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  大上勝行
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精気の虚 病因 気血津液 の虚 寒熱の 発生 臓腑経絡に波及 病症
肝 心 脾 肺 腎 魂 神 意智 魄 精志 発生 生命 製造 収斂 堅固
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肝 血 心 脾 気・血・津液 肺 気 腎 津液
陽 温める 動かす 和げる 乾かす 開く 発散 出る 上る 陰 冷やす 鎮める 堅める 潤す 閉じる 収斂 入る 下る
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[object Object],四診によって得られる情報(虚実寒熱)を分類する 精気の虚 病因 病理の虚 寒熱の 発生 臓腑 経絡に 波及 病証 ,[object Object],[object Object]
(例)腰痛症 ,[object Object],[object Object],[object Object],[object Object]
得られた情報を分類・考察 精気の虚 病因 病理の虚 寒熱の発生 臓腑経絡に波及 病症 前屈みになるとつらい 左関尺虚 長時間の労働 腰痛 熱 脈浮大 太陽膀胱経 肝虚 虚労 虚熱 陰血の虚 肝虚熱証太陽経熱
選穴 選経 手技 選穴 選経 手技 精気の虚 病因 病理の虚 寒熱の発生 臓腑経絡に波及 病症 本治法 標治法
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補瀉 手技および刺激量 精気の虚 寒熱の波及 病理の虚 選穴 五行穴の運用 選経 どの経絡を補うか
木 火 土 金 水 酸 苦 甘 辛 鹹 収斂 鎮火 製造 発散 堅固
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虚 深 浅 実 灸頭鍼 温灸 直接灸 温灸         接触鍼 散鍼
補瀉 深めに刺入し、 しっかり補う 精気の虚 肝虚 寒熱の波及 脈浮大虚 病理の虚 血陰虚 選穴 曲泉・陰谷 選経 肝経・腎経
得られた情報を分類・考察 精気の虚 病因 病理の虚 寒熱の発生 臓腑経絡に波及 病症 前屈みになるとつらい 左関尺虚 長時間の労働 腰痛 熱 脈浮大 太陽膀胱経 肝腎虚証 虚労 虚熱 陰血の虚 肝虚熱証太陽経熱 肝腎経の補 水穴(陰谷・曲泉) 深めに・長く留める 膀胱経の瀉
熱証 肝虚 肺虚 腎虚 病気 脾虚 寒証 熱証 寒証 熱証 寒証 熱証 寒証 五臓 六腑 十二経 五華 五官 五臓 六腑 十二経 五華 五官 精気の虚 寒熱の波及 気血津液の虚
 
 
 
 
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選穴 選経 手技 選穴 選経 手技 精気の虚 病因 病理の虚 寒熱の発生 臓腑経絡に波及 病症 本治法 標治法
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浮 浮・ 芤 ・大・軟 沈 沈・伏・細 遅 遅・緩 数 数・動 虚 虚・ 芤 ・微・細・軟・弱 実 実・洪・滑・弦・緊
外 内 沈 浮
穀道 内 外
 
脈 = 陽気  実 = 陽気が詰まっている  虚 = 陽気が空ろ  大 = 陽気が多い  小 = 陽気が少ない
 
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外 内 浮虚 浮大 沈実
浮実 沈実 細虚
外 内 「之を按げて有ることなく、   之を按ずれば弦の状のごとし」 弦
脈 刺法 浮 浅く 沈 深く 実 瀉 虚 補 数 短 遅 長
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実 速刺速抜 熱をぬく
虚 徐刺速抜 虚 留めて陰を補う 残った熱は浅い瀉法
実 速刺徐抜 熱を拡散
虚 徐刺速抜 長く留め 陰を補う
 
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× 温める 血を巡らせる 冷やす 原材料・精力 血 陰 陽 栄気 津液 = =
正常 陰虚
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左 尺 関 寸 右 弦で有力 大・虚 大・虚 大・虚 弦で有力 弦か渋 ,[object Object],[object Object],[object Object],[object Object]
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● 肝虚熱証 ● 肝虚寒証 × × × 血 陰 陽 栄気 津液 = = 血 陰 陽 栄気 津液 = =
