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ビットコイン— ─ 人間不在のデジタル巨石貨幣

2014年1月26日(日) に御徒町のワニスタにて開催された「Bitcoin からお金を哲学する- 評価経済・贈与経済・未来の経済は?」での講演に使用したスライドです。同じようなスライドばかりで恐縮ですが、少しずつ改善していっています。

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ビットコイン— ─ 人間不在のデジタル巨石貨幣

  1. 1. 「ビットコイン — 人間不在のデジタル巨石貨幣」 – Bitcoin からお金を哲学する - 評価経済・贈与経済・未来の経済は? – 慶應義塾大学 大学院 政策・メディア研究科 特任講師 斉藤 賢爾 ks91@sfc.wide.ad.jp http://twitter.com/ks91020 http://www.facebook.com/ks91media 「ビットコイン — 人間不在のデジタル巨石貨幣」 Bitcoin からお金を哲学する - 評価経済・贈与経済・未来の経済は? (2014-01-26) – p.1/46
  2. 2. ところでお前は誰だっけ? 斉藤 賢爾 慶應義塾大学 大学院 政策・メディア研究科 特任講師 http://twitter.com/ks91020 http://www.facebook.com/ks91media 経歴 1988∼1996 日立ソフトウェアエンジニアリング (株) 小型通信端末のオペレーティングシステムの開発・応用 ((C/µI)TRON) 1992∼1993 コーネル大学 大学院 計算機科学科 (M.Eng) 実時間システムの研究 1997∼2002 Geoworks, Ltd. 小型通信端末のソフトウェア開発のサポート (µITRON) 2000∼2005 慶應義塾大学 大学院 政策・メディア研究科 (博士課程、助手) 2006∼2009 慶應義塾大学デジタルメディア・コンテンツ統合研究機構 2009∼2014 慶應義塾大学 大学院 政策・メディア研究科 村井研究室 所属 / インターネットと社会に関する研究・教育に従事 主な研究テーマ : 「人間のデジタル通貨」の開発と実用化 2011∼ 一般社団法人アカデミーキャンプ 代表理事 (2012 年 法人化) 「ビットコイン — 人間不在のデジタル巨石貨幣」 Bitcoin からお金を哲学する - 評価経済・贈与経済・未来の経済は? (2014-01-26) – p.2/46
  3. 3. 主な著書 「不思議の国の NEO — 未来を変えたお金の話」 ジャンル: SF お金ファンタジー お金を根本から変える デジタル通貨技術の存在 それにより生まれる ドラマ 英語版はフリーで公開 http://grsj.jp/neo.pdf (CC-BY-SA 3.0) 「ビットコイン — 人間不在のデジタル巨石貨幣」 Bitcoin からお金を哲学する - 評価経済・贈与経済・未来の経済は? (2014-01-26) – p.3/46
  4. 4. 「デジタル通貨」って何だよ デジタルコミュニケーション技術によって創られた オルタナティブな通貨 そもそも通貨はデジタル (数字で表現されるもの) です が、一番マシな用語 「仮想通貨」← 通貨はすべて仮想 (後述) 暗に「リアルマネー (実貨幣)」という概念を強化する 「電子通貨」← 電子マネーと混同しやすい (後述) 「通貨」は流通している貨幣のことだとすると 「貨幣 (おカネ)」って何だ? 「ビットコイン — 人間不在のデジタル巨石貨幣」 Bitcoin からお金を哲学する - 評価経済・贈与経済・未来の経済は? (2014-01-26) – p.4/46
  5. 5. おカネの物語 すべての商品の王として君臨しているが . . . 「王さまはハダカだ」と言えるために 「ビットコイン — 人間不在のデジタル巨石貨幣」 Bitcoin からお金を哲学する - 評価経済・贈与経済・未来の経済は? (2014-01-26) – p.5/46
  6. 6. これは、なに? 「ビットコイン — 人間不在のデジタル巨石貨幣」 Bitcoin からお金を哲学する - 評価経済・贈与経済・未来の経済は? (2014-01-26) – p.6/46
  7. 7. では、これは? 「ビットコイン — 人間不在のデジタル巨石貨幣」 Bitcoin からお金を哲学する - 評価経済・贈与経済・未来の経済は? (2014-01-26) – p.7/46
