もう一度学びたい、日本近代史

もう一度学びたい、日本近代史
第１回「明治維新から日露戦争まで」
13年5月10日金曜日

今回の授業を受けると・・・

今回の授業を受けると・・・
近代史の土台がわかり、歴史の勉強が楽しくなる！
中国・朝鮮半島との歴史の関わりを知り、現在にまで
至る「歴史問題」の発端を知ることが出来る。
「温故知新」
明治日本の合理的な組織論・戦術論を学び、
現代のビジネスにも活きるナレッジを吸収できる。

今日の授業では、

「温故知新」

「温故知新」
＋
次回の授業の前提条件となる
日露戦争前の歴史を学びます。

年表（1840∼1910年代）

時は１９世紀！

極東アジアは、混乱を極めていた！！

極東アジアは、混乱を極めていた！！
西欧の列強が、アジアへと進出！

西欧列強のアジア侵略

西欧列強のアジア侵略
敗れる大国・清

極東諸国は混乱し・・・

革新派
（開国派）

革新派
（開国派）
VS

革新派
（開国派）
VS 保守派
（外国人排斥）

革新派
（開国派）
VS 保守派
（外国人排斥）
内乱が勃発！！

日本では明治維新がおこる

慶応３年（1867年）・・・大政奉還
→ 江戸幕府の約２６０年に終止符を打つ。

大政奉還図：邨田丹陵筆

しかし、その後

戊辰戦争へ・・・

戊辰戦争へ・・・
幕府軍 VS 政府軍

日本の内戦、そして新体制へ

日本の内戦、そして新体制へ
近代化への幕開け
→ 天皇を中心とした中央集権国家となる。

明治日本のスローガン

明治日本のスローガン
富国強兵

富国強兵の目的

西欧に侵略されないためには、同等の力が必要。
産業革命を起こし、国力を付ける。
幕末に結んだ、不平等条約の改正が悲願。

西欧に侵略されないためには、同等の力が必要。
産業革命を起こし、国力を付ける。
幕末に結んだ、不平等条約の改正が悲願。
近代的な国家・軍を作る

近代的な国家・軍を作るために

近代的な国家・軍を作るために
学制・教育勅語
→ 国民の常識・教養・感性の土台となる。
国民全体の意識を統一し、管理する。
徴兵令
→ 国民の義務として、兵隊を動員できる
体制を作り、近代的な軍隊を組織する

開花期を迎えた日本に

開花期を迎えた日本に
大国の手が忍び寄る。

南下を目指す大国・ロシア

ロシアは本格的な海洋進出をするために、
不凍港の獲得を目指し、南下政策をとる。

ロシアは本格的な海洋進出をするために、
不凍港の獲得を目指し、南下政策をとる。
ウラジオストク
1860年に清国より獲得した地に建設。
その名前は日本語に訳すと、
「極東を支配する」という意味である。
極東政策の拠点となる軍事・商業都市。

南下政策は極東へ・・・

大西洋方面での不凍港獲得は、ドイツ帝国などに
阻まれた結果、失敗・・・
ロシア帝国は極東方面に目を向けることになる。

大西洋方面での不凍港獲得は、ドイツ帝国などに
阻まれた結果、失敗・・・
ロシア帝国は極東方面に目を向けることになる。
シベリア鉄道の
完成も間近…

これに対し、日本は・・・

もしロシアが朝鮮半島まで進出したら、日本と目と
鼻の先になり、いつ侵略されてもおかしくない！

もしロシアが朝鮮半島まで進出したら、日本と目と
鼻の先になり、いつ侵略されてもおかしくない！
危機感！

南下する大国・ロシア

危機感を持つ明治日本

危機感を持つ明治日本
この２つが衝突した結果、起こったのが
日露戦争（1904年）である。

ロシアの植民地にならないために

ロシアが南下し、朝鮮半島を支配下に置いたら、
極東アジアはロシアの勢力圏となってしまう。

最悪、日本は植民地

それを防ぐためには・・・

朝鮮半島の近代化が必要！
それを防ぐためには・・・

しかし、当時の朝鮮は・・・

開国派がクーデターに破れ、清国の影響力大。
近代化には、ほど遠い状況だった。

福沢諭吉

「脱亞論」
福沢諭吉

「脱亞論」
福沢諭吉
→ 清国・朝鮮の自主的な近代化を
願うも、失望してしまう。

ある事件が朝鮮で勃発

甲午農民戦争

外国人排斥運動から始まり、反政府活動となる。
朝鮮・閔氏政権は、鎮圧のため清国軍に出兵を要請。
日本軍も駐留邦人保護の名目で、出兵（天津条約）。
両軍が漢城近郊で対峙し、一気に緊張状態になる。
甲午農民戦争

慌てる朝鮮・閔氏政権

なんかヤバいことになってきた汗
巻き込まれるのは勘弁だわ・・・
閔妃

閔妃
農民の提案を聞き、和解へ。

閔妃
農民の提案を聞き、和解へ。
残された日本軍・清国軍は？

残された日清両軍

朝鮮は両軍に撤兵を要請するも、両軍受け入れず。
日本軍はこれを機に、朝鮮の近代化（内政干渉）を
共同で行おうと清国に打診するも、清国は拒否。
→ますますの緊張状態を迎える・・・

