
うことで、初期費用数十万円、月額
数万円程度でのパッケージ化を模索
www.iot.simple-analytics.jp
経産省IT経営百選受賞
www.magellanic-cloud.com
神埼市商工会 二水会勉強会 Aug.8,2018
さらにAIだけでもないんですが…
(やわらかBiz採択案件のご紹介)
28
manaview
H29
↓
H30
H30
↓
H31
徳永製陶×ミナデ 佐賀電算×福博
ロケモAI 九州コーユー×佐賀IDC 志ITC×ITインペル
「学びのシェア」をテーマに
した、新たなプラットフォー
ムサービスの開発
「有田焼×IoT」をキー
ワードにした知育玩具の
開発・拡販
子育て世帯の母親等を
対象としたグロースハッ
カーの育成・案件受注
AI(機械学習)を用い
た観光・ロジ関係のマッチ
ングプラットフォーム開発
AR(拡張現実)による
プログラミング教育の学校
教材及び知育玩具開発
【再掲】中小企業向け低
コスト業務自動化ソ
リューションの拡販
29
「へえ、佐賀でもこんな企業あるんだ!」
といった「発見」はありましたか?
神埼市商工会 二水会勉強会
Aug.8,2018
そ・こ・で、
産業スマート化センター!
でも、これも箱とか枠組みなんで
使ってもらわないと意味がない…
神埼市商工会 二水会勉強会 Aug.8,2018
AI・IoT等のテクノロジーを活用し、県内産業の生産性向上・経営力向上や新たなビ
ジネス創出などを図るため、産業スマート化センターの開設や事業化実証を支援
平成30年度の経営者等の意識改革を行うセミナーの受講者数を480人とする
○産業スマート化センター(仮:工技C及びサテライト)開設
・AI・IoT等について相談・体験できる場の提供
・経営者への意識改革セミナー、技術者の人材育成セミナー
・県内企業と県内ソリューションベンダー等とのマッチング
○テクノロジーと佐賀の未来を実感できる動画の制作
○AI・IoTを活用したビジネス創出の実証支援及び環境提供
平成30年度~
 スマート化センターは10月頃、開設
 ジッカン☆ムービーは8月から順次(一次産業→工場→オフィス)、公開予定
AI・IoT利活用推進事業
31
目 的
事業内容
産業企画課 56,326千円
目 標
事業期間
センター及びサテライトのイメージ
(センター受託予定者資料より)
神埼市商工会 二水会勉強会 Aug.8,2018
生産性と人材流出①
32
佐賀県は人材流出県! 背景は賃金格差≒生産性格差
進学・就職ともに47都道府県でワースト5の流出率。
双方ともに高いのは、全国でも佐賀と奈良だけ。
出所)文部科学省「学校基本調査」 出所)文科省「学校基本調査」、厚労省「賃金構造基本統計」、総務省「経済センサス」
県外就職の主な背景の一つは賃金格差であり、賃
金格差は労働生産性の差異に起因。
神埼市商工会 二水会勉強会 Aug.8,2018
生産性と人材流出②
33
製造業が伸びても高校生は県外へ 全国同産業と比べると非製造業も…
2000年代後半の流出率上昇を主導したのは製造
業。でもこの時期、県内の製造業は伸びていた?
機械・金属・化学系の製造業は全国同産業並みだ
が、サービス産業の生産性は総じて低い
神埼市商工会 二水会勉強会 Aug.8,2018
生産性と人材流出③
34
地域間の再分配関係は希薄化 しかし、人は相変わらず都市へ
2000年代、両者の相関係数のギャップは拡大
では、地方には「何が残る」のか?
神埼市商工会 二水会勉強会 Aug.8,2018
「生産性向上=効率化」
という大いなる誤解
35
生産性 =
生産要素
(資本・労働)
の投入量
産出した
付加価値額
 チャットボットで顧客対応
 RPAで事務処理自動化
 画像認識で検品自動化
 IoTデバイスで異常検知
 需要予測で発注最適化
etc.
投入量を減らす
(コストカット)
 ベテランの暗黙知をAI化
し、仕事の質を向上
 レコメンドの最適化でコン
バージョン率を改善
 顧客データ・販売データ
などから潜在需要を探り、
新たな製品開発へ etc.
産出量を増やす
(高付加価値化)
神埼市商工会 二水会勉強会 Aug.8,2018
スマート化センターとは?
36
産業スマート化センター
(工技C内:受託者 EWM)
スマート化Cサテライト
(県内IT企業等)
スマート化Cサテライト
(大学・コワーキング等)
協力 協力
県内IT企業等
(ソリューションの提供側)
県外IT企業等
(ソリューションの提供側)
県内非IT企業等
(ソリューションの導入側)
生産性の向上!成長機会の提供!
マッチング支援人材育成/PR機会提供 普及啓発/個別相談対応
神埼市商工会 二水会勉強会 Aug.8,2018
こうなったらいいな…
37
AIで世界を変える
こんなビジネスをや
りたいんだ!
へえ、なかなか
面白いアイディア、
もってるなあ…このIoTデバイス、
なかなか面白いよ
…ほら、こうやって
動かすと…
こっちのAIアプリも
すごいんだから!
え、御社にはそんな
ソリューションも…
ええ、だから組
めませんかね?
今度、この部分に
画像認識を使い
たいんですが…
ああ、だったら
こういう企業が
ありますよ!
「テクノロジー」をキーワードに人と企業が集うハブへ!
神埼市商工会 二水会勉強会 Aug.8,2018
…ということで、
38
1)スマート化センター(10月オープン予定)、
ぜひ一度、お越しください!
2)AI・IoTの利活用を検討されている企業は、
ぜひ個別相談・マッチング機能をご活用ください!
3)ソリューション開発に取り組んでいる企業は、
自社のPRの場としてご活用ください!
(県内ソリューションベンダーの掘り起こしも、この事業のもう一方の趣旨です)
神埼市商工会 二水会勉強会 Aug.8,2018
本日午前、知事会見で発表!
あと、も一つPR!
39
産学官の「佐賀県産業人材確保プロ
ジェクト」の事業として、キャリアバンク社
(ジョブカフェSAGA受託者)を中心に、
県内企業の「採用力」向上のため、セミ
ナーやハンズオン支援を行う拠点
結果、5階が 魅力的なフロアに…
さがHRラボ
人材確保を
バックアップ!
MIC佐賀
ICT利活用を
バックアップ!
佐賀市
産業支援相談室
経営改善を
バックアップ!
佐賀市
インキュベート
ルーム
神埼市商工会 二水会勉強会
Aug.8,2018
ご静聴ありがとうございました。
40
Facebookページ
innovation & creative Lab.
企業情報・採用情報
さが就活ナビ
Facebook
(個人)
Yahoo!ブログ
(個人)
電子書籍
(個人)

More Related Content

Similar to 20180808 AIが拓く中小企業のミライ(神埼市商工会)

ShangriLa Anime APIを利用してアニメ関連のビッグデータ解析を最速で行う
ShangriLa Anime APIを利用してアニメ関連のビッグデータ解析を最速で行うShangriLa Anime APIを利用してアニメ関連のビッグデータ解析を最速で行う
ShangriLa Anime APIを利用してアニメ関連のビッグデータ解析を最速で行うJunichi Noda
 
2016年12月7日吉立開途「AIについて素人が考える」
2016年12月7日吉立開途「AIについて素人が考える」2016年12月7日吉立開途「AIについて素人が考える」
2016年12月7日吉立開途「AIについて素人が考える」三文会
 
MCPC第5回イノベーションチャレンジセミナーメモ
MCPC第5回イノベーションチャレンジセミナーメモMCPC第5回イノベーションチャレンジセミナーメモ
MCPC第5回イノベーションチャレンジセミナーメモTetsuya Hasegawa
 
人工知能は相場操縦という不正な取引を勝手に行うか? ―遺伝的アルゴリズムが人工市場シミュレーションで学習する場合―
人工知能は相場操縦という不正な取引を勝手に行うか? ―遺伝的アルゴリズムが人工市場シミュレーションで学習する場合―人工知能は相場操縦という不正な取引を勝手に行うか? ―遺伝的アルゴリズムが人工市場シミュレーションで学習する場合―
人工知能は相場操縦という不正な取引を勝手に行うか? ―遺伝的アルゴリズムが人工市場シミュレーションで学習する場合―Takanobu Mizuta
 
