関西学院大学 栗田匡相研究室
- 6. 世界規模で解決する動きMDGs
極度の貧困と飢餓
の撲滅
初等教育の
完全普及の達成
ジェンダー平等推進と
女性の地位向上
乳幼児死亡率の削減
妊産婦の健康の改善
HIV/エイズ、マラリア、
その他の疾病の蔓延の防止
環境の持続可能性確保
開発のためのグローバルな
パートナーシップの推進
- 21. 60%
18%
その他
2%
10%
10%
お金がない
学校に
いきたくなかった
働く必要があった
退学要因
いじめ
- 36. V
v
v
V
v
v
V
v
v
三段階最小二乗法
より正確に信用制約が
教V
育に与える影響を
v
計v
測することができる
V
v
v
V
v
v
不均一分散均一分散!!
- 37. 三段階最小二乗法
推計式
푌
= 푎 + 푠푒푥 + 푎푔푒 + 푎푔푒2 + 푖푛푐표푚푒 + 푚푒푑푢푑
+ 푙표푠푠푓푎푡ℎ푒푟 + 푙표푠푠푚표푡ℎ푒푟 + 푚푎푛푗푎
+ 푎푛푘푎푧표푏푒
푐푐 = 푓푎푟푚푙푎푛푑 + ℎ표푢푠푒 +
푟표표푚 + 푎푠푠푒푡 + 푎푛푖푚푎푙푑 + agriculture
- 38. Y リピート回数年齢ー教育年数ー5
sex 性別
age 年齢
age2 年齢の二乗
income 所得家計における一人当たりの
対数所得
medud 母親の教育ダミー母親が初等教育を修了して
いなければ1、いれば0
lossfather 父親の損失回避現地でゲームを実施し
入手したデータ
lossmother 母親の損失回避現地でゲームを実施し
入手したデータ
manja 地域ダミー指定地域で
あれば1、なければ0
ankazobe 地域ダミー指定地域で
あれば1、なkれば0
- 39. cc 信用制約村の内、外に貸し手が
いなければ1、いれば0
farmland 農地面積家計における一人当たりの
対数農地面積
house 家の所有家計が自分自身の家を所有し
ていれば1、いなければ0
room 部屋の数家の大きさを計測するために
使用
asset 資産家計における一人あたりの
対数所有資産総額
animald 動物資産動物資産(家畜)を所有して
いれば1、いなければ0
aguriculture 農業従事者農業従事者で
あれば1、なければ0
- 40. 三段階最小二乗法分析結果
リピート係数標準偏差Z値P値
信用制約1.336 0.440 ○ 0.002
母の教育水準0.752 0.290 ○ 0.009
性別-0.295 0.161 ○ 0.067
年齢0.490 0.182 ○ 0.007
年齢二乗-0.009 0.009 × 0.308
所得-0.204 0.106 ○ 0.055
父の損失回避0.077 0.032 ○ 0.016
母の損失回避-0.141 0.048 ○ 0.003
manja 0.979 0.230 ○ 0
ankazobe 0.380 0.200 ○ 0.058
定数項1.522 1.027 1.48 0.138
- 41. 信用制約下
スイッチング分析
リピート回数i =αc+β1cX1i+β2cX2i+・・+βncXni+Uic
信用制約外
係数と有意性の
差を観察!
