「葛飾ブランド創出支援事業」の取り組みを紹介する。区内製造業の大多数は下請けであり、自社オリジナルの製品をもたない企業が大半を占める状況から脱却することを目指す。アイデアに優れていたり、時代のニーズに応えようとするものなどを商品化する。

1. 葛飾ブランド「葛飾町工場物語」
葛飾区

2. なぜ、今ブランド戦略か
 区内製造業の大多数は下請けであり、自社オリジナ
ルの製品をもたない企業が大半を占める。
 そんな中、いくつかの企業では下請け体質からの脱
却を目指して、自社製品の開発に乗り出している。
 そうした商品は、アイデアに優れていたり、時代の
ニーズに応えようとするものなど、将来の売れ筋とし
て期待されるものも少なくない。
この状況を踏まえ、期待できる商品を応援する
ための仕組みづくりとして、「葛飾ブランド創出
支援事業」に取り組むこととなった。

3. 葛飾ブランドのコンセプト １
 葛飾区の工業製品の多くは部品であり、技術の良さ
を伝えるのは容易ではない。
 都内第３位の工場数があり、その一つ一つは熱意と
誇りを持って取り組んでいる。
 製品や部品を作る過程でさまざまな努力や工夫を行
なっており、たくさんのエピソードがある。
製品・技術 努力・工夫の
熱意・誇り
の良さ エピソード
葛飾ブランド
として認定する。

4. 葛飾ブランドのコンセプト ２
 葛飾産の製品のすごさ
 ユーザーに対する安心・信頼
など
・わかりやすく伝えるためにストーリー性を持たせてＰＲ
・「葛飾町工場物語」として漫画で紹介
企業の意欲、 企業間交流、 ＰＲ効果による
モチベーションの向上 見本市出展 販路拡大、販売促進
区内製造業の活性化

5. 葛飾ブランド戦略 １
 推進体制（区と東京商工会議所葛飾支部の共同プロジェクト）
葛飾ブランド 葛飾ブランド
推進協議会 認定審査委員会
・事業推進、普及・ＰＲについて ・認定基準、認定について検討を
検討を行なう。 行なう。
・工業関係者及び行政関係者等 ・学識経験者、工業関係者等
 ブランド名称の設定・ロゴマークの制定
・ブランドのコンセプトを図案化したマーク
・ブランドカラーは臙脂（エンジ）色とし、熟練した職人
の技と情熱を共通のコンセプトとした。
・六角レンチとネジで人の形を表している。バンザイ
した人の形は、「未来を照らす技」こそが明るい未
来を開くという応援のメッセージを含んでいる。

6. 葛飾ブランド戦略 ２
 展示会への出展
６月 １０月 １１月 ２月
機械要素 葛飾区 東京ｲﾝﾀｰﾅｼｮ
産業交流展
技術展 産業フェア ﾅﾙギフトショー
・様々な種類の展示会に出展することにより、認定企業の販路拡大につ
なげるとともに、ブランドの認知度を高め、葛飾ブランドとしての価値を
高める。
 「葛飾町工場物語」集の発行
・１製品につき漫画６ページ、文章４ページで構成
・漫画家は公募。
・発行部数は毎年９，０００部。（認定者、区内学校、展示会における配布
など）

7. 認定基準と認定実績
 認定基準
・区内で製造している製品、部品等（加工も含む。） である
こと 。
・製品や部品の品質・性能が優れている。
・安全性が十分である。
・製品・部品等の製造過程において、人を魅了するエピソード
がある。 など
 認定実績
・平成１９年 １０社 ・平成２０年 １０社
・平成２１年 １０社 ・平成２２年 ８社
・平成２３年 １０社