  8. 8. ニセモノってなんだろう? し しゃも その柳葉魚はホンモノ? その○○はホンモノ? し しゃも カペリンは柳葉魚の代用品 おカネは○○の代用品 ずっと代用品で過ごすことを通して、それがホンモノ のような気がしていて . . . ホンモノと触れたとき、むしろ違和感がある 「ビットコイン — 人間不在のデジタル巨石貨幣」 Bitcoin からお金を哲学する - 評価経済・贈与経済・未来の経済は? (2014-01-26) – p.8/46
  9. 9. おカネは信用・信頼の代用品 「. . . 貨幣さえあれば、信頼関係など不要であるとい う考えは誤り . . .」 「. . . 貨幣がなければ、信頼関係なんかあったって、駄 目だという考えは、もっと間違っています。貨幣はそ もそも信頼関係の代替物に過ぎないので、信頼関係が あったら、貨幣がなくともなんとかなります。このこ とを銘記しておいてください」 — 安冨歩「生きる技法」p.91 「ビットコイン — 人間不在のデジタル巨石貨幣」 Bitcoin からお金を哲学する - 評価経済・贈与経済・未来の経済は? (2014-01-26) – p.9/46
  10. 10. おカネは信用・信頼の代用品 「. . . 貨幣さえあれば、信頼関係など不要であるとい う考えは誤り . . .」 「. . . 貨幣がなければ、信頼関係なんかあったって、駄 目だという考えは、もっと間違っています。貨幣はそ もそも信頼関係の代替物に過ぎないので、信頼関係が あったら、貨幣がなくともなんとかなります。このこ とを銘記しておいてください」 — 安冨歩「生きる技法」p.91 「ぜにのないやつぁ / 俺んとこへこい / 俺もないけど 心配すんな / . . . / そのうちなんとかなるだろう」 — 青島幸男 作詞「黙って俺について来い」 「ビットコイン — 人間不在のデジタル巨石貨幣」 Bitcoin からお金を哲学する - 評価経済・贈与経済・未来の経済は? (2014-01-26) – p.9/46
  11. 11. なぜ、おカネは使えるのか おカネでモノが買えるのは、おカネでモノが買えると人々が 信じているから (その信念が法律で支えられることもある) おカネを消して見れば、与え合いだけが起きている 「ビットコイン — 人間不在のデジタル巨石貨幣」 Bitcoin からお金を哲学する - 評価経済・贈与経済・未来の経済は? (2014-01-26) – p.10/46
  12. 12. おカネは役立つツールか A ホテルのフロントに勤める Adam を θ が訪れ 24 時間 預かってほしいと 100 ドル 紙幣を置いていった 「ビットコイン — 人間不在のデジタル巨石貨幣」 Bitcoin からお金を哲学する - 評価経済・贈与経済・未来の経済は? (2014-01-26) – p.11/46
  13. 13. おカネは役立つツールか Z A B Adam は Bob に 100 ドル の借金があった Adam は Zoe に 100 ドル 貸していた Adam は考えた . . . 「これで返しちゃおうか?」 「ビットコイン — 人間不在のデジタル巨石貨幣」 Bitcoin からお金を哲学する - 評価経済・贈与経済・未来の経済は? (2014-01-26) – p.11/46
  14. 14. おカネは役立つツールか Z A B Adam は Bob に 100 ドル 返し、 Bob は Carole に 100 ドル返し、 . . . C D めぐりめぐって Zoe は Adam に 100 ドル 返した 「ビットコイン — 人間不在のデジタル巨石貨幣」 Bitcoin からお金を哲学する - 評価経済・贈与経済・未来の経済は? (2014-01-26) – p.11/46
  15. 15. おカネは役立つツールか Z A B 24 時間後、Adam のもと にふたたび θ が現れた Adam は θ に 100 ドル 紙幣を渡した 一件落着に見えたが . . . D 「ビットコイン — 人間不在のデジタル巨石貨幣」 Bitcoin からお金を哲学する - 評価経済・贈与経済・未来の経済は? (2014-01-26) – p.11/46
  16. 16. おカネは役立つツールか Z A B θ は「あなたがこのお札を 使わなくてよかった!」と 言って紙幣に火をつけて 燃やした 「ニセ札だったのですよ、 それを確かめに行っていた D のです」と付け加えて . . . 「ビットコイン — 人間不在のデジタル巨石貨幣」 Bitcoin からお金を哲学する - 評価経済・贈与経済・未来の経済は? (2014-01-26) – p.11/46