20191114滋賀県議会常任委員会視察説明資料
20191114滋賀県議会常任委員会視察説明資料20191114滋賀県議会常任委員会視察説明資料
20191114滋賀県議会常任委員会視察説明資料KazuhitoKitamura
 
ホラーが子どもに与える影響
ホラーが子どもに与える影響ホラーが子どもに与える影響
ホラーが子どもに与える影響Hidehiko Hashimoto
 
人工知能についての基礎知識
人工知能についての基礎知識人工知能についての基礎知識
人工知能についての基礎知識Yuta Inamura
 
20181016 ceatec2018 meti_session_nico_ito
20181016 ceatec2018 meti_session_nico_ito20181016 ceatec2018 meti_session_nico_ito
20181016 ceatec2018 meti_session_nico_itoAkihiro ITO
 
Tableauで実現するAI時代の次世代データ活用 (後編)
Tableauで実現するAI時代の次世代データ活用 (後編)Tableauで実現するAI時代の次世代データ活用 (後編)
Tableauで実現するAI時代の次世代データ活用 (後編)Tomohiro Iwahashi
 
MANABIYA 2018 DB kinoshita DB for AItech
MANABIYA 2018 DB kinoshita DB for AItechMANABIYA 2018 DB kinoshita DB for AItech
MANABIYA 2018 DB kinoshita DB for AItechYasufumi Kinoshita
 
20181022 abeja cloudai_night_nico_airesourcedev
20181022 abeja cloudai_night_nico_airesourcedev20181022 abeja cloudai_night_nico_airesourcedev
20181022 abeja cloudai_night_nico_airesourcedevAkihiro ITO
 
AI活用におけるビジネス力とは何か?
AI活用におけるビジネス力とは何か?AI活用におけるビジネス力とは何か?
AI活用におけるビジネス力とは何か?munjapan
 
全く異なる2つの集客法ソーシャルメディア&検索エンジンを駆使する秘訣セミナー
全く異なる2つの集客法ソーシャルメディア&検索エンジンを駆使する秘訣セミナー全く異なる2つの集客法ソーシャルメディア&検索エンジンを駆使する秘訣セミナー
全く異なる2つの集客法ソーシャルメディア&検索エンジンを駆使する秘訣セミナー新潟コンサルタント横田秀珠
 
機械学習ライブラリ「Spark MLlib」で作る アニメレコメンドシステム
機械学習ライブラリ「Spark MLlib」で作る アニメレコメンドシステム機械学習ライブラリ「Spark MLlib」で作る アニメレコメンドシステム
機械学習ライブラリ「Spark MLlib」で作る アニメレコメンドシステムJunichi Noda
 
機械学習ライブラリ「Spark MLlib」で作る アニメレコメンドシステム ver 1.1
機械学習ライブラリ「Spark MLlib」で作る アニメレコメンドシステムver 1.1機械学習ライブラリ「Spark MLlib」で作る アニメレコメンドシステムver 1.1
機械学習ライブラリ「Spark MLlib」で作る アニメレコメンドシステム ver 1.1Junichi Noda
 
「IoTやAIテクノロジーの産学イノベーション経験談」
「IoTやAIテクノロジーの産学イノベーション経験談」「IoTやAIテクノロジーの産学イノベーション経験談」
「IoTやAIテクノロジーの産学イノベーション経験談」Sozo Inoue
 
秋葉原IT戦略研究所のご紹介
秋葉原IT戦略研究所のご紹介秋葉原IT戦略研究所のご紹介
秋葉原IT戦略研究所のご紹介Junichi Noda
 
isaaxとsoracomで実現する爆速IoT実装
isaaxとsoracomで実現する爆速IoT実装isaaxとsoracomで実現する爆速IoT実装
isaaxとsoracomで実現する爆速IoT実装Nanami Setoyama
 

Similar to 20180808 AIが拓く中小企業のミライ(神埼市商工会) (20)

ShangriLa Anime APIを利用してアニメ関連のビッグデータ解析を最速で行う
ShangriLa Anime APIを利用してアニメ関連のビッグデータ解析を最速で行うShangriLa Anime APIを利用してアニメ関連のビッグデータ解析を最速で行う
ShangriLa Anime APIを利用してアニメ関連のビッグデータ解析を最速で行う
 
2016年12月7日吉立開途「AIについて素人が考える」
2016年12月7日吉立開途「AIについて素人が考える」2016年12月7日吉立開途「AIについて素人が考える」
2016年12月7日吉立開途「AIについて素人が考える」
 
MCPC第5回イノベーションチャレンジセミナーメモ
MCPC第5回イノベーションチャレンジセミナーメモMCPC第5回イノベーションチャレンジセミナーメモ
MCPC第5回イノベーションチャレンジセミナーメモ
 
人工知能は相場操縦という不正な取引を勝手に行うか? ―遺伝的アルゴリズムが人工市場シミュレーションで学習する場合―
人工知能は相場操縦という不正な取引を勝手に行うか? ―遺伝的アルゴリズムが人工市場シミュレーションで学習する場合―人工知能は相場操縦という不正な取引を勝手に行うか? ―遺伝的アルゴリズムが人工市場シミュレーションで学習する場合―
人工知能は相場操縦という不正な取引を勝手に行うか? ―遺伝的アルゴリズムが人工市場シミュレーションで学習する場合―
 
20191114滋賀県議会常任委員会視察説明資料
20191114滋賀県議会常任委員会視察説明資料20191114滋賀県議会常任委員会視察説明資料
20191114滋賀県議会常任委員会視察説明資料
 
ITを活用した販売促進セミナーin伊万里商工会議所
ITを活用した販売促進セミナーin伊万里商工会議所ITを活用した販売促進セミナーin伊万里商工会議所
ITを活用した販売促進セミナーin伊万里商工会議所
 
ホラーが子どもに与える影響
ホラーが子どもに与える影響ホラーが子どもに与える影響
ホラーが子どもに与える影響
 
人工知能についての基礎知識
人工知能についての基礎知識人工知能についての基礎知識
人工知能についての基礎知識
 
20181016 ceatec2018 meti_session_nico_ito
20181016 ceatec2018 meti_session_nico_ito20181016 ceatec2018 meti_session_nico_ito
20181016 ceatec2018 meti_session_nico_ito
 
Tableauで実現するAI時代の次世代データ活用 (後編)
Tableauで実現するAI時代の次世代データ活用 (後編)Tableauで実現するAI時代の次世代データ活用 (後編)
Tableauで実現するAI時代の次世代データ活用 (後編)
 
MANABIYA 2018 DB kinoshita DB for AItech
MANABIYA 2018 DB kinoshita DB for AItechMANABIYA 2018 DB kinoshita DB for AItech
MANABIYA 2018 DB kinoshita DB for AItech
 
20181022 abeja cloudai_night_nico_airesourcedev
20181022 abeja cloudai_night_nico_airesourcedev20181022 abeja cloudai_night_nico_airesourcedev
20181022 abeja cloudai_night_nico_airesourcedev
 
AI活用におけるビジネス力とは何か?
AI活用におけるビジネス力とは何か?AI活用におけるビジネス力とは何か?
AI活用におけるビジネス力とは何か?
 
