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バレンタインデー
贈り物はシグナリング
1. バレンタインデーとは?
2. 贈り物はシグナリングになるのか?
3. モデル化
4. 完全ベイジアン均衡
5. 注意点
バレンタインデー(英: Valentine's Day)、または聖バレンタインデー(バレンタインデー)・セイントバレンタ
インデー(英: St. Valentine's Day)は、キリスト教圏の祝いで主に欧米で、毎年2月14日に行われるカップルが
愛を祝う日とされている。家族や親友などと祝う人もいる。
元々269年にローマ皇帝の迫害下で殉教した「聖ウァレンティヌス(テルニのバレンタイン)に由来する記念日」
だと、主に西方教会の広がる地域においてかつて伝えられていた。
この日は、キリスト教圏では一般的に恋人や家族など大切な人に贈り物をすることが、習わしとなっている。
非キリスト教圏である日本においては伝統的に「女性が男性にチョコレートを贈る日」とされてきた。一方それに
対して国内で批判や不満もあり、日本におけるバレンタインデーの様相も変わりつつある。
日本や中国大陸、台湾、韓国では、バレンタインデーに派生して「ホワイトデー(英: White Day)」が存在する。
出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』よりバレンタインデー
バレンタインデーとは?
非キリスト教圏である日本においては伝統的に「女性が男性にチョコレートを贈る日」とされてきた。一方それに
対して国内で批判や不満もあり、日本におけるバレンタインデーの様相も変わりつつある。
バレンタインデーにおけるチョコレート(贈り物)を渡す行為が意中の人に対する
「好意のシグナリング」として機能するのではないか?
ということが考えられる.
上記を検討するために, ゲーム的状況としてモデル化し完全ベイジアン均衡を検討する.
贈り物はシグナリングになるのか?
♡プレイヤー
登場人物はA, Bの二人であり, Aが贈る側, Bが受け取る側とする.
♡行動
AはBに対し「チョコレートを贈る」「贈らない」を選ぶ.
BはAに対して好意をもっており, チョコレートをもらった場合「気持ちを伝える」「気持ちを伝えない」を選ぶ.
♡タイプ(属性)
Aは2タイプ「Bに好意をもっている」「Bに好意をもっていない」を持っているものとする.
Aは自身のタイプは知っているが, Bは知らない.
ただし, 客観的に「Bに好意をもっている」確率は , 「Bに好意をもっていない」確率は とする.
♡利得
次のスライドで説明.
1
3
2
3
モデル化
モデル化
N
B
1
3
A
A
(V − t, t + a)
B
Aの利得 Bの利得
チョコレートを贈る
チョコレートを贈らない
2
3
好意をもつ
好意をもたない
(0, 0)
(0, 0)
チョコレートを贈る
チョコレートを贈らない
(−t, t)
(−t − H, t − a)
(−t, t)
気持ちを伝える
気持ちを伝えない
気持ちを伝えない
気持ちを伝える
モデル化
N
S
1
3
A
A
(V − t, t + a)
S
Aの利得 Bの利得
贈る
贈らない
2
3
好意をもつ
好意をもたない
(0, 0)
(0, 0)
(−t, t)
(−t − H, t − a)
(−t, t)
伝える
伝えない
伝えない
伝える
贈る
贈らない
B
B
モデル化
N
S
1
3
A
A
(V − t, t + a)
S
Aの利得 Bの利得
贈る
贈らない
2
3
好意をもつ
好意をもたない
(0, 0)
(0, 0)
(−t, t)
(−t − H, t − a)
(−t, t)
伝える
伝えない
伝えない
伝える
贈る
贈らない
:両思いだった嬉しい
V
:チョコレートコスト
t
:正の実数
V, H, a, t
V − t > 0
B
B
モデル化
N
S
1
3
A
A
(V − t, t + a)
S
