放射性廃棄物の国際基準等に係る動向調査経済産業省

放射性廃棄物の国際基準等に係る動向調査
平成22年度核燃料サイクル施設安全対策技術調査
（放射性廃棄物処分安全技術調査等のうち安全規制及び安全基準に係る
内外の動向調査(放射性廃棄物の国際基準等に係る動向調査))
委託調査
平成23年3月
財団法人原子力安全研究協会

－i－
まえがき
本報告書は、経済産業省原子力安全・保安院からの委託調査「平成２２年度核燃料サイクル施
設安全対策技術調査（放射性廃棄物処分安全技術調査等のうち安全規制及び安全基準に係る内外
の動向調査（放射性廃棄物の国際基準等に係る動向調査））」の成果を取りまとめたものである。
調査の概要は、以下の通りである。
国際原子力機関（IAEA）では、かつて放射性廃棄物管理に関連する文書として安全シリーズあ
るいはテクニカルレポートシリーズを出版していたが、それぞれの文書は個別に作成されたもの
であり、国際的なコンセンサスを得たものではなかったことから、放射性廃棄物管理に関して調
和のとれた基準の作成・公表が多くの加盟国から要望されるようになった。
これを受けて、IAEAは、1991年より放射性廃棄物の安全な管理に際し、国際的に調和の図ら
れたRADWASS（RADioactive WAste Safety Standards:放射性廃棄物安全基準）シリーズの策
定を行ってきた。その後、IAEAではRADWASS文書以外にも、国際安全基準の整備の観点から、
原子力施設の安全基準（NUSS）文書、放射線に係る安全基準（RASS）文書および輸送の安全基
準（TRANSS）文書の策定・改訂作業を進めてきたが、2004年に前述の４分野と共通安全分野を
包含する新体系が構築された。さらに、2006年には、安全基準文書体系の更なる改定が検討され、
2008年には、将来の安全基準体系が提示され、安全基準の再編・改定作業が行われているところ
である。
本調査は、我が国における放射性廃棄物の処理処分に係る安全規制実施体制の確立に資するた
め、IAEAにおける放射性廃棄物に係る安全基準（旧称RADWASS）文書策定活動に関連し、そ
の動向調査を実施したものである。また、最終的にIAEAから出版された文書に対して仮訳を行う
とともに、国内法規制や我が国の現状を踏まえた解釈の仕方等を記載した解説の作成を行った。
なお、IAEAにおける文書策定過程で加盟国に配布されたドラフト等を国内における検討に資する
ため仮訳を行った（付録に添付)。
放射性廃棄物国際基準に関する調査研究は、当協会に放射性廃棄物国際基準専門委員会（委員
長：小佐古敏荘・東京大学）と、その下に設置した低レベル放射性廃棄物分科会（主査：同左）、
高レベル放射性廃棄物分科会（主査：村岡進・（財）原子力研究バックエンド推進センター）
および低レベル放射性廃棄物分科会の下に設置した環境等検討サブグループ（リーダー：小佐古
敏荘・東京大学／本年度は開催せず）、デコミッショニングサブグループ（リーダー：山本正史・
（公財）原子力環境整備促進・資金管理センター）を設置し行ったものである。
最後に、本報告書を取りまとめるにあたり、ご協力を頂いた関係各位に深く感謝する。
平成２３年３月
財団法人原子力安全研究協会

－ii－
目次
1. IAEAにおける安全基準文書策定の動向調査 ························································· 1
1.1 放射性廃棄物に係る安全基準文書策定のあゆみと文書の体系 ····························· 1
1.1.1 安全基準の前体系の確立までのあゆみ ····················································· 1
1.1.2 安全基準の前体系への改訂経緯································································ 3
1.1.3 IAEA安全基準文書の前体系 ··································································· 4
1.1.4 安全基準文書体系の再改定
－行動計画を超えて（Beyond the Action Plan）－ ······························15
1.1.5 IAEA安全基準体系の改定 ·····································································26
1.2 放射性廃棄物に係る安全基準文書並びに関連する共通安全基準文書と
共同策定文書の策定進捗状況 ······································································39
1.2.1 共通安全基準文書／共通安全原則 ···························································39
1.2.2 共通安全基準文書／法的基盤および行政基盤分野 ······································44
1.2.3 共通安全基準文書／緊急時のための準備と対応分野 ···································52
1.2.4 共通安全基準文書／マネジメントシステム分野 ·········································55
1.2.5 共通安全基準文書／評価と確認分野 ························································59
1.2.6 共同策定文書／放射線防護分野 ······························································65
1.2.7 放射性廃棄物に係る安全基準文書／放射性廃棄物管理分野 ··························76
1.2.8 放射性廃棄物に係る安全基準文書／デコミッショニング分野 ·······················94
1.2.9 放射性廃棄物に係る安全基準文書／汚染された地域の回復分野 ·················· 100
1.2.10 放射線関連施設分野 ··········································································· 101
1.2.11 放射性廃棄物に係る安全基準文書／廃棄物処理と処分施設分野 ·················· 102
1.2.12 その他 ····························································································· 115
1.3 IAEAにおいて開催された会議等における検討状況（概要） ····························· 118
1.3.1 第29回WASSC会合（2010年6月28日～7月1日）の議事概要 ······················· 118
1.3.2 第30回WASSC会合（2010年12月6日～9日）の議事概要 ···························· 141

－iii－
2. 安全基準文書の解説 ··················································································· 163
Safety Standards Series No.SSR 5「放射性廃棄物の処分」································ 164
Safety Standards Series No.GSG-1「放射性廃棄物の分類」 ······························· 348
付録１． Draft Safety Requirements DS284（2010年4月29日版）
「放射性廃棄物の処分前管理のセーフティケースと安全評価」（仮訳）···················· 419
付録２． Draft Safety Requirements DS355（2010年3月26日版）
「放射性廃棄物処分のセーフティケースと安全評価」（仮訳）································ 519
付録３．Draft Safety Guide DS402（2010年4月30日版）
「原子力発電所と研究炉のデコミッショニング」（仮訳）······································ 593
付録４．Draft Safety Guide DS404（2010年4月30日版）
「核燃料サイクル施設のデコミッショニング」（仮訳）········································· 643
付録５．Draft Safety Guide DS403（2010年9月27日版）
「医療、産業および研究施設のデコミッショニング」（仮訳）································ 691
付録６． Safety Standards Series No.WS-G-3.1（2009）
「過去の活動および事故により影響を受けた地域の修復プロセス」（仮訳） ············· 743
付録７．Draft Safety Guide DS357（2010年11月25日版）
「放射性廃棄物の処分施設のモニタリングとサーベイランス」（仮訳）···················· 765
委員名簿 ······································································································· 799

１章 IAEAにおける安全基準文書策定の動向調査

－1－
1. IAEAにおける安全基準文書策定の動向調査
本章では、1.1節に放射性廃棄物に係る安全基準体系に関するあゆみと、同体系の改定に
係る経緯と審議状況など並びに、1.2節に放射性廃棄物に関連する安全基準文書について述
べる。また、1.3節では、第29WASSC会合（2010年6月28日～7月1日）と第30回WASSC
会合（2010年12月6日～9日）の審議状況を述べる。
1.1 放射性廃棄物に係る安全基準文書策定のあゆみと文書の体系
放射性廃棄物に係る安全基準文書については、1996年から放射性廃棄物安全基準シリー
ズ（RADWASS（RADioactive WAste Safety Standards：放射性廃棄物安全基準）シリー
ズ）として、策定されてきた。2004年に共通安全、原子力安全、放射線安全、放射性廃棄
物安全および、輸送安全を一まとめにした現行の安全基準体系が確立され、さらに、2008
年に将来の体系が取りまとめられ、現在、この新体系への移行期間になっている。
本節では、安全基準体系の確立と改定に係る審議の経緯、現状等を述べる。
1.1.1 安全基準の前体系の確立までのあゆみ
国際原子力機関（IAEA）における放射性廃棄物の管理に係る関与は、その設立時の1957
年の早い時期から開始されている。当時は、海洋投棄が放射性廃棄物の処分に望ましい選
択肢とされていたため、1961年に海洋投棄に係る安全シリーズ（Safety Series）No.5を出
版し、引き続き1965年には、放射性廃棄物の地表への処分に係るガイダンスである安全シ
リーズNo.15を出版した。
1970年代後半に入ると地中処分が、ほとんどの種類の固体廃棄物に対する国際的に受け
入れられるアプローチであることが明確になってきた。そこで、IAEAでは、1977年に地
中処分に係る一連のガイドライン文書の策定に係るプログラムの概略をまとめ、その活動
により地中処分に係る文書を出版してきた。
1980年代の終わり頃に至り、放射性廃棄物とその管理については、政治的に一層重要な
ものになってきた。そこでIAEAでは、1991年より加盟国の要請を受けて、一貫した包括
的な放射性廃棄物の安全管理に関する原則と要件を作成すること、およびこれらの原則と
基準を適用するために必要な指針を提供することを目的として、国際合意を得た調和のと
れた安全基準としてのRADWASSシリーズの策定を開始した。
それぞれの安全基準文書の検討は、原子力安全局放射線・廃棄物安全部が事務局となり、

