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シリコンスタジオ事例紹介
物理ベース時代のライトマップベイク奮闘記
大河原 昭
ak-ogawara@siliconstudio.co.jp
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本講演でお話すること
 DCCツールでライトマップをベイクしたときの奮闘記
– 日頃はミドルウェアを作る1人のエンジニア
 High Dynamic Rangeなライトマップ
– 物理ベースレンダリング
 1人で扱えるワークフロー
– ちょっと扱いづらい
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 物理ベースなリアルタイムレンダリングデモ
 GDC 2014, CEDEC 2014にて公開
ライトマップを利用したMuseumデモ
動画
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発表の構成
1. ライトマップの効果
2. ワークフローの構築
3. 正しいライトマップを目指して
4. クオリティアップ
5. まとめ
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発表の構成
1. ライトマップの効果
2. ワークフローの構築
3. 正しいライトマップを目指して
4. クオリティアップ
5. まとめ
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LightMapLightMaps
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LightMapLightMap+AlbedoMaps (+Directional Light)
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LightMapLightMapLightMap+Image-Based Lighting
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LightMapLightMapLightMap+Local Reflection and Fog
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ライトマップの効果
 Global Illumination
– 屋内に差し込む直射日光
– 時間をかけて計算した、正確な値
 Image Based LightingのCubemap撮影
ライトマップ 最終結果
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発表の構成
1. ライトマップの効果
2. ワークフローの構築
3. 正しいライトマップを目指して
4. クオリティアップ
5. まとめ
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ベイク環境
 3ds Max + V-Rayでベイク
 デザイナの作業環境が3ds Max
 V-Rayは物理ベースレンダリングに対応
 描画エンジンの開発と並行して作業
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簡単そう?
 3ds MaxでライトマップのUV展開をして、ベイクしてるだけ
 パッと聞いた感じ簡単そう
そんなことはなかった
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ワークフロー
3ds Max上での作業
ファイル入力
MAXScriptによる自動化
Flatiron
UV展開
モデル
名前付き選択セットとライトマップ
の対応csvファイル
ベ
イ
ク
す
る
モ
デ
ル
描画
エンジン
ライトマップ
ddsファイル
オブジェクトと
ライトマップの対応
csvファイル
ベイク済み
モデル
Backburner
fbxファイル
ジオメトリ、ライト、マテリアル
V-Ray
ベイクUV展開 V-Ray用
モデル
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ワークフローのポイント
Flatiron
UV展開
モデル
描画
エンジン
ライトマップ
ddsファイル
オブジェクトと
ライトマップの対応
csvファイル
ベイク済み
モデル
Backburner
fbxファイル
ジオメトリ、ライト、マテリアル
V-Ray
ベイクUV展開 V-Ray用
モデル
ネットワーク
レンダリング
ベイク補助プラグイン
の導入
UV展開
自動ベイク
描画エンジン
への入力
ベ
イ
ク
す
る
モ
デ
ル
名前付き選択セットとライトマップ
の対応csvファイル
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Flatironの導入
Flatiron
ベイク補助プラグイン
の導入
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複数オブジェクトを1枚にベイクしたい
 モデリングと
ベイクの分業のため
– モデリング
• オブジェクトごとに
編集内容&履歴を管理したい
– ベイク
• 描画エンジンのために、
解像度、枚数などを調整したい
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3ds Maxの問題
 複数オブジェクトを1枚にベイクできない
– オブジェクトごとにベイクされてしまう
 UVの自動展開機能が扱いづらい
– パラメータの試行錯誤
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Flatiron
 ベイク補助プラグイン
 複数オブジェクトを1枚にベイク
 簡易な設定によるUVの自動展開
– 解像度
– パディング
UV展開 ベイク
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UV展開
UV展開
モデル
UV展開
UV展開
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オブジェクトを複数選択してUV展開
 オブジェクトを複数選択して、
UV展開する作業を繰り返す
 UVを確認して、
各オブジェクトと
ライトマップの対応を決定
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UV展開の設定が保存されない
 ベイクする時に必要な情報が保存されない
– 解像度、パディング
– ライトマップとオブジェクトの対応
 最新のFlatironでは改善された
再選択時に、
パラメータが表示されない
パラメータを指定し、
UV展開
他を選択後
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名前付き選択セット
 3ds Maxの機能
 ビューポート上で選択するオブジェクトの集合を
名前のリストで管理
選択される
クリック
名前付き選択セット
名前付き選択セットのリスト
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選択セットと共通パラメータによる管理
 ライトマップとオブジェクトの対応
– ライトマップ1枚と対応させた
 解像度、パディング
– UV展開時のパラメータはなるべく共通化
名前付き
選択セット
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fbxファイルとマテリアル変換
UV展開
モデル
fbxファイル
ジオメトリ、ライト、マテリアル
V-Ray用
モデル
描画エンジン
との共有
VRayマテリアルへ変換
V-Rayで正しくベイクするため
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自動ベイク
V-Ray用
モデル
自動ベイク
名前付き選択セットとライトマップ
の対応csvファイル
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まとめてベイクしたい
 ライトマップが45枚
 1枚ベイクに30分以上
 22.5時間以上
 自動化したい
 Flatironは自動ベイク機能なし
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MAXScriptによる自動化
 Flatrionのプリセットファイル
– UV展開のパラメータ
– ライトマップのフォーマット
 csvファイル
– 名前付き選択セット→ライトマップ
 完全な自動化には至らず
– ネットワークレンダリング
– ジョブを投げるダイアログ
ライトマップの
ファイル名
名前付き
選択セット
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ワークフローのポイント
Backburner
V-Ray
ベイク
ネットワーク
レンダリング
