高橋 史(たかはし ふみと)
信州大学学術研究院教育学系
先進技術の等身大を見てみよう
2023年10月7-9日
日本認知・行動療法学会第49回大会
自主企画シンポジウム14
「先進的なデータ収集・解析技術によって認知行動療法の実践はどう変わるか?」Discussion
日本認知・行動療法学会
利益相反(COI)開示
発表者名:高橋 史
本発表に関連して、開示すべきCOI関係に
ある企業などはありません。
「先進」の現れ方
https://www.gartner.com/en/articles/w
hat-s-new-in-the-2023-gartner-hype-
cycle-for-emerging-technologies
イノベーショ
ン発生
熱狂
の渦
勝手に
失望
等身大の
期待へ
生産性の
落とし処
• その道の人以外にとっては
「熱狂→失望」の通過儀礼
があってから等身大が見え
てきます。
• 右図は、ブームに乗ってい
る技術について一般向けに
「今コレ熱狂中だからね」
と牽制するための図です。
• とはいえ、ただの熱狂だと
侮るなかれ・・・
日常生活のアセスメント 時間軸と空間軸
時間
行
動
・
反
応
大井さんの取り組みは こんな感じ?
時間
行
動
・
反
応
Recall bias のせいで測定精度が・・・
時間
行
動
・
反
応
川島さんの取り組みは こんな感じ?
時間
行
動
・
反
応
樫原さんの取り組みは?(グラフ化というCBTの王道)
時間
行
動
・
反
応
記録データはとったけど、その都度話題に上げるだけ…
グラフにしてみよう!
Kashihara & Sakamoto
(2021). Japanese
Psychological Research.
doi:10.1111/jpr.12371
「変数」よりももっと物理的な事象レベルの流れ
• そのサンプルは、どんな母集団を代表している?
• 「人がわからないことでも、大量データを投入したら、機械学習がなんかうまい
ことやってくれるんじゃ・・・」
– 予測はできそう
– 説明はできなさそう
• 信頼できるモデル構築のために、どれくらいの質・量のデータと計算資源が必要?
– みんなが使える汎用モデル
– 特定のクライエントのための専用モデル
• 測りやすいデータ
– 生理反応・体動
– デバイス内行動
– つまり個人内変数(環境変数ではない)
→「環境と個人の相互作用」は?
テクノロジー関連で 議論になりやすいポイント
みなさんへのパス
大井さん 川島さん 樫原さん
睡眠(生理現象)と測定の相性
バッチリですね!セッション中
の非言語データの活用も、王道
ど真ん中でかっこいいです。
EMAを手軽に実施できる技術水
準になってきましたね!EMAと
いう手法自体の研究は、この分
野の重要資料になりそうです。
ネットワークアプローチ、熱い
ですね!観測変数レベルでモデ
ルを描こうとするのは、臨床の
感覚にも近いです。
質問A:「プロセス」の定義は
何ですか? 介入のやりとり?
介入とアウトカムの中間変数?
日常の行動変化?
質問A:Mind wonderingが起き
るecologicalな瞬間って、いつ
なのでしょうか? その瞬間に
スマホ回答は、いけますか?
質問A:条件づけ(統制)によ
るバイアス(collider bias)等、
モデルに入れない方がいいデー
タはないですか?
質問B:アウトカム予測はどの
タイミングで出るのが有効&倫
理的ですか? ブラックボック
ス化する機械学習でOKですか?
質問B:スマホ閲覧行動の機能
を知るために、環境変数をどう
やってecologicalに測定しま
しょう?
質問B:人間はどこまで複雑な
モデルを理解できますか?ABA
とか、現実の情報が多すぎるか
ら四項にまで絞ってますよね。
質問C:人間セラピストの前の
Cl.と、AIセラピストの前のCl.
は、同じ母集団ですか? 機械
学習モデルを転用可能?
質問C:セルフヘルプアプリの
ジャーナル機能等、人間が介在
しないEMAなら、reactivityは
発生しませんか?
質問C:自動でデータ収集・モ
デル化されることは、CBTの
「観察と気づき」にどう影響し
そうですか?

JABCT2023_InnovativeTechlonogiesCBT_Part5.pdf