－2－
WASSC1（WAste Safety Standard Committee：廃棄物安全基準委員会）において実施さ
れた。
1996年に入り、RADWASS文書の策定プログラムは、放射性廃棄物分野だけでなく、原
子力施設分野、放射線分野および輸送分野との整合性を取る必要性が重視され、複数の分
野にまたがる内容の安全基準文書の策定も行われるようになった。このような状況を受け
てWASSCでは、全分野に共通の項目を扱う「共通安全基準文書」や、他の分野の文書で
はあるが、放射性廃棄物の見地から策定協力を行う「共同策定文書」についても積極的に
検討が行われた。
IAEAでは、それまでに出版された文書に対して付番してきた、文書番号「S.S.No.（安
全シリーズ No.）」を変更し、1996年からの安全基準シリーズの策定に伴い、以下の様に
新たな文書番号の付番方法を定めた。現時点（平成23年3月）で、ほとんどの安全基準文
書の付番は、この方法に依っているが、後述する通り、IAEA安全基準体系の改定に伴い、
付番方法も変更されており、徐々に改定された付番で出版された安全基準が増えている。
【出版されたIAEA安全基準の付番方法（前体系まで）】
以前のIAEA安全基準の付番方法は、以下の通りである。
各分野を示すアルファベット２文字○○－安全要件／安全指針の種別－番号X．Y
・各分野を示すアルファベット２文字：GS（共通安全）、NS（原子力安全）、RS（放射
線安全）、WS（廃棄物安全）およびTS（輸送安全）
・種別：R（要件：Requirements）またはG(指針：Guide)
1 第７回安全基準委員会（CSS: Commission on Safety Standards）が 2000 年 6 月に開催され、ACSS
（Advisory Commission on Safety Standards）と INSAG（International Nuclear Safety Advisory
Group）の活動との重複を避けるよう相互の役割が確認され、ACSS は、安全基準問題、規制問題およ
び基準作成活動と計画に関するアドバイスとガイダンスを提示する役割を持ち、INSAG は、情報交換、
新たな問題の同定および概念の形成とその報告を行うためのフォーラムの役割を持つものとされた。
INSAG が事務局長の諮問委員会であるので、混乱を避けるため ACSS および 4 つの委員会の名称か
ら Advisory が削除された。本報告書では、2000 年 6 月以前の表記使用においても Advisory を除いた
表記に統一した。
ACSS → CSS（Commission on Safety Standards）
NUSSAC → NUSSC（Nuclear Safety Standards Committee）
RASSAC → RASSC（Radiation Safety Standards Committee）
WASSAC → WASSC（Waste Safety Standards Committee）
TRANSSAC → TRANSSC（Transport Safety Standards Committee）

－3－
・番号：
－Xは、安全要件の番号を示している。番号は、各分野における安全要件の出版順に付
番している。
－Yは、安全指針にのみ付番される枝番号である。これは、安全要件Xに基づき出版され
た安全指針であり、出版順に付番している。
例えば、WS-R-1は「廃棄物安全分野（Waste Safety）」・「要件文書（R）」・「出版
第１号」を意味し、WS-G-1.1は、WS-R-1の下の安全指針第１号（下線を引いた右側の数
字（枝番））を意味する。
なお、2000年から、策定中の文書の番号については、それまで「NS-xxx」としていた
ものを NS（原子力安全：Nuclear Safety）との混同を避けるため、ドラフト基準（Draft
Standard）の頭文字と通し番号「DS-xxx（xxx:通し番号）」により付番することとして
いる（したがって、策定中の文書の番号だけでは、どの分野の文書であるか特定できない）。
このドラフト基準に対する付番方法については、現在も継続されている。
1.1.2 安全基準の前体系への改定経緯
近年、多数の安全要件および安全指針が出版されるとともに、策定途上あるいは新規に
文書策定概要書（DPP: Document Preparation Profile）の出された文書も多数となって
きた。こうした状況を踏まえ、IAEA事務局では、“IAEA安全基準文書の策定と適用のた
めの行動計画（Action plan）”を策定した。この行動計画は、主に、IAEA事務局とその
プログラムに対して指示を与えるものであり、加盟国の機関と委員会（CSS、NUSSC、
RASSC、WASSC、TRANSSC）の委員を指導する行動（action）を含んでいる。本行動
計画は、第16回WASSC会合（2003年9月29日～10月3日）において審議され、さらに、第
14回CSS会合（2003年11月17日～19日）において審議され、会合での議論を踏まえた最
終案が事務局長に提出された後、2004年3月の理事会で承認された。この行動計画の行動
１は、従来の文書体系、すなわち共通安全、原子力安全、放射線安全、放射性廃棄物安全
および輸送安全の個別の体系から、テーマ別および施設と活動別の分野に分けた安全基準
体系の構築を完結することを目指すものであった。その趣旨は、必要とされるガイダンス
を可能な限り分けずに提供することにあり、より調和性を向上させ、利用しやすい体系を
目指すものであった。

－4－
この行動計画の行動１を受け、安全基準文書の体系は、図1.1-1に示す安全基準体系のピ
ラミッド構造から、図1.1-2に示すようにテーマ別分野および施設と活動別分野に振り分け
る構造となった。テーマ別の分野については、ローマ数字が付番され、施設と活動別の分
野ではアルファベットが付番された。個別の分野には、それぞれ１件の安全要件と、複数
の安全指針が配置された（「汚染された地域の回復」については、１件の安全指針のみと
なっていた。「廃棄物処理と処分施設」については、２件の安全要件があるが、これらは、
１件の安全要件に統合された。）。
また個々の安全指針は、安全レポートおよび／あるいはTECDOC（技術文書）により支
援されている。但し安全レポートやTECDOCについては、安全基準文書の策定のような各
委員会での審議、加盟国コメントの取り入れ並びに、CSSでの承認といった手順を踏まず
に策定されている。
安全基準の文書体系は、上述の通り改定されたが、既存および策定中の文書については、
新たに文書を作り直すことはせず、策定が進められているものは、そのまま策定を進める
こととされた。また複数の分野に跨る文書については、分野別に振り分けることとされた。
例えば、デコミッショニングのテーマでは、既存の安全要件WS-R-2「デコミッショニン
グを含む放射性廃棄物の処分前管理」を改定し、デコミッショニングを扱う安全要件
WS-R-5「放射性物質を用いる施設のデコミッショニング」を出版し、処分前管理のテー
マについては、一般安全要件第５巻（GSR Part 5）「放射性廃棄物の処分前管理」とし
て出版した（先行されたWS-R-5の出版と、その後のGSR Part5の出版の間に、安全基準体
系の改定が行われている。詳細は、1.1.5に述べる）。
1.1.3 IAEA安全基準文書の前体系
このIAEA安全基準体系においては、旧RADWASS文書が図1.1-2の太文字で示した部分
に振り分けられており、テーマ別分野では、「放射性廃棄物管理」、「デコミッショニン
グ」、「汚染された地域の回復」の３分野、施設および活動別分野では、「廃棄物処理と
処分施設」の１分野となった。
また共通安全基準は、テーマ別分野の「法的基盤および行政基盤」、「緊急時のための
準備と対応」、「マネジメントシステム」および「評価と確認」の４分野に分けられてい
る。
安全原則は、従来、原子力安全、放射線安全および放射性廃棄物安全の３分野について

－5－
出版されていたが2、これらも共通安全と輸送安全を含めた包括的な安全原則の策定が進め
られ、2006年にSF-1「基本安全原則」として出版された。前述の通り安全要件と安全指針
は、各分野の中に取り込まれている。個別の文書（出版済み、策定途上および計画集の文
書）の状況を図1.1-3 (1)～(10)に示す3。太線で囲った文書は、既に出版されている文書で
あり、矢印の付いている文書は、既存の文書の改定が進められている文書である。また、
色分けにについては、加盟国コメント（MS）コメント準備中などを示している（平成23
年3月現在、7頁の凡例参照）。
このIAEA安全基準体系への移行に伴い、公式には「RADWASS」と呼ばれなくなった
が、旧RADWASS文書体系図に、追加の文書策定状況および策定文書の出版予定年等を更
新して図1.1-4に示した。IAEAでは、かつてRADWASS文書をこの図のように示してきた
が、既にこの様式で表示していない。本図は、旧RADWASS文書の策定状況からの進展を
示すため、便宜上、掲載したものである。
指針
要件
原則
指針 (Guide)
要件 (Requirement)
原則 (Fundamental)DS298
S.S.No.110 S.S.No.120 S.S.No.111-F
共通安全分野
原子力安全分野放射線安全分野放射性廃棄物安全分野輸送安全分野
図1.1-1 IAEA安全基準の旧体系
（DS298は、SF-1として出版された。）
2 放射性廃棄物分野の安全原則は S.S.No.111-F“The Principles of Radioactive Waste Management”
「放射性廃棄物管理の原則」、原子力施設分野は S.S.No.110“The Safety of Nuclear Installations”
「原子力施設設備の安全」、放射線分野は S.S.No.120“Radiation Protection and the Safety of
Radiation Sources”「放射線防護と放射線源の安全」である。なお輸送分野については、安全原則は
作成されなかった。
3 第 29 回および第 30 回 WASSC 会合の資料、さらに、IAEA の Web サイト：
http://www-ns.iaea.org/standards/default.asp?s=11&l=90 および LONG TERM STRUCTURE OF
THE IAEA SAFETY STANDARDS AND CURRENT STATUS March 2011 (2011 年 3 月 7 日)を参照

－6－
テーマ別分野
I. 法的基盤および行政基盤
II.緊急時のための準備と対応
III.マネジメントシステム
V.サイト評価
IV. 評価と確認
VI.放射線防護
VII.放射性廃棄物管理
VIII.デコミッショニング
IX.汚染された地域の回復　
施設と活動別分野
A. 原子力発電所：設計
安全原則
C. 研究炉
D. 核燃料サイクル施設と活動
E. 放射線関連施設と活動
F. 廃棄物処理と処分施設
X.放射性物質の輸送
B. 原子力発電所：運転
共通安全
原子力施設の安全
放射線防護および放射線源の安全
放射性廃棄物の安全管理
放射性物質の安全輸送
図1.1-2 IAEA安全基準体系

－7－
安全原則
安全要件
安全指針
GS-G-1.1　原子力施設のための規制主体の構造と職員配置　(2002)
GS-G-1.2　原子力施設のための規制主体による見直しおよび評価　(2002)
GS-G-1.3　規制主体による原子力施設のための規制主体による監査と執行　(2002)
GS-G-1.5　放射線源の規制管理　(2004)
SF-1　基本安全原則　(2006)
GSR Part1 安全に対する行政上、法令上および規制上の枠組み　(2010)
GS-R-1　原子力、放射線、放射性廃棄物および輸送の安全のための法的基盤と行政基盤
　　　　　　(2000)
SSG-12　原子力施設のための許認可プロセス　(2010)
GS-G-1.2
の一部
GS-R-1の
付録
DS424　国の原子力安全基盤の確立
GS-G-1.4　原子力施設の規制主体において作成・要求される文書化　(2002)
DS429　安全の課題に関する外部専門家の支援
出版済み
出版準備中
CSS承認待ち
MS後
MS準備中
MS中
初期レビュー済み
DPP CSS承認済み
DPP CSS承認待ち
旧文書
図1.1-3(１) 安全基準文書の内容（I. 法的基盤および行政基盤分野）