リピート回数i =α+β1X1i+β2X2i+・・+βnXni+Ui
- 43. スイッチング分析分析結果
信用制約下係数標準偏差Z値P値
母の教育水準0.891 0.319 ○ 0.005
性別-0.361 0.190 ○ 0.057
年齢0.453 0.232 ○ 0.051
年齢二乗-0.006 0.011 × 0.594
所得-0.312 0.138 ○ 0.024
父の損失回避0.066 0.041 × 0.11
母の損失回避-0.120 0.052 ○ 0.02
manja 1.062 0.423 ○ 0.012
ankazobe 0.253 0.217 × 0.244
定数項3.011 1.276 2.36 0.018
- 44. スイッチング分析分析結果
信用制約外係数標準偏差Z値P値
母の教育水準0.651 0.474 × 0.17
性別-0.019 0.282 × 0.947
年齢0.571 0.293 ○ 0.051
年齢二乗-0.017 0.014 × 0.228
所得0.095 0.214 × 0.659
父の損失回避0.133 0.063 ○ 0.035
母の損失回避-0.153 0.093 × 0.101
manja 0.763 0.401 ○ 0.057
ankazobe 0.350 0.316 × 0.268
定数項-0.038 1.748 -0.02 0.983
Editor's Notes
- 所得・消費、教育、健康などの水準が低い水準にあること
生活が脆弱な状態におかれていること
声・力のないこと
- こんちには。チームマダガスカルです。
- 続いて、先行研究及びデータについて説明させていただきたいとおもいます。
- 今回、我々がこの二つの論文を先行研究として参考しました。
一つ目はインド農村部における児童労働,就学と家計資源配分という論文でした。この論文ではインド農村部の研究において、信用制約が子供の就学時間を阻害していると示されました。
また、二つ目の先行研究として、下の開発のミクロ計量経済学的分析という論文を選びました。黒崎さんの研究において、家計が投資する際に、その家計の選好が影響を与えるということが計量的に示されました。
- 次に、本稿の位置づけですが、
一つ目は、信用制約が教育投資を阻害していることを示し、実現可能な政策を提言しています。
二つ目は、先ほどの先行研究からの家計選好を参考し、我々のオリジナリティとして夫婦別で分けて、ゲームを実施し、損失回避度を計測しました。。
- 次に、調査について述べたいと思います。
- まずは、調査地域ですが、マダガスカル首都の周りのマンジャカンドリアナ、アンカゾベ、アンチラベという三地域を選びました。
- そして、ひと世帯、約2時間の調査を524世帯で行いました。
その3地域の中にある13箇所の村で調査し、その期間が11日間に及びました。
- では、実際の分析結果を述べたいと思います。
- 今回我々がこの二つの分析方法を使いました。
- まず、三段階最小二乗法ですが。
信用制約という説明変数は、内生性の問題があるので撹乱項と相関してしまう恐れがあります
つまり、通常の重回帰分析では正確に分析できません。
なので我々は、二段階最小二乗法をはじめに行いました。
- 操作変数によって信用制約の理論値をとり回帰分析にいれることがより正確に信用制約のインパクトを計測することができます。
- そして、3段階目の操作として不均一分散が見られたので、一般化最小二乗法を用いました。
この操作によって、重回帰分析するときの分散は一定でなけらばならないという定理を満たすことができます。
これによってより正確に信用制約が教育に与える影響を計測することができます。
- 実際に、この推計式で分析を行いました。
- そして、分析結果に入る前に、説明変数を示したいと思います。
ここで、被説明変数について少し説明いたします。
今回我々がリピート回数を年齢ひく教育年数ひく5と定義し、被説明変数として入れました。
つまり、Yの数値が大きければ大きいほど、子供への教育投資が阻害されていることがわかります。
- また、信用制約への説明変数はこちらになります。
信用制約という項目は、村の内外に貸し手がいなければ1、いれば0と定義されました。
詳しくはお手元の資料に説明変数の説明がされていますので、そちらをごらんください。
- では、実際の分析結果に入ります。
先ほど説明した通り、相関係数がプラスになったら、その項目が子供の教育水準にマイナスの影響を与えているとわかりますので、ここで、信用制約と母の教育水準が有意にマイナスの影響を与えると明らかにしました。
- 次に、スイッチング分析に入らせていただきます。
この分析方法を使った理由として、信用制約下と信用制約外という二つの状況で、それぞれの家計項目の係数と有意性
の差を観察できます。
- 実際に、この推計式を使って分析を行いました。
分析結果はどうでしょう?
- まず信用制約下にある家計において、三段階最小二乗法の分析結果と同じように、母の教育水準は被説明変数に対して有意に影響を与えていることがわかりました。
- とろこが、信用制約外にある家計では、母の教育水準は有意に効いていません。
- この分析結果の差をとったものが以下の図になります。
母の教育水準と所得が信用制約下のみ影響を与えます。
父と母の損失回避が二つの状況において、違う有意性が出てきました。
また、地域ダミーのマンジャカンドリアナですが、信用制約下において影響がより大きくなっていることが示されました。
- 最後に、分析結果をまとめとしたら、三段階二乗法において、
- また、スイッチング分析において
- こんちには。チームマダガスカルです。
- マダガスカルに笑顔が続きますように。
皆さんの力を貸してください。
どうもありがとうございました!