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松崎道幸
道北勤医協 旭川北医院
〒070-0842
旭川市大町2条14丁目
TEL:0166-53-2111
ファイルご希望の方↓メールを 
matsuzak@maple.ocn.ne.jp
ノートに出典等記載しています。
スライドショー時は「非表示」を解除してください。
生活クラブ甲状腺検査活動報告会
2015年7月19日(日) 10:30~16:00
日比谷コンベンションホール《大ホール》
2
X線、γ線
放射線被ばくにはいろいろあって、
医療被ばくは、
からだを突き抜ける放射線被ばくです。
3
原爆被ばくは、からだを突き抜ける被ばく
のほかに放射性物質の粉じんを体に吸
い込むという「二重被ばく」でした。
γ線
中性子線
放射性降下物
(福島事故の168分の1)
β線
α線
4
γ線
β線
α線
原発事故による被ばくは、からだを突き抜ける被ばく
が実に長い間続くほかに、放射性物質を吸い込んだ
り飲み込んで被ばくするという特殊な被ばく形態です。
柚木ミサトさんのイラストをもとにしました
β線α線
5
原爆と原発事故の大きな違いは死の灰が
原発事故では圧倒的に多いということです。
広島型原爆:
死の灰 0.8kg
残留放射能は1年で1000分の1に減った
福島原発事故:
死の灰29.6×800g≒24㎏
セシウム(半減期30年)だけなら広島原
爆の168.5個分。残留放射能は1年で10
分の1に減る。
6
*外部照射治療、レントゲン撮影、血管造影、CT検査等
を含むが、アイソトープの体内投与は含まない。
医療被ばく* 外部被ばく
外部被ばく
外部被ばく
内部被ばく
内部被ばく
原爆被ばく
原発事故
計測困難
医療被ばくは、ほとんどが外部被ばくですが、原爆・原発事
故の被ばくには、内部被ばくが伴います。しかもどれだけ内
部被ばくしたかは、測ることができません。
7
低線量被ばくとは何ですか?
およそ200mSv以下の
被ばくのことです
8
低線量被ばく≒200mSv以下
9
低線量被ばくの影響は
何年で現れるのですか?
5か月から100年以上とさまざまです。
10
100年以上経ってから現れる影響とは?
遺伝的影響です。
被ばくによる遺伝子損傷の9割は
第二世代以後に発現します。
(『チェルノブイリ原発事故がもたらしたこれだけの人体被害:科学的
データは何を示している』(IPPNWドイツ支部著、松崎道幸監訳、合同
出版、2012)
11http://www.aec.go.jp/jicst/NC/sonota/study/aecall/book/pdf/2syou.pdf
10mSv被ばくによる次世代の遺伝的障害の発
生頻度(平衡時=10世代までの総計)
12
被ばくによる遺伝子損傷の9割は
第二世代以後に発現します。
(『チェルノブイリ原発事故がもたらしたこれだけの人体被
害:科学的データは何を示している』(IPPNWドイツ支部著、
松崎道幸監訳、合同出版、2012)
原爆被ばく者の子どもさんには
遺伝的影響がほとんど出ないと考えられます。
13
遺伝的影響はともかく、
原爆被ばく者自身への影響は
被ばくから30年くらいですべてわかって
いたのではないですか?
いいえ、全然そうではありません。
14
放射線被ばくを受けた人の
健康影響がわかるまでには
数十年かかった。
15
原爆被ばくでがんが増えることは
何年たってわかったのですか?
50年です。
16
原爆被ばくの健康影響*は
被ばく後5年ではまったくわからな
かった!
50年以上の追跡調査が
必要だったのぢゃ
*白血病・甲状腺がん以外の固形がん・非が
ん性疾患の罹患率死亡率
17
被爆後 主要な結論(松崎コメント)
14年 女性の胃がん・子宮がん軽度増加(被ばく者にがんの増加なし)
21年 高線量被爆群で発がん率増加始まる(1800mSv以上で若干がんが増加)
25年
一部の固形がんの「顕著」な増加始まる(他の大部分のがん種でやっと
増加が始まる)
29年
低線量域での発がんの有無は不明(500mSv以下で線量に応じてがんが
増えるかどうか不明)
33年 固形がんの増加著明。有意増のがん種増加(有意増でないがん種多し)
37年 引き続き多くのがん種が被爆で有意に増加(全がんでは有意増なし)
40年 全がんリスクの増加が引き続き観察される(まだ全がんでは有意増なし)
45年
被爆時30歳で1Sv当り男10%、女14%発がんリスク増加(全がんでやっと
有意増となったが、その率は10%/Sv程度と低い)
52年
被爆時30歳で1Sv当り47%発がんリスク増加(被ばく後50年以上たって全
がんで5割増/Svに到達した)
寿命調査(LSS : Life Span Study)
原爆被爆者の固形がんと被爆の関連:追跡期間別
(放影研資料に基づき松崎要約)
http://www.rerf.or.jp/library/archives/lsstitle.htm l
原爆被ばく者の調査報告書のまとめを見ると、被ばくから
52年で初めてがんが50%近く有意に増えることが分かった
18
政府機関によれば、LSSでがんが5割近く増えること
がわかるまで50年かかった。
原爆被爆者
70
10%/Sv
47%/Sv
低線量域発がんの
有無は不明
高線量域で
発がん率増加
19
1986
チェルノブイリ原発事故はどうでしょうか?
20
チェルノブイリ事故は何年前に起きたでしょうか?
29年前です。(1986年→2015年)
21
首相官邸災害対策ページ
(平成23年4月15日)
チェルノブイリでは、高線量汚染地の27万人は50ミリ
シーベル ト以上、低線量汚染地の500万人は10~20ミリ
シーベル トの被ばく線量と計算されているが、健康には
影響は認められない。
http://www.kantei.go.jp/saigai/senmonka_g3.html
ところが
政府は、事故から25年後の時点
で
チェルノブイリの住民に
健康被害はないと断定しています。
22
ちょっと待ってください(^_^;)
 チェルノブイリはまだ30年経っていない。
 原爆でがんや心臓病が増えることが
はっきりわかるまで50年以上かかった。
たった25年で、
健康被害がないと
断定してはいけない。
23
チェルノブイリの健康影響が明らかになるのはこれからです。
原爆被爆者
70
チェルノブイリは
今、ここ。
低線量域発がんの
有無は不明
高線量域で
発がん率増加
10%/Sv
47%/Sv
24
 しかしながら、チェルノブイリの健康被害の全貌
は、健康被害を過小評価する重大な欠陥を持つ
放影研原爆データよりも早く明らかになるでしょう。
 あと30年経たないとチェルノブイリ事故の健康被
害の本当の大きさはわからないかもしれません。
 しかし、追跡年数が増えるにつれて、健康被害
がより大きいことが示されるでしょう。
 今の時点でも、原爆データを大きくしのぐ健康被
害データが出ています(後述)。
25
被ばく後20~30年のデータでものを言うと
結論が「正反対」となることがあります!
26
http://www.bioone.org/doi/pdf/10.1667/RR2629.1
原爆被爆者の追跡調査 LSS第14報
この論文を読むと、追跡期間が短いと正反
対の結論となることがわかります。
27
全固形がん
大腸線量(Gy)
超
過
相
対
リ
ス
ク
20年後
(1950-65)
58年後
(1966-03)
原爆被爆者の追跡調査 LSS第14報より
 被爆から20年までのデータ
(点線)では、1Sv以下の被ば
くはがんの予防になるとい
う解釈になる。
 50年以上の追跡データ(実
線)で初めて、被ばく量に応
じてがんリスクが増加する
事がわかった。
http://www.bioone.org/doi/pdf/10.1667/RR2629.1
28
全非ガン性疾患 循環器疾患 呼吸器疾患
消化器疾患 全固形ガン
被ばく20年後までは、低線
量でかえって死亡が減る、
あるいは閾値があるように
見えるデータになっていた。
被ばくを生き抜いた集団を
観察したことによるバイア
スと考えられる。
LSS第14報
超
過
相
対
リ
ス
ク
【根拠資料】
29
つまり、
追跡期間が短いと
判断を誤るということじゃ。
30
チェルノブイリ事故の本当の影響は
まだほんの少ししか現れていない
31
自然死産・乳児死亡
すでに福島事故で現れている健康被害
32
福島原発事故の影響は
まだ現れていないのですか?
いいえ、福島とその周辺では、周産
期死亡*、乳児死亡が増えている可
能性があります。
*周産期死亡=死産+生後7日以内の死亡
ICD-10では周産期の定義を、妊娠満22週から出生後満7日未満としている。日本の厚生
労働省の統計では平成7年(1995年)からこのICD-10の定義を採用した。
33
流産率
人工流産率
福島原発事故前後の福島地域別流産率のトレンド
福島県立医大産婦人科(Fujimori他)
事故前 3-6月 7-9月 10-12月 12-翌4月
中通 会津 浜通
事故前 3-6月 7-9月 10-12月 12-翌4月
中
通
会
津 浜通
このデータでは、流産率に変化がないように見えるが…
中
通
会
津
浜
通
34
官庁統計資料で
福島原発事故の健康影響を
探ってみた
事故から4年で何が起こっているか?