正常 寒証 ( 陽虚 ) 熱証(陰虚)
寒の波及 陽気が巡らない 陽気が回ってこない 陽気が停滞する 寒 熱 =
健康 熱 寒
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左 尺 関 寸 右 他より有力 弱か軟 弱 弱 他より有力 渋・細 ,[object Object],[object Object],[object Object]
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外 内 肺
外 内 「衛気は、その悍気の慓疾に出で、まず四末、分肉、皮膚の間を行りて休まざるものなり」 『霊枢』邪客 (71) 肺
肺 外 内 肺気が虚す -> 陽気の発散循環がうまくいかない -> 陽気 ( 熱 ) が停滞 -> 停滞した部位に病証が現れる
太陽 陽明 熱 ,[object Object],[object Object]
左 尺 関 寸 右 浮・緊 浮・緊 浮・緊 浮・緊 軽按で浮実 ,[object Object],[object Object],[object Object],軽按で浮実
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肺 外 内 肺気が虚す -> 陽気の発散循環がうまくいかない -> 陽気 ( 熱 ) が循らない -> 循らない部位が冷え病証が現れる
太陽 陽明 寒 ,[object Object]
左 尺 関 寸 右 浮・虚 浮 浮 浮 浮・虚 浮・虚 ,[object Object],[object Object],[object Object]
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精気の虚 病因 気血津液 の虚 寒熱の 発生 臓腑経絡に波及 病症 ,[object Object],[object Object],[object Object]
穀道 内 外 ,[object Object],[object Object],[object Object]
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100807脈状と病理病証00

Editor's Notes

  1. 2009/8/7 大上勝行  [email_address]   http://blog.livedoor.jp/tjm_toku/ 平成 21 年夏期大学研究科 脈状と病理病証
  2. 2009/8/7 大上勝行  [email_address]   http://blog.livedoor.jp/tjm_toku/ 平成 21 年夏期大学研究科 脈状と病理病証
  3. 2009/8/7 大上勝行  [email_address]   http://blog.livedoor.jp/tjm_toku/ 平成 21 年夏期大学研究科 脈状と病理病証
  4. 2009/8/7 大上勝行  [email_address]   http://blog.livedoor.jp/tjm_toku/ 平成 21 年夏期大学研究科 脈状と病理病証
  5. ひるがえって、経絡治療について どこ(経絡・経穴)に、どのように(補瀉)さすのか?
  6. 岡部素明の発見 脈差だけ、みりゃいいじゃん 平成 21 年夏期大学研究科 脈状と病理病証 2009/8/7 大上勝行  [email_address]   http://blog.livedoor.jp/tjm_toku/
  7. 脈差診採用によって、絞られたもの、捨てられたもの 平成 21 年夏期大学研究科 脈状と病理病証 2009/8/7 大上勝行  [email_address]   http://blog.livedoor.jp/tjm_toku/
  8. 2009/8/7 大上勝行  [email_address]   http://blog.livedoor.jp/tjm_toku/ 平成 21 年夏期大学研究科 脈状と病理病証
  9. 2009/8/7 大上勝行  [email_address]   http://blog.livedoor.jp/tjm_toku/ 平成 21 年夏期大学研究科 脈状と病理病証
  10. 脈を診たり、問診をするのは、患者の身体の状態を把握するためである。 2009/8/7 大上勝行  [email_address]   http://blog.livedoor.jp/tjm_toku/ 平成 21 年夏期大学研究科 脈状と病理病証
  11. 1,精気の虚無き所に、病無し ・精気の虚から病が始まる 2,精気の虚がない人間はいない ・仙人 3,五志を臓の働きとしてとらえる ・種火 2009/8/7 大上勝行  [email_address]   http://blog.livedoor.jp/tjm_toku/ 平成 21 年夏期大学研究科 脈状と病理病証
