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20050722   ℂ Masayuki Horio   1
「生存」概念への新たな角度からの注意喚起


    全国各地域における努力は、「持続型社会づくり」
    という言葉では十分に表現されるものではないよう
    に思われた。それは、まさに「生存」への努力で
    あった。



20050722     ℂ Masayuki Horio   2
いま、20世紀的スタイルの非持続性を克服し、自然エネ
ルギーを機軸とし、廃棄物を出さない(言い換えれば廃
棄物をすべて有効利用するような)持続的な物質・エネ
ルギー代謝システムをどう構築するかが問題となってい
る。この代謝システムは、エネルギー供給、廃棄物処理、
河川、道路・交通網、通信サービスなどからなるが、こ
れらの、社会の維持管理に不可欠な社会規模の技術的シ
ステムを「公共的技術インフラ」と呼ぶことにする。公
共的技術インフラには次のような生活の基本にかかわる
ものが含まれる。
○電力、エネルギー、水、穀物等供給システム
○交通、通信システム
○排水、廃棄物処理システム
○医療・介護システム
○住環境(住宅、公園等)システム
○災害対策・防災・防犯システム
20050722   ℂ Masayuki Horio   3
いま、公共的技術インフラの多くが20世紀後遺症に陥ってい
る。自治体や外郭団体による事業の場合、非効率な事業運営、
硬直化した住民不在の事業計画、住民自身の中における不協
和音や住民自身の主体的な力の限界などが指摘できる。省庁
の壁により、統一的に計画されてもよいゴミ処理と下水汚泥
処理は、なかなか統合しそうにない。営利企業による公共的
業務においても問題は山積している。エネルギー商品を売る
電力会社にとっては、より多くのエネルギーを消費させるこ
とが課題となってしまう。また、オール電化マンションのよ
うに、現在の昼夜の電力価格配分から発生するメリットを切
り札として、家庭の低レベルの熱需要をすべて電力でまかな
うというエネルギー経済性の低い商品が拡販されることにな
る。さらに話を広げるならば、近代化と称して、川を三面コ
ンクリート張りにし、暗渠にして土地を作り、くもの巣のよ
うに電線を張り、いたるところにガードレールを巡らし、看
板を立て、安っぽい安易な人工物でうめつくしたあげくのわ
が国の都市・農村景観の個性のなさと醜さである。    4
20050722   ℂ Masayuki Horio
どのようにしたら、これら20世紀後遺症からの脱却と、持
続型なシステムの実現が可能となるだろうか。上記のシス
テムは、人類の作ってきた「社会」という人工システムの
「情報―身体系」の中の「身体系」に相当し、「情報系」
によって維持管理されているばかりでなく、その新陳代謝
の方向も指示されている。公共的技術インフラの抱える問
題に対し、地方分権、PFI、公民パートナーシップ、各種
NPOの活動、地元学運動、インターネット環境の発展など
が、回答の方向を指示していると考えられるが、それらが
どのような役割を発揮できるかの基本的視座を、人類史的
な視点をもつ「生存論」の中に位置づけることはできない
ものだろうか。




20050722   ℂ Masayuki Horio   5
「生存」なくして「持続」なし

 『持続』は、有限な生命・その他組織体の、
「世代を超えた継承」あるいは『生存』として
しか実現しえない。

 これまで汎用されていることばとの関係

「生態恒常性」,「持続性」=マクロ、客観的。

『生存』=ミクロ、「主体」を想定。
     現実的なイマジネーションを刺激。
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○数十億年の生存を果たしてきた
 「生命」(「生存機械」*)

              との対比で

○社会的な存在としての「技術システム」

           とはなにかを考えてみる。
20050722      ℂ Masayuki Horio   7
持続型社会論を生存論として展開
                  方針
1.基礎事項の整理
     システム、構造、メカニズム、自己組織化、自律的産出系
     (オートポイエーシス)、情報など

2.生存機械にとっての「情報」の意味
     個体レベルの「情報-身体系」が持つ意味、
     種のレベルの「遺伝子系-表現系」が持つ意味
生命を生存機械ととらえる立場から、人間に至る進化過程の
情報論的解明

3.「占有、交換・経済、政治、協業、共生」
 等々の意味
多体系の中で発生する社会現象を情報ー身体系問題として見る
とどうなるか     ℂ Masayuki Horio
                            8
 20050722
4.情報系としての脳の進化とヒトの成立
    文字言語と音声言語、貨幣、政治的権威・
    国家、コミュニティの成立、技術と人間の
    一体性、人間の自由などを確認