1.小柴信子氏
2.M先生(大阪)
3.ドイツチーム
35
小柴信子氏作成 総務省統計
局データより
作図
全死因
1. 小柴信子氏
36
小柴信子氏作成 総務省統計
局データより
作図
心筋梗塞
1. 小柴信子氏
37
小柴信子氏作成 総務省統計
局データより
作図
脳梗塞
小柴信子氏
38
小柴信子氏作成
総務省統計
局データよ
り作図
先天奇形・染色体異常
小柴信子氏
39
総務省統計局データより作図
小柴信子氏作成
自然死産率
死産:「妊娠12週以後の死児の出産」
小柴信子氏
40
総務省統計局
小柴信子氏作成
福島
岩手
自然死産率
死産:「妊娠12週以後の死児の出産」
全国(青実線)
小柴信子氏
福島県の自然死産が増加傾向か
41
低汚染10県周産期死亡率
(青森・秋田・新潟・富山・石川・福井・山梨・長野・岐阜・滋賀 )
M先生データ
低汚染県では有意増加なし
42
高汚染7県周産期死亡率
(岩手・宮城・山形・福島・茨城・栃木・群馬)
M先生データ
高汚染県では有意増加あり
43
(低汚染道府県
:福島・茨城・宮城・岩手・東京・埼玉以外)
自然死産率
「放射線テレックス(Strahlentelex)」650-651号(2014-2-6)掲載論文(Folgen von
Fukushima, Totgeburten und Säuglingssterblichkeit in Japan)ふくもとまさお氏翻訳◆日
本政府統計データを分析www.e-stat.go.jp/ SG1/estat/NewList.do?tid=00 0001028897
ドイツチームの分析(月単位)
44
自然死産率 (中汚染都県:
東京都・埼玉県)
4.0%
上昇
ドイツチームの分析
(月単位)
45
(高汚染県
:茨城、福島、宮城、岩手)
自然死産率
対
千
出
産
12.9%
上昇*
(*95%信頼区間=[1.033;1.235]、p=0.0075)
ドイツチームの分析
(月単位)
46
低汚染36府県死産+乳児死亡
対
千
出
産
ドイツチームの分析(月単位)
47
5.2%
上昇**
24%上昇*
高汚染11都県(千葉、福島、群
馬、茨城、岩手、宮城、新潟、埼玉、
栃木、東京、山形)
死産+乳児死亡
対
千
出
産
(*95%信頼区間=[1.11;1.37]、p<0.0001
**95%信頼区間=[1.012;1.093]、p=0.0097)
ドイツチームの分析(月単位)
48
周産期死亡:核実験やチェルノブイリ事故
ではどうだったのですか?
やはり乳児死亡と流産が増えていま
した。しかも数mSv以下の被ばくで。
49
自然死産率
乳児死亡率
周産期死亡率
20世紀 21世紀
ほとんどの国では、死産・乳児死亡は減りつつある
(右肩下がりトレンド)
50
スターングラス博士(ピッツバーグ医科大学放射線科放射線物理学名誉教授)
大
気
中
核
実
験
期
間
中
、
乳
児
死
亡
率
の
低
下
が
止
ま
っ
た
(
米
国
)
予想曲線
実測値
51
米
国
の
他
の
州
で
も
、
同
じ
現
象
が
観
察
さ
れ
た
52
死産率のトレンド
ラトビア
アイスランド
ノルウェー
P=0.0116
P=0.2935
P=0.0108
死産:「妊娠12週以後の死児の出産」
53
死産率のトレンド 死産:「妊娠12週以後の死児の出産」
ポーランド
デンマーク
スウェーデン
54
中間まとめ
政府の公式統計に基づくと、福島原発
事故後、高汚染地域の死産率、乳児死
亡率が有意に増加していた。この現象
は震災の直接被害だけでは説明しがた
く、放射線被ばくの関与が強く疑われる。
55
甲状腺がん
56
福島事故後
こどもの甲状腺がんは
増えているのですか?
増えている可能性があります。
57
イタリア・ピサ大学内分泌疾患研究所パチーニ氏
チェルノブイリ甲状腺がんと「自然発生甲状腺がん」の比較
58
When compared with naturally occurring thyroid carcinoma of the same age group
observed in Italy and France, the post-Chernobyl Belarus thyroid carcinomas affected
younger subjects, were less influenced by gender, were virtually always papillary, had
a greater aggressiveness at presentation, and were more frequently associated with
thyroid autoimmunity. (J Clin Endocrinol Metab 82: 3563–3569, 1997)
原発事故による放射線被ばく甲状腺がんは、「自然発生がん」
よりも、発病年齢が若く、乳頭がんが多く、男女差が少なく、リン
パ節転移や遠隔転移が多く、自己免疫性甲状腺疾患を伴うこと
が多い。
Pacini他 1997
59
チェルノブイリ事故後に発見されたベラルーシのこどもの甲状腺がん
被曝時月齢
被
ば
く
か
ら
甲
状
腺
が
ん
発
見
ま
で
の
月
数
被曝時11歳未満 1年
2年
3年
被ばくから3年以内に発見された症例もある
4年
5年
被ばく時乳児だったこどもが7歳くら
いになった時に甲状腺がん発症が
判明した。
Pacini他 1997
60
福島の小児甲状腺がんの原
因について様々な見解がある
61
あり得ない あり得る
潜伏期間が短すぎる 最短潜伏期間は1年
被ばく量が少ない
チェルノブイリでは半数が
100mSv以下で発がん
ヨード不足がないから
甲状腺がんが起きにくい
ヨードを摂るほど甲状腺がんが
多くなる人もいる
自然発生甲状腺がんの頻度と
同じ
必ずしもそうとは言えない
(男女比については言及なし)
男女比が自然発生型でなく
放射線被ばく型
福島の小児甲状腺がんと被ばくの関連論争
62
ずっと以前に
福島と同じ頻度で
子ども・若者に甲状腺がんが見つ
かっているというデータがある
63
福島事故以前の日本の高校生大学生に対する甲状腺検診では、3千人に1人が甲状腺
がん
【出典】
●辻岡三南子,新井綾子,小野恵子他 「女子高校生における甲状腺検診の意義」『慶
應保健研究』22(1),19-22 (2004).
●鈴木弘文,内田大学,佐藤恒信他 「大学生に対する頚部触診による甲状腺一次検診
と超音波検査による二次検診の意義」『C AM PUS HEALTH 』37(2),127-132 (2001).
福島の小児甲状腺がんが自然発生であることを支持するデータ
*4名の甲状腺がんが発見されたが、1名は35歳の留学生のため除外
**症例1 20歳女性 径18ミリ;症例2 22歳女性 径15ミリ;症例3 22歳男性 径20ミリ
64
しかしながら、
65
福島の甲状腺がんが被ばくと関係があ
ることを支持する多くの知見があります
66
子どもの甲状腺がんは
被ばくから1年経つと
増え始める
67
放射線被ばくによるがんの
最短潜伏期間は
どれくらいか?
68
アメリカ政府は
子どもの甲状腺がんの最短潜伏期間は
1年としている
69
米国国立科学アカデミーのレビューによれば、発がん因子曝露後の小児が
ん(白血病・リンパ腫以外)の最短潜伏期間は1年である。
【出典】http://www.cdc.gov/wtc/pdfs/wtchpminlatcancer2013-05-01.pdf
“Minimum Latency & Types or Categories of Cancer” John Howard, M.D.,
Administrator World Trade Center Health Program, 9.11 Monitoring and
Treatment, Revision: May 1, 2013,
70
がん種 最短潜伏期間
成人
 甲状腺がん 2.5年
白血病・リンパ腫 0.4年
中皮腫 11年
上記以外の固形がん  4年
小児
白血病・リンパ腫 0.4年
甲状腺がんなどの固形がん  1年
911ワールドトレードセンター崩壊とがん発症に関
する「James Zadroga 9/11 Health and
Compensation Act of 2010」の補償基準 (米国CDC)
71
甲状腺がんの男女比が
自然発生型でない
72
甲状腺がんの男女比は?
原因によって変わります。
73
甲状腺がんの男女比 (男:女)
74
自然発生甲状腺がん:
女性は男性より何倍も多く発生する
1. 10才未満では約2倍
2. 10~19才では約5倍
3. 20代以降倍率は徐々に低下
75
1
2
3
4
5
6
0-9 10-19 20-29 30-39 40-49 50-59 60-69 70-79 80-
年令 性比  95%CI
10代の女性は男性より
自然発生甲状腺がんに5.43倍かかりやすい
甲状腺乳頭がん性比(女/男) 米国NCI調査
甲
状
腺
乳
頭
が
ん
の
性
比
(
男
性
=
1
)
Kilfoy BA et al. Gender is an age-specific effect modifier for papillary cancers of the thyroid gland. Cancer Epidemiol
Biomarkers Prev. 2009 Apr;18(4):1092-100.
年令(才)
1.77
5.43
76
注意!
甲状腺の男女比の検討は
被ばく時年令でなく
診断時年令で行います。
77
注意!
甲状腺の男女比の比較は
4~14才、15~18才という
年齢わけで行います。
(チェルノブイリデータと合わせるために)
78
チェルノブイリ事故のあったベラルーシの
小児甲状腺がんの男女比は?
