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多摩大学大学院 公開講座「ビジネスパーソンの出版戦略」公開資料(2013年2月21日)
- 2. 自己紹介:永井孝尚( ながい たかひさ)
1984年、日本 IBM に新卒入社、29年目。
シニアマーケティングマネージャーを担当した後、
現在、ソフトウェア事業のスキル開発担当マネージャー
個人としての主な活動
著書
2008 年 2009 年 2011 年 2011 年 2011 年 2012 年 2012 年 2012 年
その他 超早朝勉強会 「朝カフェ次世代研究会」主宰
ブログ 「永井孝尚のMM21」 (毎日更新)
ライフワーク 写真 ( 個展 6 回 )
- 3. ビジネスパーソンの出版は現実です
日本 IBM サムソン 日経 オリエンタルランド 三越 日本 IBM
( 現職 ) →Auto Gen → 日本 IBM →( 独立 ) →( 独立 ) ( 現職 )
( 現職 ) →( 独立 )
- 7. 写真展活動
1988 年 『空』 ( コダック・イマジカ銀座 )
1989 年 『 Tokyo Bay Area 』 ( キャノンサロン銀座 / 札幌 / 名古屋 )
1993 年 『 Tokyo Bay Area II 』 ( ドイ・フォトプラザ渋谷 )
1998 年 『風の景色』 ( ドイ・フォトプラザ渋谷 )
1999 年 『風の景色』 ( 小野測器フォトガレリア )
2003 年 『裸・展』 ( コナミスポーツクラブの3支店 ) 写真記事執筆
- 8. ネットコミュニティとの出会い
1994 年〜 1997 年
パソコン通信の写真会議室シスオペ
• 実名ネットコミュニティ
• 文字だけのコミュニケーション
• 距離の概念がない世界 + 会ったことのない友人
1995 年〜現在 写真ホームページ
「ネットで写真が使える!」 驚きと喜び
1995 年 1999 年 2002 年
- 9. メルマガ 「プロフェッショナル・サンデー・フォトグラファーへ ! 」
2004年~2008年 で58回配信 。配信数600人
第一の心得 写真を趣味ではなく、ライフワーク、自己表現手段と捉え、
「写真とは何か?」を考え続けている
第二の心得 数十年という人生の中での長い時間スパンで、自分だけの
テーマを追い続け、撮り続ける
第三の心得 最高の作品を作る道具として撮影機材には拘る。しかし、機
材には溺れない
第四の心得 自分の選んだテーマでは第一人者としてプロと同等の技術を
持つ。但し技術が全てでないことも知っている
第五の心得 自分の作品に一番厳しい批評家は自分である。作品セレク
ションが撮影以上に大切と知っている
第六の心得 作品発表の場を自分で創る
第七の心得 そして何よりも、写真を楽しむ
9
- 10. メルマガへのご感想 (数十通いただいた中からの抜粋 )
• この号 は是非 プリントアウトして、自分 が人気取 りの為 に迎合 したり意思 を曲 げそうに
なった時読 み返 し初志 に立 ち返 りたいと思 います。それだけの価値 あるお話 でした。
• 自分 にとって骨太 なテーマを持 っているかどうかという問 いは、ずしりと響 きました。これ
は、写真 のみならず、絵 や詩 、その他芸術 、生 き方 にも言 えることですね。
• 最近 、自分 の奥底 にあるものを、どう見 えるカタチにしたらいいのだろうと考 え始 めていま
した。今回 の「言語化」 は、参考 になりました。
• いつのまにか「 うまい( と言 われる)写真」 を撮 ろうとしている自分 に、いい意味 で影響
を与 えていただいているのがこのメルマガです。はっきりと言葉 で表現 できないけれど「何
か違 う」 。そう思 いながら撮 り続 けていましたが「 そうそう! そうなんですね」 と相 づち
を打 ちながら読 んでいます。
• ワタシは趣味 で舞台照明 をやっています。いわいる” プロフェッショナルサンデー照明家” で
す。4月 にはコンペに初 めて出展 します。自分 の作品背景 を語 らなければなりません。不
安 な心持 で準備 を進 めながら、永井 さんのメルマガはどれほどワタシを叱咤激励 すること
か。
• 最近 、自分 の写真 に対 する気持 ちがわからなくなっており、曖昧 でした。サンデーフォトグ
ラファーの定義 には大変共感 を覚 えました。これからも、自分 の写真 を考 えていきます。
• 大変重 い内容 だと思 っています。
10
- 17. ううむ、そうですか… . 編集者は
年間一人当たり何冊出版するか?
