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顧客思考のワークショップ
Contents by Takagi
ワークショップを通して学べること
1)顧客と深く向き合ってみる
2)自身、プロダクトの価値を把握する
3)改善や提案パターンが広がる
どうゆう人に学びがあるのか
1) 顧客に何かしらのサービス提供している人
    
  例)接客業全般、ITプロダクト、経理・法務など) 
     
    ※事業観点で考えられる間接業務を含む
2) 該当しない人 (請負の範囲内で仕事をしている )
  例) 事務、SIプログラマーなど
事業観点から必要な要素は2つ
① 前提理解 (今回のテーマ)
② 結果にコミットする 

① 前提理解とは何か
どのような役割(ポジション)であっても、
「顧客に提供している価値が何か」の本質的な
理解をすべきこと
※どのような役割や立場であっても応用が効く、
基本的なビジネススキルであると定義
② 結果にコミットするとは何か
1) 「前提理解」を基本とし、
個人としてコミットする、チームとしてコミットする
2) 具体的な行動、数値に落としこむ。
      (KPI、KGI、KRなど)
※役割や意識、行動力によってレベルが大きく異なる
事前に宿題を考えてみた人はいますか?
1) 顧客(ユーザー)の課題、ニーズと向き合うため、 
   意識している(していた)ことは何か
2) 意識している(していた)ことに対して、
   顧客(ユーザー)に提供できる価値は何か
3) 提供できる価値に対して、
   顧客(ユーザー)の期待値にどう応えられるか
たかぎが考えてみた例
コンビニでアルバイトをしていた時の経験
 パターン1 顧客ごとに違うタバコ名の注文をより多くの覚える
  マイセンライト → マイルドセブン ライト(普通)
  マルメラ     → マルボロ メンソールライト(顧客理解)
 パターン2 暑い時期やよく売れるドリンクを補充する
  特に売れ行きが早い商品の在庫切れは、
   購入機会やリピート機会の損失(欲しいものがない)に繋がるため、
   売れ行き(定期監視、レジでの購入状況)をみて、空き時間に補充する
※実務から遠いと思えて、振り返ると重要な価値を提供していると考えられること
前提理解を身につけるための基本的な要素
1.1)顧客意識 

2.2)行動

3.3)結果 

4.4)振り返り
「こんなの当たり前だ」と思っている人ほど、
この要素(PDCA)の一つ一つをしっかり意識をし、
常に実践できている人は少ないと考えられる
顧客意識とは
1) 顧客(ユーザー)の課題、ニーズと向き合うため、 
   意識している(していた)ことは何か
2) 意識している(していた)ことに対して、
   顧客(ユーザー)に提供できる価値は何か
3) 提供できる価値に対して、
   顧客(ユーザー)の期待値にどう応えられるか
行動とは
1)その顧客課題やニーズに対して、
  どのくらい考え抜いたのか
2)考え抜いた仮説に対して、
  どのような提案や価値を伝えられたのか
3)提案や提供した価値のギャップや他の要望に対して、
  提供できる価値の訴求を伝えきったか
結果とは
1)顧客課題ニーズから想定される、
  期待値以上の提案や価値提供であったか
2)顧客課題やニーズに対して、
  成果が伴っていたか(成約やニーズの確証を得たか)
3)提案や提供した価値の結果によって、
  継続的な関係性維持や価値提供に繋がりそうか
振り返りとは
1)当初想定された顧客課題やニーズに対して、
  想定外のギャップや改善点があったか
2)行動した結果、
  提案内容に不足はなかったか、価値を伝えきったか
3)提案や提供した価値に対して、
  個人として、会社として提供できたことは何か。
前提理解に必要なこと
自分は、どうしたい。どうしてもらいたい。
と言う幾つかのパターンが最初に必ずある
しかし、そのゴールに向けてまたは、ゴールを想定したヒアリング
しつつ誘導することによって本質的な価値は引き出せない
顧客の行動を制限してはならない
顧客の行動を観察し、興味関心を持って質問し、話させる
何かしらサービスを提供する人の思考パターン
(セールス的な思考)
本質的なヒアリングの目的は、
提案に必要な情報をただ聞く事ではない
お客様課題やニーズあぶり出すと共に、
本当の問題を顧客(担当者)に再認識、再発見(示唆)させる事にある
※自身が立てた仮説のセールスストーリー通りには基本行かないので、
相手の態度や反応によって、柔軟な対応が基本的に必要である
(これが最も数多くのセールスマンができない領域)と考えられる
本質的な価値提供に必要なこと
(セールス的な思考)
例1)よくあるニーズを深掘り
顧客より
”Aを作って欲しい”
と依頼を受けた。
 
 → Aという仕様でいかに安く高品質に作るか
  の検討に入る前に、、、、
例2)本質的なニーズを深掘り
仮説づくりを行う
 → 顧客の真のニーズは何か?
   
