最近の人工知能の進歩を示す例として、将棋と囲碁というゲームでコンピューターがトップレベルのプロ棋士に勝ったということがあります。技術的なブレークスルーは機械学習によるもので、将棋は Bonanza、囲碁は AlphaGo という 1 つのプログラムが最初に成功を収めました。その後多くのプログラムが同じレベルに達しています。ゲームのルールを知らない段階から開発を始めて 1 年足らずでトップレベルのプロ棋士に勝つまでになっています。これは人工知能の技術による方法論が確立したということを意味します。ここではゲームを例として、機械学習によって高性能のプログラムがどのように作られているかを解説します。
松原 仁
公立はこだて未来大学
教授