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道徳経営実践講座
“論語と算盤“の両輪経営で社会貢献企業をめざす
『論語と算盤』について
2
『論語と算盤』(渋澤栄一著):1916年出版
論語・・・孔子が説いた思想(道徳)をその弟子達が記録した書
 人格形成のための勉学
 江戸時代、礼節や生き方を重んじる武士向けの教育として利用
算盤・・・計算機、商売にはかかせない道具
 資本主義により、ビジネスを通じた利益追求の思想を表すもの
 利益追求を重んじる商人向けの教育
内容
商売は、道徳のみでも利益追求のみでもうまくいかない。その両方が必要である
正しく稼ぎ、それを正しく社会に還元するサイクルを確立してこそ会社は永続する
豊かさや地位は、素晴らしい人格を持ち、正しい道を進んだ結果手にしたものでな
ければならない
道徳経営とは
3
道徳経営とは、事業を通じて社会貢献につながる活動をす
るための経営手法
社会貢献とは、世のため人のためになること
「道徳なくして経済なし」
誠実さが経済活動には不可欠である
道徳に欠けた経営をしていたら、企業は永続しない
背景
4
企業の社会貢献への機運が固まっている
企業は事業を通じて社会貢献することが求められるように
社会貢献できる企業になるために必要な考え方を整理できないか
時代の変化に対応できる組織力が求められる
今後、優秀な人材の確保がより難しくなっていく
時代の変化に対応できる人材が組織内に必要
会社は「人格者を育てる」機能を有することが求められる
本講座について
5
目的
『論語と算盤』の考え方を取り入れ、道徳経営の重要性を理解する
実践を通じて組織に「人格者を育てる」機能を取り入れる
主な対象者
社会貢献企業を目指す経営者や組織の構成員(会社員、団体職員等)
効果とねらい
事業を通じて社会貢献を実現する、社会貢献企業になる
社会に必要とされ続ける、永続企業になる
本講座の構成
6
論語(道徳獲得のプロセス)の解説を中心とする
論語(道徳)
 業種や規模を問わず、どのような企業であっても共通する概念であることから、本編では論
語、すなわち道徳に関する解説を中心とする
算盤(収益)
 本講座では割愛(個社ごとにビジネスモデルや商品・サービスが異なることから共通化でき
る部分が限られるため)
次の3つの視点で体系化
個人マネジメント…人格形成のためのマネジメント
組織マネジメント…組織で成果を上げるために必要なマネジメント
社会マネジメント…社会に必要とされる企業となるためのマネジメント
正しい道理をもって社会に貢献する
売り手(自社)
買い手
(取引先)
社会
(業界)
商品、サービス、価値
収益、信用
実績、使命、理念
信用、機会の創出
発展、市場活性化
フロントオフィス(売上創造)
組織マネジメント
社会マネジメント
個人マネジメント
7つの習慣
私
的
成
功
公
的
成
功
② 終 わ り を 思 い 描 く
③ 最 優 先 事 項 を 優 先 す る
④ W i n - W i n を 考 え る
⑤理解に徹し、理解される
⑥ シ ナ ジ ー を 創 り 出 す ⑦
刃
を
研
ぐ
整え方
学び方 考え方
稼ぎ方
伝え方
商品・サービス
開発
進め方
マインドフルネス
睡眠
運動
伝え方のルール
プレゼン
アウトプット
時間術
ロジカルシンキング
エッセンシャル思考
ファクトフルネス
富を築く知恵
資産運用
仕事の進め方
集中力
基本の型(人格形成) 7つの方(知識・スキル・意欲)
① 主 体 的 で あ る
ビジョン
(あるべき姿)
ミッション
(使命)
バリュー
(価値観)
経営戦略 組織文化
バックオフィス(業務支援)
人事 経理 総務
個人の力を結集し、成果が出せる組織になる
健康経営
組織の力を高め、社会貢献できる企業になる
SDGs CSR
ステークホルダー(株主等)
生き方
論語(道徳) 算盤(収益)
価値を創出し利益を得て“三方よし“を実現する
永続企業の実現
リーダーシップ
フォロワーシップ
re:Work
(チーム)
ワークライフバランス 取捨選択
商品・サービス
運用
営業
顧客サービス 広報
法務
人格を形成し、知情意を兼ね備えた“完き人” を目指す
企 業 経 営 の 羅 針 図
(道徳にもとづいた富を社会に還元し、世の中に必要とされる企業になる)
標準化
プロジェクト
マネジメント
ナレッジ
マネジメント
道徳と収益の両輪
による社会貢献
人を大切にする経営
re:Work
(イノベーション)
一般教養
(情報リテラシー、
ハラスメント等)
コンプラ
マーケティング
算盤(収益)
【参考】ビジネスモデルキャンバスを使った収益モデルの整理
顧客
収益費用
関係
販路
価値活動
資源
協力者
・取引先
・設備提供者
・施術
・生活指導
・30代の女性・対面による接客
・SNSを通じた交流
・従業員
・機器
・癒し
・健康
・情報
・ウェブ広告
・SNS
・ウェブサイト
・セミナー
・人件費
・広告宣伝費
・設備費
・固定費
事業内容:リラクゼーションサロン
・サービス提供
・物販
・セミナー
サービス構築業務
ミッション
「経営情報の大衆化」を通して
企業社会の発展に貢献する
ビジョン
BI Evangelist として
100年企業の創造
バリュー
あらゆる人をリスペクトする。
自分の作品に魂を入れる。
要件定義
外部設計
内部設計
コーディング
単体テスト
結合テスト
運用テスト
サービス運用業務
ナレッジマネジメント
標準化
プロジェクトマネジメント
問合せ対応
業務支援
障害対応
コンサルティング
部門目標:クラウドサービスでのシェア向上
KGI:前年比売上2倍達成
部門目標:顧客満足度維持
KGI:クレーム率n%以下
人材採用
経理
提案
営業・マーケティング
提案
一般教養(情報リテラシー、ハラスメント等)
【 参 考 】 ビ ジ ネ ス プ ロ セ ス を 使 っ た 収 益 モ デ ル の 整 理
算盤(収益)
事業内容:ソフトウェア開発
個人マネジメント
人格を形成し、知情意を兼ね備えた
“完き人” (まったきひと)を目指す
参考文献(個人マネジメント)
11
タイトル 著者・監修 出版社
現代語訳 論語と算盤 渋沢栄一 ちくま新書
完訳 7つの習慣 人格主義の回復 スティーブン・R・コヴィー キングベアー出版
伝え方が9割 佐々木 圭一 ダイヤモンド社
1分で話せ 世界のトップが絶賛した大事なことだけシンプルに伝える技術 伊藤羊一 SBクリエイティブ
マインドフルネス瞑想入門 吉田 昌生 WAVE出版
スタンフォード式 最高の睡眠 西野 精治 サンマーク出版
超 筋トレが最強のソリューションである Testosterone 文響社
学びを結果に変えるアウトプット大全 樺沢 紫苑 サンクチュアリ出版
脳のパフォーマンスを最大まで引き出す 神・時間術 樺沢 紫苑 大和書房
エッセンシャル思考 最少の時間で成果を最大にする グレッグ・マキューン かんき出版
FACTFULNESS(ファクトフルネス) ハンス・ロスリング 日経BP
ロジカル・シンキング 照屋 華子、岡田 恵子 東洋経済新報社
漫画 バビロン大富豪の教え 「お金」と「幸せ」を生み出す五つの黄金法則 ジョージ・S・クレイソン, 坂野旭他 文響社
山崎元の“やってはいけない"資産運用 山崎元 宝島社
これからの会社員の教科書 田端 信太朗 SBクリエイティブ
自分を操る超集中力 メンタリストDaiGo かんき出版
LIFE SHIFT(ライフ・シフト) リンダ・グラットン、アンドリュー・スコット 東洋経済新報社
Think clearly 最新の学術研究から導いた、よりよい人生を送るための思考法 ロルフ・ドベリ サンマーク出版
ビジネスプロセスの教科書 山本政樹 東洋経済新報社
正しい道理をもって社会に貢献する
売り手(自社)
買い手
(取引先)
社会
(業界)
商品、サービス、価値
収益、信用
実績、使命、理念
信用、機会の創出
発展、市場活性化
フロントオフィス(売上創造)
組織マネジメント
社会マネジメント
個人マネジメント
7つの習慣
私
的
成
功
公
的
成
功
② 終 わ り を 思 い 描 く
③ 最 優 先 事 項 を 優 先 す る
④ W i n - W i n を 考 え る
⑤理解に徹し、理解される
⑥ シ ナ ジ ー を 創 り 出 す ⑦
刃
を
研
ぐ
整え方
学び方 考え方
稼ぎ方
伝え方
商品・サービス
開発
進め方
マインドフルネス
睡眠
運動
伝え方のルール
プレゼン
アウトプット
時間術
ロジカルシンキング
エッセンシャル思考
ファクトフルネス
富を築く知恵
資産運用
仕事の進め方
集中力
基本の型(人格形成) 7つの方(知識・スキル・意欲)
① 主 体 的 で あ る
ビジョン
(あるべき姿)
ミッション
(使命)
バリュー
(価値観)
経営戦略 組織文化
バックオフィス(業務支援)
人事 経理 総務
個人の力を結集し、成果が出せる組織になる
健康経営
組織の力を高め、社会貢献できる企業になる
SDGs CSR
ステークホルダー(株主等)
生き方
論語(道徳) 算盤(収益)
価値を創出し利益を得て“三方よし“を実現する
永続企業の実現
リーダーシップ
フォロワーシップ
re:Work
(チーム)
ワークライフバランス 取捨選択
商品・サービス
運用
営業
顧客サービス 広報
法務
人格を形成し、知情意を兼ね備えた“完き人” を目指す
企 業 経 営 の 羅 針 図
(道徳にもとづいた富を社会に還元し、世の中に必要とされる企業になる)
標準化
プロジェクト
マネジメント
ナレッジ
マネジメント
道徳と収益の両輪
による社会貢献
人を大切にする経営
re:Work
(イノベーション)
一般教養
(情報リテラシー、
ハラスメント等)
コンプラ
マーケティング
個人マネジメントの構成
13
1 基本の型 • 人格形成を目的としたパート
• 『7つの習慣』の考えかたを取り入れ、人格者の育成を目指す
2 7つの方 • 知識、スキル、意欲の獲得を目的としたパート
• 生き方、進め方、整え方、伝え方、稼ぎ方、学び方、考え方の7つの視点で役に立
つ手法を身につける
個人マネジメント
7つの習慣
私
的
成
功
公
的
成
功
② 終 わ り を 思 い 描 く
③ 最 優 先 事 項 を 優 先 す る
④ W i n - W i n を 考 え る
⑤理解に徹し、理解される
⑥ シ ナ ジ ー を 創 り 出 す ⑦
刃
を
研
ぐ
整え方
学び方 考え方
稼ぎ方
伝え方
進め方
マインドフルネス
睡眠
運動
伝え方のルール
プレゼン
アウトプット
時間術
ロジカルシンキング
エッセンシャル思考
ファクトフルネス
富を築く知恵
資産運用
仕事の進め方
集中力
基本の型(人格形成) 7つの方(知識・スキル・意欲)
① 主 体 的 で あ る
生き方
ワークライフバランス 取捨選択
人格を形成し、知情意を兼ね備えた“完き人” を目指す
個人マネジメントの目的
14
「完き人」(まったきひと)となる
知・情・意をバランスよく併せ持つ人(高い人格とスキルを併せ持つ人)
 「知」・・・知恵。知識や思考といったものを活用すること。頭を使う力
 「情」・・・感情。喜びや悲しみや怒りなどのこと。心で感じる力
 「意」・・・意志。意欲や精神力のこと。決断する力
基本の型で人格形成し、7つの方で知識・能力開発を行うことで、知・情・意のバ
ランスが優れた“完き人” を目指す
自主性を獲得する
近年のビジネススピードが速く、必要なスキルや知識が多様化し、会社主導で個人
を教育することが難しくなっている
業務に必要なスキルや知識を自分で判断でき、獲得する自主性が求められる
【参考】なぜ知・情・意のバランスが大事か
15
智に働けば角が立つ。
情に棹(さお)させば流される。
意地を通せば窮屈だ。
とかくに人の世は住みにくい。
『草枕』夏目漱石
【解説】
賢く理知的でいようとすると人間関係に角がたち、生活が穏やかで
はなくなる。(知)
情が熱すぎると、感情に走りすぎ流されてしまう(情)
自分の意見を強引に主張すると頑固者扱いされ、他人と衝突するこ
とも多く、世間が狭くなる。(意)
とにかく人の世は住みにくいものだ。
知情意のバランスが悪いと、いろいろうまくいかない
↓
言い換えれば・・・
「知情意のバランスが良いと物事、特に人付き合いがうまくいく」
『草枕』の有名な冒頭部分
人付き合いの難しさを説いている
基本の型
(7つの習慣)
『人格は繰り返し行うことの集大成である。
それ故、秀でるためには、一度の行動ではなく習慣が必要である』
ーアリストテレス
正しい道理をもって社会に貢献する
売り手(自社)
買い手
(取引先)
社会
(業界)
商品、サービス、価値
収益、信用
実績、使命、理念
信用、機会の創出
発展、市場活性化
フロントオフィス(売上創造)
組織マネジメント
社会マネジメント
個人マネジメント
7つの習慣
私
的
成
功
公
的
成
功
② 終 わ り を 思 い 描 く
③ 最 優 先 事 項 を 優 先 す る
④ W i n - W i n を 考 え る
⑤理解に徹し、理解される
⑥ シ ナ ジ ー を 創 り 出 す ⑦
刃
を
研
ぐ
整え方
学び方 考え方
稼ぎ方
伝え方
商品・サービス
開発
進め方
マインドフルネス
睡眠
運動
伝え方のルール
プレゼン
アウトプット
時間術
ロジカルシンキング
エッセンシャル思考
ファクトフルネス
富を築く知恵
資産運用
仕事の進め方
集中力
基本の型(人格形成) 7つの方(知識・スキル・意欲)
① 主 体 的 で あ る
ビジョン
(あるべき姿)
ミッション
(使命)
バリュー
(価値観)
経営戦略 組織文化
バックオフィス(業務支援)
人事 経理 総務
個人の力を結集し、成果が出せる組織になる
健康経営
組織の力を高め、社会貢献できる企業になる
SDGs CSR
ステークホルダー(株主等)
生き方
論語(道徳) 算盤(収益)
価値を創出し利益を得て“三方よし“を実現する
永続企業の実現
リーダーシップ
フォロワーシップ
re:Work
(チーム)
ワークライフバランス 取捨選択
商品・サービス
運用
営業
顧客サービス 広報
法務
人格を形成し、知情意を兼ね備えた“完き人” を目指す
企 業 経 営 の 羅 針 図
(道徳にもとづいた富を社会に還元し、世の中に必要とされる企業になる)
標準化
プロジェクト
マネジメント
ナレッジ
マネジメント
道徳と収益の両輪
による社会貢献
人を大切にする経営
re:Work
(イノベーション)
一般教養
(情報リテラシー、
ハラスメント等)
コンプラ
マーケティング
『7つの習慣』について
18
著者:スティーブン・R・コヴィー
アメリカの経営コンサルタント
英『エコノミスト』誌では世界で最も大きな影響力を持つ経営コンサ
ルタントと評価
著書:『完訳 7つの習慣 -人格主義の回復』
1989年の発売以降、全世界で3,000万部以上の売上げを記録
日本では1996年出版、200万部突破
建国以来、約200年分の「成功に関する文献」を調査し、25年かけて1
冊の本にまとめたもの
「“素晴らしい人格をもった人間になる“ことが人生の真の成功であ
る」として、人格形成に必要な7つの心がけ(習慣にすべきこと)を体
系化
原題:The 7 Habits of Highly Effective People
200年分の文献調査で分かったこと
19
表面的なテクニックだけでは成功しない
 直近50年に書かれた文献はコミュニケーションスキル、ポジティブシンキングスキルなどの
応急処置的なテクニックに終始している
 成功したいなら、個性、態度、イメージなどの人間関係を円滑にするべき!…個性主義
 これらスキルも即効性があるが、あくまで二次的な要素
真の成功者になるには人格形成が必須
 基礎となる人格の良さがあってはじめて、テクニックがいきてくる
 テクニックだけを考えるのは一夜漬けの勉強
 一方、始めの150年の文献には誠意、謙虚、勇気、正義、忍耐、勤勉、節制、黄金律といった、
人間の内面にある「人格的」なことを成功の条件に挙げているものが多い
 成功したいなら人格を磨くべき!…人格主義
 『7つの習慣』の副題は“人格主義の回復”
『7つの習慣』の流れ
20
①主体的である
②終わりを思い描くことから始める
③最優先事項を優先する
④Win-Winを考える
⑤まず理解に徹し、そして理解される
⑥シナジーを創りだす
⑦刃を研ぐ
人
格
形
成
STEP:1
まず自分が成功する
⇒私的成功
STEP:2
みんなで成功する
⇒公的成功
STEP:3
自分磨きをし続ける
パラダイムを自覚する 初めの一歩
本の構成
21
1. 第一部:パラダイムと原則
2. 第二部:私的成功
3. 第三部:公的成功
4. 第四部:再新再生
7つの習慣
第一部:パラダイムと原則
パラダイムとは
23
「7つの習慣」に入る前にパラダイムの存在を理解する
 パラダイムとは“ものの見方”。人が生まれてから、それぞれが身につけた知識や体験したこ
とによって独自につくられるもの
 同じ現象であっても、人それぞれ見方が異なる(パラダイムが異なるから)
 人はだれでも、パラダイムに基づいて生きている
 成功するためには、パラダイムシフトを起こす必要がある(新しいパラダイムを獲得する)
人格形成にはパラダイムシフトが必要
 「自分のパラダイムと他人のパラダイムは違う」ことを受け入れることで、相手への理解も
深まる(相手と意見が異なっても腹が立たない)
 パラダイムが態度と行動を決める
 ものの見方=あり方
 「どう見るか」と「どうあるか」は強い相関があるので、行動を変えるならものの見方を変える必要が
ある
 人格形成にはパラダイムシフトが必須となる
あなたは、何に見えますか?
