【130人規模デザインカンパニーの挑戦～リサーチが「当たり前」になるまでに試した10のこと～】

130人規模デザインカンパニーの挑戦
リサーチが「当たり前」になるまでに試した10のこと
株式会社ニューロマジック

2
• 「ユーザーにとってより良いものを作るためにリサーチを実施したい。
けれど、社内で納得を得られない...」というご相談を多くいただきます。
• 実はニューロマジックでもかつて同じことが起きていました。
• リサーチ部門の立ち上げを担当した私は、制作の中でリサーチが「当たり前」
になるまで、さまざまな取り組みを試してきました。
• 今日は、ニューロマジックにおいて「やるべきこと」だったリサーチを
「やりたいこと」に変えた攻略法についてお伝えします。
© 2023 Neuromagic Co.,Ltd.

© 2023 Neuromagic Co.,Ltd.
デザインリサーチャー
吉岡直人
• 慶應義塾大学にてサービスデザイン、デザインリサーチの実践と研究を行う
• 大手家具メーカーに就職、マーケティング、製品企画開発を担当
• 株式会社ニューロマジックに入社後、サービスデザイングループにて
デザインリサーチ部門の立ち上げに携わる
• ブランディング、WEBサイト制作からサービス開発まで幅広い領域の
クライアントワークにおいてリサーチを提供
3

広い意味での「デザイン」に携わっています。
会社紹介
Brand
Design
Service
Design
Communication
Design

© 2023 Neuromagic Co.,Ltd. 5
制作のみ期
手弁当
リサーチ期
リサーチ体制
チーム確立期
リサーチ
拡大期
ウェブ制作を主な事業として設立したニューロマジックは、
リサーチを自主的に取り入れたり、リサーチを実施/提供するための体制を整えたり
といったステップを踏んできました。
ユーザーにとって
良いものを追求するぞ
リサーチをもっと
取り入れていくぞ
良いものを作るぞリサーチの
クオリティを上げるぞ
ニューロマジックのリサーチ史

ニューロマジックのリサーチ史
ウェブ制作を主な事業として設立したニューロマジックは、
リサーチを自主的に取り入れたり、リサーチを実施/提供するための体制を整えたり
といったステップを踏んできました。
リサーチ体制
チーム確立期
リサーチ体
制チーム確
立期
リサーチ体制
チーム確立期
リサーチ体
制チーム確
立期
リサーチ体
制チーム確
立期
リサーチ体制
チーム確立期
制作のみ期
手弁当
リサーチ期
リサーチ
拡大期
ユーザーにとって
良いものを追求するぞ
リサーチをもっと
取り入れていくぞ
良いものを作るぞリサーチの
クオリティを上げるぞ

「リサーチ、やらなきゃダメ？」
社内メンバーは、リサーチの価値を頭ではわかっていたものの、
積極的に取り入れるほどの納得や実感はまだ持てていませんでした。
そこで社内浸透を目指し、リサーチの価値や必要性を伝えることを
最初のミッションとしました。
価格が高く
なってしまう
事例を
求められる
クライアントに
価値をわかって
もらいづらい
スケジュールに
合わない

リサーチが「当たり前」に
なるまでに試した

1
社内
アンケート
2 3 4
5 6
7 8 9 10
「当たり前」になるまでに試した10のこと
ナレッジボード
作成
事例
報告会
相談枠の
設置
外部セミナーの
社内配信
社内
勉強会
営業資料
作成
Slackでの
定期的な投稿
他チームの
ミーティング
への参加
営業活動や
プロジェクト
発足段階での参加

Slackでの定期的な投稿
リサーチを身近に感じてもらう
やったこと
リアクションアイコンで興味の多寡が測れた。
たまに議論に発展した。
成果
Slackに個人チャンネルを作成し、
リサーチに関する話題を定期的に投稿

やったこと
ナレッジボード作成
作成プロセスにリサーチに関わるメンバーを
巻き込むことでリサーチの理解を促せた。
また、言語化を通してリサーチャー自身も
学び直すことができた。
知識や手法の共有知化
成果
Miroボード上に、手法ごとの価値や取り組み方、
事例をまとめて共有。
わからない点や気になった点は付箋でコメントを
もらい、適宜アップデートも。

その他、いろいろ試してみた結果...

