iXacs case

1. iXacs導入による改善活動
2023年11月14日（火）
株式会社タニタハウジングウェア
製造部生産管理課 加藤裕樹

2. 【目次】
1. 自己紹介・会社紹介
2. 「iXacs」導入のきっかけ
3. 導入による変化・効果
4. 現在の取り組み

3. 【1. 自己紹介】
◎名前 加藤裕樹
◎年齢 36歳
◎経歴
2006年3月 大曲高校商業科卒業
2006年3月 株式会社タニタハウジングウェア
秋田工場入社（製造課配属）
2007年1月 生産管理課へ異動
2011年5月 情報室（現デジタル推進課）へ異動
2017年4月 生産管理課へ異動

4. 【1. 会社紹介】
◎社名 株式会社タニタハウジングウェア
◎拠点 本社 ：東京
営業所：東京・大阪・名古屋・仙台
工場 ：秋田（秋田県大仙市戸地谷）
◎代表者名 代表取締役 谷田泰
◎従業員数 133人
◎事業内容 金属雨樋製造業
弊社HP→ http://www.tanita-hw.co.jp/
BLOG→ http://www.tanita-hw.co.jp/amenomichi/

5. 【1. 会社紹介】
◎弊社製品紹介（一部抜粋）

6. 【2.「iXacs」導入のきっかけ】
◎経緯
→2018年9月頃、当時常務から
「面白いことやってる会社があるよ」と教えていただきました。
工場見学を実施していることを知り、即申込みをしたと
記憶しております。
※当時で約2ヶ月～3ヶ月待ちの状態
2018年11月頃、旭鉄工様（i Smart Technorogies㈱様）へ
工場見学させていただき、実際に現場で行われている
IoTの活用から改善までの成果を知ることができました。

7. 【2.「iXacs」導入のきっかけ】
◎経緯
→実際、「面白いし、簡単にできそうだな」と思ったのですが、
自社で考えた際に、IoTというものを活用し、どのような成果を
あげていくことができるのだろうと、自分自身考えが及ばず、
一歩踏み出せなかったことを今でも覚えています。
2020年11月頃、秋田県での取組の一環として、
「製造業向けIoT導入実践事業」の公募をしており、
旭鉄工様（i Smart Technorogies㈱様）の記載があり、
申込みをさせていただきました。
補助金を活用させていただいたこともあり、
「まずはやってみよう」と会社の後押しをいただき、
実施に至りました。

8. 【※IoT機器（iXacs）について】

9. 【※IoT機器（iXacs）について】

10. 【※IoT機器（iXacs）について】
◎ブラウザから見ることができ、設備の状態を"見える化"したものです。

11. 【※IoT機器（iXacs）について】
◎停止要因（プレスを打つ以外）としてどれくらいの時間を費やしている？
2021/1/22 可動率35.4%
2021/1/8 可動率17.5%

12. 【※IoT機器（iXacs）について】
2021/1/22
2021/1/8

13. 【※IoT機器（iXacs）について】
標準工数 20.4秒
早すぎる！
※品質に問題はない？
遅すぎる！
※作業でやりにくいことがない
か？
バラツキの原因は？
『新たな改善につながる』

14. 【※IoT機器（iXacs）について】

15. 【※活動の様子：設備状況】

16. 【※活動の様子：横展ボード】

17. 【3. 導入による変化・効果】
◎令和2年11月～令和3年1月（実施期間：約3ヶ月）
プレス機3台をセンシングし、データを取得
◎活動当初
稼働時間 8.23時間 可動率 20.7％ 非可動率 79.3％
◎目標
稼働時間 8.00時間 可動率 21.4％ 非可動率 78.6％
日当たり「約14分」の改善で、
残業・休出しなくとも間に合う！

18. 【3. 導入による変化・効果】
◎削減目標「14分(840秒)」に対して
・ターゲット1 改善前429秒 → 改善後405秒（削減予想-24秒）
・ターゲット2 改善前386秒 → 改善後249秒（-137秒削減）
・ターゲット3 改善前175秒 → 改善後175秒（改めて見直し）
※改善提案総数：51件
◎成果として
2分43秒（-161秒）の削減となり、
日当たりに換算すると、10分44秒（-644秒）
まで削減することができました。

