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マス・コミュニケーション論2 第6週
2019年度後期
植田 康孝
y-ueda@edogawa-u.ac.jp
若者が絶対的に
有利なことは何か?
なぜ、金がない若者に
海外に行った方が
良いと言うのか?
若者でなければ
分からないことは何か?
先日、スパで
Wi-Fiを使っていたところ
経験したこと。
あなたが卒業した
高校は「女子校」
「男子高」「共学」
どれですか?
では、問題2です
▪ 女子は、聴覚的に「音」で訴える方が
覚える。
▪ 男子は、視覚的に「画像」で訴える方が
覚える。
▪ 女子高の授業は、「話し言葉」「音」で。
男子校の授業は、「図解形式」「画像」で。
授業や教育方法が異なる
「女子校」「男子高」「共学」
▪ 1.学生は・・・
直ぐに寿司がなくなる。そしてスイーツ。
冷たいモノがなくなる。
▪ 2.大人たちだと・・・
直ぐに温かいモノがなくなる。
寿司、サンドウィッチ、スイーツ
など、冷たいモノは残る。
なぜ、「食品ロス」が出るのか?
たとえば、立食パーティー
▪ 3.留学生が集まると・・・
直ぐに唐揚げがなくなる。
なぜ、「食品ロス」が出るのか?
たとえば、立食パーティー
▪ 紅茶に浸した
マドレーヌの風味から
少年時代を過ごした
田舎町の記憶を蘇生させる。
▪ ふだん気にも留めない味覚、嗅覚、
聴覚から埋もれていた過去が蘇る。
プルースト「失われた時を求めて」
「プルースト効果」
▪ フランス人作家の
マルセル・プルーストは
「無意志的な記憶」
と名付けた。
プルースト「失われた時を求めて」
「プルースト効果」
▪ 「視覚」や「聴覚」などの情報は、
「大脳新皮質」で処理されるが、
「嗅覚」情報は、
「大脳辺縁系」にも伝わる。
▪ 大脳辺縁系は、記憶や喜怒哀楽に
関わる。思い出や感情をじかに刺激。
東海大学・平山令明教授「香りの科学」
クロスモーダル技術(嗅覚・匂い)
▪ 鼻をつまんで
ジュースを飲むと
オレンジとリンゴの味が
区別できない。
▪ 味わいには、「匂い」が大事。
鼻をつまむと、味が減る
クロスモーダル技術(嗅覚・匂い)
▪ 鼻をつまんで
チョコレートを食べる。
▪ 鼻をつまんでも
チョコレートであることが分かる。
鼻をつまむ指を緩めると、
味が増える。「味わいの変化」。
鼻をつまむと、味が減る
クロスモーダル技術(嗅覚・匂い)
▪ 鼻をつまんで
米菓の「おかき」を食べる。
▪ 鼻をつまむ指を緩めると、
味わいの種類が
格段に増える。
鼻をつまむと、味が減る
クロスモーダル技術(嗅覚・匂い)
▪ 口の中と鼻の中は奥で繋がっている。
タバコを吸うと、鼻から煙を出す様に、
指を緩めると、口中の
空気が鼻腔に移動。
▪ 鼻奥には匂いを感知する嗅覚があり、
口中に入れたものが刺激。
鼻をつまむと、味が減る
クロスモーダル技術(嗅覚・匂い)
▪ 口から鼻に抜ける味わいは
「風味」と呼ぶ。
▪ 和牛のステーキは、
鼻をつまむとただの肉。
「和牛」らしい美味しさを味わうには、
「匂い」が決め手。
鼻をつまむと、味が減る
クロスモーダル技術(嗅覚・匂い)
◼ 「明治ザ・チョコレート」の「ナッティ」では、
ローストアーモンドから深煎りコーヒー、
クルミへと「風味」が変化する。
「嗅覚」が「味覚」を変える
「香り」がチョコレートに大きな影響
◼ 明治は、チョコレートの食べ方について
「口に入れて2、3回かみ
溶かすように食べてください」
「嗅覚」が「味覚」を変える
「香り」がチョコレートに大きな影響
◼ 「味覚」はいじらず、「風味」を提示する
ディスプレイシステム。
◼ 「プレーンクッキー」を
食べている人に
「アーモンド」「チョコ」の匂いを与えると、
「アーモンドクッキー」「チョコクッキー」を
食べている感覚になる。
クロスモーダル技術
「味」が変化するクッキー
◼ VRゴーグルを掛けて、
画面上にチョコクッキーを表示し、
チョコの香りを漂わせると、
実際にはバタークッキーを
食べているにも関わらず、
8割の人が「チョコクッキーの味がする」と
回答した。
クロスモーダル技術
「味」が変化するクッキー
▪ 「手前みそ」との言い回しもある。
海外の料理や郷土食で
味の好みが分かれるように、
味覚は絶対的な感覚ではなく、
幼少から培った経験に基づくものが大きい。
VRで錯覚を起こすのも、過去に
チョコクッキーを食べた実体験があるからこそ。
クロスモーダル技術
「味」が変化するクッキー
▪ バタークッキーを食べる際、
HMDでチョココーティングの
画像を重ねて、
チョコの香りを
嗅がせると、
「チョコ味のクッキー」に
味覚を変えることに成功。
「視覚」+「嗅覚」で「味覚」
VRゲーム
◼ イチゴ、ブルーハワイ、レモン
◼ かき氷のシロップは、
香料と着色料が違うだけで、原料は同じ
◼ しかし、違う味に思える。
五感は混ざり合って、
互いに影響を与え合っているため。
クロスモーダル技術
「味」が変化する「かき氷」
◼ お茶、日本酒、ワインでは、
「香り」の良し悪しが
評価を大きく左右する。
「嗅覚」が「味覚」を変える
「香り」が喫茶や食事に大きな影響
◼ 「せんべい」を食べる時の
「パリッ」という音は、
空気を伝わって聞こえる。
◼ 「天ぷら」の「サクサク感」は、
あごや頭蓋骨を伝わる
振動の影響が大きい。
音が「味覚」を変える
食べ物を噛んだ時に発生する「音」
◼ 「天ぷら」は、揚げたてと揚げてから
約30秒過ぎた天ぷらで比較すると、
音として聞こえなくなるほどの
振動が関係していることが分かった。
◼ 「サクサク感」と関係している。
音が「味覚」を変える
食べ物を噛んだ時に発生する「音」
◼ 最近、「ふわとろ」や「もちぽにょ」など、
複数の食感を組み合わせた
商品が登場。
◼ 日本の食感研究は、
四季折々の素材を活かす和食の影響も
あり、「テクスチャー用語」が445語ある。
「触感」が「味覚」を変える
科学的に評価「テクスチャ―用語」
◼ 「つるっ」や「もっちり」など、
445語を選び出し、
歯や舌に伝わる「力学的特性」、
形状などの「幾何学的特性」、
油っぽいや水っぽいなど「他の特性」
の大きく3つに分類した。
「触感」が「味覚」を変える
科学的に評価「テクスチャ―用語」
◼ スーパーマーケットの
「ワイン」コーナーで、
棚の片側半分にフランス産、
もう半分にドイツ産を並べる。
◼ 棚の上にスピーカーを設置し、
客がどちらかを手に取るか、観察した。
音楽(BGM)が「味覚」を変える
「聴覚」が「味覚」に与える影響
◼ ドイツの音楽が流れた時、
ドイツ産ワインはフランス産の
2倍の勢いで売れ、
フランスの音楽が流れた時は
ドイツ産の5倍売れた。
◼ 人が無意識に音楽の影響を受けている。
音楽(BGM)が「味覚」を変える
「聴覚」が「味覚」に与える影響
◼ 曲調にも大きな影響を受ける。
◼ ワインコーナーで
優雅なクラシックを流すと、
それ以外の音楽を流すよりも
より高価なワインを手にする人の
割合が圧倒的に増えた。
音楽(BGM)が「味覚」を変える
「聴覚」が「味覚」に与える影響
想像力
聴覚
嗅覚
視覚
味覚
触覚
「ポジティブな想像」を引き出す
複数の「感覚(モダリティ)」による表現
存在感の強さ
0 1 42 5
モダリティの数
「ポジティブな想像」を引き出す
3
「声」+「触感」
「見かけ」+「触感」
「匂い」+「触感」
「声」+「匂い」
複数の「感覚(モダリティ)」による表現
▪ 「心理学」や「認知科学」で
「クロスモーダル現象」
と呼ばれているもので、
聴覚や視覚などの
感覚が
混じり合った体験。
「盛夏」に心を操る技術
クロスモーダル技術
▪ 赤ちゃんがむずがる時に
あやす乳幼児のための
鳴り物「がらがら」。
▪ レジ袋を触った時の「サリサリ」
「シャカシャカ」と鳴る音が母親の
胎内音に似ているため、泣き止む。
「ガラガラ」から「シャカシャカ」へ
クロスモーダル技術(聴覚も変化)
▪ 2017年7月20日、
東京都は、暑さ対策として
水をまいて気温を下げる
「打ち水」を呼び掛ける
「打ち水日和」を開催
▪ 2020年東京五輪に向け、
「夏のおもてなし」として定着を図る
「盛夏」に心を操る技術
クロスモーダル技術
▪ 日本人は、エアコンの他、
打ち水、うちわ、すだれ・・・
実質的に
体感温度を下げる効果
▪ 金魚鉢の中を眺めても、
風鈴の音を聞いても
涼しい気になる。
「盛夏」に心を操る技術
クロスモーダル技術
「涼しさを感じるのは、どの音?」
▪ 滝の音、打ち寄せる波の音、
鳥のさえずり、風鈴・・・
▪ 「風鈴」と答える人が、約5割いる。
▪ 本当に涼しく感じるか実験したら、
被験者の75%の体温が下がった。
実際の温度は下がらないのに・・・
「涼しさを感じるのは、どの音?」
▪ 自然の風を受けて揺れる短冊が
「f分の1ゆらぎ」と呼ばれる
不規則なリズムを作り出す。
▪ 自然音が持つリズムにゆらぎがあり、
脳内をアルファ波の状態にして、
リラックスさせ、体温に影響を与える。
実際の温度は下がらないのに・・・
高級ワインや高級和牛を
食べて本物を当てる。
大物俳優が間違える中、
GACKTは正解を続ける。
なぜか?