  12. 1 ,精気の虚に病因が加わると、気血津液に変化が起こる ・風を例に 2009/8/7 大上勝行  [email_address]   http://blog.livedoor.jp/tjm_toku/ 平成 21 年夏期大学研究科 脈状と病理病証
  13. 1,各臓の気血津液に対する支配は違う ・だから、各臓の虚はそれぞれ違う病態を現すことがおおい。 血虚と気虚では病態が違う 2009/8/7 大上勝行  [email_address]   http://blog.livedoor.jp/tjm_toku/ 平成 21 年夏期大学研究科 脈状と病理病証
  14. 1,気血津液には陰的な性質と陽的な性質がある 2,陽的な性質が虚すということは冷え、陰的な性質が虚すということは熱が出る 3,発生した寒熱が各臓腑経絡に波及して、病証を現す 2009/8/7 大上勝行  [email_address]   http://blog.livedoor.jp/tjm_toku/ 平成 21 年夏期大学研究科 脈状と病理病証
  15. 肝虚陰虚を例に 1,経絡 厥陰肝経・少陰腎経 2,表裏 胆・少陽胆経・少陽三焦経 3,支配部位(五華・五竅・五官) 目・爪・筋 4,熱は上・外へ  上焦 ( 心・肺 ) 、肩・頭・胸、皮毛・肌肉 5,隣接する部位   脾・胃・小腸・大腸・腎・膀胱 2009/8/7 大上勝行  [email_address]   http://blog.livedoor.jp/tjm_toku/ 平成 21 年夏期大学研究科 脈状と病理病証
  16. 1,部位 ・表裏 2,虚実 ・寒熱を含む 2009/8/7 大上勝行  [email_address]   http://blog.livedoor.jp/tjm_toku/ 平成 21 年夏期大学研究科 脈状と病理病証
  17. 2009/8/7 大上勝行  [email_address]   http://blog.livedoor.jp/tjm_toku/ 平成 21 年夏期大学研究科 脈状と病理病証
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  19. 2009/8/7 大上勝行  [email_address]   http://blog.livedoor.jp/tjm_toku/ 平成 21 年夏期大学研究科 脈状と病理病証
  20. 病気のメカニズムが解れば、治療すべき経絡・経穴が解り、そこにどの様な手技を加えればいいかが解る。 2009/8/7 大上勝行  [email_address]   http://blog.livedoor.jp/tjm_toku/ 平成 21 年夏期大学研究科 脈状と病理病証
  21. 夏期大学でも、ステップアップできるようにしている 六部定位脈診がよくできすぎていて、ステップアップを邪魔している 置鍼 2009/8/7 大上勝行  [email_address]   http://blog.livedoor.jp/tjm_toku/ 平成 21 年夏期大学研究科 脈状と病理病証
  22. 2009/8/7 大上勝行  [email_address]   http://blog.livedoor.jp/tjm_toku/ 平成 21 年夏期大学研究科 脈状と病理病証
  23. 五味の性質を応用して、病理に対応した選穴をする。 鹹は腎の陽気を助け、水の巡りをよくする。 2009/8/7 大上勝行  [email_address]   http://blog.livedoor.jp/tjm_toku/ 平成 21 年夏期大学研究科 脈状と病理病証
  24. ① 大小 材質・太さ ② 迎随 補う時には流れに従って、瀉す時には流れを迎えて、 ③ 深浅 浅く 表・腑・陽 深く 裏・臓・陰 ④ 呼吸 補 吐くとともに刺鍼し、吸うとともに抜鍼する 瀉 吸うとともに刺鍼し、吐くとともに抜鍼する ⑤ 出内 補 徐刺速抜 瀉 速刺徐抜 徐刺 陽気を集める 速刺 素速く治療点まで到達する(他の部位の気を傷らない) 徐抜 陽気を拡散する 速抜 陽気を留める。他の部位に気を傷らない。 開闔 提按 弾爪 捻転 揺動 2009/8/7 大上勝行  [email_address]   http://blog.livedoor.jp/tjm_toku/ 平成 21 年夏期大学研究科 脈状と病理病証
  25. 部位・虚実寒熱の状態によって手技も使い分ける。 2009/8/7 大上勝行  [email_address]   http://blog.livedoor.jp/tjm_toku/ 平成 21 年夏期大学研究科 脈状と病理病証
