4. 通信事業者 市場概況
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o 回線ビジネスは、バンドル合戦が加速。コストを重視する
消費者にさらなる価値を提供する動きが加速する。
o 固定無線アクセスは、有線を各家庭まで張り巡らせる代わり
に、5Gの電波を各家庭にまで飛ばすサービス。このサービ
スは米国では急増しているが、XRやIoTなどの利用が進むと
キャパシティ上の限界が見えてくる。
o 企業向けのサービスにおいては、多くの可能性がある。
エッジコンピューティングにおいて企業がなにを求めるかを
見定めていくことが重要。
o 通信量の急激な増大により、ファイバーネットワークの展開
が加速していく。
o データセンターにおける電力消費が問題になっている。
持続可能性への注目が高まる。
Source:https://www2.deloitte.com/us/en/pages/technology-media-and-
telecommunications/articles/telecommunications-industry-outlook.html
「2023 Telecom Industry Outlook」
通信事業者業界の5つのトレンド
5. • 期間
2023年5月14日~5月17日
• 会場
Gaylord National Resort & Convention Center
@National Harbor, MD
• 出展社数
350社+
• 参加者
5,900名+
ITW2023概要
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9. 6/6/2023 All Copyrights reserved by Nissho Electronics USA Corp 9
Rolf Nafziger
SVP Deutsche Telekom Global
Carrier
エンド・ツー・エンドの高品質、
グローバルな接続の実現
• ドイツテレコムの取り組み
直接相互接続による遅延削減、IoT専用のスライスを
提供、セキュリティの強化、ソフトウェア化の強化に
積極的に取組む
• バリューチェーン最適化のためのAPI公開
いまだに手作業が多い見積提示からサービス提供、
請求までの流れをシームレスに提供
• ソフトウェア化、自動化だけではなく、
ビジネスプロセス全体を変革
クラウドの利用、接続における顧客体験の改善が
重要。そのためにはサービス提供における技術的な
取り組みだけでなく、ビジネスプロセスの変革が
重要
写真:ITW Facebook
Emmanuel Rochas
CEO, Orange International
Carriers
10. 6/6/2023 All Copyrights reserved by Nissho Electronics USA Corp 10
Valle Ortega
Chief Product and Marketing
Officer
ユーザー中心のネットワーク
構築プラットフォーム
• テレフォニカ オープン ゲートウェイの展開
ソフトウェア化、エッジ コンピューティング、ネット
ワーク スライシングなどをユーザーがプログラムする
ことで最適な環境を構築
• コロナ禍におけるクラウド利用の急増
ユーザ、アプリケーション、データがどこにあっても
アクセスできることを実現する必要があった
• 体験の品質に注目
ネットワークを中心にユーザーに接続してもらうので
はなく、ユーザーを中心に、「接続したいネット
ワークとは?」を追求
写真:ITW Youtube
11. 6/6/2023 All Copyrights reserved by Nissho Electronics USA Corp 11
エンドユーザーにユビキタスな
クラウド利用体験を提供する
• 現状あまり大きな進化をしていない
企業が利用するクラウドは年平均3,4個のペースで
増加傾向
• 共通のビジョン
データセンター事業者を超えてAPIやソフトウェアに関
する共通のビジョンを作りたい
• セキュリティ、データ保護
セキュリティについては、パートナーの協力が必須
データ保護については、データ保管先エリアを確認し、
遵守するプロセスの自動化が必要
Andrew Edison
EVP - Sales, Marketing &
Customer Success, Colt
Jim Poole
VP, Business Development,
Equinix
Erik Thomson
SVP Sales & Marketing
Europe, Zayo Group
12. 6/6/2023 All Copyrights reserved by Nissho Electronics USA Corp 12
エッジコンピューティングの
具体的な活動とは?
• さまざまなユースケース
ヘルスケアビジネスへの適用、コネクテッドカー、
ワークロードの分散
• Tier2、3のデータセンターの存在が必須
それぞれがエッジクラウドのような働きをすることで
「高い接続性」、「低遅延」を実現
• Open RANの取り組みにも注目
動的にコアネットワークを変えたり、カバレッジを
広く確保することができる
Ilissa Miller
CEO, iMiller PR
Andrew Haynes
SVP Product &
Technology,
Exa Infrastructure
写真:ITW Facebook
Sherri Harrell
SVP, PM,
Flexential
Jonathan. M
VP, Interconnect
and NW Solutions
Netrality DC
Jerry Colachino
FAE, TD,
Precision Optical
Transceivers
Brad Raymo
VP Network
Strategy,
StackPath
13. 6/6/2023 All Copyrights reserved by Nissho Electronics USA Corp 13
DCにおける相互接続
将来的な展望とは?