全く異なる2つの集客法ソーシャルメディア&検索エンジンを駆使する秘訣セミナー
全く異なる2つの集客法ソーシャルメディア&検索エンジンを駆使する秘訣セミナー全く異なる2つの集客法ソーシャルメディア&検索エンジンを駆使する秘訣セミナー
全く異なる2つの集客法ソーシャルメディア&検索エンジンを駆使する秘訣セミナー
 
ゼロから学ぶAI
ゼロから学ぶAIゼロから学ぶAI
ゼロから学ぶAI
 
機械学習ライブラリ「Spark MLlib」で作る アニメレコメンドシステム
機械学習ライブラリ「Spark MLlib」で作る アニメレコメンドシステム機械学習ライブラリ「Spark MLlib」で作る アニメレコメンドシステム
機械学習ライブラリ「Spark MLlib」で作る アニメレコメンドシステム
 
機械学習ライブラリ「Spark MLlib」で作る アニメレコメンドシステム ver 1.1
機械学習ライブラリ「Spark MLlib」で作る アニメレコメンドシステムver 1.1機械学習ライブラリ「Spark MLlib」で作る アニメレコメンドシステムver 1.1
機械学習ライブラリ「Spark MLlib」で作る アニメレコメンドシステム ver 1.1
 
「IoTやAIテクノロジーの産学イノベーション経験談」
「IoTやAIテクノロジーの産学イノベーション経験談」「IoTやAIテクノロジーの産学イノベーション経験談」
「IoTやAIテクノロジーの産学イノベーション経験談」
 
秋葉原IT戦略研究所のご紹介
秋葉原IT戦略研究所のご紹介秋葉原IT戦略研究所のご紹介
秋葉原IT戦略研究所のご紹介
 
isaaxとsoracomで実現する爆速IoT実装
isaaxとsoracomで実現する爆速IoT実装isaaxとsoracomで実現する爆速IoT実装
isaaxとsoracomで実現する爆速IoT実装
 

More from KazuhitoKitamura

20240415佐賀銀行新入行員研修(VBA抜き)_そのモヤモヤを、明日のワクワクへ。(デジタル及びスタートアップと地域金融機関)
20240415佐賀銀行新入行員研修(VBA抜き)_そのモヤモヤを、明日のワクワクへ。(デジタル及びスタートアップと地域金融機関)20240415佐賀銀行新入行員研修(VBA抜き)_そのモヤモヤを、明日のワクワクへ。(デジタル及びスタートアップと地域金融機関)
20240415佐賀銀行新入行員研修(VBA抜き)_そのモヤモヤを、明日のワクワクへ。(デジタル及びスタートアップと地域金融機関)KazuhitoKitamura
 
遺言(在任中のやり残し:地方におけるイノベーションとスタートアップのためのファイナンスエコシステム)
遺言(在任中のやり残し:地方におけるイノベーションとスタートアップのためのファイナンスエコシステム)遺言(在任中のやり残し:地方におけるイノベーションとスタートアップのためのファイナンスエコシステム)
遺言(在任中のやり残し:地方におけるイノベーションとスタートアップのためのファイナンスエコシステム)KazuhitoKitamura
 
20240401佐賀県産業DX・スタートアップ推進グループ年度当初チームミーティング資料
20240401佐賀県産業DX・スタートアップ推進グループ年度当初チームミーティング資料20240401佐賀県産業DX・スタートアップ推進グループ年度当初チームミーティング資料
20240401佐賀県産業DX・スタートアップ推進グループ年度当初チームミーティング資料KazuhitoKitamura
 
SAGA Innovators Talk Live 2024 Spring 投影資料
SAGA Innovators Talk Live 2024 Spring 投影資料SAGA Innovators Talk Live 2024 Spring 投影資料
SAGA Innovators Talk Live 2024 Spring 投影資料KazuhitoKitamura
 
20240223中小民間労組交流集会講演資料(佐賀県産業労働部産業DX・スタートアップ推進グループ)
20240223中小民間労組交流集会講演資料(佐賀県産業労働部産業DX・スタートアップ推進グループ)20240223中小民間労組交流集会講演資料(佐賀県産業労働部産業DX・スタートアップ推進グループ)
20240223中小民間労組交流集会講演資料(佐賀県産業労働部産業DX・スタートアップ推進グループ)KazuhitoKitamura
 
20240201視察対応マスター.pptx
20240201視察対応マスター.pptx20240201視察対応マスター.pptx
20240201視察対応マスター.pptxKazuhitoKitamura
 
20231209ゼミ研究会紹介資料
20231209ゼミ研究会紹介資料20231209ゼミ研究会紹介資料
20231209ゼミ研究会紹介資料KazuhitoKitamura
 
20231020弘前大学経済学会パネル登壇資料.pptx
20231020弘前大学経済学会パネル登壇資料.pptx20231020弘前大学経済学会パネル登壇資料.pptx
20231020弘前大学経済学会パネル登壇資料.pptxKazuhitoKitamura
 
20230801視察対応マスター
20230801視察対応マスター20230801視察対応マスター
20230801視察対応マスターKazuhitoKitamura
 
20230819SAGA_INNOVATORS_TALKLIVE資料_表紙と3部.pptx
20230819SAGA_INNOVATORS_TALKLIVE資料_表紙と3部.pptx20230819SAGA_INNOVATORS_TALKLIVE資料_表紙と3部.pptx
20230819SAGA_INNOVATORS_TALKLIVE資料_表紙と3部.pptxKazuhitoKitamura
 
20230524いろいろTV出演資料
20230524いろいろTV出演資料20230524いろいろTV出演資料
20230524いろいろTV出演資料KazuhitoKitamura
 
20230501視察対応マスター資料
20230501視察対応マスター資料20230501視察対応マスター資料
20230501視察対応マスター資料KazuhitoKitamura
 
20230401DX・スタートアップ推進グループ年度当初チームミーティング
20230401DX・スタートアップ推進グループ年度当初チームミーティング20230401DX・スタートアップ推進グループ年度当初チームミーティング
20230401DX・スタートアップ推進グループ年度当初チームミーティングKazuhitoKitamura
 
20230315StartupEcosystemSAGA_DEMODAYパネル登壇資料
20230315StartupEcosystemSAGA_DEMODAYパネル登壇資料20230315StartupEcosystemSAGA_DEMODAYパネル登壇資料
20230315StartupEcosystemSAGA_DEMODAYパネル登壇資料KazuhitoKitamura
 
20230126DXパートナーズDXの科学アカデミー「佐賀県における産業DXの推進などについて」
20230126DXパートナーズDXの科学アカデミー「佐賀県における産業DXの推進などについて」20230126DXパートナーズDXの科学アカデミー「佐賀県における産業DXの推進などについて」
20230126DXパートナーズDXの科学アカデミー「佐賀県における産業DXの推進などについて」KazuhitoKitamura
 
20221022弘前大経済学会「佐賀県におけるスタートアップの発掘・育成と資金調達」
20221022弘前大経済学会「佐賀県におけるスタートアップの発掘・育成と資金調達」20221022弘前大経済学会「佐賀県におけるスタートアップの発掘・育成と資金調達」
20221022弘前大経済学会「佐賀県におけるスタートアップの発掘・育成と資金調達」KazuhitoKitamura
 
20220808視察対応資料「佐賀県における産業DX及びスタートアップの取組」.pptx
20220808視察対応資料「佐賀県における産業DX及びスタートアップの取組」.pptx20220808視察対応資料「佐賀県における産業DX及びスタートアップの取組」.pptx
20220808視察対応資料「佐賀県における産業DX及びスタートアップの取組」.pptxKazuhitoKitamura
 
20220805KOICデジタル経営塾in佐賀あいさつ・施策紹介「佐賀県における産業DXの推進について」.pptx
20220805KOICデジタル経営塾in佐賀あいさつ・施策紹介「佐賀県における産業DXの推進について」.pptx20220805KOICデジタル経営塾in佐賀あいさつ・施策紹介「佐賀県における産業DXの推進について」.pptx
20220805KOICデジタル経営塾in佐賀あいさつ・施策紹介「佐賀県における産業DXの推進について」.pptxKazuhitoKitamura
 
20220720デロイトトーマツ全国自治体スタートアップ担当者勉強会
20220720デロイトトーマツ全国自治体スタートアップ担当者勉強会20220720デロイトトーマツ全国自治体スタートアップ担当者勉強会
20220720デロイトトーマツ全国自治体スタートアップ担当者勉強会KazuhitoKitamura
 
20220711唐津市DXイノベーションセンターオープニングセレモニー来賓スピーチ
20220711唐津市DXイノベーションセンターオープニングセレモニー来賓スピーチ20220711唐津市DXイノベーションセンターオープニングセレモニー来賓スピーチ
20220711唐津市DXイノベーションセンターオープニングセレモニー来賓スピーチKazuhitoKitamura
 

More from KazuhitoKitamura (20)