自然発生、医療被ばく、チェルノブ
イリ事故別にデータがあります。
79
【出典】http://www.intechopen.com/books/updates-in-the-understanding-and-management-of-thyroid-
cancer
Yuri Demidchik(ベラルーシ国立アカデミー)他
Published online: 21 March, 2012
ベラルーシデータ
2,012年出版のモノグラフ
に掲載された論文
80
ベラルーシデータ
放射線被ばくと小児甲状腺乳頭がん
Yuri Demidchik(ベラルーシ国立アカデミー)他
81
呼称 説明 症例数
チェルノブイリ型
チェルノブイリ事故の被ばくと関連した甲状腺
乳頭がん(PTC)。1986年6月以前の出生児が
対象。
908名
自然発生型
チェルノブイリ事故の翌年2月以降に生まれた
児のPTC(放射性ヨード被ばくと無関係)。(注:
セシウム被ばくへの言及なし)
150名
医療被ばく型
血液疾患・がんの医療放射線治療・化学療法
後に発生したPTC。
23名
ベラルーシデータ論文における小児甲状腺乳頭がんの分類
(呼称は松崎命名)
ベラルーシデータ
放射性ヨード被ばくの有り群、無し群、医療被ばく
後に発生した甲状腺がん群の3群に分類した。
Yuri Demidchik他.2012
82
発生状況・時期
診断時年齢
4~14才 15~18才
自然発生型 2.5 6.2
チェルノブイリ型 1.6 2.0
医療被ばく型 1.0 0.6
小児甲状腺がんの性比(女/男)
ベラルーシ
Yuri Demidchik他.2012
83
日本の子どもの自然発生甲状腺がんの
男女比はどうなっていますか?
1:4.3 です。
84
【概要】
• 1998年の論文
https://www.jstage.jst.go.jp/article/endocrj1993/45/2/45_2_203/_pdf
• チェルノブイリ事故後のベラルーシの小児甲状腺がんと日本の自然発生の小児
甲状腺がんの臨床所見を比較した。
• 1962~1995年に発見された小児甲状腺がん37例。
• 平均年齢: ベラルーシ10.6歳、日本11.9歳
• 男女比:  ベラルーシ 2.3:1  日本 4.3:1
山下俊一氏共同著者
85
福島原発事故の13年前、山下俊一氏らは日
本の自然発生小児甲状腺がんの男女比が
1:4.3 と公表している。(診断時平均年令
11.9歳)
Shirahige Y, Yamashita S, Nagataki S et al. Childhood thyroid cancer: comparison of
Japan and Belarus. Endocr J. 1998 Apr;45(2):203-9
1.0
男
子
女
子
4.3
86
87
福島の子どもの甲状腺がんの男女比は?
1:1.4~1.9です。
88
4~14才   男5 女12 男女比 2.4
15~18才  男20 女28 男女比 1.4
http://fukushima-mimamori.jp/outline/report/media/report_h26.pdf
一巡目検査
89
http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/1887
先行検査資料
https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/101599.pdf
本格検査資料
https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/101600.pdf
平成23~25年度実施対象市町村細胞診結果(先行検査)
検査結果判明人数:297,046 人(受診者の 99.5%)のうち
・B、C判定(要2次検査):2,251 人(0.8%)
・悪性ないし悪性疑い:110人
・手術実施済み:87人
・手術後の病理診断結果:良性結節1人、乳頭癌83人、低分化癌3人
・性別:男性:女性:38 人:72 人
・平均年齢 17.2±2.7 歳 (8-21 歳)、震災当時 14.8±2.6 歳(6-18 歳)
・平均腫瘍径 14.0±7.3 mm(5.1-40.5 mm)
 
平成 26 年度実施対象市町村細胞診結果
検査結果判明人数:75,311 人(受診者の71.0%)のうち
・悪性ないし悪性疑い 8 人
・手術実施済み:1 人
・手術後の病理診断結果:乳頭癌 1 人
・男性:女性 4 人:4 人
・平均年齢 15.6±3.4 歳(10-20 歳)、震災当時 12.1±3.4 歳(6-17 歳) ・平均腫瘍径
10.2±3.9 mm(6.0-17.3 mm)
90
国 発生状況・時期
診断時年齢
4~14才 15~18才
ベラルーシ
自然発生型 2.5 6.2
チェルノブイリ型 1.6 2.0
医療被ばく型 1.0 0.6
日本
福島事故後 1.9 1.4
自然発生型 4.3(平均年令11.9才)
小児甲状腺がんの性比(女/男)のまとめ
91
チ
ェ
ル
ノ
ブ
イ
リ 自
然
発
生
医
療
被
ば
く
甲
状
腺
が
ん
の
性
比
(
男
性
=
1
)
1
2
3
4
5
6
4~14才
1.9
1.6 2.5
1.0
ベラルーシ
福島
2.4
一
巡
目
一
+
二
巡
目
女
性
(二次検査時点の年令)
4.3
自
然
発
生
日
本
92
チ
ェ
ル
ノ
ブ
イ
リ 自
然
発
生
医
療
被
ば
く
甲
状
腺
が
ん
の
性
比
(
男
性
=
1
)
1
2
3
4
5
6
15~18才
1.4
2.0
6.2
0.6
ベラルーシ
女
性
福島
1.4
一
巡
目
一
+
二
巡
目
(二次検査時点の年令)
4.3
自
然
発
生
日
本
93
二巡目の検診で見つかった甲状腺がん
(疑い含む)の男女比は?
1:1でした。
94
http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/1887
平成 26 年度実施対象市町村細胞診結果(本格検査、つまり二巡目検査)
男女比1:1
95
1~2年前異常なしだった8人の子どもさんの甲状腺にがんの疑いのあるしこりが見つかった。
しかも男女比は1:1だって…。
2015年
最新データ
本格検査資料
https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/101600.pdf
96
福島の小児甲状腺がんと日本の自然発生の
小児甲状腺がんの臨床的特徴に違いはある
のですか?
福島症例は、自然発生例よりもずっと
腫瘍が小さいが、甲状腺外浸潤率、
リンパ節転移率が同じ。男女比は放
射線被ばく型です。
97
98
資料3 手術の適応症例について(福島県)
99
2014年福島(癌治
療学会鈴木31例)
2014年福島
(54例)
1998年日本
(37例)
ベラルーシ
(26例)
放射線被ばく あり あり なし あり
手術時年令(才) 16.4(9-20) 11.9±1.9 10.6±2.6
女:男 1.2:1 4.3:1 2.3:1
平均腫瘍径(㎜) 14.9(6−31) 41±17 14±7
局所リンパ節転移 74% 73% 73%
甲状腺外への浸潤 37% 35% 54%
肺転移 4% 4% 19% 4%
乳頭がん率 97% 96% 89% 100%
小児甲状腺がん手術例の特徴
福島症例は、自然発生例よりもずっと腫瘍が小さいが、甲状腺
外浸潤率、リンパ節転移率が同じ。男女比は放射線被ばく型。
100
チェルノブイリでは
被ばく量が少なくとも
甲状腺がんが発生していた
101
甲状腺がん発生には
100mSv以上の被ばくが必要なのでは?
チェルノブイリの甲状腺がんの半
数は100mSv以下の被ばくでした。
102
チェルノブイリ
福島
小児甲状腺等価線量分布(mSv)
「実測データ」
福島ではほとんどが15mSv以下
103
甲状腺被ばく線量(等価線
量)が100mSv以下でも、甲
状腺がんが発生していた
チェルノブイリでは、
104
<10mSv
10-49mSv
50-99mSv
100mSv-
15.6%
51.3%
15.1%
48.7%
ウクライナ小児甲状腺がん577例の甲状腺被ばく線量分布
36%が50mSv未満、過半数が100mSv未満
20.6% 100mSv未満
Tronko MD et al. Thyroid carcinoma in children and adolescents in Ukraine after the Chernobyl
nuclear accident: statistical data and clinicomorphologic characteristics. Cancer. 1999 Jul
1;86(1):149-56.
(Tronko論文表3をもとに作成)
ウクライナでは小児甲
状腺がんの半数が甲
状腺被ばく線量
100mSv未満で発症
1986‐1997年診断例
105
ヨードをたくさん摂ると
甲状腺がんが増えることがある
106
道川武紘, 井上真奈美, 津金昌一郎 日本甲状腺学会雑誌 3(2): 142-145, 2012.
107
あり得ない あり得る
潜伏期間が短すぎる 最短潜伏期間は1年
被ばく量が少ない
チェルノブイリでは半数が
100mSv以下で発がん
ヨード不足がないから
甲状腺がんが起きにくい
ヨードを摂るほど甲状腺がんが
多くなる人もいる
自然発生甲状腺がんの頻度と
同じ
必ずしもそうとは言えない
(男女比については言及なし)
男女比が自然発生型でなく
放射線被ばく型
福島の小児甲状腺がんと被ばくの関連論争
108
中間まとめ
福島の小児甲状腺がんは男女比等
からの所見から見て、自然発生がんと
は考えにくい。
109
100mSv問題
100mSv以下の被ばくでも
有意に大幅にがん、心臓病などが増える
110
政府は、100mSv以下の被ばくで健康被害を
心配する必要はないとの立場です。
111
政府は原爆被ばくデータに基づい
て、100mSv以下ではがんを含む健
康被害はおきないと言い張ってい
ます。
まことに困ったもんじゃ…。
112
政府は何を根拠に、100mSv以下ならがんは
起きないと言っているのですか?
