SlideShare a Scribd company logo
Cloud Security Alliance
Health Information Management WG
Seattle, WA, USA
医療におけるブロックチェーン利用
(2021年11月22日)
2
3
4
5
6
AGENDA
1. 米国医薬品サプライチェーン安全保障法(DSCSA)に関連する
ブロックチェーン/分散台帳技術の取組事例
2. CSA Blockchain WG「ブロックチェーン/分散台帳技術
ワーキンググループ用語集」(2017年12月15日発行
3. CSA IoT WG/Blockchain WG
「IoT セキュリティのためのブロックチェーン技術の活用」
(2018年2月13日発行)
4. CSA Health Information Management WG
「医療におけるブロックチェーン利用」
(2021年8月10日発行)
5. Q&A/ディスカッション
8
1. 米国医薬品サプライチェーン安全保障法(DSCSA)に関連する
ブロックチェーン/分散台帳技術の取組事例
• 医薬品サプライチェーン安全保障法(DSCSA)(2013年11月27日制定)
 偽造医薬品対策を目的として、医療用医薬品に商品コード、ロット番号、
有効期限、ランダム番号を含む2次元バーコードを表示する
 取引情報(TI):製品名、規格用量、商品コード、ロット番号、取引日、取引に
関わった両者の名称と住所など
 取引履歴(TH):製造業者から現在までの各取引情報の記録(紙または電子
媒体)
 取引明細(TS): 所有権を譲渡する事業主体の記述(例.DSCSAで認証
された事業体であること、製品を認証済事業主体より受領したことなど)
 医薬品製造業者から、再包装業者、卸売業者/サードパーティロジスティ
クス(3PL)プロバイダー、医療機関・薬局に至るまでのサプライチェーンの
各段階で、トレーサビリティを電子的に管理する
 2013年までに電子的に追跡可能な医薬品サプライチェーンシステムの導入
を義務化の予定
9
• 米国食品医薬品局(FDA) 「医薬品サプリチェーン安全保障法に基づく
パイロットプロジェクト提案」(2016年2月16日)
 DSCSAに基づく電子的で
相互運用性のあるシステムの
開発を支援
 ブロックチェーン/分散台帳
技術を利用したプロジェクト:
• IBM/KPMG/メルク/
ウォルマート
• IDLogiq
• MediLedger
• TraceLink
• UCLA
出典: Food and Drug Administration (FDA) 「DSCSA
Pilot Project Program」(2019年5月22日)
(https://www.fda.gov/drugs/drug-supply-chain-
security-act-dscsa/dscsa-pilot-project-program)を基に
ヘルスケアクラウド研究会作成
10
• UCLAヘルス/LedgerDomain 「ラストマイル:ブロックチェーン技術を
介したDSCSAソリューション:BRUINchainによるラストマイルでの医薬品
トレーシング、追跡、証明」(2020年3月12日) (https://doi.org/10.30953/bhty.v3.134)
 UCLAとそのパートナー企業であるLedgerDomainが、商業汎用
(COTS)技術のみにより運用される処方者向け医薬品サプライチェーン
安全保障法(DSCSA)の主要な目的を満たすブロックチェーンベースの
システムとして「BRUINchain」を構築
 相互運用性のあるサプライ
チェーンシステムの論理的
コンポーネント
• リスク管理プレーン
• コントロール・プレーン
• トランザクション・プレーン
出典:William Chien et al.「The Last Mile: DSCSA
Solution Through Blockchain Technology: Drug
Tracking, Tracing, and Verification at the Last Mile of
the Pharmaceutical Supply Chain with BRUINchain」
(2020年3月12日)
(https://doi.org/10.30953/bhty.v3.134)
11
 BRUINchain:Hyperledger Fabricをベースとするスマート
コントラクト・アプリケーション・インフラストラクチャの全体像
出典:William Chien et al.「The Last Mile: DSCSA Solution Through Blockchain Technology: Drug Tracking, Tracing, and
Verification at the Last Mile of the Pharmaceutical Supply Chain with BRUINchain」(2020年3月12日)
(https://doi.org/10.30953/bhty.v3.134)
12
 BRUINchain:ブロックチェーン実証試験の構築プロセス
出典:William Chien et al.「The Last Mile: DSCSA Solution Through Blockchain Technology: Drug Tracking, Tracing, and
Verification at the Last Mile of the Pharmaceutical Supply Chain with BRUINchain」(2020年3月12日)
(https://doi.org/10.30953/bhty.v3.134)
13
 (参考1)IBM「モデルナとIBMがCOVID-19ワクチンのサプライチェーン
および輸送データの共有における連携を計画へ」(2021年3月4日)
• 目的:政府機関や医療機関、ライフサイエンス組織、個人の間におけるセキュアな
情報共有を加速させる技術手法を特定し、ワクチンプログラムの信頼性を向上させ、
ワクチン接種比率を高めることによって、地域感染を抑制する
• エンドツーエンドのトレーサ
ビリティを提供するワクチン
管理
• ブロックチェーン技術上に
構築されたデジタルヘルス
パス
出典:IBM 「Moderna and IBM Plan to Collaborate on COVID-19 Vaccine Supply Chain and Distribution Data Sharing」(2021
年3月4日) (https://newsroom.ibm.com/2021-03-04-Moderna-and-IBM-Plan-to-Collaborate-on-COVID-19-Vaccine-Supply-
Chain-and-Distribution-Data-Sharing)
14
 (参考2)FedEx Corp.「FedExエクスプレスが2021年アジア・太平洋
ワクチン・エクセレンスアワードのワクチン向けベスト3PLとして選定される」
(2021年11月18日)
• FedExは、2020年12月より、
ファイザーおよびモデルナ製
COVID-19ワクチンのコールド
チェーン物流を受託
• FedExのアジア太平洋地域に
おけるハブ:
 関西国際空港(日本)
 広州白雲国際空港(中国)
 チャンギ国際空港
(シンガポール)
出典:FedEx Corp. 「FedEx Express Named Asia’s Best Third-Party Logistics (3PLs) For Vaccines At The Asia Pacific Vaccine
Excellence Awards 2021」(2021年11月18日) (https://newsroom.fedex.com/newsroom/fedex-express-named-asias-best-
third-party-logistics-3pls-for-vaccines-at-the-asia-pacific-vaccine-excellence-awards-2021/)
15
2. Cloud Security Alliance「ブロックチェーン/分散
台帳技術ワーキンググループ用語集」(2017年12月15日発行)
 ブロックチェーン業界で利用される共通の用語およびその他の情報を整理
出典:Cloud Security Alliance Blockchain/Distributed Ledger Technology WG
「Blockchain/Distributed Ledger Working Group Glossary」(2017年12月15日)
16
3. Cloud Security Alliance「IoTセキュリティのための
ブロックチェーン技術の活用」(2018年2月13日発行)
 ブロックチェーン技術概要
• トランザクションの送信とブロックチェーンの構築
• スマートコントラクト
• オフチェーンストレージソリューション
• 配備オプション
 ブロックチェーン技術に基づくIoTアーキテクチャ
• コミュニケーションモデル
• 相互運用性を高めるための充実したエコシステム
• 複数のブロックチェーンサービスの同居
• ブロックチェーン技術に基づいた
IoTアーキテクチャのパターン
 IoTセキュリティに向けたブロックチェーン技術の選択
 結論 出典:Cloud Security Alliance IoT WG, Blockchain/Distributed Ledger Technology WG
「Using Blockchain Technology to Secure the Internet of Things」(2018年2月13日)
17
 ブロックチェーン技術概要
• (1) 自律ノードのネットワーク:独立した
ノードは、自律的に正当なトランザクション
を生成し、分散台帳に登録する
• (2) 取引の台帳:データベースを構成する
各ブロックには、有効なトランザクションのリ
スト、タイムスタンプ、および現在のブロック
と前のブロックをリンクする情報が含まれて
おり、各ブロックの先行ブロックへのリンクを
連鎖すると、台帳が作成される
• (3) 分散データベース:新しいトランザク
ションが追加されると台帳が作成され、シス
テムのノード間で利用可能になる(ネット
ワーク上のすべてのノードは、それぞれデータ
ベースのコピーを持ち、すべてのトランザク
ションの履歴にアクセスできる)
出典:Cloud Security Alliance IoT WG,
Blockchain/Distributed Ledger Technology WG
「Using Blockchain Technology to Secure the
Internet of Things」(2018年2月13日)
18
• トランザクションの送信とブロックチェーンの構築
• 1. 新しいトランザクションがすべてのノードにブロードキャストされる。
• 2. 各ノードは、新しいトランザクションをブロックに取り込む。
• 3. 各ノードは、そのブロックのコンセンサスアルゴリズムで動作する(一般に、
この処理はノード処理と消費電力の面で高くつく)。
• 4. ノードがコンセンサスアルゴリズム処理を完了すると、ノードはブロックと処
理結果をすべてのノードにブロードキャストし、この作業の報酬を受け取る。
(Bitcoinの場合、報酬はBitcoinマイナーによって処理され、受け取られ
た取引手数料である。)
• 5. ノードは、その中のすべてのトランザクションが妥当な場合にのみブロック
を受け入れる。
• 6. ノードは、受け入れられたブロックのハッシュを前のハッシュとして使用して、
チェーン内の次のブロックの作成に取り組み、ブロックの受け入れを行う。
出典:Cloud Security Alliance IoT WG, Blockchain/Distributed Ledger Technology WG
「Using Blockchain Technology to Secure the Internet of Things」(2018年2月13日)
19
• スマートコントラクト
• スマートコントラクトは台帳にある自己実行コードであり、これを使用して、
2人の当事者が取引を行う
• IoTの環境では、デバイスはブロックチェーン上のコントラクトアドレスに基
づいてスマートコントラクトとやり取りをするように事前設定できる
• スマートコントラクトを利用するIoTシステムの実装者は、誤った使い方の
可能性を考慮した処理をコントラクト上で実装する必要がある
• スマートコントラクト利用時のセキュリティに関する考慮事項
 未完了トランザクションを、そのトランザクションの発行者以外が
再実行するという競合状態を回避する必要性
 コントラクトの送信者と受信者の間で再帰呼び出しになっていない
ことを検証する
 スマートコントラクトの利用を、許可されたデバイスに限定する
20
• オフチェーンストレージソリューション
 ブロックチェーンがトランザクションとしてハッシュを記録している一方で、
生成したデータの保存に使えるオフチェーンストレージソリューションを
立ち上げる必要がある
• 配備オプション
 非許可型(パブリック型):すべてのノードはトランザクションの読み取りや
発行が可能であり、さらにコンセンサスプロセスに参加することもできる
 コンソーシアム型(例:部分許可型):事前に定義されたノードのみコン
センサスプロセスに参加出きる
 許可(プライベート)型:コンセンサスメカニズムとは関係なく、信頼された
組織のみが、ブロックチェーンに向けてトランザクションが発行可能である
21
 ブロックチェーン技術に基づくIoTアーキテクチャ
• コミュニケーションモデル(1)
 IoTトランザクションノード:
基本的機能
• 自律的調整(例えば、
コンセンサスやP2P
メッセージング)を含む
自立型IoTデバイスネット
ワーク
• IoTデバイスが暗号機能を
実行するトランザクションを
作成できるトランザクションの
台帳
• IoTデバイスに台帳の最新
バージョンがある分散データベース
出典:Cloud Security Alliance IoT WG,
Blockchain/Distributed Ledger Technology WG
「Using Blockchain Technology to Secure the Internet
of Things」(2018年2月13日)
22
• コミュニケーションモデル(2)
 クラウド対応のIoTブロックチェーンネットワーク:
• トランザクションノードとマイニングノードが、クラウドとオンプレミス
の両方に配置される
• 限られたハードウェアリソースを
持つIoTデバイスは、ブロック
チェーンクライアントとして機能する
• IoTデバイスは、ブロックチェーン
サービスで処理されるために
トランザクションノードに中継
されたデータを収集するか、
クラウド内で動作するブロック
チェーンノードを指定することに
よってスマートコントラクト
トランザクションに参加する
出典:Cloud Security Alliance IoT WG,
Blockchain/Distributed Ledger Technology WG
「Using Blockchain Technology to Secure the Internet
of Things」(2018年2月13日)
23
• 相互運用性を高めるための充実したエコシステム