• 今後5年間で世界の相互接続帯域は
40%増加する
エッジ市場の開発が進み、東西のトラフィックフロー
に変革が起こる
• AIがデータ活用を促進
流通するデータは確実に急増
地方都市のビジネスのパフォーマンスが向上
• 800Gbps化-まずは、コスト分析
東西の通信の最適化、データセンターをまたいだ冗長
化、アプリの分散など回避策がある
Ilissa Miller
CEO, iMiller PR
Andrew Haynes
SVP Product &
Technology,
Exa Infrastructure
写真:ITW Facebook
Sherri Harrell
SVP, PM,
Flexential
Jonathan. M
VP, Interconnect
and NW Solutions
Netrality DC
Jerry Colachino
FAE, TD,
Precision Optical
Transceivers
Brad Raymo
VP Network
Strategy,
StackPath
14. 6/6/2023 All Copyrights reserved by Nissho Electronics USA Corp 14
次世代のファイバー運用には
AIの活用が必須
• AT&Tはファイバーの敷設面積を
増やすのに積極的
5年間で1,400億ドル(約19兆円)の投資をしている
運用会社もJVで設立している
• ファイバーの必要性
ワイヤレスが増えるほど、AIやデータ活用が増えるほ
ど必要になってくる
• オーバービルド問題
コストに大きな影響を与えている事実。AIによる予測
がコスト削減に貢献する
Ariana Batori
Global Lead Broadband
Investments, IFC
Jerry Gerami
VP Wholesale, AT&T
Eric Kuisch
COO, Eurofiber Group
Jay Anderson
CTO, FiberLight
John Nee
President,
Act 1 Partners
4つ目のセッションです。5Gは、企業のデジタルへの取り組みにおいて「高い接続性」「遅延の低減」を実現する重要なイネーブラーになります。5Gだけに限らず、Wi-Fiや衛星通信も同様です。アプリにはカバレッジが必要なものもありますし、選択肢が必要です。実際にこれらの技術をエッジコンピューティングと組み合わせることで、新しいネットワーキングの世界を実現するインフラができあがります。エッジコンピューティングには、Tier2、Tier3のデータセンターの存在が必須で、それらがエッジクラウドのような働きをすることによって、冒頭の目的を達成します。ITWでは多数の地域密着型のデータセンターサービスが発表されていました。インドでは、エッジコンピューティングの取り組みが進んでおり、多額の投資が行われています。ヘルスケアビジネスへの活用が進んでいるようです。また、登壇したKDDIの方は、コネクテッドカーのサービスを米国市場で展開し、600万台以上の車両をサポートしています。メタの注目はワークロードの分散です。5Gの視点では、オープンRANにも注目が集まっています。オープンRANの良さは、5Gの設備においてベンダーロックインがない点です。米国ではDishという通信事業者が、日本では楽天モバイルが検証をしています。エッジコンピューティングの視点では、ベンダーロックが外れることで動的にネットワークを置き換えたり、カバレッジを広く確保したりすることができるため、期待される取り組みとなっています。
FAE: Field App Engineering
https://corp.mobile.rakuten.co.jp/innovation/technology/open-ran/#:~:text=Open%20RAN%E3%81%AF%E3%80%81%E7%84%A1%E7%B7%9A%E3%81%AE,%E3%82%A2%E3%82%AF%E3%82%BB%E3%82%B9%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%AF%EF%BC%88RAN%EF%BC%89%E3%81%A7%E3%81%99%E3%80%82
5つ目です。エクイニクスによると、世界の相互接続帯域幅は今後5年間で40%増加すると予測されています。先ほどのセッションでもあったエッジの市場に多くの投資が行われ、東西のトラフィックフローに変革が起こっていきます。東西のトラフィックを遅延なく流通させるためには、いちいち主要なポイントを経由するのではなくローカルでの相互接続がどんどん促進されていきます。エッジ間をつなぐ回線は、トラフィックの増加に応じて100Gbpsから400Gbpsに移行しています。これは自然な流れです。800Gbpsについては、条件次第では必要なものの、非常に高額であるため、数年前に100Gbps化の際に行ったようなコスト分析をしていかなければなりません。AIが市場やデータ活用を牽引し、流通するデータが急増することは疑う余地はありません。また、高速インターネットの提供範囲が広がることで地方都市のパフォーマンスが爆発的に上がることも想定されます。しかしながら、アプリを分散させたり、トラフィックそのものを最適化すること、データセンター内の冗長ではなく分散させるなど新たな運用方式も想定されます。また、多くのセッションで語られましたが、利用者が利用しやすいユビキタスの実装が進んでいることのほうがよほど重要な要素になりそうです。バランスや状況を見ながら800G化は検討がなされていくと思われます。
FAE: Field App Engineering
Connected World Platformは、世界中の14 億以上の建物を管理しています。これらの建物については、正確な住所、座標に対して一意のIDが振られている。5,000を超える通信事業者がどの建物に対してサービスを提供しているかの情報を提供しています。回線を購入する企業が、サービス内容、速度、価格などの比較情報を閲覧したうえで、購入についてより適切な決定を下し、シームレスに見積取得まで行うことが出来ます。API を使用することで、購入データをCRMや注文管理システムなどにプッシュすることもできます。販売側のメリットは、マーケットの探索から地域に応じた価格設定の参考情報を入手したり、自社がサービス提供をしている建物を一元管理したり、サービス内容や価格などに変更は走った場合に、簡単に更新したりすることができる点です。