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震災における
子ども・保育状況と対策


【目次】
• 阪神・淡路大震災
• 東日本大震災

             2011年5月7日
             RCF災害支援チーム
             http://twitter.com/rcf_SOS
阪神・淡路大震災1 保育園の被害状況

 •    阪神・淡路大震災における全壊・半壊の保育園は、公立で5%(5か所)、私立で12%(8か所)
 •    また保育当分不可能となった保育園は、公立で30%(26か所)、私立で19%(13か所)

          公立保育園の被害状況(N=88)                    私立保育園の被害状況(N=70)
     全壊    2%                保育当分不可能    全壊                          保育当分不可能
     半壊    3%          5%     (建物関係)            6%                   (建物関係)
                                        半壊      6%           13%
一部破損       17%               保育当分不可能                                保育当分不可能
                       25%                                   6%
                                                             1%       (避難所)
                               (避難所)
                                       一部破損    26%
                                                                     保育準備中
                       23%    保育準備中
 柱・壁等
  損壊
           61%                         柱・壁等
                                        損壊     44%           80%     保育開始

                       48%    保育開始

 損傷なし      16%                         損傷なし    19%

           園舎         保育                       園舎            保育
注釈1: 神戸市内の公私立保育園舎の内全壊、半壊合わせて13ヶ所は全面建て替えが必要であるが代替施設の確保が困難なため、す
べての保育所で再開できるのは、早くとも3年後になると予測される。
      兵庫県公立幼稚園では、220ヶ所ある内44ヶ所が保育不可能
      兵庫県私立幼稚園では、255ヶ所ある内142ヶ所が保育不可能
      神戸市公立幼稚園では、71ヶ所ある内12ヶ所が保育不可能(1995年1月31日時点)
注釈2: 神戸市内の公私立保育園158ヶ所の内、園舎が破損したりまた、避難所として使用され保育不可能となった保育園が60ヶ所ある。
中でも被害の大きかった市街地では特に灘・中央・兵庫の3区は数ヶ所しか開園されていない。
資料: 「阪神大震災が保育に与えた影響と今後の課題 : 子どもを中心として」箕浦 志保著
http://ci.nii.ac.jp/naid/110002927015
阪神・淡路大震災2 保育園の転出入状況

  •     地域における被害レベルの違いで、保育園の運営状況も異なる
  •     ほとんど被害のなかった地域でも、他地域からの転入に伴う人員増から定員以上の人員数となった


    被害の大きかった園                     やや被害のあった園          ほとんど被害のなかった園
  (東灘・灘・中央・兵庫・長田)                   (須磨・垂水)              (北・西)

(%)                         (%)                     (%)
                                                           6
                                         3                      15
                                    11

            54

      100        1           100                     100             109
                                               92

                      47


  定員        転出   転入   結果     定員    転出    転入    結果   定員     転出   転入   結果


 多くが保育不可能のため他園への            転出は11%に留まるが、より被害の       両親の職場が被害にあう等の理由
 転出児が多く、全体の54%にのぼる          大きな他園から緊急入所児が転入し        で引越しする場合から転出が6%ある。
                                てくる場合も見られる          被害の大きな地域からの転入が15%
                                                     となり、定員以上の人数で運営
注釈: 1995年時点で調査を実施された3施設の合計。
      A園の例:定員90名、転出48名、転入0名
資料: 「阪神大震災が保育に与えた影響と今後の課題 : 子どもを中心として」箕浦 志保著
http://ci.nii.ac.jp/naid/110002927015
阪神・淡路大震災3 震災直後の子どもの心理状態

