73.Romance of the Three Kingdoms
- 1. 73 祁山闘智
(祁山における、
孔明 VS 仲達の頭脳戦)
第 3 次北征・対仲達戦で複雑な作戦を立て、指揮をとる孔明
(劣勢を挽回するために真剣な表情だ)
- 2. 第 73 集 祁山闘智(祁山における、孔明 VS 仲達の頭脳戦)2009.10.22 更新
―「3 時間で~」第 75、76 話参照
チャプター① 孔明の計に敗れて陣に戻る張郃と戴陵、慰める仲達~
チャプター② 蜀軍撤退の知らせを聞き、それが孔明の誘き寄せ作戦ではないかと疑う仲達~
チャプター③ 最初に志願しなかったばかりに、孔明から任務を与えられず、くさる魏延~
チャプター④ 魏軍撤退の報を聞き、すぐ追撃させず、策を練る孔明~
~斜谷で孔明の計にかかって敗れる曹真、救援に駆けつける仲達。
本第 73 集のあらすじは以下の通り(1→4):
1張郃らが孔明の計にかかって敗れたと知った仲達は、孔明との知恵比べを断念。ひたすら陣に
こもり蜀軍の兵糧が尽きるのを待つ作戦に出る。一方、孔明のもとに成都から費褘が訪れ、
「孔
明を元の宰相職に戻す」という劉禅の詔を手渡す。
2仲達の持久戦に手をやいた孔明は、軍の撤退を装ってずるずると陣を後方に移動させる。仲達
は孔明のこの計略を見抜くが、部下の張郃は功をあせり、どうしても追撃すると言ってきかな
い。そこで仲達もやむなく、軍を二手に分けて追撃することを許す。
3孔明はこの魏の追撃に対し、軍をいくつにも分け、魏軍と蜀軍との乱戦が最高潮に達した時、
姜維と廖化に魏陣を襲わせ、また戦果をあげる。
蜀軍との
野戦に熱
中し、自
陣を空に
していた
仲達、そ
の間に蜀
軍の別動
隊に自陣
を焼き払
われ、唖
然とする
- 3. ところが、この時、成都より使者が来て「療養中の張苞将軍が亡くなられました」と伝える。
張苞を可愛がっていた孔明は、これを聞くとショックで倒れ、
「張苞死亡」の知らせを受けて倒れ
る孔明
孔明を支えている(手前)は姜維
そのまま病の床につく。そして、魏延の反対を退け、軍を漢中に撤退させる。
4その一年後、洛陽で療養していた魏の大将軍・曹真は、健康を回復し「蜀を討つために出兵し
たい」と魏主・曹叡に上奏。曹叡は曹真を大都督、仲達を副都督に命じ、40 万の兵を与えて長
安を発たせた。一方、成都で療養中であった孔明も病が癒え、王平と張嶷に千人の兵士で当た
らせようとした(第四次北征開始)。その時期は秋雨が続くため、1:400 でも大丈夫だと判断
したからである。
案の定、魏軍は長雨にたたられ、存分に戦えず、長安に撤退する。撤退の際、仲達は孔明が追
撃してくるだろうと予測したが、曹真の方は「蜀軍に追撃する余裕などない」と豪語。
蜀軍が来るか来ないかを二人で賭けることになり、仲達は箕谷を、曹真は斜谷を守ることにな
る。その結果、守備を固めていた仲達は、陳式・魏延率いる蜀軍を打ち破ったが、
曹真の方は蜀軍に陣を襲われ、
部下を装った蜀兵に急襲され、着の
み着のままで自陣(at 斜谷)から逃げ
出す魏の都督・曹真
- 5. これに対し孔明は、魏延の前では「少し考えさせてくれ」と言いながら、姜維と二人きりになる
や、前言を撤回。魏延の要求を全く無視して「漢中に撤退する」と言う。
可愛い姜維
(左)にだけ
は本心を打
ち明ける孔
明(右)
(この時孔
明は病気だ
った為、頭
に鉢巻を巻
いている)
確かに、司令官である孔明抜きで戦うというのは、少々常識はずれだが、魏延にしてみれば「北
征を成功させたい。手柄を立てたい」という気持ちが強かったに違いない。その考え自体は良い
ことなのに、それを完全に無視してしまうのは、ちょっと酷。
先の話だが、魏延は孔明の死後、謀反を起こすことになる。私は、演義の本を読んだ時点では、
「魏延は孔明の言うとおり謀反の相があり、案の定、謀反を起こした」という風に理解していた。
が、この映像を見て、逆に「孔明の態度が、魏延に謀反を起こさせたのではないか」と思うよう
になった。孔明にこき使われるだけで、優遇してもらえない魏延があまりにも可哀想。
もし、こんな対応をされたら、私だって謀反を起こしちゃうもんネ~ (^_^;)