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ネットワークレンダリング
 Backburner
– 3ds Maxに付属
– ジョブ管理ツール
 サーバ3台
 8時間ぐらいで終わる
– 一晩で終わる
サーバ一覧
ジョブ一覧
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外部参照ファイルでのUV展開&ベイク
 OKボタンをクリックする度に
アセットがzip圧縮&保存
– アセットの総量が1.16GB
 外部参照ファイルを
ネットワーク共有
 UV展開&ベイク可能
外部参照
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描画エンジンへの入力
描画
エンジン
ライトマップ
ddsファイル
オブジェクトと
ライトマップの対応
csvファイル
ベイク済み
モデル
fbxファイル
ジオメトリ、ライト、マテリアル
描画エンジン
への入力
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描画エンジンへの入力ファイル
 fbxファイル
– オブジェクトごとのマテリアル分割
– ディフューズテクスチャ
– ジオメトリ、ライト
 ライトマップ
– 45枚のddsファイル
 csvファイル
– 各オブジェクトとライトマップの対応
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各オブジェクトとライトマップの対応
 ベイク時に、Flatironがシェルマテリアルを付加
– 元マテリアルを保持しつつ、ライトマップをオブジェクトへ追加
 MAXScriptで抽出
木材マテリアル
を共有 ベイク後
各オブジェクトに
シェルマテリアルを付加
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ベイク手順
1. ベイクモデルを3ds Maxでロード
2. UV展開
3. UV展開後のモデルをfbxでエクスポート
4. モデルをV-Rayマテリアルに変換するMAXScriptを実行
5. 自動ベイク
6. 描画エンジンへの入力
7. 描画エンジンの結果を確認
1. 複数オブジェクトを選択セットに登録
2. 各選択セットをFlatironでUV展開
パラメータはあとから確認できないのでメモ
3. UVを確認してダメなら2に戻る
1. ベイクするMAXScript用設定ファイルを用意
UV展開のパラメータ、ライトマップのフォーマット、
選択セットごとの出力ライトマップファイル名
2. V-Rayのパラメータを設定
3. ベイクするMAXScriptを実行
4. ネットワークレンダリングのためのダイアログを、ライトマップの枚数分クリック
5. 8時間待つ
6. ライトマップを確認して、ダメなら8に戻る
1. ベイク済みモデルからオブジェクトとライトマップの対応表を抽出するMAXScriptを実行
2. モデルファイル(.fbx)、ライトマップ(.dds)、対応表(.csv)を描画エンジンに入力
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ワークフローのまとめ
 つぎはぎ
– DCCツールやプラグインの合わせ技
– MAXScriptでなるべく自動化
 1人でも扱えるが・・
– 面倒な作業
– 1枚1枚チェックしないと心配
– 繰り返すのはつらい
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発表の構成
1. ライトマップの効果
2. ワークフローの構築
3. 正しいライトマップを目指して
4. クオリティアップ
5. まとめ
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物理的に正しいライトマップとは?
 実世界に則した値がベイクされたもの
– V-Rayは物理ベースレンダリング
• 実世界に則した計算
• 描画エンジンも
 実世界に則した計算を行うには、
物理的に正しいライトマップが必要
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発表の構成
1. ライトマップの効果
2. ワークフローの構築
3. 正しいライトマップを目指して
i. ベイク環境の確認
ii. 実世界の光源環境を再現するパラメータ
4. クオリティアップ
5. まとめ
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発表の構成
1. ライトマップの効果
2. ワークフローの構築
3. 正しいライトマップを目指して
i. ベイク環境の確認
ii. 実世界の光源環境を再現するパラメータ
4. クオリティアップ
5. まとめ
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Museumデモの光源設定
 directional light ×1
– 太陽の直接光を再現
– パラメータ
• マルチプライヤ (強さのスカラー値)
• カラー
 sky light
– 天空光を再現
– 3ds Maxにおける環境マップ
• HDRスカイマップ
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ベイク環境で確認すべきこと
 ライトマップにベイクされている値の確認
– マニュアルには詳しく書かれていない
 光源の入力と出力の関係を確認
– directional light: マルチプライヤ、カラー
– sky light: スカイマップ
 光源の設定を行うために確認する必要がある
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ライトマップにベイクされるべき値
 Global Illumination
– 間接光による値
直接光
間接光
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“間接光”はどんな値なのか
 照度であると考えられる
 間接光による照度が
Global Illumination
 V-Rayで間接光の照度は出力可能か?
照度
ある点を照らす光の総量
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V-Rayがライトマップに出力する値
 レンダリング設定で選択可能
– VRayGlobalIllumination
– VRayRawLighting
– VRayRawGlobalIllumination
– … などなど
 VRayRawGlobalIlluminationのようだが…
– マニュアルでは”Global Illuminationの値”
 本当にVRayRawGlobalIlluminationで正解なのか?
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簡易なシーンでレンダリング
 VRayRawGlobalIlluminationが間接光のようだが
– 照度かどうかはわからない
 もう少し詳しく調べる必要がある
V-Rayの最終出力 VRayRaw
GlobalIllumination
VRay
GlobalIllumination
VRay
RawLighting
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VRayRawGlobalIlluminationはどんな値か?
 間接光を含むV-Ray向けシーンをベイクして、
実際に値を確認
– 簡単な数式で、照度を推定できるようにする
• ベイク結果の確認と比較を簡単にするため
 間接光を発するsky lightによる確認シーンを用意
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sky lightのV-Rayシーン
 スカイマップは一様に(1.0, 1.0, 1.0)
 照度
– 一様な輝度の半球積分
Ω
𝐿𝑖 𝑥, 𝜔 𝜔 ∙ 𝑛 𝑑𝜔
= スカイマップの𝑅𝐺𝐵 ∗ Ω
𝜔 ∙ 𝑛 𝑑𝜔
= スカイマップの𝑅𝐺𝐵 ∗ 𝜋
= 𝜋, 𝜋, 𝜋
sky light
環境マップだけなので
板ポリ1枚
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sky lightのシーンをベイクした結果
 ライトマップを確認
– ベイクされた値は(1.0, 1.0, 1.0)
–
照度
𝜋
 スカイマップの値を変更しても、
照度
𝜋
がベイクされる
– (0.5, 0.5, 0.5), (2.0, 0.0, 0.0)など
 sky lightによって、
照度
𝜋
が出力されることを確認
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ライトマップにベイクされる値
 VRayRawGlobalIllumination
– V-Rayの出力
– 間接光による値
– sky lightによって、
照度
𝜋
が出力される
 ライトマップにベイクされている値の確認ができた
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各光源の入力と出力の関係は?
