介護など福祉業界で支援者側で増える発達障害についてのセミナー資料です。

1. 福祉業界における大人の発達障害
(株)Kaien 代表取締役
鈴木慶太
www.kaien-lab.com www.teensmoon.com www.gakupro.com

2. 発達障害の方が強み・特性を活かした
仕事に就き、活躍する事を応援する
2015/3/4 本ドキュメントに関わる著作権およびその他一切の知的財産権は、株式会社Kaienに帰属します 2
発達障害
強み . 仕事

3. はじめに
本ドキュメントに関わる著作権およびその他一切の知的財産権は、株式会社Kaienに帰属します 3
～事業内容～
1. 人材サービス事業 （人材紹介、人事コンサル）
2. 就労支援事業 （職業訓練、就活支援）
3. 教育事業（小中高生向けTEENS、学生向けガクプロ）
Kaienの強み
 発達障害の職業訓練、適職アセスメント、就活支援、定着支援に関するワンストップ支援が可能。
 発達障害の約2,500人が登録する国内唯一の企業 （希望者全員にお会いしています）
 400人訓練 236人就職
～オフィス～
 本社（秋葉原） 東京都千代田区東神田2-7-9
 秋葉原サテライト 東京都千代田区岩本町3-7-11
（兼ガクプロ本部）
 新宿事業所 東京都新宿区西新宿6-2-3
（兼TEENS新宿）
 池袋事業所 東京都豊島区東池袋1-25-4
 横浜事業所 横浜市神奈川区神奈川2-11-18
 TEENS横浜 横浜市神奈川区西神奈川1-3-6
 TEENS御茶ノ水 東京都千代田区神田駿河台3-5-1
～会社概要～
 設立 2009年9月
 代表取締役 鈴木慶太
 スタッフ数 90人（うちフルタイム35人）
2015/3/4

4. 事業概要
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行政 企業・団体 個人
大人
①就労支援
人材紹介・コンサル
③学生向け
プログラム
子ども
②放課後等デイ
－
①登録者・利用者 120人/日
②登録者 150人 利用者 20人/日
③登録者 70人 利用者 30人/セッション

5. 就職/定着実績
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職場 定着率
95%
訓練生 就職率
85%
全国
平均
(2)
当社
平均
(1) http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000029f49-att/2r98520000029f8e.pdf
(2) http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000002fxj.html
全国平均36% (1) 全国平均81%(1)
100人超/年が就職
平均在籍7～8ヶ月
0% 10% 20%
25
23
21
19
17
15
13
11
月給（万円）

6. 発達障害とは？
見分け方と活かし方
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7. Kaienの定義する「発達障害」とは
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発達障害のある人は知的レベルは標準範囲内でありながら発達の凸凹があります。定型発達
の人と比較すると、苦手な部分がある半面、得意な部分も持ち合わせています
知的障害
発達障害
精神障害
知能指数（IQ）75以下
自閉症スペクトラム
ADHD （注意欠陥/多動性障害）
LD（学習障害）
広汎性発達障害他
アスペルガー
高機能自閉症
精神障害者
保健福祉手帳
身体障害 身体障害者手帳
療育手帳
自閉症
（カナータイプ）
知能指数（IQ）75以上
手帳種別障害区分 障害の特徴

8. 当社の発達障害（就労版）の理解
症状名 注意するポイント
ASD
（自閉症スペ
クトラム）
• 想像性（時間軸・手順軸）
• 客観性（瞬時の視点の移動）
• 認知のズレ（マイナス思考）
ADHD
（注意欠陥多
動性障害）
• 衝動性（ただし中期に注意）
• ON/OFFのスイッチ
LD
（学習障害）
• 作業指示の飲み込み速度
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ASD
.
ADHD
LD
■重なり
・社交性不安障害
・双極性障害
・社会コミュニケーション障害
・抑うつ

9. “役者”だけでなく“舞台との関係性”を見る
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発達障害は“社会依存”の特性

10. 戦後の昭和時代の天職がなくなりつつある
 終身雇用
 中小企業
 専門職（学者、研究者、教
師、士業）
 熟練工
 大学研究者＝研究する人
 大学研究者＝研究する人、
学生に評価される授業を行
うエンタメ精神溢れる人、行
政から交渉で研究費を持っ
て来られる人、企業に付加
価値を与えられる儲けの仕
組みがわかる人、大学内
の業務でヒト・モノ・カネの
管理が出来る人、国際的な
舞台の調整も出来る人
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11. 動的なコミュニケーションが重要視されている
 静的
– 文字化された情報
– 静止している情報
– 数十年前と変わらない（社会
規範や同じ宗教）
– 学校・試験
– 機械との関係
– 小説
 動的
– 口頭の情報
– 表情や”空気”の情報
– その場の状況により微妙に
判断基準が変化
– 職場
– 人間関係（恋愛・ 友人関係）
– 学校でも体育・スポーツ
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12. 発達障害者が職場で陥りやすい10の罠
1. 無理をするなは嘘、、、が
わからない
2. 勉強力と仕事力の混同
3. 切れない刀は研いでも切
れない
4. 民主主義と資本主義を履
き違える
5. 真理と事実の違いを理解
出来ない
6. 普通になろうとして自爆
7. コミュニケーションの定義
で受信を忘れる
8. 「理解できました」が、実行
できない
9. 職場で人と仲良くなろうと
する
10. いつのまにやら他責性
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キーワードは 『客観視・想像の難しさ』 と 『認知のズレ・歪み』