－8－
安全原則 SF-1　基本安全原則　(2006)
安全要件 GS-R-2　原子力および放射線の緊急時の準備および対応　(2002)
安全指針
GSG-2　原子力および放射線の緊急時に対する計画対応に使用される規準　(2011)
GS-G-2.1　原子力または放射線の緊急時のための対応の準備　(2007)
図1.1-3(２) 安全基準文書の内容（II. 緊急時のための準備と対応分野）
安全原則
安全要件 GS-R-3　施設と活動のためのマネジメントシステム（2006）
安全指針
DS113 規制当局のためのマネジメントシステム
GS-G-3.2　放射線安全における技術サービスのためのマネジメントシステム　（2008）
DS319　使用者のための放射線安全に係るマネジメントシステム　（ー）
TS-G-1.4　放射性物質の安全輸送のためのマネジメントシステム　（2008）
GS-G-3.3　放射性廃棄物の処理、取扱いおよび貯蔵のためのマネジメントシステム（2008）
GS-G-3.４　放射性廃棄物の処分のためのマネジメントシステム　（2008）
GS-G-3.5　原子力施設のためのマネジメントシステム　（2009）
GS-G-3.1　施設と活動のためのマネジメントシステムの適用　（2006）
GS-G-1.1の改定時に取り込まれる
策定中止
統合を
検討中
図1.1-3(３) 安全基準文書の内容（III. マネジメントシステム分野）

－9－
安全要件 GSR Part4　施設と活動のための安全評価　(2009)
安全指針 DS284　放射性廃棄物の処分前管理のセーフティケースと安全評価　(－)
DS355　放射性廃棄物処分のセーフティケースと安全評価　（ー）
WS-G-5.2　放射性物質を用いる施設のデコミッショニングのための安全評価　（2008）
WS-G-1.1　浅地中処分施設に係る安全評価　（1999）
・
・
・
図1.1-3(４) 安全基準文書の内容（IV. 評価と確認分野）
安全要件
安全指針
RS-G-1.7　規制除外、規制免除およびクリアランスの概念の適用　（2004）
RS-G-1.8　放射線防護の目的のための環境および線源モニタリング　(2005)
改定
S.S.No.115　電離放射線に対する防護および放射線源の安全のための国際基本安全基準　　　　
　　　　 (1996)
DS400　自然線源の電離放射線からの被ばくに対する公衆の防護
DS352　自然起源の放射性物質を含む廃棄物の管理
DS421　NORM残渣を含む天然の放射線源からの被ばくに対する公衆の防護
２件のドラフト安全指針統合／放射性廃棄物管理分野との共通の文書になる
VII. 放射性廃棄物管理分野
DS432　公衆と環境の放射線防護
WS-R-3　過去の活動および事故により汚染された地域の修復　(2003)
DS379に取り込み
（第５章）
統合
DS379 ＜BSS改定版＞　放射線防護と放射線源の安全
国際基本安全基準 2011年版
図1.1-3(５) 安全基準文書の内容（VI. 放射線防護分野）

－10－
安全原則
安全要件
安全指針
WS-G-2.7　医療、産業、農業、研究および教育での放射性　　
　　　　物質の利用より発生する廃棄物の管理　（2005）
WS-G-6.1　放射性廃棄物の貯蔵　（2006）
ＧＳＲ Part 5（DS353）　放射性廃棄物の処分前管理　（2009)
WS-R-2　デコミッショニングを含む放射性廃棄物の処分前管理　（2000）
DS284　放射性廃棄物の処分前管理のセーフティケースと安全評価
GSG-1　放射性廃棄物の分類　（2009）
DS352　自然起源の放射性物質を含む廃棄物の管理　
DS421　NORM残渣を含む自然放射線源からの被ばくに対する公衆の防護　（－）
WS-G-1.2　鉱石の採鉱および精鉱から発生する放射性廃棄物の管理　（2002）
２件のドラフト安全指針と統合／放射線防護分野との共通文書になる
VI．放射線防護分野
GS-G-3.3　放射性廃棄物の処理、取扱いおよび
貯蔵のためのマネジメントシステム（2008）
安全要件WS-R-2に基づき
策定された安全指針のた
め、GSR Part 5の出版に伴
い改訂される。
安全要件WS-R-2に基づき策定された安全指針
のため、GSR Part 5の出版に伴い改訂される。
S.S.No.111-G-1.1　放射性廃棄物の分類　(1994)
WS-G-2.3　環境中への放射性放出物の規制管理　（2000）
DS442　環境中への放射性物質の放出の規制管理　
WS-G-2.5　低中レベル放射性廃棄物の処分前管理　（2003）
DS448　原子炉からの放射性廃棄物の処分前管理　
WS-G-2.6　高レベル放射性廃棄物の処分前管理　（2003）
DS447　核燃料サイクル施設からの放射性廃棄物の処分前管理　
統合
GS-G-3.4との統合を検討中
図1.1-3(６) 安全基準文書の内容（VII. 放射性廃棄物管理分野）

－11－
安全要件 WS-R-5　放射性物質を用いる施設のデコミッショニング　(2006)
安全指針
WS-G-2.1　原子力発電所および研究炉のデコミッショニング　(1999)
WS-R-2　デコミッショニングを含む放射性廃棄物の処分前管理　（2000）
WS-G-2.2　医療、産業および研究施設のデコミッショニング　(1999)
WS-G-2.4　核燃料サイクル施設のデコミッショニング　(2000)
WS-G-5.1　行為の終了に際しての規制管理からのサイトの解放　(2006)
DS402　原子力発電所および研究炉のデコミッショニング
DS403　医療、産業および研究施設のデコミッショニング
DS404　核燃料サイクル施設のデコミッショニング
統合
DS450　デコミッショニングと活動の終了
DS452　原子力施設（Nuclear Installation）のデコミッショニング
図1.1-3(７) 安全基準文書の内容（VIII. デコミッショニング分野）

－12－
安全要件
安全指針 WS-G-3.1　　過去の活動および事故により影響を受けた地域の修復プロセス　(2007)
改定
S.S.No.115　電離放射線に対する防護および放射線源の安全のための国際基本安全基準　
　　　　　　　 (1996)
（第５章）
図1.1-3(８) 安全基準文書の内容（IX. 汚染された地域の修復分野）
安全要件
安全指針
改定
S.S.No.115　電離放射線に対する防護および放射線源の安全のための国際基本安全基準　　　　
　　　　 (1996)
DS352　自然起源の放射性物質を含む廃棄物の管理
DS421　NORM残渣を含む天然の放射線源からの被ばくに対する公衆の防護
２件のドラフト安全指針統合／放射性廃棄物管理分野との共通の文書になる
VII. 放射性廃棄物管理分野
DS432　公衆と環境の放射線防護
（第５章）
統合
図1.1-3(9) 安全基準文書の内容（E.放射線関連施設分野）

－13－
安全原則
安全要件
WS-R-１　放射性廃棄物の浅地中処分（1999）
安全指針
S.S.No.108　放射性廃棄物の焼却施設の設計と操業　(1992)
DS334　放射性廃棄物のための地層処分施設　（2011？）
SSG-1　放射性廃棄物のためのボアホール処分施設　（2009）
DS356　放射性廃棄物の浅地中処分
SF-1　基本安全基原則　(2006)
DS357　放射性廃棄物処分施設のモニタリングとサーベイランス
WS-R-4　放射性廃棄物の地層処分（2006）
SSR-5 (DS354）　放射性廃棄物の処分 (ー)
WS-G-1.1　浅地中処分施設に係る安全評価　（1999）
S.S.No.111-G-3.1　浅地中処分施設のサイティング　（1994）
S.S.No.111-G-4.1　地層処分施設のサイティング　（1994）
DS355　放射性廃棄物処分のセーフティケースと安全評価　
既存の安全指針に包含されている
ため見直し・改訂の対象とせず
GS-G-3.４　放射性廃棄物の処分のためのマネジメントシステム　（2008）
図1.1-3(10) 安全基準文書の内容（F. 廃棄物処理と処分施設分野）