  17. 17. なぜニセ札なのに役立ったか そもそも、すべてのおカネはニセモノだ (実体が無い) から 日本銀行券も同じ仕組みで作られている お札が日本銀行に戻ると溶かされてリサイクルされる θ が最初に来る前から 2 度目に来た後まで目を閉じて いる人がいたら . . . 目を開けたら、問題が解決されている 借金でなく、互いが必要とするモノをもっていても同じ しかし問題を作り出していたのも「おカネ」 ニセ札が問題を解決したのは、おカネの絶対性・希少性 の壁を突破できたから 「ビットコイン — 人間不在のデジタル巨石貨幣」 Bitcoin からお金を哲学する - 評価経済・贈与経済・未来の経済は? (2014-01-26) – p.12/46
  18. 18. おカネは不思議で謎なもの 物理的というより、仮想的な存在 日本銀行券も不思議な通貨であり、謎の通貨 マネーロンダリング ついでに言うと資 金 洗 浄に使えたり、違法なモノ を買うのにも使える ツールが悪用されるのは当たり前 信用・信頼を人でなくおカネに置いたが故の弱み 問題はむしろ、おカネの絶対性・希少性にある 「ビットコイン — 人間不在のデジタル巨石貨幣」 Bitcoin からお金を哲学する - 評価経済・贈与経済・未来の経済は? (2014-01-26) – p.13/46
  19. 19. 暴れるおカネが世界を支配する おカネの問題なデザイン 1.「額面上いつまでも同じ価値」であること 2.「希少」であること 3.「利子」がつくこと ⇒ これらすべてが問題 1 により他の商品に対して絶対的な優位性を持つ 2 が 3 に繋がり、必ず経済の敗者が生まれる 敗者は増えつづける さらに . . . 変動相場制により一瞬で富が失われたりして大変 迷惑 「ビットコイン — 人間不在のデジタル巨石貨幣」 Bitcoin からお金を哲学する - 評価経済・贈与経済・未来の経済は? (2014-01-26) – p.14/46
  20. 20. We are the 99%! 「ビットコイン — 人間不在のデジタル巨石貨幣」 Bitcoin からお金を哲学する - 評価経済・贈与経済・未来の経済は? (2014-01-26) – p.15/46
  21. 21. 資産家への富の集中 「上位 1% が世界の約半分の資産を独占」 「上位 85 人の資産は下層 50% の合計額と同等」 http://www.cnn.co.jp/business/35042859.html 「85 人 vs. 35 億人」が貨幣経済的に互角 「世界経済が直面する最大の脅威は所得格差の拡大」 「貧富の格差そのものが危険なばかりでなく、少数の 富裕層が権力を握り、それが世代を超えて引き継がれ る恐れもある」 そもそも「富」って何だよ? バックミンスター・フラーに聞け 「ビットコイン — 人間不在のデジタル巨石貨幣」 Bitcoin からお金を哲学する - 評価経済・贈与経済・未来の経済は? (2014-01-26) – p.16/46
  22. 22. 「富」とは何か 富というのは . . . 私たちがある数の人間のために具体 的に準備できた未来の日数のことだ 富とは未来に向かってエネルギーの再生がうまくいく ようにする私たちの能力で . . . なにかを始め、干渉さ れずに行動していく自由度を高めていく . . . 能力でも あり . . . サイバネティクス的に . . . エネルギー . . . と . . . ノウハウというふたつの主要部分に分類できる – B. フラー「宇宙船地球号操縦マニュアル」 私たちの「富」とは 1. 物質・エネルギー 2. 知識 それらを広く行き渡らせる仕組みと会計の方法は? 「ビットコイン — 人間不在のデジタル巨石貨幣」 Bitcoin からお金を哲学する - 評価経済・贈与経済・未来の経済は? (2014-01-26) – p.17/46
  23. 23. ビットコインの物語 人間不在のデジタル巨石貨幣 何か「おカネ」の問題に対して答えを出したのか 「ビットコイン — 人間不在のデジタル巨石貨幣」 Bitcoin からお金を哲学する - 評価経済・贈与経済・未来の経済は? (2014-01-26) – p.18/46