Aの利得 Bの利得
贈る
贈らない
2
3
好意をもつ
好意をもたない
(0, 0)
(0, 0)
(−t, t)
(−t − H, t − a)
(−t, t)
伝える
伝えない
伝えない
伝える
贈る
贈らない
:両思いだった嬉しい
a
:チョコレート
t
B
B
:正の実数
V, H, a, t
V − t > 0
モデル化
N
S
1
3
A
A
(V − t, t + a)
S
Aの利得 Bの利得
贈る
贈らない
2
3
好意をもつ
好意をもたない
(0, 0)
(0, 0)
(−t, t)
(−t − H, t − a)
(−t, t)
伝える
伝えない
伝えない
伝える
贈る
贈らない
:両思いじゃなかった悲しい
−a
:嬉しくない
H
B
B
:正の実数
V, H, a, t
V − t > 0
モデル化
N
S
1
3
A
A
(V − t, t + a)
S
Aの利得 Bの利得
贈る
贈らない
2
3
好意をもつ
好意をもたない
(0, 0)
(0, 0)
(−t, t)
(−t − H, t − a)
(−t, t)
伝える
伝えない
伝えない
伝える
贈る
贈らない
B
B
:正の実数
V, H, a, t
V − t > 0
完全ベイジアン均衡
完全ベイジアン均衡 : 戦略の組 と信念の体系 の組 で,
が のもとで逐次合理的であり, が に整合的であるものを(弱)完全ベイジアン均衡という.
行動戦略の逐次合理性 : 展開形ゲーム において, 信念の体系 が与えられているとする.
このとき, 戦略の組 が, プレイヤー の情報集合 において以下を満たすとき,
は信念の体系 のもとで情報集合 において逐次合理的であるという.
信念の体系と整合性 : 展開形ゲーム において, 戦略の組 が与えられているとする.
このとき, 信念の体系 が, 任意のプレイヤー の任意の情報集合 において
であれば, すべての の点 について
となるとき, は戦略の組 において整合的であるという.
b μ (b, μ)
b μ μ b
Γ μ
b = (b1
, ⋯, bn
) i ui
l
b μ ui
l
Hi
(ui
l, μ, (bi,ui
l, b−i,ui
l)) ≥ Hi
(ui
l, μ, (b′

i,ui
l, b−i,ui
l)), ∀b′

i,ui
l ∈ Bi,ui
l
Γ b = (b1
, ⋯, bn
)
μ i ui
l
Prob(ui
l |b) > 0 ui
l x*
μ(x*) =
Prob(x*|b)
∑x∈ui
l
Prob(x|b)
μ b
行動戦略によって到達可能な
経路における合理性のみ考える
行動の最適性
行動と信念の整合性
完全ベイジアン均衡
N
S
1
3
A
A
(V − t, t + a)
S
Aの利得 Bの利得
贈る
贈らない
2
3
好意をもつ
好意をもたない
(0, 0)
(0, 0)
(−t, t)
(−t − H, t − a)
(−t, t)
伝える
伝えない
伝えない
伝える
贈る
贈らない
Bの利得最適行動を考える.
Bの情報集合における信念を とおく.
は確率分布であるから, .
「伝える」場合の期待利得は
「伝えない」場合の期待利得は
「伝える」が最適になるのは,
「伝えない」が最適になるのは,
μ
μ 0 ≤ μ ≤ 1
μ(t + a) + (1 − μ)(t − a) = t + 2μa − a
μt + (1 − μ)t = t
t + 2μa − a ≥ t ⇔ μ ≥
1
2
t + 2μa − a < t ⇔ μ <
1
2
B
B
μ
1 − μ
:正の実数
V, H, a, t
V − t > 0
完全ベイジアン均衡
N
S
1
3
A
A
(V − t, t + a)
S
Aの利得 Bの利得
贈る
贈らない
2
3
好意をもつ
好意をもたない
(0, 0)
(0, 0)
(−t, t)
(−t − H, t − a)
(−t, t)
伝える
伝えない
伝えない
伝える
贈る
贈らない
Aの行動と信念の整合性を考える.