 sky lightは確認済み
 directional lightに関しても確認する必要がある
– 簡単な数式で、照度を推定できるようにする
• V-Rayの出力結果の確認を簡単にするため
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directional lightのV-Rayシーン
 マルチプライヤ: 1.0
 カラー: (1.0, 1.0, 1.0)
 照度
– punctual lightなので𝜋乗算
– 𝜋 ∗ マルチプライヤ ∗ カラー = 𝜋, 𝜋, 𝜋
 予想
– sky lightと同じ値が出力されるはず
–
照度
𝜋
= (1.0, 1.0, 1.0)
directional light
板ポリに対して
垂直に当てる
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directional lightのシーンの出力をした結果
 V-Rayの出力を確認
– 出力された値は(1.0, 1.0, 1.0)
– 想定通り
 マルチプライヤとカラーの値を変えても、
照度
𝜋
が出力された
 directional lightの入力と出力の関係が確認できた
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全光源の入力と出力の関係を確認した
 各光源の入力と出力の関係を確認できた
– sky light
– directional light
 光源の設定を行う準備ができた
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発表の構成
1. ライトマップの効果
2. ワークフローの構築
3. 正しいライトマップを目指して
i. ベイク環境の確認
ii. 実世界の光源環境を再現するパラメータ
4. クオリティアップ
5. まとめ
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スカイマップの修正
 スカイマップの太陽
は取り除く
– センサのレンジ外
– 不正確な値
 太陽は直接光をdirectional lightで再現
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実世界の光源環境の再現
実世界での相対強度を再現する
directional light
太陽の直接光を再現
sky light
天空光を再現
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実世界を再現する光源のパラメータ
 太陽の直接光と天空光による照度の比を再現
 directional lightのマルチプライヤを設定
– デザイナが選んだスカイマップから
照度の比
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現実的な値域内の、マルチプライヤ
 スカイマップから、正確に実世界を再現するのは困難
– 撮影日時、場所、大気の状態は不明
– 太陽の直接光の強さも変化するはず
 きっちり計算するのは難しい
 現実的な値域を計算し、
それを満たすようにマルチプライヤを調整する
– 実世界の照度の比
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実世界の照度
 太陽の直接光による法線照度
– 32000 ~ 130000 lux
 天空光による照度
– 10000 ~ 25000 lux
太陽を向いた面に
おける照度
※各照度は[Hiscocks2011] より参照
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実世界の照度の比
 直接光と天空光の照度の比の値域
– 直接光の強さによって、両照度は変化
– 最小値同士、最大値同士で照度の比を計算
3.2 ≤
直接光の法線照度
天空光の照度
≤ 5.2
 実世界の照度の比の値域を満たすように、
マルチプライヤを決める
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各光源の照度
 directional light
– 𝜋 ∗ マルチプライヤ ∗ カラー
 sky light
– sky lightだけベイク
– 𝜋 ∗ ライトマップの値
• ライトマップは
照度
𝜋
sky light
directional light
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マルチプライヤの決定
 実世界の照度の比の値域内で、マルチプライヤを調整
3.2 ≤
directional lightの照度
sky lightの照度
≤ 5.2
 描画エンジンの結果を見つつ決定
©Silicon Studio Corp., all rights reserved.
正しいライトマップのまとめ
 ベイク環境の確認
– ライトマップにベイクされている値
– 光源の入力と出力の関係
 実世界を光源環境を再現するパラメータ
– 光源間の相対強度を、実世界に即すように
 物理ベースレンダリングを
なるべく正しく行うための確認と設定
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発表の構成
1. ライトマップの効果
2. ワークフローの構築
3. 正しいライトマップを目指して
4. クオリティアップ
5. まとめ
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ノイズを減らしたい
 デフォルト設定でGlobal Illuminationをベイクすると、
結構ノイズがのる
 V-Rayのパラメータを変更し、いろいろ試したが
– ノイズの閾値を下げるのが1番効果的
– 基本的にV-Rayのマニュアル通り
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サンプラの設定
 Min Samples: 16
– 最低サンプリング量
 Noise threshold: 0.001
– ノイズを減らすために最小値に
– 全ベイクで8時間で済んだ
 Global subdivs multiplier: 8.0
– シーン全体のサンプリング数に影響
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Global Illuminationの設定
 Primary bounces
– Irradiance map
特定箇所で計算し、補間
– プリセット: High
• サンプリング数
• 補間サンプル数
 Secondary bounces
– Brute force
モンテカルロ・パストレーシング V-Rayのマニュアルより引用
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Irradiance Mapのサンプリング数
 ノイズがのりやすいライトマップだけ上げる
– 間接光だけで照らされている箇所
– サンプリング数はベイク時間に直結
20050
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Irradiance Mapのサンプリング数
 ノイズがのりやすいライトマップだけ上げる
– 間接光だけで照らされている箇所
– サンプリング数はベイク時間に直結
20050
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Irradiance Mapの補間サンプル数
 ノイズをぼやかして、ごまかしたい時に使う
– ベイク時間にあまり影響しない
20 200
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Irradiance Mapの補間サンプル数
20 200
 ノイズをぼやかして、ごまかしたい時に使う
– ベイク時間にあまり影響しない
©Silicon Studio Corp., all rights reserved.
補間サンプル数を上げ過ぎると
 ポリゴンの境目が
目立つ
 のっぺりする
 接地感がなくなる
 多用しないこと
20 200
©Silicon Studio Corp., all rights reserved.
補間サンプル数を上げ過ぎると
 ポリゴンの境目が
目立つ
 のっぺりする
 接地感がなくなる
20 200
 多用しないこと
©Silicon Studio Corp., all rights reserved.