  26. 2009/8/7 大上勝行  [email_address]   http://blog.livedoor.jp/tjm_toku/ 平成 21 年夏期大学研究科 脈状と病理病証
  27. 2009/8/7 大上勝行  [email_address]   http://blog.livedoor.jp/tjm_toku/ 平成 21 年夏期大学研究科 脈状と病理病証
  28. 気血津液の虚、寒熱の波及を取り入れることで、証が細かくたてられるようになる。 1,細分化することで、患者それぞれにあった証がたてられる ・経絡治療はオーダーメイド? パターン治療じゃないか。 2,初心者は初心者の、上級者は上級者の治療ができる 2009/8/7 大上勝行  [email_address]   http://blog.livedoor.jp/tjm_toku/ 平成 21 年夏期大学研究科 脈状と病理病証
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  30. 2009/8/7 大上勝行  [email_address]   http://blog.livedoor.jp/tjm_toku/ 平成 21 年夏期大学研究科 脈状と病理病証
  31. 2009/8/7 大上勝行  [email_address]   http://blog.livedoor.jp/tjm_toku/ 平成 21 年夏期大学研究科 脈状と病理病証
  32. 病気のメカニズムが解れば、治療すべき経絡・経穴が解り、そこにどの様な手技を加えればいいかが解る。 2009/8/7 大上勝行  [email_address]   http://blog.livedoor.jp/tjm_toku/ 平成 21 年夏期大学研究科 脈状と病理病証
  33. 2009/8/7 大上勝行  [email_address]   http://blog.livedoor.jp/tjm_toku/ 平成 21 年夏期大学研究科 脈状と病理病証
  34. 病気とは、 どこが、どのように、虚実寒熱状態を表しているか? しかるべき部位(経・深さ)に適切な補瀉を加える。 浮沈 深さ 遅数 寒熱 虚実  脉法指南 ・人は血と気からできており、 ・病んでいるか病んでいないかを診るには脈をみなければならない。  (血と気の状態をうかがい知る) ・しかし脈の形はさまざまで、完全に分けきることはできない。 ・しかし、病気の原因は虚実寒熱の四つに集約されるので、 ・脈を診るときも、まずは要点を決めて、そこから細かく分類すれば解りやすい。 ・浮で大なら洪、浮で虚なら軟・芤 ① 浮に属す脈が現われている場合。 病理=浮は気が陽経に多く集まっている時に現われる。その病理はいろいろあるが、浮実であれば外邪によるものであり、浮虚であれば陰虚 ( 血か津液の虚 ) によるものである。 補瀉=基本的には浅く刺して補うが、浮実であれば陰経を補ってから陽経を瀉すことがある。浮で虚なら陰経を補うだけか、時には陽経も補う。 ② 沈に属す脈が現われている場合。 病理=沈は気が陰経や臓腑に多くなっている時に現われる。病理はいろいろあるが、沈実であれば血や熱の停滞がある。沈虚であれば水が多いか、陽気が少なくて寒が多くなっていることを示している。 補瀉=基本的には少し深く刺す。ただし、沈で虚であれば浅く刺して陰経も陽経も補わないといけない。沈で実なら陰経を瀉すことがある。 ③ 遅に属す脈が現われている場合。 病理=遅は慢性的に冷えがあり、それが血にまで及んでいる時に現われる。遅で実であれば血の停滞がある。遅で虚なら冷えと水の停滞がある。 補瀉=基本的にはゆっくりと刺して置鍼する。ただし、遅で実であれば少し深く置鍼する。遅で虚なら長時間の補法が必要になる。あるいは灸で補う。 ④ 数に属す脈が現われている場合。 病理=数は熱がある時に現われるが、数で実ならどこかに熱の停滞がある。数で虚なら血と津液の不足である。 補瀉=基本的には速刺速抜で熱を取る刺法を用いる。ただし、数で虚の時は補法を中心とする。 祖脈によってだいたいの脈状は分類できたが、浮沈、遅数、虚実に属す脈はいろいろある。そこでこれら祖脈の内容を更に詳しく分類しようというのが脈状診である。各脈状については後に詳しく説明するが、脈状を区別するのは次のような意味がある。 脈状を知ることによって、より詳しい病位、病因、病理、病証がわかり、病態把握が容易になる。 病位、病因、病理、病証がわかれば、さまざまな手技手法を間違いなく使えるようになり、誤治も少なく治癒が早まる。 あちこちが虚しているために脈差では決定できなかった証が、脈状から病理を考えることによって誤診しなくなる。 2009/8/7 大上勝行  [email_address]   http://blog.livedoor.jp/tjm_toku/ 平成 21 年夏期大学研究科 脈状と病理病証
