This is a summary of the paper in Japanese. The title is "Virtual Superheroes: Using Superpowers in Virtual Reality to Encourage Prosocial Behavior ".

1. バーチャルスーパーヒー
ロー：
向社会的行動を促進するため
の仮想現実での超能力の使用
村田 百葉
静岡大学 情報学部 行動情報学科
bi16065@s.inf.shizuoka.ac.jp
ジャーナルクラブ
2019年10月23日

2. 論文のタイトル，著者，出典
タイトル
– Virtual Superheroes: Using Superpowers in Virtual
Reality to Encourage Prosocial Behavior
著者
– Robin S. Rosenberg, Shawnee L. Baughman, Jeremy
N. Bailenson
出典
– PLoS ONE 8(1): e55003.
doi:10.1371/journal.pone.0055003

3. 140文字概要
VR（仮想現実）での体験が、現実世界での人間の行動にどう
いった影響を及ぼすのか。この論文では、仮想現実で“空を飛ぶ
“というスーパーヒーローのような超能力を体験することが、現
実世界での向社会的行動（見返りを求めることなく、人々を助
けようとする行動）の促進につながるのかを検証している。
（画像出典）https://s.cinemacafe.net/article/img/2019/03/26/60862/423599.html
いらすとや

4. 論文の目的と基本的なアイデア
目的
– （VRを使って）向社会的行動を促進するには？
アイデア
– VRで、仮想スーパーヒーロー体験をすることで、
現実世界の向社会的行動を促進させる
– スーパーヒーローに含まれる要素
– （1）自力で空を飛ぶような超能力を持っている
– （2）困っている人を助ける

5. リサーチクエスチョンと仮説
リサーチクエスチョン
– （1）VR体験によって強化された能力（空を飛ぶ）が、
体験後の向社会的行動につながるのか
– （2）仮想環境で支援タスクを実行すると、体験後に
無関係なタスクを支援することにつながるのか
仮説
– （1）強化された能力（空を飛ぶ体験）は強化されて
いない能力（ヘリコプターに乗る体験）よりも効果
が大きい。→つながる
– （2）支援タスク（子どもを助ける）を実行するほう
が、支援ではないタスク（観光ツアー）よりも効果
が大きい。→つながる

6. 実験の流れ
ステップ１：VR体験
– VR体験（空を飛べる体験）してもらう
– 4つのVR体験を用意
ステップ２：向社会的行動の確認
– 体験後、ペン立てを落とし、拾うかどうかを見る
自力飛行 ヘリコプターに乗る
子どもを助ける ① ②
観光する ③ ④

7. 実験結果と結論
実験結果
– 空を飛ぶ体験をしたほうが、ヘリコプターに乗る体
験よりもより多くのペンを拾った。
– 子どもを助けるタスクと観光タスクに大きな差は見
られなかった。
結論
– 仮想現実でのスーパーヒーロー体験は、現実世界で
の向社会的行動を促進する可能性がある！

8. 感想｜VR体験はすごい！
 別の誰かになれる（経験できない世界を見る
ことができる、役者のような体験）
– ボルトの100m走
– 楽器が演奏できる
– 絶対音感の世界
 別の人格を所有する
– SNS上でいろんなアカウントがあるように
– 人生長いので別の人格で楽しむ時間が合ってもよさそう
 共感
– 気持ちは行動や環境から発生する→気持ちを伝える方法に
なる
– 電話相手に同じ景色を見せる
 VRを生かす
– リハビリ
– 自転車に乗れるようになる→感覚の訓練
– 車が早く進むように見せる→渋滞のイライラ緩和

9. 補足資料0
Supplementary materials
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10. 図1｜VRで飛行する被験者

11. 図2｜霧のかかった仮想都市

12. 図3｜発見され保護された後の仮想の子ども

13. 図4｜実験者ペン立てを倒し、被験者が拾う様子

14. 表1｜条件ごとの被験者の数

15. 表2｜支援するまでの時間の平均と標準偏差

16. 表3｜拾ったペンの数の平均と標準偏差

17. 表4｜臨場感度合いの平均と標準偏差