漢朝廷、大いに乱れる
- 2. 第2集 十常侍乱政(宦官ら政治を乱す)2009.3.21 更新
-「3時間で~」第2話参照
チャプター① 番兵の立ち並ぶ宮殿の大門~
チャプタ-② 宦官らが「皇帝の命はあと2、3日…」とヒソヒソ話をする~
チャプタ-③ 霊帝葬儀のため、白装束(中国の喪服)の人々が宮殿に入る~
~董卓の馬車に乗り、宮殿に戻る新皇帝・弁と弟の協。それを傍
でじっと見つめる董卓。
②このチャプタ-と次のチャプタ-では霊帝の奥方・何皇后と霊帝の母親・董
太后の対決の場面が描かれる。 膨大な権力をもった嫁姑の戦いといったところ
か?
彼女らの力関係を比較すれば、董太后
の方が上。というのは廊下で董太后と
孫の協(霊帝の子9才)、何皇后と息子
の弁(霊帝の長子 18 才)がすれ違った
際、董太后だけお辞儀せず、後の三人
はお辞儀をした。 そしてお辞儀の順
序から見て、地位の高い者からいうと
1 董太后、2何皇后、3皇子・弁、4
皇子・協の順のようだった。
話は変わるが、何皇后役になった女優さんは、ふくよか美人で可愛らしい。確
かに「豚殺しを生業としている家出身の娘が皇后になるのだから、ブスなはず
がない」と後で気が付いた。このドラマの脚本家や監督、スタッフはスゴイ!
③宦官の手からやっと逃れたものの、董卓の大軍とバッタリ出くわす新皇帝・
弁と弟の協。この時の弁と協の対応は、三国志演義の原文と少し違っていた。
両者を比較すると:
本ドラマ:
弁 「黄巾討伐の際、お前(董卓)は失敗ばかりしていたが、その罪はしっか
りと覚えているだろうな?」
協 「(董卓に対して)朝廷の危機に際し、よくぞ駆けつけて来てくれた。そ
の功によって過去の罪を免じる。さあ、乗り物を護衛しろ。宮殿に戻る
ぞ!」
- 3. 黄色い服の弁と白い服の協(後の献帝)
三国志演義:
弁 (ふるえて何も言えないでいる)
協 (董卓に対して)「お前は何者だ?」----「お前は我々を護衛に来たのか、
それとも襲いに来たのか?」----「天子はここに居られる。護衛に来たの
なら、なぜ馬を下りて拝礼せぬのか?」
要するに「9 才の協の方が 18 才の弁よりしっかりしている」という事をどちら
も表現している。
私は三国志演義を読んでいる時は協に好感を覚え、弁を「だらしない奴」と思
っていた。
でも、このドラマを見ると逆に弁に共感を覚え、皇帝の兄をさしおいて勝手に
董卓を許す協を「こましゃくれた嫌な奴」と思うようになった。