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【マーケティング・テクノロジーフェア 大阪 2023】 データから正しい意思決定を行うために 〜全社横断で実施したデータ活用プロジェクトの取り組み〜.pdf
マーケティング・テクノロジーフェア 大阪 2023で発表した資料になります
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1.
データから正しい意思決定を行うために 〜全社横断で実施したデータ活用プロジェクトの取り組み〜 株式会社MonotaRO コアシステムエンジニアリング部門 データ基盤グループ データマネジメントチーム 吉本直人 1 2023.6.22 ©
2020 MonotaRO Co., Ltd. All Rights Reserved.
2.
● 事業紹介 ● モノタロウにおけるデータ活用の歴史 ●
データ活用における課題 ● プロジェクトの発足と各種取り組み ○ データの定義を管理するツールの導入 ○ ダッシュボード、全社の重要指標、資産を集約 ● 活動の振り返り 目次 2
3.
自己紹介 3
4.
● 吉本 直人(よしもと
なおと) ● 2020年2月に株式会社MonotaRO入社 ● 全社におけるデータ活用を推進するため ○ データ基盤の構築/運用 ○ データ管理の体制/仕組みづくり に取り組んでいます 自己紹介 4
5.
事業紹介 5
6.
6 ● 2000年 10月設立 ●
BtoB を対象に、自ら間接資材の 在庫を持ち、自らオンラインで売る EC 企業 ● コールセンター、商品採用、物流、 マーケティング、データサイエンス、 IT など多くの業務とシステムを 自社開発、自社運用している ● 商品数 :2,000 万点 (在庫 約51万点) 市場規模:5~10 兆円 MonotaROについて
7.
7 MonotaROの成長 ● 13年連続収益増 ● システムは常にキャパシティとの戦いでもある
8.
8 事業成長サイクル 取扱商品 点数拡大 顧客数拡大 在庫点数 拡大 売上・利益 拡大 スケールアップ=利便性アップ •新規顧客獲得増 •ロングテール商品の購入頻度向上 •商品の在庫化が進むことによって 納期短縮、利便性向上 •プライベートブランド化も 推進し利益率向上 •検索ワード数拡大 •ワンストップショッピングの幅拡大 (取扱商品点数2,000万点超) •周辺商品の取扱拡大
9.
● 全16部門 ● 社員数:
723人 (2023年 3月末) ● 30%程度がエンジニア, デザイナー, データサイエンティスト ❏ 経営管理部門 ❏ 人材組織開発部門 ❏ 物流部門 ❏ カスタマーサポート部門 ❏ サプライチェーンマネジメント部門 ❏ マーケティング部門 ❏ CXマネジメント部門 ❏ 海外事業部門 ❏ ECシステムエンジニアリング部門 ❏ コアシステムエンジニアリング部門 ❏ コーポレートエンジニアリング部門 ❏ エンタープライズビジネスエンジニアリング部門 ❏ エンタープライズビジネス部門 ❏ 商品部門 ❏ 商品開発部門 ❏ デジタルマーチャンダイジング部門 9 MonotaROの組織
10.
データ活用の歴史 10
11.
11 データ活用の歴史: 全体像 ~ 2010 基幹システム からの抽出と Excel 2010
~ 2015 販促基盤 2016 ~ 2017 データ基盤 導入 2020~2021 データ活用/ 管理Prj発足 BIツール導入 2018 ~ 2019 データ基盤 展開 2022 ~ データ管理展開 BIツール展開
12.
12 データ活用の歴史: 全体像 ~ 2010 基幹システム からの抽出と Excel 2010
~ 2015 販促基盤 2016 ~ 2017 データ基盤 導入 2020~2021 データ活用/ 管理Prj発足 BIツール導入 2018 ~ 2019 データ基盤 展開 2022 ~ データ管理展開 BIツール展開
13.
エンジニア 13 基幹システムからの抽出とExcel (~2010) システムデータ ● システムのデータが必要な場合、 主にエンジニアに抽出依頼してデータを取得
14.
マーケティング 部門 14 販促基盤の導入(2010-2015) システムデータ マーケティング用 データ ●
マーケティング部門で実施 ● システムデータを集約しレポート作成
15.
● BigQueryというデータ分析のツールを導入 ○ SQL(データ抽出するための言語)を使って データの集計や分析を行う ●
社内のデータをすべて BigQueryにデータを集約 15 データ基盤の導入(2016-2017) Big Query SELECT 社員名, 部署 FROM 社員情報 社員名 部署 Aさん 〇〇部署 Bさん △△部署 Cさん 〇〇部署
16.
● 各種KPIレポート ● 需要予測、在庫最適化 ●
販促対象顧客選定 ● Web広告の最適化 ● などなど... 16 利用例
17.
17 データ基盤の展開(2018-2019) ● 専任:データ基盤チームの構築 ○ 問い合わせ窓口の設置 ●
社内のユーザに向けたツールの 説明会/勉強会の実施
18.
