デジタルマーケティング時代の 
横断プロジェクトのあり方とは 
Ideal Approach to 
Cross-section Project Management 
in Digital Marketing Era 
アタラ合同会社 
代表取締役CEO 杉原剛 
株式会社ヤマハミュージックジャパン 
WEB・CRM推進課アシスタントマネジャー前田武敏 
株式会社オムニバス 
データ&テクノロジーDiv. セールスマネージャー岡本功一
本日のアジェンダ 
1. 自己紹介 
2. 横断プロジェクトについてと、それが 
増えてきた背景 
3. ヤマハミュージックジャパンで実現したプロ 
ジェクトとそこからの学び
プロフィール 
杉原剛(すぎはらごう) 
アタラ合同会社CEO 
KDDI, インテルを経て、2002年、オーバーチュア 
の立ち上げに参加。その後、2007年にグーグル 
に参加。リスティング広告の営業戦略とAPI普及 
にスペシャライズ。 
2009年アタラ設立。 
ビジネス24年目。一環して営業/マーケティング 
とIT/システムの中間にポジションするキャリア
プロフィール 
前田武敏(まえだたけとし) 
株式会社ヤマハミュージックジャパン 
WEB・CRM推進課アシスタントマネジャー 
 2000年、リクルート米国法人に入社。2004年、株式会 
社リクルートへ転籍。米国や国内での海外留学生向 
けジョブフェアの企画運営や、就職情報誌・就職情報 
サイトの編集を担当。 
 2007年よりヤマハ株式会社へ入社、2013年より現職。 
楽器・音響製品や音楽教室のウェブサイトやメール 
マーケティング、ソーシャルメディア、ネット広告などの 
Webプロモーションを担当。
『楽器演奏人口』拡大のために 
 「音楽の楽しさ」を伝える
プロフィール 
岡本功一(おかもとこういち) 
株式会社オムニバス 
Data&Technology Div. 
セールスマネージャー 
 2011年春よりオムニバスにて勤務。 
2013年春より開始されたヤマハ様におけるネット広 
告統括プロジェクトでは営業兼プロジェクトマネー 
ジャーを担当。 
 前職では大企業向けERPソフトウェアベンダにて勤務。 
セールスとして主にバックオフィス系システムをセールス・ 
導入する業務に従事。
横断プロジェクトが増えている背景 
部門縦割りでバラバラのマーケティング活動。 
各種非効率、部門間で施策バッティング、 
アトリビューション的計測の課題、等 
CRM/購買データ→DMPで活用、商品在庫デー 
タ→データフィードで活用、などIT/システム 
部門等が絡み、広告/マーケ部門単体で完結し 
なくなってきた
横断プロジェクトの一例 
商品在庫DB 
2. 中間処理3. 自動入稿管理 
リスティング広告 
(Google/Yahoo!) 
データ 
正規化 
1. 商品データ 
ファイル自動抽出 
リスティング広告の自動化の為に商品データを使わせてほしいんですけど。 
• まず、意味がわからないし、何の目的・・・? 
• どんなデータがいるの・・・?無茶な要求やめてね・・・? 
• 言ってる言葉の意味が全くわからない・・・。 
• セキュリティは?問題があったら誰が責任取るの・・・? 
• どこのベンダー使うの?本当に信頼できる会社なの・・・? 
• 上司にも理解してもらわないとできないんだけど・・・。 
• これやってもあまり自分の評価に関係ないんだけど・・・。 
広告/マーケ部門 
and/or 
ベンダー/代理店 
システム部門
横断プロジェクトでよくある課題 
組織的課題 
スキル的課題 
システム的課題
YMJ内プロジェクト発足のきっかけ 
広告費を寄せ集めて効率良く 
プロモーションができないか?
【Before】プロジェクト開始前の課題 
投げっぱなしの体質 
・丸投げ 
・出稿して請求書処理 
・出稿部門の効果測定 
パワーの不足
【Before】プロジェクト開始前の課題 
人事異動でノウハウ溜めにくい 
最新テクノロジーに 
ついていくのが困難CPA 
RTB 
DMP 
VTSR
ネット広告統括プロジェクトのスコープ 
Ownedメディア 
Paidメディア 
(広告) 
Earnedメディア 
WEB & CRM 
Grp. 