• サービスプロバイダー:IoTとブロックチェーンサービスのクライアントお
よびサービス間の通信を簡素化するAPI機能を提供することにより、異
なるブロックチェーンサービスと通信するIoTの開発が可能になる。
• ソリューションプロバイダー:プライベートブロックチェーンサービスを迅
速に構築するために、トランザクションノード上で動作するフレームワー
クを提供し、他のブロックチェーンサービスと連携する機能も提供する
• 複数のブロックチェーンサービスの同居
• 各ブロックチェーンサービスは補完的な機能を
果たす
• 各ブロックチェーンサービスは、ネイティブに、
またはサードパーティが提供するAPIを使用
して、結合することができる
出典:Cloud Security Alliance IoT WG, Blockchain/Distributed Ledger Technology WG
「Using Blockchain Technology to Secure the Internet of Things」(2018年2月13日)
24
• ブロックチェーン技術に基づいたIoTアーキテクチャのパターン
1. 法人専用サービス:
• トランザクションノードは、クラウドに
ホスティングされた法人のコンピューター
またはサーバーである
• IoTブロックチェーンクライアントは企業
エリア内に配備されたセンサーとスマート
デバイスである
2. 消費者向けスマートホームサービス:
• トランザクションノードは、パソコンと
その他のデバイス、またはクラウド
サービスである
• IoTブロックチェーンクライアントは、
冷蔵庫、温度センサー、セキュリティ
カメラといったスマートデバイスである
出典:Cloud Security Alliance IoT WG, Blockchain/Distributed Ledger Technology WG
「Using Blockchain Technology to Secure the Internet of Things」(2018年2月13日)
25
• IoTセキュリティに向けたブロックチェーン技術の選択
1. スケーラブルなIoTの検出
2. 信頼できる通信(トラステッド
コミュニケーション)
3. 半自動型M2M
(Machine-to-Machine)操作
4. IoTの構成と更新
5. セキュアなファームウェア
イメージの配布と更新
出典:Cloud Security Alliance IoT WG, Blockchain/Distributed Ledger Technology WG
「Using Blockchain Technology to Secure the Internet of Things」(2018年2月13日)
26
4. CSA Health Information Management WG
「医療におけるブロックチェーン利用」(2021年8月10日発行)
• 対象=ブロックチェーンを利用する医療機関
 イントロダクション
 ブロックチェーン
 全般
 研究
 サプライチェーン
 財務管理
 施設・エネルギー管理
 遠隔医療
 患者管理
 医療のケースにおけるブロックチェーン
 ディスカッション
 結論
出典:CSA Health Information Management WG「The Use of
Blockchain in Healthcare」(2021年8月)
27
• イントロダクション
 遠隔医療向けブロックチェーン技術の主要機能
出典:CSA Health Information Management WG「The Use of
Blockchain in Healthcare」(2021年8月)
機能 概要
分散化 ・電子健康記録(EHR)が、複数の場所で、保存、アクセス、管理される
・ネットワークが、多くの主体によってコントロールされる
・コンセンサスプロトコルが、ネットワークを統治する
不変性 ・患者の電子健康記録(EHR)や個人健康記録(PHR)が変更できない
・非対称鍵暗号やコンセンサスプロトコルが医療健康記録の不変性を保証する
透明性 ・透明性が、患者中心の共有データのコントロールと、情報ユーザーによる疑わしい行為に関す
る問い合わせを促進する
オープンソース・アクセス ・患者が、遠隔診療の予約をする前に、医師のプロファイルにアクセスできる
・規則正しい法令遵守の運用を保証するために、記録が保護される
監査可能性 ・医薬品管理当局が、医薬品の来歴を追跡できる
・規則正しい法令遵守の運用を保証するために、記録が保護される
匿名性 ・遠隔医療参加者のアイデンティティを匿名化する
・データや転送がセキュア化される
28
• ブロックチェーン
 分散台帳技術(DLT):
• 修正や複製ができないような、分散型のセキュアな形態で取引(Transaction)を
記録する
• 一覧の複数の複製が存在し、情報のなりすましが極めて困難になっている
 ブロックチェーン:
• “1対N”の取引を含む、物理的な固定長のブロックから構成されるデータベース
• 「取引を追加する」または「取引を閲覧する」のみが実行可能であり、ブロックチェーンを、
様々な医療アプリケーション向けに理想的なものにする
• 個々のブロックチェーンには、生成されるブロックが妥当か否かを決定し、妥当な
ブロックだけがチェーンに追加されるという一連のルールが存在する
 スマートコントラクト:
• コードに組み込まれた自己強制的な同意書であり、監査可能で強制可能なガバナンス
ルールとビジネスロジックをコードに組込む、透明で検証可能な方法を提供する
29
• 研究
 臨床試験におけるスマートコントラクト利用のアーキテクチャ
1. 患者が電子署名を利用して、臨床試験契約に同意書を送信する
2. スポンサーが、被験者の位置情報を取得し、臨床試験サイトを選択する
3. 契約書に臨床試験プロトコルおよびトレーニングURLを設定する
出典:CSA Health Information Management WG「The Use of
Blockchain in Healthcare」(2021年8月)
30
• サプライチェーン
 ブロックチェーンは、医療サプライチェーンのトレーサビリティに関連して、様々
な主体がアクセス可能な、オープンで、安全で、改ざんを防止する
システムを提供する
 スマートコントラクトを利用したブロックチェーン技術は、リアルタイムな契約
の追跡や展開を提供し、契約が成功裏に完了したかをユーザー側で判断で
きるようにする
 医療におけるブロックチェーンは、サプライヤー契約を自動化し、製品および
サービスに関する幅広いメタデータに分析を適用できる場合があり、その結
果が生産性を改善し、費用を削減し、品質コントロールを改善する可能性
がある
31
• 財務管理
 金融サービス産業において、ブロックチェーンは、迅速なスループット、費用の削減、
少ないエラー、透明性により、変革を可能にしているが、スマートコントラクトも、
同様の恩恵をもたらす(サプライチェーン請求や保険医療費請求/医療コーディングに
応用可能)
 スマートコントラクトの構造は、ノードによる契約のトランザクションの展開を可能にして、
正確な請求の完了を保証し、ビジネスルールを利用した法令遵守監査を支援する
• 施設・エネルギー管理
 ブロックチェーン技術は、暖房、換気、空調(HAVC)、配管、照明、電力、医療ガスなど、
病院に必要なインフラストラクチャに係るリアルタイムのデータ管理や認証を可能にする
 ビジネス管理システム(BMS)/ビル管理システム(BAS)のアルゴリズムや、比例-積分-
微分(PID)制御ループに基づき、自動的にビル内の設備エネルギー最適化を行う一方、
継続的にメンテナンス要件の監視を行い、必要なときに適切・迅速に対応することを保証
する
32
• 遠隔医療
 ブロックチェーンにより強化されるモダリティ:
1. モバイルヘルス:スマートフォンおよびタブレットアプリケーションのデータ収集など
2. 遠隔患者モニタリング:IoMT(例.医療機器、ウェアラブル機器)からの患者
データ収集など
3. 保存・転送:後に医療従事者がダウンロードできるように、データ(例.放射線画
像、臨床検査結果)が保存される
4. ビデオ会議:医療機関と患者間の1対1のリアルタイム・セッション
 ブロックチェーンの非集中型、分散型、パブリック型のデジタル台帳は、ピアツーピアネット
ワークを介してデータを保存し、データ操作など、データ集中化のリスクを解消する
 ブロックチェーンは、IoMT機器のセキュリティ・プライバシーのための堅実な選択肢となる
• 患者管理
 異なる医療機関の電子健康記録(EHR)のデータを共有する際、セキュリティや相互
運用性の課題に取り組むのに、ブロックチェーンを役立てることができる
 洗練されたAPIは、EHRの相互運用性とデータストレージが信頼できるプロセスにある
ことを保証する
33
• ブロックチェーンのセキュリティ
 ブロックチェーン技術だけでは、サイバーセキュリティのリスクを解消することができない
• ブロックチェーン技術システムのセキュリティを保証するためには、医療機関が既存の
標準規格やガイドラインを遵守する必要がある
• データストレージのセキュリティがブロックチェーンセキュリティの要であるため、
クラウドセキュリティは特に重要となる
 ブロックチェーン技術は、一度トランザクションが完了すると、改ざん防止上安全であるが、
公開されたブロックに含まれる前に攻撃を受けると脆弱である
 ブロックチェーン技術は、時間のなりすましの影響を受ける可能性があり、スマートコント
ラクトにおけるトランザクションの順序やサービス拒否(DoS)攻撃に影響が及ぶ事がある
 鍵管理は、ブロックチェーンセキュリティの要であり、オンライン鍵管理サービス(KMS)や
ユーザーによる管理を採用する場合がある一方、管理の複雑性やユーザーエンドのセキュ
リティ脆弱性が課題となる
 その他のブロックチェーンのリスク
• ビジネスとガバナンス
• プロセス
• 技術
34
• ブロックチェーンのセキュリティ管理策
 ブロックチェーンのソリューションやデータにアクセスするアイデンティティ/アクセス制御を
強制する
 API機能を不適切な利用から保護し、トランザクションのスコープを制限するために、
APIベースのトランザクションを保護するAPIセキュリティのベストプラクティスを利用する
 内部および外部のコンポーネント間のプラットフォームコミュニケーションが、共通または標
準的なTLS(1.2以上)を利用したセキュリティの高いチャネルを介して相互作用すること
を保証する
 ブロックチェーン識別鍵、内部TLS認証、外部TLS認証、ドメイン認証など、ブロック
チェーン鍵を管理するための強健な信頼できる鍵管理ソリューションを利用する(暗号化
は、連邦情報処理システム(FIPS)140-2以上)
 組織のブロックチェーンソリューション展開のすべての段階で、テストを実施し、個々のコン
ポーネントレベルで、脆弱性評価を行い、システム全体でペネトレーションテストを実行する
35
• 医療のケースにおけるブロックチェーン
 中国:ブロックチェーンを利用したCOVID-19対策
• 2019年10月、習近平主席が、ブロックチェーン技術を、国家の重要な革新的技術
として優先付ける
• 中国のスタートアップ企業やプラットフォーム事業者(BAT: Baidu、Alibaba、
Tencent)が、リアルワールドのブロックチェーン適用に取組む
• 2020年1月より、中国のCOVID-19患者を抱える医療機関は、電子健康記録
(EHR)、医薬品トレーサビリティ、保険医療費請求などで、ブロックチェーン技術の
有効活用に取組む
• ブロックチェーン技術とQRコードを組合せて、市民がCOVID-19に感染している
可能性があるかをスマートフォンに表示し、移動や公共空間へのアクセスを制限する
• ただし、データプライバシーやコンセント管理、データセキュリティは、発展途上にある
 分散型アイデンティティ標準規格(例.W3C DID)
 暗号化(例.ゼロ知識照明、秘密計算技術、閾値署名、準同型暗号)
36
 中国:主要プラットフォーム事業者の医療ブロックチェーン(1)
• 百度(Baidu)の医療ブロックチェーン
• 2020年1月、オープンネットワーク・ブロックチェーン・プロジェクトの
「Xuperchain」パブリックデータ版をリリース
 目的:医療機関の処方せん、医薬品配送、収集情報を記録し、医師が薬
局と遠隔で電子処方せんを処理できるようにして、患者の体験を簡素化する
 Blockchain as a Service(BaaS)やBaidu Blockchain Engine
(BBE)を提供(Ethereum、Hyperledger、Fabric、Solidityスマート
コントラクトをサポート)
• 阿里巴巴(Alibaba)の医療ブロックチェーン
• 2017年、医療ブロックチェーンを立ち上げ、支付宝(AliPay)とともに医療IT企
業の阿里健康信息技術を設立
• アリババクラウドのクラウドブロックチェーンサービス(BaaS)と支付宝のアントブ
ロックチェーン技術をベースに、医療機関が、処方せんや薬剤師チェック、医薬品
配送、医薬品支払の管理、医療プロセスの監督をすることを可能にする
37
 中国:主要プラットフォーム事業者の医療ブロックチェーン(2)
• 腾讯(Tencent)の医療ブロックチェーン
• 共済保険スタートアップ企業の水滴(Waterdrop)とブロックチェーン強化型医
療保険ソリューション(例.効率的な請求支払いシステム、不正請求を防止する
監査可能な医療情報ストレージ)の開発で提携
• 2019年11月、安徽省で、医療機関向けの電子健康カード+ブロックチェーン
ソリューションを立ち上げる(部門や医療機関、地域の枠を越えたデータリソース
統合を促進)
 北米:医療機関主導ブロックチェーン
• 米国・MedRec - 電子健康記録(EHR)向けブロックチェーン
• マサチューセッツ工科大学(MIT)が開発し、ベスイスラエル・ディーコネス医療
センターで実証試験を行ったブロックチェーンベースのEHRシステムで、医療
データアクセスとパーミッション管理にフォーカスする
• カナダ・ユニバーシティヘルスネットワーク(UHN)ブロックチェーン
• 2018年、IBMやeヘルス・オンタリオと提携して、ブロックチェーンベースの健康
記録プラットフォームを開発(患者の健康データへのアクセスの認可を管理)
38
• ディスカッション&結論
 医療研究、サプライチェーンマネジメント、遠隔医療におけるブロックチェーン技術の
適用は、研究者、医療機関、患者に利点をもたらし、医療ブロックチェーンの統合は、
現在、医療機関がカバーしていない人口まで健康データ収集を拡張させることができる
 ウェアラブル/モバイル機器からのデータ収集(例.血圧、血糖値、心拍数のリアル
タイムデータ)により、医療機関に価値のある情報を提供して、患者の診断や治療を
向上させ、よりよいアウトカムをもたらすことができる
 医療におけるビッグデータ利用は、患者の安全性および臨床アウトカムを向上させ、健康
や疾病の管理を促進することを目的としており、リアルタイムのデータ収集とビッグデータ
分析により、アクセスや利用を強化し、特に、予測分析に活用できる
 データマイニングにより、医療データの中で隠されたパターンを特定することによって、医学
的リスクを予期し、患者のアウトカムを予測し、医療関連サービスを改善することができる
 ブロックチェーン技術により、遠隔医療環境のプライバシーやセキュリティを強化することが
できる
39
• 5. Q&A/ディスカッション