Aの行動(純戦略)としては,
(好意をもつAの行動-好意をもたないAの行動)として
(贈らない-贈らない)
(贈らない-贈る)
(贈る-贈らない)
(贈る-贈る)
の4通りある.
B
B
μ
1 − μ
:正の実数
V, H, a, t
V − t > 0
完全ベイジアン均衡
N
S
1
3
A
A
(V − t, t + a)
S
Aの利得 Bの利得
贈る
贈らない
2
3
好意をもつ
好意をもたない
(0, 0)
(0, 0)
(−t, t)
(−t − H, t − a)
(−t, t)
伝える
伝えない
伝えない
伝える
贈る
贈らない
Aの行動と信念の整合性を考える.
(贈らない-贈らない)の場合,
任意の信念で整合的.
Bの行動として,
「伝える」が最適になるのは,
で整合的になるが,
Bが「伝える」を選ぶのであれば,
好意をもつAは「贈らない」より「贈る」を
選ぶことが最適となる.
ゆえに,
((贈らない-贈らない), 伝える)となる
完全ベイジアン均衡は存在しない.
μ ≥
1
2
B
B
μ
1 − μ
:正の実数
V, H, a, t
V − t > 0
完全ベイジアン均衡
N
S
1
3
A
A
(V − t, t + a)
S
Aの利得 Bの利得
贈る
贈らない
2
3
好意をもつ
好意をもたない
(0, 0)
(0, 0)
(−t, t)
(−t − H, t − a)
(−t, t)
伝える
伝えない
伝えない
伝える
贈る
贈らない
Aの行動と信念の整合性を考える.
(贈らない-贈らない)の場合,
任意の信念で整合的.
Bの行動として,
「伝えない」が最適になるのは,
で整合的になるが,
Bが「伝えない」を選ぶのであれば,
どちらのタイプのAも「贈らない」を選択す
るのが最適.
ゆえに,
((贈らない-贈らない), 伝えない, )
は完全ベイジアン均衡である.
μ <
1
2
0 ≤ μ <
1
2
B
B
μ
1 − μ
:正の実数
V, H, a, t
V − t > 0
完全ベイジアン均衡
N
S
1
3
A
A
(V − t, t + a)
S
Aの利得 Bの利得
贈る
贈らない
2
3
好意をもつ
好意をもたない
(0, 0)
(0, 0)
(−t, t)
(−t − H, t − a)
(−t, t)
伝える
伝えない
伝えない
伝える
贈る
贈らない
Aの行動と信念の整合性を考える.
(贈らない-贈る)の場合,
信念 が整合的.
Bの行動として, のため,
「伝えない」が最適になる.
Bが「伝えない」を選ぶのであれば,
好意をもたないAは「贈る」より「送らな
い」を選ぶことが最適となる.
ゆえに,
((贈らない-贈る), 伝えない)となる
完全ベイジアン均衡は存在しない.
μ =
0
2
3
= 0
μ <
1
2
B
B
0
1
:正の実数
V, H, a, t
V − t > 0
完全ベイジアン均衡
N
S
1
3
A
A
(V − t, t + a)
S
Aの利得 Bの利得
贈る
贈らない
2
3
好意をもつ
好意をもたない
(0, 0)
(0, 0)
(−t, t)
(−t − H, t − a)
(−t, t)
伝える
伝えない
伝えない
伝える
贈る
贈らない
Aの行動と信念の整合性を考える.
(贈る-贈らない)の場合,
信念 が整合的.
Bの行動として, のため,
「伝える」が最適になる.
Bが「伝える」を選ぶのであれば,
どちらのタイプのAも行動を変えるインセン
ティブはない.
ゆえに,
((贈る-贈らない), 伝える, )
は完全ベイジアン均衡である.