朝鮮は両軍に撤兵を要請するも、両軍受け入れず。
日本軍はこれを機に、朝鮮の近代化（内政干渉）を
共同で行おうと清国に打診するも、清国は拒否。
→ますますの緊張状態を迎える・・・
そんな時、朝鮮でクーデターが！

閔氏政権、倒れる。

閔妃と対立関係にあった大院君がクーデターを
起こし、政権を掌握。内政改革を進め、日本
軍に清国軍の掃討を依頼する。

日本軍はこれを受け、戦争準備に突入

日本軍はこれを受け、戦争準備に突入
日清戦争、開戦。

日清戦争

日清戦争
さまざまな戦局で日本軍が優勢に立つ。

日清戦争
さまざまな戦局で日本軍が優勢に立つ。
日本軍の勝利

日本軍の勝因

日本軍の勝因
外交と軍事の方針が一本化できていた
→ 敗戦＝ロシアの植民地という共通認識
貧しい国ながらも、最新の軍備を調達
→ 世界最速の戦艦をイギリスより購入など
近代化された軍隊の効率的な運用
→ 国際法の遵守など、統制の取れた進軍

清国軍の敗因

清国軍の敗因
外交と軍事の連携がバラバラ
→ 権力の分散化による非効率な軍事
軍艦を買う予算で、西太后の庭園を修復を行う
→ 旧型艦隊で、日本海軍との戦いに突入
兵隊の士気・装備にばらつきがあった
→ 軍紀の徹底が出来ず、統制が取れない

日本の勝利によって

朝鮮の独立・内政改革への不関与を認めさせる。
→ 清国の干渉を排除することができた。
清国の遼東半島・台湾などを割譲。
→ ロシア南下政策への牽制となる。
２億テール（当時の国家予算の４倍）の賠償金
→ 国内の産業革命推進の予算となる。

朝鮮の独立・内政改革への不関与を認めさせる。
→ 清国の干渉を排除することができた。
清国の遼東半島・台湾などを割譲。
→ ロシア南下政策への牽制となる。
２億テール（当時の国家予算の４倍）の賠償金
→ 国内の産業革命推進の予算となる。
遼東半島

しかし・・・

しかし・・・
当然ながら・・・

しかし・・・
当然ながら・・・
黙っちゃいない。

三国干渉

三国干渉
ロシアは、南下政策を押し進めるために、日
本が割譲された遼東半島を清国に返還するよ
う、ドイツ・フランスと干渉を行う。

三国干渉
ロシアは、南下政策を押し進めるために、日
本が割譲された遼東半島を清国に返還するよ
う、ドイツ・フランスと干渉を行う。
「日本による遼東半島所有は、清国の首都北京を
脅かすだけでなく、朝鮮の独立を有名無実にし、
極東の平和の妨げとなる。従って、半島領有の放
棄を勧告し誠実な友好の意を表する」

臥薪嘗胆

臥薪嘗胆
当時の日本は列強３国による勧告を、退ける
ほどの国力は無く、受け入れるしか無かった。

臥薪嘗胆
当然ながら、世論は反発・・・
「多くの血と金を流して手に入れた地を
安易に放棄するとは何事だ！」

臥薪嘗胆
当然ながら、世論は反発・・・
「多くの血と金を流して手に入れた地を
安易に放棄するとは何事だ！」
『臥薪嘗胆』をスローガンに、
この反発をロシアへの敵対心に振り向けた。

その後の極東情勢

その後の極東情勢
三国干渉後、列強が
清での勢力を伸ばす。
日本に敗戦した清国
に、それらに抵抗す
る力は残されていな
かった・・・

そして２０世紀・・・

天然の良港

ロシアは日本に返還させた遼東半島の租借権を
得て、旅順港という不凍港を手に入れる。
天然の良港

ロシアが極東アジアに到達

朝鮮をも飲み込もうとし、

朝鮮をも飲み込もうとし、
いよいよ両国が衝突寸前！

戦争を意識した日本は・・・

ロシアの極東アジア侵略を危惧していた
イギリスと日英同盟を締結（1902）
→ ロシアと開戦した時の後ろ盾を得ることに
ロシアと戦争回避のための直前交渉を提案
→満韓交換論を提案するも、ロシアはこれを拒否。
交渉を諦め、御前会議にて開戦止む無しと決定。
戦争を意識した日本は・・・

両国のトップは・・・

ニコライ２世

日本のマカーキー（猿）など、
恐るるに足らず。攻めるのみ。
ニコライ２世

ニコライ２世
伊藤博文

出来ることなら戦争回避。
清国とは相手が違う・・・
ニコライ２世
伊藤博文

これを見た各国の反応

これを見た各国の反応
勝てるわけないじゃん

戦費調達も困難を極める

日本銀行副総裁・高橋是清は、戦費調達を
命じられ西欧の投資家の元を走り回る。
しかし、日本の勝算は低く見積もられており、
既発の外債も暴落中。外債発行は困難を極めた。

日本銀行副総裁・高橋是清は、戦費調達を
命じられ西欧の投資家の元を走り回る。
しかし、日本の勝算は低く見積もられており、
既発の外債も暴落中。外債発行は困難を極めた。
高橋是清
日露戦争時には初期の国際金融市場にて、
日露戦争に関わる戦費調達を一任される。

ロシアの国力は、日本の約３倍

負けたら、ロシアの植民地

負けたら、ロシアの植民地
頼るは、乏しい資本・資源のみ

どうなる？明治日本！

日露戦争は次回！

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第２回「日露戦争に日本がいかに勝利したか」
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