More Related Content

What's hot

欧州の社会課題解決型イノベーションと個人データ保護
欧州の社会課題解決型イノベーションと個人データ保護欧州の社会課題解決型イノベーションと個人データ保護
欧州の社会課題解決型イノベーションと個人データ保護
Eiji Sasahara, Ph.D., MBA 笹原英司
 
セキュアなサーバーレスアーキテクチャ設計手法の概説 (v0)
セキュアなサーバーレスアーキテクチャ設計手法の概説 (v0)セキュアなサーバーレスアーキテクチャ設計手法の概説 (v0)
セキュアなサーバーレスアーキテクチャ設計手法の概説 (v0)
Eiji Sasahara, Ph.D., MBA 笹原英司
 
EXE #3:ブロックチェーンのデータ構造とアクセス制御
EXE #3:ブロックチェーンのデータ構造とアクセス制御EXE #3:ブロックチェーンのデータ構造とアクセス制御
EXE #3:ブロックチェーンのデータ構造とアクセス制御
blockchainexe
 
コンテナ/マイクロサービス/サーバーレスのセキュリティと監査
コンテナ/マイクロサービス/サーバーレスのセキュリティと監査コンテナ/マイクロサービス/サーバーレスのセキュリティと監査
コンテナ/マイクロサービス/サーバーレスのセキュリティと監査
Eiji Sasahara, Ph.D., MBA 笹原英司
 
Oracle Blockchain Gig #1 - 2019
Oracle Blockchain Gig #1 - 2019Oracle Blockchain Gig #1 - 2019
Oracle Blockchain Gig #1 - 2019
Yves Peckstadt
 
EXE #3:ブロックチェーンの研究動向 - セキュリティとプライバシー
EXE #3:ブロックチェーンの研究動向 - セキュリティとプライバシーEXE #3:ブロックチェーンの研究動向 - セキュリティとプライバシー
EXE #3:ブロックチェーンの研究動向 - セキュリティとプライバシー
blockchainexe
 
Oracle bc gig#1_sisco
Oracle bc gig#1_siscoOracle bc gig#1_sisco
Oracle bc gig#1_sisco
ken0730
 
EXE x WIRED:Blockchain思考をインストールせよ
EXE x WIRED:Blockchain思考をインストールせよEXE x WIRED:Blockchain思考をインストールせよ
EXE x WIRED:Blockchain思考をインストールせよ
blockchainexe
 
EXE #6:Hyperledger Fabric活用によるデータ流通ネットワーク
EXE #6:Hyperledger Fabric活用によるデータ流通ネットワークEXE #6:Hyperledger Fabric活用によるデータ流通ネットワーク
EXE #6:Hyperledger Fabric活用によるデータ流通ネットワーク
blockchainexe
 
Hyperledger Fabric Private Chaincodeについて
Hyperledger Fabric Private ChaincodeについてHyperledger Fabric Private Chaincodeについて
Hyperledger Fabric Private Chaincodeについて
Hyperleger Tokyo Meetup
 
Enterprise blockchain system
Enterprise blockchain systemEnterprise blockchain system
Enterprise blockchain system
Koji Machi
 
EXE #5:ブロックチェーン向け認証技術について
EXE #5:ブロックチェーン向け認証技術についてEXE #5:ブロックチェーン向け認証技術について
EXE #5:ブロックチェーン向け認証技術について
blockchainexe
 
医療分野のドローンの利用事例
医療分野のドローンの利用事例医療分野のドローンの利用事例
医療分野のドローンの利用事例
Eiji Sasahara, Ph.D., MBA 笹原英司
 
クラウド接続した医療機器のサイバーセキュリティ対策
クラウド接続した医療機器のサイバーセキュリティ対策クラウド接続した医療機器のサイバーセキュリティ対策
クラウド接続した医療機器のサイバーセキュリティ対策
Eiji Sasahara, Ph.D., MBA 笹原英司
 
クラウドファースト時代のモバイルアプリケーションセキュリティとDevOps
クラウドファースト時代のモバイルアプリケーションセキュリティとDevOpsクラウドファースト時代のモバイルアプリケーションセキュリティとDevOps
クラウドファースト時代のモバイルアプリケーションセキュリティとDevOps
Eiji Sasahara, Ph.D., MBA 笹原英司
 
ヘルスケア・イノベーション公開勉強会 #1
ヘルスケア・イノベーション公開勉強会 #1ヘルスケア・イノベーション公開勉強会 #1
ヘルスケア・イノベーション公開勉強会 #1
Eiji Sasahara, Ph.D., MBA 笹原英司
 
ブロックチェーン/分散台帳の技術基盤とHealthTech/InsurTechへの適用
ブロックチェーン/分散台帳の技術基盤とHealthTech/InsurTechへの適用ブロックチェーン/分散台帳の技術基盤とHealthTech/InsurTechへの適用
ブロックチェーン/分散台帳の技術基盤とHealthTech/InsurTechへの適用
Eiji Sasahara, Ph.D., MBA 笹原英司
 
セキュリティ認証も簡単に取得!すぐ出来るセキュリティツール「HyTrust」 ~PCIDSS・GDPRにも対応!~
セキュリティ認証も簡単に取得!すぐ出来るセキュリティツール「HyTrust」 ~PCIDSS・GDPRにも対応!~セキュリティ認証も簡単に取得!すぐ出来るセキュリティツール「HyTrust」 ~PCIDSS・GDPRにも対応!~
セキュリティ認証も簡単に取得!すぐ出来るセキュリティツール「HyTrust」 ~PCIDSS・GDPRにも対応!~
株式会社クライム
 
ブロックチェーン基礎(Blockchain Fundamentals)
ブロックチェーン基礎(Blockchain Fundamentals)ブロックチェーン基礎(Blockchain Fundamentals)
ブロックチェーン基礎(Blockchain Fundamentals)
Seiyo Nakazawa
 
Permissioned ledger の基本
Permissioned ledger の基本Permissioned ledger の基本
Permissioned ledger の基本
Tetsuyuki Oishi
 

What's hot (20)

欧州の社会課題解決型イノベーションと個人データ保護
欧州の社会課題解決型イノベーションと個人データ保護欧州の社会課題解決型イノベーションと個人データ保護
欧州の社会課題解決型イノベーションと個人データ保護
 
セキュアなサーバーレスアーキテクチャ設計手法の概説 (v0)
セキュアなサーバーレスアーキテクチャ設計手法の概説 (v0)セキュアなサーバーレスアーキテクチャ設計手法の概説 (v0)
セキュアなサーバーレスアーキテクチャ設計手法の概説 (v0)
 
EXE #3:ブロックチェーンのデータ構造とアクセス制御
EXE #3:ブロックチェーンのデータ構造とアクセス制御EXE #3:ブロックチェーンのデータ構造とアクセス制御
EXE #3:ブロックチェーンのデータ構造とアクセス制御
 
コンテナ/マイクロサービス/サーバーレスのセキュリティと監査
コンテナ/マイクロサービス/サーバーレスのセキュリティと監査コンテナ/マイクロサービス/サーバーレスのセキュリティと監査
コンテナ/マイクロサービス/サーバーレスのセキュリティと監査
 
Oracle Blockchain Gig #1 - 2019
Oracle Blockchain Gig #1 - 2019Oracle Blockchain Gig #1 - 2019
Oracle Blockchain Gig #1 - 2019
 
EXE #3:ブロックチェーンの研究動向 - セキュリティとプライバシー
EXE #3:ブロックチェーンの研究動向 - セキュリティとプライバシーEXE #3:ブロックチェーンの研究動向 - セキュリティとプライバシー
EXE #3:ブロックチェーンの研究動向 - セキュリティとプライバシー
 
