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木 材 を 使 っ た 仮 設 建 築
木材のストックヤード
発 掘 調 査 が
は じ ま る
発 掘 調 査 が
は じ ま る
建 物 の 建 て 替 え が 進 む
プ レ ゼ ン 広 場
川 床
気 持 ち の い い 街 路 空 間
が 生 ま れ る
川 床 が 池 に せ り だ す
2025 2045 2050 20652015
□現在 … 点在している空地
それぞれの空地に、小田原産の木材を使った仮設空間を提案する。
ベンチや観光案内所、カフェなど、小さなプログラムがはいるこ
とで、背を向けていた空地がまちに開かれ始める。
□10 年後 … つながる空地
拡大した空地に新たに木材のストックヤードと広場を設置する。
市民は木材を使って好きにブースをつくることができる。開かれ
た空地の賑わいに呼応するようにして、弁財天通りの向かい側で
は建物の一階部分に店舗が入り始める。道をデザインすることに
よって、空地、街路、店舗とが一体になろうとする動きが生まれる。
□30 年後 … 堀がつくられる
ストックヤードの木材を用いて、堀にせり出した川床を堀に設置
する。広場は、別の空地へと移動する。一方、高校が移転し、解
体されると同時に発掘調査が高校跡地から始まる。となりの空地
から発掘現場の様子が見学できたり、出土品を見ることができる。
また、弁財天通りの向かい側の店舗の建替えが始まる。
□35 年後 … 発掘工事が進む
高校跡地の発掘調査が終わり、堀側でも行われる。調査や用途に
合わせて多様に変化しながら、空地は人々に豊かな体験を提案す
る。通りの向かい側では、建替えがすすむ。
□50 年後 … 工事が完了する
池が復元され、川床がせり出す。現代と過去の記憶が共存する、
活気に満ちた空間が新しい歴史を積み重ねていく。
□木材
小田原の市域面積の4割は森林が占めてい
る。市は小田原の材の使用の推奨に力をい
れ始めている。地域材は温度や湿度、気候
に合う。特に小田原では寄木細工や木象嵌
など、木とは馴染みが深い。しかし、戦後
植林された山は、手入れが行き届いておら
ず、活かしきれていない。それは、乾燥さ
せるために置き場となるストックヤードの
不足と、消費の進まなさが大きく影響して
いる。
本提案では、空き地にストックヤードを設
け、そこで使うブースに木材を使うことで、
資材を循環させる。利用者にとっては木材
を気軽に使えたり、触れ合える場であり、
市にとっては木材が循環することで資金も
生まれ、多すぎた木が間引かれることで山
が元気になり、きれいな水が海に流れ、魚
が育つ。
ここで使われた木材は市場にまわり、いつ
しか小田原のまちをつくっていく。
2 0 2 5街 か ら 背 を 向 け て い た 空 き 地 た ち が 、 仮 設 空 間 に よ っ て 次 第 に 繋 が り を 持 ち 始 め る
小 田 原 産 の 木 材
木 材 の ス ト ッ ク ヤ ー ド
広 場 で 活 用 す る
町 へ と 広 が る
森 林
消 費 を 促 す 仮 設 空 間 の 資 材
と し て 用 い る
こ れ ら の 小 さ な 活 動 の 流 れ が 大 き な 循 環 を 生 み 出 す
海

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