京王線連続立体交差事業：用地買収の実態

1. 土地収用価格は公示地価？路線価？民間売買実績？
《明大前の土地収用価格では民間売買実例と倍近い差が！》
ふつうの売買の常識は
・どうしても売りたければ買ってくれる人の言い値で！
・どうしても欲しければ売ってくれる人の言い値で！
ですから、京王線の用地買収は、どうしても買いたいのなら売る側の言い値に従うしかないのです。
「公共工事の買収価格は公示地価で」というのはウソです。国交省の HP にも「公共工事」と「電力、ガス、鉄道
工事」は別に列挙されています。すなわち私鉄の高架工事は民間工事なのです。
「京王線の買収価格は公共工事だから公示地価で」と言うデマはだれが言いふらしているのでしょうか。
下のチラシの写真は平成３０年に明大前近辺で配布された不動産チラシ（一部分）です。これによると、駅２分
の商店が純粋な民間取引として３．３㎡あたり５００万円程度で売り出されています。今回買収対象の商店街と
至近で、建蔽率、容積率、前面道路の人どおり、公示地価、がほとんどおなじの別の商店街の物件です。
現実には、建物の残存価格（築３０年でほとんどゼロ）を差し引いて、若干の値引きをした結果、土地値だけで４
００万台後半/３．３㎡で取引が成立しました。この土地の公示地価は 164 万円/３．３㎡（平成３０）です。
ちなみに東京都の買収補償基準では「近傍類地の取引価格を基準とする」と明記されています。