 •   0・1歳児は、震災前後で心理状態の変化はみられない
 •   2~5歳児は、「泣き出す・黙り込む・外に出たがらない」などの不安定な心理状態がみられる
     年齢                     コメント                    結果と考察
     0・1   「震災前とほとんど変わらない」
                                               震災前後で変化は見られない
     2・3   「普段おしゃべりな子が震災後、黙り込む」
     2・3   「おしっこが出にくくなった」
           「友達と仲良く遊んでいた兄弟が震災後、兄弟が手を握り
     2・4
           あったまま友達と遊ぼうとしない」
     3     「他園に登園するB夫は友達がいないと泣き出す」             「震災に直面した時の心理は多様で
     3     「余震があるたびに激しく泣き出す女児」(在園児)            たとえ表面的な変化がなくとも、恐怖
     3     「地震以来、夜中になると目を覚まして泣く」               体験が心に傷となって残り、また余
                                               震がある度に様々の退行現象が表
           「1週間後、母親に手を引かれ登園して来たA子は門の所にしがみつき    れやすい。精神的に未熟な子どもは
           『ママ行かないで!』と泣き叫ぶ。保育者の対応としてA子の気持ちが    大震災の恐怖に直面したことや恐怖
     4     落ち着くまで母親が家庭にいて面倒を見るよう勧めた。震災後2週間経    がとれないまま他園に緊急入所させ
           ってからA子はやっと笑顔で登園した。しかし4日後には熱を出し欠席し   られたことで、心の痛手が予測以上
           たが、その後毎日元気に登園するようになった」              に大きいがために極度の情緒不安
     4     「お昼寝布団に入っても眠り込むのが遅い」                定を起こし・必要以上におびえる・激
     4     「毎日いやな夢を見てうなされる」                    しく泣き続ける・しがみついて離れな
     4     「これまで一人で寝ていた子が親と一緒に寝るようになった」        い・なかなか寝つかない・表情もなく
                                               ぼうっとする・園庭に出て遊ぼうとし
           「E夫は震災が起きた瞬間、布団にもぐり恐怖をこらえていたことから、   ない等の症状が表れる。これらは幼
     4
           保育園の昼寝時、布団に入ることを極度に嫌がる」             児期に非常に強い恐怖体験によっ
     4・5   「これまで園庭で遊んでいた子ども達が保育室から外に出たがらない」    て起きる、心が混乱した状態と言え
     5     「余震が終わるごとに『今、何度?』と聞く」               よう」(著者・箕浦氏コメント)
     5     「馴れるにしたがって友達同士で『今、何度やで』と震度を言い合う」
資料: 「阪神大震災が保育に与えた影響と今後の課題 : 子どもを中心として」箕浦 志保著
http://ci.nii.ac.jp/naid/110002927015
阪神・淡路大震災4 子ども・保育への対策事例

                     取り組み内容                       成果・意味合い
          •平成7年4月から被災地の小中学校で学校長が一般教     •スクールカウンセラーとともに、子ども達のこころのケ
          員の中から適正を踏まえて選任                アに大きな役割を果たした
教育復興
          •定数とは別に特別に配置された教員             •平成8年度の配置数・・・小学校:62名、中学校:145名
担当教員
          •平成17年度から「阪神・淡路大震災に係る心のケア担当   •平成11年9月に発生した台湾地震、16年の新潟県中
          教員」として配置                      越地震、19年新潟県中越沖地震でも派遣・設置
          •平成11年1月神戸市東灘区に設立
          •遺児の生活基盤を確立し、日常性を取り戻すことで、こ
                                        •遺児の生活基盤を確立することを通じて、日常性を取
神戸レイ      ころの傷を癒やす施設として、あしなが育英会が日本で
                                        り戻したり、子ども達が自由に語り合い、活動や相談を
ンボーハ      初めて設置
                                        することによりこころの傷を癒せる
ウス        •おしゃべり部屋やごっこ遊び部屋などの整備に加え、専
                                        •平成18年2月には、東京都日野市にも建設
          門的な研修を受けた地元の人たちなどがケアボランティ
          アとして活動
          •平成11年1月芦屋市浜風町に設立
                                        •遺児の生活基盤を確立することを通じて、日常性を取
          •震災を機に多くの方々の寄付により建てられた児童厚
                                        り戻したり、子ども達が自由に語り合い、活動や相談を
          生施設。子ども達にのびのびとした空間と自由な時間を
浜風の家                                    することによりこころの傷を癒せる
          提供し、遊びや学び、創作活動等を通じて、自らの発見と
                                        •休館日を除く、ほぼ毎日イベントを開催。テーマは、歌
          豊かな人間性の育成を目指す。震災遺児や孤児、被災
                                        、川柳、読書、ピアノ、英会話、空手など
          児のこころのケアハウスと児童館としての役割を担う
          •平成12年4月発足
          •震災時の国内外からの支援に応え、被災地の学校教育     •避難所の立ち上げ・運営の指導、応急教育など学校
          再開を支援するため、専門知識と実践的対応能力を備え     再開についてのプロセス指導、こころのケアを必要とす
震災・学
          教職員で構成するチーム                   る子ども達への対処の仕方などさまざまなノウハウを
校支援チ
          •災害時には、学校教育応急対策と早期再開、児童生徒     持つ、熟達した教職員の組織として発足
ーム
          のこころのケア、学校における避難所運営支援を実施      •平成16年10月新潟県中越地震、平成17年5月のスマ
(EARTH)
          •平常時には、各種研修活動などへの指導助言、各学校     トラ沖地震津波、平成19年7月の新潟県中越沖地震で
          での兵庫の防災教育の推進、各地域の地域防災体制へ      の調査・派遣
          の協力を実施
資料: 「伝える 阪神・淡路大震災の教訓」ぎょうせい社発行、各団体HP
東日本大震災1 避難所における子ども自身の課題