よくやっていたベイク手順
 同じ設定で全部ベイク
– サンプラ, Global Illumination
 ノイズが目立つライトマップがあったら
– Irradiance mapの補間サンプルを上げてぼやかす
– Irradiance mapのサンプリング数を上げる
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きれいなライトマップの完成
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発表の構成
1. ライトマップの効果
2. ワークフローの構築
3. 正しいライトマップを目指して
4. クオリティアップ
5. まとめ
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発表のまとめ
1. ライトマップの効果
– 高品質なGlobal Illumination
2. ワークフローの構築
– 3ds MaxとV-Rayによるベイク、FlatironによるUV展開
3. 正しいライトマップを目指して
– 物理ベースレンダリングをなるべく正しく行うための確認と設定
4. クオリティアップ
– ノイズ低減
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最後に
 改善点
– さらなる自動化
– 不安定
 単純なライトモデルなら、細かい確認が可能
 最終的なクオリティは高い
 ご静聴ありがとうございました
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参考文献
 [Hiscocks2011] Peter D.Hiscocks, “Measuring Light”
http://www.ee.ryerson.ca/~phiscock/astronomy/light-pollution/photometry.pdf

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  • 3. ©Silicon Studio Corp., all rights reserved.  物理ベースなリアルタイムレンダリングデモ  GDC 2014, CEDEC 2014にて公開 ライトマップを利用したMuseumデモ 動画
  • 4. ©Silicon Studio Corp., all rights reserved. 発表の構成 1. ライトマップの効果 2. ワークフローの構築 3. 正しいライトマップを目指して 4. クオリティアップ 5. まとめ
  • 5. ©Silicon Studio Corp., all rights reserved. 発表の構成 1. ライトマップの効果 2. ワークフローの構築 3. 正しいライトマップを目指して 4. クオリティアップ 5. まとめ
  • 6. ©Silicon Studio Corp., all rights reserved. LightMapLightMaps
  • 7. ©Silicon Studio Corp., all rights reserved. LightMapLightMap+AlbedoMaps (+Directional Light)
  • 8. ©Silicon Studio Corp., all rights reserved. LightMapLightMapLightMap+Image-Based Lighting
  • 9. ©Silicon Studio Corp., all rights reserved. LightMapLightMapLightMap+Local Reflection and Fog
  • 10. ©Silicon Studio Corp., all rights reserved. ライトマップの効果  Global Illumination – 屋内に差し込む直射日光 – 時間をかけて計算した、正確な値  Image Based LightingのCubemap撮影 ライトマップ 最終結果
  • 11. ©Silicon Studio Corp., all rights reserved. 発表の構成 1. ライトマップの効果 2. ワークフローの構築 3. 正しいライトマップを目指して 4. クオリティアップ 5. まとめ
  • 12. ©Silicon Studio Corp., all rights reserved. ベイク環境  3ds Max + V-Rayでベイク  デザイナの作業環境が3ds Max  V-Rayは物理ベースレンダリングに対応  描画エンジンの開発と並行して作業
  • 13. ©Silicon Studio Corp., all rights reserved. 簡単そう?  3ds MaxでライトマップのUV展開をして、ベイクしてるだけ  パッと聞いた感じ簡単そう そんなことはなかった
  • 14. ©Silicon Studio Corp., all rights reserved. ワークフロー 3ds Max上での作業 ファイル入力 MAXScriptによる自動化 Flatiron UV展開 モデル 名前付き選択セットとライトマップ の対応csvファイル ベ イ ク す る モ デ ル 描画 エンジン ライトマップ ddsファイル オブジェクトと ライトマップの対応 csvファイル ベイク済み モデル Backburner fbxファイル ジオメトリ、ライト、マテリアル V-Ray ベイクUV展開 V-Ray用 モデル
  • 15. ©Silicon Studio Corp., all rights reserved. ワークフローのポイント Flatiron UV展開 モデル 描画 エンジン ライトマップ ddsファイル オブジェクトと ライトマップの対応 csvファイル ベイク済み モデル Backburner fbxファイル ジオメトリ、ライト、マテリアル V-Ray ベイクUV展開 V-Ray用 モデル ネットワーク レンダリング ベイク補助プラグイン の導入 UV展開 自動ベイク 描画エンジン への入力 ベ イ ク す る モ デ ル 名前付き選択セットとライトマップ の対応csvファイル
  • 16. ©Silicon Studio Corp., all rights reserved. Flatironの導入 Flatiron ベイク補助プラグイン の導入
  • 17. ©Silicon Studio Corp., all rights reserved. 複数オブジェクトを1枚にベイクしたい  モデリングと ベイクの分業のため – モデリング • オブジェクトごとに 編集内容&履歴を管理したい – ベイク • 描画エンジンのために、 解像度、枚数などを調整したい
  • 18. ©Silicon Studio Corp., all rights reserved. 3ds Maxの問題  複数オブジェクトを1枚にベイクできない – オブジェクトごとにベイクされてしまう  UVの自動展開機能が扱いづらい – パラメータの試行錯誤
  • 19. ©Silicon Studio Corp., all rights reserved. Flatiron  ベイク補助プラグイン  複数オブジェクトを1枚にベイク  簡易な設定によるUVの自動展開 – 解像度 – パディング UV展開 ベイク
  • 20. ©Silicon Studio Corp., all rights reserved. UV展開 UV展開 モデル UV展開 UV展開
  • 21. ©Silicon Studio Corp., all rights reserved. オブジェクトを複数選択してUV展開  オブジェクトを複数選択して、 UV展開する作業を繰り返す  UVを確認して、 各オブジェクトと ライトマップの対応を決定
  • 22. ©Silicon Studio Corp., all rights reserved. UV展開の設定が保存されない  ベイクする時に必要な情報が保存されない – 解像度、パディング – ライトマップとオブジェクトの対応  最新のFlatironでは改善された 再選択時に、 パラメータが表示されない パラメータを指定し、 UV展開 他を選択後
  • 23. ©Silicon Studio Corp., all rights reserved. 名前付き選択セット  3ds Maxの機能  ビューポート上で選択するオブジェクトの集合を 名前のリストで管理 選択される クリック 名前付き選択セット 名前付き選択セットのリスト
