テーマ：ネット通販における新しい本の帯のかたちを創造する

1. オンライン書店における
新しい帯のかたちの提案
情報文化学部 社会システム情報学科 メディア社会系
秋庭研究室 池田 萌

2. 「 帯 」
↑ ともにBookLive!より →
現在のオンライン書店は、
帯を活かせていないのでは？

3. オンライン書店は、読者と本との“偶然の出会い”を生み出しにくい
偶然の出会いを生み出せるような、新しい帯のかたちを提案する
●帯の役割・利点とは何か？
●帯を帯たらしめているものは何か？
“検索” ・・・オンラインショッピングの必須プロセス
電子書籍時代の書店の役割は、
「本と読者の出会いの場」となることだ。

4. 発表のながれ
これまでの研究成果
1. 形状
2. コピー
最終目標に向けて
3. まとめ
4. 今後の展望

5. 1. 形状
華やかさや特別感を出す
●ギフト・御進物
本の帯は、
「選ばれている」
「面白いに違いない」という
印象を与えるのでは？
差別化

6. 三段階の情報が実現
1. 形状
本の帯は、裏に“続いている”ことが明白
……チラ見せの効果
●おいしい牛乳のパッケージデザイン
三段階の情報
①遠くから見てわかる
─ 商品名と色
②近づいてわかる
─ うっすらとしたグラフィック
③手に取ってわかる
─ はっきりとしたグラフィック

7. 2. コピー
↑
東
京
創
元
社
←
文
藝
春
秋
スコーグソー城を買い取った弁護士が、城で殺害さ
れた。捜査線上に浮かんだのは、長年所有してきた
領地を売る羽目になった伯爵一家。
奇怪な事件に女性刑事モーリンが挑む。
本格ミステリ大賞受賞、究極の密室ミステリ！
消え失せた射殺犯、密室から落ちてきた死体、
警察監視下で起きた二重殺人。
密室の謎を華麗に解く名探偵登場。
これぞ本格ミステリ！

8. 2. コピー
分析ツール：Khcoder
対象：小説50作品の帯コピー
↑ 帯コピーにおける品詞使用割合
●品詞の使用割合
カタログチラシのキャッチコピー
名詞：35.6％
助詞：24.5％
記号：15.1％
動詞: 12.3％
助動詞: 6.0％
形容詞: 2.8％
副詞: 1.9％
その他: 1.8％
「セリフ」
『作品名』
参考：萩原将文
「キャッチコピーの言語工学および感性工学的
解析と自動生成システム構築に関する研究」

9. 2. コピー
●頻出語
分析ツール：Khcoder
対象：ミステリー小説28作品の帯コピー
↑ 帯コピーにおける頻出語
抽出語 出現回数
ミステリ 17 美しい 3 深い 2 不可能 2 作中の人物
事件 5 必至 3 真実 2 復讐 2 説明
女 5 文庫 3 人 2 目 2 売り文句
傑作 4 話題 3 人間 2 誘拐 2 ミステリー特有
衝撃 4 トリック 2 推薦 2 涙腺 2
長編 4 一気 2 贈る 2 罠 2
読む 4 運命 2 男 2 騙す 2
描く 4 解説 2 知る 2
ベスト１ 3 殺す 2 超絶 2
ラスト 3 思う 2 辻村 2
街 3 死ぬ 2 導く 2
止まる 3 出会い 2 犯罪 2
少女 3 小説 2 犯人 2
待望 3 心 2 美術 2
恋愛小説10作品について

10. 2. コピー
●帯コピーの特徴
・ 記号が多用されている
インパクトを与える“！”や“？”に加えて、特にセリフの「」、作品名の『』が特徴的
・ “ミステリー”や“長編”のような概要説明が書かれている
・ “傑作”や“一気読み必至”などの売り文句が含まれる
・ 見る人に語りかける「あなた」という言葉がみられる

11. 3. まとめ
“ 帯 ”
ビジュアル的な
差別化
好奇心を煽る
チラ見せ
端的かつインパクトある
テキスト情報

12. 4. 今後の展望
・ 以上の特徴・利点をあわせ持つ、
オンライン書店における新しい帯のかたちを考える

13. ＜参考文献＞
・牛口順二（2011）「書店からみた電子書籍流通の現状と課題」
（ http://www.janul.jp/j/operations/symposia/2011/11sympo_ushigutiR.pdf 2016/1/15アクセス）
・萩原将文（2011）「キャッチコピーの言語工学および感性工学的解析と自動生成システム構築に関する研究」
（ http://www.yhmf.jp/pdf/activity/aid/45_05.pdf 2016/1/15アクセス）
・幅野裕貴、浦谷則好（2014）「あらすじとレビューを用いた映画のキャッチコピー作成支援手法の提案」
（ http://www.anlp.jp/proceedings/annual_meeting/2014/pdf_dir/P7-16.pdf 2016/1/15アクセス）
・佐藤卓（2003）『デザインの解剖④＝明治乳業・おいしい牛乳』美術出版社
・鈴木一誌（2002）『ページと力』青土社
・・BookLive!（http://booklive.jp/）
・東京創元社（http://www.tsogen.co.jp/np/index.html）
・文藝春秋（http://www.bunshun.co.jp/）