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平面において,曲線c を C={(x,y)∈𝑅2|x2 + xy + y2 = 1}
で定まる楕円とする.また,平面上の点P = ( a , b) から曲線c までの距離d ( P , C )
を
d(P,C)=inf|𝑃𝑄|
Q∈C
と定義する.ただし, |P Q | は線分P Q の長さを表す.以下の問に答えよ.
(1 )曲線C の概形を”平面上に描け.
( 2 ) f ( x , y ) は𝑅2
で定義された連続関数とする. f ( x , y )を曲線C へ制限
した関 数は最小値をもつことを示せ.
( 3 ) d ( P , C ) = | P Q | となる点Q∈ C が存在し,そのとき線分P Q は曲線
C と 直交することを示せ.
(4)P=(3,l)のとき,Q=(1,0)においてd(P,C)=|PQ|となることを示せ.
平面において,曲線c を C={(x,y)∈𝑅2|x2 + xy + y2 = 1}
で定まる楕円とする.また,平面上の点P = ( a , b) から曲線c までの距離d ( P , C )
を
d(P,C)=inf|𝑃𝑄|
Q∈C
と定義する.ただし, |P Q | は線分P Q の長さを表す.以下の問に答えよ.
(1)曲線C の概形を平面上に描け.
全ての( x , y ) ∈C をπ/ 4 回転させた点を( s , t ) とする.このとき
s
t
=
𝑐𝑜𝑠π/ 4 −sinπ/ 4
sinπ/ 4 cosπ/ 4
𝑥
𝑦
=
1
2
𝑥−𝑦
𝑥+𝑦
𝑥
𝑦
=
1
2
𝑠 + 𝑡
−𝑠 + 𝑡
x2 + xy + y2 = 1⇆
1
2
𝑠2 +
3
2
t2 = 1
なので, C={(x,y)∈𝑅2
|x2
+ xy + y2
= 1} は楕円C={(x,y)∈𝑅2
|x2
+ 3y2
= 2}
をz 軸の正の方向に-π / 4 回転させたものであり概形は図のようになる。
平面において,曲線c を C={(x,y)∈𝑅2|x2 + xy + y2 = 1}
で定まる楕円とする.また,平面上の点P = ( a , b ) から曲線c までの距離d ( P ,
C ) を
d(P,C)=inf|𝑃𝑄|
Q∈C
と定義する.ただし, |P Q | は線分P Q の長さを表す.以下の問に答えよ.
( 2 ) f ( x , y ) は𝑅2
で定義された連続関数とする. f ( x , y )を曲線C へ制限
した関 数は最小値をもつことを示せ。
証明
⇆(𝑥 +
1
2
𝑦)2
+
3
4
𝑦2
= 1であり、𝜃 ∈ 0,2𝜋 に対して
x+
1
2
y=cosθ、
3
2
y=sinθ
x=cosθ-
1
3
sinθ、y=
2
3
sinθ
とすると、[0,2π)上の連続関数f(x,y)=g(θ)と書ける。ただし、(x,y)∈Cである。
この時、gは周期2πを持ち、閉区間[0,2π]で連続となるから最小値を持つ。
[斎藤毅]集合と位相p143参照。
よってf(x,y)をCへ制限した関数は最小値を持つ。
平面において,曲線c を C={(x,y)∈𝑅2|x2 + xy + y2 = 1}
で定まる楕円とする.また,平面上の点P = ( a , b ) から曲線c までの距離d ( P ,
C ) を
d(P,C)=inf|𝑃𝑄|
Q∈C
と定義する.ただし, |P Q | は線分P Q の長さを表す.以下の問に答えよ.