  • 24. ©Silicon Studio Corp., all rights reserved. 選択セットと共通パラメータによる管理  ライトマップとオブジェクトの対応 – ライトマップ1枚と対応させた  解像度、パディング – UV展開時のパラメータはなるべく共通化 名前付き 選択セット
  • 25. ©Silicon Studio Corp., all rights reserved. fbxファイルとマテリアル変換 UV展開 モデル fbxファイル ジオメトリ、ライト、マテリアル V-Ray用 モデル 描画エンジン との共有 VRayマテリアルへ変換 V-Rayで正しくベイクするため
  • 26. ©Silicon Studio Corp., all rights reserved. 自動ベイク V-Ray用 モデル 自動ベイク 名前付き選択セットとライトマップ の対応csvファイル
  • 27. ©Silicon Studio Corp., all rights reserved. まとめてベイクしたい  ライトマップが45枚  1枚ベイクに30分以上  22.5時間以上  自動化したい  Flatironは自動ベイク機能なし
  • 28. ©Silicon Studio Corp., all rights reserved. MAXScriptによる自動化  Flatrionのプリセットファイル – UV展開のパラメータ – ライトマップのフォーマット  csvファイル – 名前付き選択セット→ライトマップ  完全な自動化には至らず – ネットワークレンダリング – ジョブを投げるダイアログ ライトマップの ファイル名 名前付き 選択セット
  • 29. ©Silicon Studio Corp., all rights reserved. ワークフローのポイント Backburner V-Ray ベイク ネットワーク レンダリング
  • 30. ©Silicon Studio Corp., all rights reserved. ネットワークレンダリング  Backburner – 3ds Maxに付属 – ジョブ管理ツール  サーバ3台  8時間ぐらいで終わる – 一晩で終わる サーバ一覧 ジョブ一覧
  • 31. ©Silicon Studio Corp., all rights reserved. 外部参照ファイルでのUV展開&ベイク  OKボタンをクリックする度に アセットがzip圧縮&保存 – アセットの総量が1.16GB  外部参照ファイルを ネットワーク共有  UV展開&ベイク可能 外部参照
  • 32. ©Silicon Studio Corp., all rights reserved. 描画エンジンへの入力 描画 エンジン ライトマップ ddsファイル オブジェクトと ライトマップの対応 csvファイル ベイク済み モデル fbxファイル ジオメトリ、ライト、マテリアル 描画エンジン への入力
  • 33. ©Silicon Studio Corp., all rights reserved. 描画エンジンへの入力ファイル  fbxファイル – オブジェクトごとのマテリアル分割 – ディフューズテクスチャ – ジオメトリ、ライト  ライトマップ – 45枚のddsファイル  csvファイル – 各オブジェクトとライトマップの対応
  • 34. ©Silicon Studio Corp., all rights reserved. 各オブジェクトとライトマップの対応  ベイク時に、Flatironがシェルマテリアルを付加 – 元マテリアルを保持しつつ、ライトマップをオブジェクトへ追加  MAXScriptで抽出 木材マテリアル を共有 ベイク後 各オブジェクトに シェルマテリアルを付加
  • 35. ©Silicon Studio Corp., all rights reserved. ベイク手順 1. ベイクモデルを3ds Maxでロード 2. UV展開 3. UV展開後のモデルをfbxでエクスポート 4. モデルをV-Rayマテリアルに変換するMAXScriptを実行 5. 自動ベイク 6. 描画エンジンへの入力 7. 描画エンジンの結果を確認 1. 複数オブジェクトを選択セットに登録 2. 各選択セットをFlatironでUV展開 パラメータはあとから確認できないのでメモ 3. UVを確認してダメなら2に戻る 1. ベイクするMAXScript用設定ファイルを用意 UV展開のパラメータ、ライトマップのフォーマット、 選択セットごとの出力ライトマップファイル名 2. V-Rayのパラメータを設定 3. ベイクするMAXScriptを実行 4. ネットワークレンダリングのためのダイアログを、ライトマップの枚数分クリック 5. 8時間待つ 6. ライトマップを確認して、ダメなら8に戻る 1. ベイク済みモデルからオブジェクトとライトマップの対応表を抽出するMAXScriptを実行 2. モデルファイル(.fbx)、ライトマップ(.dds)、対応表(.csv)を描画エンジンに入力
  • 36. ©Silicon Studio Corp., all rights reserved. ワークフローのまとめ  つぎはぎ – DCCツールやプラグインの合わせ技 – MAXScriptでなるべく自動化  1人でも扱えるが・・ – 面倒な作業 – 1枚1枚チェックしないと心配 – 繰り返すのはつらい
  • 37. ©Silicon Studio Corp., all rights reserved. 発表の構成 1. ライトマップの効果 2. ワークフローの構築 3. 正しいライトマップを目指して 4. クオリティアップ 5. まとめ
  • 38. ©Silicon Studio Corp., all rights reserved. 物理的に正しいライトマップとは?  実世界に則した値がベイクされたもの – V-Rayは物理ベースレンダリング • 実世界に則した計算 • 描画エンジンも  実世界に則した計算を行うには、 物理的に正しいライトマップが必要
  • 39. ©Silicon Studio Corp., all rights reserved. 発表の構成 1. ライトマップの効果 2. ワークフローの構築 3. 正しいライトマップを目指して i. ベイク環境の確認 ii. 実世界の光源環境を再現するパラメータ 4. クオリティアップ 5. まとめ
  • 40. ©Silicon Studio Corp., all rights reserved. 発表の構成 1. ライトマップの効果 2. ワークフローの構築 3. 正しいライトマップを目指して i. ベイク環境の確認 ii. 実世界の光源環境を再現するパラメータ 4. クオリティアップ 5. まとめ
  • 41. ©Silicon Studio Corp., all rights reserved. Museumデモの光源設定  directional light ×1 – 太陽の直接光を再現 – パラメータ • マルチプライヤ (強さのスカラー値) • カラー  sky light – 天空光を再現 – 3ds Maxにおける環境マップ • HDRスカイマップ
  • 42. ©Silicon Studio Corp., all rights reserved. ベイク環境で確認すべきこと  ライトマップにベイクされている値の確認 – マニュアルには詳しく書かれていない  光源の入力と出力の関係を確認 – directional light: マルチプライヤ、カラー – sky light: スカイマップ  光源の設定を行うために確認する必要がある
  • 43. ©Silicon Studio Corp., all rights reserved. ライトマップにベイクされるべき値  Global Illumination – 間接光による値 直接光 間接光
  • 44. ©Silicon Studio Corp., all rights reserved. “間接光”はどんな値なのか  照度であると考えられる  間接光による照度が Global Illumination  V-Rayで間接光の照度は出力可能か? 照度 ある点を照らす光の総量
  • 45. ©Silicon Studio Corp., all rights reserved. V-Rayがライトマップに出力する値  レンダリング設定で選択可能 – VRayGlobalIllumination – VRayRawLighting – VRayRawGlobalIllumination – … などなど  VRayRawGlobalIlluminationのようだが… – マニュアルでは”Global Illuminationの値”  本当にVRayRawGlobalIlluminationで正解なのか?