Oracle bc gig#1_sisco
Oracle bc gig#1_siscoOracle bc gig#1_sisco
Oracle bc gig#1_sisco
 
EXE x WIRED:Blockchain思考をインストールせよ
EXE x WIRED:Blockchain思考をインストールせよEXE x WIRED:Blockchain思考をインストールせよ
EXE x WIRED:Blockchain思考をインストールせよ
 
EXE #6:Hyperledger Fabric活用によるデータ流通ネットワーク
EXE #6:Hyperledger Fabric活用によるデータ流通ネットワークEXE #6:Hyperledger Fabric活用によるデータ流通ネットワーク
EXE #6:Hyperledger Fabric活用によるデータ流通ネットワーク
 
Hyperledger Fabric Private Chaincodeについて
Hyperledger Fabric Private ChaincodeについてHyperledger Fabric Private Chaincodeについて
Hyperledger Fabric Private Chaincodeについて
 
Enterprise blockchain system
Enterprise blockchain systemEnterprise blockchain system
Enterprise blockchain system
 
EXE #5:ブロックチェーン向け認証技術について
EXE #5:ブロックチェーン向け認証技術についてEXE #5:ブロックチェーン向け認証技術について
EXE #5:ブロックチェーン向け認証技術について
 
医療分野のドローンの利用事例
医療分野のドローンの利用事例医療分野のドローンの利用事例
医療分野のドローンの利用事例
 
クラウド接続した医療機器のサイバーセキュリティ対策
クラウド接続した医療機器のサイバーセキュリティ対策クラウド接続した医療機器のサイバーセキュリティ対策
クラウド接続した医療機器のサイバーセキュリティ対策
 
クラウドファースト時代のモバイルアプリケーションセキュリティとDevOps
クラウドファースト時代のモバイルアプリケーションセキュリティとDevOpsクラウドファースト時代のモバイルアプリケーションセキュリティとDevOps
クラウドファースト時代のモバイルアプリケーションセキュリティとDevOps
 
ヘルスケア・イノベーション公開勉強会 #1
ヘルスケア・イノベーション公開勉強会 #1ヘルスケア・イノベーション公開勉強会 #1
ヘルスケア・イノベーション公開勉強会 #1
 
ブロックチェーン/分散台帳の技術基盤とHealthTech/InsurTechへの適用
ブロックチェーン/分散台帳の技術基盤とHealthTech/InsurTechへの適用ブロックチェーン/分散台帳の技術基盤とHealthTech/InsurTechへの適用
ブロックチェーン/分散台帳の技術基盤とHealthTech/InsurTechへの適用
 
セキュリティ認証も簡単に取得!すぐ出来るセキュリティツール「HyTrust」 ~PCIDSS・GDPRにも対応!~
セキュリティ認証も簡単に取得!すぐ出来るセキュリティツール「HyTrust」 ~PCIDSS・GDPRにも対応!~セキュリティ認証も簡単に取得!すぐ出来るセキュリティツール「HyTrust」 ~PCIDSS・GDPRにも対応!~
セキュリティ認証も簡単に取得!すぐ出来るセキュリティツール「HyTrust」 ~PCIDSS・GDPRにも対応!~
 
ブロックチェーン基礎(Blockchain Fundamentals)
ブロックチェーン基礎(Blockchain Fundamentals)ブロックチェーン基礎(Blockchain Fundamentals)
ブロックチェーン基礎(Blockchain Fundamentals)
 
Permissioned ledger の基本
Permissioned ledger の基本Permissioned ledger の基本
Permissioned ledger の基本
 

Similar to 医療におけるブロックチェーン利用

0からはじめるWeb3入門(WEB1.0 / WEB2.0 / BLOCKCHAIN / Bitcoin / Smart contract / DeFi ...
0からはじめるWeb3入門(WEB1.0 / WEB2.0 / BLOCKCHAIN / Bitcoin / Smart contract / DeFi ...0からはじめるWeb3入門(WEB1.0 / WEB2.0 / BLOCKCHAIN / Bitcoin / Smart contract / DeFi ...
0からはじめるWeb3入門(WEB1.0 / WEB2.0 / BLOCKCHAIN / Bitcoin / Smart contract / DeFi ...
KAYATO SAITO
 
Blockchainベーシック
BlockchainベーシックBlockchainベーシック
Blockchainベーシック
Kondo Hitoshi
 
「NISTIR 8320B ハードウェア対応セキュリティ:信頼されたコンテナプラットフォームにおけるポリシーベースのガバナンス」概説
「NISTIR 8320B ハードウェア対応セキュリティ:信頼されたコンテナプラットフォームにおけるポリシーベースのガバナンス」概説「NISTIR 8320B ハードウェア対応セキュリティ:信頼されたコンテナプラットフォームにおけるポリシーベースのガバナンス」概説
「NISTIR 8320B ハードウェア対応セキュリティ:信頼されたコンテナプラットフォームにおけるポリシーベースのガバナンス」概説
Eiji Sasahara, Ph.D., MBA 笹原英司
 
アプリケーションコンテナ/マイクロサービスのセキュリティ概説
アプリケーションコンテナ/マイクロサービスのセキュリティ概説アプリケーションコンテナ/マイクロサービスのセキュリティ概説
アプリケーションコンテナ/マイクロサービスのセキュリティ概説
Eiji Sasahara, Ph.D., MBA 笹原英司
 
Tech-on MeetUp#09 Microsoft資料
Tech-on MeetUp#09 Microsoft資料Tech-on MeetUp#09 Microsoft資料
Tech-on MeetUp#09 Microsoft資料
Techon Organization
 
Japan Blockchain Conference 2019 (Jimmy Nguyen)
Japan Blockchain Conference 2019 (Jimmy Nguyen)Japan Blockchain Conference 2019 (Jimmy Nguyen)
Japan Blockchain Conference 2019 (Jimmy Nguyen)
Tokyo Bitcoin Ventures
 
Blockchain - Future Sync Vol5 Slide
Blockchain   -   Future Sync Vol5 SlideBlockchain   -   Future Sync Vol5 Slide
Blockchain - Future Sync Vol5 Slide
Kenichi Kurimoto
 
ブロックチェーンが切り拓く新たな市場
ブロックチェーンが切り拓く新たな市場ブロックチェーンが切り拓く新たな市場
ブロックチェーンが切り拓く新たな市場
Hiroshi Takahashi
 
IETF94 IoT関連WG報告
IETF94 IoT関連WG報告IETF94 IoT関連WG報告
IETF94 IoT関連WG報告
Shoichi Sakane
 
Blockchain EXE #16 分散型ネットワークを最大活用する為のパブリックとエンタープライズEthereumの動向|石黒一明 EEA Japan代表
Blockchain EXE #16 分散型ネットワークを最大活用する為のパブリックとエンタープライズEthereumの動向|石黒一明 EEA Japan代表Blockchain EXE #16 分散型ネットワークを最大活用する為のパブリックとエンタープライズEthereumの動向|石黒一明 EEA Japan代表
Blockchain EXE #16 分散型ネットワークを最大活用する為のパブリックとエンタープライズEthereumの動向|石黒一明 EEA Japan代表
blockchainexe
 
米国立標準技術研究所(NIST) サイバーセキュリティフレームワークの製造業適用支援関連文書の概説
米国立標準技術研究所(NIST) サイバーセキュリティフレームワークの製造業適用支援関連文書の概説米国立標準技術研究所(NIST) サイバーセキュリティフレームワークの製造業適用支援関連文書の概説
米国立標準技術研究所(NIST) サイバーセキュリティフレームワークの製造業適用支援関連文書の概説
Eiji Sasahara, Ph.D., MBA 笹原英司
 
エッジ/フォグコンピューティング環境におけるコンテナ/マイクロサービスのメリットとリスク
エッジ/フォグコンピューティング環境におけるコンテナ/マイクロサービスのメリットとリスクエッジ/フォグコンピューティング環境におけるコンテナ/マイクロサービスのメリットとリスク
エッジ/フォグコンピューティング環境におけるコンテナ/マイクロサービスのメリットとリスク
Eiji Sasahara, Ph.D., MBA 笹原英司
 
DXで加速するコンテナ/マイクロサービス/サーバーレス導入とセキュリティ
DXで加速するコンテナ/マイクロサービス/サーバーレス導入とセキュリティDXで加速するコンテナ/マイクロサービス/サーバーレス導入とセキュリティ
DXで加速するコンテナ/マイクロサービス/サーバーレス導入とセキュリティ
Eiji Sasahara, Ph.D., MBA 笹原英司
 
ここがつらいよ、Hyperledger Fabricの商用適用(Blockchain GIG #4発表資料)
ここがつらいよ、Hyperledger Fabricの商用適用(Blockchain GIG #4発表資料) ここがつらいよ、Hyperledger Fabricの商用適用(Blockchain GIG #4発表資料)
ここがつらいよ、Hyperledger Fabricの商用適用(Blockchain GIG #4発表資料)
NTT DATA Technology & Innovation
 
Enigma
EnigmaEnigma
ブロックチェーンの仕組みと動向(入門編)
ブロックチェーンの仕組みと動向(入門編)ブロックチェーンの仕組みと動向(入門編)
ブロックチェーンの仕組みと動向(入門編)
NTT DATA OSS Professional Services
 
データセンター向け高機能スイッチ Cisco Nexus スイッチ ガイド
データセンター向け高機能スイッチ Cisco Nexus スイッチ ガイドデータセンター向け高機能スイッチ Cisco Nexus スイッチ ガイド
データセンター向け高機能スイッチ Cisco Nexus スイッチ ガイド
シスコシステムズ合同会社
 
非金融分野のブロックチェーン/分散台帳技術と IoTセキュリティ
非金融分野のブロックチェーン/分散台帳技術と IoTセキュリティ非金融分野のブロックチェーン/分散台帳技術と IoTセキュリティ
非金融分野のブロックチェーン/分散台帳技術と IoTセキュリティ
Eiji Sasahara, Ph.D., MBA 笹原英司
 
Bckyoto181129
Bckyoto181129Bckyoto181129
Bckyoto181129
new snow
 
プラットフォームとしてのブロックチェーン
プラットフォームとしてのブロックチェーンプラットフォームとしてのブロックチェーン
プラットフォームとしてのブロックチェーン
Hiroshi Takahashi
 

Similar to 医療におけるブロックチェーン利用 (20)

0からはじめるWeb3入門(WEB1.0 / WEB2.0 / BLOCKCHAIN / Bitcoin / Smart contract / DeFi ...
0からはじめるWeb3入門(WEB1.0 / WEB2.0 / BLOCKCHAIN / Bitcoin / Smart contract / DeFi ...0からはじめるWeb3入門(WEB1.0 / WEB2.0 / BLOCKCHAIN / Bitcoin / Smart contract / DeFi ...
0からはじめるWeb3入門(WEB1.0 / WEB2.0 / BLOCKCHAIN / Bitcoin / Smart contract / DeFi ...
 