出版の企画はどこで決まるか?
当たり前ですが、出版社にとって、出版はビジネスです
出典 … 社団法人 日本書籍出版協会 (2009 年 )
- 22. 個人 で売 れる アマゾン e 託販売
ISBNコード取得
卸値 65%
顧客対応は全てアマゾン
(販売、配送、集金、… )
- 30. 100 円のコーラを 1000 円で売る方法
(2011/11/29 、中経出版 )
新・宮前久美
(直情径行・凶暴)
新・与田誠
(超辛口上司)
- 34. 韓国 の読者 から
(Google 翻訳より )
一般的に、日本人が書いた経営書は、前もって結論を決めた上で、いくつかの例で
その結論を正当化する傾向がある。だから私には説得力がなかった。
しかし本書は小説のような構成で面白いし、各章のマーケティング理論がぐいぐい
頭に入ってくる。各章で紹介されているほとんどの理論が欧米の学者の理論に基づ
いているからかもしれない。
著者の真の価値は、まさにここである。
多くの人々はこれらの理論をお互いに有機的に結合して仕事に活かしていない。本
書は物語を通じて、これらの理論が実際の仕事の現場でどのように力を発揮するか
を雄弁的に見せてくれる。
巷には本があふれる中で良書は少ないが、本書はまれに大きな感動を受けた本であ
る。
- 35. 私 にとっての出版 = Give Back
自分 がいただいた学 びを社会 にお返 しし、
よりよい社会 を実現 するための手段
より多 くの会社員 が本 を書 けば、
よりよい社会 が生 まれる
- 39. ビジネスパーソンが、進化 している
ビジネスパーソン 1.0 ビジネスパーソン 2.0
(20世紀型) (21世紀型)
自己実現 = 会社 の成長 = 自分 ブランド確立
立場 インサイダー インサイダー + 情報発信者
家族 と会社 滅私奉公 ワークライフバランス
コミュニケーション 社内中心 社外 コミュニティへの参画
ネットコミュニティ 匿名参加 実名参加
組織の中の個人 組織の中の個人 + 独立した個人
- 40. 日本 の会社員 3000 万人。その力 が解 き放 たれると日本 が変 わる
匿名のインサイダーから、実名の情報発信者へ
会社員であり 会社員であり
個人シンクタンク 会社
会社 社会起業家
ビジネスパーソン2.0が情報発信する究極の形
「 ビジネスパーソンの出版」
- 42. ビジネスパーソンが本を書くことで、
個人の競争力は高まり、日本は強くなる
• 『自分はここまで知っている』と宣言するには、批判を受け止める覚
悟が必要
• でも学び直せばいいだけですね
• こうして競争力を高めることができる
• だから、まず『競争したい』という意思表示が必要なんです
• 本を書くということは、個人の競争力を高めて日本を強くすることに
繋がると思います
(ライフネット生命保険・出口治明社長とのインタビュー、 2010/3/8)
42
- 44. 次 々現 れる新刊
多 くは、すぐに消 え去 ってゆく
20 年間で、新刊は約2倍、販売冊数は25%減
(出版科学研究所調べ)
- 45. 問 うべきこと
自分 は、読者 に
どのような価値 を届 けるのか?
- 47. そして、ひたすら積み重ねていく
繰り返しが、大きな成長に!
仕事の学び
執筆 執筆の学び
仕事
仕事の学び
執筆 執筆の学び
仕事
仕事の学び
執筆 執筆の学び
仕事
仕事の学び
執筆 執筆の学び
仕事
仕事の学び
仕事
- 48. 目的 は、本 を出版 することではなく、
社会 に役立 つこと
一過性 ではなく、
長 く読 んでいただける本 を書 く力 をいかにつけるか?
- 50. 4 つの力:ビジネス力
理論だけでは不十分
現場の仕事だけでも不十分
自分の仕事の学びを、抽象化することが必要
社会人大学院で学ぶ意味
- 53. 4 つの力:構想力
本の執筆に必要な基礎力
出版企画書を作る
10 万文字がスムーズに読める
その上で、まず書いてみる
不特定多数が読める
特定の他人が読める
他人が理解できない
( 論旨不明確、誤字脱字、てにをは)
- 54. どちらに投資 しますか?