  • 46. ©Silicon Studio Corp., all rights reserved. 簡易なシーンでレンダリング  VRayRawGlobalIlluminationが間接光のようだが – 照度かどうかはわからない  もう少し詳しく調べる必要がある V-Rayの最終出力 VRayRaw GlobalIllumination VRay GlobalIllumination VRay RawLighting
  • 47. ©Silicon Studio Corp., all rights reserved. VRayRawGlobalIlluminationはどんな値か?  間接光を含むV-Ray向けシーンをベイクして、 実際に値を確認 – 簡単な数式で、照度を推定できるようにする • ベイク結果の確認と比較を簡単にするため  間接光を発するsky lightによる確認シーンを用意
  • 48. ©Silicon Studio Corp., all rights reserved. sky lightのV-Rayシーン  スカイマップは一様に(1.0, 1.0, 1.0)  照度 – 一様な輝度の半球積分 Ω 𝐿𝑖 𝑥, 𝜔 𝜔 ∙ 𝑛 𝑑𝜔 = スカイマップの𝑅𝐺𝐵 ∗ Ω 𝜔 ∙ 𝑛 𝑑𝜔 = スカイマップの𝑅𝐺𝐵 ∗ 𝜋 = 𝜋, 𝜋, 𝜋 sky light 環境マップだけなので 板ポリ1枚
  • 49. ©Silicon Studio Corp., all rights reserved. sky lightのシーンをベイクした結果  ライトマップを確認 – ベイクされた値は(1.0, 1.0, 1.0) – 照度 𝜋  スカイマップの値を変更しても、 照度 𝜋 がベイクされる – (0.5, 0.5, 0.5), (2.0, 0.0, 0.0)など  sky lightによって、 照度 𝜋 が出力されることを確認
  • 50. ©Silicon Studio Corp., all rights reserved. ライトマップにベイクされる値  VRayRawGlobalIllumination – V-Rayの出力 – 間接光による値 – sky lightによって、 照度 𝜋 が出力される  ライトマップにベイクされている値の確認ができた
  • 51. ©Silicon Studio Corp., all rights reserved. 各光源の入力と出力の関係は?  sky lightは確認済み  directional lightに関しても確認する必要がある – 簡単な数式で、照度を推定できるようにする • V-Rayの出力結果の確認を簡単にするため
  • 52. ©Silicon Studio Corp., all rights reserved. directional lightのV-Rayシーン  マルチプライヤ: 1.0  カラー: (1.0, 1.0, 1.0)  照度 – punctual lightなので𝜋乗算 – 𝜋 ∗ マルチプライヤ ∗ カラー = 𝜋, 𝜋, 𝜋  予想 – sky lightと同じ値が出力されるはず – 照度 𝜋 = (1.0, 1.0, 1.0) directional light 板ポリに対して 垂直に当てる
  • 53. ©Silicon Studio Corp., all rights reserved. directional lightのシーンの出力をした結果  V-Rayの出力を確認 – 出力された値は(1.0, 1.0, 1.0) – 想定通り  マルチプライヤとカラーの値を変えても、 照度 𝜋 が出力された  directional lightの入力と出力の関係が確認できた
  • 54. ©Silicon Studio Corp., all rights reserved. 全光源の入力と出力の関係を確認した  各光源の入力と出力の関係を確認できた – sky light – directional light  光源の設定を行う準備ができた
  • 55. ©Silicon Studio Corp., all rights reserved. 発表の構成 1. ライトマップの効果 2. ワークフローの構築 3. 正しいライトマップを目指して i. ベイク環境の確認 ii. 実世界の光源環境を再現するパラメータ 4. クオリティアップ 5. まとめ
  • 56. ©Silicon Studio Corp., all rights reserved. スカイマップの修正  スカイマップの太陽 は取り除く – センサのレンジ外 – 不正確な値  太陽は直接光をdirectional lightで再現
  • 57. ©Silicon Studio Corp., all rights reserved. 実世界の光源環境の再現 実世界での相対強度を再現する directional light 太陽の直接光を再現 sky light 天空光を再現
  • 58. ©Silicon Studio Corp., all rights reserved. 実世界を再現する光源のパラメータ  太陽の直接光と天空光による照度の比を再現  directional lightのマルチプライヤを設定 – デザイナが選んだスカイマップから 照度の比
  • 59. ©Silicon Studio Corp., all rights reserved. 現実的な値域内の、マルチプライヤ  スカイマップから、正確に実世界を再現するのは困難 – 撮影日時、場所、大気の状態は不明 – 太陽の直接光の強さも変化するはず  きっちり計算するのは難しい  現実的な値域を計算し、 それを満たすようにマルチプライヤを調整する – 実世界の照度の比
  • 60. ©Silicon Studio Corp., all rights reserved. 実世界の照度  太陽の直接光による法線照度 – 32000 ~ 130000 lux  天空光による照度 – 10000 ~ 25000 lux 太陽を向いた面に おける照度 ※各照度は[Hiscocks2011] より参照
  • 61. ©Silicon Studio Corp., all rights reserved. 実世界の照度の比  直接光と天空光の照度の比の値域 – 直接光の強さによって、両照度は変化 – 最小値同士、最大値同士で照度の比を計算 3.2 ≤ 直接光の法線照度 天空光の照度 ≤ 5.2  実世界の照度の比の値域を満たすように、 マルチプライヤを決める
  • 62. ©Silicon Studio Corp., all rights reserved. 各光源の照度  directional light – 𝜋 ∗ マルチプライヤ ∗ カラー  sky light – sky lightだけベイク – 𝜋 ∗ ライトマップの値 • ライトマップは 照度 𝜋 sky light directional light
  • 63. ©Silicon Studio Corp., all rights reserved. マルチプライヤの決定  実世界の照度の比の値域内で、マルチプライヤを調整 3.2 ≤ directional lightの照度 sky lightの照度 ≤ 5.2  描画エンジンの結果を見つつ決定
  • 64. ©Silicon Studio Corp., all rights reserved. 正しいライトマップのまとめ  ベイク環境の確認 – ライトマップにベイクされている値 – 光源の入力と出力の関係  実世界を光源環境を再現するパラメータ – 光源間の相対強度を、実世界に即すように  物理ベースレンダリングを なるべく正しく行うための確認と設定
  • 65. ©Silicon Studio Corp., all rights reserved. 発表の構成 1. ライトマップの効果 2. ワークフローの構築 3. 正しいライトマップを目指して 4. クオリティアップ 5. まとめ
  • 66. ©Silicon Studio Corp., all rights reserved. ノイズを減らしたい  デフォルト設定でGlobal Illuminationをベイクすると、 結構ノイズがのる  V-Rayのパラメータを変更し、いろいろ試したが – ノイズの閾値を下げるのが1番効果的 – 基本的にV-Rayのマニュアル通り