正月特番のテレ朝「格付けチェック」
▪ 視聴率 19.6%で、
正月番組では、
「箱根駅伝(復路)」 29.7%
「箱根駅伝(往路)」 29.4%
に次ぐ、高視聴率を獲得。
2017年(18.7%)を上回る。
「芸能人格付けチェック」
箱根駅伝の次に高視聴率の正月番組
▪ 皆、ワインや和牛を必死に
味わおうとする。目隠しされた状態では
誰も分からない。
▪ GACKTは理由を言わないが、
「X-JAPAN」YOSHIKIは、言っている。
「匂い(香り)が全然違いました」と。
「芸能人格付けチェック」
箱根駅伝の次に高視聴率の正月番組
▪ GACKTは、味を分かっているのか?
▪ 味覚は、五感の中で一番研究が遅れている。
甘味、塩味、苦味、酸味に続く
基本五味である「うま味」を
日本人研究者が発見したのは
20世紀になってから。
「芸能人格付けチェック」
箱根駅伝の次に高視聴率の正月番組
▪ かつて教科書に載っていた、
舌先で甘味、舌の奥で苦味を感じるという、
「舌の味覚地図」は、
最近になって科学的根拠がない
と分かるなど、未解明な部分も多い。
研究が進む中で分かったのは、
味覚情報の受け取りと伝達は
思った以上に大雑把。
「芸能人格付けチェック」
箱根駅伝の次に高視聴率の正月番組
▪ 「宮崎牛」は、和牛オリンピックで
連覇。
▪ 「香りと甘みが
すばらしい」
鼻をつまむと、味が減る
クロスモーダル技術(嗅覚・匂い)
立ち食い蕎麦の「匂い」も「情報」
店から流れる「匂い」もシグナル
▪ 大学の帰りに焼き芋の匂いが
漂って来た。
▪ 「おっ、焼き芋だ」と認識して
屋台に近付くと、
「焼き芋の屋台」にだけ
スポットライトを当てる。
スポットライト情報しか認識しない
スポットライト効果
▪ 多くの情報を同時に理解できると
感じているが、
ほとんどがぼんやりとしている。
▪ 「他の所にも光を当ててみたら」
と第三者がアドバイスしても
耳を貸さない。
「スポットライト効果のわな」と呼ぶ。
スポットライト情報しか認識しない
スポットライト効果
◼ 日本科学未来館で2019年11月4日まで
開催された「マンモス展」に合わせて、
館内のレストランで提供された
「雪原カレー」は、
メニューのサンプルケース
にあるカレーに、
プロジェクションマッピングで
細かな泡が瞬く映像を投影した。
クロスモーダル技術
複数の「感覚(モダリティ)」による表現
◼ 見た目では、
カレーがグツグツと
煮込まれているように
錯覚する映像。
◼ 実験期間中は、
カレーの注文件数が
急増した。
クロスモーダル技術
複数の「感覚(モダリティ)」による表現
◼ 別の店では、エビ天を置いたテーブルに
油鍋など天ぷら屋のカウンターの
画像を投影した。
映像なしで
食べた時に比べて、
美味しさ、温かさ、香りを
より強く感じたという人が多かった。
クロスモーダル技術
複数の「感覚(モダリティ)」による表現
▪「味覚」、「視覚」、「嗅覚」の他、
スパークリングワインの
気泡などを「触覚」で
注ぐ音や液体の流れ
などを「聴覚」で
楽しむもの
「五感」で感じられる
ワインの魅力は
▪客の目の前で料理が行われる
割烹では、主人が店の看板。
お客と常に会話する。
白い割烹着を着た
黒子従業員は
お客は注目しない設定。
「五感」で感じられる
割烹の魅力は・・・
▪欧米のレストランは、
スーツを着たウェイターが
料理を運ぶ。
▪割烹と欧米のレストランでは、
「おもてなし」の発想が異なる。
「五感」で感じられる
割烹の魅力は・・・
▪割烹の魅力は、
連続する「期待感」。
▪音、視覚、匂い、包丁のキレ味
調理の所作の美しさ、
どれもスリリングで期待を高める
「五感」で感じられる
割烹の魅力は・・・
▪ ヒットには、「価格」と「機能」に加え、
「味覚」「嗅覚」「視覚」「聴覚」「触覚」
の「五感」を吸激することが必要。
▪ 人気レストランはすべてを満たす。
美味しい、いい匂い、
いい歯ごたえ、インスタ映え、
友人らとの会話
「モノ消費」→「コト消費」→「トキ消費」
「五感」が重要
▪ 「スターバックス」のコーヒーは、それ程
美味しくない。「タリーズ」の方が美味しい?
▪ だが、「User Experience」に優れている
▪ コーヒーだけでなく、
イスの座り心地、
雰囲気、店員の笑顔を提供。
「五感」で感じられる
スターバックスの魅力は・・・
▪ ゆっくり座る空間
▪ 店に流れる音楽
▪ 香り
▪ ノイズ
▪ コーヒーを挽く香りが、
客のところへ上手く行く様に
フロアレイアウトが設計されている。
「五感」で感じられる
スターバックスの魅力は・・・
▪ ガトーショコラ専門店
▪ 15年前に「ネット販売」を
始め、売り上げの7割を
占めるようになった。
従業員4、5人の店だったため、
遅配や誤配がどうしても起き、
苦情電話が掛かる度に製造が滞った。
新宿御苑「ケンズカフェ東京」
「リアル」の価値は「五感」
▪ 2015年に
「対面販売」のみに。
▪ 口コミサイトでの点数が伸び
評判が評判を呼んで客が増えた。
2014年 9,200万円
2018年 2億6,000万円
新宿御苑「ケンズカフェ東京」
「リアル」の価値は「五感」
▪ カカオの香りが充満する
店内で、
笑顔のスタッフから
じかに受け取る「ありがたみ」がキーワード
▪ ネット社会が進展して、
「五感」でアピールする
「リアル価値」が上昇。
新宿御苑「ケンズカフェ東京」
「リアル」の価値は「五感」
▪ 「匂い」は、食欲など本能に関わる
「大脳辺縁系」に作用する
▪ きっちりと再現すると、
その場にいるという感覚が生まれる。
▪ 「光の三原色」のように配合比率が
不明のため、再現し難い。
匂いの再現技術が登場
「匂い」のデジタル化
▪ 米ヤンキー・キャンドル社
「ろうそく」
▪ 照明器具としては
「時代遅れ」の「ろうそく」に
「快い香りによって家でくつろぐ」
という新しい意味を加え、大ヒット
ロベルト・ベルガンティ(ミラノ大学教授)
「デザイン・ドリブン・イノベーション」
▪ スーパーのジャガイモ売り場で、
カレーの「香り」を出したら、
通常の3倍の売れ行きとなった。
▪ 「電子看板」
との連動
ロベルト・ベルガンティ(ミラノ大学教授)
「デザイン・ドリブン・イノベーション」
想像力
聴覚
嗅覚
視覚
味覚
触覚
「ポジティブな想像」を引き出す
複数の「感覚(モダリティ)」による表現
「モダリティ(感覚)」は変化に弱い
▪ 直前の刺激により、
後続の刺激の「知覚」が
影響される。
▪ どの「モダリティ(感覚)」
でも一般的。
どの「モダリティ(感覚)」にも適用
では、問題です!
コンビニで一番おでんが売れる日は?
アイスクリームが売れる日は?
▪ おでんが一番売れる日は?
▪ 寒い日?違う!
前日から一気に温度が下がった日
▪ 同様に、アイスが一番売れるのは、
前日から一気に気温上昇した日。
答えは、・・・
「モダリティ(感覚)」が大切
▪ 「冷ややっこ」に使われる
「寄せ豆腐」は、
急激に温度が
上昇した日に
多く売れる。
▪ 「体感気温」を参考に「豆腐指数」を
出して、「食品ロス」を少なくする。
「豆腐指数」とは・・・
「冷ややっこ」はいつ売れるのか?
▪ 「セブン」は、猛暑の
8月9日に販売を開始。
▪ 前年同期をはるかに上回る売れ行き
▪ セブンは「猛暑の日との谷間との
体感温度の差が大きく、
食べたくなる人が増えている」
2018年「猛暑」で起きたこと
コンビニで「おでん」販売好調
▪ 「セブン―イレブン」の店舗を中心に
レジ横でのおでん販売を中止、
縮小する動きが広がる。
▪ つゆに長時間浸すおでんは
販売できる時間が短く、
清掃や補充にも手間が掛かる。
2019年、起きたこと
コンビニ「おでん」が中止・縮小
▪ 廃棄費用の大半が店舗負担で
利益が出にくく
都内のセブンの店舗では
2019年からおでん販売を中止。
▪ おでんがごみ箱に捨てられる
イラストとともに
「売れ残りのおでん廃棄に
心を痛ませておりました」。
2019年、起きたこと
コンビニ「おでん」が中止・縮小
中華料理店で、次の5品を
どの順番で出しますか?
(1)焼き餃子
(2)野菜炒め
(3)スープ
(4)酢豚
(5)麻婆豆腐
ところで、問題です。
「モダリティ(感覚)」は変化に弱い
▪ 気の利いた店であれば、
スープ→餃子→野菜炒め→酢豚
→麻婆豆腐の順番で出して来る。
▪ 味の「薄い」料理から
徐々に「濃い」料理を出して行く
定番的なパターン
どの「モダリティ(感覚)」にも適用
「モダリティ(感覚)」は変化に弱い
▪ 味の濃い「麻婆豆腐」が
前半で出て来たり、
味が薄い「スープ」が
後半になって出て来たら、
客のことをほとんど考えていない。
▪ 酢豚の代わりに
「エビチリ」でもOK。
どの「モダリティ(感覚)」にも適用
「モダリティ(感覚)」は変化に弱い
▪ 味の濃淡が連続したり、
同じ食材や同じ調理法の
料理が続いたりしないように、
「組み立て」は重要。
▪ 中華料理だけでなく、イタリアンや
ビストロ、居酒屋でも同じ
どの「モダリティ(感覚)」にも適用
▪ 真冬に20度の日があれば暑いと感じ、
真夏に20度の日があれば寒くてしようがない。
▪ ドイツの料理は、日本から旅行に行って食べ
ると美味しくないが、イギリスから行って食べ
ると、すごく美味しい。
▪ 人間は、温度、明るさ、味について、
相対的な変化に鋭敏に反応。
「モダリティ(感覚)」は変化に弱い
どの「モダリティ(感覚)」にも適用
「モダリティ(感覚)」は変化に弱い
▪ 冷たい水に手を浸けてから、
ぬるま湯に手を浸けると、
熱く感じられる。
▪ 滝をしばらく見つめると、
止まっているはずの隣の岩が
ゆっくり上に動いているように見える
どの「モダリティ(感覚)」にも適用
「モダリティ(感覚)」は変化に弱い
▪ 野球でも、
豪速球であっても
同じような球だと
タイミングが合うが、
スローカーブの後だと、
さほど速くない球でも
振り遅れる。
どの「モダリティ(感覚)」にも適用
ヤクルトの山田選手は
なぜ、あんなに
打てるのか?