  24. 24. 郵便の電子化 (民主化) と貨幣の電子化 (民主化) 日本郵便の電子系郵便サービス レタックス (電子郵便) http://www.post.japanpost.jp/service/letax/index.html 電子内容証明郵便サービス http://enaiyo.post.japanpost.jp/mpt/ これらが「電子メール」だと言われたら? 自分で「ポストオフィス」を立てられない 従量課金されるし手続きが煩雑 現在の「電子マネー」のレベルとは? 自分で「バンク」を立てられない (中央) 銀行の手のひらから逃れていない 「ビットコイン — 人間不在のデジタル巨石貨幣」 Bitcoin からお金を哲学する - 評価経済・贈与経済・未来の経済は? (2014-01-26) – p.19/46
  25. 25. ビットコインとは何か 「必要なのは、信用ではなく暗号学的証明に もとづいた電子的支払いシステムである」 Satoshi Nakamoto, “Bitcoin: A Peer-to-Peer Electronic Cash System”, 2009 最初のボタンをかけ違えている その信念にもとづいて開発された P2P デジタル通貨 http://bitcoin.org/ http://www.bitcoin.co.jp 設計の随所にインフレーションへの敵意が見られる 単位は BTC 商品として売買されている 2013 年 11 月末、1BTC の価格が 10 万円を超え、騒ぎに 「ビットコイン — 人間不在のデジタル巨石貨幣」 Bitcoin からお金を哲学する - 評価経済・贈与経済・未来の経済は? (2014-01-26) – p.20/46
  26. 26. BTC-日本円の相場の変動 中国 - 通貨/金融商品と認めない フランス - 金融商品と認知 米国 - 送金業として登録要請 ドイツ - プライベート通貨と認知 「ビットコイン — 人間不在のデジタル巨石貨幣」 Bitcoin からお金を哲学する - 評価経済・贈与経済・未来の経済は? (2014-01-26) – p.21/46
  27. 27. ビットコインのかたち 安い手数料で手軽にグローバルに送金できる (それっていいこと?) 「ビットコイン — 人間不在のデジタル巨石貨幣」 Bitcoin からお金を哲学する - 評価経済・贈与経済・未来の経済は? (2014-01-26) – p.22/46
  28. 28. ビットコインをめぐる言説 「仮想通貨」. . . ほぼすべてのメディア じゃあ「実通貨」って何だよ メディアは物語の強化装置か 「謎の通貨」. . . NHK「ニュースウォッチ 9」ほか 「不思議な通貨」. . . 東京新聞 「資金洗浄/違法な売買に使用」 . . . ほぼすべてのメディア 「暴落の危険性」. . . ほぼすべてのメディア ⇒ 本質的に日本銀行券と何ら変わらない 現金のある側面を強化しているが故の性質 ある側面 = 信用・信頼を人でなくおカネに置く 「ビットコイン — 人間不在のデジタル巨石貨幣」 Bitcoin からお金を哲学する - 評価経済・贈与経済・未来の経済は? (2014-01-26) – p.23/46
  29. 29. すべての取引は追跡できる グローバルで単一な「元帳」にすべての取引を記録 「ビットコイン — 人間不在のデジタル巨石貨幣」 Bitcoin からお金を哲学する - 評価経済・贈与経済・未来の経済は? (2014-01-26) – p.24/46
  30. 30. 基礎技術 -(暗号学的)ハッシュ値 元のデータから計算され、元のデータが少しでも 異なると大きく異なる小さな固定長の値 特定のハッシュ値となるデータを逆に計算で 求めることは事実上できない 「暗号学的ハッシュ関数」により計算される SHA-1 (160bit のハッシュ値を生成) SHA-256 (256bit のハッシュ値を生成) 「ビットコイン — 人間不在のデジタル巨石貨幣」 Bitcoin からお金を哲学する - 評価経済・贈与経済・未来の経済は? (2014-01-26) – p.25/46
  31. 31. 基礎技術 - デジタル署名 本人が送ったものであり改竄されていないことが証明できる 「ビットコイン — 人間不在のデジタル巨石貨幣」 Bitcoin からお金を哲学する - 評価経済・贈与経済・未来の経済は? (2014-01-26) – p.26/46
  32. 32. デジタルコインの実現 チェイン デジタル署名の連 鎖として表現 (ここまではデジタル通貨で一般的) ダブルスペンディング 二 重 消 費を避ける仕組みは? 「ビットコイン — 人間不在のデジタル巨石貨幣」 Bitcoin からお金を哲学する - 評価経済・贈与経済・未来の経済は? (2014-01-26) – p.27/46
