2015年1月21日第3回光津弁論弁護士プレゼン

1. 弁護団 海渡 雄一
花垣 存彦
海渡 双葉
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2. 隠蔽された調査報告書
「京王帝都電鉄京王線（笹塚駅～上北沢駅間）
連続立体交差事業調査 報告書（平成元年３月）」
沿線住民が平成２２年２月に情報開示請求。
→東京都知事が一部開示決定。
しかし、事業内容・単価・数量など重要部分
は
黒塗りされていた。
非開示の理由：未成熟な情報が確定した情報と誤解され、
都民の間に混乱を生じるおそれ 2

3. 平成２４年１０月、本件都市計画決定。
もはや「未成熟な情報が確定した情報と誤解」
される可能性はなくなった。
そこで、沿線住民が、平成２５年１０月に情報
開示請求。
→東京都知事は全面的に非開示決定。
非開示の理由：廃棄しているため廃棄しているため廃棄しているため廃棄しているため
存在しない。存在しない。存在しない。存在しない。
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4. 現在進行中の事業について、住民の反対もあり
法的紛争が予見できる状況の下で、調査報告
書を廃棄するというのは、不合理・不自然。
公文書管理ガイドラインや、東京都公文書管理
規則にも反する。
東京都は、再度、調査報告書の存否を調査し、
発見され次第、直ちに開示すべき。
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5. 騒音に関する環境影響評価の「在来線指針」
→将来線から約１２．５ｍ地点における
地上１．２ｍ高さの点を測定点に。
高架化については、環境影響評価に際して、
将来線の高架橋床版上面よりも高い地点将来線の高架橋床版上面よりも高い地点将来線の高架橋床版上面よりも高い地点将来線の高架橋床版上面よりも高い地点も
測定点とし、測定・予測することが不可欠。
（高さ方向での測定・予測）
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6. 小田急線騒音訴訟の和解
→高架橋床版上面から１．２ｍの高さにおい
ても、騒音レベルの低減政策を実施。
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7. 東京都も「在来線指針に準拠しない測定点」におけ
る測定・評価を、不十分ながら実施。
例）環境影響評価準備書 資料編P204～
「本編に示した将来線近接地側軌道中心より6.25ｍから100
ｍまでの水平方向の軌道音に加えて、
中高層建物への影響を考慮して高さ方向の測定を行った。」
3.5ｍ（２階相当）、6.5ｍ（３階相当）、9.5ｍ（４階相当）、
12.5ｍ(５階相当）、および15.5ｍ（６階相当）
（なお、５階以上は測定値すべてで予測値が改善されず。）
→東京都も「在来線指針」が不十分であること及び
高さ方向を考慮すると騒音悪化することを
自認している。
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8. 参加人は、複合騒音の評価について、鉄道
騒音と道路騒音のそれぞれの評価が異なり、
評価手法が確立されていないなどと主張。
しかし、現に複合騒音は存在。
環境影響評価準備書においても、２２地点中
昼間は１２地点、夜間は１６地点で環境基準を
満たしていないことが指摘。
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9. 参加人は、「都市的景観」に「融合」するなどと主張。
しかし、本件計画の地域は、低層住宅が密集。
明大前駅ー代田橋駅間の様子（2009年撮影）
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10. 10

11. 11

12. 明大前駅（2008年撮影）
高架化した場合の想定（合成写真）12

13. 参加人は、高架式では騒音、振動、日照等の
環境対策が必要になるが、地下式の場合は
地下水や地盤沈下の対策が必要になり一長
一短であるなどと主張。
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14. そもそも、本件計画は線増線として地下も作る
ことを予定。
環境影響評価書により、三次元浸透流解析を
実施済み。
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15. 15

16. 火山灰の被害状況（気象庁・参考資料）
火山灰が７．５ｃｍ積もれば鉄道寸断。
湿った灰が導電性を帯びてショートを引き起
こし、線路のあらゆる信号が点滅。
火山灰が５ｍｍ積もれば、信号が誤作動する
おそれがあり、列車の運行を見合わせる。
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17. 10cmもの降灰可能性が予測17

18. 都は「鉄道の運行については，……京王電鉄により，快適性
，定時性を確保しつつ，気象条件等に応じて，安全かつ適切
に実施されることが見込ま
れる」と主張するが……。
2014年年年年2月月月月15日分倍河原駅日分倍河原駅日分倍河原駅日分倍河原駅
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19. 4線地下案（原告地下案）
方向別複々線
2線高架2線地下案（都の高架案）
線路別複々線
運行所要時間のロスが少ない点，将来の運送
需要への柔軟性の点で，方向別複々線は優位
……これらの点について，都は沈黙。 19

20. 都の高架案では，幡ヶ谷3号踏切が除去できない
←→幡ヶ谷・笹塚含めて地下化すれば，除却可能
幡ヶ谷3号踏切
・直近10年だけで4件の
人身事故
・昨年12月11日の事故では，
60分の遅延，5万2千人に
影響
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21. 訴状における
・高架下空間の利用計画
・日陰の影響
・空間創出効果
・波及効果（二次的効果）
に関する原告の主張について，
都は全く反論していない
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22. 平成21年報告書のE案(左図)が選択された後，都市
計画事業(右図)では，杭の位置が異なっている！
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23. 都市計画事業のような杭の
位置では，高架線完成後，
地下の線増線の工事のた
めにシールドマシンで掘削
を行うことは著しく困難
杭を仮受けして工事をする
など，複雑な工程を経る必
要が生じ，莫大な費用がか
かる
代田橋駅～明大前駅付近の区
間では、線増線のトンネルはこ
のように杭とぶつかる位置に掘
られる。（この図面では杭の先
端は記載されていない） 23

24. 第２期の地下の線増線の工事が著しく困難となること
が想定されるのに，都市計画事業において，右図の
ように，杭の位置を変更したのは，左図のＥ案のよう
な杭の位置では施工が不可能若しくは非常に困難で
あり，事業化できないためではないか
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