原爆被爆者の追跡調査(LSS)です。
113
114
図1. LSS集団における固形がん発生の過剰相対リスク(線量別)、1958-1998年。
≒シーベルト
1シーベルトでがん死50%増加
115
原爆被爆者の追跡調査(LSS)では、がん死
のリスクはどれくらいだったのですか?
1000mSvで約50%がん死が増えるとい
うことです。10mSvなら0.5%増です。
116
日本政府の見解
[100ミリシーベルト以下の低線量被ばく]では、放射線
による発がんリスクの増加は、他の要因による発がん
の影響によって隠れてしまうほど小さく、「放射線に
よって発がんリスクが明らかに増加すること」を証明す
るのは、難しい。これは、国際的な合意に基づく科学的
知見である。(首相官邸ホームページ)
117
100 mSv以下のがんリスクなん
て、ゼロみたいなもんや。
世界中の偉い学者さんかて、
そう言うとるで。
政府
118
100mSv以下ならがんは起きないのですか?
数mSvでもがんが起きます。
119
政府の主張の二大欠陥
1. 原爆被爆者追跡調査(LSS)が被ばくの影響
を過小評価している
2. 長期間低線量被ばくでは、放射線の影響
がとても低くなるという誤った前提
120
LSSデータには
大きな問題がある
121
被ばく量
がん
リスク
原爆被爆者追跡調査(LSS)が
被ばくの影響を過小評価している
122
「放影研原爆データ」の根本的欠点
対照群の被ばく量がゼロでない(根本的ま
ちがい)。
被ばくから5年後に追跡が始まった(選択的
生き残りバイアス)。
しかも、がんの追跡は被ばくの13年後に
やっと始まった。
⇒被ばくの影響がとても小さく見積もられる。
⇒被ばくの影響が明らかになるまで時間がかかっ
てしまった。
123
原爆被爆者における低線量被ばくの影響
放射線影響研究所主席研究員児玉和紀2011年11月9日
124
政府は、合計の被ばく量が同じ場合、長い
間少しずつ被ばくすると、一度にたくさん被
ばくするよりも、健康被害が少なくなると
言っていますが?
それは間違いです。
125
被ばく量
がん
リスク
政府:
「長期間低線量被ばくでは、放射線の影響がとても低くなる」
一度にたくさん
被ばくする
長い間に
少しずつ被ばく
する
126
127
原爆で一度に1000mSv被ばくすると50%がん死リスクが増える
↓
10mSvなら0.5%がん死リスクが増える計算になるが…
↓
長い期間少しずつの被ばくで10mSv被ばくした場合、
↓
がん死リスクは一度に被ばくした場合よりも、ずっと低くなる「はず」
丁寧に
説明致します
128
長期間少しずつの被ばく量が合計10mSv
程度でも、一度に10mSv被ばくした場合と
同じくらい、あるいはそれ以上がんが増え
ることは、最近の調査でさらに証明されま
した。
129
10mSvの被ばくでがんリスクが0.5%増
か、それより大きいというデータがある
のですね?
あります。
130
nonsmoking-related cancers +0.70%/10mSv
( 95% CI:0.058%, 1.5%)
Schubauer-Berigan MK et al. Cancer Mortality through 2005 among a Pooled
Cohort of U.S. Nuclear Workers Exposed to External Ionizing Radiation. Radiat
Res. 2015 May 26.
米国核施設従業員12万人
追跡調査
(平均被ばく線量 20mSv)
非喫煙関連がん
10mSvあたり0.7%増加(有意)
10mSvの被ばくでがんが0.7%有意に増加する
131Lancet Haematol 2015 Published Online June 22, 2015
米英仏の核施設労働者31万人の
骨髄線量と白血病リスク
132
放影研 統計部 Michael Vth、Dale L. Preston、疫学部 馬淵清彦
RERF Update 4(3):5-6, 1992
LSS調査では、線量と白血病リスクの関係は二次曲線だった
133
1Svあたりの白血病リスク
原爆被ばく者調査LSS 263%増
米欧の核施設労働者 296%増
134
米英仏の核施設労働者31万人の骨髄線量と白血病リスク
線量と白血病リスクは直線回帰
135
被ばく量
白血病
リスク
一度にたくさん
被ばくする
長い間に
少しずつ被ばくする
つまり、こういうこと。
核施設で長期間少しずつ被ばくしたほうが白血病になりやすかった
136
中間まとめ
1. 総被ばく線量が同じ場合、少しずつ長期間被ばくし
た場合、一度に大量に被ばくした場合よりガンリス
クが下がることはなかった。
2. 10mSvの被ばくでも、有意にがんリスクが増加する。
137
100mSv以下なら
被ばくしても
大丈夫です。
138
政府「100ミリシーベルト以下は安全」
100mSv
ざっくり言うと
139
放影研原爆データ(1000mSvの外部被ばく
でがん死が約50%増加)
「100mSv以下の外部被ばくで健康影響なし」
「食品の基準を年間
1mSvの追加被ばくにと
どまるように決めた」
「当面年間20mSvの空間線量の地
域に住んでも良い」
「10mSv以下の外部被ばくで健康影響が出るわ
けがない」
日本政府・ICRPの主張の根拠は「放影研原爆データ」
避難基準も食品の基準もすべてこれに基づいている
140
松崎:
「1~10mSvでも有意にがんが増える」
ざっくり言うと
141
「10mSv以下の外部被ばくで健康影響が出るわ
けがない」
放影研原爆データ(1000mSvの外部被ばく
でがん死が約50%増加)
「100mSv以下の外部被ばくで健康影響なし」
「当面年間20mSvの空間線量の地
域に住んでも良い」
「食
品
の
基
準
を
年
間
1m
Svの
追
加
被
ば
くに
と
ど
ま
る
よ
うに
決
め
た
」
「放影研原爆データ」が
間違っているなら、現行
の被ばく防護の根本が
崩れる
142
もし政府の被ばく影響評価が過小評
価だったなら、どうなりますか?
被ばく線量の制限を5~10倍厳しく
する必要があります。年間20mSv
でなく、2~5mSv超える地域は居
住制限区域になります。
143
144
リ
ス
ク
評
価
が
一
ケ
タ
ず
れ
る
と
色
が
三
段
階
ず
れ
る
145
そ
う
な
る
と
、
ラ
イ
ト
グ
リ
ー
ン
の
地
域
ま
で
「
帰
還
困
難
区
域
」
化
す
る
146
とすれば
まともな方法で調査したなら、
被ばくの影響は
もっと大きくなるはずだ。
147
最近の放射線被ばくデータは
放影研原爆データを
一ケタ前後上回る
発がんリスクを示していた。
いろいろ
調べてみると、
LSS がん+50%/1000mSv (+0.5%/10mSv)
148
まず、
日本の原子力発電所労働者の
追跡調査で…
149
放影研原爆データの
6倍
日本原発労働者のがん
LSS がん+50%/1000mSv (+0.5%/10mSv)
150
日本の原発労働者20万人を10.9年追跡した
結果、10mSv被ばくすると、3%がんで死にや
すくなることがわかった
http://www.rea.or.jp/ire/pdf/report4.pdf
【根拠資料】
LSS がん+50%/1000mSv (+0.5%/10mSv)
151
日本原子力施設労働者コホート
 対象:男性:203,904 人(観察人年は222.7 万人年)
 平均観察期間は10.9 年
 観察期間内の死亡数は14,224人
 ガン死亡は5,711 人(肺ガン1208人、肝ガン938人等)
 解析対象者の平均年齢は54 歳(2007 年12 月31 日現在)
 平均累積線量は13.3mSv
 全ガンのSMR(標準化死亡比)は1.04(1.01- 1.07)で、日本人一
般男性の死亡率に比べて有意に高かった。
 肝がん、肺がんのSMR は、各々1.13(1.06- 1.21)、1.08(1.02-
1.14)で、日本人一般男性の死亡率に比べ有意に高かった。
http://www.rea.or.jp/ire/pdf/report4.pdf
LSS がん+50%/1000mSv (+0.5%/10mSv)
152
<10 10- 20- 50- >100
1.00
0.90
0.80
1.10
1.20
累積線量群(mSv)
観
察
値
と
期
待
値
の
比
(
O/E
比
)
日本の原発従業員等の全ガンリスク(白血病除く)
http://www.rea.or.jp/ire/pdf/report4.pdf 文部科学省委託調査報告書 原子力発電施設等放射線業務
従事者等に係る疫学的調査(第Ⅳ期調査 平成17 年度~平成21 年度)
傾向性の片側検定p=0.024(有意)
+4%/13.3mSv
3%/10mSv
LSS がん+50%/1000mSv (+0.5%/10mSv)
153
1.00
1.10
0.90
0.80
0.70
Ⅰ1990-94 Ⅱ1995-99 Ⅲ2000-04 Ⅳ2005-09
■全死因
■非がん性疾患
■全がん
*有意
10mSvでがん死リスクが3%増加
標準化死亡比(SMR)
報告書対象時期
日本原子力施設労働者疫学調査
一般国民よりも
LSS がん+50%/1000mSv (+0.5%/10mSv)
154
疫学調査
がん死リスク増加率
10mSv 1000mSv
放影研原爆被ばく者調査 50%
日本原子力施設従業員調査 3%
0.5%
300%
がんリスクは放影研原爆データの6倍
6倍も違う
LSS がん+50%/1000mSv (+0.5%/10mSv)
155
被ばくの影響が
政府やICRPの主張よりも
ずっと大きいという証拠は
もっとあります
156
放影研原爆データの
4倍
核施設事故とおとなのがん
LSS がん+50%/1000mSv (+0.5%/10mSv)
157
がん
(核燃料再処理工場)
158
セラフィールドデータ:
イギリス核燃料会社(BNFL)従業員追跡調査:
1シーベルトでがん死が114%増加
LSS がん+50%/1000mSv (+0.5%/10mSv)
159
1シーベルトあたりのがんで死ぬリスクは
放影研原爆データの4倍になっていた
調査研究
(発表年)
対象
外部被ばく1シーベ
ルト当りがん死リス
ク増加率
セラフィールド
(2014)       
核燃料会社従業員 114% (49~189%)
原爆被ばく者
調査(2012)   
原爆被ばく者 29% (17~43%)* 
Gillies M他 J The cancer mortality and incidence experience of workers at British Nuclear Fuels
plc, 1946-2005. Radio. Prot. 2014 Sep;34(3):595-623.