24出典:『完訳 7つの習慣』
パラダイムを自覚したうえで“原則”を持つ
25
自分のパラダイムを自覚する
自分のパラダイムを自覚すると、うまくいっていない原因(イライラの原因、人間
関係のこじれ等)が見えてくる
原則
原則とは有史以来ずっと価値があると認められた人類共通の価値観、自然の法則
 誠実さ、素直さ、真摯さ、正直、責任、他者への敬意・・・(道徳心)
原則はあらゆる状況に応用できるため、夫婦、家族、民間・公的組織にも通用する
自分はこれら原則の何が重要だと思うのか?(自分なりの原則をみつける)
自分のパラダイムをこれら原則に近づけることができれば、人生の成功に近づく
7つの習慣
第二部:私的成功
①主体的である
②終わりを思い描くことから始める
③最優先事項を優先する
【第1の習慣】主体的である
27
1-1.刺激に対する反応を“選択する“
1-2.「影響の輪」を意識する
【実践】自分や周りの主体性に気づく
1-1.刺激に対する反応を“選択する“
28
主体的とは
 自分の価値観に基づいて選択し自発的に行動すること。そしてその行
動の結果に責任を持つこと
 主体的な人は、自分の中に軸を持っているため外部の影響を受けない
 反応的な人は外部環境に影響を受ける。自分の中に軸がないので、その時々
の感情や状況で態度がころころ変わる
刺激と反応の間には“選択の自由“がある
 刺激に対してどう反応するかは自分で選択することができる
 人だけが持つ4つの能力を使い、反応を選択する
 自覚…自分自身を客観的に見つめる能力
 想像…現実を超えた状況を頭の中に生み出す能力
 意志…他の様々な影響に縛られずに自覚に基づいて行動する能力
 良心…善悪を区別し、自分の考えと行動が原則と一致しているかどうかを判
断する能力
選
択
の
自
由
刺激 反応
自覚
想像 良心
意志
1-2.「影響の輪」を意識する
29
自分の影響力が及ばないことに悩まない
 自分の影響の輪の外に力を注いでいるような人は周囲の
影響を受けやすいので、影響の輪が縮小していく
 自分はどちらに多くの労力を使っているかを知る
 影響の輪に時間を使うことが多い人は、主体的
 関心の輪に時間を使うことが多い人は、反応的
影響の輪を広げていく
 主体的に行動し、周囲に働きかけていくことで少しずつ
影響力を持ち始める
 自分で決めた小さな約束を着実に果たしていくことで、
主体性が身につき、影響力が増す
 影響の輪にフォーカスする=人格を磨くということ
 問題は自分の内部にある、と考えるため
自分がコントロール
できないこと
関心の輪
自分がコントロール
できること
影響の輪
頑張っても
変えられない
自分の行動で
改善できる
約束を
果たす
目標を
クリアする
少しずつ広げていく
ことができる
【実践】自分や周りの主体性に気づく
30
1
丸一日、自分が話す言葉に注
意して、周りに人々の言葉も
注意して聞いてみる
• 「~でさえあったらなぁ」「あの人は頭にくる」「私にできること
はない」というような反応的な言葉を何回使っているか、具体的に
書き出してみる
• それを、主体的な言葉に言い換えてみる
2
仕事や私生活で抱えている問
題を一つ選ぶ
• 自分が直接コントロールできる問題なのか、間接的なのか、あるい
はコントロールできないのかを見極める
• それを解決するため、影響の輪の中でできることを1つ決め、実行
する
3
「30日間テスト」で、自分の
主体性を試す
• 30日間毎日、影響の輪の中(自分がコントロールできること)だ
けに取り組んでみる
• 例えば(小さな約束を作りそれを守る、満員電車にどう対処するか?、怒っている人
にどんな反応を示すか?裁く人ではなく与える人になる、批判者ではなく模範者になる、
間違いを他者のせいにしない、自分のミスを正当化しない…)
• 自分自身がどんな反応を選択し、何をすべきかを考える
• 実際にやってみて、影響の輪がどのように変化するか確認する
【第2の習慣】終わりを思い描くことから始める
31
2-1.人生の終わりを思い描く
2-2.ミッション・ステートメント
【実践】ミッション・ステートメントを作る
2-1.人生の終わりを思い描く
32
人生の終わりを思い描いてみる
自分の葬式を思い浮かべる。そこで読まれる弔辞にどんなことが書かれてい
たら嬉しいか?(そこに書かれていてほしいことを実現することがゴール)
終わりを思い描き「自分にとっての成功とは何か?」を考えることで、実際
に“今”やるべき行動が定まっていく
 妻に、子供に、同僚に、友人たちになんと言われたいか?
終わりを思い描く、とは目的地をはっきりさせてから一歩を踏み出すという
こと
目的地を決めないと、人生が「虚しい勝利」に終わる
 成功するためと思って犠牲にしたことが、実は成功よりもはるかに大事なものかもしれ
ない
 最も高い収入を得ることがあなたの人生の目的地なのか?
2-2.ミッション・ステートメント
33
ミッション・ステートメント(人生の使命を宣言した、自
分だけの憲法)
自分だけの価値観と原則を記すことで、自分の中にブレない中心を持ち、環
境変化のスピードに適応できるようになる
人生の重要な決断を下すときの基礎となる
大切にしたい価値観、中心に置きたい原則について考え、明記する
夫・妻、息子・娘、父・母、上司・部下など、自分の役割を書き出し、それ
ぞれの役割での「ありたい自分の姿」を書き出す
作って終わりではなく、年に数回は見直す
ミッション・ステートメントの例
34
私の人生の使命は、誠実に生き、人の人生に違いをもたらすことである
このミッションを果たすために
私は慈愛を持つ どんな境遇の人も愛する
私は自己犠牲を惜しまない 自分の時間、才能、持てるものをすべて人生の使命にささげる
私は影響力を発揮する 自分の行動によって、他者の人生に良い影響を与える
私は人生のミッションを達成するために、次の役割を優先する
夫として 妻は私の人生において最も大切な人である。調和、勤勉、倹約の精神を持ち、実
りある家庭を築く。
父親として 子供たちが生きる喜びを深めていけるように手助けをする。
職場で 組織の中で、高い業績を生み出す触媒となる
【実践】ミッション・ステートメントを作る
35
1
自分のお葬式をイメージして
みる
※難しい場合は退職時を想像
してみる
• イメージを記録する(参列者は?弔辞を読んでくれるのは誰?)
2
ミッション・ステートメント
を書く
• 自分が大切にしたい価値観を認識する(誠実さ、貢献、正直、勇気、
努力、思いやり・・・など、次代を超えて通用する不変的な価値観
である“原則”をキーワードとする)
• 自分の役割を整理する(夫、父親、息子、兄弟、上司、部下、専門
職、生徒、友人・・・)
• それぞれの役割で、実現したいあり方を書き出す(組織での役割を
決める場合、組織の理念や価値観と一致させる)
3
職場や家庭で共有する • レビューし合い、意見をもらう
• 定期的に見直す(あるいは、職場等で役割が変わったタイミングな
ど)
【第3の習慣】最優先事項を優先する
36
3-1.「緊急ではないが重要なこと」の時間を増やす
3-2.人を信頼し、任せる
【実践】1週間単位で計画を立てる
3-1.「緊急ではないが重要なこと」の時間を増やす
37
緊急かつ重要 緊急ではないが重要
緊急だが重要ではない 緊急でも重要でもない
緊急
重
要
1 2
43
注力する
第2領域が最も重要。ここに時間
を割くには?
①自分に本当に大切なものを
知っていること
②日常的に実行するには
「ノー」がいえる勇気を持つこ
と。
⇒強い「イエス」を持つ
⇒第2の習慣「終わりを思い描
く」で、ミッションステートメ
ントを定め、それに従って生き
ていれば、おのずと第2領域に時
間を使っていくようになるはず。
• 締め切りのある仕事
• 大事な人との急な約束
• 病気や災害
管理する
減らす 避ける
• 人間関係作り
• 仕事や勉強の準備や計画
• 健康維持や自己啓発
• 待ち時間
• テレビ、ネット、ゲーム
• スマホをダラダラとみる
• 日々の電話や会議、報告書
• 重要でないメールへの返信
• 突然の来客対応
人間の活動は重要度と緊急度を軸とした場合、次の4つに分けられる。(時間管理のマトリックス)
3-2.人を信頼し、任せる
38
デリゲーション(他人に仕事を任せること)を使う
 第2領域に時間を使うには上手にデリゲーションできなければならない
 (✕)使い走りのデリゲーション⇒自分の時間が確保できない
 (◎)全面的なデリゲーション⇒手段は任せ、結果を重視する。ルールは最小限を定める
任せるときは以下を明確化する
 望む成果
 何を達成してほしいかを明確に。手段ではなく結果についてお互いが納得すること
 期限も明確に
 達成したときの報酬、達成できなかった時の報酬も明確に
 ガイドライン
 守るべきルールがあれば、明確に
 リソース
 望む結果を得るために使える人や物や金を明確に
【実践】1週間単位で計画を立てる
39
1
時間管理のマトリックスを描いてみ
る
• それぞれの領域にどれくらいの時間を使っているかを推測し
て書き出す
• 3日間、実際に何に時間を使ったか15分単位で記録する
• 推測とのギャップを確認し、変えたほうが良いものがあるか
を考える
2
デリゲーションが必要かを考える • 人に任せられそうな仕事をリストアップし、任せられそうな
人の名前も書く
• 任せるにあたり、訓練が必要そうなことを書く
3
スケジュールを作る • 1週間単位で計画を立てる
• 次週の自分の役割と目標を描き、それらの目標の具体的な行
動計画を決める
• 1週間が終わったタイミングで評価する
7つの習慣
第三部:公的成功
④Win-Winを考える
⑤まず理解に徹し、そして理解される
⑥シナジーを創りだす
【公的成功】相互依存
41
第4~6の習慣は「相互依存」を獲得する習慣である
私的成功:第1~3の習慣⇒自立・人格を獲得するプロセス
公的成功:第4~6の習慣⇒相互依存を獲得するプロセス
相互依存とは
他者と協業することで、一人よりも大きな成果を得る活動のこと
第1~3の習慣で私的成功(自立・人格の獲得)したら、より大きな仕事を
やってのけるため、他者と協力するプロセスに入る
第4~6の習慣で相互依存できるための人格を獲得する(公的成功につなが
る)
【公的成功】信頼残高
42
公的成功には他者との信頼関係が不可欠
 他者と大きな仕事を成す(公的成功)には、第1~3の習慣で培った“誠実な人格”を土台と
して、相手からの信頼を獲得し蓄積する必要がある(信頼の残高を増やす)
 信頼関係の本質は、銀行口座に似ている
 「人から信頼される」とは、相手が持つ“自分の信頼口座”から、自分が預け入れておいた信
頼を引き出すこと
相手からの信頼残高を貯める方法(原則・道徳)
 相手の価値観・重視していることを理解する
 小さな心遣いや礼儀を大切にする
 約束を守る
 お互いが期待することを明確にする
 誠実さを示す
 あやまちは誠意を持って謝る
【第4の習慣】Win-Winを考える
43
4-1.双方にメリットをもたらす道を探る
4-2.豊かさマインドを持つ
【実践】Win-Winを実践してみる
4-1.双方にメリットをもたらす道を探る
44
人間関係には6つのパターンがある
1. Win-Win 双方にメリットをもたらせる
2. Win-Lose 自分が勝ち、相手が負ける(自分のやり方を押し通す)
3. Lose-Win 自分がまけて、相手が勝つ(いい人と思われたい)
4. Lose-Lose 自分も相手も損をする(相手に損をさせたい)
5. Win 自分が勝つことだけを考える(相手の利益には無関心)
6. Win-Win or No deal 双方にメリットがない場合、取引しないことにお互いが合意する
双方に利益をもたらす方法(Win-Win)が真の解決策である
 Win-Win実現には、成熟している必要がある
 成熟とは、勇気と思いやりのバランスがとれていること
 思いやりだけではだめ。勇気をもって自分の考えを主張することも必要
 自分のWinを得るには相手に主張する勇気を持ち、相手にWinを与えるには相手に譲る思いやりを持つことが必
要
 どうしてもWin-Winが見込めないならNo deal(取引をしない)を選ぶ勇気が必要
 No dealを選択肢に持っておくことで、心に余裕を持つことができる
4-2.豊かさマインドを持つ
45
“豊かさマインド”を持つ
「すべての人が満足することができる」という発想
逆に「自分以外の成功を喜べない」考え方を欠乏マインドという
相手に嫉妬を感じたら、それは欠乏マインドに取りつかれてしまっている
相手の成功を、心から祝福できるか?
