脱工業化社会とリーダーシップ
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知的創造：創造的リーダーシップ 精神・生命 物体（慣性の法則） 物体は、現在の運動の状態 （静止を含む）を持続させ ようとする性格を持つ エモーションによる躍 動 創造・変革 前例踏襲 創造的リーダーシップ 現状に流されずに、新たな価値を創 造するリーダーシップ Copyright (C) 2013 Hisayuki Hashimoto
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脱工業化社会とリーダーシップ
- 2. 目次 • • • • • • • はじめに 1.プラチナ構想 2.終身雇用の崩壊 3.働き方の変化 4.知的創造 5. グローバル化 参考文献 Copyright (C) 2013 Hisayuki Hashimoto 2
- 3. はじめに • リーダーシップとは、「与えられた状況で、目 標達成のため、個人、ないし集団に影響を及 ぼすプロセス」(Ｐ.ハーシィ他(2001)p.89) – 他者（上司等）の指示に従い、部下の能力を引き 出して成果を上げる（お雇い／御用リーダーシッ プ） – 他者（上司等）の指示に頼らず、自らやるべきこ とを見出して行動する（独立リーダーシップ） 本編は、後者の独立リーダーシップを対象にする Copyright (C) 2013 Hisayuki Hashimoto 3
- 4. プラチナ構想：工業化社会が生んだ課題 以下、小宮山 宏『プラチナ構想』による • 1990年のベルリンの壁の崩壊後、世界中で 市場経済化、工業国化が進展し生じた課題 – 1.地球規模の環境問題 – 2.高齢化：経済的に豊かになり、出生率が下がり、 寿命が伸びた – 3.需要不足：技術革新による生産性の向上と新 興国からの安価な輸入品の増大→雇用問題、金 余り、バブル経済とその崩壊を生んだ Copyright (C) 2013 Hisayuki Hashimoto 4
- 5. プラチナ構想：我が国が取るべき立場 • 工業社会モデルでは、前記３つの難問を解決 することは不可能 • 我が国は、難問の解決を迫られる世界最初 の国（フロントランナー）になった – 他国に先んじて衰退すると考えると、悲観が蔓延 し、消費も停滞 – 世界で最初に難問を解決できれば、産業で優位 に立て、世界で尊敬される国になれる（プラチナ 構想） Copyright (C) 2013 Hisayuki Hashimoto 5
- 6. プラチナ構想：フロントランナーの心構え • 行き先（目指す社会）も道（手段）も自ら創る • できる、できない、損か、得かの議論ではなく 、｢やる｣という意志 “Yes, We Will.”が必要 Will.”が • 減税で消費財の需要喚起はできない • 環境、医療・健康、教育、インフラ整備・維持 管理等の分野：コストではなく、新産業を創 出 • 社会モデルを国内で実証し、産業化し、輸出 Copyright (C) 2013 Hisayuki Hashimoto 6
- 7. 終身雇用の崩壊：原因 • 製品寿命の短命化 – 技術革新・海外移転・製品撤退による仕事喪失 • 人口減少 – 市場の縮小を見越し、正規社員を最少化（非正 規社員によるリスク回避）→格差の発生 • 長寿命化に伴う年金開始時期の延長 Copyright (C) 2013 Hisayuki Hashimoto 7
- 8. 終身雇用の崩壊：生活破綻 終身雇用 終身雇用の崩壊 ライフ 仕事＝ 滅私奉公 知財は組 織に蓄積 仕事＝ 滅私奉公 知財は組織に 蓄積 ライフ ｔ ｔ 幸せな 余生 悠々自 適 8 Copyright (C) 2013 Hisayuki Hashimoto Copyright (C) 2012 Hisayuki Hashimoto 失業による 生活破綻 8
- 9. 働き方の変化：ジョブからワークへ ジョブ：狭義の仕事 （組織の中の職務） ・閉鎖性 ・停滞 ワーク：広義の仕事 （組織内外の諸活動、地 域活動、ボランティア含 む） ・多様性・変化への対応を 醸成 ・発展的 ワーク＝キャリア（仕事人生）開発＝自発性、個性、創造性を重視 （職場の能力開発＝集団管理、均質化） ジョブ／ワークの調和は、個人の責任 Copyright (C) 2013 Hisayuki Hashimoto 9
- 10. 働き方の変化：キャリア（仕事人生）開発 個人と社会の共生：自己責任 終身雇用：会社主導 ジョブ （狭義の 仕事 ） ワーク(広義の仕事 ) 専門力 （自己投 資） ジョブ 地域・ 社会貢 献 勉強 会 人財の 流動化 組織の中の職務 自分アジェンダ 日本文化・グ ローバル化 Copyright (C) 2013 Hisayuki Hashimoto 10
- 11. 働き方の変化：パラレル・キャリア • 某豪州人の働き方 – 週4日勤務：就業企業と契約し、生活費を得る – 週１日起業のための助走：同志との共同研究 • 仲間の一人（大学教授）の研究室に集まり、意見交換 したり、共同で実験 • 見通しが得られた時点で、起業する Copyright (C) 2013 Hisayuki Hashimoto 11
- 12. 働き方の変化： 国連の仕事 • 日本は国連に米国に次ぎ2位のお金を出して いる（全体の10.8%）。しかし日本人職員は 60人（全体の2.4%）。もっと多くの日本人が 国連から求められている • 初任給は年間800万円＋家族手当と危険地 手当。 • 応募資格は、修士号を持ち、2年以上の実務 経験があり、公用2か国語ができること Copyright (C) 2013 Hisayuki Hashimoto 12
