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1
Blender で作ったアニメーションを
Unreal Engine 4 で利用する
らりほま
2016/09/24 Blender 勉強会 Step1 @ 東ゲ部
2
( このスライドについて )
●
2016/09/24 Blender 勉強会 Step1 の
ハンズオンにて使用したスライドです
●
これより先に行われた
雑賀屋鳶さん担当のハンズオンにて、
Blender を使用して
Gray ちゃんモデルデータの
歩行アニメーションを作成していることを
前提としたスライド内容となっています
3
( このスライドについて )
●
UE4 の Mannequin の歩行アニメーションと
同じ仕様の歩行アニメーションを
作成したことを想定しています
– 仕様
●
30 フレームで1ループとなるアニメーション
●
10 フレーム目で右足が地面に着地する
●
25 フレーム目で左足が地面に着地する
– 同じ仕様で歩行アニメーションを作成することで、
差し替え作業を楽にするという意図があります
4
(Gray ちゃんモデルデータについて )
●
UE4 非公式キャラクターの 3D モデル
●
.blend が同梱されているため
Blender での編集が容易
●
詳細は以下を御覧ください
– Gray ちゃんモデルデータ | rarilog
●
http://rarihoma.xvs.jp/products/graychan/
●
本ハンズオンでは
ver.0.5.0 を使用しました
5
自己紹介
●
らりほま
– Twitter: @rarihoma
●
東ゲ部の名ばかり副部長
●
Gray ちゃんモデル制作者
●
過激派
●
転職したい
6
諸注意
●
Blender 2.77a / UE 4.13.0 を使用します
– FBX Export / Import 周りは
バージョンによって仕様が異なることがあります
●
Export / Import 設定に関する
詳細解説はたぶん時間がないのでできません
– 完走優先!
●
間違ったことを言っていたら教えてください
7
やること
●
UE4 の Third Person Template の
操作キャラクターを
Gray ちゃんに置き換える
●
歩行アニメーションを
Blender で作ったものに置き換える
●
( デモ )
8
流れ
① アニメーションの作成 ←済
② FBX Export の準備
③ FBX Export
④ FBX Import
⑤ アニメーションの利用
Blender
UE4
9
② FBX Export の準備
① アニメーションの作成
② FBX Export の準備
③ FBX Export
④ FBX Import
⑤ アニメーションの利用
Blender
UE4
10
② FBX Export の準備
●
Fake User の作成
– Dope Sheet → Action Editor
→ “F” と書かれたボタンを押す
– アニメーションが消えないようにする
11
② FBX Export の準備
●
Fake User の作成
– 「アニメーションが消えないようにする」とは?
●
Blender では
どこからもリンクされていないデータは
保存対象にならない
●
リンク切れによる削除を防ぐために
Fake User ( 偽のユーザー ) を作成して
リンク数を 1 以上に保つ
12
② FBX Export の準備
●
ファイルの保存・バックアップ
– こまめに保存!
– バージョン保存機能
●
File → User Preferences... → File → Save Versions
– 連番保存
●
File → Save As… → ファイル名右側の” +” ボタン
13
② FBX Export の準備
●
Export するアニメーションの選択とトリミング
– Export するアニメーションについての要件
●
歩行アニメーションと
UE4 でのリターゲット作業に必要なアニメーションの
2つだけを Export したい
●
歩行アニメーションは
0 ~ 29 フレーム目だけ Export したい
14
② FBX Export の準備
●
Export するアニメーションの選択とトリミング
– NLA Editor を利用する
●
NLA Editor を使うメリット
– Export するアニメーションを選択できる
– アニメーションの非破壊トリミングができる
●
NLA Editor を使わない場合
– Export 対象アニメーションは
『1つだけ』か『全部』かの二択
– トリミングを行うにはアニメーションデータの改変が必要
15
② FBX Export の準備
●
Export するアニメーションの選択とトリミング
– 歩行アニメーション ” Walk” を Export 対象にする
① Armature ”GrayChan” を選択状態にする
② Dope Sheet → Action Editor で
歩行アニメーションを選択する