Win-Winの精神は、勝ち負けの環境では絶対に育たない
第1~3の習慣で私的成功(人格の獲得)をおさめ、豊かさマインド
【実践】Win-Winの考え方を身につける
46
1
Win-Winを実践してみる • 近い将来、誰かと何かを決めなければならない状況や、解決のための交
渉などになりそうな状況を思い浮かべる
• 勇気と思いやりをもって、お互いがハッピーになる結果とは何か、を考
える
• Win-Winになるために取り除くべき障害があれば、自分の影響の輪の中
で解決できることを考える
2
信頼口座を確認する • 人生において大切な人間関係を3つ選ぶ
• 彼らとの信頼口座にどのくらいの信頼残高があるか。増やすにはどのよ
うな預け入れをすればいいか、アイデアを書き出してみる
3
自分の脚本を見直す • 自分がこれまで持っていた脚本がWin-Lose型ではないかを確認し、そ
れが今の人間関係にどのような影響を与えているかを考える
• なぜそのような脚本を持つに至ったのか、今置かれている状況にふさわ
しい脚本なのかを考えてみる
【第5の習慣】まず理解し、そして理解される
47
5-1.まず「聞く」
5-2.感情移入して聞き、傾聴スキルを使う
【実践】相手を理解することに徹する
5-1.まず「聞く」
48
理解されたいなら、まず相手の話を聞く
人は、理解されたいがために、自分の話しばかりしてしまう
人は、会話していても「次に何を話そうか」と考えながら聞いている
話したい気持ちをぶつけ合うだけでは、互いの理解は深まらない
“自分語り“をしない
人は、相手の話をたいしてして聞かずに「評価する、探りを入れる、助言する、解
釈する」という反応をしがち(自分のパラダイムに当てはめる)
 診断(理解)もせずに処方箋を出す医者に、また診てもらいたいと思うだろうか?
 このような反応では、相手からの信頼を得ることができない
人は、自分のパラダイムに当てはめながら相手の話を聞き、相手を理解したつもり
になっている
 相手のパラダイムを受け入れ、相手のメガネでものを見ようと努力すること
5-2.感情移入して聞き、傾聴スキルを使う
49
5段階の感情移入
 レベル0:無視する(返事もしない)
 レベル1:聞くふりをする(別のことを考えている)
 レベル2:選択的に聞く(自分の関心があるところだけ聞く)
 レベル3:注意して聞く(関心をもって深く聞く)
 レベル4:感情移入して聞く(相手の目線で聞く)⇒Win-Winの関係につながる
相手の目線になるには傾聴スキルが必要
 第1段階:話の中身を繰り返す
父さん、学校なんてもう嫌だよ⇒学校が嫌なんだね
 第2段階:話の中身を自分の言葉に置き換える
父さん、学校なんてもう嫌だよ⇒そうか、学校に行きたくないんだね
 第3段階:相手の感情を反映する
父さん、学校なんてもう嫌だよ⇒なんだかイライラしているようだね
 第4段階:2と3の組合わせ(自分の言葉に置き換えつつ、相手の感情を反映する)
父さん、学校なんてもう嫌だよ⇒学校に行きたくなくて、なんだかイライラしているようだね
【実践】相手を理解することに徹する
50
1
共感とはどういうことか、
身近な人と共有する
• 身近な人に「共感して話を聞く練習をしたいから、私の様子を1週間観
察して、フィードバックしてくれないか」と頼む
• その人からのフィードバックをチェックする
2
”自分語り”をしていないか
を確認する
• 会話の時、つい自分語りをしてしまっていないかを確認する(相手がし
ていたら、それを指摘してみる)
• 気づき次第、相手に素直に謝る
3
相手に共感できているか • 自分の意見を述べるとき、相手のパラダイムを理解し共感したうえでの
コメントになっているか
【第6の習慣】シナジーを創り出す
51
6-1.相手との違いを認め、尊重する
6-2.深いコミュニケーションからシナジーは生まれる
【実践】シナジーを創り出す
6-1.相手との違いを認め、尊重する
52
あきらめないこと
シナジーは妥協よりも大きな成果をもたらす
 妥協は1+1=1.5
 シナジーは1+1=3以上
あきらめると妥協に終わる
 お互いの力が掛け算になるような最高の答えを見つける努力をする
 必ずシナジーは出せると信じること
人との違いを認め、違いから学ぶ
相手との違いを認め、尊重し、相手の長所から学ぼうとする
違いがある(異なるパラダイムを持っている)から、視野が広くなり、シナジーが
創り出せる
6-2.深いコミュニケーションからシナジーは生まれる
53
コミュニケーションには3つのレベル
がある
ここまで培ってきた人格と信頼残高を駆使する
ことでシナジー的なコミュニケーションに至る
お互いの意見を活かした新しい案(第3案)は
ないか、と常に考える
協力度
信
頼
度
防衛的
尊重的
シナジー的
相手を警戒し、
隙を見せまいと
する守りのコ
ミュニケーショ
ン
コミュニケーションの3つのレベル
相手を立てよ
うとする意識
が強いため深
い感情移入に
は至らない
互いに尊敬し
あい、相違点
をよく理解し
ているため協
力し合う体制
が整っている
Win-Lose
or
Lose-Win
妥協
Win-Win
【実践】シナジーを創り出す
54
1
第3の案をみつける • 自分と考え方の違う人を一人、思い浮かべる
• その人との違いを土台にして、第3の案を見つけるにはどうしたらよい
かを考える
• 今進めているプロジェクトがあれば、直面している問題点や課題点をな
どについて、その人に意見を求めてみる
2
チームでシナジーを創り出
す方法を考える
• もっとチームワークを高めてシナジーを創り出したいと思う状況を1つ
挙げる
• シナジーを創り出すにはどのような条件が必要か、その条件を揃えるの
に自分ができることは何かを考える
3
相手の立場や事情を理解す
る
• 次回、誰かと意見が違ったり、対立したときに相手の立場の裏にある事
情を理解しようと努力してみる
• その事情を考慮して、お互いのためになる創造的な解決策を話し合って
みる
7つの習慣
第四部:再新再生
⑦刃を研ぐ
【第7の習慣】刃を研ぐ
56
7-1.自分に投資し続ける
7-2.4つの側面で鍛える
【実践】4つの側面を実践する
7-1.自分に投資し続ける
57
自分に投資をする
使える道具は結局自分自身しかない⇒自分の切れ味を高め続ける
自分の中にある4つの側面(肉体、精神、知性、社会・情緒)を磨き続ける
並行して取り組む
第3の習慣「最優先事項を優先する」の「緊急ではないが重要なこと」に入
る活動なので、私的成功するためにも並行して取り組む
7-2.4つの側面で鍛える
58
1 肉体
• 身体によいものを食べる
• 週に3~6時間運動する(1日おきに30分程度でもよい)
• 第1の習慣「主体的である」を維持しやすい
2 精神
• 自分の心と向き合うことで、精神を鍛える
• 読書、音楽鑑賞、瞑想、ヨガ、自然の中に身を置く等で、自らの価値観を深く見つ
める
3 知性
• 第3の習慣「最優先事項を優先する」に基づき、自分の目的や価値観にあったもの
を勉強する(読書がよい。テレビは自分の価値観にあった番組を厳選して観る)
• 自らの考えをまとめ、日記やブログを書いてアウトプットする
4 社会・情緒
(社会とのつながり)
• 自分の価値観に忠実に生き、社会・情緒を磨く
• 社会とのつながり(仕事、ボランティアなど)において、他人との関係を強化しつ
つ(Win-Winを考えながら)、自分の価値観に忠実にふるまう
毎日、1時間でよいので自分の内面を磨く時間を作ること
4つともバランスよく磨かなければならない
【参考】組織も4つの側面から考えることができる
59
1 肉体
経済性
2 精神
経営理念
存在意義など
3 知性
人材育成
4 社会・情緒
(社会とのつながり)
社員の処遇
4つの側面を組織に当てはめると次のようになる
バランスが悪いと・・・
◆経済的側面しか刃を研がない組織・・・金儲けにしか関心がない
◆経営理念だけしか刃を研がない組織・・・意識は高いが金がないので実現できない(口だけ)
【実践】4つの側面を実践する
60
1
肉体、精神、知的面の改善 • 自分のライフスタイルに合っていて、楽しみながら続けられる活動をリ
ストアップしてみる
• それを1つ選び、来週のスケジュール表に書き込む
• 週末に自己評価する
2
社会・情緒面の改善 • 改善したい人間関係や、公的成功においてより大きな効果をもたらす具
体的な状況をリストアップしてみる
• それを1つ選び、来週のスケジュール表に書き込む
• 週末に自己評価する
7つの習慣を企業経営に組み込むには
61
第1の習慣「主体的である」を獲得するためのワークを開催
する
第2の習慣「ミッション・ステートメント」を作成する
まずは小規模チームで結果を出す 全社展開
• 本取り組みに理解を示してくれそうな精鋭チームを選ぶ
• 説明会を開催
7つの方
• 伝え方
• 整え方
• 学び方
• 考え方
• 稼ぎ方
• 進め方
• 生き方
正しい道理をもって社会に貢献する
売り手(自社)
買い手
(取引先)
社会
(業界)
商品、サービス、価値
収益、信用
実績、使命、理念
信用、機会の創出
発展、市場活性化
フロントオフィス(売上創造)
組織マネジメント
社会マネジメント
個人マネジメント
7つの習慣
私
的
成
功
公
的
成
功
② 終 わ り を 思 い 描 く
③ 最 優 先 事 項 を 優 先 す る
④ W i n - W i n を 考 え る
⑤理解に徹し、理解される
⑥ シ ナ ジ ー を 創 り 出 す ⑦
刃
を
研
ぐ
整え方
学び方 考え方
稼ぎ方
伝え方
商品・サービス
開発
進め方
マインドフルネス
睡眠
運動
伝え方のルール
プレゼン
アウトプット
時間術
ロジカルシンキング
エッセンシャル思考
ファクトフルネス
富を築く知恵
資産運用
仕事の進め方
集中力
基本の型(人格形成) 7つの方(知識・スキル・意欲)
① 主 体 的 で あ る
ビジョン
(あるべき姿)
ミッション
(使命)
バリュー
(価値観)
経営戦略 組織文化
バックオフィス(業務支援)
人事 経理 総務
個人の力を結集し、成果が出せる組織になる
健康経営
組織の力を高め、社会貢献できる企業になる
SDGs CSR
ステークホルダー(株主等)
生き方
論語(道徳) 算盤(収益)
価値を創出し利益を得て“三方よし“を実現する
永続企業の実現
リーダーシップ
フォロワーシップ
re:Work
(チーム)
ワークライフバランス 取捨選択
商品・サービス
運用
営業
顧客サービス 広報
法務
人格を形成し、知情意を兼ね備えた“完き人” を目指す
企 業 経 営 の 羅 針 図
(道徳にもとづいた富を社会に還元し、世の中に必要とされる企業になる)
標準化
プロジェクト
マネジメント
ナレッジ
マネジメント
道徳と収益の両輪
による社会貢献
人を大切にする経営
re:Work
(イノベーション)
一般教養
(情報リテラシー、
ハラスメント等)
コンプラ
マーケティング
【伝え方】伝え方のルール
64
伝え方を変えるだけで成功率が高まる
「納期を遅らせてほしい」ではなく、「もっと品質を上げたい
ので、ちょっとだけ納期を粘らせてもらえないか」
よい伝え方の基本ルール
自分の頭の中をそのまま言葉にせず、相手の頭の中を想像して
伝える
 「この芝生に入らないでください」⇒「この芝生に入ると農薬が付きま
すよ」
強い言葉に変換する(ギャップ法)
 相手のことを好きな時、“好き”とは言わずあえて逆の言葉を使う。「あ
なたが好きです」⇒「あなたを嫌いになりたいが、できない」
【伝え方】プレゼン
65
 プレゼンはゴールを決めてから臨む
 ゴールは何かを決める(意見をもらう?賛成してもらう?動いてもらう?)
 「内容を理解してもらう」はゴールではない。理解してもらったうえで、どうしてもらいたいのか
 相手の立場や関心・興味をリサーチしたうえで臨む
 スライドはスッキリが基本
 文字は少なめで、グラフや図を使う
 フォントサイズ32以上
 中学生でも理解できる言葉を使う
 3段ピラミッドで伝える
 結論、根拠、具体例で構成する
 意味がつながることを意識する
 根拠は3つくらいあるとよい
結論
根拠
具体例
具体例
根拠
具体例
具体例
テレビ事業か
らは撤退した
ほうがいい
家庭用テレビ
の市場が小さ
くなっている
あの大手家電
メーカーが倒
産したから
【整え方】マインドフルネス
66
 マインドフルネスとは
 自動思考(考えたくなくても雑念が勝手に浮かんでくる状態)が浮かびにくい心の状態のこと。逆に
“マインドレスネス”は自動思考が浮かびやすく気が散っている状態
 通勤電車の中・・・自動思考が浮かびやすいのでマインドレスネスの状態
 水泳や書道中・・・自動思考が浮かびにくいのでマインドフルネスの状態
 マインドレスネスの状態は良くない
 脳が疲れる
 自動思考はネガティブ思考の源(不安、心配、後悔、イライラ)
 マインドフルネス瞑想
 「今、この瞬間を観察する」・・・瞑想し呼吸に集中する、自然の中に身を置き風を感じる、サウナ
や風呂に入って温度を感じるなど。自動思考がでてきたら、「観察」に意識を戻すことが唯一のルー
ル
 毎日つづける
 マインドフルネス瞑想の効果(リラックス効果、ストレス軽減、集中力アップ、痛みの解消、脳が疲
れにくくなる、長生きできる、ダイエット、免疫力アップなど)
【整え方】睡眠
67
寝始めの最初の90分の質を高めることが大事
質を高めるには寝る90分前に風呂に入って“深部体温”を上げる
こと
 90分後には湯冷めして “深部体温”が下がっている“状態となる。この状態が質の
高い睡眠を生み出す
 シャワーの場合、風呂ほど深部体温が上がらないので、寝る30~60分前に浴び
るのが良い
睡眠時間の理想は7時間
 最低でも6時間
 毎日同じ時間に寝ることが大事
【整え方】食事
68
食べたほうがよいもの
茶色い炭水化物(玄米、そば、全粒粉のパン)
野菜と果物
オリーブオイル
白身の肉(魚、鳥)
ナッツ類
食べないほうがよいもの
白い炭水化物(白米、小麦)
赤い肉(牛肉、豚肉、ハム、ソーセージなどの加工肉)
バターなどの飽和脂肪酸
【整え方】筋トレ
69
筋トレは“良いことづくめ“
身体面
 アンチエイジング効果
 見た目がよくなる(モテるようになる)
精神面
 自尊心、自己肯定感が高まる
 精神が安定する
継続するには
ジムは一回1時間以内、週2回程度
最初はパーソナルジムに通って基本を教えてもらう
【学び方】アウトプット
70
インプット(読む、聞く)だけでは意味がない
 インプットだけでは世の中を変えることができない
アウトプットの基本法則
 インプット:アウトプット=3:7
 インプットした内容は、2週間に3回以上アウトプットすることで記憶に定着する
 アウトプットすることで他人からもらえるフィードバックが重要(理解が深まる)
アウトプットの仕方
 ありのままを記録する
 人に見られることを気にせず、自分が理解できればOK、スピーディに
 世間に向けて発信する
 フィードバックが受けられる
 人に話す、Twitterなど
【学び方】時間術
71
 脳のゴールデンタイム
 起床後2~3時間
 集中力のいる作業を朝に行い、いらない作業を午後に行う
 集中力を回復させる方法
 睡眠:日中の仮眠がベスト(20~30分程度)
 咀嚼:よく噛んで食べる。スマホをいじらず食事に集中したほうが効果的
 運動:1時間に一回は立って歩く
 日光を浴びる
 集中力Upのための具体例
 ランチ選びでチャレンジする
 初めてのお店に行く、食べたことのないものを注文することで、いいアイデアを思いつきやすくなる
 朝活する
 通勤ラッシュの前に電車にのり、会社近くのカフェで仕事や勉強をする
 寝る直前を大事にする
 寝る前に考えたことが潜在意識の中に入ってきやすいため、寝る前に将来なりたい姿を思い描くと実現しやすい
【考え方】エッセンシャル思考
72
最少の時間で成果を最大にするための思考
 積極的にやらないことを決めて、決めたことだけに集中する思考
 頼まれる仕事すべてが重要なわけではない
 重要な仕事は全体の20%しかなく、80%は無駄(パレートの法則)
捨てる技術を持つ
 一日の予定を完全に明確にする。目標、目的からの行動予定を明確にする
 仕事を振られた際、自分の一日の予定を依頼者に伝え、それでもやる価値が
ある仕事なのかを選択してもらう
エッセンシャル思考を導入するには
 エッセンシャル思考のチームを作る
 自分がまずエッセンシャル思考で結果を出し、そののちに布教活動を行う
【考え方】ファクトフルネス
73
思い込みを捨て、事実に沿ったものの見方をする思考
世界にはいまだ、貧困に苦しむ人が大勢いる?