Blockchainベーシック
BlockchainベーシックBlockchainベーシック
Blockchainベーシック
 
「NISTIR 8320B ハードウェア対応セキュリティ:信頼されたコンテナプラットフォームにおけるポリシーベースのガバナンス」概説
「NISTIR 8320B ハードウェア対応セキュリティ:信頼されたコンテナプラットフォームにおけるポリシーベースのガバナンス」概説「NISTIR 8320B ハードウェア対応セキュリティ:信頼されたコンテナプラットフォームにおけるポリシーベースのガバナンス」概説
「NISTIR 8320B ハードウェア対応セキュリティ:信頼されたコンテナプラットフォームにおけるポリシーベースのガバナンス」概説
 
アプリケーションコンテナ/マイクロサービスのセキュリティ概説
アプリケーションコンテナ/マイクロサービスのセキュリティ概説アプリケーションコンテナ/マイクロサービスのセキュリティ概説
アプリケーションコンテナ/マイクロサービスのセキュリティ概説
 
Tech-on MeetUp#09 Microsoft資料
Tech-on MeetUp#09 Microsoft資料Tech-on MeetUp#09 Microsoft資料
Tech-on MeetUp#09 Microsoft資料
 
Japan Blockchain Conference 2019 (Jimmy Nguyen)
Japan Blockchain Conference 2019 (Jimmy Nguyen)Japan Blockchain Conference 2019 (Jimmy Nguyen)
Japan Blockchain Conference 2019 (Jimmy Nguyen)
 
Blockchain - Future Sync Vol5 Slide
Blockchain   -   Future Sync Vol5 SlideBlockchain   -   Future Sync Vol5 Slide
Blockchain - Future Sync Vol5 Slide
 
ブロックチェーンが切り拓く新たな市場
ブロックチェーンが切り拓く新たな市場ブロックチェーンが切り拓く新たな市場
ブロックチェーンが切り拓く新たな市場
 
IETF94 IoT関連WG報告
IETF94 IoT関連WG報告IETF94 IoT関連WG報告
IETF94 IoT関連WG報告
 
Blockchain EXE #16 分散型ネットワークを最大活用する為のパブリックとエンタープライズEthereumの動向|石黒一明 EEA Japan代表
Blockchain EXE #16 分散型ネットワークを最大活用する為のパブリックとエンタープライズEthereumの動向|石黒一明 EEA Japan代表Blockchain EXE #16 分散型ネットワークを最大活用する為のパブリックとエンタープライズEthereumの動向|石黒一明 EEA Japan代表
Blockchain EXE #16 分散型ネットワークを最大活用する為のパブリックとエンタープライズEthereumの動向|石黒一明 EEA Japan代表
 
米国立標準技術研究所(NIST) サイバーセキュリティフレームワークの製造業適用支援関連文書の概説
米国立標準技術研究所(NIST) サイバーセキュリティフレームワークの製造業適用支援関連文書の概説米国立標準技術研究所(NIST) サイバーセキュリティフレームワークの製造業適用支援関連文書の概説
米国立標準技術研究所(NIST) サイバーセキュリティフレームワークの製造業適用支援関連文書の概説
 
エッジ/フォグコンピューティング環境におけるコンテナ/マイクロサービスのメリットとリスク
エッジ/フォグコンピューティング環境におけるコンテナ/マイクロサービスのメリットとリスクエッジ/フォグコンピューティング環境におけるコンテナ/マイクロサービスのメリットとリスク
エッジ/フォグコンピューティング環境におけるコンテナ/マイクロサービスのメリットとリスク
 
DXで加速するコンテナ/マイクロサービス/サーバーレス導入とセキュリティ
DXで加速するコンテナ/マイクロサービス/サーバーレス導入とセキュリティDXで加速するコンテナ/マイクロサービス/サーバーレス導入とセキュリティ
DXで加速するコンテナ/マイクロサービス/サーバーレス導入とセキュリティ
 
ここがつらいよ、Hyperledger Fabricの商用適用(Blockchain GIG #4発表資料)
ここがつらいよ、Hyperledger Fabricの商用適用(Blockchain GIG #4発表資料) ここがつらいよ、Hyperledger Fabricの商用適用(Blockchain GIG #4発表資料)
ここがつらいよ、Hyperledger Fabricの商用適用(Blockchain GIG #4発表資料)
 
Enigma
EnigmaEnigma
Enigma
 
ブロックチェーンの仕組みと動向(入門編)
ブロックチェーンの仕組みと動向(入門編)ブロックチェーンの仕組みと動向(入門編)
ブロックチェーンの仕組みと動向(入門編)
 
データセンター向け高機能スイッチ Cisco Nexus スイッチ ガイド
データセンター向け高機能スイッチ Cisco Nexus スイッチ ガイドデータセンター向け高機能スイッチ Cisco Nexus スイッチ ガイド
データセンター向け高機能スイッチ Cisco Nexus スイッチ ガイド
 
非金融分野のブロックチェーン/分散台帳技術と IoTセキュリティ
非金融分野のブロックチェーン/分散台帳技術と IoTセキュリティ非金融分野のブロックチェーン/分散台帳技術と IoTセキュリティ
非金融分野のブロックチェーン/分散台帳技術と IoTセキュリティ
 
Bckyoto181129
Bckyoto181129Bckyoto181129
Bckyoto181129
 
プラットフォームとしてのブロックチェーン
プラットフォームとしてのブロックチェーンプラットフォームとしてのブロックチェーン
プラットフォームとしてのブロックチェーン
 

More from Eiji Sasahara, Ph.D., MBA 笹原英司

Metaverse and NFTs on the Healthcare Cloud
Metaverse and NFTs on the Healthcare CloudMetaverse and NFTs on the Healthcare Cloud
Metaverse and NFTs on the Healthcare Cloud
Eiji Sasahara, Ph.D., MBA 笹原英司
 
米国大統領令を起点とする医療機器のゼロトラストとSBOM
米国大統領令を起点とする医療機器のゼロトラストとSBOM米国大統領令を起点とする医療機器のゼロトラストとSBOM
米国大統領令を起点とする医療機器のゼロトラストとSBOM
Eiji Sasahara, Ph.D., MBA 笹原英司
 
SDGs達成に向けたデジタルヘルスを支えるクラウドネイティブセキュリティ
SDGs達成に向けたデジタルヘルスを支えるクラウドネイティブセキュリティSDGs達成に向けたデジタルヘルスを支えるクラウドネイティブセキュリティ
SDGs達成に向けたデジタルヘルスを支えるクラウドネイティブセキュリティ
Eiji Sasahara, Ph.D., MBA 笹原英司
 
ロボット支援手術(RAS)システムの脅威モデリング ~医療ロボットから自動車への横展開~
ロボット支援手術(RAS)システムの脅威モデリング ~医療ロボットから自動車への横展開~ロボット支援手術(RAS)システムの脅威モデリング ~医療ロボットから自動車への横展開~
ロボット支援手術(RAS)システムの脅威モデリング ~医療ロボットから自動車への横展開~
Eiji Sasahara, Ph.D., MBA 笹原英司
 
ゲノムデータのサイバーセキュリティとアクセス制御
ゲノムデータのサイバーセキュリティとアクセス制御ゲノムデータのサイバーセキュリティとアクセス制御
ゲノムデータのサイバーセキュリティとアクセス制御
Eiji Sasahara, Ph.D., MBA 笹原英司
 
プライバシーエンジニアリング技術標準化の欧米比較
プライバシーエンジニアリング技術標準化の欧米比較プライバシーエンジニアリング技術標準化の欧米比較
プライバシーエンジニアリング技術標準化の欧米比較
Eiji Sasahara, Ph.D., MBA 笹原英司
 
医療におけるサードパーティベンダーリスク管理
医療におけるサードパーティベンダーリスク管理医療におけるサードパーティベンダーリスク管理
医療におけるサードパーティベンダーリスク管理
Eiji Sasahara, Ph.D., MBA 笹原英司
 
バイオ/医療サプライチェーンのサイバーセキュリティリスク管理
バイオ/医療サプライチェーンのサイバーセキュリティリスク管理バイオ/医療サプライチェーンのサイバーセキュリティリスク管理
バイオ/医療サプライチェーンのサイバーセキュリティリスク管理
Eiji Sasahara, Ph.D., MBA 笹原英司
 
最新事例に学ぶクラウドネイティブな医療AIのセキュリティ
最新事例に学ぶクラウドネイティブな医療AIのセキュリティ最新事例に学ぶクラウドネイティブな医療AIのセキュリティ
最新事例に学ぶクラウドネイティブな医療AIのセキュリティ
Eiji Sasahara, Ph.D., MBA 笹原英司
 
医療クラウドにおけるランサムウェア攻撃予防対策
医療クラウドにおけるランサムウェア攻撃予防対策医療クラウドにおけるランサムウェア攻撃予防対策
医療クラウドにおけるランサムウェア攻撃予防対策
Eiji Sasahara, Ph.D., MBA 笹原英司
 
遠隔医療のクラウド利用とリスク管理
遠隔医療のクラウド利用とリスク管理遠隔医療のクラウド利用とリスク管理
遠隔医療のクラウド利用とリスク管理
Eiji Sasahara, Ph.D., MBA 笹原英司
 
Landscape of Cloud-Driven Digital Health Platform Market in Japan 2023
Landscape of Cloud-Driven Digital Health Platform Market in Japan 2023Landscape of Cloud-Driven Digital Health Platform Market in Japan 2023
Landscape of Cloud-Driven Digital Health Platform Market in Japan 2023
Eiji Sasahara, Ph.D., MBA 笹原英司
 
バイオエコノミー産業の サイバーセキュリティ最新動向
バイオエコノミー産業の サイバーセキュリティ最新動向バイオエコノミー産業の サイバーセキュリティ最新動向
バイオエコノミー産業の サイバーセキュリティ最新動向
Eiji Sasahara, Ph.D., MBA 笹原英司
 
[ハードウェア編] クラウドネイティブアーキテクチャとIoTセキュリティ・バイ・デザイン
[ハードウェア編] クラウドネイティブアーキテクチャとIoTセキュリティ・バイ・デザイン[ハードウェア編] クラウドネイティブアーキテクチャとIoTセキュリティ・バイ・デザイン
[ハードウェア編] クラウドネイティブアーキテクチャとIoTセキュリティ・バイ・デザイン
Eiji Sasahara, Ph.D., MBA 笹原英司
 
Cloud-Native Security on Digital Health-Telehealth Use Case
Cloud-Native Security on Digital Health-Telehealth Use CaseCloud-Native Security on Digital Health-Telehealth Use Case
Cloud-Native Security on Digital Health-Telehealth Use Case
Eiji Sasahara, Ph.D., MBA 笹原英司
 
「NIST SP 800-204C サービスメッシュを利用したマイクロサービスベースのアプリケーション向けDevSecOpsの展開」概説
「NIST SP 800-204C  サービスメッシュを利用したマイクロサービスベースのアプリケーション向けDevSecOpsの展開」概説「NIST SP 800-204C  サービスメッシュを利用したマイクロサービスベースのアプリケーション向けDevSecOpsの展開」概説
「NIST SP 800-204C サービスメッシュを利用したマイクロサービスベースのアプリケーション向けDevSecOpsの展開」概説
Eiji Sasahara, Ph.D., MBA 笹原英司
 
情報プラットフォーム構築に必要なこと~欧州のユースケースに学ぶ医療・介護・健康情報連携基盤~
情報プラットフォーム構築に必要なこと~欧州のユースケースに学ぶ医療・介護・健康情報連携基盤~情報プラットフォーム構築に必要なこと~欧州のユースケースに学ぶ医療・介護・健康情報連携基盤~
情報プラットフォーム構築に必要なこと~欧州のユースケースに学ぶ医療・介護・健康情報連携基盤~
Eiji Sasahara, Ph.D., MBA 笹原英司
 
