先端テクノロジーを生かした
道具を用いた作業の開始
―パターンランゲージを用いてそのプロセスを探索する―
2019.11.23 @茨城県立医療大学
第23回日本作業科学セミナー
一般社団法人認知症フレンドリージャパン・イニシアチブ
共同代表理事 岡田誠
https://www.facebook.com/dementia.friendly.japan/
https://twitter.com/okadamkt
https://www.facebook.com/okadamkt
自己紹介
岡田 誠(おかだ・まこと)
富士通株式会社フィールド・イノベーション本部
フィールド・イノベーション特命プロジェクト員
(2009-2018 富士通研究所R&D戦略本部(長期戦略担当)
実践知研究センター研究員
認知症フレンドリージャパン・イニシアチブ
共同代表理事
国際大学GLOCOM 客員研究員
1961年生まれ。早稲田大学応用物理学修士。
1986年に富士通研究所に入社。富士通研究所では研究所ビジョン/
長期技術ロードマップの策定など技術マネジメント(MoT:
Management of Technology)業務に従事。
2011年に国際大学GLOCOM、認知症フレンドシップクラブとの3組
織共同プロジェクト「認知症プロジェクト」を立ち上げ、2013年認
知症フレンドリージャパン・イニシアチブ(DFJI)を設立。慶應義塾
大学との協働プロジェクト「旅のことば 認知症ともによりよく生き
るヒント」共同編著者。
認知症フレンドリージャパン・イニシアチブ
2013年設立の非営利型一般社団法人
 認知症をとりまく課題を
社会のデザインと捉え、
 企業・自治体・NPOな
ど様々なセクターから人
が集まった
 ネットワーク型の組織
 旅のことば
 認知症にやさしい図書館
プロジェクト
 交通プロジェクト
 認知症アクションガイド
ブック etc…
本ワークショップの目的
本ワークショップでは、パターン・ランゲージを体験した上で、
参加者や参加者の周囲の人たちの先端テクノロジーに関わる経験やそれらを
用いた作業に至る知恵を対話によって発見する。
Part-1:パターン・ランゲージ「旅のことば」を使ってみる
Part-2:先端テクノロジーに関わる経験や知恵について対話する
「旅のことば」とは
1. 本人・家族・周囲の人へのインタビューから作られたもの
2. 尋ねたことは「認知症とともによりよく生きるヒント」
書籍: https://www.amazon.co.jp/dp/4621089277/
カード:https://www.amazon.co.jp/dp/B00Z3ES334/
制作:慶應義塾大学SFC井庭研究室✕認知症フレンドリージャパン・イニシアチブ
「旅のことば」が何かということは重要ではありません
大切なことは、
パターン・ランゲージを
体験していただくこと
「旅のことば」が使われている実際のシーン
町田市Dカフェ(スターバックスにて)
道具としての「旅のことば」
話すことがそれほど得意でない人でも、
1. これまで培ってきた経験や体験を、
2. 自らの実感とともに語り、
3. 他の人たちとも共有することで、
4. 共感とつながりを増やしていく
道具です。
知識よりも体験
まずは、使ってみましょう
【ポイント】「話せた」という感覚が大切
「旅のことば」を実際に使ってみる(ワーク1)①
テーブル全体を使います。
テーブルの上を片付けてください
「旅のことば」を実際に使ってみる(ワーク1)②
テーブルにカードを同じ方向で並べてみてください。
(40枚すべて)
「旅のことば」を実際に使ってみる(ワーク1)③
1. カードを眺めてください。
2. 下記だけ見ればオーケーです!
 一番上の太字
 太字のすぐ下のことば
 イラスト
カードの例
「旅のことば」を実際に使ってみる(ワーク1)④
それぞれの人が、好きなカードを「3枚」選び、
「自分の色」のふせんを貼ってください
ワーク1の振り返り ①
「旅のことば」を使ってみた印象をテーブルで共有しください。
ワークシートに、
① 自分が選んだ3つの「旅のことば」を記入してください
② テーブルで話した感想や発見を記入してください
ワーク1の振り返り ②:活用者の声 下河原さん
僕は「旅のことば」カードに関して
はコミュニケーションツールだと
思っている。「旅のことば」カード
を使って、何かをするっていうこと
も大事だと感じていたのですけど、
カードを使ってコミュニケーション
をできている時点で、大成功なんで
すよ。なぜ選んだのか、とかって話
し始めている時点でその人が普段考
えていること、また、考えていない
ことが浮き彫りになるっていう点に
このカードの凄さがある。引き出す
んだよね、人の気持ちを。
ワーク1の振り返り ③
「旅のことば」に正解はありません
それぞれの人が、「自分の視点」で話せたかが重要です
大切なことは、ことばを共有し、思いを伝えることです。
ワーク1の振り返り ④
本人 家族 みんな
「旅のことば」には誰もが話せる工夫があります
ワーク1のポイント
【使う上での前提】
 参加者は「旅のことば」を知らない人がほとんど
【ポイント】
 旅のことばが何かという情報は重要ではない
 使えたという感覚が大切(「知識」<「体験」)
 誰にも話したいことはある
 ワークの流れの中で、自分ごとになっていくプロセス
を作っていく(内省化)
UI(User Interface, User Interaction)
UX(User Experiences)の設計
カードを使った子どもたちの感想
福岡県みやこ町
4年生(キッズサポーター)
道具としての「旅のことば」
話すことがそれほど得意でない人でも、
1. これまで培ってきた経験や体験を、
2. 自らの実感とともに語り、
3. 他の人たちとも共有することで、
4. 共感とつながりを増やしていく
道具です。
目指す方向を共有する対話が生まれる
希望
ビジョ
ン
経験 今を楽しむ
特別な日
旅の計画
対話の空間
次の一歩を考えて見るときの「目指す方向」として使えます
変容する作業と未来
~先端テクノロジーは作業の何をどう変えるの~
イノベーションとの関わりを考える
“作業”と”イノベーション”の距離は近い
作業とは,人が何かを行うことです.さわ
やかに目覚め,お気に入りの服に着替え,
やりがいのある仕事をし,美味しい夕食を
食べ,ゆっくり風呂に入り,穏やかな眠り
につくといった日常を送ることができれば,
人は健康で幸せです.