貧しい国では、ほとんどの女性が初等教育も受けられない?
世界が正しく見れないのは人が持つ本能が原因
ネガティブ本能:物事のネガティブな面だけに注目してしまう本能
 ネガティブなニュースのほうが注目されやすいため、「今年もペストによる死
者はいませんでした」はニュースにならない
 世の中は悪くなっているのでは、と思い込んでしまう(実際には、世界はどん
どん良くなっている)
結論:ファクト(データ)から物事を判断するべき
【考え方】ロジカルシンキング
74
ロジカルシンキングとは
 物事を論理的、体系的に整理し、筋道を立てて考える思考法
 相手を説得して、期待する反応を相手から引き出すスキル
 できないと「相手に話が伝わらない」⇒相手に動いてもらうことができない
相手に自分のメッセージを伝えるには、以下の3つを満たす必要がある
 答えるべき課題が明快であること
 上司に企画書を提案する・・・上司が苦手なカタカナ語を減らす、とかではなく、本来「企画を通す」ことが目
的であることを見失わないこと
 相手に期待する反応が明確であること
 「相手からどのような反応を引き出せばそのコミュニケーションは成功なのか?」にあらかじめ答えを用意して
から臨む
 顧客に15分でサービスの説明をする・・・「15分で話をまとめよう」ではなく、「15分後、顧客からどん
なサービスを提供してくれるの?と言われたら成功だ」を引き出すことを想定して説明する
 その課題に対して必要な要素を満たした答えがあること
 結論、根拠、方法が示されているかを確認すること
 結論…答えの核となる部分が聞いている人にはっきりわかるようにすること
 根拠…その結論に至った根拠が納得できるか
 方法…その具体的なやり方が示されているか
ロジカルシンキングの主な手法
 MECE
 ロジカルシンキングの基本的な考え方
 漏れとダブりのない状態
 人間を男と女に分ける・・・MECE
 人間を25歳以下と26歳以上にわける・・・MECE
 血液型をA型、B型、O型にわける・・・MECEではない
 MECEでないと、聞いているほうが混乱し、話が伝わらない
 ロジックツリー
 事象をツリー状に分解し、その原因や解決策を論理的に探す手法
 課題発見と課題解決に役立つ思考法
 作成のさいは、MECEを意識する
 PREP法
 Point⇒Reason⇒Example⇒Point(結論⇒理由⇒具体例⇒結論)
 結論から話すことでメッセージが伝わりやすくなる
【稼ぎ方】富を築く知恵
76
お金もちになるには
 お金持ちとは、「金の増やし方を知っている人」のことをいう
 貧乏から抜け出すには今の収入の10分の1を貯金にまわし、貯めた金を働かせる
お金の働かせ方
 積立型のインデックス投信に投資する(運用をプロに任せ、自分の時間を極力使わない)
 自己投資がある意味一番リターンが高い
 元本割れしない、資産を誰かに奪われることがない
 若い人ほど長期にわたってリターンが受け取れる
労働の喜びを知る
 労働によって自分の価値を認めてもらって収入を得ることは素晴らしい
 まずは労働を楽しむ
【稼ぎ方】資産運用
77
資産運用のほとんどが“やってはいけないこと“だと知る
金融のプロ(銀行や証券会社の窓口、FP等)に相談してはいけない
金融商品はインターネットで買える程度の知識は勉強しておくべき
他人任せにせず、自分のお金は自分で管理する
「無リスク資産」と「リスク資産」に分けて運用する
無リスク資産(子供の学費など、失ってはいけないお金)
 普通預金に生活費の3~6か月分(すぐに引き出せるお金として)
 残りを「個人向け国債(変動金利型10年満期)」に投資(金利0.05%)
リスク資産(老後資金など、運用してためておくお金)
 運用手数料0.5%以下のインデックス型の投資信託を買う(国内、外国それぞれ)
 税制優遇のある制度(iDeCo、つみたてNISA)を利用する
資産の「置き場所」について
78
確定拠出型年金
(企業型、個人型(iDeCo))
つみたてNISA 一般NISA 証券会社の口座
対象の商品 投資信託、保険、定期預金など 法令で定められた投資信託と
ETF
上場株式、ETF、REIT、投資
信託など
取扱商品のすべて
運用期間 加入から60歳まで
(10年間延長可能)
20年間 5年間 制限なし
年間投資額の
上限
●企業型
他に年金制度がない場合66万円、ある場合33万円
●個人型(iDeCo)
・自営業者等(81万6000円)
・専業主婦・主夫(27万6000円)
・公務員(14万4000円)
・会社員(14万4000~27万6000円)
40万円
(非課税投資枠は20年間で最
大800万円になる)
120万円
(非課税投資枠は5年間で最大
600万円になる)
なし
税制優遇 ・自分で払った掛金が所得控除の対象
・運用収益が非課税
・受け取り時に所得控除の対象となる
運用収益が非課税
(最長20年間)
運用収益が非課税
(最長20年間)
なし
引き出し 原則60歳まで引き出し不可 制限なし(いつでもOK) 制限なし(いつでもOK) 制限なし(いつでもOK)
その他 iDeCoは口座管理手数料がかかる 一般NISAとの併用はできない つみたてNISAとの併用はでき
ない
利益に対して20.315%の税金
がかかる
【進め方】仕事の進め方
79
仕事を振られたら、ゴールと制約条件を確認せよ
 ゴール:どうなっていれば成功なのか?
 制約条件:使っていいヒトモノカネ時間は何か?
 ゴールと制約条件を確認せず仕事を受け、進めるのはゴールの場所や状況がわ
からずにサッカーをしているようなもの
ファクトとオピニオンを区別して報告せよ
 ファクト:客観的事実
 オピニオン:自分の意見
 区別できてないと「A社の提案はどうだった?」⇒「提案はうまくいきましたの
で、受注できるかと」⇒曖昧過ぎて判断できない
 まずはファクトから伝える。誰にどこまでOKをもらったのか。(担当者レベル
か、決裁者レベルか等)
 補足としてオピニオンを伝える。(その担当者はキーマンなので決裁者に近い
ため、受注できる可能性は高い、など)
【実践】ゴールと制約条件を確認する
80
上司からの依頼:「ウェブ広告を出して優秀な人材を採用
してほしい」
上司に確認すべき制約条件は、たとえばどんなものがあるかを考えてみる
上司に確認すべきゴールは、たとえばどんなものがあるかを考えてみる
※上司が必要なことをすべて列挙してくれるとは限らないため、確認すべき項
目を事前に想定しておくことが重要
【進め方】集中力
81
集中力の性質
一日に使える量が決まっている
MPのようなもので、あらゆる行動で減り続ける
減ったら回復させる
 目を癒す・・・目を温める、目をマッサージするなど
 不安を書き出す・・・自分の不安をメモに書きだす
集中力は習慣によって鍛えられる
職場環境を改善する
スマホを置かず、整理整頓して青いものと鏡を置く
 気が散らないよう、スマホなどは目に入らない位置にしまう
 青色は集中や落ち着きをもたらす
 鏡は自己認識力を高めてくれる
【生き方】ワークライフバランス
82
多くの人が100歳まで生きる時代
 人類の平均寿命は延び続けており、劇的に人生プランを変えていかなければな
らない(これまでの常識が通用しない)
 「教育⇒仕事⇒引退」の3ステージの時代は終了
 マルチステージの時代へ
 会社員、経営者、学生、留学、ボランティアなど1人が複数キャリアを生きる
無形資産の価値が高まる(3タイプ)
 生産性資産
 仕事で稼ぐための資産。スキルや知識
 自己投資してアップデートし続けないとだめ(10年前の知識が役立つ?)
 活力資産
 肉体的・精神的な健康と幸福。友達や家族との良好な関係
 健康の価値がさらに高まる(50歳で病気になって働けなくなったら?)
 変身資産
 ステージの変化を成功させる能力。人脈、意志、新しい環境になじむオープンな姿勢
【生き方】取捨選択
83
取捨選択のルールを決める
簡単に頼みごとに応じない
 5秒決断ルール(5秒迷ったら答えはNOとする)
 「~の場合は必ず断る」といったように決めておくと毎回悩まなくて
済むので時短になる
 自分の能力外のことは引き受けない
情報収集しすぎない
 SNSをやりすぎず、ニュース量を制限する
 信頼できる相手とだけ付き合う
 良い本を2回読む
【結論】
自分のできることとやりたいことを理解し、それ以外のことには一切干渉しないこと
自分のこと(内面)に集中して、やりたいことだけを貫くことで成功に近づく
組織マネジメント
個人の力を結集し、成果が出せる組織になる
参考文献(組織マネジメント)
85
タイトル 著者・監修 出版社
【新版】リーダーシップからフォロワーシップへ 中竹竜二 CCCメディアハウス
ティール組織 フレデリック・ラルー 英治出版
完訳 第8の習慣 「効果性」から「偉大さ」へ スティーブン・R・コヴィー キングベアー出版
正しい道理をもって社会に貢献する
売り手(自社)
買い手
(取引先)
社会
(業界)
商品、サービス、価値
収益、信用
実績、使命、理念
信用、機会の創出
発展、市場活性化
フロントオフィス(売上創造)
組織マネジメント
社会マネジメント
個人マネジメント
7つの習慣
私
的
成
功
公
的
成
功
② 終 わ り を 思 い 描 く
③ 最 優 先 事 項 を 優 先 す る
④ W i n - W i n を 考 え る
⑤理解に徹し、理解される
⑥ シ ナ ジ ー を 創 り 出 す ⑦
刃
を
研
ぐ
整え方
学び方 考え方
稼ぎ方
伝え方
商品・サービス
開発
進め方
マインドフルネス
睡眠
運動
伝え方のルール
プレゼン
アウトプット
時間術
ロジカルシンキング
エッセンシャル思考
ファクトフルネス
富を築く知恵
資産運用
仕事の進め方
集中力
基本の型(人格形成) 7つの方(知識・スキル・意欲)
① 主 体 的 で あ る
ビジョン
(あるべき姿)
ミッション
(使命)
バリュー
(価値観)
経営戦略 組織文化
バックオフィス(業務支援)
人事 経理 総務
個人の力を結集し、成果が出せる組織になる
健康経営
組織の力を高め、社会貢献できる企業になる
SDGs CSR
ステークホルダー(株主等)
生き方
論語(道徳) 算盤(収益)
価値を創出し利益を得て“三方よし“を実現する
永続企業の実現
リーダーシップ
フォロワーシップ
re:Work
(チーム)
ワークライフバランス 取捨選択
商品・サービス
運用
営業
顧客サービス 広報
法務
人格を形成し、知情意を兼ね備えた“完き人” を目指す
企 業 経 営 の 羅 針 図
(道徳にもとづいた富を社会に還元し、世の中に必要とされる企業になる)
標準化
プロジェクト
マネジメント
ナレッジ
マネジメント
道徳と収益の両輪
による社会貢献
人を大切にする経営
re:Work
(イノベーション)
一般教養
(情報リテラシー、
ハラスメント等)
コンプラ
マーケティング
組織マネジメントの構成
87
1 健康経営 • 従業員等への健康投資を行うことで企業価値を高める
2 re:Work
(チーム)
• Google re:Workのチームに関する考え方を取り入れ、効果的なチーム作りに活
かす
3 リーダーシップと
フォロワーシップ
• フォロワーシップの考え方を取り入れ、優秀なリーダーに依存しない組織づく
りを目指す
健康経営
健康経営
89
健康経営とは
従業員の健康管理を経営課題として捉え、従業員の健康の維持・増進を図ることで
会社の生産性向上を目指す経営手法
経済産業省が推進
背景
労働人口の減少
 少子高齢化による労働人口の減少が加速している
長時間労働の常態化
 時間外労働の増加やストレスフルな環境での労働は心身的負担が大きく、自殺や労働災害な
どのリスクが懸念されている
従業員の高齢化
健康経営を導入するメリット
90
攻め
 労働生産性の向上
 労働環境の改善により従業員の心身のストレスが軽減することで労働意欲の向上につながる
 企業価値やイメージの向上
 取り組みが評価されることでホワイト企業として認知され、優秀な人材が集まりやすくなる
 経産省と東証が選定する「健康経営銘柄」に選ばれることで、投資家に向けてアピールできる
 SDGs達成に繋がる
 「働きがいも経済成長も」「すべての人に健康と福祉を」の目標達成に繋がる
守り
 従業員の定着・離職率の改善
 従業員満足度向上により、末永く働いてもらう(人手不足解消)
 医療費の負担が減る
 健康な従業員が増えることで、企業が負担する医療費が軽減される
健康経営の導入準備
91
 推進室の設置
 推進チーム、担当者を決める
 目標設定
 Specific(具体的に):明確で具体的な表現や言葉で表す
 Measurable(測定可能な):目標を数値化する(平均残業時間10h以下、肥満率20%以下)
 Achievable(達成可能な):達成可能な現実的な内容であること
 Related(経営目標に関連した):会社の目標に関連する内容になっていること
 Time-bound(時間制約がある):いつまでに目標を達成するか、その期限を設定する
 現状把握
 従業員の健康状態や社内の労働環境など現状を把握した上で、特に改善するための課題を見出す
 労働時間調査、アンケート実施、健康診断結果などを参考に
 知識・スキル
 「健康経営アドバイザー」東京商工会議所
 経営トップ層からの宣言
 全社的に取り組むものであるため、経営層を巻き込み、彼らから全社通達を促す
 評価のしかた
 取組みの成果をどのように評価するかを決める
re:Work
(チーム)
re:Workとは
93
Googleが実施してきた人事に関する情報をまとめたサイト
コンセプトは“「働く」をもっとよいものに”
組織の働き方アイデア、研究、事例を集め掲載している
8つのテーマで構成される
ここでは“チーム”について取り上げる
出典:https://rework.withgoogle.com/jp/
「効果的なチーム」とは何かを知る
94
「チームの効果性」を測る指標は立場によって異なる
マネージャー…売上高やサービスの立ち上げなどの「結果」
リーダー…当事者意識やビジョン、目標など
メンバー…チーム内の文化と風土
“効果的なチームに固有の力学“が判明
何がチームの効果性に影響を与えているのか?を徹底分析
重要なのは「誰がチームのメンバーであるか」よりも「チームがどのように
協力しているか」であることが判明
効果の高いチームに見られる5つの要因
95
要因 意味
1 心理的安全性
「チームの中でミスをしても、それを理由に非難されることはない」と思えるか
2 相互信頼
「チームメンバーは、一度引き受けた仕事は最後までやりきってくれる」と思えるか
3 構造と明確さ
「チームの役割、計画、目標が明確になっている」と思えるか
4 仕事の意味
「チームのためにしている仕事は、自分自身にとっても意義がある」と思えるか
5 インパクト
「自分の仕事について、意義があり、良い変化を生むもの」と思えるか
Googleが長年に渡る調査で導きだした、成功するチームに見られる5つの要因
心理的安全性が高いチームが成功する
96
 5 つの要因のうち、圧倒的に重要なのが心理的安全性
職場になんでも言える雰囲気があること
心理的安全性の高いチームの傾向
 離職率が低い
 他のチームメンバーが発案した多様なアイデアをうまく利用することができる
 収益性が高い
 「効果的に働く」とマネージャーから評価される機会が 2 倍多い
【演習】心理的安全性について考える
97
技術的な専門知識に精通するAさんは、長年にわたりマネージャー職を担当しています。この 2 年間は、大規
模プロジェクトの運営を担当する XYZ というチームのマネージャーを務めてきました。Aさんは、もともと要
求水準の高い人物でしたが、ここ数か月は、ミスやありきたりなアイデア、自身の考え方にそぐわない出来事
を受け入れない不寛容な側面が目立つようになっていました。
先日Aさんは、経験豊富なチームメンバーが提案したアイデアを皆の前で厳しく非難し、さらに本人のいない
ところで辛らつな批判を繰り広げました。Aさん以外のメンバーは皆、このアイデアには説得力があり、裏付
け調査も十分で、試してみる価値はあると考えていたにもかかわらずです。この出来事の後、メンバーからア
イデアが提案されることはありませんでした。
Aさんのアイデアが採用された新しい企画書は、創造性と新規性に欠けるという理由で、最終的に経営陣から
却下されました。
• 心理的安全性が表れているのはどの振る舞いですか?