  → もしかしたら、
   実はXを達成したいのではないか?
例3)深掘りしたニーズに対しての提案
顧客オプションをつくる
 → Xを達成するためのオプションは、
  A以外にもあるはず
 → 最適オプションはどれか?
顧客へ逆提案し、顧客が耳を傾ける
 → 顧客との議論が始まる
 → より上位のキーパーソンに食い込むことが可能
 
   ”これは上司と話したほうが良さそうだ”
   顧客巻き込み型の提案やプロダクト開発へ
例4)よくある顧客志向のパターン
A社(担当者) B社(担当者) C社(担当者)
例4)前提理解した顧客思考パターン
A社(担当者) B社(担当者) C社(担当者)
絶対的に必要な意識
(サービス提供のケース)
顧客の事業である事
(提供するサービスが何であれ、施策を実施するのは顧客である、ということ)
「なるほど分かりました。その事に対し、これまで御社は何をされたんですか?」
という課題示唆の問いかけ。
顧客がこれまで解決できなかった領域に対して、
自社が代わりに解決して問題を持ち帰る、請け負う、という概念は捨てる
想定できる範囲の専門領域のキャッチアップはできるが、
自社(自身)は顧客の事業に熟知しているわけではないし、
顧客の事業を確実に成功させられるほどの技量や器はない
絶対的に必要な意識
「提供できる範囲」「提供できない範囲」「顧客に教えていただく範囲」
「提供するサービスで動く範囲」「顧客に動いてもらう範囲」を明確にする
  ”自分達が何でも解決できるような高飛車なサービス提供をしない”
相手が為すべき事の本質や自社が提供できる範囲を明確にし、
顧客が本来行うべきことを気付かせる事(示唆を与える)が必要
顧客の担当者課題や役割を把握し、導いてあげることも重要となる
このプロジェクトがうまくいけば、その顧客(担当者)が
どのくらい評価(費用対効果)されるのか、いつまでにどうなれば、
評価されるのか等の事業計画と向き合うことも必要となる
前提理解はここまでです
前提理解とは何かを考えてみましょう
(ワークショップ)
顧客課題、ニーズに対して、
想定できる解決案を複数考えてみましょう
その中で最善だと思うプランと、
その理由を答えられるようにしましょう
メーカー課題について考えてみる
(課題)
ジャパンフリトレー株式会社
(チートス、ドンタコスの食品メーカー)
http://www.fritolay.co.jp
※Web等で調べてOkです!!
想定される前提課題
販路は食品卸や代理店に任せており、
それ以外は直売所という形でアイスを現地で販売している程度
商品企画で幅広く展開しているが、
どうしても売上が伸びない商品が一定数ある
現在も直販力を持っておらず、殆ど小売店の販売力に頼っており、
低価格帯の商品ほど、販売数が増えないと利益を圧迫する状況
そこで、今後の会社方針として、小売店側の販売力が足りない商品の
販路を増やすため、直販を強化することになった
解決案を考えてみてください
しかし、販売店側との付き合いもあるため、
その販売方法について、あらゆる手段を想定して考えたい
 1)どのような商品を選定するのが良いか。
  (商品や消費者の観点から選定してください)
 2)どのような販路が想定できるか
 3)通販の戦略として、どのような手段が考えられるか。
 4)直販した際に最安値にすると小売店からの指摘があるため、
   どうしたら良いか
考える上でのポイント
これまでの経験や自社の事業に関係なく考えてみてください
 考えるポイント)
  ・消費者ニーズの観点から商品を選定できるか
  ・どうゆう購買シーンが想定されるか
  ・想定できる販路がどのくらいあるか
  ・顧客が想定できていない販売手段が考えられるか

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