－14－
WS-R-2　
デコミッショニング
を含む放射性廃棄物
の処分前管理
(2000) WS-R-4
放射性廃棄物の
地層処分
(2006)
　WS-R-3
　過去の活動およ
　び事故により汚
　染された地域の
　修復　(2003)
　S.S．111-G-1.1　
　放射性廃棄物の分類
　(1994)
WS-G-2.7
医療、産業、研究、農業
および教育での放射性物
質利用より発生する廃棄
物の管理(2005)
WS-G-6.1
放射性廃棄物の貯蔵
(2006)
RS-G-1.8
放射線防護の目的のた
めの環境および線源モ
ニタリング(2005)
WS-G-3.1　
過去の活動および
事故により影響を
受けた地域の修復
プロセス(2007)
　S.S.111-G-4.1　
　地層処分の
　サイティング　
　(1994)
WS-G-1.2　
鉱石の採取および精錬から
発生する放射性廃棄物の管理
(2002)
S.S．111-G-3.1　
浅地中処分施設の
サイティング
(1994)
WG-G-1.1
浅地中処分に係る
安全評価 (1999)
安全原則
安全要件
安全指針
WS-G-2.4　
核燃料サイクル施設の
(2001)
WS-G-2.2　
医療、産業及び研究施設
のデコミッショニング
(1999)
WS-G-2.1　
原子力発電所及び研究炉
(1999)
DS284　
放射性廃棄物の処分前管
理のセーフティケースと
安全評価(ー)
RS-G-1.7
規制除外、規制免除お
よびクリアランスの概
念の適用(2004) WS-G-2.3　
環境への放射性放出物
の規制管理
(2000)
WS-G-5.1
行為の終了に際しての規
制管理からのサイトの解
放 (2006)
WS-G-2.5　
低中レベル放射性廃棄物
の処分前管理
(2003)
WS-G-2.6
高レベル放射性廃棄物
の処分前管理
(2003)
　S.S.111-F　
放射性廃棄物管理の原則 (1995)
　WS-R-1　
　放射性廃棄物
　の浅地中処分
　(1999)
GS-G-3.3
放射性廃棄物の処理、取扱い
および貯蔵の安全のためのマ
ネジメントシステム(2008)
SSG-1
放射性廃棄物のた
めのボアホール処
分施設(2009)
GS-G-3.4
放射性廃棄物処分施設
と活動の安全のための
マネジメントシステム
(2008)
DS334　
放射性廃棄物のた
めの地層処分施設
(出版準備中)
SF-1
基本安全原則 (2006)
SSR-5
(DS354)　
放射性廃棄物
の処分
(出版準備中)
GSR Part5　
放射性廃棄物の処分前管理(2009)
DS352　
自然起源の放射性物質を含む
廃棄物の管理
DS356　
放射性廃棄物の　　
浅地中処分施設
(ー)
DS357　
処分施設のモニタリング
とサーベイランス(ー)
DS355　
放射性廃棄物処分施
設のセーフティケー
スと安全評価(ー)
WS-G-5.2　
放射性物質を用いる施設
のデコミッショニングの
安全評価(2008)
出版済みの文書
策定中の文書
GSG-1
放射性廃棄物の分類　
(2009)
DS404　
核燃料サイクル施設の
(ー)
DS403　
医療、産業及び研究施設
(ー)
DS402
原子力発電所及び研究炉
(ー)
旧文書
（改訂版が出された文書）
GS-R-1　
原子力、放射線、
放射性廃棄物および輸送の
ための法的基盤と行政基盤
(2000)
DS400
自然線源の電離放射線からの被ばくに
対する公衆の防護
（放射線防護分野の安全指針）
DS421
NORM残渣を含む自然放射線源からの被
ばくに対する公衆の防護(-)
GSR Part1
安全に対する行政上、法令
上および規制上の枠組み
(2010)
DS411
金属リサイクル産業に
おける身元不明線源と
放射能汚染物　(－)
策定途上で他文書との統合
に伴い廃止となった文書
DS447　
燃料サイクル施設からの
放射性廃棄物の処分前管
理 (ー)
DS442　
施設と活動からの放射性
物質の放出の規制管理
(ー)
DS448　
原子炉からの放射性廃棄
物の処分前管理 (ー)
IAEAのスケジュール表(2011年3月11日)、
第29回/第30回WASSC会合の資料の情報を基に作成
DS450
デコミッショニングと活動の終了(－)
WS-R-5
放射性物質を用いる施設のデコミッショニング
(2006)
DS452
原子力施設のデコ
ミッショニング
(ー)
図1.1-4 旧RADWASS文書体系で表した文書の策定状況（便宜上の図）

－15－
1.1.4 安全基準文書体系の再改定－行動計画を超えて（Beyond the Action Plan）－
安全基準文書体系が、図1.1-2の体系に移行されて間もなく、IAEA事務局は、第22回
WASSC会合（2006年10月9日～11日）において、「行動計画を超えて（Beyond the Action
Plan）」として、更なる安全基準体系改定の提案を行った（他の委員会でも提案した）。
この提案では、2006年3月現在で、安全要件が15件、安全指針が111件、さらに策定中の
安全指針が約50件あり、文書数が増大していること並びに、放射線源の幅広い活用と原子
力における新たな関心から、IAEA事務局は、安全基準体系を再考したと述べ、具体的に
は、図1.1-5に示す体系を提示し、以下の事項を指摘した。
・安全原則の下にテーマ別と施設と活動別に分かれた分野を設置することは従来通り。
・テーマ別分野は、10 件から 6 件（「マネジメントシステム」、「評価と確認」、「サイト評
価」、「デコミッショニング」および「汚染された地域の回復」が、「安全の組織上およ
び技術的側面」に統合されている）に、施設と活動別分野は、6 件から 5 件（「原子力発
電所：設計」と「原子力発電所：運転が統合」）になる。
・安全要件の統合を図る。改定版の BSS は、テーマ別分野の「放射線防護」と施設と活動
別分野の「放射線源を用いる施設と活動」の双方の安全要件を兼ねる。
・これ以上の文書追加は不要であり、必要であれば安全指針の付録か添付資料にする。
・新体系の過渡期間は、安全基準の時宜を得た改訂を考慮に入れ、変更を徐々に行う。新
体系の移行は、2010 年までに完了することが期待される。
各分野の概要と廃棄物に関連する文書の配置などについては、以下のように提案された。
テーマ別分野
I. 法的および規制上の枠組み
・「法的基盤および行政基盤」から変更。
－廃棄物関連文書
＊安全指針：WS-G-2.3「環境中への放射性放出物の規制管理」、DS332「行為の終了
に際しての規制管理からのサイトの解放」（現在、WS-G-5.1 として出版されている）
と共通安全の安全指針を統合する内容とする。

－16－
II. 安全の組織上および技術的側面
・原子力安全の人的、組織上および技術的側面に関する共通課題を統合する。
・安全の管理と安全文化（マネジメントシステム？）、評価と確認（検証）およびデコミ
ッショニングを含む。
＊安全要件：GS-R-3「施設と活動のためのマネジメントシステム」、DS333「放射性
物質を用いる施設のデコミッショニング」（現在、WS-R-5 として出版されている）
と DS348「原子力施設と活動のための安全評価と確認（検証）」（現在、GSR Part4
として出版されている）を統合する内容とする。
＊安全指針：RS-G-1.8「放射線防護の目的のための環境および線源モニタリング」、
DS357「放射性廃棄物処分施設のモニタリングとサーベイランス」と原子力安全の
安全指針を統合する内容とする。
III. 放射線防護
・改定版の BSS を安全要件に据え、これには、修復分野の安全要件 WS-R-3「過去の活
動および事故により汚染された地域の修復」を含む。
＊安全要件：改定版 BSS に WS-R-3 と安全指針 RS-G-1.7「規制除外、規制免除およ
びクリアランスの概念の適用」を含める内容にする。
＊安全指針：DS172「過去の活動および事故のための修復プロセス」（現在 WS-G-3.1
として出版されている）は、この分野に配置する。
IV. 放射性廃棄物管理
・大きな変更無し。
＊安全要件：DS353「放射性廃棄物の処分前管理」（現在、GSR Part5 として出版さ
れている）
＊安全指針：WS-G-2.5「低中レベル放射性廃棄物の処分前管理」と WS-G-2.6「高レ
ベル放射性廃棄物の処分前管理」を統合する。DS336「放射性廃棄物の処理、取扱
いおよび貯蔵の安全のためのマネジメントシステム」（現在、GS-G-3.3 として出版
されている）の内容は、当該分野の全ての安全指針に含まれる。
V. 放射性物質の輸送
・大きな変化無し。

－17－
VI. 緊急時の準備と対応
・大きな変化無し
施設と活動別分野
A. 原子力発電所
・サイト評価、設計および運転を統合。
＊安全指針：WS-G-2.1「原子力発電所および研究炉のデコミッショニング」と DS376
「放射性廃棄物を用いる施設のデコミッショニングのための安全評価」（現在、
WS-G-5.2 として出版されている）を統合する。
B. 研究炉
C. 燃料サイクル施設
＊安全指針：WS-G-2.4「核燃料サイクル施設のデコミッショニング」と DS284「炉
および処分場以外の原子力および放射線施設のための安全評価」は、当該分野の安
全指針に含まれる。
D. 放射線源を用いる施設と活動
＊安全指針：WS-G-2.2「医療、産業および研究施設のデコミッショニング」と WS-G-2.7
「医療、産業、研究、農業および教育での放射性物質の利用より発生する廃棄物の
管理」は、当該分野の安全指針に含まれる。
E. 廃棄物処分施設
＊安全要件：DS354「放射性廃棄物の処分」
＊安全指針：DS356「浅地中処分施設」4、DS334「放射性廃棄物の地層処分」5およ
4 DS356 は、標題が「放射性廃棄物の浅地中処分」に変更している。1.2.11(1)、102 頁を参照。
5 DS334 は、標題が「放射性廃棄物のための地層処分施設」に変更している。1.2.11(5)、109 頁を参照。

－18－
び DS335「放射性廃棄物の処分のためのボアホール施設」（SSG-1 として出版され
ている）で構成される。DS337「放射性廃棄物処分の安全のためのマネジメントシ
ステム」（GS-G-3.4 として出版されている）と DS355「放射性廃棄物処分施設の安
全評価」6の内容は、前述の３つの安全指針に含まれる。
上述の提案は、第 22 回 WASSC 会合（2006 年 10 月 9 日～11 日）の RASSC との合同
セッション並びに、第 22 回 NUSSC 会合（2006 年 9 月 25 日～27 日）で審議され、委員
会での議論に基づき、後日、図 1.1-6 の体系案が IAEA 事務局より提案された。この提案
では、図に示した通り「デコミッショニング」が復活された。
テーマ別基準
Legislative and Regulatory Framework
II.安全の組織上および技術的側面
Organizational and Technical Aspects of Safety
III.放射線防護
Radiation Protection
V.放射性物質の輸送
Transport of Radioactive Material
Radioactive Waste Management
VI.緊急時の準備と対応
Emergency Preparedness and Response
施設と活動別基準
Nuclear Power Plants
安全原則
Fuel Cycle Facilities
D. 放射線源を用いる施設と活動
Facilities and Activities Using Radiation Sources
Waste Disposal Facilities
B. 研究炉
Research Reactors
図1.1-5 IAEA安全基準体系の改定案（第22回WASSC会合において審議）
6 DS355 は、標題が変更となり「放射性廃棄物処分施設のセーフティケースと安全評価」となっている。
1.2.5(4)、64 頁を参照。