データ活用における課題 18
19.
19 データ活用の歴史: 全体像 ~ 2010 基幹システム からの抽出と Excel 2010
~ 2015 販促基盤 2016 ~ 2017 データ基盤 導入 2020~2021 データ活用/ 管理Prj発足 BIツール導入 2018 ~ 2019 データ基盤 展開 2022 ~ データ管理展開 BIツール展開
20.
20 (再掲)事業成長サイクル 取扱商品 点数拡大 顧客数拡大 在庫点数 拡大 売上・利益 拡大 スケールアップ=利便性アップ •新規顧客獲得増 •ロングテール商品の購入頻度向上 •商品の在庫化が進むことによって 納期短縮、利便性向上 •プライベートブランド化も 推進し利益率向上 •検索ワード数拡大 •ワンストップショッピングの幅拡大 (取扱商品点数2,000万点超) •周辺商品の取扱拡大
21.
キャンセル注文は除いて 注文された商品の 売れ行きを見る 21 課題:定義違いによるコミュニケーション齟齬 商品データ 受注データ 注文が入ったものすべて で商品の売れ行きを見る 似た集計をしていても集計方法が異なっているために結果が変わる
22.
急にデータが とれなくなった! SQLを書き換えないと 22 課題:データがあるがうまく取得できない システムの変化によって分析に影響がおこる ● とはいえビジネス成長のためにシステムの変化は不可欠 顧客 ID
登録日 所在地 コード 顧客 セグメント 仕様 変更
23.
入社したばかりなので データの見方が わからない... 23 課題:データがあるがうまく取得できない ● データの種類が多く、どのデータを使えばいいかわからない ○ システムデータだけでもテーブルの数が1,400以上ある ○
新しい社員はデータを把握するだけでも一苦労... ● 分析するための知識がなければ集計・分析できない ? ? ? ?
24.
● データ管理やデータ定義の局所最適化が進んでいる ○ 個別・グループ内の管理に留まっている ○
業務/組織等を横断した共有や活用が困難 ● データがあるがうまく取得できない ○ データに関する情報が散在し、アクセスできない ○ SQLを書けなければ集計・分析できない 24 課題: データ/指標が管理されていない データ定義を集約管理する環境の整備を行う 社内データ理解&SQLスキルに問わず、分析ができる環境をつくる
25.
● 社内のデータに詳しい、分析スキルの高い 社員に集まってもらって全社横断で解決する ● SQLを使わなくてもデータ取得ができる状態に する 具体的な取り組みを紹介します 25 課題解決のための方針
26.
プロジェクトの発足 26
27.
● 全社で以下の人に参画を依頼 ○ 部門をまたいでデータ集計を行う分析官 ○
基幹システムの開発・保守を行うエンジニア ● データ基盤はファシリテーション を行いつつプロジェクトを推進 27 データ活用/管理のプロジェクトを発足
28.
28 データ定義を 管理するツールの導入
29.
● データ管理の仕組みを作りやすい機能 ○ 定義の集中管理 ■
LookMLという プログラミング言語 のようなものを使って定義 ● データ集計時にSQLなしで レポート、ダッシュボード作成 29 Lookerの導入
30.
30 プロジェクトメンバーでデータ定義を実装 ● 使い方のトレーニング実施 ● 社内の実データを使って一緒に作成 ●
プラクティスの説明 ○ 定義を追加/修正時に どんな観点が必要か ○ 定義の提供までのフロー
31.
31 Lookerの社内展開 ● 社内向けに説明会やトレーニングの実施 ○ 導入の背景やメリット ○
社内のデータを用いて 使い方を知ってもらう
32.
● ワークショップを開催 ● 例)ダッシュボード作成 プロセスを共有 ○
実施後の感想 32 Lookerの社内展開
33.
● 一気に広げず一部のチームから集中的に支援 ○ 業務の省力化・スピードアップによる効果を体 感してもらう ○
利用勉強会も行い、活動内容を共有してもらう ことで近隣グループへ活用が広まる ● 利用者数を目的に、簡単に取得できるダッシュ ボードの支援を多く行う 33 社内展開にあたって用意したこと
34.
● よくなったこと ○ 分析やダッシュボードを作る人が増えた ●
よくなかったこと(課題) ○ レポートやダッシュボードが乱立しだした ■ ヒアリングで「どのダッシュボードを見ればい いかわからなくなった」という声もでてきた ○ データ定義の追加依頼が増大し プロジェクトメンバーが負担に 34 ツール:Lookerの導入の結果
35.
● データ管理やデータ定義の局所最適化が進んでいる ○ 個別・グループ内の管理に留まっている ○
業務/組織等を横断した共有や活用が困難 ● データがあるがうまく取得できない ○ データに関する情報が散在し、アクセスできない ○ SQLを書けなければ集計・分析できない 35 (再掲)課題: データ/指標が管理されていない データ定義を集約管理する環境の整備を行う 社内データ理解&SQLスキルに問わず、分析ができる環境をつくる
36.