③ NLA Editor で Walk を新規 Strip として追加する
16
② FBX Export の準備
●
Export するアニメーションの選択とトリミング
– “Walk” を Export 対象にする
17
② FBX Export の準備
●
Export するアニメーションの選択とトリミング
– 同様の手順で
アニメーション “ MannequinPose” も
新規 Strip として追加
●
“MannequinPose” は
UE4 でのリターゲット作業で使います
18
② FBX Export の準備
●
Export するアニメーションの選択とトリミング
– “Walk” のトリミングを行う
① NLA Editor で” Walk” を選択状態にする
② インジケーター (縦線) を 0 フレーム目に合わせ、
ショートカットキー“ Y” で Strip を分割する
③ 分割してできた右側の Strip (“Walk.001”) を選択状態にし、
②と同様の操作で 30 フレーム目で Strip を分割する
④ 0~30 フレームの Strip(“Walk.001”) を残して他2つを削除する
⑤ “Walk.001” を” Walk” にリネームする
19
② FBX Export の準備
●
Export するアニメーションの選択とトリミング
– 歩行アニメーションのトリミングを行う
20
② FBX Export の準備
●
Export するアニメーションの選択とトリミング
– 歩行アニメーションのトリミングを行う
21
② FBX Export の準備
●
Export するアニメーションの選択とトリミング
– 最後に Dope Sheet → Action Editor で
アニメーションを何も選択していない状態にする
●
これを行わないと、選択しているアニメーションが
各 Strip のアニメーションと混ざる
22
③ FBX Export
① アニメーションの作成
② FBX Export の準備
③ FBX Export
④ FBX Import
⑤ アニメーションの利用
Blender
UE4
23
③ FBX Export
●
Export 対象 Object の選択
– Outliner で
Armature ”GrayChan” を
Ctrl を押しながら左クリックし、
“ GrayChan” 以下の階層の
Object を全選択する
24
③ FBX Export
●
Export 対象 Object の選択
– File → Export → FBX (.fbx) を選択する
●
見つからない場合は
File → User Preferences... → Add-ons で
Import-Export: FBX format が有効になっているか確認
25
③ FBX Export
●
Export 設定を行う
– 今は何も言わずに
この画像どおりに
設定して
Export ボタンを
押してくれ!
– ファイル名は
GrayChan.fbx
とします
26
③ FBX Export
●
Export 設定を行う
– 少しだけ解説
●
このボタンは ( 念のため ) 押す
●
Forward, Up を間違えると
モデルの向きがおかしくなる
●
Export したい
Object の種類を限定
( 上にある同じ見た目の
タブとは異なり、
これはチェックボックスのようなもので
Shift を押しながら複数選択可 )
27
③ FBX Export
●
Export 設定を行う
– 少しだけ解説
●
どれを選んでも UE4 上での結果が
変わらない気がするが、
Normals Only を選んだときだけ
警告が出るので他のにする
●
NLA Strip 化したアニメーションだけ
Export する場合は
NLA Strips をオンに、
All Actions をオフにする
28
③ FBX Export
●
Export 設定を行う
– 設定のプリセット機能を活用すると楽
●
“Operator Presets” プルダウンメニューから
プリセットの呼び出し
●
その右にある” +” ボタンで
プリセットの保存
29
④ FBX Import
① アニメーションの作成
② FBX Export の準備
③ FBX Export
④ FBX Import
⑤ アニメーションの利用
Blender
UE4
30
④ FBX Import
●
Third Person Template で
新規プロジェクトを作成
– スターターコンテンツは無しで大丈夫です
31
④ FBX Import
●
“ コンテンツ”ディレクトリ直下に
“ GrayChan” フォルダを新規作成して選択
●
“ インポート”ボタンを押す
32
④ FBX Import
●
Import 設定を行う
33
⑤ アニメーションの利用
① アニメーションの作成
② FBX Export の準備
③ FBX Export
④ FBX Import
⑤ アニメーションの利用
Blender
UE4
34
⑤ アニメーションの利用
●
リターゲットを行う
– リターゲットとは?