－19－
テーマ別基準
Legislative and Regulatory Framework
II.安全の組織上および技術的側面
Organizational and Technical Aspects of Safety
III.放射線防護
Radiation Protection
VI.放射性物質の輸送
Transport of Radioactive Material
Radioactive Waste Management
VII.緊急時の準備と対応
Emergency Preparedness and Response
施設と活動別基準
Nuclear Power Plants
A1.NPP：サイト評価
　A2.NPP：設計
A3.NPP：運転
安全原則
Fuel Cycle Facilities
D. 放射線源を用いる施設
Facilities Using Radiation Sources
Waste Disposal Facilities
B. 研究炉
Research Reactors
V. デコミッショニング
Decommissioning
図1.1-6 IAEA安全基準の改定案（３委員会（2006年後半に開催）審議後）
この体系案については、第20回CSS会合（2006年11月21日～22日）で報告され、さら
に、委員会議長、CSSビューローおよび事務局で構成されたサブグループを2007年1月15
日に開催し、検討が行われた。
CSSサブグループにより策定された安全基準文書体系案
安全基準文書体系の改定に係る審議は、第23回WASSC会合（2007年4月10日～13日）
におけるNUSSCとRASSCを交えた合同セッションで引き続き行われた。本会合では、以
下の図1.1-7に示すCSSサブグループにより策定された安全基準文書体系案が提示され、審
議が行われた。
このCSSサブグループの提案では、現行のテーマ別分野を一つにまとめ、この統一され
た分野の安全要件を一巻の“General Safety Requirements”「一般安全要件」に取りまと
めることとした。この体系案については、以下の考察に基づいているとしている。
－新体系は、既存のものに由来する。
－目的の一つは、安全要件に対して安全原則文書に採用されているアプローチ、すなわ
ち全ての分野（原子力安全、放射線安全、輸送安全および放射性廃棄物管理の安全）

－20－
の調和と統合を適用することである。ワーキンググループのタスクの一つは、一貫し
た、既存のテーマ別要件一式の調和と統合を検討することである。
－「一般安全要件」は、トップダウン方式のアプローチにより SF-1「基本安全原則」の
全ての安全原則を実施すべきである。
－新体系案は、異なる種類の施設や活動の規制者や操業者が、どの出版物が自らの活動
に適用するのか、容易に特定できるようなユーザーフレンドリなアプローチに基づく。
－一式の安全要件の安定性確保と同様に、事務局、委員会（Committees と Commission）
メンバー、および加盟国に対する負担の制限を視野に入れ、新体系は、現在出版され
た安全基準と策定中のそれらに基づき規定されることができる。
また、既に「行動計画を超えて」で指摘されている安全要件のフォーマットを安全原則
（SF-1）で採用されているように要件（SF-1 では、原則（principles））と、それを説明
する個別の文章で構成することが提案された。これは、既に WS-R-4「放射性廃棄物の地
層処分」でも採用されているフォーマットである。
さらに、新体系案への移行について、以下の２段階の過程が提案された。
第１段階（2007～2009 年）
既に準備中にある安全要件と取り急ぎレビューされ/改訂される必要のあるものの完
成を扱う。これは、現在のテーマ別安全要件の一式を１文書にする 2013 年までに、後
の統合の最終目的を念頭に置いてなされることになる。
第２段階（2010～2015 年）
2013 年までの一般安全要件の最終統合および、施設と活動別の安全要件を扱う。
現行の各テーマ別安全要件に対する措置については、次頁の表 1.1-1 の通りであり、
赤文字の部分が、廃棄物安全分野の安全要件である。

－21－
一般安全要件
章立て
１．法的および規制上のシステム
２．安全のためのリーダーシップと管理
（Management）
３．原子力および放射線安全の技術的規定と規準
４．統合安全評価
５．放射性廃棄物管理
６．デコミッショニングと活動の終了
７．既存状況の修復
８．緊急時の準備と対応
施設と活動別の追加的安全要件
１．サイト評価
２．設計
３．運転
安全原則
D. 廃棄物処分施設
E. 放射線源を使用する施設と活動
F. 放射性物質の輸送
B. 研究炉
G. 放射性鉱石の採鉱と精鉱
図1.1-7 CSSサブグループによる安全基準体系案
表1.1-1 CSSサブグループで提案されたスケジュール
S.S.
No.115
(1996)
電離放射線に対する
防護と放射線源の
安全のための
国際基本安全基準（BSS）
最終的な一般安全要件への統合を考
慮の上承認済みのDPPに従い改定
SSCs,MS,
SSCｓ,CSS,BOG
2009年に出版
DS379
将来の第３章の題材を抽出
SR Eになることになる部分の抽出
第1段階でなされなければ、新規
フォーマットの実施
2013年までに
第３章のSSCs、MS,SSCｓ,CSS,BOGに
よるレビューと承認
SSCs,MS,
SSCｓ,CSS,BOG
2009年に出版
DSXXX
安全の技術的側面に係る新規
プロジェクト
新規フォーマットで規定
BSSの改定に由来することと、
NS-R-1～３の改定における一般
的な題材を結合
出版／
ドラフト
現在の標題第1段階：2007～2009年の措置
レビュー／承認
および出版
プロセス
第２段階：2010～2015年の措置レビュー／承認および出版プロセス
GS-R-3
(2006)
施設と活動のための
マネジメントシステム
新規フォーマットで改定
2013年までに
第２章のSSCs、MS,SSCｓ,CSS,BOGに
よるレビューと承認
GS-R-1
(2000)
原子力、放射線、放射性廃棄物
および輸送の安全ための法的
基盤と行政基盤
添付資料IIで特定された他の安全要件
からの全ての題材の統合
SSCs,MS,
SSCｓ,CSS,BOG
2009年に出版
第１章
第１章について
変更なし
DS348
原子力施設と活動のための安
全評価と確認（検証）
仕上げ
SSCs,MS,
SSCｓ,CSS,BOG
2008年に出版
DS348
新規フォーマットを確保
DS353 放射性廃棄物管理
仕上げ
新規フォーマットの実施
SSCｓ、CSS,BOG
2008年に出版
第５章
第５章について
変更なし
2013年までに
第４章のSSCs、MS,SSCｓ、CSS,BOG
によるレビューと承認
WS-R-5
(2006)
放射性物質を用いる施設の
2013年までに
第６章のSSCs、MS,SSCｓ、CSS,BOG
WS-R-3
(2006)
過去の活動および事故により
汚染された地域の修復
2013年までに
第７章のSSCs、MS,SSCｓ、CSS,BOG
GS-R-2
(2002)
原子力あるいは放射線緊急時
のための準備と対応
レビューと
SSCs,MS,
SSCｓ,CSS,BOG
2009年に出版
第８章
第８章について
変更なし
凡例 SSCs：安全基準委員会（Committee）
MS ：加盟国コメント
BOG：理事会
NS-R-１～３：施設と活動別分野
A.原子力発電所：設計（安全要件）
B.原子力発電所：運転（安全要件）
C.研究炉（安全要件）

－22－
○第23回WASSC会合（2007年4月10日～13日）における審議
IAEA事務局からの提案を受け、第23回WASSC会合における主な議論は、以下の通り
であった。
―BSSの「一般安全要件」への取り込みについて
・IAEA事務局/委員会議長としては、「一般安全要件」が共通事項を取り扱うものであ
ること、BSSの改定版も出版することにしていることから、BSSの「一般安全要件」
への取り込みについては、特段問題とならないと認識している。
・IAEA安全基準体系の改定、BSSの改定さらに、ICRPの新勧告（現在、出版されて
いる「国際放射線防護委員会の2007年勧告」）の策定が同時進行となっており、混
乱を避けるべき。
・放射線防護は、「一般安全要件」の第３章で原子力安全と一緒にされているが、放射
線防護は、それ自身一般的事項として成り立つものである
―SF-1「基本安全原則」との関連について
・SF-1と「一般安全要件」との関係が不明確であること、急進的であり、困難な課題
（challenge）である。
―その他
・IAEAにおける安全基準策定について、どこに責任があるのかが重要であること、
また、安全基準策定のより厳格なプロセスとタイムスケジュールも重要であり、改
定の質とリソースや時間について考慮すべきである
この審議では、安全基準文書体系の改定に係る決定は行わずに、指摘された事項を
第21回CSS会合（2007年6月21日～22日）で報告することとなった。
○第24回WASSC会合（2007年10月15日～18日）における審議
IAEA事務局より、第21回CSS会合（2007年6月21日～22日）の報告が行われた。同会
合では、上述の第23回WASSC会合の合同セッションで指摘された事項と同様の指摘があ
った。そこで、委員会議長とIAEA事務局から構成されるCSSタスクフォースを設置し、
安全基準文書体系の改定に対処することになった。このタスクフォースに対する入力情報
としてCSS議長がロードマップを作成し、同会合で審議を行い、その改訂版が作成された。
CSSタスクフォースは、2007年7月17日に開催され、ロードマップの改訂版を審議し、ロ
ードマップに以下の項目の添付資料（ANNEXES）を添付することとなった。

－23－
・ユーザーフレンドリの概念
・フォーマットの変更の正当化
・構成の変更の正当化
・安全指針に係る作業の決定が検討される際の規準
さらに、CSSタスクフォースは、「一般安全要件」として以下の構成を提案することと
した。これは、BSS改定版の４つの章を拡大すること、BSSの適用範囲を拡大すること
を提案するものであり、今後、そのフィージビリティースタディを行っていくことにな
った。この「一般安全要件」の案について、第24回WASSC会合のRASSCとの合同セッ
ションで審議を行った。
 BSS改定版の適用範囲を拡大することにより全てのテーマ別要件を統合する。
1)BSS改定版の章の拡大
・BSS 規制上の枠組み＋GS-R-17改定版（GSR Part18として出版されている）
・BSS 計画被ばく状況
・BSS 緊急時被ばく状況＋GS-R-29改定版
・BSS 現存被ばく状況＋WS-R-310（統合されていない場合）
2)BSS改定版の適用範囲の拡大
・安全に対するリーダ－シップとマネジメント（GS-R-311）
・事故の防止
・安全の評価と検証（確認）（GSR Part412として出版されている）
・放射性廃棄物管理（GSR Part513として出版されている）
・デコミッショニングと活動の終了（WS-R-514）
7 GS-R-1 「原子力、放射線、放射性廃棄物および輸送の安全のための法的基盤と行政基盤」（2000）
8 GSR Part1「安全に対する行政上、法令上および規制上の枠組み」（2010）
9 GS-R-2 「原子力または放射線の緊急時のための準備および対応」（2002）
10 WS-R-3 「過去の活動および事故により汚染された地域の修復」（2003）
11 GS-G-3 「施設と活動のためのマネジメントシステム」（2006）
12 GSR Part4「施設と活動のための安全評価」（2009）
13 GSR Part5「放射性廃棄物の処分前管理」（2009）
14 WS-R-5 「放射性物質を用いる施設のデコミッショニング」（2006)