*LSS調査データのうち労働年令男性だけを抽出して再計算した値である。
【根拠資料】
LSS がん+50%/1000mSv (+0.5%/10mSv)
160
図示すると:同じ年齢層で見ると、核燃料会社データは
放影研原爆データの4倍がん死リスクが高くなっている
1
シ
ー
ベ
ル
ト
あ
た
り
が
ん
死
増
加
率
29%
114%
原爆
データ
イギリス
核燃料会社
データ
4
倍
も
多
い
に
ゃ
ー
161
放影研原爆データの
6倍医療被ばくとおとなのがん
LSS がん+50%/1000mSv (+0.5%/10mSv)
162
医療被ばくデータでも
放影研原爆データの
数倍から数十倍の率で
100mSv以下でも有意にがんが増える
という報告が相次いだ。
LSS がん+50%/1000mSv (+0.5%/10mSv)
163
医療被ばくデータの長所
被ばく量が正確
診断の信頼性が高い
外部被ばくに絞った分析
LSS がん+50%/1000mSv (+0.5%/10mSv)
164
発がん
3%/10mSv
カナダ医療被ばくデータ
この数字
前に出てきましたね
LSS がん+50%/1000mSv (+0.5%/10mSv)
165
10mSv 20mSv 30mSv 40mSv
1.000
0.900
0.800
1.100
1.200
累積線量(mSv)
発
が
ん
リ
ス
ク
Eisenberg他.CMAJ. 2011
心臓疾患検査・治療に伴う
低線量X線被ばくと発がんリスク
(+3%)
1.028
(+6%)
1.058
(+9%)
1.088
(+12%)
1.119
(被ばく0mSvの発がんリスク=1.000;縦棒=2SD)
+3%/10mSv
0mSv
1.000
放影研原爆データの6倍
【根拠資料】
LSS がん+50%/1000mSv (+0.5%/10mSv)
166
発がん
8%/10mSv
イタリア医療被ばくデータ
数字がさらに大きくなり
ました。
LSS がん+50%/1000mSv (+0.5%/10mSv)
167
イタリアからも、医療被ばく10mSvあたり、発がんリスク8%増、がん死リスク4%増
(有意)という論文が発表された
168
がん死リスク +4%/10mSv (1~9%)
発がんリスク +8%/10mSv (5~11%)
イタリア心臓病患者16,311名
平均追跡期間10年
平均累積医療被ばく量15~20mSv
Carpeggiani C. et al. Long-term outcome and medical radiation exposure in
patients hospitalized for cardiovascular disease. . Int J Cardiol. 2015 May
15;195:30-36.
10mSvの医療被ばくでがん増加
原爆データの8倍以上
169
ここまでのまとめ
1.放影研原爆データは放射線被ばくの害
をとても低く見積もっている。
2. 100mSvどころか、10mSvでもがん等が
有意に増える事がわかった。
170
子どもは大人よりも放射線に弱いと
言われています。小児がんのデー
タはありますか?
あります!
171
こどもの頭部CT検査と脳腫瘍・白血病
50~60mSvの被ばくでリスク3倍
(イギリス)
50~60mSv
172
小児CT検査による骨髄に対する推定線量と白血病の相対リスク
点線は線形量反応モデル適合直線(1ミリグレイあたりの超過相対リスク)。縦線は95%信
頼区間。(Pearce他.Lancet 2012年)
骨髄線量(ミリグレイ)
相
対
リ
ス
ク
有意(松崎付加)
173
小児CT検査による脳に対する推定線量と脳腫瘍の相対リスク
点線は線形量反応モデル適合直線(1ミリグレイあたりの超過相対リスク)。縦線は95%信
頼区間。(Pearce他.Lancet 2012年)
脳線量(ミリグレイ)
相
対
リ
ス
ク
有意(松崎付加)
174
数mSvの被ばくでがんが増えるという
データはありますか?
あります。
175
放影研原爆データ(成人)の
88倍
医療被ばくとこどものがん
176
CT検査の回数(1回あたり4.5mSv)
4.5mSv被ばくでこどものがんが20%増
2013年5月英国医師会雑誌に発表された
4.5mSv
+44%/10mSv
小
児
が
ん
リ
ス
ク
原爆データ(大人)の88倍
【根拠資料】
•Mathews JD et al. Cancer risk in 680 000 people exposed to computed tomography scans in
childhood or adolescence: data linkage study of 11 million Australians. BMJ. 346:f2360 (2013).
177
自然放射線と
子どものがん
1mSvの被ばくでも小児がんが増える
というデータがあります
178
放影研原爆データ(成人)の
80-240倍
自然放射線とこどもの白血病
179
「数ミリシーベルトの自然放射線被ばくでも
子どもの白血病や脳腫瘍が増える」
(イギリスとスイスの研究)
180
95%信頼区間下限
95%信頼区間上限
累積ガンマ線量(≒mSv)
自然放射線と小児白血病
相
対
リ
ス
ク
1m㏜毎に白血病リスクが有意に12%ずつ増加
症例2.7万人対対照3.7万人
Kendall et al. . A record-based case-control study of natural background radiation and the
incidence of childhood leukaemia and other cancers in Great Britain during 1980-2006.
Leukemia. 2013 Jan;27(1):3-9.
181
100nSv/時=0.876mSv/年
0.876 1.314 1.753 2.1900.438
mSv/年
+3% (1~5%)
+4% (0~8%)
+4% (0~8%)
全がん
白血病
脳腫瘍
自然放射線被ばくと小児悪性腫瘍発症リスク
Spycher et al.Background Ionizing Radiation and the Risk of Childhood Cancer: A Census-Based
Nationwide Cohort Study. Environ Health Perspect. 2015 Feb 23.
1mSvあたり
182
報告 疾患
1mSvあたり
増加リスク
備考
イギリス
Kendall .Leukemia.
2012
白血病 12% (3-22%)
1980-2006年の出生
小児(白血病27447
名、対照群36793名)
累積被ばく5mSv以
上
スイス
Spycher他. Environ
Health Perspect.
2015
白血病 4%(0-8%)
2,093,660名小児中
白血病530名・脳腫
瘍423名
脳腫瘍 4%(0-8%)
自然放射線累積被ばく量と小児白血病・がん
183
これまでの知見をまとめるとどうなりますか?
大人は10mSv、子どもは数mSvでが
んが明らかに増える事がわかりまし
た。
しかもLSSデータを1、2ケタ上回るリス
クの大きさでした。
184
0
20
40
60
mSv
50-60mSv 白血病・脳腫瘍3倍 英 子ども18万人追跡
10mSv がん死3%増 日本 原発労働者20万人追跡
10mSv がん死3%増 カナダ 医療被ばく8万人追跡
5mSv 白血病12%増 英 子ども6万4千人追跡
4.5mSv 小児がん20%増 豪 子ども68万人追跡
100mSv以下の被ばくでがんのリスク増加が有意に示
された主な研究調査
1mSv 小児脳腫瘍白血病4%増 スイス200万人追跡
10mSv がん死0.7%増 米国 原発労働者12万人追跡
10mSv がん死4%増 イタリア医療被ばく1.6万人追跡
185
がん以外の病気はどうですか?
LSSデータを1~2桁上回る率で
発生しています。
186
心臓病
187
放影研原爆データの
100倍!?
チェルノブイリ事故と心臓病
188
チェルノブイリ事故後の心臓病
• 追跡期間が短いにもかかわらず、チェルノブイ
リ事故により心臓病が明らかに増えることが報
告されています。
• しかも、リスクは放影研原爆データの100倍。
189BMJ 2010;340:b5349
放影研原爆データ:1000mSvで14%増加
心臓病死
放影研原爆データ:
10mSvで0.14%増加
【根拠資料】
Shimizu et al.BMJ. Radiation exposure and circulatory disease risk: Hiroshima and Nagasaki
atomic bomb survivor data, 1950-2003. 2010 Jan 14;340:b5349. doi: 10.1136/bmj.b5349.
