2019年度東京大学茂木研究会_杉田翔栄_RTE最終発表会スライド

所有権の交換に特化した新しいトークン規格RTE
(Rights Trading for Economy)
慶應義塾大学法学部１年杉田翔栄

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目次
01. 自己紹介
02. プロジェクトの説明
03. トークン規格RTEの技術的説明
04. Demo
05. まとめ
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01 自己紹介
Self-introduction
杉田翔栄 (Sugita Shoei)
慶應義塾大学法学部１年生
学生 / スタートアップ / エンジニア
■自転車シェアリングサービス AmoRide(アモライド）
■損害保険システムのDapps insuran (インシュラン)

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０２プロジェクトの説明

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02 今回作ったもの
プロジェクトの説明

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◆トークン規格とは →トークンの利用目的によって適切化されたトークンモデルのこと。
例）
・ICO、入場チケットの販売などの目的
→代替性トークンの規格
（ERC20など）
・絵画のトークン化やゲーム内のキャラ管理などの目的
→非代替性トークンの規格
（ERC721を用いたDigital art chainやDappsゲームCryptoKittiesなど）
・STO（法律に準拠した株式発行）などの目的
→代替性かつ非代替性のハイブリッドなトークン規格
（Polymathプラットフォーム用のST20規格、ERC1410など）
今回の所有権の交換に特化したトークン規格RTEも、このハイブリッドの規格に位置する。
02 トークン規格とはプロジェクトの説明

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◆所有権の交換とは
→物々交換。
→お金(BTCも含む)はあくまでも、物々交換を円滑にする為の道具
所有権の定義
民法２０６条
所有権（しょゆうけん）とは、物を自由に使用・受益・処分する権利の統合である。
*物の例＝お茶、株券、絵画など
◆所有権の交換の例
ペットボトルのお茶 → お客側は、飲む権利(使用権および処分権)を飲料会社から購
入。
飲料会社は、収益権によって、代金をお客側から徴収。
02 所有権の交換とはプロジェクトの説明

プロジェクトの説明02 所有権の交換とは
所有権の定義
民法２０６条：所有権（しょゆうけん）とは、物を自由に使用・収益・処分する権利の統合である。
◆所有権の交換の例
コカ・コーラ → お客側は、飲む権利(使用権および処分権)を購入。
コカ・コーラ社は、受益権によって収益となる代金を得る。
コカ・コーラ社の株 → 株主側は、利益配当権(受益権)、株式消却権(処分権)
役員側は、商売する権利つまり経営権（使用権
）
バスキア（絵画） → 前澤さんは、使用権、受益権、処分権を保持
美術館は、使用権(商売に使用する権
利)と受益権を一部借用
美術館の客は、使用権を美術館から時間制
STO（ERC1404)
Digital Art chain
（ERC721)
▼現状の課題
所有物ごとのトークン規格、
トークン化プラットフォームの数は増えているが、
それぞれはブロックチェーンもしくは、
コントラクトごとに独立している。
新しいトークン規格RTEで
使用・収益・処分の
３つの権利までトークン化
→所有物ごとを繋げる!!

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02 現状の課題と解決策
現状の課題
株式や絵画など、所有物ごとのトークン規格やプラットフォームの数は増えているが
、それぞれがコントラクトごとに独立し、分断されている。
解決策
→RTEという１つのトークン規格として、所有物そのものだけではなく、
そこに内在する使用権、受益権、処分権もトークン化することで、
所有物同士をダイレクトかつフレキシブルに交換が可能にする。

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社会側のメリット
所有物に内在する使用権、受益権、処分権同士がダイレクトかつフレキシブルに交換が可能となる。
→経済の流動性が高まり、社会がより活性化する可能性。
ユーザー側のメリット
所有する物とその権利の証明や交換が自律分散的に可能になる。
例）Aさんは絵画を保持している。
持っている絵画の使用権の一部で、街中で毎朝コーヒーを無料で飲む。
→自分が保持するお金以外の権利（価値）を可視化し交換可能媒体に変更ができる。
例）Bさんは不動産に所有している。
住む権利（使用権）は保持したまま、受益権のみをトークン化してそれを担保にお金を借りる。
→自分が保持するお金以外の権利（価値）を可視化し第三者にゼロトラストで証明することができる。
例）Cさんはコンビニでアルバイトしている。
Cさん自身の持つ身体的な使用権をトークン化し、それを条件および時間制限付きでコンビニに貸与を
行い、その対価としてバイト代をもらっている。
そのバイト代をもらうという受益権をトークン化し、それでセブンイレブンに株式投資する。
→第三者との交換可能性を広げることで、自身の所有物の時価を最大化することができる。
02 RTEを使うメリットプロジェクトの説明