20240415佐賀銀行新入行員研修(VBA抜き)_そのモヤモヤを、明日のワクワクへ。(デジタル及びスタートアップと地域金融機関)
20240415佐賀銀行新入行員研修(VBA抜き)_そのモヤモヤを、明日のワクワクへ。(デジタル及びスタートアップと地域金融機関)20240415佐賀銀行新入行員研修(VBA抜き)_そのモヤモヤを、明日のワクワクへ。(デジタル及びスタートアップと地域金融機関)
20240415佐賀銀行新入行員研修(VBA抜き)_そのモヤモヤを、明日のワクワクへ。(デジタル及びスタートアップと地域金融機関)
 
遺言(在任中のやり残し:地方におけるイノベーションとスタートアップのためのファイナンスエコシステム)
遺言(在任中のやり残し:地方におけるイノベーションとスタートアップのためのファイナンスエコシステム)遺言(在任中のやり残し:地方におけるイノベーションとスタートアップのためのファイナンスエコシステム)
遺言(在任中のやり残し:地方におけるイノベーションとスタートアップのためのファイナンスエコシステム)
 
20240401佐賀県産業DX・スタートアップ推進グループ年度当初チームミーティング資料
20240401佐賀県産業DX・スタートアップ推進グループ年度当初チームミーティング資料20240401佐賀県産業DX・スタートアップ推進グループ年度当初チームミーティング資料
20240401佐賀県産業DX・スタートアップ推進グループ年度当初チームミーティング資料
 
SAGA Innovators Talk Live 2024 Spring 投影資料
SAGA Innovators Talk Live 2024 Spring 投影資料SAGA Innovators Talk Live 2024 Spring 投影資料
SAGA Innovators Talk Live 2024 Spring 投影資料
 
20240223中小民間労組交流集会講演資料(佐賀県産業労働部産業DX・スタートアップ推進グループ)
20240223中小民間労組交流集会講演資料(佐賀県産業労働部産業DX・スタートアップ推進グループ)20240223中小民間労組交流集会講演資料(佐賀県産業労働部産業DX・スタートアップ推進グループ)
20240223中小民間労組交流集会講演資料(佐賀県産業労働部産業DX・スタートアップ推進グループ)
 
20240201視察対応マスター.pptx
20240201視察対応マスター.pptx20240201視察対応マスター.pptx
20240201視察対応マスター.pptx
 
20231209ゼミ研究会紹介資料
20231209ゼミ研究会紹介資料20231209ゼミ研究会紹介資料
20231209ゼミ研究会紹介資料
 
20231020弘前大学経済学会パネル登壇資料.pptx
20231020弘前大学経済学会パネル登壇資料.pptx20231020弘前大学経済学会パネル登壇資料.pptx
20231020弘前大学経済学会パネル登壇資料.pptx
 
20230801視察対応マスター
20230801視察対応マスター20230801視察対応マスター
20230801視察対応マスター
 
20230819SAGA_INNOVATORS_TALKLIVE資料_表紙と3部.pptx
20230819SAGA_INNOVATORS_TALKLIVE資料_表紙と3部.pptx20230819SAGA_INNOVATORS_TALKLIVE資料_表紙と3部.pptx
20230819SAGA_INNOVATORS_TALKLIVE資料_表紙と3部.pptx
 
20230524いろいろTV出演資料
20230524いろいろTV出演資料20230524いろいろTV出演資料
20230524いろいろTV出演資料
 
20230501視察対応マスター資料
20230501視察対応マスター資料20230501視察対応マスター資料
20230501視察対応マスター資料
 
20230401DX・スタートアップ推進グループ年度当初チームミーティング
20230401DX・スタートアップ推進グループ年度当初チームミーティング20230401DX・スタートアップ推進グループ年度当初チームミーティング
20230401DX・スタートアップ推進グループ年度当初チームミーティング
 
20230315StartupEcosystemSAGA_DEMODAYパネル登壇資料
20230315StartupEcosystemSAGA_DEMODAYパネル登壇資料20230315StartupEcosystemSAGA_DEMODAYパネル登壇資料
20230315StartupEcosystemSAGA_DEMODAYパネル登壇資料
 
20230126DXパートナーズDXの科学アカデミー「佐賀県における産業DXの推進などについて」
20230126DXパートナーズDXの科学アカデミー「佐賀県における産業DXの推進などについて」20230126DXパートナーズDXの科学アカデミー「佐賀県における産業DXの推進などについて」
20230126DXパートナーズDXの科学アカデミー「佐賀県における産業DXの推進などについて」
 
20221022弘前大経済学会「佐賀県におけるスタートアップの発掘・育成と資金調達」
20221022弘前大経済学会「佐賀県におけるスタートアップの発掘・育成と資金調達」20221022弘前大経済学会「佐賀県におけるスタートアップの発掘・育成と資金調達」
20221022弘前大経済学会「佐賀県におけるスタートアップの発掘・育成と資金調達」
 
20220808視察対応資料「佐賀県における産業DX及びスタートアップの取組」.pptx
20220808視察対応資料「佐賀県における産業DX及びスタートアップの取組」.pptx20220808視察対応資料「佐賀県における産業DX及びスタートアップの取組」.pptx
20220808視察対応資料「佐賀県における産業DX及びスタートアップの取組」.pptx
 
20220805KOICデジタル経営塾in佐賀あいさつ・施策紹介「佐賀県における産業DXの推進について」.pptx
20220805KOICデジタル経営塾in佐賀あいさつ・施策紹介「佐賀県における産業DXの推進について」.pptx20220805KOICデジタル経営塾in佐賀あいさつ・施策紹介「佐賀県における産業DXの推進について」.pptx
20220805KOICデジタル経営塾in佐賀あいさつ・施策紹介「佐賀県における産業DXの推進について」.pptx
 
20220720デロイトトーマツ全国自治体スタートアップ担当者勉強会
20220720デロイトトーマツ全国自治体スタートアップ担当者勉強会20220720デロイトトーマツ全国自治体スタートアップ担当者勉強会
20220720デロイトトーマツ全国自治体スタートアップ担当者勉強会
 
20220711唐津市DXイノベーションセンターオープニングセレモニー来賓スピーチ
20220711唐津市DXイノベーションセンターオープニングセレモニー来賓スピーチ20220711唐津市DXイノベーションセンターオープニングセレモニー来賓スピーチ
20220711唐津市DXイノベーションセンターオープニングセレモニー来賓スピーチ
 

Recently uploaded

デジタル・フォレンジックの最新動向(2024年4月27日情洛会総会特別講演スライド)
デジタル・フォレンジックの最新動向(2024年4月27日情洛会総会特別講演スライド)デジタル・フォレンジックの最新動向(2024年4月27日情洛会総会特別講演スライド)
デジタル・フォレンジックの最新動向(2024年4月27日情洛会総会特別講演スライド)UEHARA, Tetsutaro
 
【早稲田AI研究会 講義資料】3DスキャンとTextTo3Dのツールを知ろう!(Vol.1)
【早稲田AI研究会 講義資料】3DスキャンとTextTo3Dのツールを知ろう!(Vol.1)【早稲田AI研究会 講義資料】3DスキャンとTextTo3Dのツールを知ろう!(Vol.1)
【早稲田AI研究会 講義資料】3DスキャンとTextTo3Dのツールを知ろう!(Vol.1)Hiroki Ichikura
 
自分史上一番早い2024振り返り〜コロナ後、仕事は通常ペースに戻ったか〜 by IoT fullstack engineer
自分史上一番早い2024振り返り〜コロナ後、仕事は通常ペースに戻ったか〜 by IoT fullstack engineer自分史上一番早い2024振り返り〜コロナ後、仕事は通常ペースに戻ったか〜 by IoT fullstack engineer
自分史上一番早い2024振り返り〜コロナ後、仕事は通常ペースに戻ったか〜 by IoT fullstack engineerYuki Kikuchi
 
モーダル間の変換後の一致性とジャンル表を用いた解釈可能性の考察 ~Text-to-MusicとText-To-ImageかつImage-to-Music...
モーダル間の変換後の一致性とジャンル表を用いた解釈可能性の考察  ~Text-to-MusicとText-To-ImageかつImage-to-Music...モーダル間の変換後の一致性とジャンル表を用いた解釈可能性の考察  ~Text-to-MusicとText-To-ImageかつImage-to-Music...
モーダル間の変換後の一致性とジャンル表を用いた解釈可能性の考察 ~Text-to-MusicとText-To-ImageかつImage-to-Music...博三 太田
 
SOPを理解する 2024/04/19 の勉強会で発表されたものです
SOPを理解する       2024/04/19 の勉強会で発表されたものですSOPを理解する       2024/04/19 の勉強会で発表されたものです
SOPを理解する 2024/04/19 の勉強会で発表されたものですiPride Co., Ltd.
 
