Scott L. Delp*,Frank C. Anderson, Allison S. Arnold, Peter Loan, Ayman Habib, Chand T. John,
Eran Guendelman, and Darryl G. Thelen,“OpenSim: Open-Source Software to Create and Analyze Dynamic
Simulations of Movement”, IEEE TRANSACTIONS ON BIOMEDICAL ENGINEERING, VOL. 54, NO.11, NOV. 2007
<論文>
Thelen, D.G. and Anderson, F.C., "Using computed muscle control to generate forward dynamic simulations of
human walking from experimental data, J. Biomech., 2006, 39(6):1107-1115
<User‘s guide>
https://simtk-confluence.stanford.edu:8443/display/OpenSim/User%27s+Guide
参考文献 はじめに
7
8.
参考:OpenSIMの推奨学習方法(※個人的な意見) はじめに
<1stステップ>
基本的な解析の流れと仕組みが記載されている論文を読む(google scholarで検索)
おすすめ⇒OpenSim: Open-Source Software to Create and Analyze Dynamic Simulations of Movement
引用件数がかなり多いことから、OpenSIMに取り組む人は、もれなくほぼ全員読んでいると思われる
(いきなりUser’s guideやTutorialに手を出すと、情報が溢れすぎていて何から学べばよいのか迷子になりやすい・・・)
↓上記の論文にざっと目を通すと、おおまかな解析の流れや仕組みが理解できる
<2ndステップ>
User’s guide(https://simtk-confluence.stanford.edu:8443/display/OpenSim/User‘s+Guide) を読む
(英語のサイトだが、Google chromeで開けば、全文日本語訳で読むことも可能。翻訳精度もかなり高い。)
各解析セクションの「Getting Started with~」のページを読むだけでも、おおよその内容がつかめる
<理解すべきこと>
・基本的な解析の各Tool(Scaling⇒IK⇒RRA⇒ID、SO、CMC)が何を(何のために)やっているのか
個別のToolの内容の理解だけでなく、一連の流れの中で各Toolがどのような役割を果たしているのかを理解する
・各Toolに関連するInput、Outputファイルの関係性を理解する(何をInputとして受け取り、何をOutputしているのか)
・一連の解析の流れ(Scaling⇒IK⇒RRA⇒ID、SO、CMC )における各ステップ同士のInput、outputの受け渡しの把握
<3rdステップ>
3-1:サンプルモデルを使って、OpenSIMで一通りの解析をやってみる(Input、Output、一連の解析の流れを意識)
3-2:実測データをベースに自分で0から解析を実行することを想定し、深堀して勉強&解析を行う
本資料とは別に、ネット上のリソースを活用して自主学習する場合の、推奨学習方法を以下に記す
※データ処理、モデル構築はとりあえず後回しで、とにかくOpenSIMを使ってまずは色々解析したい方は、
Tutorial( https://simtk-confluence.stanford.edu:8443/display/OpenSim/Examples+and+Tutorials?desktop=true¯oName=divbox)で色々試すのも
良いかもしれない 8
RRA疑問集
<Q2.仮想アクチュエータの設定値は結局どうすればよいの?>
疑問:計算コストを上げることとResidual forceを小さくすることのどちらを優先してControl valueを決めればよいのか?
そもそもControlvalueは、どの程度のオーダに設定すればよいのか?
RRA(Residual Reduction Algorithm)
①Residual actuatorに関して
計算コストを上げるためには
Control valueを大きくする必要がある
Residual forceを小さくするためには
Control valueを小さくする必要がある
= Optimal force × control value
Residual force
●RRAの最適化計算では「計算コスト」が最も小さくなるようにモデルの各部の力が計算される
(要するに、最小の労力でモデルを駆動できるように各部の力が最適化される)
⇒したがって、計算コストの小さいアクチュエータから優先的にモデルの駆動に使用される
●Residual forceは、力学的不整合の辻褄を合わせるための、実際には存在しない力である。
⇒Residual forceの数値を最小化しつつ、最適化計算での使用優先度が低くなる(コストが高くなる)ように、値を設定する必要がある。
Optimal force:値が小さいほど計算コスト 大
Control value : 値が大きいほど計算コスト 大
しかしながら・・・ <Control valueの矛盾が生じる>
例:[Optimal force 小] × [Control value 大]
⇒筋肉量の少ない人が、筋肉を最大限活性化させて物を持ち上げているイメージ⇒コスト大
[Optimal force 大] × [Control value 小]
⇒筋肉量の多い人が、少ない筋活性度で軽々と物を持ち上げているイメージ⇒コスト小
以下に示すように、Control value はResidual forceと計算コストに対して、正反対の影響を及ぼしてしまう
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