ところで、問題です。
▪バッターボックスに入る前
▪重いマスコットバットを振る
(身体に覚えさせる)
▪短く軽いバットを振る
(速いスピードを脳に覚えさせる)
スポーツ理論の変化
身体か? 脳か?
◼ 男性の感情を人工知能で解析
◼ 露出度を数値化
「片腕を全部出した場合」 10%
「片脚を全部出した場合」 15%
「胴体の場合」 50%
合計40%が最適
「女性の魅力」は?
英国リーズ大学・女性研究者
◼ 40%以上露出している女性は、
男性の感情は、異常に悪化
◼ コリン・ヘンドリー博士は、
「脚と腕の露出を多くすれば、
それで十分。
それ以上は、結果が悪くなる」
「女性の魅力」は?
英国リーズ大学・女性研究者
◼ 同じ露出値であれば
夏よりも冬の方が
数値が高くなる。
◼ 冬に露出する女性は
魅力が増す。
「女性の魅力」は?
英国リーズ大学・女性研究者
スーパーマーケットに
売られている
野菜を
入れている
ネットの色は?
ところで、問題です。
「同比」と「対比」
インスタグラム
▪「同化」:背景の色に中央色が
引っ張られる
(消したい色を周囲の色が
打ち消してくれる効果)
▪「対比」:周囲の色によって
中央にある色が抑制される
「同比」と「対比」
インスタグラム
被写体や自分の特徴を知る
インスタグラム(ファッション目線)
▪黄色が強い肌の人は
黄色の服
▪ピンクの強い肌の人は
赤色の服
▪色白に見える
▪ 「果物でもないのに、
オレンジ色した食べ物ってさ」。
「雲丹(うに)」が苦手な人
「味覚」でなく、「視覚」
▪ 前後左右に動く座席の効果を含め、
19種の特殊効果で
「臨場感」を演出する
「体験型シアター」。
▪ 背もたれから叩かれる「バックシェイカー」
前方から吹き付ける「ミスト」など、
各座席に設置された効果に差はない
「4DX」の他に「MX4D」がある
4DX
▪ 座席は4席で1セット
左右両端の席の方が
座席が左右に動く際に
大きい揺れが感じられる。
▪ スクリーン前方に設置されている
「煙」は、多くの映画で使われる効果。
「臨場感」は、前方が断トツ。
「4DX」の他に「MX4D」がある
4DX
「4DX」 アクチュエーターで座席を動かす
スターウォーズ フォースの覚醒
効果 内容
モーション シーンに連動して座席が上下左右ダイナミックに動く他、
バイブレーション、背中やお尻を叩くなどの効果がある
風 劇場内の強力なファンで嵐の中にいるような感覚を与える
フラッシュ 迫力のある照明で劇中の雷鳴などを再現する
ミスト 天井から降り注いで、顔に飛び散る水しぶきで雨や霧をより
リアルにする
エアー 強力な圧力で顔をかすめる銃弾などを表現する
煙 煙や霧でより臨場感が得られる
バブル 降り注ぐリアルな泡で幻想的な空間になる
香り 様々な香りで嗅覚に訴える演出する
雨 登場人物と共に雨を体感できる
映画館「4DX」 アクチュエーターで身体効果
シネコン「MX4D」
高い稼働率が続く
想像力
聴覚
嗅覚
視覚
味覚
触覚
「ポジティブな想像」を引き出す
複数の「感覚(モダリティ)」による表現
映画「シンゴジラ」を
4DXにした。
しかし、アンケートでは
皆がウソを付いた。
◼ 映画「シンゴジラ」の4DXについて
観客に「何が興奮したか?」を聞いた。
◼ アンケート1位は圧倒的に「ゴジラが海から
上陸したシーンで、顔に水が掛かった」こと
◼ しかし、AIが感情診断したところ、第1位は
「石原さとみのシャンプーの良い匂いがした」
人間は自分に嘘を付く
映画「シンゴジラ」感想
▪ ゴジラが東京湾から現れると、
観客は水を掛けられるが、
ゴジラは平面(2D)ゆえ、
水を掛けられても
全然、一体感がない。
▪ ゴジラにミサイルが当たったシーンでは、
蒸気が出たが、ゴジラは倒れない。
映画自体は2D
映画「シン・ゴジラ」
◼ 女性の胸元が見えるCMを見せる。
→男性は、笑みが漏れたとしても
「ならぬならぬ」と逆行動を採る。
◼ 美味しそうなケーキのCMを見せる。
→女性は、笑みが漏れたとしても
体重を考え、サラダを選ぶ。
人間は自分に嘘を付く
人工知能を生かし易い分野
◼ モスクワ市内にセクシーな看板広告を
掲載したら、毎日500件の事故が起きた
◼ 男性がダメなのか?
◼ 人間がダメなのか?
◼ 自動運転なら、起きない。
人間は自分に嘘を付く
人工知能を生かし易い分野
▪ ツイッター上では、
「映画館で石原さとみが
映っている最中、
絶対にシャンプーの
匂いがした」
▪ 視覚を「2D」から「3D」にするよりも、
「匂い」を加えた方が効果的だった。
映画自体は2Dでも、匂いを与えると
映画「シン・ゴジラ」大ヒット
▪ 「4D」という体験型劇場を
増やしているが、
重要なシーンで、
香りを使うことで、
印象深いシーンを
創り出すことが
可能になる。
「映画館」は、「テレビ」と差別化
「香り」のデジタル化
▪ 4D上映を始めた「遊☆戯☆王」では、
人気キャラ「ブラック・マジシャン・ガール」
が登場した瞬間にローズの香りを流す。
ツイッターで一気に
情報が広がり、
話題を呼んだ。
「映画館」は、「テレビ」と差別化
「香り」のデジタル化
MX4D座席に入れる「香り」の元
▪ 恋人と自然の中を旅するゲームでは
草原や海原の匂いがする。
▪ アイドルや女優が近づくと、
シャンプーや石鹸のような
清潔感のある香りが出る。
「VAQSO VR」
クロスモーダル技術(嗅覚・匂い)
▪ 女性アイドルの
実写映像に
匂いを組み合わせ
▪ アイドルが近寄って来ると、
匂いが強くなり、
息遣いのように感じられる。
シータ
嗅覚を足したソフト(香りを再現)
•女性も年齢の変化で体臭が変わると
開発された商品。
•ターゲットは、
30代以上の女性だったが、
ボディソープや制汗剤が
若い女性の甘い匂いを放つ
として、男性に大人気。
開発元も予想外人気に驚き。
「中年女性」向け商品が男性人気
ロート製薬「DEOCO(デオコ)」
•Twitterで
「巷で話題のデオコを買ってしまった。
今日からアタイは女の子」。
「マジで女の子の匂いがする」
「中年女性」向け商品が男性人気
ロート製薬「DEOCO(デオコ)」
•アマゾンでは、ボディソープの
「売れ筋ランキング」で1位。
ロート製薬の株価は、5/21~27日
5日連続で急騰した。
「中年女性」向け商品が男性人気
ロート製薬「DEOCO(デオコ)」
▪ 「香り」を出すことで、
プロモーション効果を
高める試みも進化中。
▪ 食品などは、「香り」が、
「購買意欲」を
促すことが出来る。
「デジタルサイネージ」からも「香り」
「香り」のデジタル化
▪ 仮想現実(VR)は、現在は、
「視覚」と「聴覚」がメインだが、
「バーチャル世界」を作るには
他の「五感」も重要。
「触覚」への試みはあるが、
「嗅覚」があることで、懐かしい香りから
自分の青春時代にタイムスリップできる。
「VR」も、「視覚」「聴覚」から「触覚」「嗅覚」へ
「香り」のデジタル化
▪ 大型コントローラーを使った
バイクのレースゲームでは、
デバイスの進化によって
風や衝撃を感じるなど、
これまでにない
「驚き」を体験できるものが登場
VRゲームの新展開
「東京ゲームショウ」
◼ VRは、視覚や聴覚へ
訴求する分野で
発展したが、
臭覚や味覚にも
影響することが
この10年で分かって来た。
クロスモーダル技術
複数の「感覚(モダリティ)」による表現
◼ 匂いが鼻に入って来ると、
脳に伝達されることで、
「これは花の香りだ」と
認識される。
匂いに反応する「匂いの受容体」があると
古代ローマ時代から考えられて来たが、
なかなか実証されなかった。
クロスモーダル技術
複数の「感覚(モダリティ)」による表現
◼ 1991年、米リチャード・アクセル氏らが、
鼻の中にあり、匂いを認識する受容体と
して、働くたんぱく質の遺伝子の候補を
発見した。
アクセル氏らは2004年、
ノーベル生理学・医学賞を
受賞した。
クロスモーダル技術
複数の「感覚(モダリティ)」による表現
◼ その後、母親が赤ちゃんの頭の匂いを
嗅いだ時に「愛着」を認識していることを
解明した。
ただ何の匂いと判断するかは
人によってばらつきがある。
たとえ同じ匂いでも、状況により
快感と感じるか、不快に感じるかも変わる。
クロスモーダル技術
複数の「感覚(モダリティ)」による表現
なぜ赤ちゃんは
良い匂いがする
のでしょうか?