CTO, VPoE, テックリードなどリーダーポジションに登用したくなるのはどんな人材か?
CTO, VPoE, テックリードなどリーダーポジションに登用したくなるのはどんな人材か?CTO, VPoE, テックリードなどリーダーポジションに登用したくなるのはどんな人材か?
CTO, VPoE, テックリードなどリーダーポジションに登用したくなるのはどんな人材か?akihisamiyanaga1
 
TataPixel: 畳の異方性を利用した切り替え可能なディスプレイの提案
TataPixel: 畳の異方性を利用した切り替え可能なディスプレイの提案TataPixel: 畳の異方性を利用した切り替え可能なディスプレイの提案
TataPixel: 畳の異方性を利用した切り替え可能なディスプレイの提案sugiuralab
 
AWS の OpenShift サービス (ROSA) を使った OpenShift Virtualizationの始め方.pdf
AWS の OpenShift サービス (ROSA) を使った OpenShift Virtualizationの始め方.pdfAWS の OpenShift サービス (ROSA) を使った OpenShift Virtualizationの始め方.pdf
AWS の OpenShift サービス (ROSA) を使った OpenShift Virtualizationの始め方.pdfFumieNakayama
 
クラウドネイティブなサーバー仮想化基盤 - OpenShift Virtualization.pdf
クラウドネイティブなサーバー仮想化基盤 - OpenShift Virtualization.pdfクラウドネイティブなサーバー仮想化基盤 - OpenShift Virtualization.pdf
クラウドネイティブなサーバー仮想化基盤 - OpenShift Virtualization.pdfFumieNakayama
 

Recently uploaded (9)

デジタル・フォレンジックの最新動向(2024年4月27日情洛会総会特別講演スライド)
デジタル・フォレンジックの最新動向(2024年4月27日情洛会総会特別講演スライド)デジタル・フォレンジックの最新動向(2024年4月27日情洛会総会特別講演スライド)
デジタル・フォレンジックの最新動向(2024年4月27日情洛会総会特別講演スライド)
 
【早稲田AI研究会 講義資料】3DスキャンとTextTo3Dのツールを知ろう!(Vol.1)
【早稲田AI研究会 講義資料】3DスキャンとTextTo3Dのツールを知ろう!(Vol.1)【早稲田AI研究会 講義資料】3DスキャンとTextTo3Dのツールを知ろう!(Vol.1)
【早稲田AI研究会 講義資料】3DスキャンとTextTo3Dのツールを知ろう!(Vol.1)
 
自分史上一番早い2024振り返り〜コロナ後、仕事は通常ペースに戻ったか〜 by IoT fullstack engineer
自分史上一番早い2024振り返り〜コロナ後、仕事は通常ペースに戻ったか〜 by IoT fullstack engineer自分史上一番早い2024振り返り〜コロナ後、仕事は通常ペースに戻ったか〜 by IoT fullstack engineer
自分史上一番早い2024振り返り〜コロナ後、仕事は通常ペースに戻ったか〜 by IoT fullstack engineer
 
モーダル間の変換後の一致性とジャンル表を用いた解釈可能性の考察 ~Text-to-MusicとText-To-ImageかつImage-to-Music...
モーダル間の変換後の一致性とジャンル表を用いた解釈可能性の考察  ~Text-to-MusicとText-To-ImageかつImage-to-Music...モーダル間の変換後の一致性とジャンル表を用いた解釈可能性の考察  ~Text-to-MusicとText-To-ImageかつImage-to-Music...
モーダル間の変換後の一致性とジャンル表を用いた解釈可能性の考察 ~Text-to-MusicとText-To-ImageかつImage-to-Music...
 
SOPを理解する 2024/04/19 の勉強会で発表されたものです
SOPを理解する       2024/04/19 の勉強会で発表されたものですSOPを理解する       2024/04/19 の勉強会で発表されたものです
SOPを理解する 2024/04/19 の勉強会で発表されたものです
 
CTO, VPoE, テックリードなどリーダーポジションに登用したくなるのはどんな人材か?
CTO, VPoE, テックリードなどリーダーポジションに登用したくなるのはどんな人材か?CTO, VPoE, テックリードなどリーダーポジションに登用したくなるのはどんな人材か?
CTO, VPoE, テックリードなどリーダーポジションに登用したくなるのはどんな人材か?
 
TataPixel: 畳の異方性を利用した切り替え可能なディスプレイの提案
TataPixel: 畳の異方性を利用した切り替え可能なディスプレイの提案TataPixel: 畳の異方性を利用した切り替え可能なディスプレイの提案
TataPixel: 畳の異方性を利用した切り替え可能なディスプレイの提案
 
AWS の OpenShift サービス (ROSA) を使った OpenShift Virtualizationの始め方.pdf
AWS の OpenShift サービス (ROSA) を使った OpenShift Virtualizationの始め方.pdfAWS の OpenShift サービス (ROSA) を使った OpenShift Virtualizationの始め方.pdf
AWS の OpenShift サービス (ROSA) を使った OpenShift Virtualizationの始め方.pdf
 
クラウドネイティブなサーバー仮想化基盤 - OpenShift Virtualization.pdf
クラウドネイティブなサーバー仮想化基盤 - OpenShift Virtualization.pdfクラウドネイティブなサーバー仮想化基盤 - OpenShift Virtualization.pdf
クラウドネイティブなサーバー仮想化基盤 - OpenShift Virtualization.pdf
 