5.技術とはなにか、どう維持され、
  どう進化するか
    ヒトの身体の延長としての技術を考察

6.地域の生存へのアプローチ
    地球環境時代の地域の生存に必要な、
    地域の情報-身体系の進化と生存のための実践的な
    アプローチを提案
20050722      ℂ Masayuki Horio   9
生存努力の範囲と情報システムの発展
 個体・種の生存
 ・個体間競争
 ・捕食              •経験からの法則性の抽出
 ・種族間競争           と共有、
 ・有性生殖            •技術への適用、分業と協         •環境を含む全体シス
 ・遺伝子への「記憶」       業                    テム設計
 ・進化              •自然破壊                •総合智




                            ・地球生態系-人間社会システムとしての生存
           人間社会
生物                技術、科学     ・地域社会・産業社会システムの生存
           システム             ・双利共生




                                             時間
20050722            ℂ Masayuki Horio            10
3.生存機械としての生命
             3.1    システムと情報




20050722           ℂ Masayuki Horio   11
H.R. Maturana and F.J. Varela, Autopoiesis and Cognition;
The Realization of the Living, Kluwer, Boston Studies in the
Philosophy of Science, vol. 42 (1980), original publication in
Chile:1972)                                                 12
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考えの道筋                 情報
個体 環境                 生存
構造 機構、機能              主体
構造的カップリング             多体問題
自律的自己産出系              社会
自己組織化                 技術
代謝                    社会的技術システム
死                     社会的技術システムの
20050722
                      主体        13
            ℂ Masayuki Horio
個体、およびシステムとしての個体
Maturana(1972)
「観測者としてわれわれが行う基本的な認識操作
  は区別という操作である。この操作によりわれわ
  れはある存在を背景から明瞭に区別されるひとつ
  の個体として特定し、個体とその背景をともにこの
  操作が付与する特性によって特徴づけ、それらが
  分離可能であることを明確にする。(著者訳)」
「個体」=そのように区別される任意の存在
個体の内部にはさらに別の基準で区別される個体
 =「下位の要素個体」が存在する
                                   14
20050722        ℂ Masayuki Horio
○「個体」の例

石:一部をつかんで持ち上げたときに一緒に動くものの全体。

川:川を流れる水は常に同じではない。しかし、われわれはそれを川とし
て区別する十分な理由を持つ。
川とは、水が流れている特定の空間部分という個体である。

○個体の有限性
このように特定され区別された個体は本質的に「有限」の存在である。

○環境
個体を取り除いた残りの領域を「その個体にとっての『環境』」と呼ぶこと
にしておく。環境は無限の広がりを持ちうる。

                                 15
20050722      ℂ Masayuki Horio
構造、機構、機能

機能=ある個体が環境の中で行う運動の総体
構造=要素個体(ある個体の)相互の
  空間的配置と相互の運動による空間的
  関係性の総体
      各要素はそれぞれの属性に基づく運動によって互い
      の状態に影響を及ぼしあう。

機構(メカニズム)=要素個体の相互の運動
  から上位個体の機能発現までの動的な
  因果関係の総体                         16
20050722       ℂ Masayuki Horio
有限な存在である個体は環境の中でその属性に基づい
     て運動し、環境にも影響を及ぼし、また及ぼされる。川は蛇
     行して形を変えるし、川によって運ばれてきた水は地下水と
     なってまた別の場所を潤したりもする。




20050722       ℂ Masayuki Horio    17
構造的カップリング
  わたしたちの身体を構成する原子は入れ替わってもわたしたちは存
  在している。これを構造的カップリングという

  ある個体がそれを取り巻く環境との間で要素個体
  の出し入れや取り込み(カップリング)を行うとき、そ
  の個体の個々の構成要素が変化しても元の構
  造が基本的に保存されるとき、これを「構造的カッ
  プリング」という。(以上、Maturana(1972)の用語を
  翻案。)

                                 18
20050722      ℂ Masayuki Horio
川と構造的カップリング
 川には水が流入し流出するが、川がそこにとど
まっているため、川の構造も機能も変わらない。
人々は水を得たりその風景に目を楽しませたりして
いる。
 そこには「要素個体である水」の「川」への連続
的な「構造的カップリング」がある、ということになる。


20050722      ℂ Masayuki Horio   19
川とオートポイエーシス
 川には水が流入し流出するが、「川」の構造は
そこに維持されている。機能も変わらない。
 そこには「水」の「川」への連続的な「構造的カッ
プリング」が行われている。

水がなくなっても、雨が降れば、川は再生する。
川は、土地を削り、周りの地形を変形させる。
川には命があるようにみえる。
川は生命に類似のオートポイエティック系なのか?
                                 20
20050722      ℂ Masayuki Horio
自律的自己産出系と代謝
   構造的カップリングがその個体の固有の機能
   のひとつとして「能動的」に行われる場合、その
   個体を「自律的自己産出系」(autopoietic
   system)とよぶ。
   また、その『能動的統括「者」』があればそれを
   「主体」と呼ぶ。