190
Buzunov V, et al. . Dose- and age-dependent cardiovascular mortality among inhabitants of the
Chornobyl contaminated areas. 1988-2010 observation period. Probl Radiac Med Radiobiol. 2014
心臓病死
チェルノブイリデータ
事故から25年後までのウクライナ汚染地帯での
データが公表されました。
10mSvあたり30~50%増加
【根拠資料】
191
23.52
48.96
工
工
21–50mSv5.6–20.99mSv
心
臓
病
死
亡
者
数
(
対
1
千
人
・
年
)
心臓病死:チェルノブイリデータ
(被ばく時40~60才群)
累積超過被ばく線量
Buzunov VO他.Dose- and age-dependent cardiovascular mortality among inhabitants of the
Chornobyl contaminated areas. 1988-2010 observation period. Probl Radiac Med Radiobiol. 2014
Sep;19:59-66.
10mSvあたり
30~50%増加
【根拠資料】
192
脳卒中
193
追跡年数
1シーベルト当り
脳血管疾患増加率
平均被ばく量
原爆被ばく者 40年 7% (-8~+24%) 570mSv
マヤーク核技術
施設労働者
34年 49% (+39~+60%) 490mSv
チェルノブイリ・
除染作業者
約20年 45% (+11~+80%) 109mSv
最近の調査では脳血管疾患発病率は
放影研原爆データの7倍
Azizova TV.Cerebrovascular diseases incidence and mortality in an extended Mayak Worker
Cohort 1948-1982. Radiat Res. 2014 Nov;182(5):529-44
【根拠資料】
194
7%
45%
チェルノブイリ
除染作業者
原爆データ
1
シ
ー
ベ
ル
ト
あ
た
り
脳
血
管
疾
患
発
病
増
加
率
49%
マヤーク
核技術施設
労働者
チェルノブイリデータ等では
脳血管疾患発病率は放影研原爆データの7倍
195
中間まとめ(1)
最近の科学的データは、放影研原爆データ
は、外部被ばくの健康影響を数分の一から
数十分の一に過小評価していることを強く示
唆する。
196
中間まとめ(2)
わずか数mSvの被ばくでも、がんリスクが有
意に増加する事が、多くの研究調査で確認
された。100mSv以下でがんのリスクが増え
ないと言う政府の主張は否定された。
197
福島の
線量の高い地域に
住み続けてよいのか?
198
このまま福島の線量の高い地域に住み続け
た場合、どれほどの健康影響がありますか?
どれほどの追加被ばくがあるか(生
涯累積追加被ばく量)についての推
定が基本となります。
199
必要なデータ
1.生涯累積追加被ばく量
2.被ばく単位線量当たりの疾病増加率ある
いは死亡率
200
福島の
生涯累積被ばく量
(今後50年でどれだけ追加被ばくするか)
201
国内外の研究者が、福島事故後数十年間の
生涯被ばく線量を推定している。
マックスプランク研究所(ドイツ)と京都大学の
研究を紹介しよう
202
マックスプランク研究所データ
T. Christoudias and J. Lelieveld
Modelling the global atmospheric transport and
deposition of radionuclides from the Fukushima Dai-
ichi nuclear accident.
Atmos. Chem. Phys., 13, 1425-1438, 2013
25~50m Sv
生涯累積追加被ばく量
【根拠資料】
203
http://www.atmos-chem-phys.net/13/1425/2013/acp-13-1425-2013.pdf
T. Christoudias and J. Lelieveld. Modelling the global atmospheric transport and
deposition of radionuclides from the Fukushima Dai-ichi nuclear accident. Atmos.
Chem. Phys., 13, 1425-1438, 2013
福島第一原発事故で放出された放射性物質の地球大気への拡
散と沈着
204
今後50年間の福島を含む東日本の累積被ばく量試算:
福島市、郡山市周辺は25~50mSvに達する
今
後
5
0
年
間
の
累
積
被
ば
く
線
量
http://www.atmos-chem-phys.net/13/1425/2013/acp-13-1425-2013.pdf
205
京大データ
京大医学部予防医学科Harada氏ら.
Proc Natl Acad Sci U S A.
2014 Mar 11;111(10):
15~43m Sv
生涯累積追加被ばく量
206
生涯超過被ばく線量の予測
相馬市玉野
42.8mSv
川内村
15.1mSv
南相馬市
原ノ町
25.7mSv
京大医学部予防医学科 Harada氏ら. Proc Natl Acad Sci U S A. 2014 Mar 11;111(10):
(≒福島市・郡山市)
207
中間まとめ
福島中通りの線量の高い地域では
控えめに見て
追加被ばく(外部被ばく)が
もたらされるだろう(ただし、計測と健康影響
評価が難しい内部被ばくは除外)
事故から10年で 20mSv
50年で 25mSv の
208
25mSvの外部被ばくで
どれくらい病気が
増えるだろうか?
209
試算
小児白血病
福島の線量の高い地域に住み続けた場合
210
報告 疾患
1mSvあたり
増加リスク
備考
イギリス
Kendall .Leukemia.
2012
白血病 12% (3-22%)
1980-2006年の出生
小児(白血病27447
名、対照群36793名)
累積被ばく5mSv以
上
スイス
Spycher他. Environ
Health Perspect.
2015
白血病 4%(0-8%)
2,093,660名小児中
白血病530名・脳腫
瘍423名
脳腫瘍 4%(0-8%)
自然放射線累積被ばく量と小児白血病・がん
【根拠資料】
211
相馬市玉野
42.8mSv×4~12
川内村
15.1mSv×4~12
南相馬市
原ノ町
25.7mSv×4~12
京大医学部予防医学科 Harada氏ら. Proc Natl Acad Sci U S A. 2014 Mar 11;111(10):
再掲
212
小児白血病増加リスク
相馬市玉野
260~480%増
川内村
160~280%増
南相馬市
原ノ町
200~400%増
京大医学部予防医学科 Harada氏ら. Proc Natl Acad Sci U S A. 2014 Mar 11;111(10):
(≒福島市・郡山市)
213
中間まとめ
福島中通の比較的線量の高い地域に住み続けた場
合
小児白血病:3~5倍増
となる可能性あり
214
基本的な考え方:
チェルノブイリ事故後
子どもと大人の病気が激増した。
ところで
215
216
1985 1990 1993 1994 1995 1996 1997
腫瘍 1.40 32.50 144.60 151.30 144.60 139.20 134.50
この諸疾患の激増をソ連崩壊に伴う、経済的困難に帰
する説もあるが、小児がん(腫瘍)が100倍増加してい
ることは、経済状態の悪化では説明できない。1990年
と比較しても5倍増加している。
(10万人年当たり罹患数)
グラフの目盛りの設定で「腫瘍」の増加が無いように見
えるが、実は100倍に増加している
2171985 1990 93 94 95 96 97
1.40
32.50
144.60
151.30
144.60
139.20
134.50
ベ
ラ
ル
ー
シ
・
ゴ
メ
リ
地
方
小
児
腫
瘍
罹
患
率
(
10
万
人
当
た
り
)
西暦
チ
ェ
ル
ノ
ブ
イ
リ
事
故
86
グラフで表示してみた
218
福島の被ばく量が
チェルノブイリの10分の1と仮定しても
小児がんは10倍に増える可能性がある。
219
試算
成人の心臓病
福島の線量の高い地域に住み続けた場合
220
23.52
48.96
工
工
21–50mSv5.6–20.99mSv
心
臓
病
死
亡
者
数
(
対
1
千
人
・
年
)
心臓病死:チェルノブイリデータ
(被ばく時40~60才群)
累積超過被ばく線量
Buzunov VO他.Dose- and age-dependent cardiovascular mortality among inhabitants of the
Chornobyl contaminated areas. 1988-2010 observation period. Probl Radiac Med Radiobiol. 2014
Sep;19:59-66.
