インターネットガバナンス徒然2010
会場:D 15:00-15:45
2010.10.16
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イントロダクション
インターネットガバナンス徒然2010
セッション概要
– インターネットの維持運営は当初、運用者の協調、技術
標準化の議論といった技術的側面を中心に行われてい
ました。現在は技術だけではなくポリシや法律と いった制
度面での協調や議論も行われており、これらは広義にイ
ンターネットガバナンスという言葉で表します。このセッ
ションでは、インターネットガバナン スの最新事情(IPv4枯
渇等,IPv6)とサービス開発者との関係と合わせてお話し
します。
http://tech.rakuten.co.jp/rtc2010/subject.html#session_d2 より
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内容と趣旨
• インターネットガバナンス概論
– インターネットの運営の仕組み
• 歴史と現状
– インターネットガバナンスを構成するもの
• 組織、場所とプレイヤー
• インターネットガバナンスと日本人
• サービス提供者(開発者)とインターネットガバナンス
– サービス事業者とインターネットガバナンス
– 最近の技術的課題
• 最近の状況
– ガバナンスへの関与の意義
これらをプログラマー、サービス開発エンジニアに伝えたい
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セッション構成
~イントロダクション~
~インターネットガバナンス概論~
前村昌紀(Akinori Maemura)
社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター(JPNIC)
~サービス提供者とインターネットガバナンス~
橘 俊男(Toshio Tachibana)
楽天株式会社(Rakuten, Inc.)
~ちょっと考えてみる~
~Q&A~
サービス提供者とインターネットガバナンス
橘 俊男
楽天株式会社
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自己紹介
橘 俊男(たちばなとしお)
楽天株式会社 DU(Development Unit)所属
職歴:
– コンピュータネットワークとのかかわりは1991
年から。初めて触れた通信プロトコルはIPで
はない。1995年頃からISP運用にかかわり、
1997年からインターネットに関する技術コン
サルタント、2004年からポータルサイト設備
インフラの管理運営業務を経て、2007年11
月より現職
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インターネット運営とのかかわり
私の背景と流れ
– 商用インターネットの黎明期からインターネット全般
の事に関わり、幅広く見聞きする事を通じてインター
ネットの運営・調整等に興味を持つ
– インターネット運営・調整のプラットフォーム形成に
関与
• 技術者コミュニティ・JANOG http://www.janog.gr.jp/
– 日本以外の調整コミュニティにも興味を持ち、イベン
ト等に出席(NANOG,APNIC等)
– JPNICでの委員活動経験あり、現在も各種活動中
• JPNIC Policy-WGメンバー
• 日本シーサート協議会運営委員
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サービス提供会社で仕事するエンジニア
• アプリケーションエンジニアの日常
– インターネット利用者が幸せになるサービスを考える(実装する)
• 個人が提供するサービスから法人が提供するサービスまで様々
– ビジネスロジックを実現する手段を考える
• 事業からの要求に基づきサービスを実装する
– フロントへの返事、バックエンド側の処理等、サービスの為のシステムを網羅
的に開発する
• インフラエンジニアの日常
– サービスに関係するアクセスを受ける部分を網羅的に見る
• http
• smtp
– サービス用システムを支える基盤を維持運営する
• ストレージ
• データベース
• サーバーの物理的な管理
• データセンターの維持
• プライベートクラウドの維持管理(?)
サービス事業
者は色々と大
変
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サービス提供会社にとってのインターネット
• サービスを利用する顧客とサー
ビスをつなぐパイプ
• ビジネスパートナーとの連携を実
現するためのインフラ
–APIや疎結合
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そもそもインターネットって?
The Internet
接続サービス提供事業者
(キャリア、ISP専業等)
サービス提供者
(楽天、ミクシィ、DeNA、GREE、個人等)
インターネット利用者
インターネット提供者
サービス利用者
(個人、企業、国、組織)
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インターネットガバナンス(前村さんのスライドより引用)
• インターネットガバナンス
–インターネット
を構築・運営・
利用する上で
必要なルール
と、その策定と
執行のしくみ
IPアドレス・ドメイン名といった
論理資源の分配に関する規則
通信プロトコルをはじめとする
技術的な規格・規定
インターネットを利用する上でのルール
インターネットの導入によって必要となる
実社会における既存の社会規範や
ルール・法律,公共政策の変更・拡充
ネットワーク間の相互接続や
その総体としてのインターネット全体が
正常に機能するための仕組みや取り決め
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インターネットガバナンス周辺の声
インターネットの仕組みは既に決
まってて今後変化しないので
は?
httpって今後も同じじゃないの?
サービス提供者
の疑問
日本のインターネットは
日本だけで解決できるか
ら世界を気にする必要っ
てないのでは?
IPv4アドレス在庫枯渇っ
ていうけど、うちは既に
使ってるから関係ないよ
ね?
IPv6ってIPv4だけ使って
る人には関係ないよ
ね?
DNSSECって何?
DNSだからISPだけ
が対応すればいい
んだよね?
IPアドレスの割り当て
ルールって通信事業者
だけが関係あるんだよ
ね?
メイルを受ける仕
組みは今も昔もs
mtpで変化無いよ
ね?
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違います
• インターネットの仕組みは既に決まってて今後変化しないのでは?httpって今後も
同じじゃないの?