• 心理的安全性の欠落を示唆しているのはどの振る舞いですか?
• 心理的安全性が非常に重要なのはなぜだと思いますか?チームにおいて、心理的安全性の有無はどのような
違いをもたらしますか?ご自身のチームを振り返ってみるとどうですか?
【実践】効果的なチームを作るための取り組み
98
要因 主な取り組み
1 心理的安全性
チームからの意見やアイデアを求める
2 相互信頼
各チームメンバーの役割と責任を明確にする
3 構造と明確さ チームの目標を定期的に周知し、目標達成のための計画をメンバーに理解させる
4 仕事の意味
チームメンバーが効果的に行なっている取り組みに対して好意的なフィードバックを
提供し、メンバーが課題に直面している場合には手を差し伸べる
5 インパクト
各チームメンバーの仕事が、チームや組織の目標達成に貢献するような明確なビジョ
ンを共同で策定する
効果的なチームを作るには、マネージャーやリーダーが以下の取り組みを行う
リーダーシップ
と
フォロワーシップ
フォロワーシップ
100
リーダーシップとフォロワーシップの違い
 リーダーシップ・・・ある一定の目標達成のために個人やチームに対して
行動を促す力のことで、「指導力・統率力」が重視される
 フォロワーシップ・・・リーダーを補佐するフォロワーが、リーダーに対
して主体的に支援を行うこと
組織における業務の成果に対し、フォロワーの影響力は
80~90%
フォロワーシップに欠かせない要素は、「 組織に対する
貢献力 」と「 リーダーに対する批判力 」の2つ
リーダーシップとフォロワーシップの関係
101
リーダーシップ フォロワーシップ
チームの心理的安全性を高める 批判を恐れず、アイデアや意見を積極的に出す
目的と具体的目標を示す 達成に向けて業務を遂行する
行動を決定する 健全な批判により提言する
役割の責任を果たす 信頼が増して貢献意欲が高まる
貢献力と批判力でリーダーを補佐するフォロワーに方向性を示し、導く
主体的なフォロワーの行動(11の具体例)
102
1. 決定権者は誰であるかを考えて行動する 意思決定権を持ったリーダーが的確な判断を下せるように行動すること
2. 自分のアイデアは積極的に提案する 上司が採用してくれるか否かにかかわらず、積極的に提案することが重要
3. より多くの人々の利益への貢献を考える 自部門の利益(目標、ノルマ)だけではなく、会社全体、ひいては顧客のニーズまでを俯瞰して、より多
くの人々の利益への貢献を考える
4. 本来の目的を第一に考え誠実に行動する ー
5. アイデアの現実的な費用対効果分析を提示する 積極的にアイデアを出すことが重要とはいえ、説得力がなければせっかくのアイデアも意味を成さない。
数値的観点から費用対効果を分析し、数字でアイデアに説得力を持たせる
6. 倫理違反に対しては「異議申し立て」を 高い倫理観を持ち、組織にとって何が一番重要であるかを、フォローする立場から考え、行動する
7. 上司も完璧でないことを理解する 上司にも失敗や弱点があるという事実を受け入れ、先回りしてフォローする
8. 意思決定者の気持ちやニーズを考えて行動する ー
9. 組織の最終決定は支持する ー
10. 自分の行動が組織にプラスになっているか検証する ー
11. 未来志向で考え行動する ー
フォロワーシップで組織を動かすさいの、フォロワーに求められる行動例
フォロワーの心構え(例)
103
状況 フォロワーの心構え
上司に何か尋ねるとき 上司に「どうしたらよいか」と尋ねるときは「君はどうしたいと思っているか」と問い返されたとき
の回答を用意しておく
上司に採用を求めるとき あなたの熱意と確信を上司にも伝染させること
上司の不在時 普段から上司の目的や責任を共有しているかどうかが試される、良い機会であると心得る
上司の言うことが納得できないとき 納得できるまで質問する。それでも納得できない場合、納得できるまでそれを実行してみる
上司を補佐するとき 上司があなたに何を期待し、何をしてほしくないかを率直に尋ね、なぜそれを望むのかを聞き出す
常時 あなたの仕事上の悩みはすべて上司の責任である。と同時に、上司が抱えている仕事上の悩みはあな
たの責任である、ということを理解する
常時 上司に理想のモデルを求めるな。上司とあなたが理想のペアを組むように努めること
常時 上司に、あるがままの値打ちを認めてもらいたいなら、あなたも、あるがままの上司の値打ちを認め
なければならない
常時 あなたの上司が、実力以上に組織から評価されるようにせよ
常時 上司が誤った決定をしないように、情報を提供し、アドバイスする責任を果たさなければならない
社会マネジメント
組織の力を高め、社会貢献できる企業になる
参考文献(社会マネジメント)
105
タイトル 著者・監修 出版社
60分でわかる!SDGs超入門 バウンド 技術評論社
日本でいちばん大切にしたい会社」がわかる100の指標 坂本光司、坂本光司研究室 朝日新聞出版
正しい道理をもって社会に貢献する
売り手(自社)
買い手
(取引先)
社会
(業界)
商品、サービス、価値
収益、信用
実績、使命、理念
信用、機会の創出
発展、市場活性化
フロントオフィス(売上創造)
組織マネジメント
社会マネジメント
個人マネジメント
7つの習慣
私
的
成
功
公
的
成
功
② 終 わ り を 思 い 描 く
③ 最 優 先 事 項 を 優 先 す る
④ W i n - W i n を 考 え る
⑤理解に徹し、理解される
⑥ シ ナ ジ ー を 創 り 出 す ⑦
刃
を
研
ぐ
整え方
学び方 考え方
稼ぎ方
伝え方
商品・サービス
開発
進め方
マインドフルネス
睡眠
運動
伝え方のルール
プレゼン
アウトプット
時間術
ロジカルシンキング
エッセンシャル思考
ファクトフルネス
富を築く知恵
資産運用
仕事の進め方
集中力
基本の型(人格形成) 7つの方(知識・スキル・意欲)
① 主 体 的 で あ る
ビジョン
(あるべき姿)
ミッション
(使命)
バリュー
(価値観)
経営戦略 組織文化
バックオフィス(業務支援)
人事 経理 総務
個人の力を結集し、成果が出せる組織になる
健康経営
組織の力を高め、社会貢献できる企業になる
SDGs CSR
ステークホルダー(株主等)
生き方
論語(道徳) 算盤(収益)
価値を創出し利益を得て“三方よし“を実現する
永続企業の実現
リーダーシップ
フォロワーシップ
re:Work
(チーム)
ワークライフバランス 取捨選択
商品・サービス
運用
営業
顧客サービス 広報
法務
人格を形成し、知情意を兼ね備えた“完き人” を目指す
企 業 経 営 の 羅 針 図
(道徳にもとづいた富を社会に還元し、世の中に必要とされる企業になる)
標準化
プロジェクト
マネジメント
ナレッジ
マネジメント
道徳と収益の両輪
による社会貢献
人を大切にする経営
re:Work
(イノベーション)
一般教養
(情報リテラシー、
ハラスメント等)
コンプラ
マーケティング
社会マネジメントの構成
107
1 人を大切にする経営 • 人間を重視する経営を行うことで、あらゆる関係者(特に従業員とその家
族)を幸せにする
2 re:Work
(イノベーション)
• Google re:Workのイノベーションに関する考え方を取り入れ、イノベーショ
ンを生み出す組織づくりを目指す
3 SDGs • SDGsのゴールに合わせた事業戦略を設計し、企業価値の向上やステークホ
ルダーとの関係強化を目指す
4 CSR • 社会貢献を通じて企業イメージの向上、ステークホルダーとの関係強化を目
指す
人を大切にする経営
人を大切にする経営
109
業績重視ではなく、「人間重視」
過去40年7000社の調査から、業績が安定的によい会社は例外なく人
を大切にしていることが判明
”いい会社“を診断するための100の指標で組織の「健康診断」テスト
を実施してみる
50点以下なら経営体質に問題あり
幸せにするべき人たち
社員とその家族
仕入先や協力会社で働く社外社員とその家族
現在顧客と未来顧客
地域住民、とりわけ障がい者や高齢者等の社会的弱者
出資者や関係機関
100の経営指標(一部)
110
経営指標 指標の例
1 社員に関する指標 • 過去5年間平均の、正社員の転職的離職率は3%以下である
2 社外社員(仕入先・協力会社等)に関する
指標
• 代金の締め後の支払日は20日以内である
3 現在顧客と未来顧客に関する指標 • 顧客の80%は口コミ客・紹介客である
4 高齢者・女性・障がい者に関する指標 • 女性管理職が全管理職の20%以上である
5 経営者に関する指標 • 経営者は自らの引退時期を定めている
6 社員の確保・育成・評価に関する指標 • 社員一人当たりの人材育成経費は年間10万円以上、または総実労働時間に占める研修時
間は5%以上である
7 福利厚生等に関する指標 • 全社員の過去3年間の年次有給休暇平均取得率は70%以上である
8 社会貢献活動に関する指標 • 地域文化向上や慈善活動のため、毎年経常利益の1%以上の金額を地域団体等に寄付し
ている
9 中長期経営計画・経営理念等に関する指標 • 過去5年間の計画に対する平均達成率は90%以上である
10 経営全般に関する指標 • 研究開発・新サービス開発等を日常的に行っている社員が全体の10%以上いる
re:Work
(イノベーション)
イノベーション(新たな価値の創造)
112
イノベーションを創造しやすい環境づくりを目指す
組織の成功と長期的存続にはイノベーションが不可欠
Google「re:Work」が提唱するイノベーションの考え方
「イノベーションとは、新しいアイデアを取り入れて形にし、それを試して
実装するプロセスである」
組織が最適な環境を整え、適切な人材を採用し、立ち入らず任せるようにす
ることでイノベーションは生まれやすくなる
イノベーションのための環境づくり
113
ビジョンを共有し周知する • チーム全員でビジョン(チームの存在理由、目指すゴール)を決め、実現するための目標と成
果指標を決める
主体性と好奇心を奨励する • 十分な権限を与え、信頼して仕事を任せる(細かく管理しない)
• リスクを冒すことを許容する
失敗から学ぶ • リスクを恐れずに新しいアイデアを試せる環境をつくる(心理的安全性が感じられる環境)
• 目標を達成できなかった理由、学んだこと、次に進むための計画を共有する文化をつくる
従業員同士をつなげる • 部門間のつながりを奨励し実現するための策を検討する(ピアボーナス、同僚からのフィード
バック)
リーダーシップを示して指導する • 適材適所を考え、やりがいのある仕事を任せる
• 目標を設定したら、あとは任せる
• 批判的な態度を取らない
SDGs
Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)
SDGs
115
• 2015年9月の国連サミットで採択(ミレニアム開発目標(MDGs)の後継)
• 「地球規模の問題をみんなで考え、みんなで解決していこう」
• 2030年を期限とする
• 「地球上のだれ一人取り残さない」持続可能で、多様性と包摂性のある社会を実現する
• 17のゴールと169のターゲットから構成される
• 企業はこれらゴールを意識した施策の策定が今後求められる
• 日本では外務省が主導している
SDGsに取り組む意義
116
 企業価値の向上につながる
 企業が短期の利益だけを追求しているのではなく、長期的な視点を持って事業活動を展開していると評価される
 地球的課題の解決に貢献することで、消費者や地域、取引先などから信頼を獲得できる
 新事業の開発に役立つ
 SDGsを意識した経営ビジョンを設定することで、ビジョン達成のための新たな事業の構想(メインの事業となる)に役立
つ
 ステークホルダーとの関係強化
 持続的成長を実現する企業は経営リスクが低くなり、社員が安心して働けるほか、投資家から見れば投資対象として安心
できる(ESG投資の対象になりやすくなる)
永続企業への足掛かりとなる
取り組まないことによるデメリット
117
法的拘束力及び罰則はないが…
SDGsに反する活動をしているとステークホルダーとの関係が悪
化するリスクが高まる
消費者:商品やサービスを買ってくれなくなる
取引先:取引してくれなくなる
投資家:投資対象にならない
その結果、永続企業ではなくなる
義務と思わず、チャンスととらえること
17のゴールと一般企業の関連性
118
ゴール 説明 一般企業の関連性
1 貧困をなくそう あらゆる場所であらゆる形態の貧困に終止符を打つ ☆☆☆☆☆
2 飢餓をゼロに 飢餓に終止符を打ち、食料の安定確保と栄養状態の改善を達成するとともに、持続可能な農業を推進する ☆☆☆☆☆
3 全ての人に健康と福祉を あらゆる年齢のすべての人の健康的な生活を確保し、福祉を推進する ☆☆☆☆☆
4 質の高い教育をみんなに すべての人に包摂的(一定の範囲の中に包み込むこと)かつ公平で質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進する ★★★☆☆
5 ジェンダー平等を実現しよう ジェンダーの平等を達成し、すべての女性と女児のエンパワーメントをはかる ★★★☆☆
6 安全な水とトイレを世界中に すべての人に水と衛生へのアクセスと持続可能な管理を確保する ☆☆☆☆☆
7 エネルギーをみんなに そしてクリーンに すべての人々に手ごろで信頼でき、持続可能かつ近代的なエネルギーへのアクセスを確保する ☆☆☆☆☆
8 働きがいも経済成長も すべての人のための持続的、包摂的かつ持続可能な経済成長、生産的な完全雇用およびディーセント・ワーク(働きが
いのある人間らしい仕事)を促進する
★★★★★
9 産業と技術革新の基盤を作ろう 強靭なインフラを整備し、包摂的で持続可能な産業化を推進するとともに、技術革新の拡大をはかる ★★★★☆
10 人や国の不平等をなくそう 国内および国家間の格差を是正する ☆☆☆☆☆
11 住み続けられるまちづくりを 都市と人間の居住地を包摂的、安全、強靭かつ持続可能にする ☆☆☆☆☆
12 つくる責任 つかう責任 持続可能な消費と生産のパターンを確保する ★★★☆☆
13 気候変動に具体的な対策を 気候変動とその影響に立ち向かうため、緊急対策をとる ☆☆☆☆☆
14 海の豊かさを守ろう 海洋と海洋資源を持続可能な開発に向けて保全し、持続可能な形で利用する ☆☆☆☆☆
15 陸の豊かさも守ろう 陸上生態系の保護、回復及び持続可能な利用の推進、森林の持続可能な管理、砂漠化への対処、土地劣化の阻止および
逆転、ならびに生物多様性損失の阻止を図る
☆☆☆☆☆
16 平和と公正をすべての人に 持続可能な開発に向けて平和で包摂的な社会を推進し、すべての人に司法へのアクセスを提供するとともに、あらゆる
レベルにおいて効果的で責任ある包摂的な制度を構築する
☆☆☆☆☆
17 パートナーシップで目標を達成しよう 持続可能な開発に向けて実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する ☆☆☆☆☆
169のターゲットの例
119
5.ジェンダー平等を実現しよう
ジェンダーの平等を達成し、すべての女性と女児のエンパワーメントを図る
【ターゲットの例】
5.1:あらゆる場所における全ての女性及び女児に対するあらゆる形態の差別を撤廃する。
5.5:政治、経済、公共分野でのあらゆるレベルの意思決定において、完全かつ効果的な女性の参画及び平等なリーダーシッ
プの機会を確保する。
SDGs先進企業の例【サラヤ株式会社】
120
活動概要
 ウガンダとカンボジアにて、市民と医療施設の2方向から、手洗いを基本とする衛生の向上のため
の取組を推進
 持続可能なパーム油類の使用やアブラヤシ生産地の生物多様性の保全に取り組むと同時に、消費
者へのエシカル消費の啓発を実施
 「100万人の手洗いプロジェクト」
主要原則ごとの評価ポイント
 普遍性:ウガンダにアルコール手指消毒剤を継続的に供給し、衛生向上と共に雇用も創出
 包摂性:「100万人の手洗いプロジェクト」を、ユニセフの支援を通じて実施
 参画型:生活用水が不足しがちなアフリカ諸国に対して、アルコール手指消毒剤を供給
 統合性:衛生への取組による多産から少子への移行、教育の機会確保,女性の社会進出というサ
イクルの実現
 透明性:ウガンダやボルネオでの取組をサラヤの持続可能性レポート等で随時更新、公開
第1回「ジャパンSDGsアワード」受賞
【演習】SDGsから事業戦略を考える
121
自社の強みやできることを考慮し、SDGsの17のゴールを満
たす事業戦略を考えてみよう
その中で、自分にできることは何かを考えてみよう
CSR
(Corporate Social Responsibility)