●
ここでいうリターゲットとは、正確には
“アニメーションリターゲット ( 異なるスケルトン )” のこと
●
同じ Skeleton Asset を共有しないキャラクター間で
アニメーションを再利用できるようにする機能
●
Third Person Template の操作キャラクター “ Mannequin” の持つ
アニメーションとそれを制御する仕組み (Animation Blueprint) を
Gray ちゃんでも利用できるようにする
●
公式ドキュメント
https://docs.unrealengine.com/latest/JPN/Engine/Animation/RetargetingD
ifferentSkeletons/index.html
35
Humanoid Rig
⑤ アニメーションの利用
●
リターゲットを行う
① 共通のリグを指定する
② 共通の基底ポーズを設定する
③ Animation Blueprint の
  リターゲットを行う
36
⑤ アニメーションの利用
●
リターゲットを行う
– ① 共通のリグを指定する
●
Mannequin→ Character→Mesh フォルダ の
“ SK_Mannequin” を開く
●
ウインドウ → リターゲットマネージャー を選択する
37
⑤ アニメーションの利用
●
リターゲットを行う
– ① 共通のリグを指定する
●
リグを設定 → リグを選択 にて
“ヒューマノイドリグを選択” をクリックする
●
“UE4_Mannequin_Skeleton” を保存する
38
⑤ アニメーションの利用
●
リターゲットを行う
– ① 共通のリグを指定する
●
GrayChan フォルダ の “ GrayChan” にも
同様の設定を行う
– 本来はここでノード ( リグ ) とボーン ( スケルトン ) を
合わせる作業が必要になるが、
GrayChan のスケルトンはヒューマノイドリグに合わせて
作られているため、自動で対応付けされる
39
⑤ アニメーションの利用
●
リターゲットを行う
– ② 共通の基底ポーズを設定する
●
“GrayChan” の アニメーションタブ にて
“ GrayChan_Anim_MannequinPose” を選択する
●
リターゲットマネージャー
→ リターゲット基底ポーズを管理 にて
“ポーズを保存” ボタンを押す
●
これで” GrayChan” の基底ポーズが
“ SK_Mannequin” に近いものになる
40
⑤ アニメーションの利用
●
リターゲットを行う
– ③ Animation Blueprint のリターゲットを行う
●
Mannequin → Animations フォルダの
“ ThirdPerson_AnimBP” を右クリックし、
Anim ブループリントをリターゲットする
→ Anim ブループリントとリターゲットを複製
を選択する
41
⑤ アニメーションの利用
●
リターゲットを行う
– ③ Animation Blueprint のリターゲットを行う
42
⑤ アニメーションの利用
●
リターゲットを行う
– ③ Animation Blueprint のリターゲットを行う
●
スケルトンを選択 にて
GrayChan_Skeleton を選択する
●
New Asset Name の Replace に” ThirdPerson” を、
with に” GrayChan” を入力する
●
Folder を” /Game/GrayChan” に設定する
●
“Retarget” ボタンを押す
43
⑤ アニメーションの利用
●
リターゲットを行う
– ③ Animation Blueprint のリターゲットを行う
44
⑤ アニメーションの利用
●
操作キャラクターを Gray ちゃんに置き換える
– ThirdPersonBP → Blueprints フォルダの
“ ThirdPersonCharacter” を開く
– ビューポート → Mesh の設定を変更する
●
Mesh → Skeletal Mesh を
” GrayChan” に変更する
●
Animation → Anim Class を
” GrayChan_AnimBP_C” に変更する
45
⑤ アニメーションの利用
●
キーボード操作だと歩かずに
いきなり走ってしまうので…
– “ThirdPersonCharacter” の
CharacterMovement
→ Character Movement: Walking
→ Max Walk Speed を 100 に設定
46
⑤ アニメーションの利用
●
歩行アニメーションを
Blender で作成したものに差し替える
– GrayChan フォルダの
“ GrayChan_IdleRun_2D” を開き、
“ GrayChanWalk”( リターゲットで作成 ) を
“ GrayChan_Anim_Walk”(Blender で作成 ) に
変更する
47
⑤ アニメーションの利用
●
歩行アニメーションを
Blender で作成したものに差し替える
48
⑤ アニメーションの利用
●
マテリアルを付けて完成
– マテリアルは Gray ちゃんモデルデータ付属の
GrayChanProject.uproject から移行
●
GrayChanProject.uproject を開き、
GrayChan→Character→Materials フォルダ内の
5つのマテリアル ( 以下の画像を参照 ) を選択し、
右クリックして アセットアクション→移行 を選択
●
移行先のディレクトリとして
これまで編集してきたプロジェクトの Content ディレクトリを選択
49
⑤ アニメーションの利用
●
移行してきたマテリアルを割り当てて完成!