- 13. 働き方の変化：ソーシャル・ビジネス • 社会が成熟、飽和、行詰まり – 生産が消費を上回り、物が溢れる – Co2排出、自然破壊し地球が破滅、食糧危機 – 既成組織は、従来踏襲に陥り、変化に対応困難 • 変革を生む新しい仕組が求められてきた – 国民の意識・経済力向上：教育の普及 – 規制緩和が必要 Copyright (C) 2013 Hisayuki Hashimoto 13
- 14. 知的創造：産業の変化 • もの作り大国日本の退潮 • コモディティ商品→ブランド商品 コモディティ商品→ブランド商品 商品 – 高品質：本物・高級志向 – 論理よりアート：感動を与えるもの • 正解のない問題の解決、知的創造が強く求 められる Copyright (C) 2013 Hisayuki Hashimoto 14
- 15. 知的創造：アジアの中の日本 Copyright (C) 2013 Hisayuki Hashimoto 15
- 16. 知的創造：インプット学習とアウトプット学習 インプット学習 インプット学習 • 読む・見る・聞く（受動） • 知識の集積 • 分かったつもり（分かってな い） アウトプット学習 アウトプット学習 • 考えて出力・発表（能動） • 智恵の創出（創造） • 分ってないことが分かる ・教養は、知識修得（インプット学習）は従であり、自分自身 の中によき変化をもたらすところに主眼点がある（湯川） ・思考は、キレ（論理、明快）とコク（非論理、あいまい）の繰り 返しで深める（村山） Copyright (C) 2013 Hisayuki Hashimoto 16
- 17. 知的創造：創造性の促進 • 自然や芸術に親しみ、感性を磨く • 守旧と創造という二律背反的な両面の触発 が創造の活力の源泉になる（江崎) • 伝統・文化 – 伝統には、創造し変革を導入した後、社会に根 付かせ、結束させる役割がある(グレゴリアン) – 完全な対称よりも、少しずれた方が美的とされる 日本文化が、南部のノーベル賞「対称性の破れ」 を生むことができた Copyright (C) 2013 Hisayuki Hashimoto 17
- 18. 知的創造：創造的リーダーシップ 精神・生命 物体（慣性の法則） 物体は、現在の運動の状態 （静止を含む）を持続させ ようとする性格を持つ エモーションによる躍 動 創造・変革 前例踏襲 創造的リーダーシップ 現状に流されずに、新たな価値を創 造するリーダーシップ Copyright (C) 2013 Hisayuki Hashimoto 18
- 19. グローバル化：国際化との比較 国際化 • 国内から海外へと活動舞 台を拡大･進出 • 伝統・文化の希薄化 • キングズ（アメリカン）・イン グリッシュ グローバル化 • 世界規模で経済経営活動 の相互依存化が進展 • 地域の伝統・文化を尊重 • グローバル・イングリッシュ（ 非英語圏の英語） グローバル・リーダーシップ ・インターネットとジェットの普及で加速 ・自国文化を身につけて発信、異文化を理解し尊重 Copyright (C) 2013 Hisayuki Hashimoto 19
- 20. グローバル化：対策 • アイデンティティ、伝統・文化の尊重 – 音楽：オペラ（イタリア語）、第9（ドイツ語）、由紀 さおり（日本語） – 観光：ホテル・レストラン（和文化）、トイレ（洋式） • 多様性の重視 – 多様な意見の中から最適なものを選択（小林） – 恒常心がないと、激変化に対応不能（コヴィー） • 弱肉強食（金融、知力）：国家庇護の瓦解 – 鎖国解放、世界に通用する資格取得（高位学歴） Copyright (C) 2013 Hisayuki Hashimoto 20
- 21. 参考文献(1/2) ・網あづさ（2011）『自分アジェンダを引き出すコーチング』 http://www.dlmarket.jp/product_info.php/products_id/162987/title/ • 淺川和宏『グローバル経営入門』、日本経済新聞社2003 • 小林いずみ『多数のオプションを意味する多様性そのものが貴重な価値』グ ローバルマネージャー第33号、p3財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会2008年5月10日 • 小宮山 宏『プラチナ構想』 http://platinum.mri.co.jp/platinum-society/preface/index • スティーブン・R・コヴィー『７つの習慣』、キング・ベアー出版､1997 • 立花隆・利根川進（著）(1990).『精神と物質 分子生物学どこまで生命を解 けるか』.東京：文藝春秋 Copyright (C) 2013 Hisayuki Hashimoto 21
- 22. 参考文献(2/2) • ハーシィ.Ｐ他（著）山本成二・山本あづさ(共訳)（2000).『入門から応用へ 行動科学の展開一人的資源の活用』東京：生産性出版 • 橋本壽之(2013)『ソーシャル・マーケッティング大学から社会へ～問われ るリーダーシップとは～ 』 http://www.slideshare.net/ULSCLSJapan/ss-15738396 • バリー ・パーカー (著)井川 俊彦 (訳)（2005）．『アインシュタインの情熱 』東京：共立出版 • 村山 昇(2012)『「キレ」の思考 「コク」の思考』東京：東洋経済新報社 • 湯川秀樹著(1976)『目に見えないもの』東京：講談社 • 横山哲夫編(2004)『キャリア開発／キャリア／カウンセリング』東京：生 産性出版 Copyright (C) 2013 Hisayuki Hashimoto 22