  33. 33. ブロックチェインとマイニング POW (Proof Of Work) による偽造防止 ブロック内の最初の取引は新しい BTC の誕生 (今は 25BTC) 「ビットコイン — 人間不在のデジタル巨石貨幣」 Bitcoin からお金を哲学する - 評価経済・贈与経済・未来の経済は? (2014-01-26) – p.28/46
  34. 34. き ん ビットコインと金 2100 万 BTC 以上はつくられない マイニングは 10 分に 1 回の割合に調整される マイニングで得られる BTC は 4 年毎に半分に (2009 年に 50BTC でスタート) 2140 年までに 2100 万 BTC に到達 ビットコインの経済圏が拡大するなら . . . → より多様で多くのモノが買えるようになる → 1BTC あたりの価値は必ず上昇する ⇒ デフレーションが組み込まれている 鉱物資源を模している 「ビットコイン — 人間不在のデジタル巨石貨幣」 Bitcoin からお金を哲学する - 評価経済・贈与経済・未来の経済は? (2014-01-26) – p.29/46
  35. 35. ビットコインと巨石貨幣 「ビットコイン — 人間不在のデジタル巨石貨幣」 Bitcoin からお金を哲学する - 評価経済・贈与経済・未来の経済は? (2014-01-26) – p.30/46
  36. 36. ビットコイン特有の事象 (1) マイニングの競争が激化し、専用ハードウェアの時代へ GPGPU → FPGA → ASIC という変化 (「赤の女王」のように) 「ビットコイン — 人間不在のデジタル巨石貨幣」 Bitcoin からお金を哲学する - 評価経済・贈与経済・未来の経済は? (2014-01-26) – p.31/46
  37. 37. ビットコイン特有の事象 (2) 秘密鍵を無くしたら、回復する手立てがない (何億円相当であっても) 「ビットコイン — 人間不在のデジタル巨石貨幣」 Bitcoin からお金を哲学する - 評価経済・贈与経済・未来の経済は? (2014-01-26) – p.32/46
  38. 38. ビットコイン特有の事象 (3) 窃盗は容易 (だが追跡も容易) 「ビットコイン — 人間不在のデジタル巨石貨幣」 Bitcoin からお金を哲学する - 評価経済・贈与経済・未来の経済は? (2014-01-26) – p.33/46
  39. 39. ビットコインの問題 「ビットコイン — 人間不在のデジタル巨石貨幣」 Bitcoin からお金を哲学する - 評価経済・贈与経済・未来の経済は? (2014-01-26) – p.34/46
  40. 40. ビットコインの問題 秘密鍵の紛失・漏洩に対する保障がない 個人と鍵ペアが切り離されている (匿名性の罠) 「ビットコイン — 人間不在のデジタル巨石貨幣」 Bitcoin からお金を哲学する - 評価経済・贈与経済・未来の経済は? (2014-01-26) – p.34/46
  41. 41. ビットコインの問題 秘密鍵の紛失・漏洩に対する保障がない 個人と鍵ペアが切り離されている (匿名性の罠) 健全性に対する保証がない POW システムは本当に安全なの? (力は、より強い力に対して無力) 「ビットコイン — 人間不在のデジタル巨石貨幣」 Bitcoin からお金を哲学する - 評価経済・贈与経済・未来の経済は? (2014-01-26) – p.34/46
  42. 42. ビットコインの問題 秘密鍵の紛失・漏洩に対する保障がない 個人と鍵ペアが切り離されている (匿名性の罠) 健全性に対する保証がない POW システムは本当に安全なの? (力は、より強い力に対して無力) 3 層のギャンブル性 グローバリズムへの加担 (自由と競争の誘惑) 投機の助長 (組み込まれたデフレへの期待) マイニングに潜むギャンブルの構造 (偶然性の魔力) 「ビットコイン — 人間不在のデジタル巨石貨幣」 Bitcoin からお金を哲学する - 評価経済・贈与経済・未来の経済は? (2014-01-26) – p.34/46