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０３トークン規格RTEの技術的説明

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03 トークン規格RTEのコンセプトトークン規格RTEの技術的説明とDemo
● REC20やREC1404と同様の”トークン規格”で、誰もが自由に利用可能
で、利用者が増えれば増えるほど利便性は向上する
● RTEで発行されるトークンは、代替性と非代替性の両方の性質を持つ
● 所有物(≒不動産)のみをトークン化するのではなく、所有物を非代替性
トークン化した上で、所有物に内在する使用権、受益権、処分権も同
時に必要に応じて代替性トークン化を行う
● なるべく非中央集権的でかつ自律分散的に管理が可能のように設計
● Ethereum上にコントラクトとしてデプロイ

レ
イ
ヤ
｜
①
レ
イ
ヤ
｜
②
▼Ethereum Contract
例）UX・UIの向上
・RTEに対応したDEX
- EtherDelta (https://etherdelta.com/)のようなもの
・RTE簡易発行プラットフォーム
・トークン規格RTE
- Propertyストラクト = 所有物 (非代替性）
~ Availableトークン = 使用権トークン
+代替性
~ Beneficialトークン = 受益権トークン
+代替性
+支払い及び利益分配機能
~ Disposableトークン = 処分権トークン
+代替性
+Propertyストラクト自体の消却機能
03 トークン規格RTEの概要トークン規格RTEの技術的説明とDemo

1. 財産（処分権利、利用権利、受益権利）の登録（証明）機能
2. ３つの権利それぞれの分割、トークン化、最大供給量の設定
3. 財産への証明書類の添付機能
4. 財産情報のshow&request
5. ユーザーごとの保有権利情報のshow&request
6. ３つの権利それぞれの販売および購入（権利は未分割状態下）
7. ３つの権利それぞれの第三者への付与
8. deposit機能（信用の生成）
9. 財産に対してのユーザーからの対価の受取
10. 9に伴う、受益権の保有比率に準拠した利益の分配
03 トークン規格RTEの標準機能一覧トークン規格RTEの技術的説明とDemo

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03 DEMO① 〜前澤さんのバスキアをもとに実演〜トークン規格RTEの技術的説明とDemo
①前澤さんがバスキアをRTEでトークン化
→使用権(絵を観る権利)、受益権、処分権の所持を証明。
②美術館は、前澤さんから使用権100%と受益権50%を借用。
→バスキア目当てで美術館にお客さんがくる。
③美術館のお客は、絵の閲覧料0.1ETHを支払う
④その収益が受益権の保持率に従って前澤さんと美術館に分配される
美術館のお客美術館前澤社長
0xCA3... 0x147... 0x4B0...

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03 DEMO② 〜前澤さんのバスキアをもとに実演〜トークン規格RTEの技術的説明とDemo
⓪前澤さんがバスキアの受益権10%で不動産を購入したいとする。
①不動産会社が不動産AをRTEトークン化し、使用権、受益権、処分権
それぞれ100%を保持することを証明する。
②前澤さんの保持するバスキアの受益権10%と
不動産会社が保持する不動産Aの使用権100%を交換する。
不動産会社前澤社長
0xCA3... 0x583...
バスキアの
収益権の10%
不動産Aの
使用権100%

▼デモ動画
https://drive.google.com/file/d/1jc0nqeYHK6AHre2JG_xMOzsjGaggXrLf/view?usp=sharing

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04 まとめ
法規制や本人確認など課題がまだまだ多いので、
今回発表させていただいた内容に興味のある方々、
ぜひご相談させてください。

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ご清聴ありがとうございました。

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