20050722      ℂ Masayuki Horio   21
自律的自己産出系
川と樹木との違い(1)
○川は断層など地形の構造に基づいてその
個体性を維持し水の構造的カップリングを
行っている。
○樹木が水を吸い放散する様は川の場合の
構造的カップリングと大差のないように見
える。
川も生命と同じ自律的自己産出系なのだろ
うか?                 22
20050722     ℂ Masayuki Horio
自律的自己産出系
川と樹木との違い(2)
○樹木は種を作り、種は樹木を再生する。
樹木の構造は、生殖という形で能動的に維
持されている。
○川も地形を変え、三日月湖などの構造を
再生する。しかし、増水への応答であり、
能動的なものではない。
川は自律的自己産出系ではないといえそう
だ。                  23
20050722     ℂ Masayuki Horio
代謝
  自律的自己産出系が環境との間で物質やエ
  ネルギーのやり取りを行い自己の構造を再
  生する過程を「代謝」と呼ぶことにする。
  代謝過程において、物質(材料物質、高エ
  ネルギー物質、栄養)は「摂取」され、疲
  労物質、低エネルギー物質などとして「排
  泄」される。


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自律的自己産出系の運動とそれを取り巻く環境
の運動は互いに独立
環境は自己創生系の個体に好都合であるとは限らない。環境と
の間の物質エネルギーのやり取りは有限の個体にとってはつね
に危険と隣り合わせのものであり、無限の富を持つディーラー
とのギャンブルのように、有限の時間内に必ず失敗し、その代
謝過程が破綻に陥ることをまぬがれない(ランダムウオーク理
論におけるゼロまたは負の偏りを持つランダムウオーク;無限
の資金を持つカジノを相手に行うゲームで破産する確率は1。
これが個体の「死」である。

死に至るまでの生の期間、自己産出系はその維
持のための運動を続ける=生存競争、正確には
「生存闘争(struggle for existence)」
20050722    ℂ Masayuki Horio   25
死
「火傷や毒物などの生理的および化学的要因の
過剰刺激や虚血、補体攻撃、溶解性ウイルス感
染などによって起こる偶発的な病理的細胞死」
である「ネクローシス」
「遺伝子によってプログラムされた細胞死」で
ある「アポトーシス」(発生過程のある時期に特定領域の細胞
が死ぬ現象、古くなった細胞の除去、不要な器官の萎縮、自己成分に反応し
てしまう免疫担当細胞の排除、神経栄養因子の除去による神経細胞死、放射
線やHIVウイルス感染による偶発的な細胞死など、「細胞のおかれている環
境、状況や細胞間の相互作用などのさまざまな細胞情報によって制御される
かなり可変性を持った細胞死の過程」(田沼靖一、「アポトーシス」、東大
出版(1994)))がある。
20050722         ℂ Masayuki Horio   26
また、死んだ個体を構成する材料は、他の個体の
栄養源になりうる。このような条件で、突然変異
も考えると、死がプログラムされた系のほうがそ
うでないものよりもより多く増殖する、という人
工生命のシミュレーションが行われている。
(大橋力;下原勝憲、「人工生命と進化するコンピュー
タ」、工業調査会Kブックス133(1998)第11章プログラム
された自己解体 参照)



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生存と情報
生存活動は、したがって、単なる平和的な物
 質やエネルギーの代謝にはならない。環境
 の中から、生存に都合のよいものを探し出
 し、摂取したり、都合の悪いものから避難
 したり、都合の悪いものを追いやったりす
 ることが生存活動の中に入れられるシステ
 ムのほうがそれらを持たないシステムより
 もより生存力があることは明らかである。
 こうして、淘汰が起こる。
20050722   ℂ Masayuki Horio   28
こうして、自律的自己産出系としての個体は、
「情報活動」を行うことになる。
 情報活動は「個体の生存」の範囲にとどま
らない。
 死を乗りこえるための個体の複製機能自体
が情報機能である。
生命は、化学進化の延長上で、物質群の中においてDNA二重ら
せんによる遺伝情報の複製機能が形成されたことで、安定し
た継承性を築いた。遺伝子における突然変異と悠久の時間に
わたる淘汰の中で、新しい環境への適応の機能を持った個体
が形成され、遺伝子が獲得した情報を交換しあう形の「有性
生殖」という複製システムがさらに生命の強さを高めてきた。
20050722   ℂ Masayuki Horio   29
いずれにしても、生存活動は情報活動のた
 だなかにある。