－24－
会合での主な議論は、以下の通りである。
・ユーザーフレンドリについては、重要である。分野によって要件の詳細度は、異なるで
あろうから、その際は等級別アプローチで望むべきである。
・本件は、慎重に進めるべきであり、2009年までに策定中の安全基準文書を完成させると
するスケジュールに懸念がある。
・BSS改定の経験を「一般安全要件」の策定に生かすべきであること、共同策定機関を求
めること。（IAEA事務局も支持）
・安全基準の改定に際して、出発点は、安全原則SF-1にある。またBSS改定は時間を要し、
2009年までの策定中の文書の完結は急ぎすぎである。
IAEA事務局からCSSタスクフォースについては、決定機関ではないとの補足があり、
本件は、次回の会合（第25回WASSC会合と第24回RASSC会合）でも重要課題であると
指摘があった。
なお、IAEA事務局から、図1.1-8の様な安全基準文書体系として例示があった。

－25－
図1.1-8 IAEA安全基準文書体系案（IAEA事務局案）
安全
原則
安全
要件
安全
指針
基本安全原則 SF-1
一般安全要件 (8章)
一般安全指針：いくつかの安全指針
原子力施設および活動のための規制当局の組織化および人員配置/原子力施設および活動のための規制当局の機能
施設および活動のためのマネジメントシステムの適用/放射性廃棄物管理/正当化/職業被ばく
公衆被ばく/統合された安全評価/サイトの解放/修復プロセス/緊急時準備と対応/放射性廃棄物の分類・・・
浅
地
中
処
分
地
層
処
分
ボ
ア
ホ
ー
ル
処
分
付加的な特有の指針
は必要ないか？
放射線源の分類
放射性廃棄物の管理
・・・
産
業
放
射
線
医
療
使
用
ガ
ン
マ
、
電
子
お
よ
び
Ｘ
線
・・・
スケジュール
緊急時反応の計画立
案および準備
遵守評価
・・・
原子力施設のためのマネジメントシステム
操業（運転）経験のフィードバック
使用済み燃料の貯蔵
原子力施設の外部事象
・・・・
再
処
理
Ｍ
Ｏ
Ｘ
燃
料
加
工
Ｕ
燃
料
加
工
原子力発電所の中の構造
物、設備および機器の安
全分類
原子力発電所のためのソ
フトウェア、I&Cおよび緊急
時パワーシステムの設計
操業（運転）
放射線防護
・・・
等級別アプローチの
適用
I&Cおよびソフトウェア
コアマネジメント
試操業（運転）
保守
・・・
原子力発電所研究炉
燃料サイク
ル施設
廃棄物処分
施設
放射性鉱石の採鉱
および精鉱
放射線源を使用する
施設および活動
輸送
施設および活動特有の付加的な安全要件
付加的な施設および活動特有の安全指針
原子力発電所研究炉燃料サイクル
施設
廃棄物処分施設放射線鉱石の採鉱
および精鉱
放射線源を使用する
施設および活動
輸送
保守

－26－
1.1.5 IAEA安全基準体系の改定
第25回WASSC会合（2008年3月31日～4月3日）におけるRASSCとの合同会合において、
IAEA安全基準体系の改定が引き続き審議された。会合に先立ち、改定ロードマップ（2007
年11月30日版）と2015年に向けた安全指針一式を含む安全基準文書体系の案が提示された。
この提案は、図1.1-8の構造を反映しているものとなっており、例えば放射性廃棄物の処分
については、浅地中処分、ボアホール処分および地層処分の３つの安全指針に絞られた。
2015年は、第23回WASSC会合で提案された安全基準文書体系の改定スケジュール（表
1.1-1）の第2段階の完了、即ち改定の完了時点を示している。
第26回WASSC会合（2008年11月10日～14日）において、IAEA事務局は、2008年でIAEA
の安全基準策定開始から 50年を迎え、 IAEA安全基準に関する資料（ IAEA SAFETY
STANDARDS 50th Anniversary 1958－2008）を作成し、IAEAのWebサイト15にも掲載
したことを紹介した。さらに、IAEA事務局から、この50周年の資料に掲載されているCSS
会合において審議・合意された将来の安全基準体系について報告された。この将来の体系
は、図1.1-9の通りとなっており、これまでの安全基準体系改定の議論に従い、テーマ別安
全要件を「一般安全要件」に取りまとめ、各テーマは、第１巻から第７巻にすることとな
っている。現行の安全要件（出版されたものとドラフト版を含む）と「一般安全要件」と
の対応は、図1.1-10の通りである。現行のテーマ別分野「IX. 汚染された地域の修復分野」
については、個別の巻にされていないが、図1.1-10に示す通り、同分野の安全要件WS-R-3
をBSSの改定版に含めることが計画されているからである。
上記の通り安全要件は、安全基準体系上の位置付けが規定された。次に安全要件の下に
配置される安全指針については、前述の図1.1-8に従い、一般安全要件に従う安全指針を一
般安全指針（General Safety Guide:GSG）、個別安全要件に従う安全指針を個別安全指針
（Specific Safety Guide:SSG）としている。この様に安全指針を２分類することにより、
安全指針の付番も従来の原子力安全（NS）、放射線安全（RS）、廃棄物安全（WS）およ
び、輸送安全（TS）で分類することをせずに、出版された順に「GSG-X」、「SSG-X」と
なっている。
今回のIAEA安全基準体系の改定に伴い、階層構造も図1.1-11の様に変更になったが、安
全原則の下に、安全要件があり、その下に安全指針が配置されることは、従前と違いはな
い。
15 現在，この資料は掲載されていない。

－27－
安全指針については、 IAEA の安全基準文書の状況を示す資料（ LONG TERM
STRUCTURE OF THE IAEA SAFETY STANDARDS AND CURRENT STATUS March
2011（2011年3月7日版））に計画リストが挙げられており、一般安全指針から個別安全指
針を通して番号付けされている。しかしながら、この番号は、出版番号ではなく、一般安
全指針の最初の安全指針は、リスト番号の11番にある「放射性廃棄物の分類」である。
第28回WASSC会合（2009年11月16日～19日）において、廃棄物に関連する安全指針の
将来について審議が行われた。IAEA事務局は、IAEAの安全基準文書の状況を示す資料に
将来の統合と部分統合を含む安全指針の計画が記載されているが、別の代替え案を提示し、
委員からの意見を求めた。この代替え案を含むIAEAの廃棄物に関連する安全指針の計画
を図1.1-12（一般安全指針）と図1.1-13（個別安全指針）に示す（代替え案は、赤字で表
示）。
図に示す通り、現行の計画では、文書数を低減するために、大幅な統合を提案している。
特に、処分前管理分野では、５件の安全指針を統合することとなっている。今回提案され
た代替え案では、既存の安全指針（WS-G-2.5とWS-G-2.6）のような廃棄物のレベルで分
けずに、廃棄物の発生する施設別にしてはどうかというものであった。
一方、個別安全指針では、４種類の処分概念（浅地中処分、地層処分、ボアホール処分、
採鉱と鉱物処理廃棄物の処分）とし、策定途上にあるDS355とDS357もそれら４件の安全
指針に取り入れるというものである。代替え案は、DS355とDS357を統合して１件の安全
指針とするものであった。
第28回WASSC会合では、種々議論があったものの、結論には至らず、この課題につい
ては、第29回WASSC会合（2010年6月28日～7月1日）で再度審議することとなった。
第29回WASSC会合（2010年6月28日～7月1日）においては、IAEA事務局より廃棄物安
全指針の参考リストの変更案が示された（表1.1-2）。ここでは、マネジメントシステムに
係る文書GS-G-3.3（2008年出版）とGS-G-3.4（2008年出版）について相互依存性から統
合すること、NORMに関する安全指針WS-G-1.2（2002年出版）の改定についての再検討、
デコミッショニングに係る安全指針DS402とDS404を統合するとの提案があった。また、
中レベル廃棄物処分の安全指針の策定についての意見が求められ、検討を続けていくこと
となった。
第30回WASSC会合（2010年12月6日～9日）においては、従来の安全基準体系から新体
系の移行を2015年までに行う予定であり、廃棄物安全の分野としては、旧体系のテーマ別

－28－
分野における①放射性廃棄物管理、②デコミッショニング、③汚染された地域の回復の３
分野、同じく施設と活動別分野に④廃棄物処理と処分施設の１分野となると説明があった。
②については、WS-R-5の改定版が、新体系の一般安全要件第６巻になり、③については、
WS-R-3「過去の活動および事故により影響された地域の修復」がBSS改定版、即ち、一般
安全要件第３巻に取り込まれるとのことであった。また、2015年における安全指針は、環
境放出に係る安全指針：５件、放射性廃棄物の処分前管理：８件、放射性廃棄物の処分：
６件（中レベル廃棄物の処分の指針は検討を続ける）、デコミッショニング：２件となると
のことであった。

－29－
図1.1-9 IAEA安全基準の長期の体系
一般安全要件
General Safety Requirements (GSR)
第１巻　「安全のための行政上、法令上および規制上の
　　　　　　枠組み」（2010）
Part 1. Governmental, Legal and Regulatory Framework for
Safety
個別安全要件
Specific Safety Requirements (SSR)
２．原子力発電所の安全
　　　Safety of Nuclear Power Plants
　2.1.設計と建設
　　　　　Design and Construction
　2.2.試運転と運転
　　　　　Commissioning and Operation
安全原則
SAFETY FUNDAMENTALS
SF-1 「基本安全原則」(2006)
４．燃料サイクル施設の安全
Safety of Nuclear Fuel Cycle Facilities
５．放射性廃棄物処分施設の安全
　Safety of Radioactive Waste Disposal Facilities
６．放射性物質の安全輸送
Safe Transport of Radioactive Material
３．研究炉の安全
　　Safety of Research Reactors
１．原子力施設の立地評価
　　　　Site Evaluation for　Nuclear Installations
第２巻　安全のためのリーダーシップとマネジメント
Part 2. Leadership and Management for Safety
第３巻　放射線防護と放射線源の安全
Part 3. Radiation Protection and Safety of Radiation Sources
第７巻　緊急時の準備と対応
Part 7. Emergency Preparedness and Response
第４巻「施設と活動のための安全評価」(2009)
Part 4. Safety Assessment for Facilities and Activities
第５巻　「放射性廃棄物の処分前管理」(2009)
Part 5. Predisposal Management of Radioactive Waste
第６巻　デコミッショニングと活動の終了
Part 6. Decommissioning and Termination of Activities
安全指針集
Collection of Safety Guides