μ =
1
3
1
3
= 1
μ ≥
1
2
μ = 1
B
B
0
1
:正の実数
V, H, a, t
V − t > 0
完全ベイジアン均衡
N
S
1
3
A
A
(V − t, t + a)
S
Aの利得 Bの利得
贈る
贈らない
2
3
好意をもつ
好意をもたない
(0, 0)
(0, 0)
(−t, t)
(−t − H, t − a)
(−t, t)
伝える
伝えない
伝えない
伝える
贈る
贈らない
Aの行動と信念の整合性を考える.
(贈る-贈る)の場合,
信念 が整合的.
Bの行動として, のため,
「伝えない」が最適になる.
Bが「伝えない」を選ぶのであれば,
どちらのタイプのAも「贈る」より「贈らな
い」を選ぶことが最適となる.
ゆえに,
((贈る-贈る), 伝えない, )
は完全ベイジアン均衡はない.
μ =
1
3
1
3
+
2
3
=
1
3
μ <
1
2
μ =
1
3
B
B
2
3
1
3
:正の実数
V, H, a, t
V − t > 0
完全ベイジアン均衡
N
S
1
3
A
A
(V − t, t + a)
S
Aの利得 Bの利得
贈る
贈らない
2
3
好意をもつ
好意をもたない
(0, 0)
(0, 0)
(−t, t)
(−t − H, t − a)
(−t, t)
伝える
伝えない
伝えない
伝える
贈る
贈らない
完全ベイジアン均衡は(純戦略の範囲で)
以下の二つのパターンがある:
((贈らない-贈らない), 伝えない, )
((贈る-贈らない), 伝える, )
とくに, 後者のパターンから,
好意をもつAだけが贈ることになるので,
チョコレートを贈る行為が
自身の好意を伝えるシグナルとして機能して
いる.
0 ≤ μ <
1
2
μ = 1
B
B
0
1
:正の実数
V, H, a, t
V − t > 0
注意点
N
S
1
3
A
A
(V − t, t + a)
S
Aの利得 Bの利得
贈る
贈らない
2
3
好意をもつ
好意をもたない
(0, 0)
(0, 0)
(−t, t)
(−t − H, t − a)
(−t, t)
伝える
伝えない
伝えない
伝える
贈る
贈らない
B
B
2
3
1
3
:正の実数
V, H, a, t
V − t > 0
(1) あくまで, 今回のモデル設定において, チョコレートシグナリングがうまく機能することがわかるだけで,
客観的な分布(事前確率)や利得が異なれば別の均衡が存在しうることに注意されたい.
(2) 今回, 好意がある(1), なし(0)だけで考えていたが,
贈るものの「質」を考慮して, どれくらいの好意をもっているかを分析したり,
受け取り側も好意を考慮してみるなど, 様々なバリエーションが考えられる.
バレンタインデー:贈り物はシグナリング

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バレンタインデー:贈り物はシグナリング

  • 3. バレンタインデー(英: Valentine's Day)、または聖バレンタインデー(バレンタインデー)・セイントバレンタ インデー(英: St. Valentine's Day)は、キリスト教圏の祝いで主に欧米で、毎年2月14日に行われるカップルが 愛を祝う日とされている。家族や親友などと祝う人もいる。 元々269年にローマ皇帝の迫害下で殉教した「聖ウァレンティヌス(テルニのバレンタイン)に由来する記念日」 だと、主に西方教会の広がる地域においてかつて伝えられていた。 この日は、キリスト教圏では一般的に恋人や家族など大切な人に贈り物をすることが、習わしとなっている。 非キリスト教圏である日本においては伝統的に「女性が男性にチョコレートを贈る日」とされてきた。一方それに 対して国内で批判や不満もあり、日本におけるバレンタインデーの様相も変わりつつある。 日本や中国大陸、台湾、韓国では、バレンタインデーに派生して「ホワイトデー(英: White Day)」が存在する。 出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』よりバレンタインデー バレンタインデーとは?