  • 67. ©Silicon Studio Corp., all rights reserved. サンプラの設定  Min Samples: 16 – 最低サンプリング量  Noise threshold: 0.001 – ノイズを減らすために最小値に – 全ベイクで8時間で済んだ  Global subdivs multiplier: 8.0 – シーン全体のサンプリング数に影響
  • 68. ©Silicon Studio Corp., all rights reserved. Global Illuminationの設定  Primary bounces – Irradiance map 特定箇所で計算し、補間 – プリセット: High • サンプリング数 • 補間サンプル数  Secondary bounces – Brute force モンテカルロ・パストレーシング V-Rayのマニュアルより引用
  • 69. ©Silicon Studio Corp., all rights reserved. Irradiance Mapのサンプリング数  ノイズがのりやすいライトマップだけ上げる – 間接光だけで照らされている箇所 – サンプリング数はベイク時間に直結 20050
  • 70. ©Silicon Studio Corp., all rights reserved. Irradiance Mapのサンプリング数  ノイズがのりやすいライトマップだけ上げる – 間接光だけで照らされている箇所 – サンプリング数はベイク時間に直結 20050
  • 71. ©Silicon Studio Corp., all rights reserved. Irradiance Mapの補間サンプル数  ノイズをぼやかして、ごまかしたい時に使う – ベイク時間にあまり影響しない 20 200
  • 72. ©Silicon Studio Corp., all rights reserved. Irradiance Mapの補間サンプル数 20 200  ノイズをぼやかして、ごまかしたい時に使う – ベイク時間にあまり影響しない
  • 73. ©Silicon Studio Corp., all rights reserved. 補間サンプル数を上げ過ぎると  ポリゴンの境目が 目立つ  のっぺりする  接地感がなくなる  多用しないこと 20 200
  • 74. ©Silicon Studio Corp., all rights reserved. 補間サンプル数を上げ過ぎると  ポリゴンの境目が 目立つ  のっぺりする  接地感がなくなる 20 200  多用しないこと
  • 75. ©Silicon Studio Corp., all rights reserved. よくやっていたベイク手順  同じ設定で全部ベイク – サンプラ, Global Illumination  ノイズが目立つライトマップがあったら – Irradiance mapの補間サンプルを上げてぼやかす – Irradiance mapのサンプリング数を上げる
  • 76. ©Silicon Studio Corp., all rights reserved. きれいなライトマップの完成
  • 77. ©Silicon Studio Corp., all rights reserved. 発表の構成 1. ライトマップの効果 2. ワークフローの構築 3. 正しいライトマップを目指して 4. クオリティアップ 5. まとめ
  • 78. ©Silicon Studio Corp., all rights reserved. 発表のまとめ 1. ライトマップの効果 – 高品質なGlobal Illumination 2. ワークフローの構築 – 3ds MaxとV-Rayによるベイク、FlatironによるUV展開 3. 正しいライトマップを目指して – 物理ベースレンダリングをなるべく正しく行うための確認と設定 4. クオリティアップ – ノイズ低減
  • 79. ©Silicon Studio Corp., all rights reserved. 最後に  改善点 – さらなる自動化 – 不安定  単純なライトモデルなら、細かい確認が可能  最終的なクオリティは高い  ご静聴ありがとうございました
  • 80. ©Silicon Studio Corp., all rights reserved. 参考文献  [Hiscocks2011] Peter D.Hiscocks, “Measuring Light” http://www.ee.ryerson.ca/~phiscock/astronomy/light-pollution/photometry.pdf

Editor's Notes

  1. この章の名前になっている、物理的に正しいライトマップとはなんでしょうか? これは、実世界に則した値がベイクされたライトマップになります。 ライトマップのベイクに使用したV-Rayは、物理ベースレンダリングを採用しており、実世界に則した計算を行っています。 また、描画エンジンでも、同様に物理ベースレンダリングを採用しています。 ですので、レンダリング全体を通して実世界に則した計算を行うためには、物理的に正しいライトマップが必要になります。
  2. 今お話している”正しいライトマップを目指して”の内容は、 “ベイク環境の確認”と”実世界を再現するパラメータの設定”の2つに分かれています。
  3. それでは、まず最初に、ベイク環境の確認についてお話します。
  4. ここで、ライトマップをベイクする時に用いる光源について確認します。 directional lightとsky lightの2つの光源でベイクを行っています。 描画エンジンもこれと同じライトとパラメータを共有しています。 各光源の役割と入力について説明します。 上にdreictional lightは太陽の直接光を再現しています。 この光源は、スカラー値であるマルチプライヤで強さを調整できるようになっています。 また、光源の色をRGBのカラーで指定できます。 下にありますsky lightは、天空光を再現しています。 3ds Maxの環境マップに、HDRスカイマップをアサインしたものです。
  5. 利用している光源を踏まえ、 V-Rayと描画エンジンで、物理的に正しいライトマップに必要なことをここで列挙します。 まず最初に、ライトマップにベイクされている値の確認が必要です。 V-Rayのマニュアルでは説明されてないことも多々有り、実際に調べる必要があります。 次に、光源の入力と出力の関係を確認する必要があります。 Directional lightならマルチプライヤとカラー、sky lightならスカイマップなどの入力がありますが、 これらがライトマップの出力とどう関係があるのか確認する必要があります。 これらは後ほど説明いたします、実世界に即したパラメータを設定するために確認すべき内容になります。 では、この2つの事柄に関して順番に説明していきます。
  6. まず、ライトマップにベイクされている値の確認から説明します。 ライトマップと聞いた時に、まずベイクされるべき値として考えられるのは、Global Illuminationの値になります。 Global Illuminationとは、間接光によってもたらされる値になります。 間接光とは、光源から出た光が壁やオブジェクトなどにあたり、 1回以上反射してから得られる光のことです。 スライドの図の中の暗いオレンジの線が、間接光になります。
  7. 間接光に関して触れましたが、これは一体どんな値なのでしょうか? ラジオメトリやスペクトルなどの難しい事柄を除いて考えると、照度であると考えられます。 照度とは、ある点を照らす光の総量を表す物理量になります。 ですので、間接光による照度がGlobal Illuminationであると考えられます。 ここで1つ確認しなければいけないことがあります。 ベイク時に使用するV-Rayで、間接光による照度を出力できるのかどうか確認する必要があります。
  8. V-Rayが出力できる値は、複数あります。 レンダリング設定で選択可能です。 例えば、VRayGlobalIllumination, VRawRawLighting, VRayRawGloablIlluminationなど、Global Illuminationと似たような名前がたくさんあります。 V-Rayのマニュアルを確認しますと、VRayRawGlobalIlluminationという値が”Global Illumination”の値であると説明されています。 ですが、あまり詳しいことは説明されていません。 このVRayRawGlobalIlluminationが本当に正解なのでしょうか?