 •   子ども環境について。従来の身体ケアに加えて、心のケアや、レクリエーションの必要性が生じつつある

               障碍者人数
               課題                            コメント

                                「生後3カ月の男の子。咳や鼻水、目やになどがある。夜に咳が
                                ひどく、夜泣きをする。保健師の訪問は一回きり。小児科医の訪
                        身体のケア
                                問もない。病院まで行く手段がなく、困っている。専門医(小児科
                                医)の定期的な往診、または病院まで定期的に行くことができる
                                手段(ドライバーや車など)を必要としている」
        子どもの医療

                                「小中学生はバスの送迎があるため学校に通えているが、高校
                                生2名に関してはどうなるかがわからないので少し不安とのこと
                        心のケア    (高校は5/9から開始)。子どもは余震が起きると恐怖感を表した
                                り、『もう前の学校には戻りたくない』と言うなど、心のケアが必要
                                だと感じる」
                                「地震の影響か、小学生2人(兄弟)の子供の落ち着きがなくなっ
                                た。心のケア必要か」



                                「生後3か月、3歳、6歳の子どもがいる。3か月の子どもの世話で
       子どものレクリエ                 手が離せないが、3歳、6歳の子どもは遊び盛り。一時保育、保育
         ーション                   所、子どものレクリエーション等を希望する」
                                「お年寄りや子供のレクリエーションをするような団体が来てほし
                                い」



資料: つなプロアセスメント調査(第4回)
東日本大震災2 避難所における子ども周辺の課題
 •   「教育費用・用品の不足」「移動手段の不足」「避難所労働力の不足」といった課題が、4月下旬以降の学
     校(小中高大)再開に伴い発生。対策の検討が必要


                課 題                           定性コメント



                        教育費用・用
                        教育費用・用   「通学環境の改善(入学金や大学費用など)が今後求められる」
                         品の不足
                         品の不足    「必要物資:文房具、部活動用具(テニス、野球など)」

         家庭内
         家庭内


                        移動手段の不
                        移動手段の不   「避難所にいる中学生はその子一人なので、その子のためだけにバ
                          足足     スを出してくれるのかどうかが不安」




                                 「保育所が始まるので、(保育師の)出張はもうできなくなる」
                                 「幼児を含め、子供と遊んでくれるボランティアの方を派遣してほしい。
                                 仕事をしながら子供の相手は難しい」
                                 「現在のように教職員が支援を支えるのではなく、避難者が避難者だ
         避難所
         避難所            労働力の不足
                        労働力の不足   けで生活できる仕組みを作って欲しい」
                                 「島の復興作業を若手を中心に行ってきたが、これから職探しや学校
                                 が始まるため、瓦礫の撤去作業のような力仕事をできる人材が不足
                                 する」