13. 強さと弱さは表裏
◯ 集中力
◯ 帰属意識
◯ 視覚優位
◯ こだわり、深み
◯ 慎重
◯ 知識力
× 勤怠
× 同時平行作業力
× 適応力
× 聴覚情報処理力
× 柔軟性
× 段取り力
× 判断力
× 応用力
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14. 福祉と発達障害の親和性
福祉の中の発達障害
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15. 発達障害の人は支援者・介護者に向くのか
 資格を取って就職する方向性がある
=>発達障害の人にとって就職までの見通しがつきやすい分野である。
 優しくまじめで正義感、平等意識がある
=>福祉やNPOなど、資本主義から離れた世界に惹かれやすい
 曖昧で型がなく、その場の空気や気持ちを読みながら、臨機応変に即時
応答する必要がある。
=>発達障害の人には最も苦手なところ
 ちょっとのミスが命につながりかねない
=>細かなミスはまだしも大きなミスが許されない場面が続き、ミスが多い
発達障害の人には不向きである。
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16. 現状と対策を予想する
 実際にはすでにたくさんの人が働いていると思われる。（※他業種の割
合よりも高いと容易に予想される）
 多くの場合は苦手部分がさらけ出されて離職している。
 一方でマニュアルが可能な限りしっかりとしているところ、スタッフ同士が
気持ちや価値観の押しつけをしないところでは、持ち前の真面目さや優
しを上手に活かして働けている場合がある。
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17. 発達障害の人たちの民間支援
得意を伸ばし苦手を補う
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18. なぜ多様な職種？ なぜ擬似職場？
本ドキュメントに関わる著作権およびその他一切の知的財産権は、株式会社Kaienに帰属します 18
想像力の弱さ
（自分に何が向いているの？？）
“動的”な
コミュニケーションの弱さ
様々な職種を体験し
自分の適職を
自ら納得する必要あり
レクチャー・お勉強ではなく
職場に近い状況で
受信と発信を学ぶ必要あり
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19. ホウレンソウを鍛えて、後工程で働く
 事前の相談 ソウ
 最中の連絡 レン
 事後の報告 ホウ
＋
 最中の質問
 確認、管理、保守、点検、品質、、、
 法務、経理、医療などの事務補助
 IT後工程
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苦手な部分も最低限のレベルまでは高める必要有り
企画調整・営業販売ではなく、適した業務（後工程）を探す

20. 業務内容と雇用条件
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40人 25人採用数
必要スキル
ExcelなどPCスキル、
（Illustrator、
Photoshop、Java
Script）
業務内容
•社内イントラ構築・更新
•外部向けサイトの更新
•サイト向け画像加工
•PR情報保管・管理
•ウェブ情報分析
•人事マスタ管理
•勤怠情報管理
•経費関係書類点検
•アンケートのデータ入力
A社
小売（アパレル・飲食）
B社
IT（ゲーム・SNS）
ExcelなどPCスキル、
（簿記、基本情報技術
者）
5人
•リスト比較（名寄せ作業）
C社
金融（保険）
PCスキル
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21. オフィス環境整備
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22. マネジメント方法
時間軸の見通し
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作業手順の見通し
見通しの
効かなさ
不
安
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23. 発達障害の人たちを支援し、ともに
生きていくために
2015/3/4 本ドキュメントに関わる著作権およびその他一切の知的財産権は、株式会社Kaienに帰属します

24. 接する時の注意点
 「彼らの嘘をつかない特性を良い意味で活用すること」 「事前にルールを
決める＝支援者として後出しじゃんけんをしないこと」
 「いい人ぶらず、カーナビのように情報を整理すること」
 「言いくるめず、納得感のある理解をしてもらうこと、そのためには失敗体
験をさせてそれを活用すること」
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25. 発達障害児・者を仕事に結びつけるために
 学校に過剰適応しているタイプを理解する
 頃合いがわからないという特性 時に正反対の特徴がある
 診断名に左右されないほうがよい
 メンタル面で傷ついている場合は二次障害を理解する （うつ、躁うつ、
不安障害、AC愛着障害、強迫性障害、自己愛性人格障害など）
 褒めるほうが良いが間違った全能感につながる場合もある
 子どもの場合は大人と違って弱い部分は最低限のレベルまでは伸ばす
が、大人（学生）の場合は今ある形とフィットするところを探していく
 障害者扱いしてほしい本人（親）と、そうでない本人（親）がいる
 現代病（一人っ子、遊び減少）もあるが先天的な部分が多い
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