－30－
図1.1-10 IAEA安全基準の長期体系と既存（出版済み・ドラフト）の安全要件
図1.1-11 IAEA安全基準の階層構造
（一般安全要件と一般安全指針は、全ての施設と活動に適用され、
個別安全要件と個別安全指針は、特定の施設または、活動に適用される。）
一般安全要件
General Safety
Requirements
一般安全指針
General Safety Guides
安全原則
Safety
Fundamentals
個別安全要件
Specific Safety Requirements
個別安全指針
Specific Safety Guides

－31－
図1.1-12 放射性廃棄物に関連する一般安全指針の計画
１１．GSG-1　放射性廃棄物の分類　（2009）
Classification of Radioactive Waste
WS-G-3.1　　過去の活動および事故により影響を受けた地域の修復プロセス　(2007)
Remediation Process for Areas Affected by Past Activities and Accidents
１５．過去の活動および事故により影響を受けた地域の修復プロセス
Remediation Process for Areas Affected by Past Activities and Accidents
WS-G-2.5　低中レベル放射性廃棄物の処分前管理　（2003）
Predisposal Management of Low and Intermediate Level Radioactive Waste
WS-G-2.6　高レベル放射性廃棄物の処分前管理　（2003）
Predisposal Management of High Level Radioactive Waste
WS-G-6.1　放射性廃棄物の貯蔵　（2006）
Storage of Radioactive Waste
DS284　放射性廃棄物の処分前管理のセーフティケースと安全評価　（－）
Safety Case and Safety Assessment for Predisposal Management of Radioactive Waste
The Management System for the Processing, Handling and Storage of Radioactive Waste
１２．放射性廃棄物の処分前管理と関連施設の安全
Predisposal Management of Radioactive Waste and Safety of Associated Facilities
Environmental and Source Monitoring for Purposes of Radiation Protection
９．放射線防護の目的のための環境および線源モニタリング　
Environmental and Source Monitoring for Purposes of Radiation Protection
４．規制除外、規制免除およびクリアランスの概念の適用
Application of the Concepts of Exclusion, Exemption and Clearance
S.S.No.111-G-1.1　放射性廃棄物の分類　(1994)
Classification of Radioactive Waste
５．公衆の防護
Protection of the Public
DS421　NORMを含む自然放射線源からの被ばくに対する公衆の防護　（－）
Protection of the Public against Exposure to Natural Sources of Radiation including NORM
Regulatory Control of Radioactive Discharges to the Environment
DS432　公衆と環境の放射線防護　（－）
Radiation Protection of the Public and the Environment
６．施設と活動のためのマネジメントシステムの適用
Application of the Management System for Facilities and Activities
GS-G-3.1　施設と活動のためのマネジメントシステムの適用　（2006）
Application of the Management System for Facilities and Activities
GS-G-3.2　放射線安全における技術サービスのためのマネジメントシステム　（2008）
The Management System for Technical Services in Radiation Safety
The Management System for the Processing, Handling and Storage of Radioactive Waste
GS-G-3.4　放射性廃棄物の処分のためのマネジメントシステム（2008）
The Management System for the Disposal of Radioactive Waste
TS-G-1.4　放射性物質の安全輸送のためのマネジメントシステム（2008）
The Management System for the Safe Transport of Radioactive Material
一部
８．統合安全評価と意思決定　【新規文書】
Integrated Safety Assessment and Decision Making DS365　リスク情報を活用した意思決定　（－）
Risk-Informed Decision Making
Safety Assessment for Decommissioning of Facilities Using Radioactive Material
WS-G-1.2　鉱石の採鉱および粗製錬から発生する放射性廃棄物の管理（2002）
Management of Radioactive Waste from the Mining and Milling of Ores
２．施設と活動の規制上の管理
Regulatory Control of Facilities and Activities
GS-G-1.1　原子力施設のための規制当局の構成と職員　（2002）
Organization and Staffing of the Regulatory Body for Nuclear Facilities
GS-G-1.2　規制当局による原子力施設の審査と評価　（2002）
Review and Assessment of Nuclear Facilities by the Regulatory Body
GS-G-1.4　原子力施設の規制において使用される文書　（2002）
Documentation for Use in Regulating Nuclear Facilities
Regulatory Control of Radioactive Discharges to the Environment
DS416　原子力施設の許認可プロセス　（－）
Licensing Process for Nuclear Installations
GS-G-1.3　規制当局による原子力施設の規制上の検査と執行　（2002）
Regulatory Inspection of Nuclear Facilities and Enforcement by the Regulatory Body
GS-G-1.5　放射線源の規制管理　（2004）
Regulatory Control of Radiation Sources
DS429　安全性の課題に関する外部専門家の支援　（－）
External Expert Support on Safety Issues
WS-G-5.1　行為の終了に際しての規制管理からのサイトの解放　（2006）
Release of Sites from Regulatory Control on Termination of Practices
モジュール方式の改定(Modular revision)
Application of the Concepts of Exclusion, Exemption and Clearance
１．国の原子力安全基盤の確立
Establishing a National Safety Infrastructure 略
３．放射性線源の分類
Categorization of Radioactive Sources 略
７．施設と活動における職業放射線防護
Occupational Radiation Protection in Facilities and Activities
略
１０．原子力施設と活動の臨界安全　【新規文書】
Criticality Safety for Nuclear Facilities and Activities
略
１３．原子力または放射線の緊急時の準備の対応
Arrangements for Preparedness for Nuclear or Radiological Emergencies
略
１４．放射線緊急時の準備の対応
Arrangements for Preparedness to Radiation Emergencies 略
SSG-62～65は、GS-G-3.4を取り入れると述べられていない。
It is not mentioned that GS-G-3.4 will be incorporated into SSG-62-65.
GSG （General Safety Guides）：一般安全指針
（代替案）原子力発電所と研究炉での放射性廃棄物管理
（代替案）核燃料サイクル施設での放射性廃棄物管理
（代替案）
改定・統合
（代替案）単独型（stand alone）
統合不能に見える（Seems not integrable）
（代替案）BSS改定版に従い更新、小規模施設、NORMおよびBATを含む
（To update according to revised BSS and include small facilities, NORM
and BAT.）
S.S.No.50-SG-Q1 to Q7　原子力発電所と他の原子力施設における安全　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　のための品質保証（2001）
Quality Assurance for Safety in Nuclear Power Plants and other Nuclear
Installations
＊DS352とDS400を統合（Combine DS352 and DS400.）
DS352 自然起源の放射性物質を含む廃棄物の管理
Management of Waste Containing Naturally Occurring Radioactive Materials
Protection of the Public against Exposure to Ionizing Radiation from Natural
Sources