まず、プロトタイプを作ろう!
「タイムマシン、作れます。 「タイムマシン、作れます。
私にはアイデアがあります。 プロトタイプはこれ。動きます。
投資して下さい」 投資して下さい」
- 55. +1: 出版力学 の理解
編集者・出版社の課題は何か?
編集者・出版社は、どのように意志決定しているか?
編集者・出版社は、なぜビジネスパーソンの本を出版するのか?
理解すると、やり方が見えてくる
- 57. 多摩大学大学院 2013 年 4 月開講
「 ビジネスパーソンの出版戦略」
ビジネスパーソンのための、少数精鋭の出版道場
仕事の学びを出版するための
戦略・心得・具体的方法論を、
講義とワークショップで学んでいく
(適宜、出版社・編集者も同席)
目標:継続的 に本 を執筆 できる力 を養成 すること
- 58. 多摩大学大学院 2013 年 4 月開講
「 ビジネスパーソンの出版戦略」
対象:多摩大学院生から論文審査で選抜(上限 10 名)
受講条件:
• 「執筆したいテーマ」について論文を事前提出
• 執筆テーマに関して週 1 回以上のブログ執筆
• 毎回講義で、課題提出
- 59. 多摩大学大学院 2013 年 4 月開講
「 ビジネスパーソンの出版戦略」
参加 をお勧 めする方
仕事の学びを社会と共有し、よりよい社会を創りたい方
( 学びのGive Back )
参加 をお勧 めしない方
小説、エッセイ、個人的なことを本にしたい方
編集者を紹介して欲しいという方
参加 をお断 りする方
仕事の学びの蓄積を持っていない方
基礎的な文章力がない方
週 1 回のブログ執筆と、毎回の課題提出ができない方
- 60. 多摩大学大学院 2013 年 4 月開講
「 ビジネスパーソンの出版戦略」
事前審査論文「執筆したいテーマ」、審査ポイント
• 執筆テーマに対するビジネスご経験
→読者に提供できる価値
• Give Backの志
→仕事の学びを社会と共有したいという情熱
• 1,200 文字以内で趣旨を伝える力
→不特定多数に伝えられる基礎文章力
- 61. 多摩大学大学院 2013 年 4 月開講
「 ビジネスパーソンの出版戦略」
カリキュラム = 講義 + ワークショップ
第1講 ビジネスパーソンの出版戦略・概論 ... なぜビジネスパーソンの出版なのか?
第2講 ワークショップ#1 私が伝えたい学びは何か?
第3講 出版企画書の心得 ... その本の価値は、何か?
第4講 ワークショップ#2 第一回・出版企画書発表会
第5講 出版の方法論
第6講 ワークショップ#3 第二回・出版企画書発表会
第7講 プロの編集者に聞く「ビジネスパーソンの出版」 ( 出版社より編集者を招待 )
第8講 ワークショップ#4 最終出版企画書発表会 ( 出版社より編集者を招待 )
Editor's Notes
- ここにある本は共通点が二つあります。 まず、昨年のベストセラートップ 10 にランキングされていること。 そしてビジネスパーソンが執筆していること。 ビジネスパーソンの執筆は、現実なのです
- ただ、皆さんにご理解をいただきたいことは、この人達はスーパーマンではなく、まして特殊待遇の会社員でもなく、普通のビジネスパーソンである、ということです。 普通に仕事を持ち、仕事で悩み、学んでいます。その点は皆さんと同じです。 違うのは、その学びを本に書いている、ということです。
- ビジネスパーソンが自分の仕事の学びを発信し続けることで、社会はよりよく発展し続けていきます。 ですので今日は、私の経験を元にそのことについてお話しをさせていただきます。
- 最初に、一冊目の本を出す 20 年前となる 1988 年にさかのぼります。 原体験がここにあるからです。 実は私は、この頃、ライフワークである写真で生きていこうと考えていました。 そこで写真活動の情報発信を活発に行っていました。
- この頃はこのように個展を数多く行っていました。 1990 年頃までは写真家になろうと考えていました。 プロになろうと思っていましたから、写真雑誌でも記事を執筆していました。 しかし活躍されているプロの写真家にお目にかかって、皆一同が「自分の写真が撮れない」と言っていました。 仕事で写真を撮ることと、ライフワークで写真を撮ることは違う、ということが分かりました。