  35. 2009/8/7 大上勝行  [email_address]   http://blog.livedoor.jp/tjm_toku/ 平成 21 年夏期大学研究科 脈状と病理病証
  36. 2009/8/7 大上勝行  [email_address]   http://blog.livedoor.jp/tjm_toku/ 平成 21 年夏期大学研究科 脈状と病理病証
  37. 押さえる深さによって、臓の配当が違う つまり 肺=皮毛 心=血脈 脾=肌肉 肝=筋 腎=骨 の深さをみている  病気の位置を臓で表している 平成 21 年夏期大学研究科 脈状と病理病証 2009/8/7 大上勝行  [email_address]   http://blog.livedoor.jp/tjm_toku/
  38. ここからは身体の状態を知る方法 虚実だけでなく脈の大きさ、強さも大事にみる 2009/8/7 大上勝行  [email_address]   http://blog.livedoor.jp/tjm_toku/ 平成 21 年夏期大学研究科 脈状と病理病証
  39. 2009/8/7 大上勝行  [email_address]   http://blog.livedoor.jp/tjm_toku/ 平成 21 年夏期大学研究科 脈状と病理病証
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  41. 病気とは祖脈の組み合わせ 浮沈 表裏 遅数 寒熱 虚実 虚実 ( 陽気の状態 ) 2009/8/7 大上勝行  [email_address]   http://blog.livedoor.jp/tjm_toku/ 平成 21 年夏期大学研究科 脈状と病理病証
  42. 2009/8/7 大上勝行  [email_address]   http://blog.livedoor.jp/tjm_toku/ 平成 21 年夏期大学研究科 脈状と病理病証
  43. たとえば弦という脈は「軽按では感じられず、重按すると弓の弦を張ったように感じる脈」と表現されますが、「陽気が外に出てこられずに、内にこもったために現れる脈」と置き換えることができます。陽気が外に出てこられないので、軽按では感じられず、内の狭い範囲に閉じ込められているために、弓の弦を張ったようにビンビンと感じるのです。だから、このような脈をうつときは、内に熱がこもっているために、痰飲ができやすく、こもった熱が出入りするときに寒熱の往来があるのでは、と考えるのです。このような時には、鍼は脈動や硬結を目標にやや深めに刺し、気の至りを感じたら、中の陽気を全体に散らすように、ゆっくりと抜鍼します。脈が浮いて、軟らかくなれば成功です。 2009/8/7 大上勝行  [email_address]   http://blog.livedoor.jp/tjm_toku/ 平成 21 年夏期大学研究科 脈状と病理病証
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  53. 病理 腎の持っている津液が虚し,同時に肝血中の津液も虚して熱が発生した証. 脈状 大または弦. 2009/8/7 大上勝行  [email_address]   http://blog.livedoor.jp/tjm_toku/ 平成 21 年夏期大学研究科 脈状と病理病証
  54. 2009/8/7 大上勝行  [email_address]   http://blog.livedoor.jp/tjm_toku/ 平成 21 年夏期大学研究科 脈状と病理病証
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  56. 2009/8/7 大上勝行  [email_address]   http://blog.livedoor.jp/tjm_toku/ 平成 21 年夏期大学研究科 脈状と病理病証
  57. 陰虚で物が不足している=中空・芯がない 陰虚で熱が発生している=脈が強い・脈が速い 熱の波及している部位が強く感じる=各臓腑・浮いているということは表面に熱がある。沈んでいるのは熱がこもっている。 脈の強さで病の軽重が解る。例えば心の脈が強い。強く沈んでいるほど重い。 2009/8/7 大上勝行  [email_address]   http://blog.livedoor.jp/tjm_toku/ 平成 21 年夏期大学研究科 脈状と病理病証