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Blender で作ったアニメーションを Unreal Engine 4 で利用する

  • 1. 1 Blender で作ったアニメーションを Unreal Engine 4 で利用する らりほま 2016/09/24 Blender 勉強会 Step1 @ 東ゲ部
  • 2. 2 ( このスライドについて ) ● 2016/09/24 Blender 勉強会 Step1 の ハンズオンにて使用したスライドです ● これより先に行われた 雑賀屋鳶さん担当のハンズオンにて、 Blender を使用して Gray ちゃんモデルデータの 歩行アニメーションを作成していることを 前提としたスライド内容となっています
  • 3. 3 ( このスライドについて ) ● UE4 の Mannequin の歩行アニメーションと 同じ仕様の歩行アニメーションを 作成したことを想定しています – 仕様 ● 30 フレームで1ループとなるアニメーション ● 10 フレーム目で右足が地面に着地する ● 25 フレーム目で左足が地面に着地する – 同じ仕様で歩行アニメーションを作成することで、 差し替え作業を楽にするという意図があります
  • 4. 4 (Gray ちゃんモデルデータについて ) ● UE4 非公式キャラクターの 3D モデル ● .blend が同梱されているため Blender での編集が容易 ● 詳細は以下を御覧ください – Gray ちゃんモデルデータ | rarilog ● http://rarihoma.xvs.jp/products/graychan/ ● 本ハンズオンでは ver.0.5.0 を使用しました
  • 6. 6 諸注意 ● Blender 2.77a / UE 4.13.0 を使用します – FBX Export / Import 周りは バージョンによって仕様が異なることがあります ● Export / Import 設定に関する 詳細解説はたぶん時間がないのでできません – 完走優先! ● 間違ったことを言っていたら教えてください
  • 7. 7 やること ● UE4 の Third Person Template の 操作キャラクターを Gray ちゃんに置き換える ● 歩行アニメーションを Blender で作ったものに置き換える ● ( デモ )
  • 8. 8 流れ ① アニメーションの作成 ←済 ② FBX Export の準備 ③ FBX Export ④ FBX Import ⑤ アニメーションの利用 Blender UE4
  • 9. 9 ② FBX Export の準備 ① アニメーションの作成 ② FBX Export の準備 ③ FBX Export ④ FBX Import ⑤ アニメーションの利用 Blender UE4
  • 10. 10 ② FBX Export の準備 ● Fake User の作成 – Dope Sheet → Action Editor → “F” と書かれたボタンを押す – アニメーションが消えないようにする
  • 11. 11 ② FBX Export の準備 ● Fake User の作成 – 「アニメーションが消えないようにする」とは? ● Blender では どこからもリンクされていないデータは 保存対象にならない ● リンク切れによる削除を防ぐために Fake User ( 偽のユーザー ) を作成して リンク数を 1 以上に保つ
  • 12. 12 ② FBX Export の準備 ● ファイルの保存・バックアップ – こまめに保存! – バージョン保存機能 ● File → User Preferences... → File → Save Versions – 連番保存 ● File → Save As… → ファイル名右側の” +” ボタン
  • 13. 13 ② FBX Export の準備 ● Export するアニメーションの選択とトリミング – Export するアニメーションについての要件 ● 歩行アニメーションと UE4 でのリターゲット作業に必要なアニメーションの 2つだけを Export したい ● 歩行アニメーションは 0 ~ 29 フレーム目だけ Export したい
  • 14. 14 ② FBX Export の準備 ● Export するアニメーションの選択とトリミング – NLA Editor を利用する ● NLA Editor を使うメリット – Export するアニメーションを選択できる – アニメーションの非破壊トリミングができる ● NLA Editor を使わない場合 – Export 対象アニメーションは 『1つだけ』か『全部』かの二択 – トリミングを行うにはアニメーションデータの改変が必要
  • 15. 15 ② FBX Export の準備 ● Export するアニメーションの選択とトリミング – 歩行アニメーション ” Walk” を Export 対象にする ① Armature ”GrayChan” を選択状態にする ② Dope Sheet → Action Editor で 歩行アニメーションを選択する ③ NLA Editor で Walk を新規 Strip として追加する