CSR
123
CSR(企業の社会的責任)
 自社の利益追求だけでなく、すべての利害関係者(ステークホルダー)を視野に地域社会、
環境などに配慮した企業活動を行うことでよりよい社会づくりを目指す取り組み
SDGsとの違い
 CSR活動は自社のイメージアップを目的とした寄付などの本業以外の活動が多いが、SDGsは
本業を通じて目標達成に取り組む
 SDGsは本業を通じた活動となるため、自社の得意分野を活かせる
CSRはSDGsが掲げる目標以外での社会貢献も含まれるため、並行して
取り組むとよい
SDGsとCSRの使い分け事例
124
オリオンビール(沖縄県浦添市)
ミッション:人を、場を、世界を、笑顔に。
ビジョン:
顧客:笑顔、Win-Win
社員:働きやすさ、働きがい
社会:環境、教育
株主:成長性、持続性、透明性
【CSR】
2020年以降に開催されるオリオンビアフェストについて、売り上げの
一部を首里城再建支援へ活用します。
⇒地域のために
【SDGs】
目標4:質の高い教育をみんなに
目標9:産業と技術革新の基盤を作ろう
目標12:作る責任 使う責任
目標14:海の豊かさも守ろう
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道徳経営実践講座

Editor's Notes

  1. この講座は、“道徳経営実践講座”というタイトルの講座です。 わたくし、講師の石井と申します。よろしくお願いいたします。 副題は、「“論語と算盤“の両輪経営で、社会貢献企業をめざす」です。 これサンバンと書いて、これでそろばんって読みます。 この「論語と算盤」というのは、近代日本の資本主義の父といわれる渋沢栄一が、今から約100年前に書いた本の名前なんです。 渋沢は、2024年の新1万円札の肖像に選ばれた人物ということで、ご存知の方も多いと思います。 論語は、中国の思想家、孔子が説いた教え、つまり道徳を表しています。 算盤は、昔の計算機なので、これは会計とか収益を表したものとお考えください。 ですので、「論語と算盤」は、言い換えれば、「道徳と収益」となります。 この本、ざっくりいうと「企業の活動は、道徳と収益は両方、大事なんだよ、利益追求だけでなく、道徳も併せ持った経営をしないとだめですよ」 ということが書いてあるんです。 といっても、みなさんは会社で普段仕事していて、利益追求はしても、あまり道徳とかって考えなくないですか。 近年、社会貢献企業が注目されています。企業は利益を追求するだけでなく、どんな社会貢献ができるのかが問われる時代です。 ですので、この講座は、道徳を会社経営に取り入れることで社会貢献企業を実現するという、そんな内容になってます。 では早速中身に入っていきましょう。
  2. 孔子の弟子(3000人いたとされる) 孔子の死後約四百年かけて編纂した弟子たちの言語録は『論語』にまとめられた。 いわゆる名言集的なスタイル たとえばこんなことが書いてある あやまちて改めず、これを過ちという。 現代語訳:(過ちを犯したのに改めない。これを本当の過ちというのだ) 日光東照宮の見ざる言わざる聞かざるも、論語が由来になっているといわれている ◆「はっちゃんショップ」群馬県桐生市 500円で好きなだけご飯やおかずをビュッフェ形式で食べられる 客が来るほど赤字。 毎月7万円ほど赤字だが、自分の年金をあてることで安くできている 道徳的には素晴らしいが、経営的には永続するスタイルではない。(道徳のみ経営)
  3. 企業の究極的な目的な「永続すること」 そのため、永続企業になるには道徳経営が必要
  4. 近年、企業の社会貢献への機運が高まっています 企業はもはや、利益追求するという考え方では立ちいかなくなってきており、その傾向は今後ますます強まっていくと思います。 とはいっても、社会貢献企業目指して、「世のため人のために仕事をしよう!」と社長一人だけが意気込んでいてもだめで、高い道徳心を持つ人格者が社内にいないと実現が難しいです。 よって道徳教育が必要になってくるというわけです。そのための考え方を整理できないか。ということ 【時代の変化に対応できる力が求められる】とは、 これからはどうやって優秀な人材の確保するか、ではなく、「内部の人間をどうやって育成するか」という発想に切り替えていくべきかと思います。 会社は「人格者を育てる」機能をもたなければならない
  5. 目的 道徳教育っていうと、本来会社主導でやるものではなく、個人の性格や自主努力に頼ってきた部分が多いわけですが、本講座では、会社の人材育成戦略の一環として、「人格者の育成」を企業経営と密接にからめていこう、と。 そして、人格者の育成に必要なカリキュラムを整理してみようじゃないか、というのが本講座の背景となっています。 効果とねらい なぜ企業は永続することが前提になっているか。 たとえば「1年後に廃業します」って公言している会社の製品を買いたいと思うでしょうか。 当然、1年後にはその製品のサポートを受けれないし、壊れても修理もしてくれません。 また、そんなつぶれるとわかっている会社で働きたいという人もいないし、銀行だってそんな会社にお金を貸したいと思わないでしょう。 つまり、会社ってのはつぶれることを前提にはしていないし、そもそもできないんです。 よって、企業の究極の目的は何かといえば、「永続すること」これにつきます。 永続企業になるためには顧客や社会から愛される、いつも応援してもらえるような企業になるために、社会貢献できる企業経営が求められるわけです。 なので、社会貢献企業を目指すことで、永続しつづける企業になる。 この実現が本講座のねらいです。
  6. 道徳獲得のプロセスはこれまで体系化されてないため。 まず、個人を育てる 個人が育ったら、チームで成功する チームで成功し、会社全体で社会貢献できる会社になっていく
  7. こちらが永続企業を実現するために、必要な知識や考えかたを示した羅針図です。 特に左側がおそらく世の中にはない、独特獲得のプロセスになります。 なので、左側がとても重要というか、解説したい部分になりますので本編では、左の「論語」部分を中心に解説します。 こちらが道徳獲得のパート、つまり、人格形成を目指したパートになります。 一方、右の算盤については、本講座では細かく解説しません。 というのは、世の中には様々な業種、営利団体があり、様々なビジネスモデル、経営ノウハウがあること、また、収益モデルを表すフレームワークも無数にあるので、 一元的な解説ができないためです。 右の算盤パートで表現したいことを簡単に説明しておきます。 「価値を創出し利益を得て“三方よし“を実現する」 なんてことが書かれていますが、三方よしの三方とは、売り手、買い手、社会のことですね。 売り手は自社、買い手は取引先、社会は地域とか業界のことです。 自社はよい商品やサービスをつくって、それを取引先とか顧客に買ってもらい、買ってもらった取引先はその商品なりサービスを利用し、さらに成長・発展していくわけです。 その買い手は別の会社からまた商品を買ったり、雇用を生んだりしながら、地域社会にお金を落とします。 お金を落としてくれたら社会はどんどん潤っていきます。地域が潤えば、またどこかの会社や住民がわが社にお金を使ってくれるようになります。 このようにお金がぐるぐるとよい循環をしてみんなハッピーになる、みたいな考え方が「三方よし」です。
  8. 論語部分、道徳モデルの表現方法は世の中にありませんが、収益モデルの表現方法はこのほかにもたくさんフレームワークがあります。その一つがこのビジネスモデルキャンバスです。 ビジネスモデルキャンバスはスタートアップやこれから起業するといった、小さくビジネスを始めるような人が、ビジネスモデルを整理するために使用することが多いツールです。 1枚で収益モデル全体が見渡せるので、自分がやろうとしているビジネスが、他人にも説明しやすいのがメリットです ここには収益を獲得する仕組みが表現できるので、まさに「算盤」の部分にあたります。 でも道徳については一切触れてないですよね。だから先ほどお見せした、論語の部分も羅針図として描き、道徳も企業活動として重視していくことが重要なんです 顧客(価値を提供するのは誰か?) 価値(どんな価値を提供するのか?) 販路(どのように価値を提供するのか?) 関係(顧客とどのような関係を構築するか?) 収益(顧客はどのような価値に対してお金を払うのか?) 資源(価値を提供するのに必要な資源は何か?) 活動(価値提供のためにやるべきことは何か?) 協力者(協力してくれる人は誰か?) 費用(価値を提供するために必要な費用は?)
  9. もうひとつ、算盤部分、収益モデルについての例を出します。 IT企業では、このようなビジネスプロセスが想定できます このように機能単位で絵を描くと、社員は自分が担当している領域がわかりやすくなります。
  10. こちらが永続企業を実現するために、必要な知識や考えかたを示した羅針図です。 本編では、左の「論語」部分を中心に解説します。なぜなら、こちらが道徳獲得のパート、つまり、人格形成を目指したパートだからです。 一方、右の算盤については、本講座では細かく解説しません。 というのは、世の中には様々な業種、営利団体があり、様々なビジネスモデル、経営ノウハウがあり、一元的な解説ができないためです。 右の算盤パートの目的として 「価値を創出し利益を得て“三方よし“を実現する」 なんてことが書かれていますが、三方よしの三方とは、売り手、買い手、社会のことですね。 売り手は自社、買い手は取引先、社会は地域とか業界のことです。 自社はよい商品やサービスをつくって、それを取引先とか顧客に買ってもらい、買ってもらった取引先はその商品なりサービスを利用し、さらに成長・発展していくわけです。 その買い手は別の会社からまた商品を買ったり、雇用を生んだりしながら、地域社会にお金を落とします。 お金を落としてくれたら社会はどんどん潤っていきます。地域が潤えば、またどこかの会社や住民がわが社にお金を使ってくれるようになります。 このようにお金がぐるぐるとよい循環をしてみんなハッピーになる、みたいな考え方が「三方よし」です。 そろばん部分の解説はこれくらいにして、論語、つまり道徳のパートの解説を次のスライドからしていきます。
  11. 一方、渋沢は「偉き人」(えらきひと)がいるといっています。 えらきひととは、性格等に問題があっても、その欠点を補って余る程に卓越した長所や能力がある者だ、といっています。 「偉き人」は力を発揮できる場が限られるが、完き人は世の中のどんな場面でも必要とされると。 なので、能力だけに偏った偉き人ではなく、人格と能力を兼ね備えた「完き人」がいいのだといっています。 個人マネジメントは、知・情・意をバランスよく身につけることを目的としている 人格教育を怠って、偏った勉強しかしないと、「偉き人」でおわります。 偉き人はその会社、同じ業界でしか通用しない可能性が高いです。 年取ってからの勉強って、どうしても偏ってしまいますよね。 たとえばITの技術者は、ITのことばっかり勉強しがちです。 なぜならそのほうが楽だからです。この姿勢だと、偉き人でとまってしまいますよ、と。 知情意をバランスよく、人格形成の習慣を身につけ、完き人を目指しましょう。
  12. アドラー心理学: すべての悩みは対人関係の課題です、と言い切っている 言い換えれば、 仕事の悩みも、結局はすべて人の悩みかもしれません。 だから、知情意のバランスを意識して身につけましょう
  13. 紀元前、古代ギリシアの哲学者
  14. こちらが永続企業を実現するために、必要な知識や考えかたを示した羅針図です。 本編では、左の「論語」部分を中心に解説します。なぜなら、こちらが道徳獲得のパート、つまり、人格形成を目指したパートだからです。 一方、右の算盤については、本講座では細かく解説しません。 というのは、世の中には様々な業種、営利団体があり、様々なビジネスモデル、経営ノウハウがあり、一元的な解説ができないためです。 右の算盤パートの目的として 「価値を創出し利益を得て“三方よし“を実現する」 なんてことが書かれていますが、三方よしの三方とは、売り手、買い手、社会のことですね。 売り手は自社、買い手は取引先、社会は地域とか業界のことです。 自社はよい商品やサービスをつくって、それを取引先とか顧客に買ってもらい、買ってもらった取引先はその商品なりサービスを利用し、さらに成長・発展していくわけです。 その買い手は別の会社からまた商品を買ったり、雇用を生んだりしながら、地域社会にお金を落とします。 お金を落としてくれたら社会はどんどん潤っていきます。地域が潤えば、またどこかの会社や住民がわが社にお金を使ってくれるようになります。 このようにお金がぐるぐるとよい循環をしてみんなハッピーになる、みたいな考え方が「三方よし」です。 そろばん部分の解説はこれくらいにして、論語、つまり道徳のパートの解説を次のスライドからしていきます。
  15. (ブリガムヤング大学で)博士号取得しているので、コヴィー博士と呼びます。 アンネの日記も3000万部 The 7 Habits of Highly Effective People 意味:優れた結果を出す人の、7つの習慣 この本を書こうと思った動機 成功者と呼ばれた人でも、見た目の成功とは裏腹に、虚しさを感じていたり、もっと深い人間関係に飢えている人が少なくなかった。 ・ビジネスで成功してお金持ちになったけど、妻や子が他人同然だ。 ・会社はもうかっていて、毎日忙しいが、この仕事になんの意味があるのかよくわからなくなってきた。 真の成功者になるには人格が必要だ、という結論に至って執筆したのがこの本なのです。
  16. コヴィーさんが200年分の文献を調査してわかったことは、表面的なテクニックだけでは成功しないということ 成功してもそれは一時的なもの 樹木を育てるとき、枝派の形を整えれば一時的に見栄えは良くなりますが、長続きしない 本当に見事な樹木を育てるには根や幹を育てる必要がある。 人格形成は、根や幹を育てるのに近い、とコビーさんはいいます。 個人的な感想としては、いまの世の中はスピード感がありすぎ、身につけるために「時間のかかるもの」はうけない、つまりそういう本は売れないのではないか。いっぽうで、すぐに実践できるような即効性のあるテクニックがうける、そういう本が売れる。 あわてるなと、本当に成功したければテクニックではなく人格形成、つまりよい習慣を持て、と。 そういうセールスのあおりをうけていない昔のほうが本当に大事なことが書かれていたのだとコビーさんは発見したのではないでしょうか。
  17. 7つの習慣に入る前に、その前提となる「パラダイムと原則」について説明します。
  18. たとえば、東京では1日100人、新型ウィルスの感染者が出ている 多いと思う人もいれば、少ないと思う人もいる パラダイムが異なるためです。まず、このパラダイムが人れぞれ、違うんだ、ということを理解することが重要です。 パラダイムの存在を理解できない人は、「世界をあるがまま」に見ている」と思っている 自分が見ているものが世界の現実であると思い、それが正しいと思っているので、考え方が違う人がでてくると相手が間違っている、と感じてしまうからです。 【コヴィー博士が体験した、パラダイムシフトの例】 ニューヨークの地下鉄で ある日、コヴィーさんが地下鉄に乗っていると、ひとりの男性が子供たちを連れて乗り込んできた。 子供たちは大声で騒ぎ、物を投げたり、乗客の新聞を取り上げたりとやりたい放題。 電車内の平穏が一瞬にしてやぶれた。 男性はコヴィーさんの隣に座り、目をつむったまま動かず、子供たちを注意しようともしない。 そのいらだちを抑えることができず、コヴィーさんは男性に「お子さんたちがみんなの迷惑になっていますよ」と注意した。 男性は目を開けて、こう言いました。 「そうですね、どうにかしないといけませんね。いま、病院の帰りなんです。1時間ほど前、あの子たちの母親が亡くなって、これからどうしようかと。子供たちも動揺しているんだと思います。」 それを聞いたコヴィーさんのパラダイムは一瞬にしてシフトした。子供たちの様子がそれまでとぜんぜん違って見えたのです。 コヴィーさんのいらだちはなくなり、同情し、男性に対し、「私できることはありませんか?」と声をかけたそうです。 それまでの考え、感情、行動がすべて変わったのです。 コビーさんが体験したパラダイムシフトは、 「私できることはありませんか?」と声をかけるという行動につながった 新型ウィルス登場によって、コロナ前とコロナ後の考え方も明らかに変わりましたね。 これは世界中の人がパラダイムシフトを経験したといえるかと思います。 【余談】 ある夜、戦艦が海を進んでいる。 その進路に光が見えた。つまり進路に船がいて、衝突の危険性がある。 戦艦の艦長は命令を出します。 「衝突の危険があるため、20度進路を変更せよ、という信号を出せ」 相手からの信号が返ってきた。 相手:「そちらの方が20度進路を変えてほしい」 艦長は怒り、 艦長:「こちらは戦艦だぞ。そちらが20度進路を変えろ」 相手からまた返信があった。 相手:「こちらは灯台である」 艦長は進路を変える命令を出した。 という話。艦長が経験したパラダイムシフト
