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私はこうやってslackを社内で流行らせました
愛するより愛されたい
NHNテコラス株式会社
運用技術室 運用企画チーム: 安保
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自己紹介
安保 太陽 (あんぼ たいよう)
マネージドなホスティングサーバの
運用監視チームの“運用”をやってます。
サーバエンジニアです。
あと社内のハブ的な立ち回り。
最近アニソンDJ始めました。
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今日発表すること
社内で業務ツールを
バズらせる
ためのノウハウ
slack「私がslackです」
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slackって何?
• ブラウザベースのクローズドな
チャットツール
• channelと呼ばれる部屋での
グループチャットがメイン
• 各種アプリケーションとの連携
がとても豊富
• スマホアプリ対応
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slackって何?
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slackって何?
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現在の弊社 slack 利用状況
slack導入前
IRC
JAM
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現在の弊社 slack 利用状況
slack導入後
IRC
JAM
・導入 : 2015年3月中旬
・使ってる人 : 約200/347 人
・アップされたファイル数 : 6,393 files
・アップされたファイル容量の総計 : 5.2GB(MAX 2TB)
・送信されたメッセージ : 約 59,500 post
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本題
私はこうやって slack を流行らせました
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背景
うちの部署30~40人 → IRC
好き勝手にニックネームでログイン
ユーザの管理がががががが
→ 移行を命ぜられる
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チャットツールの一本化へ
せっかくなら全社の
チャットツールを
牛耳りたい
IRC
JAM
ぐへへ
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チャットツールの一本化へ
完全に想定される問題
私「slack便利だから使ってください!」
皆「なんで?今別に不自由してない。」
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チャットツールの一本化へ
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チャットツールの一本化へ
人はルールではなく
価値に従う
「使ってください」
は幻想
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slackとしての価値を限界まで高める
• 情報
• コミュニケーション
チャットツールの
価値とは?
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slackの価値を創造するサイクル
人が
集まる!
情報と
コミュニケー
ションが
増える
価値が
高まる!
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slackの価値を創造するサイクル
これで勝つる!
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slackの価値を創造するサイクル
とりあえずslack利用準備
• slack構築
• 業務に必要なやりとりを行うチャンネルを事前に作る
と同時にこのような
仕掛けをしていました
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slackの価値を創造するサイクル
人が
集まる!
情報と
コミュニケー
ションが
増える
価値が
高まる!
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slackの導入初期における価値の高め方
予めライトなchannelを作っておいた
#zatsudan
なんでも話そう(これをデフォにした)
#nomikai
飲み会いきたい、やりたい人たちが集まるチャンネル。
#lalala-lunch
ランチ情報交換、一緒に行きませんかなど。
#ingress
位置情報ゲーingressのユーザが集まる。
#a-channel
アニメとか好きな人が集まる。
など
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slackの導入初期における価値の高め方
ネット上の情報を流した
#hatebu (RSS)
はてなブックマークホットエントリー
#security_news (RSS)
はてぶ”脆弱性”検索で100ブクマ以上
#qiita_centos (RSS)
qiitaでcentosのタグがついた新着記事
#techorus_ego_search (twitter)
テコラスの社名及びサービス名が含まれるツイートが流れる
#techorus_twitter (twitter)
テコラスの公式ツイッターのつぶやきが流れる
など
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slackの価値を創造するサイクル
人が
集まる!
情報と
コミュニケー
ションが
増える
価値が
高まる!
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slackの導入初期における価値の高め方
slackの価値を事前に高める
slackの価値を下げない
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slackの導入初期における価値の高め方
わかりやすいユーザ登録手順を公開する
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slackの導入初期における価値の高め方
ガイドラインはゆるくする
• 承認不要で会社のメールアドレスさえあれば勝手に登録できる
• 登録名を自由にさせる
• だれでもチャンネルの作成や入室ができる
しかもチャンネル名の縛りはほぼなし
(良かったらそうしてくださいっていうレベル)
• 人が不快になるような発言はしない(常識)
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slackの導入初期における価値の高め方
会社に対して正式な手続きをする
• クラウドサービス利用申請(弊社内での決まり)
• 利用者の「これ使っていいの?」という不安を無くす
• 社内のどのslackよりも先に申請した
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slackの導入初期における価値の高め方
課金する(最強)
• slackは基本無料で構築できる
• 今利用しているslackはstandard plan(1ユーザあたり$8/月)
• 無料版と大きな違い
• 過去ログ検索が無制限(無料版は10000messages)
• 連携アプリが無制限(無料版は5つまで) など
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slackの価値を創造するサイクル
人が
集まる!
