1. Library of the Year 2009 渋沢栄一記念財団 実業史研究情報センター プレゼンター： 岡本真（ACADEMIC RESOURCE GUIDE（ARG））

2. あらためて、LoYの選考基準 今後の公共図書館のあり方を示唆する先進的な活動を行なっている。 公立図書館に限らず、公開された図書館的活動をしている機関、団体、活動を対象とする。 最近の１～3 年間程度の活動を評価対象期間とする。

3. 今回の授賞理由 選定委員会による理由 単に資料を収集するだけはなく、研究機能をもつことによって情報・知識の生産を行っている点、アーカイブ・博物館と連携し、WEB配信を駆使して、図書館の枠を超えた活動をしている点が、今後の公共的な図書館のあり方について一つの考え方を示していると評価されました。 プレゼンテーターによる解説 「情報・知識の生産」 従来の図書館の枠 収集・整理・保存・提供 手段・結果としての MLA連携 WEB配信 公共的な図書館の新たなあり方

4. 生み出されている情報・知識#1 「渋沢栄一関連会社社名変遷図」（2008年～、2010年完成予定）を事例として 発展的に構築中

5. 生み出されている情報・知識#2 どのような情報・知識か 情報・知識の典拠（出典・根拠）の明示 より安心できるレファレンス ウェブの特性（紙幅制限ゼロ）の活用 より使いやすいレファレンス 資料のポテンシャルを活かす、ライブラリアンの知識と経験、そしてウェブの徹底した活用

6. 情報・知識を生み出す体制#1 渋沢栄一記念財団実業史研究情報センターの歴史と体制 設立は？：2003年11月 人数は？：4.5名 小出いずみ、門倉百合子、山田仁美、茂原暢、松崎裕子 人員は1年に1名ずつ増員していまに至る 小出センター長による一本釣り 内訳は、司書、学芸員、アーキビストの混合 順番でアーカイブス・カレッジ（史料管理学研修会）を全員が修了 例年1名ずつ海外で研究・事業を発表 先行モデル不在自らモデル確立

7. 情報・知識を生み出す体制#2 財団傘下3機関の並列・連携 自然体のMLA*連携 （職員間でも） *MLA= Museum, Library and Archive

8. 最後に公共性と理念と 民間公共の可能性 実業史研究情報センターの位置づけ 民間（財団）による 開放性が高く かつ専門性に満ちた 公共的な図書館 同時に、「公益」を追求した社会事業家でもあった渋沢栄一や、栄一の遺産を継承・発展させた渋沢敬三の理念をさらに継承・発展 図書館の理念が問われる「いま」における意義 理念に根差した「民間公共」の力