201908発明原理で自由研究（発明６画面）
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2019年夏の自由研究に小学生が、『トリーズの発明原理』を使って、自由研究をしました。 デザインのテンプレートは当時Microsoftが配っていたものを使用しています。 トリーズの９画面法についてはこちらの動画で https://d21.co.jp/special/NextD/TRIZ/
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201908発明原理で自由研究（発明６画面）
- 1. 身の回りにある 非対称な発明品 ６ 年 ２ 組 名前 おなまえ ２０１９年 ８月 ２０日
- 2. 調べたいと思ったき っかけ 調べたいこと 用意したもの 小学校の算数で1学期に対称の勉強をしました。線対称 な形のものはつり合いが取れており美しいことが分かり ました。 では、非対称な形のものはどんなことがいいのか、疑問 に思ったからです。 特許数百万件を調査して作られたトリーズの発明原理の ４番目は“非対称性原理”といい、便利なモノに含まれる 非対称形には意味があることを調べたい。 その際、時間と空間を構造化して記述できる「６画面 法」を使って調べたことを記述したい。 トリーズの発明原理40 発明観察シート（自家製） ハサミ２種 太字細字両用ペン 乾電池 なぜ？ 目 標 用 意 ふつうのスプーン 平らなスプーン 計量スプーン ６年 ２ 組 おなまえ - 1 - レゴブロック ブロック（直方体）
- 3. 調べた方法 １）まず、身の回りのもので、非対称だからいいというものを探す。２）次に、トリーズの発明原理#4非 対称性原理を引き算し、ある部分が対称だったらどうなのかということを考え、比較対象を設定した。 ３）その両者を比べ、使う側の視点で対称だと不便なことや非対称になることで便利になったことを考えた。 ４）作る側の視点になって、それらをまとめて文章（発明観察文）にした。 手順 1 手順 2 手順 3 手順 4 身の回りで対象を発見 対象から非対称を引き算 観察対象の比較対象として、非 対称な部分の１つを対称に戻し ます。（トリーズの発明原理#4 非対称性原理の引き算） 使う側の視点を記入 ２つを比べ、「使う側の視点」 で何が変わったかを６マスの上 段２マスに書き入れます。（次 ページ写真では割愛） 発明観察文を作る 出来上がった６マスを眺めて、 “発明観察文”という文章にまと めます。（次ページ写真のキャ プション部分）） ６年 ２ 組 おなまえ - 2 - 観察 対象 まず身の回りのもので、非対称 な形だけれども便利なものを探 して観察対象とし、６画面法の 右列中段に書きます。 観察 対象 比較 対象 対称な 部分 非対称 な部分 観察 対象 比較 対象 対称な 部分 非対称 な部分 不便 便利 文章
- 4. v 調べた結果一覧（抜粋） ６年 ２ 組 おなまえ - 3 - はさみの持ち手は力が入れやすいよう に、大きさが非対称になっている 乾電池はどんな人でも＋極と－極の区 別がつくように非対称になっている ペンのキャップ部分は 太い方と細い方 を区別しやすいように太さが非対称 スプーンやしゃもじはすくったものが こぼれにくいよう非対称になっている ブロックの突起部分は がっちりと組み 合わさるように 非対称になっている スプーンは食べやすいように口に入れ る部分が非対称になっている
- 6. - 5 - appendix （参考・解説）
- 7. v トリーズの発明原理 ＃４ 非対称性原理 - 6 - トリーズの発明原理は、ロシアの天才特許審査官、G・アルトシューラー が、様々な分野の特許を調べている中で「分野を超えた発明のポイント」 があることに気づき、４０個の“発明原理”としてまとめたもの。 その４つめである＜#4 非対称性原理＞は、それまでは“対称形”だったもの に“非対称性”を加えて課題を解決する（便利にする）、という発明原理。 は、数字の４と、非対称性を活かした台形の立て札（文字が読めなくても方向が分 かる）とを組み合わせて作られた「非対称性原理のシンボル」
- 8. v ６画面法 - 7 - 観察対象を、ある時点より“前”と“後”（“過去”と“現在”）の２時点 空間的に“より大きい”、“同じ”、“より小さい”サイズの３視点 の２ｘ３＝計６マスで観察を記述する方法。 過去 現在 対象より大きい視点 対象サイズの視点 対象より小さい視点 前・大 前・中 前・小 後・大 後・中 後・小 before / after
- 9. v ６画面法を「発明品観察」に使うと - 8 - 過去＝発明で不便が解消される前、現在＝不便が解消された後 より大きい視点＝観察対象＋使う人の視点 より小さい視点＝観察対象の「（特徴的な）部分」の視点 ⑤（使う人が） 不便なこと ⑥便利になっ たこと ①観察対象 ④比較する 対象 ②部分の観察 ③部分の観察 過去（解決前） 現在（解決後） 使う側（モノ＋人）の視点 満たしているニーズ 創る側の視点（再現性・創造性） それを実現している構造や 部分的な要素（シーズ）は？ 不便が解消 される前の状態 不便が解消 された後の状態 対象より大きい視点 対象自体の視点 対象より小さい視点
- 10. v ６画面法＋「発明品観察」＋発明原理 - 9 - 発明品には多くの工夫が含まれており、観察ポイントを絞りにくい。 発明原理を意識することで、観察対象の一部に焦点を当てやすい。 対象から発明原理を引き算すれば、６画面法での比較対象を得られる。 ⑤（使う人が） 不便なこと ⑥便利になっ たこと ①観察対象 ④比較対象 ②部分の観察 ③部分の観察 過去（解決前） 現在（解決後） 創る側の視点（再現性・創造性） それを実現している構造や 部分的な要素（シーズ）は？ 対象より小さい視点 発明原理 (非対称性) 引き算 ６年 ２ 組 おなまえ