  • 5. ♡プレイヤー 登場人物はA, Bの二人であり, Aが贈る側, Bが受け取る側とする. ♡行動 AはBに対し「チョコレートを贈る」「贈らない」を選ぶ. BはAに対して好意をもっており, チョコレートをもらった場合「気持ちを伝える」「気持ちを伝えない」を選ぶ. ♡タイプ(属性) Aは2タイプ「Bに好意をもっている」「Bに好意をもっていない」を持っているものとする. Aは自身のタイプは知っているが, Bは知らない. ただし, 客観的に「Bに好意をもっている」確率は , 「Bに好意をもっていない」確率は とする. ♡利得 次のスライドで説明. 1 3 2 3 モデル化
  • 6. モデル化 N B 1 3 A A (V − t, t + a) B Aの利得 Bの利得 チョコレートを贈る チョコレートを贈らない 2 3 好意をもつ 好意をもたない (0, 0) (0, 0) チョコレートを贈る チョコレートを贈らない (−t, t) (−t − H, t − a) (−t, t) 気持ちを伝える 気持ちを伝えない 気持ちを伝えない 気持ちを伝える
  • 7. モデル化 N S 1 3 A A (V − t, t + a) S Aの利得 Bの利得 贈る 贈らない 2 3 好意をもつ 好意をもたない (0, 0) (0, 0) (−t, t) (−t − H, t − a) (−t, t) 伝える 伝えない 伝えない 伝える 贈る 贈らない B B
  • 8. モデル化 N S 1 3 A A (V − t, t + a) S Aの利得 Bの利得 贈る 贈らない 2 3 好意をもつ 好意をもたない (0, 0) (0, 0) (−t, t) (−t − H, t − a) (−t, t) 伝える 伝えない 伝えない 伝える 贈る 贈らない :両思いだった嬉しい V :チョコレートコスト t :正の実数 V, H, a, t V − t > 0 B B
  • 9. モデル化 N S 1 3 A A (V − t, t + a) S Aの利得 Bの利得 贈る 贈らない 2 3 好意をもつ 好意をもたない (0, 0) (0, 0) (−t, t) (−t − H, t − a) (−t, t) 伝える 伝えない 伝えない 伝える 贈る 贈らない :両思いだった嬉しい a :チョコレート t B B :正の実数 V, H, a, t V − t > 0
  • 10. モデル化 N S 1 3 A A (V − t, t + a) S Aの利得 Bの利得 贈る 贈らない 2 3 好意をもつ 好意をもたない (0, 0) (0, 0) (−t, t) (−t − H, t − a) (−t, t) 伝える 伝えない 伝えない 伝える 贈る 贈らない :両思いじゃなかった悲しい −a :嬉しくない H B B :正の実数 V, H, a, t V − t > 0
  • 11. モデル化 N S 1 3 A A (V − t, t + a) S Aの利得 Bの利得 贈る 贈らない 2 3 好意をもつ 好意をもたない (0, 0) (0, 0) (−t, t) (−t − H, t − a) (−t, t) 伝える 伝えない 伝えない 伝える 贈る 贈らない B B :正の実数 V, H, a, t V − t > 0
  • 12. 完全ベイジアン均衡 完全ベイジアン均衡 : 戦略の組 と信念の体系 の組 で, が のもとで逐次合理的であり, が に整合的であるものを(弱)完全ベイジアン均衡という. 行動戦略の逐次合理性 : 展開形ゲーム において, 信念の体系 が与えられているとする. このとき, 戦略の組 が, プレイヤー の情報集合 において以下を満たすとき, は信念の体系 のもとで情報集合 において逐次合理的であるという. 信念の体系と整合性 : 展開形ゲーム において, 戦略の組 が与えられているとする. このとき, 信念の体系 が, 任意のプレイヤー の任意の情報集合 において であれば, すべての の点 について となるとき, は戦略の組 において整合的であるという. b μ (b, μ) b μ μ b Γ μ b = (b1 , ⋯, bn ) i ui l b μ ui l Hi (ui l, μ, (bi,ui l, b−i,ui l)) ≥ Hi (ui l, μ, (b′  i,ui l, b−i,ui l)), ∀b′  i,ui l ∈ Bi,ui l Γ b = (b1 , ⋯, bn ) μ i ui l Prob(ui l |b) > 0 ui l x* μ(x*) = Prob(x*|b) ∑x∈ui l Prob(x|b) μ b 行動戦略によって到達可能な 経路における合理性のみ考える 行動の最適性 行動と信念の整合性