 「あらゆる情報は、基本的に生命体による
 認知や観察と結びついた「生命情報」なの
 である」

 (西垣通、「基礎情報学     生命から社会へ」、NTT出版
 (2004)、p.11)
20050722    ℂ Masayuki Horio      30
情報の発生
このような、物質またはエネルギーに担われて輸
送されるもののことを「情報」と呼ぶ。情報は、
送り手と受け手との間に写像関係という取り決め
があってはじめて意味を持つ。
なお、写像関係は一対一である必要はなく、集合Aから集
合Bへの対応であればよい。

情報の生成についての物理的なメカニズムは、
「痕跡」であり「端緒」。一種のレプリカ(しか
も対象物の部分だけについての)。
「犯人の足跡」のように、何らかの重要なものと濃厚な
対応をもつ可能性のあるものである。端緒や痕跡と「本
体」の間の写像は、観察や経験の時系列データの間の相
関(われわれの思考においては「連想」)によって形成     31

20050722   ℂ Masayuki Horio
自己組織化 プリゴジンとスタンジェール(I.
 Prigogine/I.Stengers(1984); 伏見康治ら訳、「混沌からの秩
 序」、みすず(1987))の言うように、自然界にはい
 ろいろな自己組織化現象があり、その卑近な例は、窓
 ガラスにできる霧滴の規則性であり、非生命系のもの
 である。おそらく、非生命系の自己組織化現象の延長
 で、生命への化学進化も行われた。しかし、いったん
 生命が発生するや、生命の生存活動の中で、環境は部
 分的に改造され、生命個体に都合のよい形にされて生
 命側に取り込まれていく。生命個体同士も組織化され
 る場合がある。ミトコンドリアの祖先、葉緑体の祖先
 が、真核生物の祖先と共生を始め、真核生物へと進化
 したという、共生進化説(Lin Margulies (1967))の描く
 進化過程も生命の自己組織化の一種である。さらに、
 生物界には自己組織化現象があふれている。アリの社
 会、アリの巣などは、ひとつの自己組織化の例といっ
 てよい。                                         32
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「自己組織化」

   自律的自己産出系個体の構造を従来の個体の
  境界の外に延長すること

   その場合の延長を担う構造要素は、無機的な
  ものであってもよいし、他種の自律的自己産出
  系個体、あるいは、当該個体と同種の個体で
  あってもよい。いずれの場合にも、生成する系
  は有機的な構造体となる。

20050722    ℂ Masayuki Horio   33
自己組織化
「自己」というべき「主体(情報系)」が存在す
ることである(④参照)。主体は、対応する「身
体組織(代謝系)」からエネルギーを供給され、
「意志と活力」(生気)を発動し、行動を構想し、
身体組織を駆動する。身体組織は、代謝の「収
支」を維持し(=代謝を行うことの収支決算が自
己産出系にとってプラスである状態を維持し)、
材料とエネルギーを供給し、状態の持続を図る。
主体は、身体組織のなかに存在する場合もあれば、
外に存在することもありうる。遺伝子は主体には
ならない。あくまでも情報であり、主体により種
子などの中に残されたものと捉えるべきだろう。34
20050722   ℂ Masayuki Horio
多体系構造の形成

