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私の年金ってどうなってるの? - Slowsteps的年金入門
- 13. ということは、何年貰えばお得?
単純に考えると、この超低金利で年金保険料で納めた額が全く増えなかった、という簡
単な計算でいいならば(GPIFさんが運用で頑張ってるのにごめんなさい)
8,160,000 / 780,900 = 10.44948
なので、10年5か月を越えれば納めた保険料を単純に回収した、ように思えるのですが、
実は、年金保険料と同額だけ、国庫から年金の基金に拠出されているので、実は、あな
たの年金保険料は 8,160,000 x 2 = 16,320,000円分の権利を持っているので回収期間を
考えると
8,160,000 x 2 / 780,900 = 20.89896
となって、20年10か月を超える必要があります。支払いが2ヶ月ごとですので、ざっくり 86
歳になった時の年金の払い込みで(税込ベースで)やっと回収できることになります。
それでどういう生活ができるかどうかは別として、ですが。
- 16. ということは、何年貰えばお得?
先ほどと同じ条件で、年金保険料で納めた額が全く増えなかった、という簡単な計算でいいならば
18,007,200 / 1,184,364 = 15.2041
なので、15年3か月を越えれば納めた保険料を単純に回収した、ように思えるのですが、実は、厚生年金も
年金保険料と同額だけ、あなたの勤めていた会社から年金保険料が拠出されているので、実は、あなたの
年金保険料は 18,007,200 x 2 = 36,014,400円分の権利を持っています。それを踏まえ回収期間を考えると
18,007,200 x 2 / 1,184,364 = 30.4082
となって、30年5か月を超える必要があります。それでも十分っぽいですが、これだと、国民年金は国庫から
半分出してもらっているのにずるい、ってなりそうですよね。ですので、支払われる年金のうち、国民年金と
同じ部分を基礎年金部分、と呼んで(残りは報酬比例部分、と呼びます)、そのための拠出部分に対して同
じ程度国庫から半分出すということで、
(18,007,200 x 2 + 8,160,000) / 1,184,364 = 37.30
支払いが2ヶ月ごとですので、ざっくり 65歳からもらい始めても102歳になって2回目の支払いになった時の
年金の払い込みで(税込ベースで)やっと回収できることになります。多分、想像よりちょっと長い期間が回
収にかかる、って思いますよね?
- 23. 注意 – 数字に騙されるなよ
年金の原資は、国民年金の場合「固定額 x ファクター」のような計
算ばかりなのである意味誰にとっても同じ結果、になりますが、厚
生年金の場合「変動額 x ファクター」 +「固定額」、となるため、前
提条件(年収ね)が変わると年金の原資(ということは回収期間
も)とか色々と変わります。
今回はたまたま平均年収、平均生涯年収なレベルのケースを使
いましたが、当然あなたの生活と違う結果になっています。
また、実際には40年間ずっと国民年金はあり得るものの、四十年
間ずっと厚生年金、ということは高卒で同じ会社にずっといない限
りそうそうないので、実際の人生は今回見た数値の間のどこかに
落ちる、くらいに今回の資料を見てもらえれば、と思います。