  19. パラダイムシフトを体験できる絵 同じ絵を見ているにもかかわらず、ひとによって老婆にも、若い女性にも見える
  20. 原則、つまり未来永劫変わらない価値観、をもちなさい、 すなわち「道徳を持ちなさい」ということは渋沢と同じことを言っていると解釈できる
  21. 1 主体的な人は、自分の価値観を持ち、やるべきことが明確なので、外から悪口を言われても気にならない。 お釈迦さまが、ある男に悪口を言われたが、お釈迦さまは何も言い返さなかった。 その理由を聞くと、こう答えられた。 「もし他人に贈り物をしようとして、その相手が受け取らなかった時、その贈り物は一体誰のものだろうか」 お釈迦さまは、悪口という刺激に対し、それを受け取らないという反応をした、ということです。 だからお釈迦さまはまったく気にしていないし、傷ついてもいないのです。 悪口を言った人は、自分の行動を恥じたといいます。お釈迦さまは相手の行動を変えてしまったのです。 先の地下鉄の例でもそうですが、自分の子供を注意しない男性に対して最初はいらだっていたコヴィーさんですが、理由がわかると「私にできることはありませんか?」と行動が変わりましたよね。 2 誹謗中傷を受けてて落ち込んでいたFルーズベルトに対して、大統領のエレノア夫人が言った言葉 「あなたの許可なくして、誰も、あなたを傷つけることはできない。」 人は誰かに傷つけられるのではなく、自分で傷つけるのである この4つのフィルターを使うからこそ、人の可能性は無限。 動物は反応しかできないので、できることは限界がある。 「夜と霧」 ヴィクトール・フランクルというユダヤ人の心理学者が書いた本。 ナチスの強制収容所に入れられ、拷問を受ける。ある日、すっ裸にされて独房に入れられる。 そんな悲惨な状況でも、「自分の反応は自分で選ぶことができる」と気づいた。 たといどのような状況にあろうとも、それをどう捉えるか、という自由が残されているということに。 自分の身に起こること、すなわち刺激と、それに対する反応の間には、自由がある。 生きる気力を取り戻し、フランクルは同じ収容者や、看守にさえ励まし、希望を与える存在になったという
  22. 1 外部の刺激に対し、コントロールできることを選択して行動しているひとは、主体的である 反応的な人は、コントロールできないことに思い悩み、時間を無駄にしている Twitterのフォロワー少ないとうことは影響力が少ないということ。それは反応的な人が多い特徴がある。 2 独裁的な社長。むちゃぶりをするので、幹部らからの評判は悪かった。陰でみな、社長の悪口を言っていた その中に一人だけ主体的な幹部がいた。彼は社長の立場になって考え、行動した。社長に出せと言われたデータだけでなく、社長が気になりそうなことを先回りして、分析結果を提案するようになった。その結果、幹部会議では社長は他の幹部に対しては相変わらず命令的な姿勢だったが、 彼にだけは、意見を求めるようになった。主体的にふるまった彼の、影響の輪が大きくなった瞬間である。
  23. 1 「~でさえあったらなぁ」→私は~しよう 「あの人は頭にくる」→私は気持ちを抑える 「私にできることはない」→私は別の案を考える あ、いまの主体的だったわ。という気づきが大切 朝会とか、日報なんかで気づきを報告し合う場を作るといいかも 3 主体性を獲得するには、自分自身で決めた約束を守るということが重要 どんなに小さな約束や目標であっても、それを実行するとことで自分の内面に誠実さが芽生え、人格が形成されてくる。 そして、自分自身の人生に対する責任を引き受ける勇気と強さが得られる。 だから自分自身に約束し、それを守ることはめっちゃ重要。 小さな約束、とはたとえば毎朝7時に起きるとか、レジ打ちの人に必ず「ありがとう」をいうとかそんなことです。 Twitterを見てみて、反応だけしていないか? Twitterで反応だけしている人は面白くない。 フォロワー数が多い人は、「刺激と反応の間にある選択の自由が見える人」ではないか。
  24. 梯子をかけるところをまちがえると、一番上に登った時に過ちに気づく。それでは遅い。 ⇒だから、一度自分とむきあい、何を達成したいのかを問う時間を作ることが大事である
  25. SNSでなにか批判されても、クソリプくらっても腹がたちにくいかもしれない
  26. コヴィーさんの友人の例(すべてに原則があてはめられている) どんなことがあっても正直でいよう お世話になった人たちの恩を忘れずにいよう 判断を下す前に、双方の言い訳をきこう その場にいない人を擁護しよう 毎年何かひとつ、新しいことを身につけよう ユーモアを忘れないようにしよう 部下の成功を助けよう 自分が話す2倍の時間、相手の話を聞こう
  27. いきなりお葬式、というのも重たい気がするのであれば、今回は個人マネジメントとして、職場で7つの習慣を導入することを想定しているため、「退職時」をイメージするとよいかもしれません。 夫・・・私は夫として妻に誠実でありたい 父親・・・私は父として子供たちが生きる喜びを得ることに貢献したい 仕事・・・私は専門職として日々、新しいことを学ぶ努力を続けたい
  28. スケジュールは一週間単位で計画を立てるのがよい 具体的なスケジュールの立て方は、本に詳しく載っていますが、めちゃ細かいです。 原則中心の生き方、そして第二領域を重視して生活することで、人生が劇的に変わる。 コヴィーさん自身がそうだったといってるし、何百人と先生が変わった人を見てきている。 「それは自分のゴールに近づけることか?」を意識し、優先事項を誤らないことが重要
  29. 1 使い走りのデリゲーションとは、細かく指示をするマイクロマネジメント このデリゲーションはマネジメント能力を高めるのに最適な考え方ですので、ぜひ習慣づけたいものです。 世の中に出回っているマネジメントの本は、おそらくこのデリゲーションについて必ず書かれているはずです。 重要なのは、相手を心から信頼できるか、これに尽きるかと思います。
  30. ここまでが私的成功の習慣 第一の習慣で自主的にふるまい、成功するためのスタート体制をとる。 第二の習慣で自分だけのミッション・ステートメントをつくり、それに沿った行動をとる 第三の習慣で「緊急ではないが重要なこと」により時間を使うようになり、しかも、人を信頼して任せることで、もっと時間が使えるようになってくる。 結果、自分の影響の輪がどんどん大きくなってきて、影響力を持ち始める ここまでできて、やっと私的成功、一人だけで成功するという土台ができます。 より大きな仕事をやってのけるには、一人の力では実現できません。他人と相互依存の関係性をきずく必要があります。 これを実現するため、第4~6の習慣が必要になってきます。
  31. 人間関係づくりで最も大切な要素は「何を言うか、何をするか」ではなく、「誰が言うか、誰がするのか」である 小手先のテクニックでは人間関係は長続きしない。第1~3の習慣で人としての“基礎体力”を身に着けないと信頼に値する人間にはならない その場にいない人の悪口を言わないこと
  32. Win-Loseは世のなかに蔓延している考え方。ほとんどの人は、この勝ち負けの脚本で育ってきてしまっている。 このメンタリティが私たちの深くまで根付いてしまっている。 大学受験、スポーツなんかでも勝つことが美徳とされる世界で生きてきたため、仕方がない。 自分の子供に勉強しいて、いい学校に入るよう求める親は、条件付きで子供を愛しているのだと。 子供はいつしか、いい学校に入らないと親に愛されないというマインドになってしまう。 誰かの期待に応えることが自分の価値である、と思うようになる。 言い換えれば、期待に応えられないと自分に価値がないのだと思い詰めてしまう可能性があります。自殺するかもしれません。 このWin-Lose、勝ち負けのパラダイムを変えることが第4の習慣です。 「儲かる話がありますよ」とか怪しい話を吹っかけてくる人、 これはWin‐Loseになる可能性が高いです。 つまり、自分の利益しか考えてないやつです。 誰が最も成績が良いか、などと社員同士を競わせているような会社では、社員同士が協力し合うような文化をはぐくむことはない。 社員同士が協力し、それが報われるように報酬制度を変えるとか、文化を変えていかないと組織としての力を最大限に生かすことはできない。 Nodealとは、 友達4人で映画を見ようとしているが、全員みたい映画が決まらない。 そんなときは多数決して決めるのではなく、映画を見ないでほかのことをすればいい
  33. この世の幸せの量はきまっていて、だれかが幸せになると、誰かが不幸になると考えかたが、欠乏マインド 豊かさマインドは、みんなが幸せになれるんだ、と信じ抜くこと 第4の習慣の難しさはこの豊かさマインドを持つ、というところかもしれません。 私たちは日常のなかで、どうしても相手のことをうらやましいとか、あいつ失敗すればいいのに、とか思ってしまいがちです。 そういう生き方をしてきたのだから、無理もありません。学歴社会の弊害かもしれません。 この第4の習慣以降、とても難しいと思うかもしれませんが、現時点では当然です。なぜなら、まだ第1~3の習慣で私的成功を収めてないからです。 なので今は、心配なさらず。 逆に言うと、嫉妬を感じることなく、相手の成功を心から祝福できれば、私的成功してきたといえるのかもしれません。 まとめると、 Win-Win、つまりみんなハッピーになれる道を探す、それができそうにないなら、NoDeal、取引しない 会社は、「誰かが勝つことで誰かが負ける」というWin-Lose型の評価制度をやめ、 チームで成果を上げることを評価する仕組みを導入するのが良い。 個人マネジメントの話ですが、第4の習慣以降はチームで成果を出そう、という公的成功、 すなわち、組織マネジメント内容も包含していることになります。
  34. 脚本とは、「自分はこんな考え方で生きている」といった価値観がまとまったもの。 ひとは脚本に沿って人生を生きている 競争の激しい社会で生き抜いてきた人はWin-Lose型の脚本をもってしまいがち。 「あいつにぜったい勝って蹴落として出世してやるぞ」みたいな脚本はWin-Lose型 ここは、まだ私的成功で人格と自立を獲得していないので、難しいと感じるかもしれない
  35. 7つの習慣の中でももっともエキサイティングな習慣であり、すぐに実生活で応用できる、といっている すぐに使えるというと傾聴のテクニックのように聞こえるが、あくまでテクニックではなく、習慣です。 テクニックということが相手に気づかれると、信頼が得られない、信頼残高がたまらないので、Win-Winの関係が構築できない。 だから、心から相手の話を聞きたい、と思うことが重要。という習慣です。 この第5の習慣が最も難しい、とコヴィーさんは言っている
  36. 第5の習慣は、7つの習慣で最も難しいといわれている(コヴィーさん自身がそういっている) その一方で、すぐに実生活で応用できるとも。 傾聴のスキルは必要。しかし、スキルだけではだめで、相手を本当に理解したいという真摯な望みが必要。 それが土台となって初めて相手の話を共感しながら聞くことができる。 自分が正しいと思っているときは、本気で相手の話を聴こうとできないもの。
  37. レベル4父さん、学校なんてもう嫌だよ⇒学校に行きたくなくて、なんだかイライラしているようだね 自分の言葉に置き換え、感情を反映した言葉で相槌をうつ。 「こんなに深く聞いてくれた」と、相手は心を開き、信頼感が生まれる(これまで培ってきた人格、信頼残高が活きる瞬間でもある) 信頼残高がたまり、Win-Winの関係性につながっていく 第4段階ができれば、相手に誠意が伝わり、大きな信頼を得ることができる この第5の習慣はすぐにでも実行に移すことができるので、今からやってみてください
  38. 信頼口座が赤字の人を探して話しかける、というのがありましたが・・・
  39. 自分をイライラさせるさせる人の名前をリストアップしてみる というのがありますが・・・
  40. 砥石を買わないこと
  41. 社会・情緒は 公的成功を目指す第4,5,6の習慣につながる
  42. 社会・情緒は 公的成功を目指す第4,5,6の習慣につながる
  43. 会社としてはあまり個人的な問題にかかわることができないかもしれないので、 ミッションステートメントではとくにその会社の従業員としてのふるまいを明記してもらうといい 「私は部下の成長をサポートする」 「私は やらされ感を感じることがないよう配慮
  44. ここからは7つの方についての説明です。 7つの習慣は人格形成を達成するというものでしたが、ここからはすぐに使えるような知識やテクニックについての解説を7つのパートに分けて解説していきたいと思います。
  45. こちらが永続企業を実現するために、必要な知識や考えかたを示した羅針図です。 本編では、左の「論語」部分を中心に解説します。なぜなら、こちらが道徳獲得のパート、つまり、人格形成を目指したパートだからです。 一方、右の算盤については、本講座では細かく解説しません。 というのは、世の中には様々な業種、営利団体があり、様々なビジネスモデル、経営ノウハウがあり、一元的な解説ができないためです。 右の算盤パートの目的として 「価値を創出し利益を得て“三方よし“を実現する」 なんてことが書かれていますが、三方よしの三方とは、売り手、買い手、社会のことですね。 売り手は自社、買い手は取引先、社会は地域とか業界のことです。 自社はよい商品やサービスをつくって、それを取引先とか顧客に買ってもらい、買ってもらった取引先はその商品なりサービスを利用し、さらに成長・発展していくわけです。 その買い手は別の会社からまた商品を買ったり、雇用を生んだりしながら、地域社会にお金を落とします。 お金を落としてくれたら社会はどんどん潤っていきます。地域が潤えば、またどこかの会社や住民がわが社にお金を使ってくれるようになります。 このようにお金がぐるぐるとよい循環をしてみんなハッピーになる、みたいな考え方が「三方よし」です。 そろばん部分の解説はこれくらいにして、論語、つまり道徳のパートの解説を次のスライドからしていきます。
  46. 人は人の話を80%聞いていない(10話したら2しか覚えていないもの)
  47. 本能は 分断、ネガティブ、恐怖など、全部で10個ある たとえば女性の初等教育を 20,40,60% の3択で選んでもらうと、ほとんどがCの60%を選んだ。 しかし、正解は20%。この回答は学歴による差がほとんどみられなかった。 ツイッターもそうですが、ネガティブな情報のほうが拡散しやすいもの
  48. ロジカルシンキングは相手に行動してもらうためのスキル
  49. 経済評論家の山崎元さん 運用を他人任せにしない プロは「あなたに合った商品」を売ってくれるわけではない。自社が儲けるため、手数料が高い商品を売りつけるのでNG 金融商品の手数料は0.5%以下であること 結論 資産運用を人任せにしない 最低限の知識は自分で勉強すべき。 やっていいのはつみたてNISA、IDECOのみ。 リスク資産 メリット:運用利益に税金がかからない。掛け金が所得控除できる デメリット:元本割れリスクがある。60歳まで引き出せない つみたてNISA 年間40万円までかけられる、20年間は利益に対して非課税 一般NISA 年間120万円までかけられ、5年間は利益に対して非課税 積み立てNISAと一般は併用できないので、老後の資金という目的では積み立てNISAがおすすめ
  50. 青色が特筆すべきメリット、赤はデメリット 長い目で見れば、IDECOが強力ので必ずやる。余裕があればつみたてNISAもやる
  51. そのほか、現場を知ることの大切さ 「ポケモンGO」をやったことがあるか? やぜ流行っているか、を自分で体験することが大切。 知らないとビジネスにつながらない
  52. 使っていい予算(例:3万円/月) 使っていい時間(例:1日2時間程度) 使っていい人的資源 採用する人材の条件 どんな人材が「優秀」といえるのか? 主なターゲットは? 採用条件は? 人種はだれでもOKか?その場合、求める日本語レベルは?今、日本に住んでいなくてもいいのか? どうなっていれば成功か?(例:期限までに1人以上採用すること) 期限(いつまでやるのか?)