資料: つなプロアセスメント調査(第3回)
東日本大震災3 避難所の子ども人数試算及び設備・サービス充実度

 •    18歳未満の避難所生活者は、宮城県のみで5千人弱と推定される。うち新生児は130人、幼児は650人と
      推計。学校始業の影響もあり、子ども関連の設備・サービスは微減の傾向


             障碍者人数       障碍者人数
     避難所の子ども人数試算* (宮城県, 人) 比率                   子ども関連の設備・サービス充実度


新生児(0歳児)      130                       0.3%                         4/11-4/17調査
                                                                     4/4-4/10調査
                                        1.5%
幼児(1歳~未就学) 650                                  51%
                                                      45%
                                        6.2%

子ども(小学生)                2,800
                                        3.0%


                                                            10% 9%     12%
12歳~18歳         1,350                                                        8%


子ども避難者総数                        4,930   10.9%   遊ぶ          母子         粉ミルク
                                                スペース        スペース       対応
     避難者総数                  45,078      100%


* 避難者総数(4月17時点、宮城県発表)に対して、比率(n数各100程度)をかけ合わせることで、子ども分類別の対象人数を試算
資料: つなプロアセスメント調査(第3回)
東日本大震災4 避難所規模別の母子スペース設置状況

 •       母子スペースの設置状況を規模別にみると、101人以上では22%に対し、31~50人で3%、30人以下で
         は0%とばらつきがある。幼児を抱えた母子向けの配慮が必要




     避難所規模別の母子スペース設置状況


                                       有り                無し


               30人以下(n=38) 0%               100%              「2歳の子供が泣いたりすること
                                                              で周りに迷惑がかかるのではな
                                                              いかと、お母さんが心配してい
     避難所規模別




                                                              た」
              31~50人(n=30) 3%                97%
                                                              「1人の子供(年齢未確認)がスト
                                                              レスで夜泣きしたり、喚いたりす
                                                              ることがある。対処に困っている。
              51~100人(n=21)     14%            86%            地区体育館なので住居スペース
                                                              が1つのみで隔離することもでき
                                                              ない」
              101人以上(n=36)       22%               78%        「赤ちゃんを持つ方は親戚などの
                                                              家に避難しているため、避難所
                                                              に残る家族とばらばらになってい
                                                              る」
      