では、質問です
◼ カナダ・モントリオール大学の研究チーム
◼ 赤ちゃんの匂いには、
誰かと笑い合っている時や
美味しいご飯を食べた時のように
脳を刺激したり、やる気を起こさせる効果
(ドーパミン放出)がある。
「ポジティブな想像」を引き出す
2つの「モダリティ」(感覚)による表現
◼ ママになりたての時は、
産後で体調も芳しくなく、
初めてずくめの子育て。
◼ 夜泣きや授乳などに追われ、
睡眠不足の状態が続く。
赤ちゃんの匂いがドーパミンを出すことで
ママを癒し、愛情を湧かせる
「ポジティブな想像」を引き出す
2つの「モダリティ」(感覚)による表現
◼ 「匂い」が出すデバイス
◼ コンテンツと連動して、
「火薬」「シャンプー」など、
複数の香りを出し、
臨場感を演出
「匂い」を感じる「VAQSO VR」
嗅覚提示技術
▪ 市販されている
ゴーグル型の
VR端末に付けて楽しむ
▪ 機器には小さな穴があり、
匂い付きの液体が噴射される。
「人間は、鼻から多くの情報を得ている。
匂いで現実感はぐっと増す」
バクソー(VAQSO)
嗅覚を足した機器(香りを再現)
▪ ラーメンやギョーザのニオイを再現
▪ 嗅覚VRが「東京ゲームショウ」登場。
▪ ヴァーチャル空間で
ラーメン・ギョーザの
匂いに囲まれると、
お腹が空いて来る。
「VAQSO VR」
クロスモーダル技術(嗅覚・匂い)
▪ ゲーム用の匂いを開発
▪ ゾンビ、血、火薬、食べ物の
「匂い」まで、
バリエーションは
40種類。
「VAQSO VR」
クロスモーダル技術(嗅覚・匂い)
▪ 「匂い」を感じるのは、
空気中の「におい成分」が
鼻の中の嗅粘膜に付き、
神経を通じて
刺激が脳に伝達されるため、
「におい」を感じる。
「匂い」の人工知能研究
クロスモーダル技術(嗅覚・匂い)
▪ 「匂い」は、様々な化学物質が混ざり合っており、
人工的に再現することは簡単ではない。
匂いの刺激を感じる受容体は、350~400種類。
▪ 「視覚」は、光の三原色の
赤・青・緑を組み合わせることで、
様々な色を再現できる。
人の網膜は、三原色しか感じられない。
「匂い」の人工知能研究
クロスモーダル技術(嗅覚・匂い)
▪ 「匂い」にも「光の三原色」にあたる
「要素臭」があるとされる。
要素臭を出来るだけ
揃えるだけで
様々な匂いを
再現することを
目指し研究中。
「匂い」の人工知能研究
クロスモーダル技術(嗅覚・匂い)
▪ 海外では、香料メーカーを中心に、
匂いを人の好みに応じて作り分ける
「個別化」サービスが始まりつつある。
▪ スイスのジボダン社は、
民族や地方ごとに匂いの
好みを効率よく把握、
短時間で匂いを作るツールを開発した。
「匂い」の人工知能研究
クロスモーダル技術(嗅覚・匂い)
▪ ドイツのシムライズ社は、
人工知能を活用して、
匂いの新たな調合を試みる。
▪ 2030年には、
やる気やパフォーマンスの向上に役立つ
匂いサービスが広がると期待される。
「匂い」の人工知能研究
クロスモーダル技術(嗅覚・匂い)
◼ 2019年9月、六本木ヒルズで
行われたライブで
Scent Buzz社の協力の下、
演奏する楽曲ごとに
自身がイメージする香りを
漂わせながら、
パフォーマンスする試みを実施。
「嗅覚」に訴えるライブ
「EXILE」 SHOKICHI
◼ 「ギンナン」は、全体がイチョウの種で、
内側の食べる部分を「胚乳」と呼ぶ。
胚乳を覆う皮を「種皮」と呼ぶが、
種皮のうち、匂いを発する部分を
「外層」と呼ぶ。
そこに含まれる「酪酸」や「ヘプタン酸」が
という成分が、特有の匂いの元になっている。
「味」は良いが、「匂い」はキツい
銀杏
◼ 大阪の人は、「納豆」「クサヤ」が嫌い
◼ 理由は、「匂い」
◼ 大阪の納豆屋「小金屋食品」が
匂いを抑えた関西向けの納豆を開発
売れた!(年商8千万円)
「味」は良いが、「匂い」はキツい
納豆、くさや
◼ 納豆の年間支出金額(1世帯当たり)
<2016~2018年>
◼ 1位 福島市 6,136円
◼ 2位 盛岡市 5,910円
◼ 3位 水戸市 5,809円
◼ 42位 大阪市 2,777円
◼ 47位 和歌山市 2,165円
「味」は良いが、「匂い」はキツい
納豆
◼ 「フルーツの王様」と呼ばれる「ドリアン」は、
内側は美味しいのに、
外側はくさい。
◼ 果物は甘い匂いのモノが多い。
◼ 果実を動物に食べてもらい、種を糞と一緒に
遠い場所まで運ばせている。
「味」は良いが、「匂い」はキツい
ドリアン
◼ ベジマイト
:朝食でパンに塗るが、
ビール酵母の発酵食品なので、
匂いが強烈。
◼ エピキュアーチーズ(フォンテラ社)
:世界で一番臭いチーズ、
3年間熟成
とにかく、「匂い」がキツい
ニュージーランドは臭いものがたくさん
◼ 匂いで周囲を不快にさせる行為も
◼ 大学でも、以前は研究室で喫煙する
先生がいたが、
現在は研究室内での喫煙はもちろん、
他で喫煙して研究室に戻ることも、アウト!
きつすぎる香水を付ける女性の先生も。
「ネガティブな想像」を引き出す
スメハラ(スメルハラスメント)
▪ 新大阪駅改札内で売られている
「たこ家道頓堀くくる」のパッケージに
「新幹線車内および駅構内での
お召し上がりはご遠慮願います」
▪ 昔は新幹線の中で「たこ焼き」が売られて
いたが、現在は臭いがするからNG
新幹線内での「たこ焼き」「肉まん」
「ネガティブな想像」を引き出す
▪ 新大阪駅改札内で売られている
「551蓬莱」
▪ 「豚まんのように強烈な臭いのするモノ
を車内で広げられたら、気分が悪くなる
人もいるし、眠りたい人の邪魔になる」
▪ 「食欲がそそられるので、『豚まんテロ』」
新幹線内での「たこ焼き」「肉まん」
「ネガティブな想像」を引き出す
好きな異性ができたら、
どういう風に
告白したら
良いでしょうか?
では、質問です
連合による心理操作(味覚)
▪ 政治では、会議室があるにもかかわらず、
高級レストランや料亭で会合することが多い。
会議室での交渉では通らないことも、
食事しながらだと通ることが少なくない。
政治家は、重要な交渉は、
美味しい食事をしながら
行なうほうが上手くいくことを、
知っている(利用している)。
▪ 美味しいものを食べるというのは「快楽」。
快楽は、食事中の記憶と結びつく。
▪ その結果、食事を共にした人々や、
そのときに交わした会話が、
よい印象を残す。
美味しい食事を利用して
好感度を高める手法は
「ランチョン・テクニック」と呼ばれる。
連合による心理操作(味覚)
▪ 米国の心理学者グレゴリー・ラズランが、
1938年、発表した研究結果。
▪ 「食事中に
提示された意見は、
好意的に受け取られる」
「味覚」効果
「ランチョンテクニック」
▪ 欧米では、ビジネスの相手を
ランチに誘うことが多く
このテクニックが
用いられるようになった。
▪ うまいものを食べながらでは、
ネガティブな内容の話をしずらい。
「味覚」効果
「ランチョンテクニック」
▪ 米国の心理学者ジャニスが、
発表した研究結果。
▪ 食事をしながら評論を読んだ
グループの方が、
圧倒的に評論の意見に
賛成していた。
「味覚」効果
「フィーリング・グッド」効果
▪ 人間は食事する時、
「快感状態」になり、
打ち解けやすくなる。
▪ ものをかむ行為は脳の運動を活性化させる
働きがあり、イライラを起こす「β波」を
抑える効果もある。
「味覚」効果
「フィーリング・グッド」効果
▪ ビジネスの世界だけでなく
デートでも有効。
▪ しかし、注意も必要。
美味しい食事は相手に好意的になるが、
マズい食事をした時のネガティブな感情も
相手の印象につながってしまう。
「味覚」効果
「フィーリング・グッド」効果
恋愛の「吊り橋効果」
「フィーリング・グッド」効果
◼ 好きな相手に「告白」する場合、
電話、メール、LINEなど
1つの「モダリティ」では上手く行かない
◼ 「触覚」「匂い」など、
2つの「モダリティ」を
複合すること。
「ポジティブな想像」を引き出す