● レポート、ダッシュボードの乱立をなくしたい ● プロジェクトメンバーの負担を減らしたい データ定義を増やすだけでなく、 既存資産の集約管理をしたほうがいいのでは? ●
Lookerの展開、データ定義の追加をStopし ○ ダッシュボード ○ 全社の重要指標 ○ データ活用に関するナレッジ、資産 の集約を行った 36 データ活用/管理の観点で集約管理
37.
37 ダッシュボードの集約
38.
● 各グループが取得している指標・ レポートがどれくらい全社で見られているかを まとめる ○ 自チームや他チームが見ているデータを 誰でも簡単に見られるように ●
実施したこと ○ ダッシュボード一覧の作成 38 ダッシュボードの集約
39.
各部門がどれくらい どのダッシュボードを見ているかを可視化 39 ダッシュボード一覧
40.
全社向けに公開したんだけど 思ったより見られてないな。 説明会などを開いてアピールするか これ、みんな見てるけど私は知らな かった。これが欲しかった。 ● ダッシュボードの評価が定量的にわかる ● ダッシュボードに対するアクションが明確に 40 ダッシュボード一覧の効果 かなり見られているダッシュボードな のに誰もメンテナンスしてないな...だ れか担当者を割り当てるか
41.
● 自チームの重要なデータをよく見るように ○ 新規のデータ取得の依頼が減った ■
プロジェクトメンバーの業務量が減った ○ 古いレポートを見て間違ったデータを使わなく なった ● 他チームが見ているデータも簡単に見れる ○ 他部門で同じデータを気軽に共有がふえた 41 ダッシュボード集約の結果
42.
42 全社の重要指標の集約
43.
● 共通の目標(全社の指標)をまとめて見る人が それぞれの業務範囲まで細かく分析できるよう にしたい ● 実施すること ○
全社における重要指標のダッシュボード 43 全社の重要指標の集約
44.
● 部署問わず見るべき重要指標をダッシュボード化 ● 各組織が重要視している粒度まで手早く ドリルダウンし、意思決定ができる環境の提供 44 全社における重要指標のダッシュボード化
45.
● マネージャレベルのデータ活用向上(実施中) ○ 説明会も実施し、認知を広げた ○
マネージャ自身が状況を把握し アクションを打てるように 45 全社重要指標ダッシュボードの結果
46.
データ活用に関する ナレッジ、資産を集約 46
47.
● 各部署におけるデータ活用のナレッジや成果物 を共有できるようにする ● 実施したこと ○
データ活用ポータルの作成 47 ナレッジ、資産を集約
48.
● データ活用に関する情報を集約 ○ ツールの使い方 ○
データの見方 48 データ活用ポータル
49.
データの使い方 ● よくある問い合わせなどから集約する情報を決める ● ターゲットに合わせて情報をまとめる ●
ツールの使い方は社内での 利用に合わせて説明をカスタマイズ 49 データ活用ポータル A部署のSQL集 B部署のSQL集 C部署のSQL集 SQL集 システムデータ の定義 ツールの使い方 BigQueryの 使い方 Lookerの 使い方 ツールの紹介 よくある質問
50.
この情報ポータルに 載せたほうが よさそうだな ● 全社員に(スキルレベルが違っても) 同じ訪問場所ができた ● 追加でポータルへの掲載依頼も 50 データ活用ポータルの結果 このツール 触ってみたいから ポータル見てみよう
51.
51 その他のプロジェクト活動
52.
● 外部講師によるデータ取得目的の研修 ● 分析やダッシュボードについて、何のために 分析をするのかといったところから作り方まで 教えてもらう ●
闇雲にするのではなくて目的を持って分析をし てもらえるように 52 データ活用研修
53.
53 データ活用/管理 プロジェクトの活動の振り返り
54.
● データ分析する人の増加 ● 入社や新卒配属後にすぐデータ活用が できるように ●
データを整備する側と活用する側の 繋がりもできた 54 施策全体の結果
55.
それぞれが 独自に分析する どれを見たら いいかわからない 55 プロジェクト開始前の状態 思っていたこと 簡単に データが出せる 業務改善が進む 簡単に データが出せる ダッシュボードが どんどん増える 業務改善が進まない 実際 認識が揃わない
56.
業務改善が進む 相互理解 ができる 既存の レポートで 判断できる 他グループや 全社の影響が わかる 56 データ活用/管理プロジェクトによる変化 データ定義 重要指標 ダッシュボード ナレッジ、資産 が集約されている 自グループの レポートが わかる 共通の目標で 協力が進む
57.
大きな目標の活動がしやすくなる 協力して業務を変化するには 「相互理解」と「共通認識」が必要 57 全社横断でのデータ活用ができると・・・
58.
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