複数個の個体が存在する場合に、その間の相互作
 用によって、生存活動は変容する。

並列的に生存活動をしているある一群の個体群が
 他から何らかの指標で区別されるとき、その群
 を「社会」と呼ぶ。

社会においては、代謝に必要な材料の供給が十分
 であるか否かにかかわらず、材料の「占有」を
 めぐって要素個体間の「闘争」が発生する。
20050722    ℂ Masayuki Horio   35
複数の個体は、個体間で情報交換を行うことがで
きれば、「連携」して協業や分業を行い、代謝に
必要な材料の獲得量をふやすことができるかもし
れない。もちろん、自然な過程としては、当初は
個体間闘争が行われ、その中から個体間情報交換
が進み、連携に向かい、構造を形成していくと
いった経緯をたどるであろう。原核生物から真核
生物への進化、単細胞生物から多細胞生物への進
化、身体各器官の発達、などは生物種における多
体系構造形成の歴史であるが、生物集団において
も、植物間の競争や、植物と昆虫の共生、草食動
物の群れ行動、アリやハチの社会など、多体系に
おける構造形成の多様な例を見ることができる。
20050722   ℂ Masayuki Horio   36
多体系構造において、下位の個体が、安定し
て上位の個体の要素として存在し続けるために
は、下位の個体の属性が全体構造に適応しやす
く、またその運動法則が十分に受け入れられる
ような環境が実現されことが必要にして十分な
条件となる。
  それ以外の場合には、解体が起こらないよう、
  「内部的なストレス」を高めて締め付けを行う
  ことが必要になる。多体系においては、完全に
  内部ストレスがなくなることは現実にはありえ
  ないはずである。つねに外界との間の緊張が内
  部にも影響を及ぼすであろうし、また、いろい
  ろな「揺らぎ」や、部分ごとの「機能の劣化」
  などが内部的にも発生する。
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余剰、経済
 各個体が占有する各種材料には、直接的な
 個体生存に必要な量以上の材料(「余剰」
 材料)が発生しうる。余剰材料が個体間で
 交換される場合、そのような交換は「経
 済」の始まりである。交換は、個体が集合
 し集中的に行うことによってより効率的に
 行われる。個体が集合する場所は「都市」
 であり、交換が行われる場所と時間が「市
 場」である。
20050722    ℂ Masayuki Horio   38
文明、文化
要素個体の凝集体としての「社会」が作り出す組
織的な代謝のシステムを「文明」と呼ぶ
凝集体の中で共有される外界(環境)認識、自己
認識、常套化している論理操作の態様、さらに、
内部的・外部的ストレスから情報系を一時的に回
避させるための「あそび」や「まつり」など、各
種の情報活動の総合的な態様は、過去の遺物を含
む周辺環境条件(「風土」)の違いにより、また
要素個体の種の違いにより、それぞれの凝集体に
固有のものとなっていく。これをその社会の「文
化」という
20050722   ℂ Masayuki Horio   39
多体系構造の進化
  多体系としての自己の創生、生存。


  目、脳・・・の形成


  社会における科学的認識プロセスシステ
  ムの構築
20050722   ℂ Masayuki Horio   40
ミラー(David Miller;Political Philosophy, Oxford U. Press(2003)、山岡龍
一・森達也訳、「政治哲学」、岩波(2005))にならえば、そのシ
ステムは、
①「本当の専門家だけが提供できる事実情報を必要とする判断
が多いこと」から、単にみなの意見を聞けばよいということに
はならないこと、
②人びとが現実にもつ‘選好’は広く分布しており、往々にし
て「いい加減な気持ちの多数派が」「熱心な少数派を凌駕する」と
いうことが起こりやすい。また、代議制においては、議員は、
「非常に高い程度の独立性を持ってい」て、有権者からの圧力よ
りもむしろ属する政党のほうからの直接的な圧力に弱い。
③「提起された法案がすべての個人やすべての集団を公正に取
り扱っているかどうか」ということにかかわる「道徳原理」が
貫けるのかがあやうい、という、三つの困難にさらされている
という。                       41
 20050722                 ℂ Masayuki Horio
さらに、政府および官僚組織の中の縦割りの構造のなかで、大
きな時代の変化や状況の変化についていけない、「予算のため
の予算、事業のための事業」化が起こりかねないことなど、持
続型社会を具体的に実現しようとする場合には大きな問題が発
生している。
世界的には、国民国家という一種の凝集体の間での無法な抗争
を制御するメカニズムとして、国際組織が発達し、さらに、グ
ローバルな市場が形成されつつある。しかし、佐伯康治氏が強
調するように、産業革命の恩恵を受けえた人びとは地球上の5
7億のうちの9億人(16%)に過ぎず、富の占有にともなう大
きなストレスを伴う構造が自己産出を続けているのが現状であ
る(「物質文明を超えて」コロナ社、(2001))。そこでは、風
土や宗教・信条の相違によって、なお多様な社会システムの態
様があり、対立を助長する要素はなくなっていない。(価値観
や風土を共有しているはずの家族という単位小社会においてす
ら、要素間の決定的な対立を制御しがたい場合が多い。)
                               42
 20050722   ℂ Masayuki Horio
3.2 意識と言語、コミュニティ、貨幣、
     そして「人間」の形成




20050722    ℂ Masayuki Horio   43
養老孟司氏は「唯脳論」(青土社、1989)