2つの「モダリティ」(感覚)による表現
「声」+「触感」
「見かけ」+「触感」
「匂い」+「触感」
「声」+「匂い」
◼ 小学校1年生の読み聞かせ。
◼ 幼稚園の時は大人しかったが、
小学生になり集団生活になると
落ちつきがなくなり、
ガヤガヤし出す。
◼ ハグビーがあると
大人しくなり、成績が上がる。
クッション型メディア「ハグビー」
小学校1年生での読み聞かせ
◼ 長時間使うと安心して、
寝てしまう。
◼ 子供の寝かしつけにも
使える。
京都西川で
売っている。
クッション型メディア「ハグビー」
小学校1年生での読み聞かせ
◼ 抱き枕にスマホを入れただけ。
クッション型メディア「ハグビー」
小学校1年生での読み聞かせ
◼ 触感が人間っぽい。
◼ ただ声がするだけ。
◼ 結婚している同士で
違うカップルの声で話すと危険(不倫)。
「声」と「触感」、「見かけ」と「触感」など、
2つのモダリティ(感覚)が重なり合うと、
人を認識する。「リアリティ」を持つ。
「ポジティブな想像」を引き出す
2つの「モダリティ」(感覚)による表現
◼ ピクシーダストテクノロジー社
◼ 音によって振動し、色を変える球体
◼ 「聴覚」以外、「触覚」と「視覚」で
音楽を楽しむ装置
◼ 音楽をマイクで拾い、
リアルタイムに
光や振動に変換。
「触覚」「視覚」に訴えるライブ
「SOUND HUG」
▪ 「アリアナ・グランデ」
▪ 両手にグローブ
▪ 指でハモリのエフェクト
▪ シンガーは歌を歌うだけではない。
「触覚」を使ったライブ
「Mimuグローブ」
▪ 「アリアナ・グランデ」 Mimuグローブ
「触覚」を使ったライブ
「Mimuグローブ」
▪ 1980年代 「アイドルは女神」の時代
アイドルは、
テレビや雑誌などメディアの
中で活躍する、
ファンにとって、
雲の上の存在
松田聖子、中森明菜・・・・
「触覚」(接触)を加えたアイドル
クロスモーダル技術
▪ 1990年代 「アイドル冬の時代」
「おニャン子クラブ」解散以降、
アイドル冬の時代
1996年にブレイクした
「SPEED」
1999年にブレイクした
「モーニング娘。」
「触覚」(接触)を加えたアイドル
クロスモーダル技術
▪ ~2005年 「ハロプロ全盛」の時代
1999年シングル
「LOVEマシーン」で
ブレイクした「モーニング娘。」を
筆頭とした「ハロプロ」全盛の時代
ライブ&メディアで活動
「触覚」(接触)を加えたアイドル
クロスモーダル技術
▪ 1992年 「制服向上委員会」
▪ 2001年 「FICE」
▪ 2001年 「カピカ」
▪ 2005年 「Chu!☆Lips」
▪ 2005年~ 「AKB48」の時代
「握手会」を初めとする「触感」
「触覚」(接触)を加えたアイドル
クロスモーダル技術
▪ 2010年~2014年
「触感」を過激化 「BiS」(「BiSH」の前身)
2007年 「Perfume」
2008年 「AKB48」ブレイク
2010年 「ももクロ」
で「アイドル戦国時代」に突入
▪ 「BiS」は、「ハグ会」など「触感」を過激化
「触覚」(接触)を加えたアイドル
クロスモーダル技術
▪ ~現代 「多様化で動画OK」の時代
トレンドとなったのが、
「撮影」
「腕組みチェキ」、
「肩組みチェキ」
などが登場
「触覚」(接触)を加えたアイドル
クロスモーダル技術
▪ CDを買えば、
抱き付ける「ハグ会」。
▪ メンバーがダイブまで
してくる
「スク水ライブ」。
地下アイドル「BiS」
地下アイドルから横浜アリーナ解散
▪ 「BiS」は、2014年解散したが、
代わりに2015年、「BiSH」結成
▪ 「BiSH」は、過激な
パフォーマンスを売り
「モッシュ」も繰り広げる異色アイドル
▪ 「BiS」も2016年、再結成
「触覚」(接触)を加えたアイドル
クロスモーダル技術
▪ 「BiSH」は、「Zepp Tokyo」で満員御礼、
2017年8月4日~6日
「東京アイドルフェスティバル」で、
随一の観客を動員
▪ 「楽器を持たない
パンクバンド」として
ファン拡大
「触覚」(接触)を加えたアイドル
クロスモーダル技術
▪ 「BiSH」は、ロック系の激しい歌唱と
ダンスが売り
▪ 2019年9月に行った
大阪城ホールライブは
チケットが即日完売し
12,000人を動員した。
「触覚」(接触)を加えたアイドル
クロスモーダル技術
▪ 「BiSH」の6人のメンバーは、
もともとアイドルらしからぬ内気な性格。
▪ インタビューでも、
「キラキラしている
女の子」への憧れと
背中合わせの
コンプレックスが語られる。
「カワイイ」ではなく、「エモい」魅力に結実。
「触覚」(接触)を加えたアイドル
クロスモーダル技術
▪ 「転校少女歌劇団」
チェキ撮影で、
恋人繋ぎ、
腕組みチェキ
肩組みチェキ
ハグも・・・
「触覚」(接触)を加えたアイドル
クロスモーダル技術
▪ 「マジカル・パンチライン(マジパン)」
2016年2月結成
架空の世界にある
魔法学校生徒の設定
▪ イベントは「アナログ念写会(チェキ)」
「魔力チャージ会(握手会)」と呼ぶ
「触覚」(接触)を加えたアイドル
クロスモーダル技術
▪ 「マジカル・パンチライン(マジパン)」
2017年7月23日~
カラオケ店「ジョイサウンド」
で「カラオケVR」
コントローラーでVR空間内を自由移動
好きな視点でアイドル映像を楽しみ、
カラオケ(30分あたり300円)
「映像」+「聴覚」+「触覚」
クロスモーダル技術
▪ CDを買えば、
メンバーと
布団に入れる
「ベッドイン会」。
▪ 2017年6月解散
ロック系アイドル「ハウプトハルモニー」
地下アイドル
なぜトラブルが起きても
アイドルの握手会は
なくならない
のでしょうか?
▪ AKB48・チーム8 小栗有以
両手でファンの手をしっかりと
包み込む握手スタイル
▪ SKE48 須田亜香里
▪ SKE48 惣田莉緒
▪ NMB48 山本彩
手を引き寄せ、
自然な形で胸に当てる
「触覚」は、「視覚」に勝る
クロスモーダル技術
▪ 乃木坂46 深川麻衣
▪ 乃木坂46 秋元真夏
▪ 乃木坂46 衛藤美彩
が取り入れた、手の指を絡ませた
「恋人つなぎ」
手をブラブラさせる
「両手ブランコ」
「触覚」は、「視覚」に勝る
クロスモーダル技術
乃木坂46・白石麻衣が
握手会で
他のメンバーと
違う点は?
▪ 握手会の前は、良い匂いがする
「シャンプー」を使い、「香水」を付ける
▪ 他の(特に若い)メンバーは髪型を気にしている
▪ 「会う」ことで刺激される「視覚」
▪ 「話す」ことで刺激される「聴覚」
▪ 「握手」で刺激される「触覚」
▪ 「シャンプー」で刺激される「嗅覚」
他メンバーと違う「クロスモーダル」
白石麻衣の「握手会」戦略
▪ 動画に指を置いていると
なんだか自分は画面越しに
いろんなものを触っているような
感覚になってしまう。
▪ 動きがあって面白い。
「視覚」と「触覚」
安室奈美恵「Golden Touch」
▪ 米国の大学研究者が
未知の人物の写真を示して
性格を推理してもらう実験。
▪ ホット飲料を手にした人は
冷たい飲料を持つ人より
「あたたかい人」を
想像する割合がかなり高かった。
「仮想現実」が切り拓く世界
錯覚情報
▪ この現象を解明しようと
多くの研究者が挑むが、
答えに辿り着けていない。
▪ 「優しい人」「あたたかい人」を
演出したければ、
コーラよりもホットコーヒーを
持った写真をインスタグラムに。
「仮想現実」が切り拓く世界
錯覚情報
▪ 人は、目や耳から入って来る
膨大な情報をすべて使いこなしている
訳ではなく、
限られた情報で判断している。
▪ 実際とは違って見える
「錯視現象」が典型
「仮想現実」が切り拓く世界
錯覚情報
▪ 人の知覚は、曖昧でうつろい易い。
▪ 人の知覚を技術で簡単に
使えるようになった時、
この進歩にどう向き合って
行けば良いのかを
考えさせられる時代に入った。
「仮想現実」が切り拓く世界
錯覚情報
▪ 「五感」で確かめた現実は、
果たして本物なのか?それとも幻か?