( 3 ) d ( P , C ) = | P Q | となる点Q∈ C が存在し,そのとき線分P Q は曲線
C と 直交することを示せ.P=(a,b)∈𝑅2を固定する。この時、
d(P,C)=inf|𝑃𝑄|
Q∈C
=infx=(a−cosθ−
1
3
sinθ)
2
+(𝑏 −
2
3
sinθ)
2
θ∈[0,2𝜋)
と書ける。
ここでg(θ)=(a−cosθ−
1
3
sinθ)
2
+(𝑏 −
2
3
sinθ)
2
とすると、g(θ)はC上連続
なので(2)から最小値を持つ。G(θ)を最小とするθをθ0とすると
g’(θ)=2(sin𝜃 +
1
3
𝑐𝑜𝑠𝜃)(a−cosθ−
1
3
sinθ) +2(−
2
3
cosθ) (𝑏 −
2
3
sinθ)
よりsin2θ0- 3cos2θ0-3asinθ0+ 3 (a-2b)cosθ0=0を満たす。
ところでC上の点Q=(cosθ0-sinθ0/ 3,2sinθ/ 3)におけるCの接ベクトルは
T(−sin𝜃0 −
1
3
𝑐𝑜𝑠𝜃0, −
2
3
cosθ0) (これはベクトルOQと接ベクトルが直行する、
つまり内積が0になることからわかる。)なので、ベクトルPQとこの接ベクト
ルの内席は
(a−cosθ−
1
3
sinθ) (−sin𝜃0 −
1
3
𝑐𝑜𝑠𝜃0)+
2
3
cosθ(𝑏 −
2
3
sinθ) =0になる。
よってPQとC直行する。
平面において,曲線c を C={(x,y)∈𝑅2|x2 + xy + y2 = 1}
で定まる楕円とする.また,平面上の点P = ( a , b ) から曲線c までの距離d ( P ,
C ) を
d(P,C)=inf|𝑃𝑄|
Q∈C
と定義する.ただし, |P Q | は線分P Q の長さを表す.以下の問に答えよ.
(4)P=(3,l)のとき,Q=(1,0)においてd(P,C)=|PQ|となることを示せ.
線分PQと曲線Cが直交する点で飲みd(P,Q)は最小となる。今、P=(3,1)であり、Q=(1,0)とすると
2点P,Qを結ぶベクトル及び点QでのCの接べくとるはそれぞれ(2,1),(-1/ 3, −2 3)となる。これ
らのベクトルの内席は0なので線分PQとCは直交する。明らかにd(PQ)はこの点で最小になり、
この時d(P,C)=|PQ|となる。
P

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  • 1. 平面において,曲線c を C={(x,y)∈𝑅2|x2 + xy + y2 = 1} で定まる楕円とする.また,平面上の点P = ( a , b) から曲線c までの距離d ( P , C ) を d(P,C)=inf|𝑃𝑄| Q∈C と定義する.ただし, |P Q | は線分P Q の長さを表す.以下の問に答えよ. (1 )曲線C の概形を”平面上に描け. ( 2 ) f ( x , y ) は𝑅2 で定義された連続関数とする. f ( x , y )を曲線C へ制限 した関 数は最小値をもつことを示せ. ( 3 ) d ( P , C ) = | P Q | となる点Q∈ C が存在し,そのとき線分P Q は曲線 C と 直交することを示せ. (4)P=(3,l)のとき,Q=(1,0)においてd(P,C)=|PQ|となることを示せ.