  • 16. 16 ② FBX Export の準備 ● Export するアニメーションの選択とトリミング – “Walk” を Export 対象にする
  • 17. 17 ② FBX Export の準備 ● Export するアニメーションの選択とトリミング – 同様の手順で アニメーション “ MannequinPose” も 新規 Strip として追加 ● “MannequinPose” は UE4 でのリターゲット作業で使います
  • 18. 18 ② FBX Export の準備 ● Export するアニメーションの選択とトリミング – “Walk” のトリミングを行う ① NLA Editor で” Walk” を選択状態にする ② インジケーター (縦線) を 0 フレーム目に合わせ、 ショートカットキー“ Y” で Strip を分割する ③ 分割してできた右側の Strip (“Walk.001”) を選択状態にし、 ②と同様の操作で 30 フレーム目で Strip を分割する ④ 0~30 フレームの Strip(“Walk.001”) を残して他2つを削除する ⑤ “Walk.001” を” Walk” にリネームする
  • 19. 19 ② FBX Export の準備 ● Export するアニメーションの選択とトリミング – 歩行アニメーションのトリミングを行う
  • 20. 20 ② FBX Export の準備 ● Export するアニメーションの選択とトリミング – 歩行アニメーションのトリミングを行う
  • 21. 21 ② FBX Export の準備 ● Export するアニメーションの選択とトリミング – 最後に Dope Sheet → Action Editor で アニメーションを何も選択していない状態にする ● これを行わないと、選択しているアニメーションが 各 Strip のアニメーションと混ざる
  • 22. 22 ③ FBX Export ① アニメーションの作成 ② FBX Export の準備 ③ FBX Export ④ FBX Import ⑤ アニメーションの利用 Blender UE4
  • 23. 23 ③ FBX Export ● Export 対象 Object の選択 – Outliner で Armature ”GrayChan” を Ctrl を押しながら左クリックし、 “ GrayChan” 以下の階層の Object を全選択する
  • 24. 24 ③ FBX Export ● Export 対象 Object の選択 – File → Export → FBX (.fbx) を選択する ● 見つからない場合は File → User Preferences... → Add-ons で Import-Export: FBX format が有効になっているか確認
  • 25. 25 ③ FBX Export ● Export 設定を行う – 今は何も言わずに この画像どおりに 設定して Export ボタンを 押してくれ! – ファイル名は GrayChan.fbx とします
  • 26. 26 ③ FBX Export ● Export 設定を行う – 少しだけ解説 ● このボタンは ( 念のため ) 押す ● Forward, Up を間違えると モデルの向きがおかしくなる ● Export したい Object の種類を限定 ( 上にある同じ見た目の タブとは異なり、 これはチェックボックスのようなもので Shift を押しながら複数選択可 )
  • 27. 27 ③ FBX Export ● Export 設定を行う – 少しだけ解説 ● どれを選んでも UE4 上での結果が 変わらない気がするが、 Normals Only を選んだときだけ 警告が出るので他のにする ● NLA Strip 化したアニメーションだけ Export する場合は NLA Strips をオンに、 All Actions をオフにする
  • 28. 28 ③ FBX Export ● Export 設定を行う – 設定のプリセット機能を活用すると楽 ● “Operator Presets” プルダウンメニューから プリセットの呼び出し ● その右にある” +” ボタンで プリセットの保存
  • 29. 29 ④ FBX Import ① アニメーションの作成 ② FBX Export の準備 ③ FBX Export ④ FBX Import ⑤ アニメーションの利用 Blender UE4
  • 30. 30 ④ FBX Import ● Third Person Template で 新規プロジェクトを作成 – スターターコンテンツは無しで大丈夫です
  • 31. 31 ④ FBX Import ● “ コンテンツ”ディレクトリ直下に “ GrayChan” フォルダを新規作成して選択 ● “ インポート”ボタンを押す
  • 32. 32 ④ FBX Import ● Import 設定を行う
  • 33. 33 ⑤ アニメーションの利用 ① アニメーションの作成 ② FBX Export の準備 ③ FBX Export ④ FBX Import ⑤ アニメーションの利用 Blender UE4
