現在のDetExploitについて。

1. OSS脆弱性スキャナー開発
を始めた件について
2019/04/07 : オンライン公開用
もぴ

2. 自己紹介
• もぴ (a.k.a. moppoi5168)
• 学生
• Python Security Programming
• DFIR (Digital Forensics and Incident Response)
• セキュリティキャンプ全国大会2018修了生
• Global Cybersecurity Camp 2018 修了生

3. OSS脆弱性スキャナーといえば......

4. Vulsのターゲット層
• 企業や大規模な団体が管理するサーバー
• 導入にはハイレベルなセキュリティ・ネットワーク周りの知識が必要
• 対象プラットフォームがLinuxのみ
• 場合によっては使わない機能なども出てくる

5. 一般ユーザーは？
未知の脅威から守ることに特化したセキュリティソフト。
では既知の脅威から一般ユーザーを守るシステムは......?
※OSのデファクトスタンダードはWindows
ブロック！！

6. DetExploit

7. Vulsとの違い
Vuls DetExploit
Linux対応 Windows対応
ターゲット層は企業・団体 ターゲット層は一般的なユーザー
導入コストは比較的高め 簡単に導入できる、操作も簡単
様々な便利な機能を持つ 必要最低限の機能のみ実装
一般的なユーザーには必要ない
高度な管理ツールなど

8. 共通点その壱～複数のデータベース
Vulsと同じくDetExploitはオンライン上に存在する複数のデータベース
から最新の脆弱性情報を取得してスキャンに使います。現在プロトタイ
プ段階のDetExploit v0.2はExploitDBおよびMyJVN APIの二つからの
データ取得機能を実装しています。

9. 共通点その弐～スキャン方式
この二つのソフトウェアのスキャン方式はとても似ています。上記の図
のようにVulsもDetExploitもシステム上のソフトウェア情報と脆弱性情
報を関連付けてスキャンします。ただDetExploitはマシン単位での管理
となるため、Vulsとは違い一括ですべてのシステムを管理するというこ
とはできません。

10. 違いその壱～スキャンの精度
DetExploitはVuls以上の精度で脆弱性を発見することが可能だと考えら
れます。DetExploitはWindowsを対象としているため、Windowsの強力
な管理ツール(WMI, PowerShell)を用いたスキャンが可能となります。
他にもレジストリ経由でのソフトウェア情報取得が可能な点などを考慮
すると十分Vulsの精度を上回ることが可能だと考えられます。

11. 違いその弐～ユーザーインターフェイス
Vulsは専用の管理プラットフォームをローカルのWeb上で(もしくは特定
の閉鎖的ネットワーク内で)ホストして、ブラウザを経由して管理画面に
アクセスします。しかし実際、この管理画面は複雑、難解であるためVuls
を熟知した人間でないと使いこなすことはできません。DetExploitでは誰
でもすぐわかる、シンプルでわかりやすいUIを提供したいと思います。

12. VulsだってWindowsで使えるのでは……?
• 恐らく使えると私は考えています。
⇒Go言語で実装されている & OS側の処理はライブラリに投
げているはずだから。
• ですが、もちろんコンパイルは自力で行わなければいけませ
んし、パス等はすべて書き換えないといけません。あとプロ
グラム本体も素の状態ではさすがに動かないかと。
⇒ハイレベルなプログラミングに関する知識およびVulsのソー
スコードをすらすら読めるレベルではないと使えない

13. 現在の開発状況
• プロトタイプ v0.3を開発中
• ソフトウェア情報取得処理の強化 (精度がかなり良くなる予定)
• 加えてエラー処理及び処理の最適化などを実装中
• ⇒ GUIを除く核となる部分の機能はこのバージョンで完成

14. 質問等ありますか？
(twitter: @naogramer)