  9. そこで、簡易なシーンをレンダリングして、各出力値を比較することにしてみます。 スライドの1番左にあるように、白い板ポリの上に赤いボックスを置き、白いライトで照らした時に、どのように出力されるのか確認してみました。 VRayRawLightingは白い直接光による値が出力されているように見えます。 VRayRawLighitngは、白い板ポリが赤いボックスに照らされて赤くなり、反対に赤いボックスの方は白い板ポリに照らされて白くなっているように見えます。 VRayGlobalIlluminationは、VRayRawGlobalIlluminationと各オブジェクトとのディフューズが乗算されているように見えます。 実際にマニュアルでもそのように説明されています。 この比較結果をみると、VRayRawGlobalIlluminationが間接光であると考えられます。 しかし、出力されている値が照度なのかは正確にはわかりません。 もう少し詳しく調べる必要があります。
  10. おおよその見当は付きましたが、VRayRawGlobalIlluminationはどんな値なのか確認する必要があります。 そこで、間接光を含むV-Ray向けシーンでVRayRawGlobalIlluminationaをベイクして、実際に値を確認することにします。 この確認用シーンでは、ベイク結果の確認と比較を簡単にするために、簡易な数式で照度を推定できるようにします。 今回は、間接光を発するsky lightによる確認シーンを用意しました。
  11. こちらの確認シーンは、3ds Maxの環境マップと板ポリだけがあるものになります。 スカイマップをRGB(1.0, 1.0, 1.0)の一様なテクスチャにしています。 このスカイマップですと、照度は一様な輝度の半球積分になります。 式変形を行いますと、半球積分がパイに、輝度であるスカイマップのRGBが(1.0, 1.0, 1.0)になりますので、 求められる照度は(パイ、パイ、パイ)になります。
  12. このsky lightのシーンを実際にベイクしてみます。 すると、ベイクされたライトマップの値は(1.0, 1.0, 1.0)になります。 これは、パイ分の照度であると考えられます。 実際に、スカイマップの値を変更しても、パイ分の照度がベイクされます。 これにより、sky lightによってパイ分の照度がベイクされることがわかりました。
  13. ここでライトマップにベイクされてる値についてまとめます。 V-Rayが出力する値として、VRayRawGlobalIlluminationがあり、これをライトマップにベイクしています。 簡易なシーンで、このVRayRawGlobalIlluminationが間接光による値であることを確認しました。 そして、このVRayRawGlobalIlluminationでは、sky lightによってパイ分の照度が出力されることを確認しました。 これにより、ライトマップにベイクされている値の確認ができました。
  14. 次に、各光源の入力が、出力とどのような関係にあるのか確認します。 sky lightに関しては、先ほどのライトマップの値の確認で、同時に確認できています。 ここでは、もう1つの光源であるdirectional lightに関して、確認します。 こちらもsky lightと同様に、簡単な数式で照度を推定できるV-Rayシーンを用いて、確認します。
  15. 右上のスクリーンショットにあるように、板ポリにdirectional lightを垂直に当てたV-Rayシーンを用意します。 マルチプライヤを1.0, カラーをRGB(1.0, 1.0, 1.0)に設定します。 これらのパラメータから照度を求めてみます。 このライトはpunctual lightであり、パイ乗算されるので、照度はパイ、マルチプライヤ、カラーを乗算した(パイ、パイ、パイ)になります。 これはsky lightの確認シーンと同じ値になりますので、同様に照度をパイで割った (1.0, 1.0, 1.0)が出力されると考えられます。
  16. このdirectional lightのシーンでV-Rayの出力を見てみると、想定した通りの(1.0, 1.0, 1.0)の値が出てきます。 実際にマルチプライヤとカラーの値を変更しても、パイ分の照度が出力されました。 これで、directional lightの入力が、出力の計算にどう利用されるか確認することができました。
  17. directional lightの入力と出力の関係も確認できました。 既に確認済みであるsky lightと合わせて、全光源の入力と出力の関係を確認できました。 これにより、光源の設定を行う準備ができました。
  18. これらの作業によって、ベイク環境の確認ができました。 次に、このベイク環境の中で、実世界の光源環境を再現するパラメータについてお話します。
  19. まず最初に、注意点が有ります。 よくスカイマップを探してみると、太陽が映っていることが多いかと思います。 ですが、太陽は輝度自体が高く、イメージセンサのレンジ外になり、不正確な値が入っていることが多いです。 ですので、sky lightで利用する場合は、太陽自体をスカイマップから消してしまいます。 そして、太陽自体は直接光としてdirectional lightで再現します。
  20. ここでもう一度、Museumデモにおける光源と実世界との対応について確認します。 directional lightが太陽の直接光を再現します。 太陽を消したスカイマップによるsky lightが空の天空光を再現します。 このdirectional lightとsky lightによって、実世界での太陽の直接光と天空光の相対強度を再現します。
  21. 実世界を再現する光源のパラメータについて説明します。 今回は、実世界の太陽の直接光と天空光による照度の比を、directional lightとsky lightで再現します。 デザイナが選んだスカイマップをアサインしたsky lightから照度を計算し、 その値とdirectional lightの照度の比が実世界に合うように、マルチプライヤを設定します。
  22. しかし、ここで1つ問題が有ります。 スカイマップから、正確に実世界の光源を再現することは困難です. 天空光や太陽の直接光に影響を及ぼす情報のうち、 撮影日時、場所、大気の状態など、わからない情報が多くあります。 つまり、きっちり計算するのは難しくなります。 そこで今回は、照度の比の現実的な値域を計算し、それを満たすようにマルチプライヤを調整することにします。
  23. まず、実世界の照度について確認します。 太陽を向いた面における、太陽の直接光による法線照度は三万二千ルクスから十三万ルクスの間で変化します。 天空光による照度は、一万ルクスから二万五千ルクスの間で変化します。
  24. 次に、これらの実世界の値を元に、直接光と天空光による照度の比について考えます。 基本的に、両照度は太陽の直接光の強さによって変化します。 直射光が弱いと照度の比が小さくなり、反対に強いと照度の比が大きくなると考えます。 ですので、両照度の最小値と最大値の比を計算し、照度の比の値域を求めることにします。 計算しますと、3.2から5.2の間にあることが分かります。 Directional lightのマルチプライヤを決める際、各光源の照度の比が、 この実世界の照度の比の値域に収まるように設定します。
  25. ここで各光源の照度について確認します。 directional lightは前に紹介したシーン同様に、パイかけるマルチプライヤかけるカラーで照度が求まります。 スカイライトに関しましては、V-Rayでsky lightだけでベイクし、照度/パイの値を求めます。 そして、その値にパイをかけ直し、照度の値を求めます。
  26. 各光源の照度の比を計算し、実世界の照度の比の値域の中で、マルチプライヤを調整します。 良い絵柄になるように、描画エンジン上での結果を見つつ、 値域を満たすようにマルチプライヤを決定しました。
  27. この章の内容についてまとめます。 この章では、物理的に正しいライトマップに必要な作業について説明しました。 ベイク環境については、ライトマップにベイクされていある値と、光源の入力と出力の関係について確認しました。 光源のパラメータに関しましては、光源間の相対強度を、実世界に即すにように調整しました。 これらの作業についてわかりやすく言うならば、 物理ベースレンダリングをなるべく正しく行うための確認と設定と言えます。