                 全体(n=129)    10%             90%




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005 震災と子ども・保育

  • 2. 阪神・淡路大震災1 保育園の被害状況 • 阪神・淡路大震災における全壊・半壊の保育園は、公立で5%(5か所)、私立で12%(8か所) • また保育当分不可能となった保育園は、公立で30%(26か所)、私立で19%(13か所) 公立保育園の被害状況(N=88) 私立保育園の被害状況(N=70) 全壊 2% 保育当分不可能 全壊 保育当分不可能 半壊 3% 5% (建物関係) 6% (建物関係) 半壊 6% 13% 一部破損 17% 保育当分不可能 保育当分不可能 25% 6% 1% (避難所) (避難所) 一部破損 26% 保育準備中 23% 保育準備中 柱・壁等 損壊 61% 柱・壁等 損壊 44% 80% 保育開始 48% 保育開始 損傷なし 16% 損傷なし 19% 園舎 保育 園舎 保育 注釈1: 神戸市内の公私立保育園舎の内全壊、半壊合わせて13ヶ所は全面建て替えが必要であるが代替施設の確保が困難なため、す べての保育所で再開できるのは、早くとも3年後になると予測される。 兵庫県公立幼稚園では、220ヶ所ある内44ヶ所が保育不可能 兵庫県私立幼稚園では、255ヶ所ある内142ヶ所が保育不可能 神戸市公立幼稚園では、71ヶ所ある内12ヶ所が保育不可能(1995年1月31日時点) 注釈2: 神戸市内の公私立保育園158ヶ所の内、園舎が破損したりまた、避難所として使用され保育不可能となった保育園が60ヶ所ある。 中でも被害の大きかった市街地では特に灘・中央・兵庫の3区は数ヶ所しか開園されていない。 資料: 「阪神大震災が保育に与えた影響と今後の課題 : 子どもを中心として」箕浦 志保著 http://ci.nii.ac.jp/naid/110002927015
  • 3. 阪神・淡路大震災2 保育園の転出入状況 • 地域における被害レベルの違いで、保育園の運営状況も異なる • ほとんど被害のなかった地域でも、他地域からの転入に伴う人員増から定員以上の人員数となった 被害の大きかった園 やや被害のあった園 ほとんど被害のなかった園 (東灘・灘・中央・兵庫・長田) (須磨・垂水) (北・西) (%) (%) (%) 6 3 15 11 54 100 1 100 100 109 92 47 定員 転出 転入 結果 定員 転出 転入 結果 定員 転出 転入 結果 多くが保育不可能のため他園への 転出は11%に留まるが、より被害の 両親の職場が被害にあう等の理由 転出児が多く、全体の54%にのぼる 大きな他園から緊急入所児が転入し で引越しする場合から転出が6%ある。 てくる場合も見られる 被害の大きな地域からの転入が15% となり、定員以上の人数で運営 注釈: 1995年時点で調査を実施された3施設の合計。 A園の例:定員90名、転出48名、転入0名 資料: 「阪神大震災が保育に与えた影響と今後の課題 : 子どもを中心として」箕浦 志保著 http://ci.nii.ac.jp/naid/110002927015
  • 4. 阪神・淡路大震災3 震災直後の子どもの心理状態 • 0・1歳児は、震災前後で心理状態の変化はみられない • 2~5歳児は、「泣き出す・黙り込む・外に出たがらない」などの不安定な心理状態がみられる 年齢 コメント 結果と考察 0・1 「震災前とほとんど変わらない」 震災前後で変化は見られない 2・3 「普段おしゃべりな子が震災後、黙り込む」 2・3 「おしっこが出にくくなった」 「友達と仲良く遊んでいた兄弟が震災後、兄弟が手を握り 2・4 あったまま友達と遊ぼうとしない」 3 「他園に登園するB夫は友達がいないと泣き出す」 「震災に直面した時の心理は多様で 3 「余震があるたびに激しく泣き出す女児」(在園児) たとえ表面的な変化がなくとも、恐怖 3 「地震以来、夜中になると目を覚まして泣く」 体験が心に傷となって残り、また余 震がある度に様々の退行現象が表 「1週間後、母親に手を引かれ登園して来たA子は門の所にしがみつき れやすい。精神的に未熟な子どもは 『ママ行かないで!』と泣き叫ぶ。