  • 13. 完全ベイジアン均衡 N S 1 3 A A (V − t, t + a) S Aの利得 Bの利得 贈る 贈らない 2 3 好意をもつ 好意をもたない (0, 0) (0, 0) (−t, t) (−t − H, t − a) (−t, t) 伝える 伝えない 伝えない 伝える 贈る 贈らない Bの利得最適行動を考える. Bの情報集合における信念を とおく. は確率分布であるから, . 「伝える」場合の期待利得は 「伝えない」場合の期待利得は 「伝える」が最適になるのは, 「伝えない」が最適になるのは, μ μ 0 ≤ μ ≤ 1 μ(t + a) + (1 − μ)(t − a) = t + 2μa − a μt + (1 − μ)t = t t + 2μa − a ≥ t ⇔ μ ≥ 1 2 t + 2μa − a < t ⇔ μ < 1 2 B B μ 1 − μ :正の実数 V, H, a, t V − t > 0
  • 14. 完全ベイジアン均衡 N S 1 3 A A (V − t, t + a) S Aの利得 Bの利得 贈る 贈らない 2 3 好意をもつ 好意をもたない (0, 0) (0, 0) (−t, t) (−t − H, t − a) (−t, t) 伝える 伝えない 伝えない 伝える 贈る 贈らない Aの行動と信念の整合性を考える. Aの行動(純戦略)としては, (好意をもつAの行動-好意をもたないAの行動)として (贈らない-贈らない) (贈らない-贈る) (贈る-贈らない) (贈る-贈る) の4通りある. B B μ 1 − μ :正の実数 V, H, a, t V − t > 0
  • 15. 完全ベイジアン均衡 N S 1 3 A A (V − t, t + a) S Aの利得 Bの利得 贈る 贈らない 2 3 好意をもつ 好意をもたない (0, 0) (0, 0) (−t, t) (−t − H, t − a) (−t, t) 伝える 伝えない 伝えない 伝える 贈る 贈らない Aの行動と信念の整合性を考える. (贈らない-贈らない)の場合, 任意の信念で整合的. Bの行動として, 「伝える」が最適になるのは, で整合的になるが, Bが「伝える」を選ぶのであれば, 好意をもつAは「贈らない」より「贈る」を 選ぶことが最適となる. ゆえに, ((贈らない-贈らない), 伝える)となる 完全ベイジアン均衡は存在しない. μ ≥ 1 2 B B μ 1 − μ :正の実数 V, H, a, t V − t > 0
  • 16. 完全ベイジアン均衡 N S 1 3 A A (V − t, t + a) S Aの利得 Bの利得 贈る 贈らない 2 3 好意をもつ 好意をもたない (0, 0) (0, 0) (−t, t) (−t − H, t − a) (−t, t) 伝える 伝えない 伝えない 伝える 贈る 贈らない Aの行動と信念の整合性を考える. (贈らない-贈らない)の場合, 任意の信念で整合的. Bの行動として, 「伝えない」が最適になるのは, で整合的になるが, Bが「伝えない」を選ぶのであれば, どちらのタイプのAも「贈らない」を選択す るのが最適. ゆえに, ((贈らない-贈らない), 伝えない, ) は完全ベイジアン均衡である. μ < 1 2 0 ≤ μ < 1 2 B B μ 1 − μ :正の実数 V, H, a, t V − t > 0