 意識を、脳の構造と機能の関係における機能側の現象であ
 るとし、意識の発生における生物学的必然性を理解するう
 えで、その外的な必然性だけでなく脳構造の進化における
 「内的必然性」(p.145)の重要性を主張。
  とくに、人間の意識の流れにとって重要な「言語」につ
 いて、視覚と聴覚が独立に発生し進化したにもかかわらず、
 また文字による視覚言語と音声による聴覚言語が、ある程
 度平行して処理することは可能であるにもかかわらず、
 「「言語という同じもの」として扱う。これこそがおかし
 なこと、すなわち言語の特徴でなくて、何であろうか」、
 「聴覚と視覚とは、いわば脳の都合で結合したのであり、
 その結合の延長線上に人の言語が成立しているはずであ
 る」(p.160-161)と主張する。
20050722   ℂ Masayuki Horio   44
氏は、「末梢を十分支配しない神経細胞は死ぬ」
(p.135)という一般原則の下で、末梢がほとんど変化
しないにもかかわらず、神経細胞の集合である脳
が肥大していったことから、「脳はある意味では、
自前で大きくなったわけで、」「神経細胞が脳の
中でできるだけお互いどうしつながりあうことに
よって、お互いに「末梢」あるいは「支配域」を
増やす。それによって、お互いを維持する。それ
を機能的に言うなら、互いに入力を入れあう。そ
れによって互いの入力を増やす。」(p.140) 「脳の
自前の、あるいは自慰的な活動に、神経細胞の維
持が依存するようになったとき、意識が発生した
と考えてはいけないであろうか。」(p.142)
20050722   ℂ Masayuki Horio   45
養老孟司氏「唯脳論」(青土社、1989)




20050722   ℂ Masayuki Horio   46
また、視覚は直感性であり、聴覚は「順次論を重
ねていく性質」をもつ。「幾何学における証明と
は、視覚が当然とすることを、聴覚-運動系に対し
て対応させることであろう」(p.198)という。こうし
て、氏の論をさらに延長すれば、脳のこのような
進化による言語の発生や記号操作能力の成立とほ
ぼときを同じくして、言語によって情報を交換し
合う「コミュニティ」や価値の量についての抽象
的なシンボルとしての「貨幣」が出現したものと
考えられる。さらに、社会の中における「規範」
や「リーダー」の成立も同時的ではなかったかと
思われる。
20050722   ℂ Masayuki Horio   47
ヒトへの進化と脳
 論理的な思考の発達に対する外的な条件としての、直立二足
歩行、火食、道具の使用などの役割も軽視できない。
 道具は、身体と対象の間に挟まれた媒介物。新たな道具を使
う実践においては論理的な予測や発見が絶えず行われ、協業と
ともに、言語・論理能力の発達に寄与した。
このような認識能力と論理的思考能力、および、世代をこえた
個体間のコミュニケーション能力によって、人間はこれまでの
生物がとってきた環境への適応方法とはまったく異なる適応能
力を獲得した。
これまでの生物は遺伝子形を変化させることによって身体(表
現形)を変化させ、これによって環境条件の変化に適応してき
た。
20050722     ℂ Masayuki Horio   48
人間と自由
 人間もまた生物と同じような遺伝子レベルでの進化を行う
が、その速度よりもはるかに速い速度で自分自身の行動・生
活様式を変更する。そればかりでなく、人間は、環境の運動
法則を明らかにすることによって、表面的な現象の連鎖から
の予測以上に本質的な予測を行うことができ、危険を回避し
たり、有利な材料を確保したり、周囲の環境を組織化し、後
に吟味する「技術」を発展させたりしてきた。
人間は、奴隷の地位に長く置かれたとしても、生物学的な進
化または退化によって、奴隷の境遇に適応した種にされてし
まう以前に、反乱や脱走などの方法で、その境遇から脱出す
ることになる。風土や職業の差による経験の多様な相違を相
互に交流することによって、知性は豊かになり、生存力を高
めることができる。こうして、人間性の第一の原理がなぜ
「自由」となりえたかを理解できる。
20050722   ℂ Masayuki Horio   49
ホーキンスとブレイクスリーによれば、ヒトの脳に固有の
大脳新皮質の記憶の特徴は「①パターンのシーケンスの記
憶、②パターンの自己連想的再生、③パターンの‘普遍の
表現’(抽象化された表現)による記憶、④パターンの階
層的記憶」である(「考える脳 考えるコンピュータ」、伊
藤文英訳、ランダムハウス講談社(2005)(J. Hawkins/ S.
Blakeslee, On intelligence how a new understanding of the brain will lead to
the creation of truly intelligent machines)。ホーキンスらは「人間
はあらゆる感覚について同時に、低レベルの予測を絶え間
なくたてる。だが、それだけではない。(中略)予測は脳
の単なる一つの働きではない。それは新皮質の「もっとも
主要な機能」であり、知能の基盤なのだ」という。このよ
うな知性についての解明は、脳の解明という立場だけから
でなく、未来型コンピュータやロボットの開発という立場
から、大きな関心を呼んでいる。
20050722                      ℂ Masayuki Horio                           50
3.3   メカニズムとしての技術

   ①客観的な存在、②生産力の中にある構
   造的なもの、③その構造が発揮するメカ
   ニズム(特許等で説明され、科学的にも
   記述されうるもの)、という順で考え、
   「技術とは生産力のメカニズムである」
   (堀尾、'工学の本質と流動層の歴史'、
   化学工学会編、化学工学の進歩26「流動
   層」(1992)、pp.1‐16参照)
20050722        ℂ Masayuki Horio   51
•技術は「技術的活動の積算」としての生産物