▪ このような「自問自答」は、
かつてならあり得なかったが、
今の時代は現実と仮想の境界が
限りなく曖昧になっている。
これからを生きる私たちは備えて
いかなければならない。
「仮想現実」が切り拓く世界
錯覚情報
▪ 「他人に触られると
くすぐったい
足の裏やわきの下が
自分の指で触ると
くすぐったくない。
なぜなのか?」
「触覚」
「古代ギリシャ」アリストテレス
▪ 到達した答えは
「自分の指では動きが予測できる
ため」
「触覚」
「古代ギリシャ」アリストテレス
▪ 海外の学者が、MRIを使って
くすぐり行為と脳の反応を調べた
ところ、
アリストテレスの推理は
正しかった。
五感の中で触覚を
「第1のもの」と位置付けていた。
「触覚」
「古代ギリシャ」アリストテレス
▪ 人の皮膚には、
感度の良いセンサーが備わっている。
▪ ものの凹凸を覚知「メルケル細胞」
▪ ツツっと滑る「マイスナー小体」
▪ ザラザラした触感に「パチニ小体」
「触覚」
「古代ギリシャ」アリストテレス
▪ テニスラケット網目を両手で挟み
さすると、滑らかな布に
触れているような感覚が起こる。
▪ この現象を解明しようと
多くの学者が挑んだが、
まだ答えに辿り着けていない。
「触覚」
「古代ギリシャ」アリストテレス
▪ 「百聞は一見にしかず」
と言うが、
「一触には百見を
上回る力がある」
「触覚」
「古代ギリシャ」アリストテレス
▪現代社会において、
必要であるのは、
「身体感覚」と
「デザイン感覚」である。
これにより「高揚感」と「一体感」を
獲得できるようになる。
ロベルト・ベルガンティ(ミラノ大学教授)
「デザイン・ドリブン・イノベーション」
▪ 皮膚感覚を失う病気になると、
自分が実在する感覚を
喪失する
▪ ゲームがどんどん
リアルになって行くと、
実在感がなくなって行く。
Haptics(ハプティクス)
視覚、聴覚に続く「第3の情報伝達」
▪ 「21世紀の産業革命」とも言われる
「リアルハプティクス」は、
情報伝達に重要な
「触覚」などの「身体感覚」を
リアルタイムに伝送する技術
▪ ゲームやVRを進化
▪ 軟らかいモノを上手く持上げるロボット
Haptics(ハプティクス)
IoA (Internet of Actions)
▪ 五感
▪ 「動作」については、「見る」「聞く」「触る」
▪ 「見る」と「聞く」は既に
「保存」と「伝達」が出来ているが、
「触る」は、出来ていない
▪ ロボットが人の代替を実現するためには
位置の制御だけでは不十分
Haptics(ハプティクス)
IoA (Internet of Actions)
▪ 「力触覚なし」のロボットは、
いちごを持つと潰してしまう。
「力触覚あり」のロボットは、
持つことが出来る。
▪ 「運動」と「動作」を実現するためには、
「硬さ」が必要。
ロボットの接触には、「力制御」が必要
Haptics(ハプティクス)
IoA (Internet of Actions)
▪ 力の伝達、位置追従
→矛盾が生じる
▪ 「力触覚伝送」
▪ 「ハプティクス」=「触覚技術」
▪ 「リアルハプティクス」
人間の動作の保存を可能
人間の動作の再現
Haptics(ハプティクス)
IoA (Internet of Actions)
▪ 「モーションキャプチャー」は、
動作の保存・編集を可能にしたが、
硬さは分からない。
▪ 「力触覚技術」
ポテトチップスを割ってしまう。
紙カップを潰してしまう。
Haptics(ハプティクス)
IoA (Internet of Actions)
▪ 1968年、最初の「VR」
The Ultimate Display,1965
(来年で50周年)
アイヴァン・サザランド
(Ivan Sutherland)
現在の「VR」を予言
Haptics(ハプティクス)
視覚、聴覚に続く「第3の情報伝達」
▪ モノに触ったり掴んだりした感覚「触感」
を与える「触感フィードバック
(ハプティクス)機能」
▪ VRゲームへの応用が
期待される。
Haptics(ハプティクス)
視覚、聴覚に続く「第3の情報伝達」
▪ VR空間上のモノに触れた際に
反応を返すことができ、
「実在感」が、一気に高まる
▪ VRは、もはや「映像」だけで
語る時代でなくなっている。
「百見は一触にしかず」
「触覚」のデジタル化
▪ 「映像」を伝送するためには、
R(赤),G(緑),B(青)に分解
(人間の眼の構造)。数値データで送る
▪ 「触感」の3原則(「触原色原理」)
「振動」 (マイスナー小体)
「力」 (メルケル細胞)
「温度」 (自由神経終末)
Haptics(ハプティクス)
視覚、聴覚に続く「第3の情報伝達」
▪ 「視覚」の場合、
目の錐体細胞の働きを考慮して
細胞が認識する
「R」(赤)、「G」(緑)、「B」(青)の
3原色を組み合わせて、映像を表示
▪ 「触覚」も、「力」、「振動」、「温度」の
3つの「物理刺激」で表現
ハプティクス
振動で触覚を再現する
▪ 「触原色原理」に基づく
「触覚」のフルカラー化
▪ 不足しているのは、「力」と「温度」。
▪ 身体は服を着用しているため、
顔だけが露出しているので、
天気や温度を感じるのは、顔。
顔に温度を出してあげると、リアル感。
Haptics(ハプティクス)
視覚、聴覚に続く「第3の情報伝達」
▪ 焚火などの体験も、
「顔」に温度を上げて当てると、
「リアル感」を感じられる。
▪ 「触感」の
「リアリティ」が高まる。
Haptics(ハプティクス)
視覚、聴覚に続く「第3の情報伝達」
▪ 高い音は肩の方から伝える
▪ 低い音は脚の方から伝える
▪ 滝から打たれる場合は、
お腹に感じるように
▪ エネルギーを発するのは、
腕から指先に広がるよう
▪ 「触感体験」 (身体全体の皮膚感覚)
Haptics(ハプティクス)
視覚、聴覚に続く「第3の情報伝達」
▪ 靴の中で足裏に「触覚」(ステップ)
▪ 音楽の「触覚」
▪ スポーツの「触覚」
▪ 自然、アーティスト、
アスリートと
主観でつながる
ことが出来る。
Haptics(ハプティクス)
視覚、聴覚に続く「第3の情報伝達」
▪ 目の見えない人や、
耳の聞こえない人が
楽しめるエンタテインメントは
非常に限られている
▪ 音が聞こえない人にも、
ダンサーが踊るたびに、
床の揺れなど、「触覚」で楽しませる。
Haptics(ハプティクス)
視覚、聴覚に続く「第3の情報伝達」
▪ 以前の「触感」は
「ザラザラ」「ゴツゴツ」
などの質感(硬さ)
▪ そこに確かに存在する感覚
・床を踏みしめている感覚
・空気を感じている感覚
Haptics(ハプティクス)
視覚、聴覚に続く「第3の情報伝達」
▪ 転んで痛かった感覚
▪ 親に抱きしめられた感覚
▪ 子供の頃の思い出は、
「触感」によるモノが多い
▪ 「ハプティクス・デザイン」が重要に
なって来ている。
Haptics(ハプティクス)
視覚、聴覚に続く「第3の情報伝達」
◼ モノが当たる、
触る感覚を「触覚」により、
一層深い「仮想体験」。
◼ 「バイオハザード」で体験
「相手に手を掛けられると、
腹や胸に衝撃が来る。
これまでにない怖い体験」
ソニーVR「Haptics」
触覚提示技術
◼ 「触覚」+「視覚」「聴覚」
触覚だけで凄い体験を
させることは難しい。
◼ 見て聞いて得た感動は、
実際に触れさせることで
更に増幅させる
ソニーVR「Haptics」
触覚提示技術
▪ 熱を伝える独自開発部品を
コントローラーに貼り付け、
瞬時に、5~40度の
温度変化を体感できる。
▪ 映像と共に、
熱さや冷たさが伝わる。
「触覚」が伝わるコントローラ
韓国企業「テグウェイ」
▪ 「触覚フィードバック」
▪ 人間の触覚をだまし、
手のひらや指先に
「本物そっくり」の
感触を与える技術。
(表面のざらつき具合、柔らかさ、重み)
コントローラに「HD振動」
任天堂「スイッチ」
▪ 人間の触覚は、
凹凸感や衝撃、圧力、温度などで
構成される
▪ 温度以外は、触覚で再現
「ミルク」という乳搾りゲーム
コントローラーを牛の乳首に見立て
乳搾り(内部に液体が流れる感覚)
コントローラに「HD振動」
任天堂「スイッチ」
▪何もない場所で、
あたかもそこで物体が
動いているかのような
触覚を得られる。
ハプティクス
振動で触覚を再現する
▪任天堂「Switch」
コントローラー「ジョイコン」は、
「HD振動」という
微細な振動により、
「触感」を再現する
機能を備える。
ハプティクス
振動で触覚を再現する
▪ 任天堂「Switch」
「ジョイコン」の「HD振動」という
「ハプティクス」
▪ 氷がカラカラとグラスに当たる、
牛の乳搾りをする、
などの微妙な感覚を再現
ハプティクス
振動で触覚を再現する
▪ ボールの数を充てるゲームでは、
「ジョイコン」を傾けると、
複数のボールが
その中で転がっている、
かのような感覚が
手に伝わる。
ハプティクス
振動で触覚を再現する
▪ 任天堂「Switch」品切れ状態続いた。
家庭だけでなく、外に持ち運んで
遊べ、「体感」ゲームの斬新さが
「スイッチ難民」を呼んだ。
▪ 家電量販店の抽選会では、倍率が
10倍を超え、おわび掲示が並んだ
「体感」で復権したゲーム機
2017年3月発売「スイッチ」爆発的販売
▪ 専用機は近年、スマホに押され苦戦。
ゲーム機の高性能化で、開発費が
嵩み、ソフトメーカーはスマホに注力
スマホ市場がゲーム機市場を凌駕
▪ 2017年上期ゲーム機市場(H+S)
1,532億円(前年同期比14.8%増)
「体感」で復権したゲーム機
2017年3月発売「スイッチ」爆発的販売
▪ 2019年11月3日時点で、
「ニンテンドースイッチ」の
国内累計販売台数が
1,000万台を突破。
▪ 発売から2年8か月での突破となり、
最速だった「ニンテンドーDS」(1年7か月)
に次ぐペース。
国内1,000万台を突破
「ニンテンドースイッチ」
▪ 2019年9月20日から発売
▪ 従来型のスイッチも
バッテリー性能を強化した
新型モデルを
2019年8月30日に発売。
携帯に特化した新ゲーム機
「ニンテンドースイッチライト」
▪ 2013年に「PS4」を発売して以来、
約7年ぶりの新型機。
▪ 新型機は、コントローラーの振動機能を
充実させる。
▪ 手に伝わる振動の種類を増やし、
よりリアルな感覚を味わえる。
「8K」「VR」に対応
ソニー「PS5」(2020年末発売)
▪ コントローラーのボタンを押した時でも
ゲーム内での行動に合わせた
触感を再現できるようになる。
「8K」「VR」に対応
ソニー「PS5」(2020年末発売)
▪ ホームボタンは、
押しても凹まない構造。
▪ 指で押すと、コツッと
クリックしたかのような