– プロトコルは常に変化し続けてます。httpは現在もIETFで議論されています。
• IPv6ってIPv4だけ使ってる人には関係ないよね?
– IPv4とIPv6のネットワークは共存してます。IPv4だけが単独で動くわけではありません。
• IPv4アドレス在庫枯渇っていうけど、うちは既に使ってるから関係ないよね?
– 近い将来レジストリやISPからの追加の割り当てが受けられなくなります。加えて使ってる
IPアドレスの正当性の証明が必要になる等、状況の変化する可能性があります。
• DNSSECって何?DNSだからISPだけが対応すればいいんだよね?
– ドメイン名を取得して権威DNSサーバを提供している人やDNSを使ってアクセス先を特定
したり送信元を特定する場合、負荷増を無視できなくなります。
• メイルを受ける仕組みは今も昔もsmtpで変化無いよね?
– smtpは拡張を続けています。送り元のアドレスもEAIなアドレスが使われ始めます。
• 日本のインターネットは日本だけで解決できるから世界を気にする必要ってないの
では?
– インターネットは国や時間を越えて動いています。日本だけで閉じる事はできません。
• IPアドレスの割り当てルールって通信事業者だけが関係あるんだよね?
– 割り当てルールはボトムアッププロセスにより誰にでも提案することができます。
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すべてを知ることは難しいですが
• 技術標準を知っておくと技術者として多面的に物事を見ることができます
– プロトコルの詳細
– 仕様決定までの技術的政治的な経緯
– その技術の将来の変化への見通し
• 全部が無理なら関係する領域を見るだけでもメリットは大きいです
– httpの変化を知っておけば、パフォーマンス向上の為のポイントを抑える事が
できるかも
– メイルを送る人はsmtpの変化を知っておけばMTAの対応状況と合わせて普及
の度合いが分かるかも
– DNSSECを使うとブラウジングするときのパフォーマンスの変化に気づく事がで
きるかも
• ルールやポリシの決定プロセスを知っておくことは日常の運用上も重要
– ルールやポリシの変化の経緯にともなって技術やビジネスにおけるルールや
仕組みが変わる事もあります
– 運用上、気を配るべきことが増えるかもしれません
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直近でサービス提供者に関係ありそうなトピック
• IPv4アドレス枯渇
• IPv6デプロイメント
• IDNccTLD
• DNSSEC
うちは対応しない、使わないから大丈夫
本当??
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IPv4とIPv6
• サービスサイドの対応
– 改修の手間は最低限におさえたい
• アプリケーションのソースコードにアドレスを埋め込んだりしてませんか?
• システム間連携にURIを使うとき、IPアドレスが埋まってたりしませんか?
• インフラサイドも気をつけないと
– 使ってるOSの対応状況は?
– 使ってるデータセンターの対応状況は?
• ユーザへの通信の想定としてIPv4だけを前提にしてませんか?
– ユーザが使う接続事業者によってはIPv6に対応しているかも
– (さらに)ユーザが使うOSによってはデフォルトでIPv6がONになっているかも
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IDNccTLD、EAI
もし「サービス名.日本」というドメインを使いたいと思った時
• DNS
– 外部から参照されたときに適切な答えを返せるように準備してますか?
• メイル
– あなたのシステムは「橘俊男@サービス名.日本」というアドレスからのメイ
ルを受け取れますか?
• Web
– 「http://サービス名.日本/」へのアクセスが可能になるように準備してます
か?
今すぐには無いかもしれないけど
遠く無い将来やってくる可能性は高い
地球規模で使ってもらうサービスを展開するならなおのこと
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世間の動きには注意を払うべき
• IPv4アドレス枯渇
• IPv6デプロイメント
• IDNccTLD
• DNSSEC
どこかで使われ始めた標準や機能は
自分達が使うかどうかに関わらず
自己の運営に影響を与える可能性がある
という視点を持つことが重要
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ガバナンスとサービス提供者
• ポリシやルールが決定するプロセスで得られる情報は貴重
– 決定事項だけではなくプロセスを見ることが重要
– ステークホルダーとして関与する意識が有ると無いでは決まったルールに対応
する時の考察の幅や前提が変わってくる
• 得た情報や知識って何の役に立つ?
– 議論を見ることで、知識だけじゃなくモラルの向上、視野の拡大が可能になる
– インターネット市民として色々な立場があることを知ることができる
サービス提供者はインターネット市民であり、
インターネットの運営に関与するプレイヤー
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サービス事業者もインターネット運営のプレイヤー
(古いといわれようとも)インターネットの理念は
「自律・分散・協調」
これは接続事業だけではなくサービス領域でも重要
サービス間でAPIを使って連携する
ことも、この理念の一つの形
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で、、、この後は。。。
これらをふまえて少し考えてみましょう
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自律・分散・協調とはいうけど
なぜ地域毎にレジストリがあって
その中でルールを決める必要があるの?
地域毎に決めたルールって、他の地域の
ルールと整合性をとって運用できるの?
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意見を出し、議論しろとはいうものの
日本人の意見って世界で通用してる?
日本人(に限らず)、世界で自身の意見を
通すにはどうすればいいの?
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諸事項への対応といっても
自分たちで提供しているものとの
関連性を見出しにくいのでは?
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ご静聴ありがとうございました
世の中の動きを良く知った上で
みんなで世界へ行きましょう!

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