情報と
コミュニケー
ションが
増える
価値が
高まる!
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slackの価値を創造するサイクル
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slack流行らせ大成功
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その他リリース後にやったことなど
• 流行った後にそれっぽいサブドメインを
偉い人が保有してたので譲渡頂く
• わかりやすくなった、より公式感が出た
• 便利な使い方などを地味に布教した
• 弊社テックブログで便利なTips書いてます!
• “テコラス slack” で検索検索ぅ!
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まとめ
愛されるように
磨き上げることが大事!
社内でツールを
使ってもらうには
ご清聴ありがとうございました。

私はこうやってSlackを社内で流行らせました

Editor's Notes

  • #2 今日会場を提供させて頂いてるNHNテコラスという会社に所属しております安保といいます このような会に登壇させて頂き、大変光栄です! 社内でslackを流行らせた話をします
  • #3 IDCFクラウドは3時間くらいしか触ったことがなくて、今回も全然IDCFに絡んだ話ではないので恐縮ですがせっかくお呼ばれしたので ちょっとでも聞いてよかったなぁとおもって頂ければ幸いです。いちおう応援してますアピールでPCにシールを貼っています。 あんまり技術的な話はしませんし、基本的には知ってる人からするとつまらないけど、知らない人からするとへ~! 外で真面目な話をするのは初めてなので、お手柔らかにお願いします。
  • #4 ・ slackというチャットツールを私が導入した経緯をはなします ・ とっても便利でみんなが幸せになるツールなはずなのに、全然みんなつかってくれない! ・ そんな方にとってひょっとしたら嬉しい話かもしれません ・ slackについて知りたいという方はちょっと物足りないかもしれれません というかググったらslackの良さは腐るほど出てきますw ・ が、slackの特徴についてなんかも少し触れながらいきます
  • #5 こんな感じです。言うより見たほうが早いのでこんな感じってのをみてみましょう。
  • #6 ・こんな感じで基本的な使い方はとてもシンプルです
  • #7 ・ あとはwebhookを使って日時が指定されている作業の10分前になったら通知をいれる ・ ツイッターで何かしらの弊社サービスについてつぶやかれたらそのツイートを流す とかいろいろやってます。
  • #8 公式ツールはありますが、基本的に何をつかってもOKなのです。
  • #9 約200人がアクティブに使ってます。 2/3みたいに見えますが3社統合後の人数です。 旧DH時代は200人も居ません!(と思う) 結構使われていると思う!
  • #10 いきます
  • #11 いろいろやりようがあったんですけどニックネーム変えてログインされたらわからないし、 ACLかけたらスマホからとかアクセスとかなんかもう管理が大変だったんです。 なので上司から部署内のチャットツールの移行を指示されていました。
  • #12 別に悪いことしようとしているわけではなくて、明らかにみんな幸せじゃないですか。 あと私ハブみたいな役割してたので、いろんなチャットツール使わなくちゃならなかったんですよね。面倒くさい。 ちなみに牛耳ったところで、slackはプライベートなチャットのやりとりを管理者が見ることはできません。 ちなみにslackを使おうとおもったのはかっこよさそうだからという割と軽いノリでした。 てことでそう入ってもある問題にぶち当たるわけで。
  • #13 基本的にフリーソフトに対するしばりが無いため、各チャットツール毎に大体コミュニティができているし そのコミュニティ内でやりとりすれば業務的には困っていない。 というかこの時点でslackも5つくらい立ってたんですよね。。。
  • #14 今まで運用をやってきて新しい障害対応のフローや連絡ルールを施工した時にうまくいったのはどういうときだったか。。。。 そしてある1つの結果にたどり着くのです。
  • #15 実はここが今回私の一番伝えたいことです。 時間と労力を使って新しいことを人にやってもらうには、価値のあるものやことじゃないとダメである。 ・新しい技術が身につく ・手間がかからなくなる ・お客さんが喜んでくれてもっと稼げて給料アップ! ほんとslack便利なんで四の五の言わず使えよっておもいましたが、ここはグッと我慢です。
  • #16 ・自分にとって有益な情報が沢山存在している(情報の多さ)、もしくはそこでないと知ることが出来ない(非公認の社内情報)。 ・そこに行けば会いたい人に会えたり、特定の話題で会話が展開しやすい。
  • #17 価値をうまくつくっていくにはどうしたらいいかを考えました。 こういうサイクルをつくって人が集まりまくれば自然とチャットツールが一本化される!