保育者の対応としてA子の気持ちが 大震災の恐怖に直面したことや恐怖 4 落ち着くまで母親が家庭にいて面倒を見るよう勧めた。震災後2週間経 がとれないまま他園に緊急入所させ ってからA子はやっと笑顔で登園した。しかし4日後には熱を出し欠席し られたことで、心の痛手が予測以上 たが、その後毎日元気に登園するようになった」 に大きいがために極度の情緒不安 4 「お昼寝布団に入っても眠り込むのが遅い」 定を起こし・必要以上におびえる・激 4 「毎日いやな夢を見てうなされる」 しく泣き続ける・しがみついて離れな 4 「これまで一人で寝ていた子が親と一緒に寝るようになった」 い・なかなか寝つかない・表情もなく ぼうっとする・園庭に出て遊ぼうとし 「E夫は震災が起きた瞬間、布団にもぐり恐怖をこらえていたことから、 ない等の症状が表れる。これらは幼 4 保育園の昼寝時、布団に入ることを極度に嫌がる」 児期に非常に強い恐怖体験によっ 4・5 「これまで園庭で遊んでいた子ども達が保育室から外に出たがらない」 て起きる、心が混乱した状態と言え 5 「余震が終わるごとに『今、何度?』と聞く」 よう」(著者・箕浦氏コメント) 5 「馴れるにしたがって友達同士で『今、何度やで』と震度を言い合う」 資料: 「阪神大震災が保育に与えた影響と今後の課題 : 子どもを中心として」箕浦 志保著 http://ci.nii.ac.jp/naid/110002927015
  • 5. 阪神・淡路大震災4 子ども・保育への対策事例 取り組み内容 成果・意味合い •平成7年4月から被災地の小中学校で学校長が一般教 •スクールカウンセラーとともに、子ども達のこころのケ 員の中から適正を踏まえて選任 アに大きな役割を果たした 教育復興 •定数とは別に特別に配置された教員 •平成8年度の配置数・・・小学校:62名、中学校:145名 担当教員 •平成17年度から「阪神・淡路大震災に係る心のケア担当 •平成11年9月に発生した台湾地震、16年の新潟県中 教員」として配置 越地震、19年新潟県中越沖地震でも派遣・設置 •平成11年1月神戸市東灘区に設立 •遺児の生活基盤を確立し、日常性を取り戻すことで、こ •遺児の生活基盤を確立することを通じて、日常性を取 神戸レイ ころの傷を癒やす施設として、あしなが育英会が日本で り戻したり、子ども達が自由に語り合い、活動や相談を ンボーハ 初めて設置 することによりこころの傷を癒せる ウス •おしゃべり部屋やごっこ遊び部屋などの整備に加え、専 •平成18年2月には、東京都日野市にも建設 門的な研修を受けた地元の人たちなどがケアボランティ アとして活動 •平成11年1月芦屋市浜風町に設立 •遺児の生活基盤を確立することを通じて、日常性を取 •震災を機に多くの方々の寄付により建てられた児童厚 り戻したり、子ども達が自由に語り合い、活動や相談を 生施設。子ども達にのびのびとした空間と自由な時間を 浜風の家 することによりこころの傷を癒せる 提供し、遊びや学び、創作活動等を通じて、自らの発見と •休館日を除く、ほぼ毎日イベントを開催。テーマは、歌 豊かな人間性の育成を目指す。震災遺児や孤児、被災 、川柳、読書、ピアノ、英会話、空手など 児のこころのケアハウスと児童館としての役割を担う •平成12年4月発足 •震災時の国内外からの支援に応え、被災地の学校教育 •避難所の立ち上げ・運営の指導、応急教育など学校 再開を支援するため、専門知識と実践的対応能力を備え 再開についてのプロセス指導、こころのケアを必要とす 震災・学 教職員で構成するチーム る子ども達への対処の仕方などさまざまなノウハウを 校支援チ •災害時には、学校教育応急対策と早期再開、児童生徒 持つ、熟達した教職員の組織として発足 ーム のこころのケア、学校における避難所運営支援を実施 •平成16年10月新潟県中越地震、平成17年5月のスマ (EARTH) •平常時には、各種研修活動などへの指導助言、各学校 トラ沖地震津波、平成19年7月の新潟県中越沖地震で での兵庫の防災教育の推進、各地域の地域防災体制へ の調査・派遣 の協力を実施 資料: 「伝える 阪神・淡路大震災の教訓」ぎょうせい社発行、各団体HP
