ゲーム理論が扱う話題の中に、 多数決による投票にパラドックスが現れる、 という現象があります。 アローがノーベル経済学賞を受賞した分野でもある 「投票のパラドックス」についてご紹介します。 http://courslide.org/

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2. ゲーム理論が扱うテーマの中に、
多数決の投票にパラドックスが現れる、
という現象があります。
それでは実際に見ていきましょう。

3. ある企業で、
業績をアップさせるために、
「システム導入」営業人員増員」新商品開発」
「
「
の3つの施策が候補に上がった。

4. しかし、
会長、
社長、
株主は、
それぞれ考えている優先順位が違うらしい。

5. 果たして、
どの施策がまず最初に
実施されるのだろうか。

6. ★それぞれの考える優先順位
会長
社長
株主
1
システム
導入
新商品
開発
営業人員
増員
2
営業人員
増員
システム
導入
新商品
開発
3
新商品
開発
営業人員
増員
システム
導入

7. ①
「システム導入」 「営業人員増員」
VS
会長
1
社長
株主
システム
導入
新商品
開発
営業人員
増員
2
営業人員
増員
システム
導入
新商品
開発
3
新商品
開発
営業人員
増員
システム
導入
会長「システム導入」
：
を優先
社長「システム導入」
：
を優先
株主「営業人員増員」
：
を優先
多数決により、システム導入」
「
が優先される。

8. ②
「システム導入」 「新商品開発」
VS
会長
社長
株主
1
システム
導入
新商品
開発
営業人員
増員
2
営業人員
増員
システム
導入
新商品
開発
3
新商品
開発
営業人員
増員
システム
導入
会長「システム導入」
：
を優先
社長「新商品開発」
：
を優先
株主「新商品開発」
：
を優先
多数決により、新商品開発」
「
が優先される。

9. ここまでをまとめてみると、
新商品開発
システム導入
営業人員増員
という順番で実施されることになる。

10. しかし、
納得いかない株主が、
「営業人員増員」「新商品開発」
か
の
どちらかで考えましょう、
と提案した。

11. ☆
「営業人員増員」 「新商品開発」
VS
会長
社長
株主
1
システム
導入
新商品
開発
営業人員
増員
2
営業人員
増員
システム
導入
新商品
開発
3
新商品
開発
営業人員
増員
システム
導入
会長「営業人員増員」
：
を優先
社長「新商品開発」
：
を優先
株主「営業人員増員」
：
を優先
多数決により、営業人員増員」
「
が優先される。

12. 3つの施策を同列に決める場合と、
問いの設定を変えた場合とで、
結論に違いが出る。
これを
「投票のパラドックス」
と呼びます。