作業科学は作業に焦点を当てた知識の体系
化を目指す学際的分野です.作業という観
点から現象を見直すことで,個人や地域社
会が抱える複雑な問題を新しい視点で理解
することができ,解決の糸口を見つけるこ
とができます.
作業科学の研究は,作業療法士だけではな
く,文化人類学,心理学,教育学,地理学,
哲学,神経生理学など様々な分野の人々に
よって行われています.
イノベーションの4つのタイプ
製品・
サービス
イノベーション
市場
イノベーション
関係性
イノベーション
文化・行動
イノベーション
Vicki Sellick, Senior Programme Manager, Nesta
イノベーションの適応領域
領域 B 領域 A
領域 C 領域 D
社会への貢献
社会からの支援
認知症で
あるなしに
関わらず
認知症で
あるからこそ
本人
厚労省平成29年度老人保健健康増進等事業
「若年性認知症を含む認知症の人の能力を効果的に活かす方法等に関する調査研究事業」
変容する作業と未来
~先端テクノロジーは作業の何をどう変えるの~
どのような視点が必要か
DFJI-ZOOMカフェ
毎週火曜日の夜に
Zoomの練習会を
している
https://www.facebook.com/groups/dfji.zoom/
体験を共有する(ワーク2)①
技術や新しい製品・サービスを使った体験を
グループ内で「ひとり」が「ひとつ」
話してみましょう
1. まずは何を話すか考えてください
2. 1人2分程度で順番にそれぞれの体験を
話してください
3. お互いの話をもう少しだけ深掘りして
みてください
「旅のことば」という体験を再表現する(ワーク2)②
1. 体験を「旅のことば」を使って話してみてください
2. 体験を別の「旅のことば」 を使って話してみてください
※ 体験は別の人のものでも構いません
※ できるだけ自由に発想してみてください
ワーク2の振り返り①
テーブルで話してみた印象を共有しください。
ワークシートに、
③ テーブルで話した感想や発見を記入してください
ワーク2の振り返り②
ワーク2を振り返り自分の内側の気持ちを考えてみてください
ワークシートに、
④ ワークショップで得られた実践のためのヒントを記入して
ください
Q & A
https://www.facebook.com/dementia.friendly.japan/
「旅のことば」の入手方法・関連URL
 「旅のことば」の入手方法
 「旅のことば」の書籍 (書店でも入手可能)
https://www.amazon.co.jp//dp/4621089277/
 「旅のことば」カード (Amazonのみ)※
https://www.amazon.co.jp/dp/B00Z3ES334
 「旅のことば」関連URL
 認知症フレンドリージャパン・イニシアチブ(DFJI)
https://www.facebook.com/dementia.friendly.japan/
 慶應義塾大学 『旅のことば』ページ
http://tabinokotoba.sfc.keio.ac.jp/
「旅のことば」の展開について
認知症フレンドリージャパン・イニシアチブ(DFJI)では、「旅の
ことば」をより多くの人に使ってもらいたいと考えています。
そのために、
 さまざまな組織やコミュニティと協力をして、
 使い方の知恵と経験を増やし、
 ツール利用のノウハウの充実を図っていきたい
【使い方の情報交換サイトでの報告】
 Facebookグループ :『旅のことば』をみんなで使おう!
https://www.facebook.com/groups/244243222597370/
 イベント等も上記コミュニティのイベントとしても告知してください
DFJIの活動:さまざまな人たちと一緒に創
る・トライする
ガイドブック 書籍・ツール シンポジウム
ワークショップ セミナー
海外事例調査
DFJIの活動:「できる」の持ち寄りをする
ウェルフェアイノベーション
パターン
学生による国際交流
プロジェクト
RUN伴映像化
旅のことば
認知症アクション
ガイドブック
DFJS

Workshop for occupational science Seminar