- 11. v 発明観察シート（ 「発明」の[科学的]観察シート） - 10 - 前ページの６画面法で観察した内容を、「使う側の視点」と「創る側 の視点」を組み合わせて、“発明観察文”として文章をそえたもの。 この形式で、身の回りの様々な“かつての発明品”を観察しました。 発明観察文 [観察対象] は [便利になったこと] なように [部分の観察] になっている
- 12. v 調べた結果（発明観察シート）の一覧 ６年 ２ 組 おなまえ - 11 - 使いやすいハサミと、そうでないハサ ミを非対称の視点で比べました。 乾電池に見られる工夫を非対称性原理 を意識して観察しました。 太字と細字が一本になったマジックの 工夫を非対称の視点で調べました。 スプーンやしゃもじに非対称性で共通 する工夫を調べました。 ブロック玩具に見られる非対称な工夫 を調べました。 スプーンがなぜ使いやすいか、非対称 性の視点で調べました。
- 13. v - 12 - 使う側（モノ＋人）の視点 満たしているニーズ 創る側の視点（再現性・創造性） それを実現している構造や 部分的な要素（シーズ）は？ Creativity 「発明」の科学的観察シート 発明観察文 はさみの持ち手は 力が入れやすいように、 大きさが非対称になっている 不便なこと 便利になったこと 観察対象 比較する対象 部分の観察 部分の観察 指がフィットし 力が入れやすい （切りやすい） 安いハサミ ハサミ 力が入れにくい… 手を入れる部分 が非対称 手を入れる 部分が対称 過去（解決前） 現在（解決後） 科学の基本 引き算 非対称性 原理
- 14. v - 13 - 使う側（モノ＋人）の視点 満たしているニーズ 創る側の視点（再現性・創造性） それを実現している構造や 部分的な要素（シーズ）は？ Creativity 「発明」の科学的観察シート ペンのキャップ部分は 太い方 と細い方を区別しやすくなる ように太さが非対称 不便なこと 便利になったこと 観察対象 比較する対象 部分の観察 部分の観察 どちらが太い方か 一瞬でわかる ポケットに引っ掛 けておける 胴体が円筒形の 太字細字両用ペン 太字細字両用ペン どちらの方が太いのか キャップを外して見てみ るか、書いてある文字を 見るかでしか区別ができ ない 胴体を横から 見ると非対称 胴体が対称 過去（解決前） 現在（解決後） 科学の基本 引き算 非対称性 原理
- 15. v - 14 - 使う側（モノ＋人）の視点 満たしているニーズ 創る側の視点（再現性・創造性） それを実現している構造や 部分的な要素（シーズ）は？ Creativity 「発明」の科学的観察シート 発明観察文 ブロックの突起部分は がっち りと組み合わさるように 非対 称になっている 不便なこと 便利になったこと 観察対象 比較する対象 部分の観察 部分の観察 下と上に積んだブロック ががっちりと 組み合わさる。 高いものも 作れる ただのブロック LEGOブロック せっかく積んでもジェン ガのようにバラバラにな ってしまう 突起が無く 対称的 過去（解決前） 現在（解決後） 科学の基本 非対称 な突起 引き算 非対称性 原理
- 16. v - 15 - 使う側（モノ＋人）の視点 満たしているニーズ 引き算 創る側の視点（再現性・創造性） それを実現している構造や 部分的な要素（シーズ）は？ Creativity 「発明」の科学的観察シート 発明観察文 乾電池はどんな人でも＋極と －極の区別がつくように 非対称になっている 不便なこと 便利になったこと 観察対象 比較する対象 部分の観察 部分の観察 たとえ目の不自由 な人でもプラスと マイナスの区別が つく 円柱形の乾電池 乾電池 どっちがプラスか 分かりづらい プラス極が 凸で非対称 ＋と－側が 対称的 過去（解決前） 現在（解決後） 非対称性 原理 科学の基本 ＋ －
- 17. v - 16 - 使う側（モノ＋人）の視点 満たしているニーズ 引き算 創る側の視点（再現性・創造性） それを実現している構造や 部分的な要素（シーズ）は？ Creativity 「発明」の科学的観察シート 発明観察文 スプーンやしゃもじは すくったものがこぼれ にくいよう非対称 になっている 不便なこと 便利になったこと 観察対象 比較する対象 部分の観察 部分の観察 すくったものが へりにひっかかっ てこぼれにくい スプーン、しゃもじ すくったものが こぼれてしまう 物を入れる部分 が非対称 過去（解決前） 現在（解決後） 非対称性 原理 科学の基本 平らなスプーン 平らなしゃもじ 物を入れる部分 が対称（平ら）
- 18. v - 17 - 使う側（モノ＋人）の視点 満たしているニーズ 引き算 創る側の視点（再現性・創造性） それを実現している構造や 部分的な要素（シーズ）は？ Creativity 「発明」の科学的観察シート 発明観察文 スプーンは食べやすい ように口に入れる部分が 非対称になっている 不便なこと 便利になったこと 観察対象 比較する対象 部分の観察 部分の観察 食べやすい （口に入れやすい） スプーン 食べにくい （口に入れにくい） 口に入れる部分 が非対称 過去（解決前） 現在（解決後） 非対称性 原理 科学の基本 より対称なスプーン （計量スプーン） 口に入れる部分 が対称（円）