  53. 2014年生まれの50%が109歳まで生きる 1914年生まれのひとが100歳まで生きる確率は1% 生き方を見直すきっかけになるので、必読 最悪なのは、不健康で孤独な老後 企業側も、このような生き方が到来することを見越しておくこと 人材の流動化、休暇をたっぷり与える、別の体験をさせる 無形資産とは、自分のスキル、健康、人脈など(有形資産は株や不動産などのお金になる資産) 長期にわたって恩恵をもたらすもので、大抵は時間とともに価値が減少していくもの。 たとえば「容姿」も無形資産に該当する。 老後が長くなり、稼ぐためにも知識をアップデートし続ける必要がある 本業をおろそかにすることなく、自分の自由時間を大切にする 不健康で孤独な老後を過ごさないために、無形資産を高める 無形資産を形成することができる(よく寝る、歯医者に行く、家族以外の人会う・・・)
  54. こちらが永続企業を実現するために、必要な知識や考えかたを示した羅針図です。 本編では、左の「論語」部分を中心に解説します。なぜなら、こちらが道徳獲得のパート、つまり、人格形成を目指したパートだからです。 一方、右の算盤については、本講座では細かく解説しません。 というのは、世の中には様々な業種、営利団体があり、様々なビジネスモデル、経営ノウハウがあり、一元的な解説ができないためです。 右の算盤パートの目的として 「価値を創出し利益を得て“三方よし“を実現する」 なんてことが書かれていますが、三方よしの三方とは、売り手、買い手、社会のことですね。 売り手は自社、買い手は取引先、社会は地域とか業界のことです。 自社はよい商品やサービスをつくって、それを取引先とか顧客に買ってもらい、買ってもらった取引先はその商品なりサービスを利用し、さらに成長・発展していくわけです。 その買い手は別の会社からまた商品を買ったり、雇用を生んだりしながら、地域社会にお金を落とします。 お金を落としてくれたら社会はどんどん潤っていきます。地域が潤えば、またどこかの会社や住民がわが社にお金を使ってくれるようになります。 このようにお金がぐるぐるとよい循環をしてみんなハッピーになる、みたいな考え方が「三方よし」です。 そろばん部分の解説はこれくらいにして、論語、つまり道徳のパートの解説を次のスライドからしていきます。
  55. リワークは、Googleが公開している情報サイト
  56. 「健康経営銘柄」とは、優れた健康経営を実践している企業を、東京証券取引所の上場企業33業種から、経済産業省と東京証券取引所が共同で各業種につき原則1社ずつ選定するものです。 「健康経営銘柄2020」では30業種40社を選定しました。
  57. 長時間労働者や過重労働者、高ストレス者が存在する、従業員の平均年齢が高い、女性従業員が多い、事業所内の整理整頓が思わしくない、事務作業が多い、変則勤務・夜勤があることなど 健康経営アドバイザー 健康経営の普及・推進を担う人材を育成する目的で、東京商工会議所によって作成された研修プログラム制度。
  58. 組織運営に関するノウハウや、ヒントが得られる 「働く」ことについて、私たちはもっと多くを期待してもいいのではないでしょうか。 私たちは仕事に多大な時間を費やしています。 しかし多くの人にとって、仕事は生活するための手段であって、充実感や刺激を得られる場とは感じてはいないのではないでしょうか。
  59. チームの効果性にそれほど影響していない変数 ・チームメンバーの働き場所(同じオフィスで近くに座り働くこと) ・合意に基づく意思決定 ・チームメンバーが外交的であること ・チームメンバー個人のパフォーマンス ・仕事量 ・先任順位 ・チームの規模 ・在職期間
  60. 心理的安全性 対人関係においてリスクある行動を取ったときの結果に対する個人の認知の仕方、つまり、「無知、無能、ネガティブ、邪魔だと思われる可能性のある行動をしても、このチームなら大丈夫だ」と信じられるかどうか。自分の過ちを認めたり、質問をしたり、新しいアイデアを披露したりしても、誰も自分を馬鹿にしたり罰したりしないと信じられる余地があること 相互信頼 たとえば「このチームは決めた期間内に高い成果を上げることができる」と信じていること。 相互信頼の高いチームのメンバーは、クオリティの高い仕事を時間内に仕上げ、相互信頼の低いチームのメンバーは責任を転嫁しがち 構造と明確さ 役割分担がきちんと決まっていて、向かうべき目標やそれを達成するための計画が明確になっていること。Google では、短期的な目標と長期的な目標を設定してメンバーに周知するために、「目標と成果指標(OKR)」という手法が使われる 仕事の意味 チームの効果性を向上するためには、仕事そのもの、またはその成果に対して目的意識を感じられる必要がある インパクト 自分の仕事には意義があるとメンバーが主観的に思えるかどうかは、チームにとって重要なこと。個人の仕事が組織の目標達成に貢献していることを可視化すると、個人の仕事のインパクトを把握しやすくなる
  61. 組織における業務の成果に対し、リーダーの影響力は10~20%、フォロワーの影響力は80~90%と大きく、成果の大きさはフォロワー(部下やメンバーなど)の活動に左右されるとされることから、近年フォロワーシップの重要性が指摘されている リーダーシップが専制君主国家なら、フォロワーシップは民主主義国家みたいなイメージでしょうか 専制君主制はリーダーが有能だと強いが、無能だと国が傾きます。いってみればリーダーの才覚に国の存続を依存してしまっているため、リスキーな状態 対して、民主主義であれば、専制君主制ほどリスキーではないが、トップの権力が制限されているため、そこまで強い国家になりにくい リーダーシップが必要ないと言っているのではなく、フォロワーシップを発揮するチームのほうが多くの場合、効果的なのではないか、と考えています。
  62. こちらが永続企業を実現するために、必要な知識や考えかたを示した羅針図です。 本編では、左の「論語」部分を中心に解説します。なぜなら、こちらが道徳獲得のパート、つまり、人格形成を目指したパートだからです。 一方、右の算盤については、本講座では細かく解説しません。 というのは、世の中には様々な業種、営利団体があり、様々なビジネスモデル、経営ノウハウがあり、一元的な解説ができないためです。 右の算盤パートの目的として 「価値を創出し利益を得て“三方よし“を実現する」 なんてことが書かれていますが、三方よしの三方とは、売り手、買い手、社会のことですね。 売り手は自社、買い手は取引先、社会は地域とか業界のことです。 自社はよい商品やサービスをつくって、それを取引先とか顧客に買ってもらい、買ってもらった取引先はその商品なりサービスを利用し、さらに成長・発展していくわけです。 その買い手は別の会社からまた商品を買ったり、雇用を生んだりしながら、地域社会にお金を落とします。 お金を落としてくれたら社会はどんどん潤っていきます。地域が潤えば、またどこかの会社や住民がわが社にお金を使ってくれるようになります。 このようにお金がぐるぐるとよい循環をしてみんなハッピーになる、みたいな考え方が「三方よし」です。 そろばん部分の解説はこれくらいにして、論語、つまり道徳のパートの解説を次のスライドからしていきます。
  63. 顧客第一主義、株主第一主義がこれまでの常識だったが、特に大切にすべきは「社員とその家族」であることが特徴 5方よし
  64. それぞれ10指標があるが、代表的なものを紹介 数値が示されてない指標が多い。 たとえば、「発注単価は仕入k先の経営も十分に考えた適正価格で発注している」の適正価格とは。 指標とは達成したかどうかの目印になるものでないとだめなので、数値であることがのぞましいので、自社独自に設定するのもあり
  65. ピアボーナス(従業員間でボーナスを送り合う制度) マネージャーが無意識に創造性を抑圧しないようにするための 6 つの方法 キャパシティだけを見て機械的に仕事を割り当てない。 適材適所を考え、やりがいのある仕事を任せるようにします。飽きることなく強みを発揮でき、しかも力及ばず萎縮するほどでもない課題を与えます。 目標を設定したら、あとは任せる どのアプローチを取るかは、従業員が自由に考えられるようにします。人に任せるのは簡単なようで難しく、マネージャーが明確な目標をあらかじめ定めず指揮権を渡してしまったり、自由にさせるつもりが頭の中にすでに「正しい」手順があって、結局事細かに管理してしまったりするという失敗は往々にしてあります。 誤った期限を設定しない 時間と費用は、創造性を育むためにマネージャーが活用すべき重要なツールですが、個人またはチームにこれらをどの程度許可するかを決めるのは難しいことです。いい加減な期限を設けて創造性を台無しにすることもあれば、時間的制約をほどよく緩めたせいで、逆に内発的動機付けを高める機会を逃してしまうこともあります。費用についても同様にバランスが重要です。 「なあなあの」慣れ合いのチームに迎合しない 特に対人関係の衝突を避けようとすると、仕事のやり方が似ている者同士が集まってグループを作りたくなるものです。ところがある研究では、均一的なグループはしばしば集団思考に囚われて、多様な考え方や背景を持つグループに比べて創造的思考力が劣ると指摘されています。 批判的な態度を取らない 新しいアイデアをどのように受け入れていますか? 新しいアイデアが出るたびに懐疑的な態度を取ったり、失敗したという理由だけでそのアイデアに見向きもせず、成功したアイデアと同様に賞賛や関心を示さなかったりすると、チームメンバーはアイデアについて話す意欲を失ってしまいます。 自己中心的な仕事、駆け引き、ゴシップを許容しない これらは目前の仕事を阻み創造性を台無しにします。代わりに、共有のビジョンを持つ感覚を養い、チーム間のつながりを活性化するようにしましょう。情報の共有とコラボレーションを推奨するだけではなく、課題としてチームに課すことも検討してみてください。
  66. 国連加盟国193か国すべてが合意。 包摂性 一定の範囲の中につつみこむこと。 社会的に弱い立場にある人々をも含め、市民みんなが社会(地域社会)の一員として取り込み、支え合うという考え方
  67. 環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)の頭文字 ESG投資とは、環境・社会・企業統治に配慮している企業を重視・選別して行なう投資のこと
  68. 豊かな森を切り開いて工場を作って、それで莫大な利益を得ても、非難される対象になる 目標に対しての罰則はない。あくまで努力目標 しかしSDGsに取り組んでいない企業は、時代の要請に応えていない企業とみなされて、企業価値を損なう可能性はあります。 「バツがいやだから取り組む」というものではない。 そのため、企業側の意識の高さが求められる 企業側の意識の高さ、つまり、社会貢献意欲の高い経営者や人材が求められるということ。 ⇒だから道徳と経営を結び付けた渋澤の「論語と算盤」はSDGSと大変相性がよい! ⇒うまく取り入れれば、それこそ永続企業への階段の足掛かりとなるのです。
  69. ずっとIT業界に属している者ですので、IT企業を参考にします。 働きがいも経済成長も 【ブラック企業】 パワハラ、サービス残業を強いる、労働者使いたおす、など、人を人とも思わないような、 経営者が人格者ではないと、企業はブラック化する可能性が高い また、たとえホワイト企業であっても、たまたまついた上司の人格が最悪だと、パワハラされて鬱になったりするので、その会社はあなたにとってブラックも同然といえてしまうのです。 神社 質の高い教育をみんなに・・・教育への貢献 住み続けられるまちづくりを・・・地域コミュニティへの参加 陸の豊かさも守ろう・・・森林資源保護への貢献
  70. エシカル消費 エシカル=倫理 「人や社会、環境に配慮した消費行動」を指します 「100万人の手洗いプロジェクト」 商品の出荷額1%をウガンダにおけるユニセフの手洗い普及活動の支援に当てている。 また,ウガンダに「現地法人サラヤ・イーストアフリカ」を設立し、現地生産の消毒剤やその使用方法を含めた衛生マニュアルを提供。
  71. 本当はCSRも本業とリンクしているものが理想であるが、そのような企業は少ないのが現実的。 どうしても片手間感があるもの
  72. オリオンビールは社会貢献性の強い企業 地元への貢献を柱としている CSRの一環として 首里城再建を地域の最重要課題としている SDGSとしては4つの目標達成に向けてとりくんでいる もっと美ら海を、ずっと。(SDGs目標14) 創業記念日である5月18日にグループ全社員から有志を募り、100名以上の規模でのビーチクリーンを開催予定。 サンゴを守る「チーム美らサンゴ」の活動を継続。
  73. こちらが永続企業を実現するために、必要な知識や考えかたを示した羅針図です。 本編では、左の「論語」部分を中心に解説します。なぜなら、こちらが道徳獲得のパート、つまり、人格形成を目指したパートだからです。 一方、右の算盤については、本講座では細かく解説しません。 というのは、世の中には様々な業種、営利団体があり、様々なビジネスモデル、経営ノウハウがあり、一元的な解説ができないためです。 右の算盤パートの目的として 「価値を創出し利益を得て“三方よし“を実現する」 なんてことが書かれていますが、三方よしの三方とは、売り手、買い手、社会のことですね。 売り手は自社、買い手は取引先、社会は地域とか業界のことです。 自社はよい商品やサービスをつくって、それを取引先とか顧客に買ってもらい、買ってもらった取引先はその商品なりサービスを利用し、さらに成長・発展していくわけです。 その買い手は別の会社からまた商品を買ったり、雇用を生んだりしながら、地域社会にお金を落とします。 お金を落としてくれたら社会はどんどん潤っていきます。地域が潤えば、またどこかの会社や住民がわが社にお金を使ってくれるようになります。 このようにお金がぐるぐるとよい循環をしてみんなハッピーになる、みたいな考え方が「三方よし」です。 そろばん部分の解説はこれくらいにして、論語、つまり道徳のパートの解説を次のスライドからしていきます。