19. 【3. 導入による変化・効果】
◎令和3年4月～令和4年3月（実施期間：約6ヶ月）
プレス機21台をセンシングし、データを取得
◎目的・目標
①生産効率化⇒『改善工数捻出』
60240分/年削減(0.5人分相当)÷240日＝251分/日
⇒251分÷センシング設備21台＝12.0分/1 台当たり
②新商品用設備分のスペース確保
150tプレス機2台分のスペースを確保する必要有り
③品番毎のＣＴ（サイクルタイム）
バラつきから改善することや問題点を把握

20. 【3. 導入による変化・効果】
◎目標に対しての成果
①工数に関係する改善 35,218分/年の改善効果
品質に関係する改善 ¥305,968/年の改善効果
②150tプレス機 ２台の導入を実現
造られたスペース活用で移動距離短縮（レイアウト見直しを実施）
③工数に関係する改善 25,787分/年の改善効果
※改善提案総数：247件
前回実施より約5倍近い提案が現場から寄せられるようになった。

21. 【3. 導入による変化・効果】
◎ラインストップミーティング（朝ミーティング）
生産開始前の5～10分程度、毎日情報の共有を実施するようになり、
前日までの生産の状況・品質に関することなどを意識するように
なりました。
現在は、iPad・Google（Chat・Space等）を活用し情報共有を行っています。

22. 【3. 導入による変化・効果】
◎現場課員の変化
⇒生産頻度が低いモノを生産する際に、次回生産時の品質確認のため、
サンプルを残してほしいと指示してくれるようになった。
※若い人からの意見がでてくるようになった。
⇒改善を意識し、普段の生産に向かうようになってきた。
必然と問題意識をもって取り組んでくれるようになった。
⇒長年、感や経験値で話をしていたことが非常に多かったが、
データから見えてくることを話し合うことで、
熟練者とそうでない人の間が縮まったように感じる。

23. 【3. 導入による変化・効果】
◎現場課員の変化
⇒写真や動画を活用し、改めて「標準」を作るようになった。
※人による作業のバラつきを知るきっかけになりました。
◎特に『iSTC様のコンサル』はとても魅力だと感じました。
⇒同じ製造業ということもありますが、豊富な経験からのアドバイスや
手法は生産に携わる人には大きな影響があったと思っています。
※設備の遊休機化、なぜ金型段取は男性じゃないといけない？ etc...

24. 【4. AKITA DeXサイト】
参考URL：https://digital.pref.akita.lg.jp/

25. 【4. 掲載記事】

26. 【4. 外部とのつながり】
複数社によるプログラムの実施風景
【概要】
l 品質問題や物価高騰、深刻な人手不足など事業活動継続に対する課題が山積する中、製造業として
の生き残りを模索。秋田県立大学と連携しデータ活用による品質管理等を実践できる人財育成プロ
グラムを設立、スキルアップにより課題本質に対する理解度向上、改善の取組速度向上などの効果
を得ている。（デジタル含む データと統計学の融合）
l 個別の課題解決の他、複数部門（製造 / 技術 / 間接）の社員が共通の統計学スキルにより、部門
横断的コミュニケーションが可能になるなどの効果があった。
l 2023年度からは、自社社員だけでなく県内製造業他社とも連携し、複数社で同プログラムを実践
している。
＜プログラム内容＞
生産管理工学 講義 / Python統計研修 / 社内の実データ
を活用した課題解決 実践講義
＜経緯＞
l 2019年1月にプログラムを開始し、2022年度末まで18人の
「データマネージャー」を育成
l 2023年から他社と共同で実施し、他社でも成果が出る

27. 【4. 外部とのつながり】
◎現在、取り組んでいることから･･･
データはあるが、活用できていないことを痛感しております。
集計しグラフ化することは出来るが、視えてきた数字を読み取る力が
今後さらに必要になってくるなと感じております。
さらには、社内にそういった人財を創っていくことを
中・長期で考えていく必要があるとも思っております。
※人材不足は更に加速していくと考えられる為
外部との関係性を更に強化していくとともに、
業種関係なく企業間で協力しながら成長できればと思っております。

28. ご清聴ありがとうございました。