20180808 AIが拓く中小企業のミライ(神埼市商工会)

Editor's Notes

  1. 今日のご依頼は、「AIについて、経営者向けにわかりやすく、そのうえで県が今度、取り組む産業スマート化センターについてご紹介を」とのこと。 ただ、一言で「AI」といってもいろんなアプローチがあったり、そもそも「どこまでがAIなのか?」すら確立した定義もない。 なので実は、なかなか難しいテーマではあるが、せっかくの機会なので、県内を中心としたIT企業の動向や、その先に見える未来、それらを踏まえたうえでの私たちの取組と、県内の特に非IT企業の側でもご認識いただきたい課題等について1時間ほど、話をさせていただく。
  2. そもそもAIって何だろうか…ただ、実はここも確立した定義はない。そういう中で、例えば「強いAIと弱いAI」とか、「汎用AIと特化型AI」なんて言葉が飛び交っている。あるいは「機械学習とAIの境目」というのもわかりにくい。 なので、そういう技術的な議論抜きに、以下、私なりの理解だが…AIとは「人間の何らかの知的活動」を置き換える機械、なのだろう。で、この「知的活動」とは、結局、情報のインプットとアウトプットの中間にある「加工や処理」に他ならない。端的な話、どこかのコンビニ辺りが「雨が降ってきた」という事実に対して、「だったら傘持ってない人いるよね」という推測があり、「ならば傘を仕入れよう」といった結論を導く、そのための特にこの推測の部分。 ただ、この情報の加工や処理にも様々なレベルがある…会社組織に譬えると、バイトさんがやる「決まりきった仕事」から、部長さんがやる「白紙に何かを描くような仕事」まで。企業やマーケットを俯瞰すると、このうち今、実現できているのはこの図で言えば課長レベル、つまり、「ルールに基づいて処理する、判断する、さらに必要に応じてそれらを改善する」といったところまで。 いずれさらにこの上のレベルまでテクノロジーの進歩は進むと思うが、感覚的にはそこに至るためにはまだもう一歩、二歩、ブレークスルーが必要なのではないか、といった状況。
  3. 概念だけではわかりにくいので、具体例をご紹介したい。まず、AIなり、人工知能と聞いて思い浮かぶのは「何らかの質問に機械が応えてくれる」というものではないだろうか。 左側は佐賀市の木村情報技術の事例。「ここねちゃん」というAIチャットボットで、Webでもアクセスできるので試してみてほしい。IBMのワトソンを使った問い合わせ対応システムで、健康保険や年金の制度の他、「いくつ?」とか「ご趣味は?」なんてのにも答えてくれる。 他方、右側は中小機構の事例。これはたぶん、ワトソンではないがエキスパートシステムなど一般的なチャットボットのアルゴリズムによるもの。ここねちゃんほど幅広くはないものの、創業関係の手続きとかならそれなりにきちんと答えてくれる。
  4. それから、最近では画像や音声などの認識や、需要予測などの予測モデルに機械学習を取り入れる、という動きも盛ん。 うち、左側は佐賀大学にヘッドクオータービルを構えるオプティムの事例。遠隔でのデバイス管理やAIによる画像認識に強みを持っており、例えばドローンによる農地情報の収集やピンポイントでの農薬散布など、農業全般をスマート化。 他方、右側はこれも佐賀市の福博印刷の事例。同社はここ数年、マーケティング系のデータサイエンスの知見を蓄積してきており、これを活かしてGoogleの機械学習サービスを利用し、顧客情報に基づく購入予測等を展開。この記事にあるのは福岡の信用金庫とのプロジェクト。
  5. 実は、先ほど紹介した①と②は、同じAIと言ってもアプローチが違う。このうち左側は、エキスパートシステムや知識データベース、コーパスと言われるアプローチ、これは①の方。他方、②の方はディープラーニングという言葉をお聞きになったことがある方もいると思うが、それらをはじめ、機械学習によるアプローチ。 左側のアプローチの関心事は、脳の中にある「知識」そのもの。これをアルゴリズムやデータベースに落として推論や判断する。なので、自動応答や各種の審査・評価といったものに向いている。 他方、右側のアプローチの関心事は、情報処理の仕組みやシステム。で、実際にディープラーニングの場合は脳の神経回路を模したもの。だから画像や音声などの認識、様々な予測モデルの構築などに向いている。 AIの発達から言えば、今の第三世代と呼ばれるものは右側。しかし、かといって左側が劣っているというわけではなく、むしろ実用例としては左の方が多いような印象。というのはいずれも一長一短あり、向き不向きがあるから。
  6. とはいえ、そういうAIの仕組みや方法の細かい部分について、最近ではそれらに「明るくなくとも使う」ことができるようになってきた。 一つは、学習済モデルのAPIによる提供。APIというのはApplication Programing Interfaceの略で、要は自分が作ったプログラムの一部として呼び出すことができる「部品」。マイクロソフトやIBM、Googleなどが、機械学習を用いた画像認識や音声認識、翻訳などの部品を比較的、安価に公開・提供。 また、もう一つはGUIによる機械学習のプログラミングツール。GUIというのはGraphical User Interfaceの略で、要はプログラムを書かずとも分析ができたり、システムやアプリが開発できるという「道具」。マイクロソフトのAzureでも提供しているし、下はシリコンバレーのITベンチャーの例だが、Rという統計解析に用いられるオープンソースのパッケージを、ほとんどクリックアンドドロップで使えるようにしたもの。 こういったことが進んでくると、結局、「AIの民主化」といったことが起こる。つまり、専門家でなくとも問題意識や仮説があればこれらのツールを用いて画期的なソリューションを開発できる可能性が出てくる、といったこと。そしてまた、個人的に数年来、言っていたのは「データ交換市場」だが、これは最近、KDDIなどが実現化。今後は、かなり特定の分野に特化した機械学習モデルのAPIを売買できるマーケットなども出てくると思う。
  7. ただ…ここで大事なことを一つ。今までご紹介したAI、結局、これらは単なる「器」に過ぎない。つまり、アルゴリズムそのものは情報処理の仕組みを提供しているだけで、その中に何を入れるかによっていかようにも変わる。たとえて言えば、コーパスは「白紙のノート」、ディープラーニングは「赤ん坊の脳神経の回路」みたいなものだ。 実際、画像認識に用いられるCNNという回路にミカンの画像を大量に読み込ませれば「いいミカンと悪いミカン」を判別するが、同じCNNにリンゴの画像ばかり読み込ませるとリンゴ判別器にしかならない。あるいは、音声認識に用いられるRNNという回路に佐賀弁ばかり聞かせると、ネイティブ張りの佐賀人のように「佐賀弁はわかるが標準語はわからない」となってしまう。 だから、おそらく皆さんがまず、考えなきゃいけないのは、自社の事業活動の諸々を、いずれAIを用いた仕事にしていきたいといったときのために、まずはデータとして蓄積していく、といったこと。
  8. 以上、AIがどのようなものか、感覚的にはお分かりいただけただろうか?そのうえで、次にでは、AIがこれから、どう世の中を変えていくのか、について。 その前に、なぜ最近、これほどまでにAIとか人工知能という言葉がもてはやされるようになったのかを整理してみたい。まず、根っこの部分では知識社会への流れだ。経営者の皆さんには耳タコと思うが、この数十年、言わているのは先進国市場の成熟化と飽和の一方、方やグローバルな競争の激化、方やWebやITなど情報・知識の共有といったことが起こり、工業化社会から知識社会へ、と言われている。 この中では、以前のように「作れば売れる」時代ではないし、例えばものづくりにしたって、「何を作るべきか」「それはなぜなのか」から考えなきゃいけない。つまり、「そもそも何が問題なのか?」すらよくわからない、なのでその発見や定義をなし得る「知識」が重要な生産要素になってきた。 この点、いろんなアプローチがある…例えばよく言われるアントレプレナーシップ教育なんかもそうだろうし、シリコンバレー等でこの数年、言われてきたのはデザイン思考。あるいは先日は佐賀にも大阪ガスの行動観察研究所長をお招きし、「フォーサイトクリエイション」というメソッドのセミナーを行ったが、参加された方もいると思う。 そういったことの一つとして、もうこの十年来、言われてきているのがEvidece-Based○○といったキーワード。医療とか、工学とか、政策形成とか、教育とか、まあいろいろあるんだが、いずれにせよ、「統計やデータなど客観的な事実根拠をもとに問題を発見・定義する」という考え方。そこに、インターネットの発達などに伴う大量データ、いわゆるビッグデータの入手が容易になったことや、コンピュータの計算能力が飛躍的に向上したことで、「機械学習」の手法が多様化してきた。 その一つがニューラルネットワークという、人間の脳神経回路を模倣したモデルだが、これをもとに、画像圧縮のアルゴリズムを加えたモデルで画像認識を行うと、「なぜだかよくわからないが、これまでより格段に精度が高い」という結果が得られたのが確か2013~14年頃。これが大きなブレークスルーとなって、今の第三次AIブームにつながっている。