  • 17. 完全ベイジアン均衡 N S 1 3 A A (V − t, t + a) S Aの利得 Bの利得 贈る 贈らない 2 3 好意をもつ 好意をもたない (0, 0) (0, 0) (−t, t) (−t − H, t − a) (−t, t) 伝える 伝えない 伝えない 伝える 贈る 贈らない Aの行動と信念の整合性を考える. (贈らない-贈る)の場合, 信念 が整合的. Bの行動として, のため, 「伝えない」が最適になる. Bが「伝えない」を選ぶのであれば, 好意をもたないAは「贈る」より「送らな い」を選ぶことが最適となる. ゆえに, ((贈らない-贈る), 伝えない)となる 完全ベイジアン均衡は存在しない. μ = 0 2 3 = 0 μ < 1 2 B B 0 1 :正の実数 V, H, a, t V − t > 0
  • 18. 完全ベイジアン均衡 N S 1 3 A A (V − t, t + a) S Aの利得 Bの利得 贈る 贈らない 2 3 好意をもつ 好意をもたない (0, 0) (0, 0) (−t, t) (−t − H, t − a) (−t, t) 伝える 伝えない 伝えない 伝える 贈る 贈らない Aの行動と信念の整合性を考える. (贈る-贈らない)の場合, 信念 が整合的. Bの行動として, のため, 「伝える」が最適になる. Bが「伝える」を選ぶのであれば, どちらのタイプのAも行動を変えるインセン ティブはない. ゆえに, ((贈る-贈らない), 伝える, ) は完全ベイジアン均衡である. μ = 1 3 1 3 = 1 μ ≥ 1 2 μ = 1 B B 0 1 :正の実数 V, H, a, t V − t > 0
  • 19. 完全ベイジアン均衡 N S 1 3 A A (V − t, t + a) S Aの利得 Bの利得 贈る 贈らない 2 3 好意をもつ 好意をもたない (0, 0) (0, 0) (−t, t) (−t − H, t − a) (−t, t) 伝える 伝えない 伝えない 伝える 贈る 贈らない Aの行動と信念の整合性を考える. (贈る-贈る)の場合, 信念 が整合的. Bの行動として, のため, 「伝えない」が最適になる. Bが「伝えない」を選ぶのであれば, どちらのタイプのAも「贈る」より「贈らな い」を選ぶことが最適となる. ゆえに, ((贈る-贈る), 伝えない, ) は完全ベイジアン均衡はない. μ = 1 3 1 3 + 2 3 = 1 3 μ < 1 2 μ = 1 3 B B 2 3 1 3 :正の実数 V, H, a, t V − t > 0
  • 20. 完全ベイジアン均衡 N S 1 3 A A (V − t, t + a) S Aの利得 Bの利得 贈る 贈らない 2 3 好意をもつ 好意をもたない (0, 0) (0, 0) (−t, t) (−t − H, t − a) (−t, t) 伝える 伝えない 伝えない 伝える 贈る 贈らない 完全ベイジアン均衡は(純戦略の範囲で) 以下の二つのパターンがある: ((贈らない-贈らない), 伝えない, ) ((贈る-贈らない), 伝える, ) とくに, 後者のパターンから, 好意をもつAだけが贈ることになるので, チョコレートを贈る行為が 自身の好意を伝えるシグナルとして機能して いる. 0 ≤ μ < 1 2 μ = 1 B B 0 1 :正の実数 V, H, a, t V − t > 0
  • 21. 注意点 N S 1 3 A A (V − t, t + a) S Aの利得 Bの利得 贈る 贈らない 2 3 好意をもつ 好意をもたない (0, 0) (0, 0) (−t, t) (−t − H, t − a) (−t, t) 伝える 伝えない 伝えない 伝える 贈る 贈らない B B 2 3 1 3 :正の実数 V, H, a, t V − t > 0 (1) あくまで, 今回のモデル設定において, チョコレートシグナリングがうまく機能することがわかるだけで, 客観的な分布(事前確率)や利得が異なれば別の均衡が存在しうることに注意されたい. (2) 今回, 好意がある(1), なし(0)だけで考えていたが, 贈るものの「質」を考慮して, どれくらいの好意をもっているかを分析したり, 受け取り側も好意を考慮してみるなど, 様々なバリエーションが考えられる.