10mSvあたり
30~50%増加
再掲
【根拠資料】
221
相馬市玉野
42.8mSv×3~5
=128~257%増
川内村
15.1mSv×3~5
=45~76%増
南相馬市
原ノ町
25.7mSv×3~5
=77~128%増
京大医学部予防医学科 Harada氏ら. Proc Natl Acad Sci U S A. 2014 Mar 11;111(10):
再掲
成人心臓病死増加リスク
222
10mSv毎に心臓病死が
30~50%増える可能性
(チェルノブイリデータ)
福島原発事故による
生涯追加被ばく量(推定)
20~50mSv
心臓病死が
1.6~3.5倍増える
可能性がある
福島の線量の高い地域(郡山市・福島市)
に住み続けると
223
中間まとめ
福島中通の比較的線量の高い地域に住み続けた場
合
大人の心臓病死が
1.6~3.5倍増える可能性がある
224
試算
成人のがん
福島の線量の高い地域に住み続けた場合
225
大人のがん
10mSvの被ばくで3%増えるとすれば、
日本の原発従業員調査
カナダの医療被曝データ
226
相馬市玉野
12.8%増
川内村
4.53%増
南相馬市
原ノ町
7.71%増
京大医学部予防医学科 Harada氏ら. Proc Natl Acad Sci U S A. 2014 Mar 11;111(10):
再掲
成人がん増加リスク
227
相馬市玉野
4.48人増/100人
川内村
1.59人増/100人
南相馬市
原ノ町
2.69人増/100人
京大医学部予防医学科 Harada氏ら. Proc Natl Acad Sci U S A. 2014 Mar 11;111(10):
成人がん増加人数/100人
228
25~50ミリシーベルト被ばくで
大人のがんのリスクが7.5~15%増える
↓
100人から2.5~5人余計にがん発生
被曝のない場合
のがん発生数
注:内部被ばくを入れると、
さらに1.67倍となる
229
中間まとめ
福島中通の比較的線量の高い地域に住み続けた場
合
100人から2.5~5人余計に
大人のがんが発生する可能性あり
230
福島中通の比較的線量の高い地域に住み続けた場合の
健康被害推定(一部の疾患について)
小児 白血病:2~5倍増
成人 がん: 100人中数人超過罹患
    心臓病:倍増
中間まとめ
231
内部被ばくは
引き続き謎の分野
232
 外部被ばくの影響は「人体実験(医療
被ばくデータ)」によってある程度わ
かっている。
 しかし、飲食や呼吸による内部被ばく
の影響は、「人体実験」データがほと
んどないため、よくわかっていない。
233
食べ物の話
234
日本猿(体重6~18kg)
235
Ochiai et al. Low blood cell counts
in wild Japanese monkeys after the
Fukushima Daiichi nuclear
disaster. . Sci Rep(Scientific
Reports). 2014 Jul 24;4:5793
福島のニホンザルの白血球数と筋肉の放射性セシウム濃度
【根拠資料】
236
穀類や肉、魚、野菜などの「一般食品」は、暫
定基準値の1キロあたり500ベクレルから100ベ
クレル、「牛乳」は200ベクレルから50ベクレル、
「乳児用食品」は50ベクレルへと厳格化された。
消費量が多い「飲料水」は200ベクレルから10
ベクレルと、もっとも厳しくなった。
週刊朝日 2012年4月6日号
政府は
当面 毎日110ベクレルまで摂取をオーケーとした
237http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000001558e-img/2r9852000001559v.pdf#search=' 厚生労働省 暫定基準値'
「飲食に起因する衛生上の危害の発生を防止し、もって国民の健康の保護を図ることを目
的とする食品衛生法の観点から、当分の間、別添の原子力安全委員会により示された指
標値を暫定規制値とし、これを上回る食品については、食品衛生法第6条第2号に当たる
ものとして食用に供されることがないよう販売その他について十分処置されたい。」
10
50
100
238
セシウムを食べると、どれだけからだ
にたまるかについて、
ICRPが発表した「人体実験データ」が
あります。
239
↑毎日10ベクレル
食べる
↓毎日1ベクレル食べる
日数
体
内
セ
シ
ウ
ム
蓄
積
量
(
ベ
ク
レ
ル
)
http://www.icrp.org/docs/P111(Special%20Free%
20Release).pdf
↙ 1日だけ1000ベクレル食べた
ICRP報告書資料
【根拠資料】
240
毎日110ベクレル食べると
2年半で
身体の中に
1万4千ベクレルたまります
241
身体の中の放射性セシウム量と病
気の関係について病理解剖に基づ
いたデータが一つあります。
チェルノブイリ事故後に亡くなった
子どもたちの解剖データです。
242
http://peacephilosophy.blogspot.com/2011/09/non-cancer-illnesses-and-conditions-in.html
「チェルノブイリ事故による放射性物質で汚染されたベラルーシの諸地域における非がん性疾患
(Y・バンダシェフスキー教授)」より
セシウム137が体内にたまると、心電図異常が増える
20
0
40
60
80
100
0-5 12-26 27-37 38-74 74-100
ベラルーシ小児の体内のセシウム137蓄積量,Bq/kg
体重30㎏児 0-150 360-780 810-1110 1140-2280 2280-3000Bq
心
電
図
異
常
の
あ
る
こ
ど
も
の
割
合
%
ちなみに、南相馬市の小中学生527名中、
69名から10~30㏃/kgのセシウム137を
検出。(2011年10月25日朝日新聞)
【根拠資料】
243
こどものからだ(30kg)に
600ベクレルたまると
心臓の異常が激増した
244
↑毎日10ベクレル
食べる
↓毎日1ベクレル食べる
日数
体
内
セ
シ
ウ
ム
蓄
積
量
(
ベ
ク
レ
ル
)
http://www.icrp.org/docs/P111(Special%20Free%
20Release).pdf
↙ 1日だけ1000ベクレル食べた
ICRP報告書資料
↓毎日3ベクレル食べる
【根拠資料】
245
毎日3㏃食べると、2年で、体重30キロ
のこどもの身体に600Bqたまります。
チェルノブイリの子どもの解剖データ
によれば、6割の子どもに心電図異常
が現れるレベルになります。
246
311前、日本人は
毎日何ベクレル
食べていたの?0.02ベクレル
以下だよ。
247
もともと日本人の放射性セシウム摂取量は0.02ベクレル/日程度
平均的食事一日分に含まれる
セシウム137の経年変化
【根拠資料】
248
311前、日本の米は
何ベクレル
だったの?
1キロ当たり
0.05ベクレル
以下だよ。
249
日本各地の精米中の
Cs-137(2011年度)
環境省
福島とその周辺以外
は、0.05ベクレル/kg
以下だった
250
 2000年度調査
食品に含まれる137Cs
●:本調査結果 過去の調査
結果(JCAC2000)▼:最小値
■:平均値:最大値
http://search.kankyo-
hoshano.go.jp/food/download/cs137plot2004.pdf
もともと日本の食品の放射線
量は1Bq/kg以下(拡大
して見てください)
原子力規制庁データ
251
事故前の
2000倍
今、日本では何ベ
クレルの米まで
売っていいの?
1キロ当たり
100ベクレル
だよ。
252
最近は何ベクレル
食べているか
253
放射性セシウム摂取量(/日)
311前  0.02ベクレル
事故直後 数ベクレル
2年後  0.2ベクレル 
254
陰膳調査による福島県民の摂取セシウムの中央値の経年変化
http://icchou20.blog94.fc2.com/blog-entry-451.html
255
256
257
内部被ばくのインパクトが
わからない時のベスト対応
311前の食品の放射線レベルを越え
ないことを基準とすべきである。
258
食べ物の項まとめ
1. 食べ物・飲み物の放射性物質による内部被ばくの
健康影響は、人体(実験)データがなく、たくさんの
仮定に基づいて計算されたものである。
2. したがって、食品のベクレル基準には健康を守るこ
とのできる基準かどうかは証明されていない。
3. 食品のベクレル基準は、外部被ばくデータ(原爆被
ばくデータ)を下敷きにして作られているので、外部
被ばくデータが変われば、見直さざるを得ない。
4. 311以前のセシウム摂取量を越えるべきでない。
259
保養の効果と意義
1. 放射線被ばくの低減
2. 心身のリフレッシュ
3. 原発事故の被害をあいまいに
しない意志の表明
260http://www.physiciansofchernobyl.org.ua/eng/Docs/Nesterenko_and_%20all_report.pdf
【参考資料】毎年2か月の転地とアップルペクチン
投与による体内セシウム量の変化
体
内
セ
シ
ウ
ム
量
Bq/kg
■転地前 ■転地後
【根拠資料】
261
医療放射線被ばくの問題
262
https://www.jstage.jst.go.jp/article/pjmj/57/6/57_602/_pdf
日本
【根拠資料】
263
264https://www.jstage.jst.go.jp/article/pjmj/57/6/57_602/_pdf
265
除染しても
再び線量が増える問題
266
放射性沈殿物の移動
remobilisation of
radioactive sediment
267
除染前 除染後
268
「山やダム貯水池に集積した放射性物
質は、降雨(台風など)で下流に移動す
るので、除染した地域を再び汚染する」
(フランス気象環境研究所・筑波大学)
Evrard O et al. Renewed soil erosion and remobilisation of
radioactive sediment in Fukushima coastal rivers after the 2013
typhoons. Sci Rep. 2014 Apr 3;4:4574.
269
2013年春⇒秋の川砂のセシウム量変化 
▲0~20%減 ▲20~60%増 ▲60%~増
270
あと何年経ったら
福島の川で釣ったマスやヤマメが
食べられるようになるのか?
271
福島原発事故後の淡水魚の放射性セシウム量
【根拠資料】
Arai T et al. Radioactive cesium accumulation in freshwater fishes after
the Fukushima nuclear accident. . Springerplus. 2014 Aug 28;3:479
272
福島の淡水魚の
放射性セシウム濃度
事故前の10~1万倍
に増加
(311前は0.1~1ベクレル/Kg)
アユ コイ
ベニザケ
アメマス
ウグイ マス
ワカサギフナ
100
1000
10000
Arai T et al. Radioactive cesium
accumulation in freshwater
fishes after the Fukushima
nuclear accident. . Springerplus.
