心理学
担当:佐藤勝義
katsuyo0907@gmail.com
第5回
感情・情緒(情動)・情操とは
情動(emotion):急激に生じ,短時間で終わる
比較的強い感情
気分(mood):長時間持続的に生じる比較的弱い
感情状態
情操(sentiment):文化的価値に関連し,学習により
形成される ex) 愛情,尊敬,軽蔑
情熱(passion):激しい強烈な感情
感情がなぜ必要か? McDougall
・逃走本能 - 恐怖 ・拒否本能 - 嫌悪
・好奇本能 - 驚き ・闘争本能 - 怒り
・屈従本能 - 屈服 ・誇示本能 - 得意
・養育本能 ー 慈愛
人間が生きていくために感情が必要
(2)歳までに基本的感情は生起される(図46)
(ネガティブ)な感情が先に生起される
※生きていくために必要だから
今回は情動について
脳と情動のメカニズムを理解し,
情動的側面を調整し,社会的に適応する!
情動とは,内外の刺激によっておこる,一時
的な,強い爆発性の感情で,つねに強い表
出運動(表情・態度・言語・動作)を行なって
いる。 例) 怒り・恐れ・喜び・悲しみ
情動の理論
脳と情動のメカニズムの歴史
情動理論:ジェームズ・ランゲ説
(末梢起源)説
身体的変化を意識的に知覚 →情動
(ジェームズ・ランゲ)説 “(泣く)から(悲しい)”説
刺激に対して身体反応が生じ,
その変化を感じて感情が生起する
情動理論:ジェームズ・ランゲ説
刺激に対して身体反応が生じ,
その変化を感じて感情が生起する
批判として・・・
・自律神経系は反応がゆっくり・・・遅すぎ?
・異なった情動でも同じような内臓変化?
(ジェームズ・ランゲ)説 “(泣く)から(悲しい)”説
情動理論:キャノン・バード説
(キャノン・バード)説
(中枢起源)説
脳の視床下部が刺激され →情動
“(悲しい)から(泣く)”説
視床が情動の中心
情動理論:シャクターの帰属理論
生理的覚醒と認知的評価の両方が情動発
生には必要
・生理的覚醒が生じても,その要因がわか
らない場合には,環境的ー認知的情報で
・生理的覚醒が先行事象から完全に説明で
きる場合,必要としない
情動理論:シャクターの帰属理論
DattonとAronの吊り橋実験
・吊り橋をわたる人と
地上を歩く人に女性
が名刺を渡す
・吊り橋をわたって
いた人ほど
連絡してくる
吊り橋をわたるときのドキドキ感が恋愛感情と
誤帰属される→感情は(あとづけ)な部分もある
※感情はよく原因を考えないと危ない!
情動理論:顔面フィードバック仮説
表情が手がかりになって情動が生起
表情を操作することで,情動をコントロール可能
情動の中枢
情動の中枢となる脳領域と,
情動による行動パターンの違い
情動中枢:パペツの情動回路
外からの情報を脳が分析して
情動的意味ができていく!
情動中枢:パペツの情動回路
情動中枢:様々な中枢
攻撃性の中枢
視床下部の切除
→対象不在の怒り
快感の中枢
脳内自己刺激行動(48時間連続で)
(Olds & Milner, 1954)
→中隔や内側前脳束が関与
原始的な情動は大脳辺縁系の部分で
情動中枢:ルドゥの二経路説
・扁桃体を中心とする辺縁系を経由する経路大
雑把だが迅速に行なわれる自動処理
・新皮質を経由し扁桃体に調整する経路
複雑で高次の認知処理
高度な情動は新皮質を経由して大脳辺縁系へ
よく考えない経路と考える経路を使い分けている!
精神身体医学 情動とストレス
過剰な情動がストレスとなり,
心が身体に影響を与える!
「病は気から」
心と身体の不適応:心身症の問題
不安やストレス(情緒的緊張)が身体化
(別紙:表9-8)
(心身相関)
一般の喘息と心身症としての喘息の違い
(別紙:表9-7)
心と身体の不適応:心身症の問題
心身症がよくみられる疾患 (別紙:表9-9)
うつ病
精神・行動・
身体機能
が極端に低下
した状態
(睡眠障害)
心と身体の不適応:心身症の問題
行動医学的アプローチ
・「治療医学」 から 「(予防)医学」 へ
・病気の早期発見,予測を目的とする
(性格)や(環境)に焦点を当てて,
その人に合う部署は?
性格の例) (タイプA)
敵意,競争,完全主義タイプで
なんでもかんでもやろうとして
冠動脈疾患の危険が高まる
感情・情緒の異常 若者の不適応
パーソナリティ最新研究から,
情動異常である評価過敏性の問題を探る
しかし・・・まだまだ研究途中
感情・情緒の異常 若者の不適応
若者の情緒的過敏性 (岡田,2011)
どちらも誇大で評価過敏有
しかし,表出する対処が違うだけ
若者の情緒的過敏性 (岡田,2011)
他者からの評価・視線懸念の高い群
嫌われている,友達がいない
と思われたくない気持ちから
の回避行動
他者からの評価・視線懸念の高い群
傷つけられたくない→拒絶されてる!
傷つけられたくない→傷つけたくない
→だから拒絶されてない!
傷つけ合うことを恐れながら群れ
ることで快活な態度を示している
他者からの評価・視線懸念の低い群
他人を見下すことによって,
自分の評価を高める自己防衛
他者を信用しない
他者からの評価・視線懸念の低い群
仕事以外や深い関係になるのを嫌う
関係性を嫌い,一人でいたい
どちらの型も誇大性を守るための対処の違い
ストレスイベントや他者との関係性で対処が変化する?
ex)無視できる出来事?,無視できる相手?

第5回 情動