- この頃、ネットコミュニティに出会いました。 最初にパソコン通信のシスオペ。実名コミュニティでした。 文字だけのコミュニケーションを初体験。会ったことがない友人、というものが初めて出来ました。 コミュニケーションの輪が爆発的に大きくなり、ネットコミュニティの威力を知りました。 そして 1995 年にインターネットの普及が始まりました。 ちょうどこの時期から、写真をインターネットで発表をし始めました。 今まで文字中心のネットで、写真も使えることが大きな衝撃でした。 自分の作品を発表するには、今までは写真展だと、 1 週間の写真展で 50 万円かかり 1 週間休みを取っていた。 しかしネットだとお金も手間も全く異なる。これも大きな可能性を感じました。 ネットの威力を実体験しました。
- そしてこの経験をメルマガで情報発信を行いました。 「プロフェッショナル・サンデー・フォトグラファー」とは、写真を仕事としていないが、ライフワークにしている写真家のこと、つまり私自身のことでした。 そのプロフェッショナル・サンデー・フォトグラファーとしての心得を7つにまとめて、メルマガで情報発信しました。 このキーワードで検索いただくと、今でも検索できますので、よろしければ検索してみて下さい。
- 読者は 600 名でしたが、ここにあるように、非常に濃いコメントを数十名からいただきました。 ネットコミュニティは人数ではなく、伝えるコンテンツの濃さと、そのコンテンツを必要とする人にいかに価値を伝えるか、ということであることを学びました。
- このようなことを 40 代前半まで続けました。 そしてここからはビジネスの世界の話になります。 ビジネスパーソンとしての力を付けるために多摩大学大学院で学び、会社ではマーケティング・プロフェッショナルとしてのキャリアを積んでいきました。 そして、 2006 年になりました。私は会社でマーケティングプロフェッショナルとしての認定を受け、部下はいないものの、部長職になりました。
- そして思ったこと。それは Giveback です。 今の自分があるのは、先輩や上司、社会から色々と教わったから。 だから自分がその力を付けたら、それを後輩や社会にお返ししなければいけない。それが Give back という考え方です。
- 参考までに、紙の本を作った際の仕組み。 これらはコンテンツを作り、アマゾンで流通させるために必要な作業。 恐らくアマゾンで電子書籍販売をする場合でも、この手順は大きく変わらない。 だから、これらの手順は電子書籍でも必要である。
- この本、 1 年で廃刊が決定しました。 初版 4000 部のうち、 2000 部しか売れませんでした。廃刊になると、残り 2000 部は裁断処理になります。 私は「裁断するなら 100 部ほど分けていただけないか?」と申し出ましたが、会計上は資産の除却処理になるので、買い取ることになり、数十冊買い取りました。 この本は編集者と 1 年かけて丹念に作り込んだ本でした。 この編集者の方は、「廃刊になりますが、出版社の立場としては言いにくいのですが、この本は書き直せば必ず売れます。版権はなくなるので、別の出版社から出すこともできますよ」と言われました。 ただ私は出版社の知人は全くいませんでした。そこで知人に編集者の方を紹介いただきました。 2011 年の 2 月、 2011 年 3 月 18 日に、この編集者の方とお会いしようと言うことになりました。 そしてその 1 週間前に起こったのが、 3.11 です。 色々なことが大変な状況になりましたが、私の知人は私と編集者に連絡を取っていただき、「こんな時だからこそ、ちゃんと会おう」ということになりました。
- その日は、東京大停電になるかもしれない、という日でした。 金曜日7 PM の銀座の様子です。真ん中に見えるのが和光ビル。 この日、 11 時まで編集者の方と話し続けました。 「基本は成長物語だ。その線で書き直せば、きっといい本になるし、売れる」
- これは、知合いの作家さんから、自費出版をしたときにいただいたメッセージ。 出版するたびにこのような感動がある。
- ライフネット生命社長の出口さんに、実際にお会いした際に、お聞きした話。日本人はもっと外に向って情報発信すべき。本の執筆はその一つの方法。