  • 6. 東日本大震災1 避難所における子ども自身の課題 • 子ども環境について。従来の身体ケアに加えて、心のケアや、レクリエーションの必要性が生じつつある 障碍者人数 課題 コメント 「生後3カ月の男の子。咳や鼻水、目やになどがある。夜に咳が ひどく、夜泣きをする。保健師の訪問は一回きり。小児科医の訪 身体のケア 問もない。病院まで行く手段がなく、困っている。専門医(小児科 医)の定期的な往診、または病院まで定期的に行くことができる 手段(ドライバーや車など)を必要としている」 子どもの医療 「小中学生はバスの送迎があるため学校に通えているが、高校 生2名に関してはどうなるかがわからないので少し不安とのこと 心のケア (高校は5/9から開始)。子どもは余震が起きると恐怖感を表した り、『もう前の学校には戻りたくない』と言うなど、心のケアが必要 だと感じる」 「地震の影響か、小学生2人(兄弟)の子供の落ち着きがなくなっ た。心のケア必要か」 「生後3か月、3歳、6歳の子どもがいる。3か月の子どもの世話で 子どものレクリエ 手が離せないが、3歳、6歳の子どもは遊び盛り。一時保育、保育 ーション 所、子どものレクリエーション等を希望する」 「お年寄りや子供のレクリエーションをするような団体が来てほし い」 資料: つなプロアセスメント調査(第4回)
  • 7. 東日本大震災2 避難所における子ども周辺の課題 • 「教育費用・用品の不足」「移動手段の不足」「避難所労働力の不足」といった課題が、4月下旬以降の学 校(小中高大)再開に伴い発生。対策の検討が必要 課 題 定性コメント 教育費用・用 教育費用・用 「通学環境の改善(入学金や大学費用など)が今後求められる」 品の不足 品の不足 「必要物資:文房具、部活動用具(テニス、野球など)」 家庭内 家庭内 移動手段の不 移動手段の不 「避難所にいる中学生はその子一人なので、その子のためだけにバ 足足 スを出してくれるのかどうかが不安」 「保育所が始まるので、(保育師の)出張はもうできなくなる」 「幼児を含め、子供と遊んでくれるボランティアの方を派遣してほしい。 仕事をしながら子供の相手は難しい」 「現在のように教職員が支援を支えるのではなく、避難者が避難者だ 避難所 避難所 労働力の不足 労働力の不足 けで生活できる仕組みを作って欲しい」 「島の復興作業を若手を中心に行ってきたが、これから職探しや学校 が始まるため、瓦礫の撤去作業のような力仕事をできる人材が不足 する」 資料: つなプロアセスメント調査(第3回)
  • 8. 東日本大震災3 避難所の子ども人数試算及び設備・サービス充実度 • 18歳未満の避難所生活者は、宮城県のみで5千人弱と推定される。うち新生児は130人、幼児は650人と 推計。学校始業の影響もあり、子ども関連の設備・サービスは微減の傾向 障碍者人数 障碍者人数 避難所の子ども人数試算* (宮城県, 人) 比率 子ども関連の設備・サービス充実度 新生児(0歳児) 130 0.3% 4/11-4/17調査 4/4-4/10調査 1.5% 幼児(1歳~未就学) 650 51% 45% 6.2% 子ども(小学生) 2,800 3.0% 10% 9% 12% 12歳~18歳 1,350 8% 子ども避難者総数 4,930 10.9% 遊ぶ 母子 粉ミルク スペース スペース 対応 避難者総数 45,078 100% * 避難者総数(4月17時点、宮城県発表)に対して、比率(n数各100程度)をかけ合わせることで、子ども分類別の対象人数を試算 資料: つなプロアセスメント調査(第3回)
  • 9. 東日本大震災4 避難所規模別の母子スペース設置状況 • 母子スペースの設置状況を規模別にみると、101人以上では22%に対し、31~50人で3%、30人以下で は0%とばらつきがある。幼児を抱えた母子向けの配慮が必要 避難所規模別の母子スペース設置状況 有り 無し 30人以下(n=38) 0% 100% 「2歳の子供が泣いたりすること で周りに迷惑がかかるのではな いかと、お母さんが心配してい 避難所規模別 た」 31~50人(n=30) 3% 97% 「1人の子供(年齢未確認)がスト レスで夜泣きしたり、喚いたりす ることがある。対処に困っている。 51~100人(n=21) 14% 86% 地区体育館なので住居スペース が1つのみで隔離することもでき ない」 101人以上(n=36) 22% 78% 「赤ちゃんを持つ方は親戚などの 家に避難しているため、避難所 に残る家族とばらばらになってい る」   全体(n=129) 10% 90% 資料: つなプロアセスメント調査(第3回)