  9. 以下、製造業、一次産業、オフィスワークといった各分野ごとに、これらテクノロジーが仕事や働き方をどのように変えていくか、今の時点で「見えていること」からご紹介したい。なお、これらは「既にできあがっている」わけではなく、「少し先のミライ」と受け取ってほしい。 まず製造業、この分野でしばしばいわれるのは「マスカスタマイゼーション」や「スマートファクトリー」といった言葉。概念的には「大量生産・大量消費の時代が終わって、多品種少量生産が求められる中、それらをAIやIoTを用いた情報連携を用いていかに効率的に実現するか」というのがまずは問題関心。 例えばこういうサプライチェーンがあったとする。ただ、いまどきの消費者は好みや何やら、差別化されたものじゃないと受け取らない。で、よく言われるのはこういった情報をデジタルに受け取って、そこから製造指示や部材の発注を自動でやってしまえ、なんて話。あるいは、製造工程もフレキシブルさが求められるが、この辺もAIに判断させりゃいいじゃないかとか、あと、細かな製造技術なんかも「ベテランの知恵」をAIに学習させれば、若手だってそれなりのモノを作れるんじゃないか、とか。 それから、これら設備の稼働データをIoTで集約すれば、過去のデータから部品の交換時期なども予測できるし、異常があった時に自動で検知してできるだけラインを止めないなんてこともできるんじゃないか、というのもある。さらには、出荷の段階でも、例えば今は結構、人手がかかる検品工程を画像認識で自動化できるんじゃないかとか、販売状況を蓄積していけば需要予測に役立つんじゃないか、なんてことも。 結果、趣味嗜好が多様化し、複雑になりがちな製造工程も、できるだけ人とか手間を介さずに効率的に動かせるはず、なんてのが今の流れと思う。なお、薄い文字は、あくまで私が知りうる範囲だが、まだ実証とか研究とかアイディアの段階のもの。
  10. 次に一次産業。これも製造業同様、一つはサプライチェーンの効率化。それからもう一つは、自然が相手という不確実性への対応辺りも動機になる。 一次産業の場合、市況の不安定性という宿命があるが、機械学習ではもしかしたら、ある程度これを分析・予測できる可能性がある。すると種苗や資機材の発注も相当、効率的になるだろう。 あるいは、ともすれば重労働になりがちな農作業の場合、作業負担の軽減も大きい。各種の農業用機械がロボット化され、これが遠隔操作できるようになり、さらにAIなどを用いた「ベテランのノウハウ」などの共有が可能になれば、農地に出向かずとも一定以上の質の仕事ができるようになるかもしれない。 さらには、生育途中の施肥や農薬散布も、自然が相手なだけに今はいろいろ手間も伴う。ただ、こういうのも先々、人手を介することなくできるようになるかも。そして流通の段階でも、例えば画像認識による選別や、ITを用いた集出荷の効率化・自動化など、あると思う。
  11. 最後にオフィスワーク。まず、働き方改革や子育て支援、ダイバーシティなどの文脈で言われるテレワーク、これが浸透していけば、時間や場所にとらわれる必要がなくなる。 それから、オフィスの中での仕事も、定型的な事務作業はRPAがやってくれるし、社内の問い合わせ対応などはチャットボットに任せることもできる。この辺は、普及しているかどうかは別として割と確立された技術。 こういった視点を一歩、進めると、おそらく、社内文書などをコーパス等として蓄積し、事業企画に活かしていくなども起こるだろう。あるいは、人事から病気まで、審査・評価に適していることを考慮すれば、社外提案案件の審査などにも使えるかもしれない。 さらに、外部とのやり取りではこれもチャットボットや音声認識、合成音声等を用いた顧客対応の無人化が考えられる。今のコールセンターソリューションが一歩進んだ形。また、そのデータが蓄積されていけば、機械学習を用いた顧客ごとの最適な対応なども可能になると思う。
  12. もちろんこれらは夢物語な部分もある。ただ、技術的な方向性としては確実にそうしたものが模索されている。とはいえ、「そんなのは大手の話、中小には関係ない」という声もあるだろう。ただ、「むしろ中小だからこそ」もあるはず。 よくある声の一つは、「規模が小さいのでいらない」という話。でも、大きければいいかというとそうではなくて、むしろ船頭が多く合意形成が難しいのも事実。実際、自治体事務へのAI・RPA活用について、佐賀市では研究会が始まったが、県は未だ、二の足を踏んでいる状況。 次に、「価格が高い」というのも聞く。ただ、これも後でご紹介するが、最近ではサブスクリプション、つまり、イニシャルで数百万ではなく、一定額を継続的に使用料として払う方法が主流になっていて、また、低価格なソリューションもでてきた。 最後に、「人材」の問題も。でも、これも冒頭、話したように、「プログラムを書かなくてもアプリやシステムが作れる」「高度なAPIが部品として使える」といったような「民主化」の方向にある。そして、今日の最後にご紹介するスマート化センターなど、育成の場も多様化。 じゃあ、まずはアンテナを張る、ということが大事なんじゃないだろうか。
  13. とはいえ、「もっと具体的に、『未来はこうなる』といったものがほしい」との声もあるかもしれない。有名なのはマイクロソフトのフューチャービジョンなどだが、ただそれらも「登場するのは外国人、舞台は海外の街角」なので実感が沸かない。 そこで今回、「10~20年後の佐賀のミライ」を映像に描く、「ジッカンムービー」の制作に着手。今月末から公開予定で、例えばこのフォトは先ほどの農業の件だが、他に工場、オフィスといった三部作を制作予定。
  14. ともあれ最近、Industry4.0とか、Society5.0なんて言われる。前者はドイツが主に製造業の生産技術に着目して、後者はわが国が産業社会のありように着目して、提唱した言葉。時間軸に沿って並べるとこんな感じでいいと思うが、それだけ、経済社会が様変わりしつつある、ということなんだろう。 悪くないんだが…ただ大事なのは、その結果、人と社会の関係や、経済における人のありようが大きく変わっていくこと。なのでこれは私の造語だが、Humanity6.0という言い方をしていて、これはサービス経済化に伴う脱大衆社会以降の流れとして、今の知識社会から、さらに「人間らしさ」がクローズアップされる時代になっていくのではないか、という問題意識。
  15. すると、考えなきゃいけないのは、特に経営者の皆さんにおかれてはそうなんだが、「これからの社会で生き残る人や組織はどういったものか?」という問題。そこで最初のこの図に戻るが…結局、残るのはこの部長、という部分。たぶんこれ、技術的にはもう一層、二層の飛躍が必要。 だったら、新たなお客様やマーケットといった価値を生み出す、そのために問題意識をもって仕事に臨む、というのが人材の側には求められる部分。だが同時に、そういった人材からなる組織は、いい意味での摩擦や軋轢が耐えないはず。すると、会社もそうだし、役所もそうだが、そういった異論や多様性を受け入れる寛容な組織でないといけない。 つまり、従業員教育はもちろん、組織マネジメントもまた、問われるわけだ。
  16. さて、実際、こうしたことに取り組もうとすると、特に小さな企業が自社だけで、というのは難しい面もある。するとその道に詳しいパートナーがほしい、しかもできるだけ身近に。この点で、「でも佐賀だから、ITは大したことなくて…」と思われがちかもしれない。 しかし、実は佐賀のITはここ数年で大きく伸びた。これは経済センサスからのデータ、4年前に比べて従業員数はそう大きく増えたわけではないけど、労働生産性は3割上昇。全国31位から15位まで改善し、この改善幅は全国8位。 背景には、地元企業のビジネスの高度化や、MICやデジハリといった施設の開設、さらにはIT系の誘致などがある。
  17. 実はこの時期、私達の側もITを「道具」としてではなく、「産業」としてターゲティングし、その振興策を本格化させた時期。仔細は資料をご覧いただければと思うが、いくつかの新たな取組に着手。 その結果、民間でも様々な動きが顕在化。IT企業はデータビジネスなどへ参入、AI・IoTやVR・MRにチャレンジ。クリエイターはいわゆるコミュニティ的なものが形成され、この受け皿となるコワーキングなども多様化。大学も方やデザイン思考を冠した研究所を開設し、今年度後半からはデータサイエンス教育に着手。
  18. いくつか、具体的な企業の動きをご紹介したい。 まずは木村情報技術、佐賀市鍋島の企業。ここはIBMのワトソンを使ったソリューション開発。なので社内外の自動応答やHRテックが中心。あと、最初に「コーパスは形式知、機械学習は暗黙知」とは言ったものの、最近ではAI-Swtchという、コーパスをベースにしながら暗黙知に迫るようなソリューションも。 次にオプティム、本社は東京だが、本店登記は佐賀で、佐賀大学内にこういうヘッドクオータービルがある。「○○×IT」「ネットを空気に変える」がコンセプトで、最初にご紹介したスマート農業の他、建設や医療の分野でも。ストロングポイントは、モバイルデバイス管理とディープラーニングによる動画も含めた画像認識。