  • 34. 34 ⑤ アニメーションの利用 ● リターゲットを行う – リターゲットとは? ● ここでいうリターゲットとは、正確には “アニメーションリターゲット ( 異なるスケルトン )” のこと ● 同じ Skeleton Asset を共有しないキャラクター間で アニメーションを再利用できるようにする機能 ● Third Person Template の操作キャラクター “ Mannequin” の持つ アニメーションとそれを制御する仕組み (Animation Blueprint) を Gray ちゃんでも利用できるようにする ● 公式ドキュメント https://docs.unrealengine.com/latest/JPN/Engine/Animation/RetargetingD ifferentSkeletons/index.html
  • 35. 35 Humanoid Rig ⑤ アニメーションの利用 ● リターゲットを行う ① 共通のリグを指定する ② 共通の基底ポーズを設定する ③ Animation Blueprint の   リターゲットを行う
  • 36. 36 ⑤ アニメーションの利用 ● リターゲットを行う – ① 共通のリグを指定する ● Mannequin→ Character→Mesh フォルダ の “ SK_Mannequin” を開く ● ウインドウ → リターゲットマネージャー を選択する
  • 37. 37 ⑤ アニメーションの利用 ● リターゲットを行う – ① 共通のリグを指定する ● リグを設定 → リグを選択 にて “ヒューマノイドリグを選択” をクリックする ● “UE4_Mannequin_Skeleton” を保存する
  • 38. 38 ⑤ アニメーションの利用 ● リターゲットを行う – ① 共通のリグを指定する ● GrayChan フォルダ の “ GrayChan” にも 同様の設定を行う – 本来はここでノード ( リグ ) とボーン ( スケルトン ) を 合わせる作業が必要になるが、 GrayChan のスケルトンはヒューマノイドリグに合わせて 作られているため、自動で対応付けされる
  • 39. 39 ⑤ アニメーションの利用 ● リターゲットを行う – ② 共通の基底ポーズを設定する ● “GrayChan” の アニメーションタブ にて “ GrayChan_Anim_MannequinPose” を選択する ● リターゲットマネージャー → リターゲット基底ポーズを管理 にて “ポーズを保存” ボタンを押す ● これで” GrayChan” の基底ポーズが “ SK_Mannequin” に近いものになる
  • 40. 40 ⑤ アニメーションの利用 ● リターゲットを行う – ③ Animation Blueprint のリターゲットを行う ● Mannequin → Animations フォルダの “ ThirdPerson_AnimBP” を右クリックし、 Anim ブループリントをリターゲットする → Anim ブループリントとリターゲットを複製 を選択する
  • 41. 41 ⑤ アニメーションの利用 ● リターゲットを行う – ③ Animation Blueprint のリターゲットを行う
  • 42. 42 ⑤ アニメーションの利用 ● リターゲットを行う – ③ Animation Blueprint のリターゲットを行う ● スケルトンを選択 にて GrayChan_Skeleton を選択する ● New Asset Name の Replace に” ThirdPerson” を、 with に” GrayChan” を入力する ● Folder を” /Game/GrayChan” に設定する ● “Retarget” ボタンを押す
  • 43. 43 ⑤ アニメーションの利用 ● リターゲットを行う – ③ Animation Blueprint のリターゲットを行う
  • 44. 44 ⑤ アニメーションの利用 ● 操作キャラクターを Gray ちゃんに置き換える – ThirdPersonBP → Blueprints フォルダの “ ThirdPersonCharacter” を開く – ビューポート → Mesh の設定を変更する ● Mesh → Skeletal Mesh を ” GrayChan” に変更する ● Animation → Anim Class を ” GrayChan_AnimBP_C” に変更する
  • 46. 46 ⑤ アニメーションの利用 ● 歩行アニメーションを Blender で作成したものに差し替える – GrayChan フォルダの “ GrayChan_IdleRun_2D” を開き、 “ GrayChanWalk”( リターゲットで作成 ) を “ GrayChan_Anim_Walk”(Blender で作成 ) に 変更する
  • 48. 48 ⑤ アニメーションの利用 ● マテリアルを付けて完成 – マテリアルは Gray ちゃんモデルデータ付属の GrayChanProject.uproject から移行 ● GrayChanProject.uproject を開き、 GrayChan→Character→Materials フォルダ内の 5つのマテリアル ( 以下の画像を参照 ) を選択し、 右クリックして アセットアクション→移行 を選択 ● 移行先のディレクトリとして これまで編集してきたプロジェクトの Content ディレクトリを選択