  43. 43. ビットコインの問題 秘密鍵の紛失・漏洩に対する保障がない 個人と鍵ペアが切り離されている (匿名性の罠) 健全性に対する保証がない POW システムは本当に安全なの? (力は、より強い力に対して無力) 3 層のギャンブル性 グローバリズムへの加担 (自由と競争の誘惑) 投機の助長 (組み込まれたデフレへの期待) マイニングに潜むギャンブルの構造 (偶然性の魔力) ⇒ 人間不在のデジタル巨石貨幣 詳しくはテクニカルレポートを http://member.wide.ad.jp/tr/wide-tr-ideon-bitcoin2013-00.pdf 「ビットコイン — 人間不在のデジタル巨石貨幣」 Bitcoin からお金を哲学する - 評価経済・贈与経済・未来の経済は? (2014-01-26) – p.34/46
  44. 44. ビットコインは成功しているのか 「おカネ」を軸とする視点からは成功に見えるかも もし「おカネ」が抱える問題を解決するために作った のなら . . . またゼロから同じ「おカネ」を作っただけなので 失敗では? 「額面上いつまでも同じ価値」であり「希少」であり 「相場が変動」する 同じというより、むしろ強化されている 徹底して「おカネ」から人間性を切り離している (もし貸し借りにビットコインで利子がついたら史上最悪のシステムに) もし、デジタルで貝殻貨幣/巨石貨幣を作ってみせる ためだったのなら . . . 大したもの 「ビットコイン — 人間不在のデジタル巨石貨幣」 Bitcoin からお金を哲学する - 評価経済・贈与経済・未来の経済は? (2014-01-26) – p.35/46
  45. 45. ビットコインの亜種たち Litecoin (https://litecoin.org) ビットコインと同様のプロトコルに基づく マイニングのコストとセキュリティの面で改良 Dogecoin (http://dogecoin.com) Litecoin の変形であると考えられる 柴犬のキャラクターを用いた冗談から始まった その他、多くの類似するデジタル通貨がつくられて いるが . . . いずれもビットコインに対する批判が当てはまる 「ビットコイン — 人間不在のデジタル巨石貨幣」 Bitcoin からお金を哲学する - 評価経済・贈与経済・未来の経済は? (2014-01-26) – p.36/46
  46. 46. 未来の経済の物語 まだ誰も観たことのない、なつかしい未来 本当はずっとここにあったんだね 「ビットコイン — 人間不在のデジタル巨石貨幣」 Bitcoin からお金を哲学する - 評価経済・贈与経済・未来の経済は? (2014-01-26) – p.37/46
  47. 47. 「未来の経済は、ちょ っと違っているのです。24 世紀 には、お金は存在しないのですよ。. . . 富の獲得は、 もはや私たちの生活の駆動力ではありません。私たち は、自分と社会をよりよくするために働いているの です」 — ジャン=リュ ック・ピカード “The economics of the future are somewhat different. You see, money doesn’t exist in the 24th century. . . . The acquisition of wealth is no longer the driving force in our lives. We work to better ourselves and the rest of humanity.” — Capt. Jean-Luc Picard 「ビットコイン — 人間不在のデジタル巨石貨幣」 Bitcoin からお金を哲学する - 評価経済・贈与経済・未来の経済は? (2014-01-26) – p.38/46
  48. 48. 「おカネ」や「仕事」のない社会 は珍しくありません 私たちは、みんなそこからやってきました 「ビットコイン — 人間不在のデジタル巨石貨幣」 Bitcoin からお金を哲学する - 評価経済・贈与経済・未来の経済は? (2014-01-26) – p.39/46
  49. 49. 「おカネ」や「仕事」のない社会 は珍しくありません 私たちは、みんなそこからやってきました それは「家族」です 「ビットコイン — 人間不在のデジタル巨石貨幣」 Bitcoin からお金を哲学する - 評価経済・贈与経済・未来の経済は? (2014-01-26) – p.39/46
  50. 50. 経済と信用の氷山モデル ものごとはすべて水面下で成し遂げられる 「ビットコイン — 人間不在のデジタル巨石貨幣」 Bitcoin からお金を哲学する - 評価経済・贈与経済・未来の経済は? (2014-01-26) – p.40/46