  19. 次に福博印刷株式会社、佐賀市兵庫町の企業。本業は印刷だが、H20頃にデータサイエンスを取り扱うコンサルチームを設置。その延長線上に、後でご紹介するマゼランブロックスを活用したAI事業に参入。さらにデジハリ佐賀も運営し、2年で80名ほどの受講者があるが、神埼からはまだとのことで、担当者によれば「ぜひ」とのこと。ここの強みは統計分析に裏打ちされたデータサイエンス。 次に佐賀電算センター、佐賀市兵庫町の企業。県内システムインテグレータとしては最大手。ただ、こういうご時世、同社もAI開発室を設けて新事業や研究活動を活発化。今、やっているのはRPAやチャットボット、文字認識などだが、エンジニアの層は厚いので今後も事業領域は拡大していくのではないか。
  20. 以降のご紹介の前に…これはあくまで個人的な問題意識だが、今後、AIソリューションは二つの方向に流れると思う。一つは高度・最先端だが高コストなもの、もう一つは最低限の要求水準に準拠した低コストなもの。 中小企業(だけではないかもしれないが)の仕事の中で、AIがどの程度、必要かを図にしたものが左。縦軸は仕事の難しさ、横軸は仕事のボリューム。で、ハイスペックなAIが必要な仕事って、この白いマークのように分布しているのではないだろうか。すると、実は足元の仕事では、例えば一世代前の知識データベースやエキスパートシステムとか、あるいはせいぜい、RPAで事足りるかもしれない。 次に、右は、イノベーションのジレンマで有名なクリステンセンの破壊的イノベーションとはどういうものか、を示した図。縦軸は仕様とコスト、横軸は時間。通常、イノベーションってついつい、この紫の線のように時間とともに高度化していくものと思いがち。ただ、これは作り手の目線で、こういった持続的イノベーションでは、実はこの青い線の顧客の要求水準からしてオーバースペックなところへ到達してしまう。破壊的イノベーションと呼ばれるのはこの赤い線、つまり、そういう既存企業を横に、顧客の要求水準をミニマムで満たした低コストなソリューションを提供すること。AIのマーケットも、そろそろこうしたことが顕在化するだろう。
  21. そういった観点から、いくつかご紹介。まずオーソドックスなやり方は、クラウドと定額課金制で「広く薄く」マネタイズする方法。この点では、上は福岡の企業で県内では福博印刷が利用しているが、Googleの機械学習APIをプログラミングなしで活用できるソリューション。他方、下はモーターで有名な日本電産の例、工場のセンサーデータの収集・管理・活用。いずれも月額10万円なので必ずしも「安い」わけではないものの、従来のAIや機械学習ソリューションよりはリーズナブルな線。さらに言えば、冒頭ご紹介したExploratory、これは一アカウント月額4,000円程度と安価。 他方、県内にもそういうスタンスの企業があって、これはITインペルや志ITCの例。一世代前の知識データベースやエキスパートシステムを用い、生産管理や販売管理に伴うベテランの知恵を自動化するもの。ITコーディネータがデータベース構築に関わることで、圧倒的な低コストでの提供を、と模索中。
  22. さらに、これはAI領域に限った話ではないが、県の新たなITビジネスの創出策であるやわらかBizの採択案件。細かくは後で見てもらうとして、AIや機械学習によるもの、ARなどコンテンツ技術によるもの、IoTの活用、シェアリングエコノミーのプラットフォーム開発など、様々な取組が始まっている。
  23. こういった世の中の流れや、県内の動きを踏まえ、今年度から「AI・IoT利活用推進事業」に着手。目的は、一つは県内企業の生産性向上のためのAI・IoTの導入支援、もう一つは、先ほどまでご紹介したような、AI・IoTを用いてソリューション開発・ビジネス展開を行う県内IT企業等の振興。 具体的な取組は3つ、一つは後でご紹介するスマート化センター。これは10月にオープン予定。それからもう一つは先ほど、ご紹介したジッカンムービー、これは8月以降、年末まで順次制作。最後にAI・IoTを用いたソリューションのいわゆる概念実証の支援。
  24. なぜ、このテーマにこだわるのか…それは、生産性格差が賃金格差を生み、この人口減少社会の中でも人材流出につながっている、という地域社会の持続可能性に関わる問題だから。 佐賀県は、全国でも類まれな人材流出県。高校卒業後の進学・就職による流出率はいずれも全国でワースト5で、双方ともにこれほど高いのは佐賀と奈良だけ。背景はいくつかあるが、そのうち、大きなものは賃金格差。実際、初任給と流出率には有意な相関がある。 さらに、その賃金は何によって決まっているかというと労働生産性。つまり、「一人当たりの稼ぎが多ければその分、賃金も高くなる」ということ。ただ、佐賀はいずれも全国で40位前後。
  25. それから、少しさかのぼると、佐賀県は2000年以降、リーマンショック頃まで製造業の誘致に相当、力を入れていた。要は若者の県内定着のため。なのでGDPをみてもこの頃、専ら製造業が県内経済をけん引している。ただ、不可解なのはこの時期、高卒就職者のうち、特に製造業に就職した生徒の県外就職率が急上昇していること。今の全国ワースト5の背景の一つはこれ。 また、県内の各産業の労働生産性を、全国の同じ産業とそれぞれ、比べてみると、製造業はさほどでもないが、サービス産業は軒並み低い。先ほど見たように労働生産性と賃金水準には一定の相関があり、するとこの点も人材流出の背景。
  26. それから、同じころ、地域間関係も大きく変質。もともとわが国は、「地方の余剰資金と労働力を都市に重点投下し、その成長の果実を地方に再分配する」ことで成長してきた。左側がそれを定量的にみたものだが、確かに90年代まではそうした関係があったものの、今ではかなり薄くなっている。 ただ、じゃあ人の面はというと相変わらず、地方から都会へ、といった状況。右のグラフのとおり、民間ベースで稼げていない地域は高校生の県外就職率が高い、というのは全般的な傾向。 で、結局、両者を照らし合わせてみると下のグラフ。左側の再分配の関係は相関関係が希薄化、しかし右側の人の関係はほぼ変わらない、こうした乖離が生じたのが2000年以降。要は、「人は出ていく、しかし財政移転による再分配は得られない」ということであり、「すると地方には何か、残るものがあるのか?」といった局面に。
  27. なお、ここで一つ、よくある誤解について。一般的に「生産性」というと「効率化」と思いがちだが、実はそうではない。 生産性の定義は、生産要素投入量当たりの付加価値産出額。このうち、いわゆる効率化は、分母を小さくすること。AI領域で言えばここに書いているようなものがあてはまると思う。 ただ、もう一つのアプローチとして、分子、つまり付加価値額を増やす、というのもある。AI領域だとこういうことがあてはまると思うが、いわゆる高付加価値化。 AIやIoTなどデジタル技術について、一般的に「効率化を促す」「だから生産性向上につながる」といった一面的な捉え方が多いが、実はそれだけではないことは意識してほしい。
  28. さて、スマート化センター。先にも言ったように、目的は県内ソリューションベンダーへの成長機会の提供と、県内導入側企業の生産性向上。 このため、センターではソリューションベンダーには人材育成やPR機会の提供を、また導入側企業には普及啓発や個別相談対応を行う。さらに、そのうえでこの両者のマッチング支援も担う。なお、この部分は、県内でできるものは県内から、しかしそれだけでは足りない部分もあるので県外の企業にも協力を仰ぐ。 現状、工業技術センター内に本拠をおくが、それだけでは不十分なので、県内のIT企業やコワーキング、大学などにもサテライトを置く。
  29. スマート化センターが目指すものを図にするとこんなイメージ。 まずは個別相談…各企業の課題に応じて対応。それからパートナー発掘…これはできるだけ自然に、「行けば会える」という状況が作れれば。さらにはアプリやガジェットの体験…一応、専用の展示ルームを作る予定。最後にセミナーやピッチ…知識の習得やアイディアのPRなど、ビジネスチャンスにつながる場に。 一言で言えば、結局、テクノロジーをキーワードとした人と企業のハブを目指す。
  30. ということで、 ・10月にオープン、ついてはまずは百聞は一見に如かず、ぜひお越しください。 ・具体的に導入を考えている企業は、まずは個別相談の活用を。 ・ソリューション開発に取り組んでいる企業は、自社PRの場としてご活用ください。
  31. あと、最後にもう一つ、PR。今日午前、知事の定例会見で発表があっているが、今日から佐賀市のアイスクエアビルに「さがHRラボ」がオープン。HRとはHuman Resource、つまり、人的資源のこと。要は、セミナーやハンズオンでの人材確保支援を行う拠点。 また、この結果、アイスクエアの5階には、経営改善を支援する佐賀市の産業支援相談室、ICT利活用支援を行うMIC佐賀、そして人材確保支援のHRラボと、ずいぶん、魅力的な場所になる。スマート化センターとあわせて、ぜひご活用を。