                                           設計図、技術情報




           技術的活動
            構想、設計、試作…   dt =               新しい技術
                                           技術的生産物




        •参加
                          実在する技術
どんな個人も
何らかの形で                     システム
技術的活動に
参加できるはず             性
である。               便 性
                 •利 険 疎外        実在するシステムは、人々に利便性を
              個人  •危 圧/ 畜化      提供するが、同時に、環境破壊や、疎外や、
 20050722          •抑 己家        自己家畜化の危険性も提供している。52
                    •自
                        ℂ Masayuki Horio
技術は物質に宿る生命のようなもの。

 生命体の死に際し、肉体が存在していてももはや魂
が存在しないのと同じように、生産システムが見かけ
上存在していても生産力が存在しない状態がありうる。
生産力の死は、実在していた技術の消失である。
 そのような生命に類似の現象が起こる原因はきわめ
て単純である。もともと技術は人間の生命の「自己組
織化」の延長として形成されているからなのだ。…こ
の自己組織化に始まる文明の発展段階こそが、現在の
技術と「自然」(自己組織化の中に含まれきっていな
い部分)との関係を規定しているのである。
20050722   ℂ Masayuki Horio   53
機械と生命の問題についての哲学的な議論の中で、しばし
ば、「機械は自己再生できないが、生命組織は再生能力
(オートポイエシス)を持つ」ということがいわれてきた。
しかし、人体のある損傷を受けた器官を考えてみればすぐ
にわかることであるが、それ自身が完全に自己再生能力を
持つわけではない。脳、リンパ組織、その他のたくさんの
組織の協働なしには再生は不可能である。技術それ自体に
ついても、また、技術的製品についても、社会はそれらの
再生を行う能力を持っている。再生能力のない社会では、
一時的に存在しているかに見えた技術も消えてしまう。技
術は社会の中での存在であり、社会の中に再生機能が存在
して初めて特定の技術の持続的存在が保証されているので
ある。逆に言えば、技術の存在は、このような社会的な再
生能力を含めたとき、際立ってくるともいえるだろう。』
20050722   ℂ Masayuki Horio   54
4.地球環境時代の地域の
           生存と地域の自律性の形成




20050722       ℂ Masayuki Horio   55
技術は自己組織化
  自己組織化においては何が主体であるかが
  問題
                                        排出
           society


     人間     社会-技術システム
                                             自然

                                        摂取



   人類の自己組織化の産物としての技術的システム
20050722             ℂ Masayuki Horio             56
企業:
               企業:                          企業:
                        良好な自己組織化
            良好な自己組織化                      良好な自己組織化
                               商品
               商品                           商品




                       公共的システム               自治体:
                                           地域システム:
            なお 技術的                         中途半端な自
                                            中途半端な
            合理性不十分                          己組織化
                                            自己組織化




これまでの公共的システムには、その地域には不要なものやレディーメイドのものが押し付けられて
きた。つまり、公共の技術システムは、自己組織化という視点で見るとき、きわめて不十分なレベル
にある。また、構成要素が、所有権等をもつ意思のある要素であるため、技術的合理性を貫くには、
共通の目標の設定が必要であった。従来は、共通の目標は、近代化であり、国の目標(電源確保、
国際空港、基地等々)であった。                             57

 20050722              ℂ Masayuki Horio
共技
   通術
 LCA
     シ
  デのス
  ープテ                              公共的
 /



  タラム                                                         技術的・地域的
  ベッ計
 MFA



                                                               に合理的な
  ート画                                                         公共システムC
   フ
 ツスォの                              協 働
 ー ーた                                      NPO的
                           NPO
                               的
 ル ムめ                       組織              組織
                                                      企
     の              生徒
                     家                                    業
             学   校・
                 専門                自 治 体
                                    自治体




                                                      組織 的
            N
            N
            NP 織




                                                        O
              O的
              O的
              O的
              組




                                                      NP
 地域内外の人々
による地域のための   専門            NPO的
                                               NPO
   人の環           家集                               的
                      団   組織                                  学
                                   専門家          組織        大
                                   (科学
                                    国
                                   /技術)