  58. 本治法穴 陰谷と曲泉の補法。 虚熱が旺盛で脈が浮いていれば収斂する意味で大敦、湧泉の補法。 標治法穴 心が熱を受けていれば熱を鎮める意味で然谷 ( 火穴 ) の補法。または胆経の瀉法 ( 陽輔 ) 。 促脈になっていれば復溜の補法。これは気を廻らせて心の熱を少なくするためである。 胆経の熱が旺盛なら、陽輔 ( 火穴 ) または外丘 ( 郄穴 ) 、会宗 ( 郄穴 ) などを瀉法。 膀胱経の熱が旺盛なら束骨 ( 木穴 ) か、金門 ( 郄穴 ) の瀉法。もし膀胱炎様の症状が現われていれば蠡溝の補法。蠡溝を用いるのは経穴の主治証からである。 肺が熱を受けて実なら五邪論を応用して中封の補法。または肺経の実を抑えるために曲池の補法。あるいは魚際を補う。魚際は肺経の火穴だから、これを補うと肺熱が鎮まるのである。それでも肺実が取れなければ水穴である尺沢か穴である孔最の瀉法。 脾胃が熱を受けていれば五邪論の応用で隠白の補法。または胃経から熱を抜く意味で三里か兌端の瀉法。 本治法補助穴 期門、日月、中脘、天枢、石門、膈兪、肝兪、胆兪、腎兪。 2009/8/7 大上勝行  [email_address]   http://blog.livedoor.jp/tjm_toku/ 平成 21 年夏期大学研究科 脈状と病理病証
  59. 病理 腎の津液と命門の陽気が虚し,同時に肝の血も栄気も虚して寒が発生した証 脈状 沈細虚. 2009/8/7 大上勝行  [email_address]   http://blog.livedoor.jp/tjm_toku/ 平成 21 年夏期大学研究科 脈状と病理病証
  60. 2009/8/7 大上勝行  [email_address]   http://blog.livedoor.jp/tjm_toku/ 平成 21 年夏期大学研究科 脈状と病理病証
  61. 2009/8/7 大上勝行  [email_address]   http://blog.livedoor.jp/tjm_toku/ 平成 21 年夏期大学研究科 脈状と病理病証
  62. 2009/8/7 大上勝行  [email_address]   http://blog.livedoor.jp/tjm_toku/ 平成 21 年夏期大学研究科 脈状と病理病証
  63. 2009/8/7 大上勝行  [email_address]   http://blog.livedoor.jp/tjm_toku/ 平成 21 年夏期大学研究科 脈状と病理病証
  64. 血虚によるもの(寒症状 )  神経痛・痩身・不眠・月経中の下痢 体力不足 寒の波及によるもの  経絡・臓腑・上下の交流不通 2009/8/7 大上勝行  [email_address]   http://blog.livedoor.jp/tjm_toku/ 平成 21 年夏期大学研究科 脈状と病理病証
  65. 陰虚で物が不足している=中空・芯がない 陰虚で熱が発生している=脈が強い・脈が速い 熱の波及している部位が強く感じる=各臓腑・浮いているということは表面に熱がある。沈んでいるのは熱がこもっている。 脈の強さで病の軽重が解る。例えば心の脈が強い。強く沈んでいるほど重い。 2009/8/7 大上勝行  [email_address]   http://blog.livedoor.jp/tjm_toku/ 平成 21 年夏期大学研究科 脈状と病理病証
  66. 2009/8/7 大上勝行  [email_address]   http://blog.livedoor.jp/tjm_toku/ 平成 21 年夏期大学研究科 脈状と病理病証
  67. 2009/8/7 大上勝行  [email_address]   http://blog.livedoor.jp/tjm_toku/ 平成 21 年夏期大学研究科 脈状と病理病証
  68. 病理 肺気の虚により,表に陽気が停滞し熱が発生した証. 脈状 浮数緊. 2009/8/7 大上勝行  [email_address]   http://blog.livedoor.jp/tjm_toku/ 平成 21 年夏期大学研究科 脈状と病理病証
  69. 衛気は皮膚や分肉の間をめぐって腠理を開闔し、適度に陽気を発散して 外界の気温などの変化から身体を守っている。 衛気が虚していると開閉がうまくいかない。 悍気=荒々しい気 慓疾=早い 2009/8/7 大上勝行  [email_address]   http://blog.livedoor.jp/tjm_toku/ 平成 21 年夏期大学研究科 脈状と病理病証
  70. 脾の陰気が虚すと、陰陽のバランスが崩れ陽を制御できないので、陽気の発散がうまくいかなくなる。 -> 陽気の停滞 2009/8/7 大上勝行  [email_address]   http://blog.livedoor.jp/tjm_toku/ 平成 21 年夏期大学研究科 脈状と病理病証
  71. 陽気の循環、発散が悪くなると表の陽気が少なくなる。 同時に発散されない陽気が表に停滞する。 外邪がはいる? 気候の不順は天の陰陽の乱れ 天が揺さぶりをかけてくる 内の守りがしっかりしていれば、外邪は侵入できない。 逆に 肺気が虚しているとつけ込まれて侵入される 経絡治療に外邪の概念がないのは 治療に関係ないため 2009/8/7 大上勝行  [email_address]   http://blog.livedoor.jp/tjm_toku/ 平成 21 年夏期大学研究科 脈状と病理病証