  • #18 これでロジックが出来上がりました。次は仕掛けです。
  • #19 これでロジックが出来上がりました。次は仕掛けです。
  • #20 まず私個人できるサイクルの最初を考えました。 1人でも出来ることは情報とコミュニケーションの場をslack内につくることでした。
  • #21 ・ ライトなチャンネルで発言しやすく ・ もちろん積極的に招待する ・ それを見たユーザ自身もカジュアルにチャンネルを作るように
  • #22 ・ 特にエンジニアを中心として良く見ているであろう、興味があるであろうネット上の情報をslackで見れるようにしました ここにくれば全部情報が手に入ると思わせたかったのです
  • #23 さらに事前に価値を高める方法を個人でできないかとも考えました。
  • #24 予めいろいろな情報を用意して個人でslackの価値を高めることはしたけれども、それでも限界はあります。 そこで事前に価値を高めるのではなく、価値を下げないことで相対的に価値を高める方法を考えました。
  • #25 もちろんslackへのユーザ登録はそんなに難しくはないですし、Web上にヘルプもあるから大丈夫でしょうと思いがちです。 いまときねぇという感じで。だがしかし、基本的には公式は英語オンリーだったりと難しく思う人がいるかもしれません。 ちょっとでも参加してみたいと思った人が必ず参加できるように 自前でだれでも登録できるであろう手順を自分で作成して、社内に公開しました。
  • #26 ガイドラインはこの程度です。 よく何かを導入する際に、あれやこれやきつく縛りガチになってしまいがちです。 だいたいそんなのうまくいかずツールの価値をさげるだけなので、まずは使ってもらうことを前提に考えました。 ちなみにメールアドレスのドメインしばりができるので、誰が登録したかわかりましすし、管理者権限でメンバーの名前いじれたりするので もし何かあっても対処できるという事前の確認は必要です。
  • #27 弊社にはDropboxなどの他社クラウドサービスを利用する場合は基本的に申請が必要です。 使う側にとって、これ会社に使ってるのバレたら怒られるんじゃ。。。と思う人にも安心して 使ってもらうためにちゃんと手続きを行いました。 また乱立するslackはまだテスト的に導入をしていた段階でしたので申請を検討している段階(だったと思う) でしたが、私は「もう使うし!」ってことでいち早く申請をあげてしまいました。
  • #28 この赤字の2つの違いがとておも大きいのです。 すでに現状で60000messagesくらいいってますが、これがもし無料バージョンだと 最新の1/6しか取り出せません。 「あ、あの時どうやって対処したんだっけ」という過去事例の把握とか 「あのアプリケーションのチューニング方法○○さんが教えてくれたな」みたいな技術的ナレッジが無いに等しい状態となってしまいます。 またslackは先にあげたRSSとかツイッターとか他のアプリとの連携も強力なので それが5つしか使えないなんてもったいなさすぎます。 200人に「つかってくれ!」とくどくより1人の偉い人を口説く方がよっぽど効率がいいので積極的に有料版を使いましょう。 ちなみにslackは課金体系が良く出来ていて、ユーザの登録の度に自動課金されるものの、アクティブでないユーザーは 自動的に課金対象から外してくれて、そのユーザーに払った金額を他のユーザーの支払いにまわしてくれるという 便利システムなので、常に最低コストで維持されているので、コストでユーザー管理を意識する必要がないところはすごいと思います。
  • #29 そんな感じで予めいろいろと仕込んでリリースしました。うまく回ってくれれば。。。その結果はというと。。。
  • #30 このグラフは1日に何人の人が弊社slackで何かを読んでるか、書いているかというグラフです。(たぶん) リリース直後から勢い良く増加しており、現在は平日(業務日)であれば、平均して約170人の人がslackを読んでいる(開いており) そのうち150人くらいの人が何かの書き込みをしています。 ということで一定の成功を収めたのでした。
  • #32 その他、流行ったあともこんなこととかしてました
  • #33 先にも言いましたが、人が従うのはルールではなくて価値だと思います。使ってくださいは幻想! どうしたら使ってもらえるかを考えるには、そのツールを良く知って自分がまずそのツールを愛することも必要で その上でどうしたらみんなに愛されるかを考えると良いと思います。 ご清聴ありがとうございました。