 整合性・持続性のある公共的共生技術システムへ
 の自己組織化へ!  (条件は整備されてきた)58

20050722                    ℂ Masayuki Horio
①個々人の目を単位要素とする「社会的な複眼」を想
定し、②それが総体として作り出す社会的な実像を
「社会的な網膜」の上に結像することが必要になる
(図2参照)。③観察と思考の基準やシナリオを作り
出し、観察や判断を進める「社会的な脳」を構築する
ことが必要になる。社会的な脳の思考過程は会議であ
るが、自らの器官に責任を持つ会議でなければひとご
とに終わり問題解決への力にはならない。④地域には、
地域の脳に密接に連動した、地域にふさわしい行動の
ための器官があるべきであろう。
  いま問題になっているのは、持続型社会に向けた循環構造作りが、個々の生活
者の生活スタイルと地域の公共技術インフラの変革なしには進まないにもかかわら
ず、中央への人材、知識、資金の集中が進みすぎるため、地域においては、人口減
少、人材不足、資金不足、文化や習俗の断絶などが起きていることである。この中
には、ますます高度化する公共技術インフラや情報技術、マーケッティング技術等
に対する知識や装備の不足も含まれる。
                                   59
 20050722      ℂ Masayuki Horio
20050722   ℂ Masayuki Horio   60
人間の視線の動きをアイカメラで追うと、
 ものごとへの出会いのはじめだけ「サッ
 カード(saccade)」と呼ばれるすばやい動
 きが行われて認識がすすむものの、後はほ
 とんど無関心状態になる。だが、新しい考
 えが起こればまた周りを見る姿勢も変わる。
 自らの地域を見るためにも、新しいシナリ
 オが必要なのである。

20050722   ℂ Masayuki Horio   61
本来、脳による判断は行動のためにある。
行動と直結しない情報処理器官の情報処理
能力は十分現実的にはなりえない。代議制
の議会、一定期間の身分保障のある議員、
執行部と分離された立法府、における判断
は、時間的タイミングの点でも、問題の解
明という点でも、常に厳格性を免れ、遅き
に失し、かゆいところに手が回らないこと
が多い。

20050722   ℂ Masayuki Horio   62
⑤地域社会の脳が、今日的な問題に対して自ら納
得のいく判断を行うためには、科学や技術の専門
的知識にアクセスしアップデートする積極的な態
度が必要である。当然、以上のような社会的課題
に応えて、⑥専門家のほうも地域の生活者の課題
をじかに把握し、彼らが専門的知識により容易に
アクセスできるよう、地域との交流や情報発信を
進める必要がある。地域における人材および知識
の確保のためには、⑦Iターン・Uターンといわれ
る形での、地域外で経験を蓄積した人々の還流も
必須である。これらの人々は、有性生殖における
新たな外部遺伝子のような役割を果たすことにな
る。
20050722   ℂ Masayuki Horio   63
⑧県や国など上位の行政組織が地域に対して支援
できることは多いはずである。また、公共事業を
地域のレベルで運営できる小規模事業に分散化を
図ることもありうるのではないだろうか。これら
は、公的資金の使用に絡むため、その計画には、
技術的合理性と公正さがともに貫かれるよう、行
政と生活者の間の協働について、あらたな原則が
必要になる。⑨議会はそのような規範をふくむ上
記のすべての過程について社会的な合意を実現し、
行政は、協働の原則の中でその実現をはかってい
く必要がある。

20050722   ℂ Masayuki Horio   64
吉本哲郎氏が水俣の心の再生を提唱し「ないもの
ねだりからあるものさがしへ」を謳う「地元学」
とその「絵地図」による方法論はきわめて理にか
なっていることがわかる(現代農業増刊2001、「地
域から変わる日本 地元学とは何か」、農文協)。
地元学調査では、地元の人とともに調査に携わる
人々が、「あるものさがし」を行い、写真をとり、
聞き込みを行ってまわる。そこでは、一本の木も、
石も、なにげない植え込みも、物語や意味を持っ
ている、という立場から、謎解きや発見(地元に
とっては再発見)が行われていく。


20050722   ℂ Masayuki Horio   65
これまでの、文化人類学や民俗学調査が、専門
 家のプラットフォームの上で議論され、調査に
 よって得られたものが専門家の世界に「持って
 帰られる」のと対照的に、地元学調査は、地元
 の言葉と映像で語られ、誰もが簡単にまた一緒
 に見ることのできる「作品」にまとめられ、地
 元に「残される」。それは、上記で検討した、
 地元という日常に対する新たな視角からの
 「サッカード」(アイカメラで調べた目線の動
 き)であり、地元が共有できる結像とシナリオ
 である。

20050722   ℂ Masayuki Horio   66
生存科学とは
  「生命現象から、技術開発、社会再生、
  にいたるあらゆる問題について、つねに、
  ①主体(情報系)、②身体(代謝系)、
  ③環境、という三つの契機をつないでも
  のごとを解明し、生存の立場からアク
  ションを設計し実践するという、独自の
  方法的スタイルを持つ知のプラット
  フォームである」

20050722    ℂ Masayuki Horio   67

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