まずはココ→
プロジェクト体制図 
職制長 
WEB・CRM推進課 
前田 
WEB・CRM推進課 
岡田(賢) 
コンサルタント 
矢野 
教室普及部 
責任者 
定例会 
ピアノ企画課 
リース事業推進課 
LM営業部 
YCJ MLO 
プロジェクトマネージャ 
岡本 
管弦打 
アビテックスAV企画室 
事業開発課YMRJ 
YCJ広報部 
技術領域 
データマネジメン 
ト領域 
広告運用担当 
三好 
WEB・CRM 解析 
責任者 
電子ピアノ 
PA
役割分担 
• 横断マーケター 
– 全体の広告戦略の立案と推進 
– アクセス解析とレポーティング 
– 各種ツールの管理 
• 各部門の広告担当 
– 広告企画の立案主体者 
– 広告予算の確保 
– 出稿時期は、データ解析をもとにやりとり(週次) 
– プロジェクト定例会の参加(月1) 
– 全体の整合性との調整
ブランド横断マーケター 
 横断部門としての活用研究と営業部門への展開 
 自社サイト、メールマーケ、ソーシャルメディア 
ヤマハミュージックジャパン 
WEB・CRM推進課 
ピアノ企画管弦打教室普及部PA営業部LM営業部AV企画室リース事業事業開発
統括プロジェクトへのアレルギー 
「全体統括」VS 「部門最適」 
組織(部門?)の壁
「知識」「スキル」「感覚値」の平準化 
必修単語 
・imp = 広告表示回数(impression) 
・Click = 広告のクリック数 
・CV = 申込数(Conversion) 
・CTR = 広告のクリック率(Click Through Rate) = clicks ÷imps 
・CVR = クリックからの申込率(Conversion Rate) = CV ÷ clicks 
・Cost = 広告費 
・CPM = 1,000impsあたりの単価(COST÷imps×1,000) 
・CPC = クリック単価(Cost Per Click) = Cost ÷ Clicks 
・CPA = 獲得単価(Cost Per Acquisition) = Cost ÷ CV
「知識」「スキル」「感覚値」の平準化 
広告メニュー内容
効果:【Before】旧アカウントの課題 
検索キーワードと広告が連動していなかった 
ギター 
ドラム 
ヤマハ大人の音楽レッスン– jp.yamaha.com 
jp.yamaha.com 
最寄のドラム教室を簡単検索無料体験レッスン・無料見学受付中!
効果:【Before】検索キーワードと広告の不一致 
検索キーワードと広告の不一致。 
広告のクリック率が下がる。 
「品質スコア」が下がる。 
クリック単価が上昇する。
効果:【ご参考】品質スコアとは 
広告1つ1つに与えられる10段階の評価。 
広告のクリック率が高いほどスコアが上昇する。 
スコアが高いほど低いクリック単価で上位掲載が可能。 
旧アカウント(音楽教室)の品質スコア別割合 
10 通常はスコア7~10がほとんど。 
0.0% 
0.0% 
旧アカウントはスコア3~6で 
全体の67.8%を占められていた。 
27.9% 
30.3% 
7.4% 
6.2% 
4.6% 
5.0% 
9.9% 
8.7% 
9 
8 
7 
6 
5 
4 
3 
2 
1 
0.0% 10.0% 20.0% 30.0% 40.0% 50.0%
効果:【After】リスティング広告の改善結果 
ヤマハ関連キーワードでのクリック率の大幅改善 
旧アカウント 
新アカウント 
部門A 部門B 部門C 
2.01% 
8.91% 
3.31% 
3.31% 
8.50% 8.40%
担当者アンケートより~ 所感、気づき 
企画制作検品入稿配信分析修正報告 
• 良いところ 
– 週単位で状況把握できると次の対策をすぐに取れて、 
また次の週で確認して再対策を回しやすい(ピアノ企画課) 
– リスティングのCTR、運用が改善した(教室) 
– 部門を横断したWeb施策が展開できる。他部門の成功例も共有できる(教室) 
– Web・CRMにてまとめて進行していただけて助かります(AV) 
• 担当者の変化 
– 部門からの主体的な参加。丸投げからの脱却 
– レポート数値を体感して読めるようになった 
– プランニング、制作指示や出稿準備も自ら可 
– 部門同志の風通しや共有ができるようになった 
– レポーティングのパワーが削減できた
わかったこと 
• サイトの課題が「明るみに」なる 
– 分からなかったことが分かった 
– 広告だけで完結しない 
– 企業目線とユーザー視点のギャップ
広告出稿データ 
今後YMJで目指す姿 
アクセス解析データ 
顧客情報データ 
POSデータ 
第三者配信 
広告配信 
メール配信 
CMS/LPO 
SNSデータ 
商品データ 
マーケティング統合DB 
広告配信だけの話ではない

デジタルマーケティング時代の横断プロジェクトのあり方とは(アドテック東京2014セッションから)