クラウドにおける医療ビッグデータのプライバシー保護/セキュリティ管理
クラウドにおける医療ビッグデータのプライバシー保護/セキュリティ管理クラウドにおける医療ビッグデータのプライバシー保護/セキュリティ管理
クラウドにおける医療ビッグデータのプライバシー保護/セキュリティ管理
Eiji Sasahara, Ph.D., MBA 笹原英司
 
ニューノーマルセキュリティ~進化するクラウド環境におけるデータセキュリティの勘所
ニューノーマルセキュリティ~進化するクラウド環境におけるデータセキュリティの勘所ニューノーマルセキュリティ~進化するクラウド環境におけるデータセキュリティの勘所
ニューノーマルセキュリティ~進化するクラウド環境におけるデータセキュリティの勘所
Eiji Sasahara, Ph.D., MBA 笹原英司
 
海外のAPIエコノミーとデジタルヘルス動向
海外のAPIエコノミーとデジタルヘルス動向海外のAPIエコノミーとデジタルヘルス動向
海外のAPIエコノミーとデジタルヘルス動向
Eiji Sasahara, Ph.D., MBA 笹原英司
 

More from Eiji Sasahara, Ph.D., MBA 笹原英司 (20)

Metaverse and NFTs on the Healthcare Cloud
Metaverse and NFTs on the Healthcare CloudMetaverse and NFTs on the Healthcare Cloud
Metaverse and NFTs on the Healthcare Cloud
 
米国大統領令を起点とする医療機器のゼロトラストとSBOM
米国大統領令を起点とする医療機器のゼロトラストとSBOM米国大統領令を起点とする医療機器のゼロトラストとSBOM
米国大統領令を起点とする医療機器のゼロトラストとSBOM
 
SDGs達成に向けたデジタルヘルスを支えるクラウドネイティブセキュリティ
SDGs達成に向けたデジタルヘルスを支えるクラウドネイティブセキュリティSDGs達成に向けたデジタルヘルスを支えるクラウドネイティブセキュリティ
SDGs達成に向けたデジタルヘルスを支えるクラウドネイティブセキュリティ
 
ロボット支援手術(RAS)システムの脅威モデリング ~医療ロボットから自動車への横展開~
ロボット支援手術(RAS)システムの脅威モデリング ~医療ロボットから自動車への横展開~ロボット支援手術(RAS)システムの脅威モデリング ~医療ロボットから自動車への横展開~
ロボット支援手術(RAS)システムの脅威モデリング ~医療ロボットから自動車への横展開~
 
ゲノムデータのサイバーセキュリティとアクセス制御
ゲノムデータのサイバーセキュリティとアクセス制御ゲノムデータのサイバーセキュリティとアクセス制御
ゲノムデータのサイバーセキュリティとアクセス制御
 
プライバシーエンジニアリング技術標準化の欧米比較
プライバシーエンジニアリング技術標準化の欧米比較プライバシーエンジニアリング技術標準化の欧米比較
プライバシーエンジニアリング技術標準化の欧米比較
 
医療におけるサードパーティベンダーリスク管理
医療におけるサードパーティベンダーリスク管理医療におけるサードパーティベンダーリスク管理
医療におけるサードパーティベンダーリスク管理
 
バイオ/医療サプライチェーンのサイバーセキュリティリスク管理
バイオ/医療サプライチェーンのサイバーセキュリティリスク管理バイオ/医療サプライチェーンのサイバーセキュリティリスク管理
バイオ/医療サプライチェーンのサイバーセキュリティリスク管理
 
最新事例に学ぶクラウドネイティブな医療AIのセキュリティ
最新事例に学ぶクラウドネイティブな医療AIのセキュリティ最新事例に学ぶクラウドネイティブな医療AIのセキュリティ
最新事例に学ぶクラウドネイティブな医療AIのセキュリティ
 
医療クラウドにおけるランサムウェア攻撃予防対策
医療クラウドにおけるランサムウェア攻撃予防対策医療クラウドにおけるランサムウェア攻撃予防対策
医療クラウドにおけるランサムウェア攻撃予防対策
 
遠隔医療のクラウド利用とリスク管理
遠隔医療のクラウド利用とリスク管理遠隔医療のクラウド利用とリスク管理
遠隔医療のクラウド利用とリスク管理
 
Landscape of Cloud-Driven Digital Health Platform Market in Japan 2023
Landscape of Cloud-Driven Digital Health Platform Market in Japan 2023Landscape of Cloud-Driven Digital Health Platform Market in Japan 2023
Landscape of Cloud-Driven Digital Health Platform Market in Japan 2023
 
バイオエコノミー産業の サイバーセキュリティ最新動向
バイオエコノミー産業の サイバーセキュリティ最新動向バイオエコノミー産業の サイバーセキュリティ最新動向
バイオエコノミー産業の サイバーセキュリティ最新動向
 
[ハードウェア編] クラウドネイティブアーキテクチャとIoTセキュリティ・バイ・デザイン
[ハードウェア編] クラウドネイティブアーキテクチャとIoTセキュリティ・バイ・デザイン[ハードウェア編] クラウドネイティブアーキテクチャとIoTセキュリティ・バイ・デザイン
[ハードウェア編] クラウドネイティブアーキテクチャとIoTセキュリティ・バイ・デザイン
 
Cloud-Native Security on Digital Health-Telehealth Use Case
Cloud-Native Security on Digital Health-Telehealth Use CaseCloud-Native Security on Digital Health-Telehealth Use Case
Cloud-Native Security on Digital Health-Telehealth Use Case
 
「NIST SP 800-204C サービスメッシュを利用したマイクロサービスベースのアプリケーション向けDevSecOpsの展開」概説
「NIST SP 800-204C  サービスメッシュを利用したマイクロサービスベースのアプリケーション向けDevSecOpsの展開」概説「NIST SP 800-204C  サービスメッシュを利用したマイクロサービスベースのアプリケーション向けDevSecOpsの展開」概説
「NIST SP 800-204C サービスメッシュを利用したマイクロサービスベースのアプリケーション向けDevSecOpsの展開」概説
 
情報プラットフォーム構築に必要なこと~欧州のユースケースに学ぶ医療・介護・健康情報連携基盤~
情報プラットフォーム構築に必要なこと~欧州のユースケースに学ぶ医療・介護・健康情報連携基盤~情報プラットフォーム構築に必要なこと~欧州のユースケースに学ぶ医療・介護・健康情報連携基盤~
情報プラットフォーム構築に必要なこと~欧州のユースケースに学ぶ医療・介護・健康情報連携基盤~
 
クラウドにおける医療ビッグデータのプライバシー保護/セキュリティ管理
クラウドにおける医療ビッグデータのプライバシー保護/セキュリティ管理クラウドにおける医療ビッグデータのプライバシー保護/セキュリティ管理
クラウドにおける医療ビッグデータのプライバシー保護/セキュリティ管理
 
ニューノーマルセキュリティ~進化するクラウド環境におけるデータセキュリティの勘所
ニューノーマルセキュリティ~進化するクラウド環境におけるデータセキュリティの勘所ニューノーマルセキュリティ~進化するクラウド環境におけるデータセキュリティの勘所
ニューノーマルセキュリティ~進化するクラウド環境におけるデータセキュリティの勘所
 
海外のAPIエコノミーとデジタルヘルス動向
海外のAPIエコノミーとデジタルヘルス動向海外のAPIエコノミーとデジタルヘルス動向
海外のAPIエコノミーとデジタルヘルス動向
 