労力のわりに広まらず！
なぜ？！

起きていたのは
リサーチの神聖化

リサーチを「啓蒙」しすぎたあまり敷居が上がり、
「特別な人」が「特別な時」に行うものになってしまったのでした。
リサーチができるのは
訓練を受けた人だけ
リサーチはアンタッチャブル、
リサーチャーに丸々おまかせ
リサーチの
オプション化
リサーチの
特権化

【リサーチの特権化】
リサーチという行為が次第に特権性を帯び、
「リサーチャー」と「非リサーチャー」の分断が強化されてしまい、
実践から遠ざかってしまう現象。
吉岡
自分にはできないな...
勉強しないと...
リサーチャーやリサーチの
できるデザイナーに
やってもらわないと...
リサーチって！
すごいんです！

【リサーチのオプション化】
デザインプロセスの中に自然に組み込まれるべきものが、
あたかもオプション装備のように特別扱いされてしまい、
結果的に導入の障壁となっている現象。

「価値を伝える」だけではダメだ！
ではどうすれば？？

1
社内
アンケート
2 3 4
5 6
7 8 9 10
作成
事例
報告会
相談枠の
設置
社内配信
社内
勉強会
営業資料
作成
Slackでの
定期的な投稿
他チームの
ミーティング
への参加
営業活動や
プロジェクト

1
社内
アンケート
2 3 4
5 6
7 8 9 10
作成
事例
報告会
相談枠の
設置
社内配信
社内
勉強会
営業資料
作成
Slackでの
定期的な投稿
他チームの
ミーティングへの
参加
営業活動や
プロジェクト

他チームや黎明期プロジェクトの
ミーティングに顔を出し続けた結果...

相談を待つのをやめ、リサーチチーム以外のミーティングに参加したり、
プロジェクトが発足する前のミーティング（商談含む）から同席する機会を増やしたところ、相談が急増。
また社内に「リサーチ使うといいよ」という口コミまで広がりました。
相談や提案が増えた！
UXデザイナーの皆さん @Google meet ディレクターの皆さん @gather

前年と比較して、相談件数は3倍以上に増加しました。
また、相談いただける方も元々は同じグループ内が多かったものが、
他グループの比率が多くなり、広がりを感じました。
相談件数が以上に！
倍
3

改めて、やったことを
分類してみた

伝
え
る
日常
非日常
3：事例報告会
5：外部セミナーの社内配信
7：営業資料作成
6：社内勉強会/実践
2：ナレッジボード作成
9：リサーチチーム以外の
ミーティングへの参加
10：営業活動や
プロジェクト企画段階への参加
関
わ
る
4：相談枠の設置
8：Slackでの定期的な投稿

伝
え
る
関
わ
る
日常
非日常
4：相談枠の設置
8：Slackでの定期的な投稿
3：事例報告会
5：外部セミナーの社内配信
7：営業資料作成
9：リサーチチーム以外の
ミーティングへの参加
10：営業活動や
プロジェクト企画段階への参加
効果があった！
労力の割に効果薄
6：社内勉強会/実践
2：ナレッジボード作成

for with
伝える／教える／知ってもらう関わる／とけ込む／同じ目的を見る
「取り入れてもらおう」「やってもらおう」とするのではなく、
リサーチに絞らないフラットな視点で日常的に現場に飛び込む。同じ目線で課題を見つめ、
自然な営みとしてリサーチを取り入れていく。これが効果的だったのです。
目的
目的

あえて、この場で
伝えたいこと

「これ、リサーチ(でわかる)かも」
「これが / それは、リサーチ」から
「これって、リサーチかも」に。
Spread するかもしれません。

Thank You !
https://www.neuromagic.com/

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