『組織の経済学』勉強会
第Ⅶ部 組織のデザインとダイナミクス
第16章・第17章
2015年12月5日(土)
自己紹介
•お名前
•お仕事
•感想、議論したい点等
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•職能別組織
•長所:
•短所:
分業による専門性
規模の経済
トップ:負担大、情報量小
部門間の評価や調整が困難
企業の境界と構造
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企業の境界と構造
•事業部制が生まれた時代背景
•19~20C:鉄道・電信技術→大量生産、規模拡大
統制範囲の限界→階層化→情報伝達に時間要す
多様な顧客ニーズ→多角化
•米国:GM、デュポン、シアーズ、エクソン
A.D.チャンドラー「組織は戦略に従う」
•日本:松下電器産業
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•事業部制組織
•長所:
•短所:
情報保有者=意思決定者
責任と権限が明確化
部分最適→本部機能が重要
機能の重複
企業の境界と構造
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企業の境界と構造
•事業部制の課題
•独立性と全体最適のトレードオフ
•事業部の暴走を防ぐ→本社スタッフの機能強化
•適度な大きさ→複数の事業部をまとめた社内カンパニー
•管理会計の精度→移転価格
インセンティブ設計
社内の移転価格が高過ぎると過少生産に
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•マトリックス組織
•長所:
•短所:
全体最適(部門横断的)
柔軟性が高い
指揮命令系統が複雑
責任の所在が不明確
企業の境界と構造
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企業の境界と構造
•垂直統合
•インプットが特殊なもの→内製化(ホールドアップ問題)
•独占的なサプライヤーを買収(内部化)
•参入障壁→アップストリーム(原材料)を押さえる
ダイヤモンド(デビアス)
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企業の境界と構造
•新しい組織形態(協同組合)
•サプライヤーの価格交渉力を低下(生協)
•数量割当(農協)
課題:個別の組合員による組合監視のインセンティ
ブが小さい→組合幹部のモラルハザード
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企業の境界と構造
•新しい組織形態(フランチャイズ)
•オーナー:企業特殊的投資→ホールドアップ問題(例えば、
EC会社の「後出しじゃんけん」的な販売手数料値上げ)
FC加盟店の連携→コンビニのフランチャイズチェーン
•FC本部:オーナーによる機会主義的行動に伴うブランド
価値毀損→FC契約で防ぐ
モニタリング困難な店舗=直営ではなくFC
固定客比率が高い=モニタリングの必要性低い→FC
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企業の境界と構造
•日本における緩やかな垂直統合=ケイレツ
•完全競争入札ではなく、複数との継続取引→ホールドアッ
プ問題を緩和(欧米メーカーは内製化で対応)
他社との比較評価→今後の発注量に影響あり(競
争原理)
•サプライヤーとメーカーが協力して原価低減に取り組む
メーカーからの指導、サプライヤーからのVA/VE提案
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企業の境界と構造
•NUMMIにおける実験的な取り組み
•GMとトヨタの北米JV(小型車中心)
トヨタ:貿易摩擦対策、組合(UAW)対応の学習
GM:トヨタ生産方式の模倣が狙い
結果:サプライヤーとの関係性等も含めたシステ
ム全体の模倣は不可能
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企業の境界と構造
•新しい組織形態(アウトソーシング)
• SPA:ユニクロ等
バリューチェーンの中で、高付加価値業務(顧客のトレンドをいち
早く取り入れた商品)に特化→ファストファッションを実現
外注委託先における規模の経済→仕入コスト低下
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商品企画
材料
購入
生産
店舗
販売
企業の境界と構造
•新しい組織形態(アウトソーシング)
• 製薬企業
高付加価値分野(R&Dの中でも創薬)に特化
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R&D(創薬)
生産
(CMO)
販売
(CSO)
R&D(治験→CRO)
企業の境界と構造
•アウトソーシングの進化系として・・・
•クラウドソーシング:取引コストが低い→市場が機能
イノセンティブ、クラウドワークス等
•古典的な命題:作るか、買うか
標準的な財・サービス→買えば良い(規模の経済)
I/Fが公開されていない、許容誤差が小さい=コーディ
ネーション(すり合わせ)が必要(ブラウン管TV、自
動車)→内製化
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企業の境界と構造
•水平統合
•なぜ多角化するのか(シナジー効果)
範囲の経済(ネットワーク外部性)
例:私鉄の沿線開発事業(小売業、サービス業)
コア・コンピテンス
例:京セラ→アメーバ経営(徹底的な採算管理)
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経営・経済システムの進化
•ケイレツ取引、メインバンク制、終身雇用・年功序列・企業別
組合等の日本企業の取引慣行は特殊で非合理的(「ムラ」
意識や家族主義的な情緒性のみが支配するのか)?
•日本がおかれた環境や歴史においてはシステム全体として
合理性あり→「日本だけが特殊」ではなく「異なる経済シス
テム」(中国も同様)
•では、環境が変化した後も日本の企業システムは普遍的
に通用するのか?(グローバル化→国際的な水平分業)
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経営・経済システムの進化
•企業の現在と将来
•国際分業が進む中、企業としての使命や存在意義が更に
問われる
•経営=哲学的(必ずしもパターン化/モデル化できない)
•どのような戦略を立てるか→どのように戦略を実践するか
(STRATEGY AS PRACTICE)
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20151205 第8回組織の経済学勉強会