  72. 緊脈とは? 発散すべき陽気があるのだが、寒などにじゃまされている 邪魔され度 弦<緊 2009/8/7 大上勝行  [email_address]   http://blog.livedoor.jp/tjm_toku/ 平成 21 年夏期大学研究科 脈状と病理病証
  73. 肺気を補うことで、陽気の巡りをよくする 2009/8/7 大上勝行  [email_address]   http://blog.livedoor.jp/tjm_toku/ 平成 21 年夏期大学研究科 脈状と病理病証
  74. 2009/8/7 大上勝行  [email_address]   http://blog.livedoor.jp/tjm_toku/ 平成 21 年夏期大学研究科 脈状と病理病証
  75. 冷えの症状が強くなる。 陽気が少なくなって、陰経の冷えに移行する 2009/8/7 大上勝行  [email_address]   http://blog.livedoor.jp/tjm_toku/ 平成 21 年夏期大学研究科 脈状と病理病証
  76. 浮いていても虚弱 2009/8/7 大上勝行  [email_address]   http://blog.livedoor.jp/tjm_toku/ 平成 21 年夏期大学研究科 脈状と病理病証
  77. 2009/8/7 大上勝行  [email_address]   http://blog.livedoor.jp/tjm_toku/ 平成 21 年夏期大学研究科 脈状と病理病証
  78. 2009/8/7 大上勝行  [email_address]   http://blog.livedoor.jp/tjm_toku/ 平成 21 年夏期大学研究科 脈状と病理病証
  79. 脈を診たり、問診をするのは、患者の身体の状態を把握するためである。 2009/8/7 大上勝行  [email_address]   http://blog.livedoor.jp/tjm_toku/ 平成 21 年夏期大学研究科 脈状と病理病証
  80. 2009/8/7 大上勝行  [email_address]   http://blog.livedoor.jp/tjm_toku/ 平成 21 年夏期大学研究科 脈状と病理病証
  81. 病気とは、 どこが、どのように、虚実寒熱状態を表しているか? しかるべき部位(経・深さ)に適切な補瀉を加える。 ① 浮に属す脈が現われている場合。 病理=浮は気が陽経に多く集まっている時に現われる。その病理はいろいろあるが、浮実であれば外邪によるものであり、浮虚であれば陰虚 ( 血か津液の虚 ) によるものである。 補瀉=基本的には浅く刺して補うが、浮実であれば陰経を補ってから陽経を瀉すことがある。浮で虚なら陰経を補うだけか、時には陽経も補う。 ② 沈に属す脈が現われている場合。 病理=沈は気が陰経や臓腑に多くなっている時に現われる。病理はいろいろあるが、沈実であれば血や熱の停滞がある。沈虚であれば水が多いか、陽気が少なくて寒が多くなっていることを示している。 補瀉=基本的には少し深く刺す。ただし、沈で虚であれば浅く刺して陰経も陽経も補わないといけない。沈で実なら陰経を瀉すことがある。 ③ 遅に属す脈が現われている場合。 病理=遅は慢性的に冷えがあり、それが血にまで及んでいる時に現われる。遅で実であれば血の停滞がある。遅で虚なら冷えと水の停滞がある。 補瀉=基本的にはゆっくりと刺して置鍼する。ただし、遅で実であれば少し深く置鍼する。遅で虚なら長時間の補法が必要になる。あるいは灸で補う。 ④ 数に属す脈が現われている場合。 病理=数は熱がある時に現われるが、数で実ならどこかに熱の停滞がある。数で虚なら血と津液の不足である。 補瀉=基本的には速刺速抜で熱を取る刺法を用いる。ただし、数で虚の時は補法を中心とする。  祖脈によってだいたいの脈状は分類できたが、浮沈、遅数、虚実に属す脈はいろいろある。そこでこれら祖脈の内容を更に詳しく分類しようというのが脈状診である。各脈状については後に詳しく説明するが、脈状を区別するのは次のような意味がある。 脈状を知ることによって、より詳しい病位、病因、病理、病証がわかり、病態把握が容易になる。 病位、病因、病理、病証がわかれば、さまざまな手技手法を間違いなく使えるようになり、誤治も少なく治癒が早まる。 あちこちが虚しているために脈差では決定できなかった証が、脈状から病理を考えることによって誤診しなくなる。 2009/8/7 大上勝行  [email_address]   http://blog.livedoor.jp/tjm_toku/ 平成 21 年夏期大学研究科 脈状と病理病証