医療におけるブロックチェーン利用

  • 1. Cloud Security Alliance Health Information Management WG Seattle, WA, USA 医療におけるブロックチェーン利用 (2021年11月22日)
  • 2. 2
  • 3. 3
  • 4. 4
  • 5. 5
  • 6. 6
  • 7. AGENDA 1. 米国医薬品サプライチェーン安全保障法(DSCSA)に関連する ブロックチェーン/分散台帳技術の取組事例 2. CSA Blockchain WG「ブロックチェーン/分散台帳技術 ワーキンググループ用語集」(2017年12月15日発行 3. CSA IoT WG/Blockchain WG 「IoT セキュリティのためのブロックチェーン技術の活用」 (2018年2月13日発行) 4. CSA Health Information Management WG 「医療におけるブロックチェーン利用」 (2021年8月10日発行) 5. Q&A/ディスカッション
  • 8. 8 1. 米国医薬品サプライチェーン安全保障法(DSCSA)に関連する ブロックチェーン/分散台帳技術の取組事例 • 医薬品サプライチェーン安全保障法(DSCSA)(2013年11月27日制定)  偽造医薬品対策を目的として、医療用医薬品に商品コード、ロット番号、 有効期限、ランダム番号を含む2次元バーコードを表示する  取引情報(TI):製品名、規格用量、商品コード、ロット番号、取引日、取引に 関わった両者の名称と住所など  取引履歴(TH):製造業者から現在までの各取引情報の記録(紙または電子 媒体)  取引明細(TS): 所有権を譲渡する事業主体の記述(例.DSCSAで認証 された事業体であること、製品を認証済事業主体より受領したことなど)  医薬品製造業者から、再包装業者、卸売業者/サードパーティロジスティ クス(3PL)プロバイダー、医療機関・薬局に至るまでのサプライチェーンの 各段階で、トレーサビリティを電子的に管理する  2013年までに電子的に追跡可能な医薬品サプライチェーンシステムの導入 を義務化の予定
  • 9. 9 • 米国食品医薬品局(FDA) 「医薬品サプリチェーン安全保障法に基づく パイロットプロジェクト提案」(2016年2月16日)  DSCSAに基づく電子的で 相互運用性のあるシステムの 開発を支援  ブロックチェーン/分散台帳 技術を利用したプロジェクト: • IBM/KPMG/メルク/ ウォルマート • IDLogiq • MediLedger • TraceLink • UCLA 出典: Food and Drug Administration (FDA) 「DSCSA Pilot Project Program」(2019年5月22日) (https://www.fda.gov/drugs/drug-supply-chain- security-act-dscsa/dscsa-pilot-project-program)を基に ヘルスケアクラウド研究会作成
  • 10. 10 • UCLAヘルス/LedgerDomain 「ラストマイル:ブロックチェーン技術を 介したDSCSAソリューション:BRUINchainによるラストマイルでの医薬品 トレーシング、追跡、証明」(2020年3月12日) (https://doi.org/10.30953/bhty.v3.134)  UCLAとそのパートナー企業であるLedgerDomainが、商業汎用 (COTS)技術のみにより運用される処方者向け医薬品サプライチェーン 安全保障法(DSCSA)の主要な目的を満たすブロックチェーンベースの システムとして「BRUINchain」を構築  相互運用性のあるサプライ チェーンシステムの論理的 コンポーネント • リスク管理プレーン • コントロール・プレーン • トランザクション・プレーン 出典:William Chien et al.「The Last Mile: DSCSA Solution Through Blockchain Technology: Drug Tracking, Tracing, and Verification at the Last Mile of the Pharmaceutical Supply Chain with BRUINchain」 (2020年3月12日) (https://doi.org/10.30953/bhty.v3.134)
  • 11. 11  BRUINchain:Hyperledger Fabricをベースとするスマート コントラクト・アプリケーション・インフラストラクチャの全体像 出典:William Chien et al.「The Last Mile: DSCSA Solution Through Blockchain Technology: Drug Tracking, Tracing, and Verification at the Last Mile of the Pharmaceutical Supply Chain with BRUINchain」(2020年3月12日) (https://doi.org/10.30953/bhty.v3.134)
  • 12. 12  BRUINchain:ブロックチェーン実証試験の構築プロセス 出典:William Chien et al.「The Last Mile: DSCSA Solution Through Blockchain Technology: Drug Tracking, Tracing, and Verification at the Last Mile of the Pharmaceutical Supply Chain with BRUINchain」(2020年3月12日) (https://doi.org/10.30953/bhty.v3.134)
  • 13. 13  (参考1)IBM「モデルナとIBMがCOVID-19ワクチンのサプライチェーン および輸送データの共有における連携を計画へ」(2021年3月4日) • 目的:政府機関や医療機関、ライフサイエンス組織、個人の間におけるセキュアな 情報共有を加速させる技術手法を特定し、ワクチンプログラムの信頼性を向上させ、 ワクチン接種比率を高めることによって、地域感染を抑制する • エンドツーエンドのトレーサ ビリティを提供するワクチン 管理 • ブロックチェーン技術上に 構築されたデジタルヘルス パス 出典:IBM 「Moderna and IBM Plan to Collaborate on COVID-19 Vaccine Supply Chain and Distribution Data Sharing」(2021 年3月4日) (https://newsroom.ibm.com/2021-03-04-Moderna-and-IBM-Plan-to-Collaborate-on-COVID-19-Vaccine-Supply- Chain-and-Distribution-Data-Sharing)
  • 14. 14  (参考2)FedEx Corp.「FedExエクスプレスが2021年アジア・太平洋 ワクチン・エクセレンスアワードのワクチン向けベスト3PLとして選定される」 (2021年11月18日) • FedExは、2020年12月より、 ファイザーおよびモデルナ製 COVID-19ワクチンのコールド チェーン物流を受託 • FedExのアジア太平洋地域に おけるハブ:  関西国際空港(日本)  広州白雲国際空港(中国)  チャンギ国際空港 (シンガポール) 出典:FedEx Corp. 「FedEx Express Named Asia’s Best Third-Party Logistics (3PLs) For Vaccines At The Asia Pacific Vaccine Excellence Awards 2021」(2021年11月18日) (https://newsroom.fedex.com/newsroom/fedex-express-named-asias-best- third-party-logistics-3pls-for-vaccines-at-the-asia-pacific-vaccine-excellence-awards-2021/)
  • 15. 15 2. Cloud Security Alliance「ブロックチェーン/分散 台帳技術ワーキンググループ用語集」(2017年12月15日発行)  ブロックチェーン業界で利用される共通の用語およびその他の情報を整理 出典:Cloud Security Alliance Blockchain/Distributed Ledger Technology WG 「Blockchain/Distributed Ledger Working Group Glossary」(2017年12月15日)
  • 16. 16 3. Cloud Security Alliance「IoTセキュリティのための ブロックチェーン技術の活用」(2018年2月13日発行)  ブロックチェーン技術概要 • トランザクションの送信とブロックチェーンの構築 • スマートコントラクト • オフチェーンストレージソリューション • 配備オプション  ブロックチェーン技術に基づくIoTアーキテクチャ • コミュニケーションモデル • 相互運用性を高めるための充実したエコシステム • 複数のブロックチェーンサービスの同居 • ブロックチェーン技術に基づいた IoTアーキテクチャのパターン  IoTセキュリティに向けたブロックチェーン技術の選択  結論 出典:Cloud Security Alliance IoT WG, Blockchain/Distributed Ledger Technology WG 「Using Blockchain Technology to Secure the Internet of Things」(2018年2月13日)
  • 17. 17  ブロックチェーン技術概要 • (1) 自律ノードのネットワーク:独立した ノードは、自律的に正当なトランザクション を生成し、分散台帳に登録する • (2) 取引の台帳:データベースを構成する 各ブロックには、有効なトランザクションのリ スト、タイムスタンプ、および現在のブロック と前のブロックをリンクする情報が含まれて おり、各ブロックの先行ブロックへのリンクを 連鎖すると、台帳が作成される • (3) 分散データベース:新しいトランザク ションが追加されると台帳が作成され、シス テムのノード間で利用可能になる(ネット ワーク上のすべてのノードは、それぞれデータ ベースのコピーを持ち、すべてのトランザク ションの履歴にアクセスできる) 出典:Cloud Security Alliance IoT WG, Blockchain/Distributed Ledger Technology WG 「Using Blockchain Technology to Secure the Internet of Things」(2018年2月13日)
  • 18. 18 • トランザクションの送信とブロックチェーンの構築 • 1. 新しいトランザクションがすべてのノードにブロードキャストされる。 • 2. 各ノードは、新しいトランザクションをブロックに取り込む。 • 3. 各ノードは、そのブロックのコンセンサスアルゴリズムで動作する(一般に、 この処理はノード処理と消費電力の面で高くつく)。 • 4. ノードがコンセンサスアルゴリズム処理を完了すると、ノードはブロックと処 理結果をすべてのノードにブロードキャストし、この作業の報酬を受け取る。 (Bitcoinの場合、報酬はBitcoinマイナーによって処理され、受け取られ た取引手数料である。) • 5. ノードは、その中のすべてのトランザクションが妥当な場合にのみブロック を受け入れる。 • 6. ノードは、受け入れられたブロックのハッシュを前のハッシュとして使用して、 チェーン内の次のブロックの作成に取り組み、ブロックの受け入れを行う。 出典:Cloud Security Alliance IoT WG, Blockchain/Distributed Ledger Technology WG 「Using Blockchain Technology to Secure the Internet of Things」(2018年2月13日)
  • 19. 19 • スマートコントラクト • スマートコントラクトは台帳にある自己実行コードであり、これを使用して、 2人の当事者が取引を行う • IoTの環境では、デバイスはブロックチェーン上のコントラクトアドレスに基 づいてスマートコントラクトとやり取りをするように事前設定できる • スマートコントラクトを利用するIoTシステムの実装者は、誤った使い方の 可能性を考慮した処理をコントラクト上で実装する必要がある • スマートコントラクト利用時のセキュリティに関する考慮事項  未完了トランザクションを、そのトランザクションの発行者以外が 再実行するという競合状態を回避する必要性  コントラクトの送信者と受信者の間で再帰呼び出しになっていない ことを検証する  スマートコントラクトの利用を、許可されたデバイスに限定する
  • 20. 20 • オフチェーンストレージソリューション  ブロックチェーンがトランザクションとしてハッシュを記録している一方で、 生成したデータの保存に使えるオフチェーンストレージソリューションを 立ち上げる必要がある • 配備オプション  非許可型(パブリック型):すべてのノードはトランザクションの読み取りや 発行が可能であり、さらにコンセンサスプロセスに参加することもできる  コンソーシアム型(例:部分許可型):事前に定義されたノードのみコン センサスプロセスに参加出きる  許可(プライベート)型:コンセンサスメカニズムとは関係なく、信頼された 組織のみが、ブロックチェーンに向けてトランザクションが発行可能である
  • 21. 21  ブロックチェーン技術に基づくIoTアーキテクチャ • コミュニケーションモデル(1)  IoTトランザクションノード: 基本的機能 • 自律的調整(例えば、 コンセンサスやP2P メッセージング)を含む 自立型IoTデバイスネット ワーク • IoTデバイスが暗号機能を 実行するトランザクションを 作成できるトランザクションの 台帳 • IoTデバイスに台帳の最新 バージョンがある分散データベース 出典:Cloud Security Alliance IoT WG, Blockchain/Distributed Ledger Technology WG 「Using Blockchain Technology to Secure the Internet of Things」(2018年2月13日)
  • 22. 22 • コミュニケーションモデル(2)  クラウド対応のIoTブロックチェーンネットワーク: • トランザクションノードとマイニングノードが、クラウドとオンプレミス の両方に配置される • 限られたハードウェアリソースを 持つIoTデバイスは、ブロック チェーンクライアントとして機能する • IoTデバイスは、ブロックチェーン サービスで処理されるために トランザクションノードに中継 されたデータを収集するか、 クラウド内で動作するブロック チェーンノードを指定することに よってスマートコントラクト トランザクションに参加する 出典:Cloud Security Alliance IoT WG, Blockchain/Distributed Ledger Technology WG 「Using Blockchain Technology to Secure the Internet of Things」(2018年2月13日)
