slide

1. スズメバチ駆除支援機器開発に関する
基礎研究
A study on supporting equipment of wasp
extermination
調和系工学研究室
修士２年 板谷拓哉
1

2. 背景
近年、札幌市などの地方都市において
スズメバチの駆除件数の増加が報告※されている
駆除で用いられている防具は
通気性が悪く、暑い
床下・小屋裏は暗くて狭い
更に夏場は温度湿度が高い
過酷な床下・小屋裏の駆除作業を
遠隔に行いたい！
2
※高橋健一：都市近郊でのスズメバチの発生とその駆除，ペストロジー学会誌(1998)

3. 調査
3
•札幌市におけるスズメバチの相談件数
札幌市保健所
•現在のスズメバチ駆除について（方法・ツールなど）
•過去4年間の駆除件数や営巣場所のデータ
•駆除作業の見学
北海道ペストコントロール協会及び協会企業
•災害用ファイバースコープについて
オリンパス株式会社
•殺虫剤噴霧器について
株式会社やまびこ

4. 先行研究・従来ツール
屋外用の駆除手法・ツールであり
床下及び小屋裏での駆除は難しい
菊池奈良義(1990)の提案※ 従来ツール
4
※菊屋奈良義：Experimental Studies on the Control
Methods of Yellow Jakets，家屋害虫(1990)
© technical trans-mit techno co.,ltd.

5. 目的
床下及び小屋裏に営巣しているスズメバチを
遠隔駆除するツールを提案
5
床下及び小屋裏での駆除
作業負担を軽減
駆除に伴う2次被害防止

6. スズメバチ駆除の流れ
接近
•スズメバチの巣を発見するため接近
観察
•巣並びに周囲の状況を観察
判断
•巣を駆除すべきか判断
•駆除しない判断を行う場合もある
殺虫
•巣へ殺虫剤を噴射し無力化
掃除
•巣の取り外しを行う
•行わない場合もある
接近、観察及び殺虫が必要
6

7. 遠隔駆除ツールの要件
高さ30[cm]，幅60[cm]の穴を通過できる(接近)
梁などの20[cm]の段差の乗り越えができる(接近)
暗所の観察ができる(観察)
巣穴に十分な薬剤を噴射できる(殺虫)
7

8. ツールの概要
8
DARPAの支援を受けて開発されたロボット
半円型の足を回し移動する
Mooreら (2002)が20cmの階段の走破に成功※
※Moore et al：Reliable stair climbing in the simple hexapod 'RHex'，
Robotics and Automation,ICRA '02. IEEE International Conference on(2002）
©Boston Dynamics
装着したスプレーを噴射
クローラ
カメラ・ライト
Rhexの移動機構
スプレー装着台25cm
30cm
・RHex

9. ツール使用例
9
床下及び小屋裏の遠隔駆除が可能
駆除者はノートPCを介して
遠隔に操作及び観察
巣へ接近し観察の後
薬剤を噴射

10. 結論
• 床下及び小屋裏における遠隔駆除ツール
の要件を挙げた
• 要件を満たすためのツールの概要を示した
まとめ
• ツールの設計，開発，運用を行う
• ツールの評価を行い、問題点や改善点を明
らかにする
今後の課題
10