－33－
図1.1-13 放射性廃棄物に関連する個別安全指針の計画
DS334　放射性廃棄物のための地層処分施設　（ー）
Geological Disposal Facilities for Radioactive Waste
DS356　放射性廃棄物の浅地中処分　（ー）
Near Surface Disposal of Radioactive Waste６２．放射性廃棄物の浅地中処分　
Near Surface Disposal of Radioactive Waste
６３．　放射性廃棄物の地層処分
Geological Disposal of Radioactive Waste
６４．　放射性廃棄物のボアホール処分
Borehole Disposal of Radioactive Waste
６５．　放射性鉱物の処分　【新規指針】
Disposal of Radioactive Ores （New Guide） DS357　放射性廃棄物処分施設のモニタリングとサーベイランス　（－）
Monitoring and Surveillance of Radioactive Waste Disposal Facilities
The Safety Case and Safety Assessment for Radioactive Waste Disposal
S.S.No.111-G-3.1　浅地中処分施設のサイティング　（1994）
Siting of Near Surface Disposal Facilities
S.S.No.111-G-4.1　地層処分施設のサイティング　（1994）
Siting of Geological Disposal Facilities
WS-G-2.7　医療、産業、農業、研究および教育での放射性物質の利用より発生する廃棄物の管理　（2005）
Management of Waste from the Use of Radioactive Material in Medicine, Industry, Agriculture, Research and Education
６６．　医療、産業、研究、農業および教育での放射性物質の利用より発生する廃棄物の管理　
Management of Waste from the Use of Radioactive Material in Medicine, Industry, Research,
Agriculture and Education
WS-G-2.2　医療、産業および研究施設のデコミッショニング　(1999)
Decommissioning of Medical, Industrial and Research Facilities
７７．医療、産業および研究施設のデコミッショニング
DS403　医療、産業および研究施設のデコミッショニング　（－)
Decommissioning of Nuclear Power Plants and Research Reactors
WS-G-2.4　核燃料サイクル施設のデコミッショニング　(2000)
Decommissioning of Nuclear Fuel Cycle Facilities
DS402　原子力発電所および研究炉のデコミッショニング　(－)
DS404　核燃料サイクル施設のデコミッショニング　(－)
Decommissioning of Nuclear Fuel Cycle Facilities
６０．原子力施設のデコミッショニング　
Decommissioning of Nuclear Installations
DS357　放射性廃棄物処分施設のモニタリングとサーベイランス　（－）
SSG-1　放射性廃棄物のためのボアホール処分施設　（2009）
Borehole Disposal Facilities for Radioactive Waste
SSG （Specific Safety Guides）：個別安全指針<16～82件の内、廃棄物に関連する文書を抜粋>
１７．原子力施設の火山ハザードの評価　
Evaluation of Volcanic Hazards for Nuclear Installations
DS405　原子力施設のサイト評価における火山ハザード　（－）　
Volcanic Hazards in Site Evaluation for Nuclear Installations 　
２０．原子力施設のためのサイト評価と地盤の地質学的観点
Geotechnical Aspects of Site Evaluation and Foundations for Nuclear Facilities
２１．原子力施設のサイト評価における外部人為事象
External Human Induced Events in Site Evaluation for Nuclear Facilities
２２．原子力施設の建設　【新規安全指針】
Construction of Nuclear Facilities
NS-G-3.6　原子力発電所のためのサイト評価と地盤の地質学的観点　（2004）
Geotechnical Aspects of Site Evaluation and Foundations for Nuclear Power Plant
NS-G-3.1　原子力発電所のサイト評価における外部人為事象　（2002）
External Human Induced Events in Site Evaluation for Nuclear Power Plants
The Management System for Nuclear Installations
３１．原子力発電所、研究炉および廃棄物管理系統の設計の
放射性廃棄物管理上の側面
Radioactive Waste Management Aspects for the Design of
NPPs, Research Reactors and Waste Management Systems
NS-G-1.13　原子力発電所の設計の放射線防護側面　（2005）
Radiation Protection Aspects of Design for Nuclear Power Plants
DS402　原子力発電所および研究炉のデコミッショニング　(－)
NS-G-4.6　研究炉の設計と運転における放射線防護と放射性廃棄物管理　（2008）
Radiation Protection and Radioactive Waste Management in the Design and Operation of Research Reactors
一部
３４．原子力施設のための使用済燃料の貯蔵
Storage of Spent Fuel for Nuclear Facilities
DS371　使用済燃料の貯蔵　（－）
Storage of Spent Fuel
S.S.No.116　使用済燃料貯蔵施設の設計　（1994）
Design of Spent Fuel Storage Facilities
S.S.No.117　使用済燃料貯蔵施設の操業　（1994）
Operation of Spent Fuel Storage Facilities
６１．NORMを用いる施設のデコミッショニング【新規安全指針】
Decommissioning of Facilities Using NORM
３９．施設と活動のための放射線環境影響解析
Radiological Environmental Impact Analysis for Facilities and Activities
DS427　施設と活動のための放射線環境影響解析
Radiological Environmental Impact Analysis for Facilities and Activities
NS-G-3.2 原子力発電所の立地評価における放射性物質の大気と水への拡散と人口分布の考慮
　（2002）、 Dispersion of Radioactive Material in Air and Water and Consideration of Population Distribution
in Site Evaluation for Nuclear Power Plants
４６．原子力施設の運転経験のフィードバック
Feedback of Operating Experience for Nuclear Facilities
NS-G-2.11　原子力施設で発生した事象から得た経験を反映するシステム　（2006）
A System for the Feedback of Experience from Events in Nuclear Installations
４２．原子力施設のためのマネジメントシステム
Ｔhe Management System for Ｎｕｃｌｅａｒ Facilities
The Management System for Nuclear Installations
NS-G-2.4　原子力発電所の運転組織　（2001）
The Operating Organization for Nuclear Power Plants
NS-G-2.8　原子力発電所職員の採用、資格と訓練　（2002）
Recruitment, Qualification and Training of Personnel for Nuclear Power Planｔ
NS-G-4.5　研究炉の運転組織および職員の採用、資格と訓練　（2008）
The Operating Organization and the Recruitment, Training and Qualification of Personnel for Research Reactors
（代替案）改定・統合
GS-G-3.4も含め
（代替案）単独型（stand alone）
その実用性を検討のこと
（To think on its usefulness）
S.S.No.50-SG-Q8 to Q14　原子力発電所と他の原子力施設における安全のための　
　　　　　　　　　　　　　　　　　品質保証（2001）
Quality Assurance for Safety in Nuclear Power Plants and other Nuclear Installations
S.S.No.50-SG-Q8 to Q14　原子力発電所と他の原子力施設における安全のための　
　　　　　　　　　　　　　　　　　品質保証（2001）
Quality Assurance for Safety in Nuclear Power Plants and other Nuclear Installations

－35－
表 1.1-2 廃棄物安全指針の参考リストの変更案の表（仮訳）
（2008 年に議論した安全指針の参考リストと比較したとおり）
2008 年に議論した安全指針の参考リスト 2010 年の廃棄物安全指針の参考リスト案注釈
廃棄物安全分野：環境中への放出
 基本安全基準（DS379）
４．規制除外、規制免除および、クリアランスの概念の適用（GSG,
RS-G-1.7）
９．放射線防護の目的のための環境および線源モニタリング
（GSG, RS-G-1.8）
39. 施設と活動のための放射線環境影響解析（SSG, DS427）
４．規制除外、規制免除および、クリアランスの概念の適用
（GSG, RS-G-1.7）
９．放射線防護の目的のための環境および線源モニタリング
（GSG, RS-G-1.8）
39. 施設と活動のための放射線環境影響解析（SSG, DS427）
(1)施設と活動からの放射性物質の放出の規制管理（WS-G-2.3 の改訂）
廃棄物安全分野：廃棄物の処分前管理
 放射性廃棄物の処分前管理－GSR-Part5 (2009)
11. 放射性廃棄物の分類（最近出版、DS390, GSG-1 として）
12. 放射性廃棄物の処分前管理と関連施設の安全（WS-G-2.5,
WS-G-2.6, WS-G-6.1, GS-G-3.3 および DS284 の統合）
31. 原子力発電所、研究炉および、廃棄物管理システムの設計の
ための放射性廃棄物管理の側面（NS-G-2.7 と NS-G-4.6 の統
合）
66. 医療、産業、研究、農業および、教育における放射性物質の
利用より発生する廃棄物の管理（WS-G-2.7）
(2)
(3)
(4)
(5)
(6)
(7)
炉からの放射性廃棄物の処分前管理（WS-G-2.5 の改訂）
燃料サイクル施設からの放射性廃棄物の処分前管理
（WS-G-2.6 の改訂）
放射性廃棄物の貯蔵（WS-G-6.1 の改訂）
66. 医療、産業、研究、農業および、教育における放射性物
質の利用より発生する廃棄物の管理（WS-G-2.7）
金属リサイクルと製造産業における身元不明線源と他の放射
性物質（DS411）
放射性廃棄物の処分前管理のセーフティケースと安全評価
（DS284）
放射性廃棄物の処分を含む放射性廃棄物のマネジメントシス
テム（GS-G-3.3 と GS-G-3.4 の改訂と統合）

－36－
廃棄物安全分野：核燃料サイクル施設からの廃棄物の処分前管理
 核燃料サイクル施設の安全－NS-R-5
10．原子力施設（facility）と活動のための臨界安全（GSG,
DS407）
34．使用済燃料の貯蔵（GSG, DS371）
58. 再処理施設（SSG, DS380）
10．原子力施設（facility）と活動のための臨界安全（GSG,
DS407）
34．使用済み燃料の貯蔵（GSG, DS371）
58. 再処理施設（SSG, DS380）
廃棄物安全分野：廃棄物の処分
放射性廃棄物の処分－DS354
基本安全基準（DS379）
62. 放射性廃棄物の浅地中処分（DS356）
63. 放射性廃棄物の地層処分（DS334）
64. 放射性廃棄物のボアホール施設（SSS-G-1）
65. 放射性鉱石の処分（計画された新規安全指針）
62. 放射性廃棄物の浅地中処分（DS356）
63. 放射性廃棄物の地層処分（DS334）
64. 放射性廃棄物のボアホール施設（SSS-G-1）
(8)
(9)
(10)
(11)
?? 中レベル廃棄物処分（新規安全指針）
65. 放射性鉱物の処分（計画された新規安全指針）
処分施設のモニタリングとサーベイランス（DS357）
放射性廃棄物処分のセーフティケースと安全評価（DS355）
廃棄物安全分野：採鉱/NORM 産業からの廃棄物/残渣の管理
 放射性廃棄物の処分－DS354
５．公衆の防護（DS421 を含む）５．公衆の防護（DS421 を含む）
(12)[NORM 残渣を含む]採鉱と粗製錬残渣の管理

－37－
廃棄物安全分野：デコミッショニング
 放射性物質を用いる施設のデコミッショニング－WS-R-5（2006）
２．施設と活動のための規制管理（WS-G-5.1 を含む）
８．統合安全評価と意思決定（WS-G-5.2 の一般的な部分を含む）
31. 原子力発電所、研究炉および、廃棄物管理システムの設計
のための放射性廃棄物管理の側面（WS-G-5.2 の施設固有の
部分を含む）
60. 原子力施設（Installations）のデコミッショニング（DS402
と DS404 の統合）
61. NORM を用いる施設のデコミッショニング（計画された新規
安全指針）
77.医療、産業、研究、農業および、教育施設のデコミッショニ
ング（DS403）
原子力発電所と研究炉のデコミッショニング（DS402）
核燃料サイクル施設のデコミッショニング（DS404）
(13)
(14)
(15)
61. NORM を用いる施設のデコミッショニング（計画された新規
安全指針－NORM の長期管理も含むべきである）
77.医療、産業、研究、農業および、教育施設のデコミッショ
ニング（DS403）
行為の終了に際しての規制管理からのサイトの解放
（WS-G-5.1）
放射性物質を用いる施設のデコミッショニングのための安全
評価（WS-G-5.2）
廃棄物安全分野：廃棄物の処分前管理
 過去の活動と事故により汚染された地域の修復－WS-R-3(2003)
15.過去の活動と事故により影響を受けた地域の修復プロセス
（WS-G-3.1）
15.過去の活動と事故により影響を受けた地域の修復プロセ
ス（WS-G-3.1）
注釈
（１）施設と活動からの放射性物質の放出の規制管理に係る安全指針（WS-G-2.3 の改訂）は、環境への放出の認可プロセスの全ての詳細な
側面を完全に扱うために安全指針のリストに残すべきである。
（２）炉からの放射性廃棄物の処分前管理に係る安全指針（DS448）は、原子力発電所と研究炉における放射性廃棄物の処分前管理に対する
固有のガイダンスを扱うために、安全指針のリストで別な文書のままとすべきである。
（３）燃料サイクルと他の施設からの放射性廃棄物の処分前管理に係る安全指針（DS447）は、燃料サイクル施設と集中放射性廃棄物管理施
設における放射性廃棄物の処分前管理に対する固有のガイダンスを扱うために、安全指針のリストで別な文書のままとすべきである。
（４）放射性廃棄物の貯蔵に係る安全指針（WS-G-6.1 の改訂）は、これらの施設と活動が、他の処分前管理施設と性質の点で異なることか

放射性廃棄物の国際基準等に係る動向調査経済産業省

放射性廃棄物の国際基準等に係る動向調査経済産業省

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