軽い振動が返って来る。
「Taptic Engine」機能。
「ハプティクス」技術を搭載
「iPhone 7」
▪ 「iPhone7」には、
高度な振動機能を搭載
▪ 実際には存在しない「ボタン」を
クリックしたかのような
感触を与える
ためだけに使っている。
「ハプティクス」技術を搭載
「iPhone 7」
「スマホ」が革新的だったのは、
「キーボード」と「マウス」による操作を
「指先による操作」に置き換えたこと。
「人工知能」は、指先で操作することに
縛られていたサービスやメディアを、
「音声インターフェース」に変え、
「指先による操作」を不要にする。
「スマホ(ケータイ)」から「人工知能」へ
想像力
聴覚
嗅覚
視覚
味覚
触覚
五感すべてを伝えるスマホ
「人工知能学者」の目標
▪ ケータイの「5G」は、
「ボディシェアリング技術」と呼ばれる
触覚の伝達を可能とする。
▪ モノに触ったり、握ったりした時の
指先や腕の筋肉変位を測定、
そのデータを5Gで送り、離れた場所に
いる人の腕に電気刺激で同じ変位を
起こすことで、モノの手触りを共有できる。
「触覚」を伝える
「5G」時代のスマホは・・・
▪ 音や映像だけでなく、
「ざらざら」「すべすべ」といった
触覚を通信できる時代となる。
▪ アパレルなど、
肌触りを伝えることも可能、
ネット通販への応用が
期待される。
「触覚」を伝える
「5G」時代のスマホは・・・
▪ 「触覚フィードバック」の普及
▪ 将来的には、
スマートフォンに表示された
通販の洋服
▪ 画像を拡大して、
布地の肌触りを確認できる。
「触覚」を伝える
「5G」時代のスマホは・・・
▪モノの表面のザラザラとした触感、
硬さ、ずっしりとした重さ、
などの立体的な感覚を
デバイスを
通じて感じる
ことが出来る。
ミライセンス「3Dハプティクス」
振動で触覚を再現する
▪ パソコンの画面に登場した
架空の悪者を、
デバイスを操作して
ヴァーチャルの剣で斬る。
すると、ググッという
あたかも実際に斬ったかのような
重い手応えが手に伝わる。
ミライセンス「3Dハプティクス」
振動で触覚を再現する
▪ 野球をリアルに体験できるVR
▪ ハプティクス技術を
組み込んだバットで、
投手が投げた速球や
変化球を打つ。
ボールを打つと、
リアルな感覚がバットに伝わる。
VR Real Data Baseball
振動で触覚を再現する
▪ 直観的にゲームの操作ができる
コントローラー。
▪ 腕に巻いたベルトから
前腕の筋肉に
電気刺激を与え、
筋肉を収縮させて、
疑似的な触感を与える。
Unlimited Hand
振動で触覚を再現する
▪ ゲームの中で構えた銃。
指を曲げると銃弾が放たれ、
腕にはその衝撃が伝わる。
▪ 指を曲げると、
画面の中の指も曲がり、
小鳥が乗ると感覚が伝わる。
Unlimited Hand
振動で触覚を再現する
Unlimited Hand
振動で触覚を再現する
▪ 「気のせい」を
テクノロジーが自在に
操作できる時代
になった。
最先端は「情動領域」
ARやVR研究
▪ 2023年のVR・AR市場は、
2018年比18倍の
約17兆円に膨らむ。
▪ ソニー、マイクロソフト、アップル、
「ポケモンGO」のナイアンティックなど
米国勢が力を注ぐ。
調査会社「IDC」
「VR」
▪ 本来、「VR」とは、
CGで作られた世界に没入し、
視聴者の動きが
画像に反映されなければならない。
▪ 全周映像を「VR360」と呼び、
「VR」と区別する。
VR(Virtual Reality)
ヴァーチャル空間をリアルにする技術
▪ 機器を装着すると、
まるで、「異世界」となる。
シューティングゲームでは、
敵が目の前まで襲って来る
「体験」ができる。
VRゲーム
スマホにない「体験」提供
▪ ゲームよりもテーマパークの企画に近い。
▪ ゲームは勝ち負けがあって、
「優越感」や「爽快感」を楽しむものだったが、
VRゲームでは、
普通には体験できないようなことを体験、
行けないような所に行ける(美しい景色)など
ゲーム性が全くないアプリケーション。
VRゲーム
これからのゲーム演出とプレイ体験
▪ 「拡張現実(AR)」と
「仮想現実(VR)」を
包含した概念。
▪ 「現実世界」と「仮想世界」を融合
「複合現実(Mixed Reality=MR)」
「現実世界」と「仮想世界」を融合
「MR(複合現実)」
◼ ARが現実世界に
別の情報を重ねるだけなのに、
両方を融合して
1つの世界を作る。
◼ ARの発展版
「MR」(ミクスト・リアリティ)
Mixed Reality(複合現実)
◼ 映像の中で登場する
キャラクターが
実際にある
周囲の
障害物を
認識して動く。
「MR」(ミクスト・リアリティ)
Mixed Reality(複合現実)
◼ VRの技術が
更に進むと、
現実空間に
3D映像を
重ねることも
出来るようになる
「MR」(ミクスト・リアリティ)
Mixed Reality(複合現実)
◼ シューティングゲームでは、プレイヤーは、
自宅のリビングが戦場に変わり、
敵が家の壁を突き破って
出現して来る体験。
◼ ARゲームは、現実世界の中で
手軽にゲームを体感できるのに対し、
MRゲームは、非現実的なゲームの世界を
現実世界で体感できる。
「MR」(ミクスト・リアリティ)
Mixed Reality(複合現実)
▪ 「VR元年」と言われた2016年から3年
▪ 2019年、ヘッドセットが399ドルまで低下
▪ 特別な装置なしで
ヴァーチャル空間で手を動かす機能が実用化
▪ 映像は、クリアで滑らか
▪ 指先でヴァーチャルの物体を操る感覚は新鮮
2020年 VRのSNSを開始
フェイスブック「VR」
▪ フェイスブック「マーク・ザッカーバーグ」
▪ 「あなたも使ったら分かるでしょう。
VRは、他の誰かと
一緒にいることを
感じさせる。
スマホとは、まるで別モノ」。
2020年 VRのSNSを開始
フェイスブック「VR」
▪ 映像の作り方も、
ハイエンドVR用なのか?
360度用なのか?
スマホVR用なのか?
で違って来る。
▪ 360度がVRだと思っている人がいる
VRが開くコンテンツの未来
「超体感ゲーム」とその先
「3DCG-VR」と「実写VR」
実写VR 3DCGVR
「人は何に感動するのか」
▪ テレビ局やイベント会社がやっている、
「360度カメラ」による
「実写VR」はクオリティが非常に低く、
「臨場感」や「没入感」が乏しい。
体験者を「何だこの程度か」と落胆させる。
▪ 「テーマパーク」や「ゲーム」で
「3DCG」の「ハイクオリティVR」を見るべき。
「人は何に感動するのか」
エンタテインメント・メディアの変化
▪ 異形のモノやロボット、
銃器だけでなく、
人体破壊の描写は「芸術」
▪ 女性キャラクタも
完璧な形で動く。
美しい髪や胸は実写では
決して撮れない。
「映像美」にクオリティ格差
「バイオレンス」と「エロス」の斬新な表現
▪ 「時空の超越」
電話が登場して、
情報の速度が「光」の速度になった
▪ 電話が登場する以前、
日本では、手旗信号(マッハ2)使用
▪ 身体の速度が「光」になる。
「VR/AR」とは・・・
人工知能を生かしたエンタテインメント
▪ 1.体験メディア
▪ 2.変身メディア
▪ 3.時空の超越
▪ コミュニケーション
▪ 教育
▪ スキル伝達
▪ 医療
▪ クラウドソーシング
「VR」「AR」とは
▪ 2018年11月、
「ハローチョコレート バイ メイジ」
オープン
▪ VRゴーグルと
ヘッドホンを装着し
ブラジルのカカオ農園へ。
明治 VR体験施設
チョコ 五感で満喫
「エンタテインメント」で起きていること
▪ 音楽市場は、CDなどソフト販売が
ネット配信サービスの
台頭により減少
▪ 収益モデルの基盤は、
ライブやコンサート、舞台などの
「リアルな体験」に移行。
「リアルな体験」
▪ 昔、行われていた体験を
もう一度、自分が体感する
▪ 日本全国を歩いて
地図を作った
伊能忠敬の
体験を得られる
(博物館で体験)
Haptics(ハプティクス)
視覚、聴覚に続く「第3の情報伝達」
◼ 情報が足りない存在は、
足りない情報をポジティブに補おうする。
◼ 介護ロボットは、声はニュートラルだが、
ポジティブに昔の恋人とか子供とか
考えるため、認知症の人は喋れる。
コールセンターに電話を掛けると、
美人を想像してポジティブに対話できる。
「想像力」を掻き立てるとは・・
2つの「モダリティ」による表現
◼ 「人間」の形を削ぎ落としていくことにより
「想像性」を掻き立てる
ことが出来る。
モダリティが4つを超え
ゴチャゴチャすると、
自分のイメージと異なり、
「不気味の谷」に嵌まる。
「想像力」を掻き立てるとは・・
2つの「モダリティ」による表現
▪ 「身体所有感」
(自分の身体である感覚)
(叩くと痛い)
+
▪ 「自己主体感」
(自分の意思で動かせる)
▪ 「身体拡張」
Haptics(ハプティクス)
視覚、聴覚に続く「第3の情報伝達」
「ロボット」が「人間」に勝てないケース
意外な「弱点」が存在する
▪ 豆腐のような柔らかいモノを掴むことが
苦手。
▪ 人間が豆腐を掴む際、
潰さないように、
あるいは滑り落ちないように、
力加減を無意識に調整している。
「ロボット」が「人間」に勝てないケース
たとえば、「マッサージ」
▪ どんなに精巧なマッサージ機を作っても
なかなか人手に敵わない。
聴覚
触感
「触感」と「聴覚」の違い
1Hz 20Hz 1000Hz 20000Hz
「周波数」が異なる
味覚は何種類でしょうか?
▪ 「甘味」「塩味」「苦味」「酸味」「旨味」
▪ 「五味」あるいは「五基本味」と言う。
▪ ある生物学者は、
塩味には
高濃度と低濃度では、
違いがある。
「味覚」の基本は、5種類
6種類、20種類と言う説も
▪ 「甘味」「塩味」「酸味」は分かり易い
▪ 「苦味」は分かり易いが、
それに耐えられる場合と
無理な場合が顕著に分かれる。
▪ 中高年になると、
魚の内臓(はらわた)の苦味、
特に、取れ立てのアユは受け入れられるが、
若いと、「うひゃあ」と吐き出しても
不思議ではない。
「味覚」の基本は、5種類
6種類、20種類と言う説も
▪ 「旨味」は、
「なんだか、何かが足りないなあ」
「美味しいのだけど、パンチがないなあ」
といった際の解決策である。
▪ 1つは、旨味物質としての「グルタミン酸」、
「イノシン酸」などの、タンパク質。
この物質を加えると、「旨味」が出る。
「味覚」の基本は、5種類
6種類、20種類と言う説も
あなたは、ラーメンが
いつもの丼に入っておらず
四角の容器に盛られていたら
美味しいと感じるか?