  51. 51. 人間のデジタル通貨 人間不在のデジタル通貨 人間のデジタル通貨 グローバルなデータ構造 (元帳) グローバルなデータ構造 (元帳) 鍵ペアを個人に帰属させない 鍵ペアを個人/法人に帰属させる POW システムを採用する POW システムを採用しない 貨幣の発行量を制限する 貨幣の発行量を制限しない 貨幣は同語反復的 貨幣が根拠 ∗ を持つようにする を持つ ∗ を持たない (頻繁な再生成を奨励しない) (ex. 同語反復しない債務証書) かつ、その根拠が時を経るにつれ減額するようにする。 「ビットコイン — 人間不在のデジタル巨石貨幣」 Bitcoin からお金を哲学する - 評価経済・贈与経済・未来の経済は? (2014-01-26) – p.41/46
  52. 52. 実は . . . 「人間のデジタル通貨」は、つくってあります http://www.media-art-online.org/iwat/ SFC で博士号を取得するに至った研究 普及のための技術開発とプロモーションが課題 その点でビットコインに関わる人々を尊敬します おそらくデータストレージを本位とするデジタル通貨 は可能 上記の仕組みを用い 2008 年に提案・実装 クラウド化が進んだ今風のものを作れるのでは 「ビットコイン — 人間不在のデジタル巨石貨幣」 Bitcoin からお金を哲学する - 評価経済・贈与経済・未来の経済は? (2014-01-26) – p.42/46
  53. 53. 「世界が救われるとすれば、それは古いヴィジョンと 新しいプログラムによってではない。世界が救われる とすれば、それは新しいヴィジョンと、プログラムの 不在によってである」 — ダニエル・クイン, 「B の物語」 “If the world is saved, it will not be saved by people with the old vision and new programs. If the world is saved, it will be saved by people with a new vision and no programs.” — Daniel Quinn, “The Story of B” 「ビットコイン — 人間不在のデジタル巨石貨幣」 Bitcoin からお金を哲学する - 評価経済・贈与経済・未来の経済は? (2014-01-26) – p.43/46
  54. 54. プログラムの不在 新しいヴィジョンは、それそのものが広まる力を持っ ていて、プログラム (=計画) を必要としない 新しいヴィジョンと「プログラムの不在」により世界 が変わった例 産業革命 インターネット 「北風と太陽」 「ビットコイン — 人間不在のデジタル巨石貨幣」 Bitcoin からお金を哲学する - 評価経済・贈与経済・未来の経済は? (2014-01-26) – p.44/46
  55. 55. 私が体験したこと 福島のこどもたちのための「アカデミーキャンプ」 http://academy-camp.org 「遊び」と「学び」のエクストリームな体験 どれくらいエクストリームかのご参考 http://youtu.be/JTccTl2qLCo (2012 年夏のキャンプの様子) 予算で比較すると「のんびり型」のキャンプと変わら ない ほとんどソーシャルな力で実現 宿泊費、食費、交通費が問題 ← これらさえ何とかしたい なぜか大人たちが熱中して関わってくれる 「学ぶ」 「遊ぶ」 「働く」 「休む」を同時に楽しむ 「ビットコイン — 人間不在のデジタル巨石貨幣」 Bitcoin からお金を哲学する - 評価経済・贈与経済・未来の経済は? (2014-01-26) – p.45/46
  56. 56. まとめ おカネはいろいろ問題 ビットコインも輪をかけていろいろ問題 つくりなおすヒントは 「経済と信用の氷山モデル」に (レベルたけ ∼!) 洗脳、解けていますか? (王さまはハダカに見えますか?) 投資するなら長く価値を生み出し続けるものに 自分にとって一番長く続くものは自分 そしてその次の世代、この星を継ぐものたち どうせおカネを使うのなら、信用の海に飛び込む ために Remember : 「おカネは信用・信頼の代用品」 Pro-social spending! (他人のためにおカネを使うと幸福に) 「ビットコイン — 人間不在のデジタル巨石貨幣」 Bitcoin からお金を哲学する - 評価経済・贈与経済・未来の経済は? (2014-01-26) – p.46/46

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