2014 Aug 28;3:479
水系への放射性セシウ
ムの新規流入が止まら
ないので、低下速度が
遅い
【根拠資料】
273
274
政府は国民に原発事故の影響をこのように説明した
(中西準子氏によるまとめ)
1. 福島での被ばく線量は、一般的に言えば数mSv(特に食品か
らの摂取は低い)
2. 広島長崎の被ばく者の調査から、100mSv以下の被ばく線量
では、固形がんのリスク(基本的に死亡率)統計的に有意な差
は見られない
3. 自然の被ばく線量:国外に、自然の被ばく線量の高い地域も
あるが、特段の健康被害がみられない(放射線ホルミシスの
項参照)
4. 医療目的の被ばく線量:喫煙、肥満、野菜不足などによるが
んのリスクは100~2000mSvのリスクに相当
5. 内部被ばくも外部被ばくも、シーベルト数が同じなら同じ影響
6. 被ばく者二世(100mSv以上も含む)の調査では、遺伝性影響
は見られていない
275
政府の主張(中西準子氏によるまとめ) 松崎
福島での被ばく線量は、一般的に言えば
数mSv(特に食品からの摂取は低い)
50年間の累積追加被ばく線量は25~
50mSv
広島長崎の被ばく者の調査から、
100mSv以下の被ばく線量では、固形が
んのリスク(基本的に死亡率)統計的に有
意な差は見られない
過小評価の問題を抱える原爆データ
でも、100mSv以下も有意に近い結果。
100mSv以下の被ばくで有意にがんが
増えることは多くのデータで証明済。
国外に、自然の被ばく線量の高い地域も
あるが、特段の健康被害がみられない
自然放射線の高い地域での疫学調
査の質が十分でない。
喫煙、肥満、野菜不足などによるがんの
リスクは100~2000mSvのリスクに相当
比べてはならないものを比べている。
内部被ばくも外部被ばくも、シーベルト数
が同じなら同じ影響
人間がプラスチックでできているなら
言えること。
被ばく者二世(100mSv以上も含む)の調
査では、遺伝性影響は見られていない
追跡期間が不十分。
政府の原発事故に際して行ったリスクコミュニケーションと松崎の反論
276
収束作業の問題
277
ガンマ線量を10分の1にするために
は、厚さ25ミリの鉛が必要
【根拠資料】
http://www.rist.or.jp/atomica/data/pict/09/09041003/02.gif 
278
薄い鉛ベストは
エックス線はある程度防げるが
ガンマ線はほとんど防げない
279
ガンマ線を10分の1に減らすためには、鉛の
ブロックなら、約4センチ、コンクリートなら27
センチ、水なら40センチの水槽が必要になり
ます。
鉛ベスト:
100kgの重さにな
る
280
東電福島第一原発作業員の被ばく線量管理の対応と現状(厚労省資料)
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-11201000-Roudoukijunkyoku-
Soumuka/0000070370.pdf#search='%E7%A6%8F%E5%B3%B6+%E7%B4%AF%E7%A9%8D%E8%A2%AB%E3%81%B0%E3%81%8F%E7%B7%9A%E9%87%8F ‘
281
282
詳しく調べたら
そんなに被ばくしていない
ことがわかりました。
もうひとつの言い訳(^_^;)
283
福島の放射線被ばく量を少なく見せる方法
①内部被ばくをゼロ査定
②空間線量を「モニタリングポスト」で5割引
③「個人線量計」で大幅割引
三つの
284
CT検査などの医療被ばくは外部被ばくだけですが、原発事故では
外部被ばくだけでなく内部被ばくも発生します。チェルノブイリでは、
外部被ばくが1mSvあれば、内部被ばくもかならず0.67mSv伴ってい
るという前提のもとに、合計1.67mSv被ばくしているとして、住民の被
ばく量を計算し、年間総被ばく線量が1mSv以下になるように対策を
立てていました。ところが日本政府は、内部被ばくをゼロとして住民
の被ばく量を計算しています。日本政府の「公表被ばく線量」は、実
際の被ばく量の4割引なのです。日本政府が言う「1mSvの被ばく」と
は、実際は「1.67mSv以上の被ばく」なのです (矢ヶ崎名誉教授)
① 内部被ばくをゼロ査定
285
② 空間線量を「モニタリングポスト」で
5割引
286
モニタリングポ
スト(除染なし)
モニタリングポ
スト(除染あり)
矢ヶ﨑測定
287
③ 「個人線量計」で大幅割引
288
政府
「 空間線量年20mSvの地域に住んでも、
実際の被ばく量は1~2mSvに留まる 」
289
個人線量計の問題点
原理的問題
• 個人線量計:内部被ばく測れず、外部被ばくも大幅割引
• 内部被ばくのアルファ線、ベータ線は測れません
• ガラスバッジでは、体が受けている放射線量のおそらく10%
程度しか測れないと考えられます(矢ヶ﨑氏)
測定の実態はどうか
• 線量計を24時間携帯した住民の比率が不明
• 測定期間中空間線量の高い場所への出入りを避ける傾向
がなかったかの検証が不明(実際の生活行動と同じだった
かどうかが疑問)
▲ 被ばくを「自己責任」とする ▲
290
鼻出血
原発事故では想定外の
健康被害が起きる
291
レントゲンフィルムに感光させた
3月15日東大構内で使われたマスク
に付着した放射線量を測った
Higashi他. Health Phys. 2013
292
気象研究所Adachi他.2013
福
島
原
発
事
故
由
来
の
放
射
性
セ
シ
ウ
ム
を
含
ん
だ
微
粒
子
の
電
子
顕
微
鏡
写
真
1.4 Bq per particle
放射性
セシウム原子
500億個
293
セシウムボール
(直径:千分の1ミリレベル)
放射性
セシウム原子
500億個 メルトダウンによって高温でガラス
化した核燃料の塊
294
(矢ヶ崎氏談)直径1μmの微粒子ならおおよそ1兆個の
原子があり、その5%がCsであるとしても500億個のCs137
原子があります。ベータ線の飛程は3mm程度です。付着
被曝は内部被曝の半分の吸収線量を付着面の側の肉体
に与えます。直径6mm程度の範囲に集中した被曝を与え
ます。実態的吸収線量がすぐ計算できますが、当該部分
が被爆量1Gy程度になる条件が模索できます。例えば、
直径2μmの微粒子が1個鼻の粘膜に付着したと仮定す
れば、直径6mmの鼻粘膜では1時間で2mGy(ミリグレイ)
ほどになります
295
放射性セシウムは
がんマ線だけでなくベータ線も出す
ベータ線熱傷
296
推測図
セシウムボール
血管
鼻粘膜
Β線
297
鼻出血:
もうひとつの説明
298
■甲状腺がんの治療のための放射性ヨードで涙が止まらなくなるとい
う副作用がある。これは、涙を鼻に誘導する鼻涙管が詰まるために起
こる。なぜ放射性ヨード投与後に鼻涙管が詰まるかというと、放射性
ヨードを吸収する性質のある細胞が鼻涙管上皮に存在するためと考え
られている。その細胞に吸収された放射性ヨードが放出するベータ線
とガンマ線によって細胞が壊れ、瘢痕収縮が起きて、鼻涙管が詰まる
と考えられている。しかも鼻涙管閉塞は放射性ヨード被ばくの3カ月後
から30カ月後に出現している。(Al-Qahtani 他.2014)
■もし鼻腔粘膜に放射性ヨードを取り込む細胞が分布していれば、被
爆直後に取り込まれた放射性ヨードが鼻腔の上皮から毛細血管の間
の組織に滞留して、細胞を破壊し再生を阻止して、しつこく鼻出血を繰
り返す可能性がある。(松崎考察)
299
前例にとらわれず
新しい事態が起きるおそれが
あるという「想像力」を
持ち続ける必要がある
300
放射線ホルミシスという都市伝説
「少し浴びたほうがいいよ自然放射線\(◎o◎)/!」
301
事例 当初の報告 その後どうなったか
原子力施設従業員
「一般人よりも明らかに死亡率
が低い。低線量被ばくによるホ
ルミシス効果だ」
「健康な労働者効果Healthy
workers effect」にすぎない
コバルト混入鉄骨マ
ンション住人(台湾)
「最初の20年間で住民のガン・
先天奇形激減!」
被ばく線量別に詳細に分析した
結果、100mGyで白血病19%
乳ガン12%増加と判明
原爆被ばく者
「1970-1988年の統計データで
は、原爆被ばく者は一般人より
も10%長生き」
追跡期間を十分に取ると、被ばく
者は明らかに短命だった
自然放射線の高い地
域住民(広東省)
「1970~1986年の調査では、周
辺地域よりガン死が少なかった」
さらに長期間追跡すると、ガン死
亡率の差は消失。
三朝ラドン温泉地域
ラドン濃度の高い地域ではガン
が有意に少なかった
6年後の再調査で全がんリスク
有意差なし、肺ガン増加傾向で
あると判明
放射線ホルミシス説の運命
302
303
今後やるべきこと
1.追加被ばくをさせない(移住・避難・保養+原
発再稼働反対)
2.最新のデータに基づき放射線防護対策を根本
から見直す
3.健康状態の追跡と適切な治療(甲状腺検診を
はじめとして)
4.情報をしっかり理解した上で、今後の生活の場
を自主的に選ぶことを保障できる経済的裏付
けを整える
304
本日のファイルご希望の方は、下記にメールをどうぞ
matsuzak@maple.ocn.ne.jp
松崎道幸(道北勤医協旭川北医院院長)
ご清聴ありがとうございました。

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