  • 23. 23 • 相互運用性を高めるための充実したエコシステム • サービスプロバイダー:IoTとブロックチェーンサービスのクライアントお よびサービス間の通信を簡素化するAPI機能を提供することにより、異 なるブロックチェーンサービスと通信するIoTの開発が可能になる。 • ソリューションプロバイダー:プライベートブロックチェーンサービスを迅 速に構築するために、トランザクションノード上で動作するフレームワー クを提供し、他のブロックチェーンサービスと連携する機能も提供する • 複数のブロックチェーンサービスの同居 • 各ブロックチェーンサービスは補完的な機能を 果たす • 各ブロックチェーンサービスは、ネイティブに、 またはサードパーティが提供するAPIを使用 して、結合することができる 出典:Cloud Security Alliance IoT WG, Blockchain/Distributed Ledger Technology WG 「Using Blockchain Technology to Secure the Internet of Things」(2018年2月13日)
  • 24. 24 • ブロックチェーン技術に基づいたIoTアーキテクチャのパターン 1. 法人専用サービス: • トランザクションノードは、クラウドに ホスティングされた法人のコンピューター またはサーバーである • IoTブロックチェーンクライアントは企業 エリア内に配備されたセンサーとスマート デバイスである 2. 消費者向けスマートホームサービス: • トランザクションノードは、パソコンと その他のデバイス、またはクラウド サービスである • IoTブロックチェーンクライアントは、 冷蔵庫、温度センサー、セキュリティ カメラといったスマートデバイスである 出典:Cloud Security Alliance IoT WG, Blockchain/Distributed Ledger Technology WG 「Using Blockchain Technology to Secure the Internet of Things」(2018年2月13日)
  • 25. 25 • IoTセキュリティに向けたブロックチェーン技術の選択 1. スケーラブルなIoTの検出 2. 信頼できる通信(トラステッド コミュニケーション) 3. 半自動型M2M (Machine-to-Machine)操作 4. IoTの構成と更新 5. セキュアなファームウェア イメージの配布と更新 出典:Cloud Security Alliance IoT WG, Blockchain/Distributed Ledger Technology WG 「Using Blockchain Technology to Secure the Internet of Things」(2018年2月13日)
  • 26. 26 4. CSA Health Information Management WG 「医療におけるブロックチェーン利用」(2021年8月10日発行) • 対象=ブロックチェーンを利用する医療機関  イントロダクション  ブロックチェーン  全般  研究  サプライチェーン  財務管理  施設・エネルギー管理  遠隔医療  患者管理  医療のケースにおけるブロックチェーン  ディスカッション  結論 出典:CSA Health Information Management WG「The Use of Blockchain in Healthcare」(2021年8月)
  • 27. 27 • イントロダクション  遠隔医療向けブロックチェーン技術の主要機能 出典:CSA Health Information Management WG「The Use of Blockchain in Healthcare」(2021年8月) 機能 概要 分散化 ・電子健康記録(EHR)が、複数の場所で、保存、アクセス、管理される ・ネットワークが、多くの主体によってコントロールされる ・コンセンサスプロトコルが、ネットワークを統治する 不変性 ・患者の電子健康記録(EHR)や個人健康記録(PHR)が変更できない ・非対称鍵暗号やコンセンサスプロトコルが医療健康記録の不変性を保証する 透明性 ・透明性が、患者中心の共有データのコントロールと、情報ユーザーによる疑わしい行為に関す る問い合わせを促進する オープンソース・アクセス ・患者が、遠隔診療の予約をする前に、医師のプロファイルにアクセスできる ・規則正しい法令遵守の運用を保証するために、記録が保護される 監査可能性 ・医薬品管理当局が、医薬品の来歴を追跡できる ・規則正しい法令遵守の運用を保証するために、記録が保護される 匿名性 ・遠隔医療参加者のアイデンティティを匿名化する ・データや転送がセキュア化される
  • 28. 28 • ブロックチェーン  分散台帳技術(DLT): • 修正や複製ができないような、分散型のセキュアな形態で取引(Transaction)を 記録する • 一覧の複数の複製が存在し、情報のなりすましが極めて困難になっている  ブロックチェーン: • “1対N”の取引を含む、物理的な固定長のブロックから構成されるデータベース • 「取引を追加する」または「取引を閲覧する」のみが実行可能であり、ブロックチェーンを、 様々な医療アプリケーション向けに理想的なものにする • 個々のブロックチェーンには、生成されるブロックが妥当か否かを決定し、妥当な ブロックだけがチェーンに追加されるという一連のルールが存在する  スマートコントラクト: • コードに組み込まれた自己強制的な同意書であり、監査可能で強制可能なガバナンス ルールとビジネスロジックをコードに組込む、透明で検証可能な方法を提供する
  • 29. 29 • 研究  臨床試験におけるスマートコントラクト利用のアーキテクチャ 1. 患者が電子署名を利用して、臨床試験契約に同意書を送信する 2. スポンサーが、被験者の位置情報を取得し、臨床試験サイトを選択する 3. 契約書に臨床試験プロトコルおよびトレーニングURLを設定する 出典:CSA Health Information Management WG「The Use of Blockchain in Healthcare」(2021年8月)
  • 30. 30 • サプライチェーン  ブロックチェーンは、医療サプライチェーンのトレーサビリティに関連して、様々 な主体がアクセス可能な、オープンで、安全で、改ざんを防止する システムを提供する  スマートコントラクトを利用したブロックチェーン技術は、リアルタイムな契約 の追跡や展開を提供し、契約が成功裏に完了したかをユーザー側で判断で きるようにする  医療におけるブロックチェーンは、サプライヤー契約を自動化し、製品および サービスに関する幅広いメタデータに分析を適用できる場合があり、その結 果が生産性を改善し、費用を削減し、品質コントロールを改善する可能性 がある
  • 31. 31 • 財務管理  金融サービス産業において、ブロックチェーンは、迅速なスループット、費用の削減、 少ないエラー、透明性により、変革を可能にしているが、スマートコントラクトも、 同様の恩恵をもたらす(サプライチェーン請求や保険医療費請求/医療コーディングに 応用可能)  スマートコントラクトの構造は、ノードによる契約のトランザクションの展開を可能にして、 正確な請求の完了を保証し、ビジネスルールを利用した法令遵守監査を支援する • 施設・エネルギー管理  ブロックチェーン技術は、暖房、換気、空調(HAVC)、配管、照明、電力、医療ガスなど、 病院に必要なインフラストラクチャに係るリアルタイムのデータ管理や認証を可能にする  ビジネス管理システム(BMS)/ビル管理システム(BAS)のアルゴリズムや、比例-積分- 微分(PID)制御ループに基づき、自動的にビル内の設備エネルギー最適化を行う一方、 継続的にメンテナンス要件の監視を行い、必要なときに適切・迅速に対応することを保証 する
  • 32. 32 • 遠隔医療  ブロックチェーンにより強化されるモダリティ: 1. モバイルヘルス:スマートフォンおよびタブレットアプリケーションのデータ収集など 2. 遠隔患者モニタリング:IoMT(例.医療機器、ウェアラブル機器)からの患者 データ収集など 3. 保存・転送:後に医療従事者がダウンロードできるように、データ(例.放射線画 像、臨床検査結果)が保存される 4. ビデオ会議:医療機関と患者間の1対1のリアルタイム・セッション  ブロックチェーンの非集中型、分散型、パブリック型のデジタル台帳は、ピアツーピアネット ワークを介してデータを保存し、データ操作など、データ集中化のリスクを解消する  ブロックチェーンは、IoMT機器のセキュリティ・プライバシーのための堅実な選択肢となる • 患者管理  異なる医療機関の電子健康記録(EHR)のデータを共有する際、セキュリティや相互 運用性の課題に取り組むのに、ブロックチェーンを役立てることができる  洗練されたAPIは、EHRの相互運用性とデータストレージが信頼できるプロセスにある ことを保証する
  • 33. 33 • ブロックチェーンのセキュリティ  ブロックチェーン技術だけでは、サイバーセキュリティのリスクを解消することができない • ブロックチェーン技術システムのセキュリティを保証するためには、医療機関が既存の 標準規格やガイドラインを遵守する必要がある • データストレージのセキュリティがブロックチェーンセキュリティの要であるため、 クラウドセキュリティは特に重要となる  ブロックチェーン技術は、一度トランザクションが完了すると、改ざん防止上安全であるが、 公開されたブロックに含まれる前に攻撃を受けると脆弱である  ブロックチェーン技術は、時間のなりすましの影響を受ける可能性があり、スマートコント ラクトにおけるトランザクションの順序やサービス拒否(DoS)攻撃に影響が及ぶ事がある  鍵管理は、ブロックチェーンセキュリティの要であり、オンライン鍵管理サービス(KMS)や ユーザーによる管理を採用する場合がある一方、管理の複雑性やユーザーエンドのセキュ リティ脆弱性が課題となる  その他のブロックチェーンのリスク • ビジネスとガバナンス • プロセス • 技術
  • 34. 34 • ブロックチェーンのセキュリティ管理策  ブロックチェーンのソリューションやデータにアクセスするアイデンティティ/アクセス制御を 強制する  API機能を不適切な利用から保護し、トランザクションのスコープを制限するために、 APIベースのトランザクションを保護するAPIセキュリティのベストプラクティスを利用する  内部および外部のコンポーネント間のプラットフォームコミュニケーションが、共通または標 準的なTLS(1.2以上)を利用したセキュリティの高いチャネルを介して相互作用すること を保証する  ブロックチェーン識別鍵、内部TLS認証、外部TLS認証、ドメイン認証など、ブロック チェーン鍵を管理するための強健な信頼できる鍵管理ソリューションを利用する(暗号化 は、連邦情報処理システム(FIPS)140-2以上)  組織のブロックチェーンソリューション展開のすべての段階で、テストを実施し、個々のコン ポーネントレベルで、脆弱性評価を行い、システム全体でペネトレーションテストを実行する
  • 35. 35 • 医療のケースにおけるブロックチェーン  中国:ブロックチェーンを利用したCOVID-19対策 • 2019年10月、習近平主席が、ブロックチェーン技術を、国家の重要な革新的技術 として優先付ける • 中国のスタートアップ企業やプラットフォーム事業者(BAT: Baidu、Alibaba、 Tencent)が、リアルワールドのブロックチェーン適用に取組む • 2020年1月より、中国のCOVID-19患者を抱える医療機関は、電子健康記録 (EHR)、医薬品トレーサビリティ、保険医療費請求などで、ブロックチェーン技術の 有効活用に取組む • ブロックチェーン技術とQRコードを組合せて、市民がCOVID-19に感染している 可能性があるかをスマートフォンに表示し、移動や公共空間へのアクセスを制限する • ただし、データプライバシーやコンセント管理、データセキュリティは、発展途上にある  分散型アイデンティティ標準規格(例.W3C DID)  暗号化(例.ゼロ知識照明、秘密計算技術、閾値署名、準同型暗号)
  • 36. 36  中国:主要プラットフォーム事業者の医療ブロックチェーン(1) • 百度(Baidu)の医療ブロックチェーン • 2020年1月、オープンネットワーク・ブロックチェーン・プロジェクトの 「Xuperchain」パブリックデータ版をリリース  目的:医療機関の処方せん、医薬品配送、収集情報を記録し、医師が薬 局と遠隔で電子処方せんを処理できるようにして、患者の体験を簡素化する  Blockchain as a Service(BaaS)やBaidu Blockchain Engine (BBE)を提供(Ethereum、Hyperledger、Fabric、Solidityスマート コントラクトをサポート) • 阿里巴巴(Alibaba)の医療ブロックチェーン • 2017年、医療ブロックチェーンを立ち上げ、支付宝(AliPay)とともに医療IT企 業の阿里健康信息技術を設立 • アリババクラウドのクラウドブロックチェーンサービス(BaaS)と支付宝のアントブ ロックチェーン技術をベースに、医療機関が、処方せんや薬剤師チェック、医薬品 配送、医薬品支払の管理、医療プロセスの監督をすることを可能にする
  • 37. 37  中国:主要プラットフォーム事業者の医療ブロックチェーン(2) • 腾讯(Tencent)の医療ブロックチェーン • 共済保険スタートアップ企業の水滴(Waterdrop)とブロックチェーン強化型医 療保険ソリューション(例.効率的な請求支払いシステム、不正請求を防止する 監査可能な医療情報ストレージ)の開発で提携 • 2019年11月、安徽省で、医療機関向けの電子健康カード+ブロックチェーン ソリューションを立ち上げる(部門や医療機関、地域の枠を越えたデータリソース 統合を促進)  北米:医療機関主導ブロックチェーン • 米国・MedRec - 電子健康記録(EHR)向けブロックチェーン • マサチューセッツ工科大学(MIT)が開発し、ベスイスラエル・ディーコネス医療 センターで実証試験を行ったブロックチェーンベースのEHRシステムで、医療 データアクセスとパーミッション管理にフォーカスする • カナダ・ユニバーシティヘルスネットワーク(UHN)ブロックチェーン • 2018年、IBMやeヘルス・オンタリオと提携して、ブロックチェーンベースの健康 記録プラットフォームを開発(患者の健康データへのアクセスの認可を管理)
  • 38. 38 • ディスカッション&結論  医療研究、サプライチェーンマネジメント、遠隔医療におけるブロックチェーン技術の 適用は、研究者、医療機関、患者に利点をもたらし、医療ブロックチェーンの統合は、 現在、医療機関がカバーしていない人口まで健康データ収集を拡張させることができる  ウェアラブル/モバイル機器からのデータ収集(例.血圧、血糖値、心拍数のリアル タイムデータ)により、医療機関に価値のある情報を提供して、患者の診断や治療を 向上させ、よりよいアウトカムをもたらすことができる  医療におけるビッグデータ利用は、患者の安全性および臨床アウトカムを向上させ、健康 や疾病の管理を促進することを目的としており、リアルタイムのデータ収集とビッグデータ 分析により、アクセスや利用を強化し、特に、予測分析に活用できる  データマイニングにより、医療データの中で隠されたパターンを特定することによって、医学 的リスクを予期し、患者のアウトカムを予測し、医療関連サービスを改善することができる  ブロックチェーン技術により、遠隔医療環境のプライバシーやセキュリティを強化することが できる