  • 2. 平面において,曲線c を C={(x,y)∈𝑅2|x2 + xy + y2 = 1} で定まる楕円とする.また,平面上の点P = ( a , b) から曲線c までの距離d ( P , C ) を d(P,C)=inf|𝑃𝑄| Q∈C と定義する.ただし, |P Q | は線分P Q の長さを表す.以下の問に答えよ. (1)曲線C の概形を平面上に描け. 全ての( x , y ) ∈C をπ/ 4 回転させた点を( s , t ) とする.このとき s t = 𝑐𝑜𝑠π/ 4 −sinπ/ 4 sinπ/ 4 cosπ/ 4 𝑥 𝑦 = 1 2 𝑥−𝑦 𝑥+𝑦 𝑥 𝑦 = 1 2 𝑠 + 𝑡 −𝑠 + 𝑡 x2 + xy + y2 = 1⇆ 1 2 𝑠2 + 3 2 t2 = 1 なので, C={(x,y)∈𝑅2 |x2 + xy + y2 = 1} は楕円C={(x,y)∈𝑅2 |x2 + 3y2 = 2} をz 軸の正の方向に-π / 4 回転させたものであり概形は図のようになる。
  • 3. 平面において,曲線c を C={(x,y)∈𝑅2|x2 + xy + y2 = 1} で定まる楕円とする.また,平面上の点P = ( a , b ) から曲線c までの距離d ( P , C ) を d(P,C)=inf|𝑃𝑄| Q∈C と定義する.ただし, |P Q | は線分P Q の長さを表す.以下の問に答えよ. ( 2 ) f ( x , y ) は𝑅2 で定義された連続関数とする. f ( x , y )を曲線C へ制限 した関 数は最小値をもつことを示せ。 証明 ⇆(𝑥 + 1 2 𝑦)2 + 3 4 𝑦2 = 1であり、𝜃 ∈ 0,2𝜋 に対して x+ 1 2 y=cosθ、 3 2 y=sinθ x=cosθ- 1 3 sinθ、y= 2 3 sinθ とすると、[0,2π)上の連続関数f(x,y)=g(θ)と書ける。ただし、(x,y)∈Cである。 この時、gは周期2πを持ち、閉区間[0,2π]で連続となるから最小値を持つ。 [斎藤毅]集合と位相p143参照。 よってf(x,y)をCへ制限した関数は最小値を持つ。
  • 4. 平面において,曲線c を C={(x,y)∈𝑅2|x2 + xy + y2 = 1} で定まる楕円とする.また,平面上の点P = ( a , b ) から曲線c までの距離d ( P , C ) を d(P,C)=inf|𝑃𝑄| Q∈C と定義する.ただし, |P Q | は線分P Q の長さを表す.以下の問に答えよ. ( 3 ) d ( P , C ) = | P Q | となる点Q∈ C が存在し,そのとき線分P Q は曲線 C と 直交することを示せ.P=(a,b)∈𝑅2を固定する。この時、 d(P,C)=inf|𝑃𝑄| Q∈C =infx=(a−cosθ− 1 3 sinθ) 2 +(𝑏 − 2 3 sinθ) 2 θ∈[0,2𝜋) と書ける。 ここでg(θ)=(a−cosθ− 1 3 sinθ) 2 +(𝑏 − 2 3 sinθ) 2 とすると、g(θ)はC上連続 なので(2)から最小値を持つ。G(θ)を最小とするθをθ0とすると g’(θ)=2(sin𝜃 + 1 3 𝑐𝑜𝑠𝜃)(a−cosθ− 1 3 sinθ) +2(− 2 3 cosθ) (𝑏 − 2 3 sinθ) よりsin2θ0- 3cos2θ0-3asinθ0+ 3 (a-2b)cosθ0=0を満たす。 ところでC上の点Q=(cosθ0-sinθ0/ 3,2sinθ/ 3)におけるCの接ベクトルは T(−sin𝜃0 − 1 3 𝑐𝑜𝑠𝜃0, − 2 3 cosθ0) (これはベクトルOQと接ベクトルが直行する、 つまり内積が0になることからわかる。)なので、ベクトルPQとこの接ベクト ルの内席は (a−cosθ− 1 3 sinθ) (−sin𝜃0 − 1 3 𝑐𝑜𝑠𝜃0)+ 2 3 cosθ(𝑏 − 2 3 sinθ) =0になる。 よってPQとC直行する。
  • 5. 平面において,曲線c を C={(x,y)∈𝑅2|x2 + xy + y2 = 1} で定まる楕円とする.また,平面上の点P = ( a , b ) から曲線c までの距離d ( P , C ) を d(P,C)=inf|𝑃𝑄| Q∈C と定義する.ただし, |P Q | は線分P Q の長さを表す.以下の問に答えよ. (4)P=(3,l)のとき,Q=(1,0)においてd(P,C)=|PQ|となることを示せ. 線分PQと曲線Cが直交する点で飲みd(P,Q)は最小となる。今、P=(3,1)であり、Q=(1,0)とすると 2点P,Qを結ぶベクトル及び点QでのCの接べくとるはそれぞれ(2,1),(-1/ 3, −2 3)となる。これ らのベクトルの内席は0なので線分PQとCは直交する。明らかにd(PQ)はこの点で最小になり、 この時d(P,C)=|PQ|となる。 P