▪ 麺も、常にスープの中でクルクル
している。
直線や直角を拒否している
ラーメンは・・・
都会では、
「メディア」「エンタテインメント」
は大きく変わった。
「メディア」「エンタテインメント」
は、「鑑賞」するモノから
「自発的に参加」するモノへ
「身体(五感)」で感じるモノへ
都会で起きていること
「メディア」「エンタテインメント」
ゲームショウ コミケニコ超会議
ディズニーライブ
▪ 「テレビで売れること、テレビに出ること」
が「メジャー」という認識
▪ 都会、海外では
「テレビ離れ」
「ライブ全盛」
「五感で感じる」
時代に。
都会で起きていること
「メディア」「エンタテインメント」
▪ ストリーミングが広がり、
音楽が身近になるほど、
ライブの価値がもっと高くなる。
▪ ストリーミングとライブという
2つの楽しみ方が補い合って、
人と音楽との関係が生まれる。
都会で起きていること
「メディア」「エンタテインメント」
テキスト
音声
写真
映像
体験
メディアの変化
明治 大正 昭和 平成 令和
昭和・平成「映像」から令和「体験・AI」へ進化
AI
▪ 1次元(CD、ラジオ)
▪ 2次元(YouTube)
▪ 2.5次元(ライブビューイング)
▪ 3次元(ライブ)
▪ 3.5次元(ホログラム)(初音ミクライブ)
▪ 4次元(VRライブ)
現在、起きていること
「音楽」エンタテインメントの高次元化
▪ 「wemode」を考える
~ライブビューイング、フェス、XRライブ
▪ 「心理学」の変化
▪ かつての心理学は、個人が部屋に呼ばれ
個人の心理について研究していた。
▪ どういう風に人の心理を考えるか?
メディアの変化
昭和・平成「映像」から令和「体験・AI」へ進化
▪ あらゆるモノが、「メディア化」する時代へ
▪ テクノロジーが当たり前の時代の
メディアのあり方
▪ 「imode」から「wemode」へ
▪ 隣を考感じるメディアの時代
▪ メディアは、「映像」「音声」に留まらない。
メディアの変化
昭和・平成「映像」から令和「体験・AI」へ進化
「フレーム内」から「空間」へ
メディアの高次元化
次元 内容 メディア事例
0次元 点(方向がない世界)
1次元 線(縦) ラジオ、電話(通話)、音楽
2次元 面(縦・横) 新聞、雑誌、テレビ、映画、マンガ、
アニメ、
2.5次元 2次元と3次元の中間 マンガ・アニメ原作の劇場化
声優によるライブ、コスプレ、聖地巡礼
3次元 立体(縦・横・高さ) ライブ、劇場公演、リリースイベント
握手会、サイン会、フィギア
3.5次元 高さの制約を解放 ドローン
3.5次元 3次元と4次元の中間 ホログラム、4DX(体験型)シアター
4次元空間 3次元+別方向 360度パノラマ映像
(ウェアラブル端末、テーマパーク)
4次元時空 3次元+時間 タイムスリップ→過去・未来の可視化
(ウェアラブル端末、テーマパーク)
都会的な
「企画力」を
養うために
すべきこと!
▪ イルカは、映像や音声などの現象を
そのままやり取りしている。
「パケット通信」的に群れの中で
情報をやり取り。
▪ 「VR」で体験を他人と共有できれば、
人間もイルカに近付ける。
「触感」(音波)でコミュニケーション
「イルカ」のコミュニケーションは?
▪ 音波でパケットを送っている
▪ 有史以来、人間は情報を言語に
変換してコミュニケーションを
取って来たが、「VR」により、
「情報をそのままの形でやり取り」
する段階に突入。
「触感」(音波)でコミュニケーション
「イルカ」のコミュニケーションは?
なぜ、幽霊には
足がないのでしょうか?
日本だけではなく、
欧米を含めた世界中で
幽霊は足がない
▪ 人間は、「目」で見ているのではなく、
「脳」で見ている。
▪ 目には「網膜」という
スクリーンはあっても、
「映像を認識する」機能はない。
「何を見るのか」を選ぶのも「脳」。
脳が「見た」と判断しただけ
「視覚」はいい加減
▪ 「幽霊を見た」といっても、
脳が勝手に幽霊を見ただけのこと。
▪ 多くの人が見たという幽霊に
足がないのは、
映画や読み物で幽霊を記憶している
脳細胞が勝手に反応した結果、
脳が幽霊を見たと感じたに過ぎない。
脳が「見た」と判断しただけ
「視覚」はいい加減
▪ 1,000人の女性を並べて
自分の「彼女」を選ぶように言われた時、
顔さえ見れば、彼女は簡単に見つかる。
▪ 脚だけで1,000人の女性から彼女を
見つけられない。
顔は記憶しているが
脚は記憶していない
脳が「見た」と判断しただけ
「視覚」はいい加減
◼ 西太后が、いつも新鮮な果物の香りで
包まれるように、
座っている
横や後ろには
大皿に山盛りの果物が置かれている。
リンゴや桃などであるが、食べるためで
なく、「香果(シアンタオ)」と呼ばれる。
「嗅覚」が「味覚」を変える
「香り」にうるさかった西太后
◼ 参加者に無料のワインが出された。
◼ 4種類の異なる曲調のBGM
(1)力強くヘビー、(2)繊細で上品
(3)元気でフレッシュ、(4)甘美でソフト
◼ ワインの味を「ヘビー」「上品」「フレッシュ」
「甘美」のどれに当て嵌まるかを評価
◼ ヘビーなクラシックの場合は、ヘビー
音楽(BGM)が「味覚」を変える
「聴覚」が「味覚」に与える影響
▪ オイルなどが入った
ディフィーザー(芳香器)は
見た目にも美しく、香りのインテリア。
▪ 高級ホテルでは、ルームフレグランス
によって、優雅な雰囲気を演出。
高級「ルームフレグランス」人気
クロスモーダル技術(嗅覚・匂い)
「涼しさを感じるのは、どの音?」
▪ 音には、3,000ヘルツ以上の
高周波音が多く含まれ、
これが思考能力を活性化させる
脳内ホルモンを分泌させる。
実際の温度は下がらないのに・・・
「涼しさを感じるのは、どの音?」
▪ 「風鈴」の起源は、
中国であるが、役目が異なる。
▪ 竹林の四方に
青銅の「風鐸」を下げ、
音の鳴り方で
物事の吉凶を占った。
実際の温度は下がらないのに・・・
「涼しさを感じるのは、どの音?」
▪ 小さいころから、
電子音に囲まれ、
自然の音に触れる機会が
少ないと、
「風鈴」の音も騒音にしか
感じなくなる。
実際の温度は下がらないのに・・・
「モダリティ(感覚)」は変化に弱い
▪ スポーツ選手や料理人、音楽家など、
人間の「感覚」を相手にする
プロは、「錯覚」を上手く利用する。
▪ 「エンタテインメント」は、
「感覚」が重要。
特に、「視覚」「聴覚」以外の「感覚」。
どの「モダリティ(感覚)」にも適用
プロ野球の弱小チームだった
「DeNAベイスターズ」は、
なぜ強くなったのでしょうか?
特に、バッターは
良く打つようになった
のでしょうか?
ところで、問題です。
スポーツで強くなるためには・・・
▪ 上達を助けたり、楽しみ方を変えたり
伝わりにくかった「感覚」も、
「VR」であれば、「共感」が可能。
▪ 「DeNAベイスターズ」野手は、
試合前に必ず「VR室」に通う。
大型スクリーン前の打席に立つ
「モダリティ(感覚)」が大切
▪ 人間の可能性を拡げる
▪ 全身を動かしてスポーツをする
▪ 人間のつながり(ハグ、握手)を拡張
▪ 人間の身体的体験を
「記録」、「共有」、
「拡張」、「創造」する
Haptics(ハプティクス)
視覚、聴覚に続く「第3の情報伝達」
▪ 「する」「観る」「支える」
しかない「スポーツ」に
「作る」要素を与える
▪ 新しいゲームデザインとしてのスポーツ
・ルールは自分でデザイン
・スポーツをエンタテインメントに再構築
Haptics(ハプティクス)
視覚、聴覚に続く「第3の情報伝達」
▪ 実際に安全な床の上にいると分かっていても
高層ビルの淵に立つ
映像を見せられると、
足がすくむ。
▪ 「没入感」と「臨場感」を活かす。
VRジャーナリズム
マスコミにおける「VR」
▪ 映像体験を通じて
「気候変動」や「難民問題」の
理解を促す
「VRジャーナリズム」も拡大。
VRジャーナリズム
マスコミにおける「VR」
▪ 本の内容を耳で聴く
▪ スマホの普及で、音声データを容易に
ダウンロードできるようになった
▪ クルマ社会の米国では、
車内で聴くスタイルが定着し、
多くの書籍が刊行と同時に
オ―ディオブックも出す。
「視覚」だけでは生きていけない時代
オ―ディオブック
学生時代に
何をすれば
良いでしょうか?
問い
「遊ぶ」のではない。「遊びまくれ!」
▪ 「ウィンドウショッピング」に出かけよう!
「あっ、これいい!」と目に留まった
ディスプレイがあったら、自分に質問。
▪ どうして目に留まったか?
五感を研ぎ澄まして
考えてみよう。
そして、理由を3つ以上
挙げる。
ウィンドウショッピングをする
「遊ぶ」のではない。「遊びまくれ!」
▪ たくさんの人に出会い、
コミュニケーションをとる。
▪ 若者のライフスタイル、価値観は多様化
自分が若者だからって、若者のことが
分かると安心しないこと。
▪ 価値観の違いを否定せず、
違いを楽しみ、なぜそのような言動を
行うのか、推測する。
人に興味を持つ
「遊ぶ」のではない。「遊びまくれ!」
▪ 感じたことを、どんどん話す。
音、香り、触った感じ、
見た感じ、感情を
言葉にすることで、
「感じる」、「考える」、
「表現する」トレーニングとなる。
▪ 自分の興味、関心ごとを人に語ると、
不思議と周りから情報が集まる。
とにかくおしゃべりになる。授業中ではない。
「五感」の刺激が重要
▪ 自分の中の五感をもっと研ぎ澄ます。
世の中で人の心を動かしている
美しいもの、洗練されたもの、楽しいも
の、面白いもの、びっくりするものを
自分の目で見る、自分の耳で聴く、
現場に足を運び、参加し、人と触れ合い、
空気を吸い、温度を感じる。
苦手な感覚があったら、それを補うパートナーと組む

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